JPH0525359A - 制振シート - Google Patents

制振シート

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JPH0525359A
JPH0525359A JP3178033A JP17803391A JPH0525359A JP H0525359 A JPH0525359 A JP H0525359A JP 3178033 A JP3178033 A JP 3178033A JP 17803391 A JP17803391 A JP 17803391A JP H0525359 A JPH0525359 A JP H0525359A
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JP
Japan
Prior art keywords
vibration
damping sheet
parts
pts
sbc
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP3178033A
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English (en)
Inventor
Seiichi Asaka
誠一 浅香
Tomoyoshi Yamada
具由 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0525359A publication Critical patent/JPH0525359A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所定の制振性能を達成するために、厚肉にし
なくても、即ち、従来に比して、重量比率が小さくてす
み、かつ、常温付近での制振性能も優れている制振シー
トを提供すること。 【構成】 架橋性ポリマー50〜90部と瀝青質10〜
50部とからなるマトリックス100部に対して、粘着
付与剤10〜100部、無機フィラー100〜500
部、さらに、前記架橋性ポリマー用の架橋薬剤を必須成
分として配合したた組成物で形成されてなる制振シート
1において、前記架橋性ポリマーとして、スチレン系熱
可塑性エラストマー(SBC)を20%以上含むものを
使用するとともに、該SBCのソフトセグメントである
ポリイソプレン又はポリブタジエンのビニル化度が、S
BCのガラス転移温度(Tg)が15〜35℃となる大
きさであることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両床面の振動を生じ
る金属製基体上に貼着させて振動の減衰を図るための制
振シートであって、粘着剤層のみからなる非拘束タイプ
の制振シートに関する。特に、自動車用制振シートとし
て好適なものである。
【0002】なお、以下の説明で、配合単位を示す
「部」、「%」は、特に断らない限り重量単位を意味す
る。
【0003】
【従来の技術】従来、車両床面等の制振は、瀝青質(ア
スファルト)等の粘弾性体を混練後押出して制振シート
となし、該制振シートを車両床面にセツト後、加熱軟化
させて、床面に沿わせるとともに融着させていた(特公
昭56−52943号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記瀝性質系
制振シートで、所定の制振性能を得るためには、厚肉に
する必要があった。厚肉にすることは、制振シートの相
対的な重量の増大につながり、特に、軽量化の要請の強
い自動車用制振シートとしては、好ましくなかった。
【0005】本発明は、上記にかんがみて、所定の制振
性能を達成するために、厚肉にしなくても、即ち、従来
に比して、重量比率が小さくてすみ、かつ、常温付近で
の制振性能も優れている制振シートを提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の制振シートは、
上記課題を、下記構成により解決するものである。
【0007】架橋性ポリマー50〜90部と瀝青質10
〜50部とからなるマトリックス100部に対して、粘
着付与剤10〜100部、無機フィラー100〜500
部、さらに、前記架橋性ポリマーを架橋可能な架橋薬剤
を必須成分として配合した組成物で形成されてなる制振
シートにおいて、前記架橋性ポリマーとして、SBCを
20%以上含むものを使用するとともに、該SBCのソ
フトセグメントであるポリイソプレン又はポリブタジエ
ンのビニル化度が、SBCのTg が15〜35℃となる
大きさであることを特徴とする。
【0008】
【発明の作用・効果】本発明の制振シートは、上記のよ
うな構成なので、所定の制振性能を達成するために、従
来の瀝青質系の制振シートに比して、重量比率が小さく
て済む。特に常温付近(15〜35℃)における制振性
能に優れている。
【0009】その理由は、下記のごとくであると推定さ
れる。
【0010】一般に、非拘束タイプの制振性能は(損失
係数:ηC )は、下記式で示される。
【0011】ηC ∝(E2 /E1 )・η2 ・(H2 /H
12 但し、E1 :基板の弾性率、 E2 :制振シートの弾性率、 η2 :制振シートの損失係数、 H1 :基板の厚さ、 H2 :制振シートの厚さ。
【0012】ここで、本発明は、制振シートの損失係数
(η2 )が従来に比して格段に増大(特に、常温付近に
おける)することにより、制振性能が大幅に改善される
ものと推定される。
【0013】
【手段の詳細な説明】以下、本発明の制振シートについ
て、詳細に説明する。
【0014】(1) 本発明の制振シートは、架橋性ポリマ
ー50〜90部と瀝青質10〜50部とからなるマトリ
ックス100部に対して、粘着付与剤10〜100部、
無機フィラー100〜500部、さらに、前記架橋性ポ
リマー用の架橋薬剤を配合した組成物で形成されてなる
構成を第一の要件とする。
【0015】上記架橋性ポリマーについては、本発明
の特徴であり、後述する。
【0016】上記瀝青質としては、ストレートアスフ
アルト、ブロンアスフアルト、その他天然アスフアルト
の一種又は二種以上混合したものが使用可能である。
【0017】当該瀝青質の配合部数が、10部未満では
制振シートを加熱処理する際における制振シートの加熱
流動化が不十分となり、車両床面の凹凸形状への追従性
に問題が発生しやすい。また、瀝青質の配合部数が、1
00部を超えると加熱処理後の制振シートが非常にもろ
くなり、また、相対的に架橋性ポリマー、特に後述の特
定SBCの配合比率が小さくなり、制振性能の大幅な向
上が期待できない。
【0018】粘着付与剤としては、石油系炭化水素樹
脂、クマロン系樹脂、フエノール系樹脂、キシレン樹脂
及びロジンから選ばれる1種又は2種以上の混合物を使
用可能である。
【0019】通常、これらの粘着付与剤は軟化点60℃
以上である。石油系炭化水素樹脂としては、芳香族系・
脂肪族系・合成ポリテルペン系いずれでもよいが、特に
高温側に制振性能をシフトしたい場合は、軟化点の高い
芳香族系が望ましい。上記クマロン系樹脂としては、ク
マロン・インデン樹脂が代表的なものである。フエノー
ル系樹脂としては、p−t−ブチルフエノール・アセチ
レン樹脂、ノボラツク樹脂(B段階)、テルペン・フエ
ノール樹脂等を例示できる。
【0020】粘着付与剤が10部未満であると、無機フ
ィラー配合効果が小さく(無機フイラーの母材との結合
作用を奏しないためと推定される)、100部を超える
と高温側における制振性能が低下する(高温時における
流動性が増大するため)。
【0021】上記無機フィラーとしては、炭酸カルシ
ウム(重質・軽質)、グラファイト、マイカ、タルク、
クレー、アルミナホワイト、シリカ、硫酸アルミニウ
ム、硫酸バリウム(バライト粉・沈降性)、硫酸カルシ
ウム、二硫化モリブデン、カーボンブラック等のなかか
ら選ばれる1種または2種以上の混合物を用いる。な
お、特にグラファイト、マイカ等の鱗片状無機充填剤
は、制振性能の向上に効果的であり、望ましい。
【0022】無機フイラーは、粉粒体(粉末状、フレー
ク状、顆粒状等)又は繊維いずれでもかまわないが、前
者の大きさは0.5〜500μm、後者の長さは、25mm
とする。さらに特殊なものとして嵩比重0.6のシラスバ
ルーン、ガラスバルーン、発泡石等の無機発泡体も使用
できる。この無機発泡体を使用した場合は、制振シート
の軽量化が可能となる。
【0023】無機フイラーが50部未満であると、無機
フイラーによる配合効果、即ち、シート剛性増大に伴う
制振性能の改善効果を奏せず、500部を超えると制振
性能が略飽和状態となり、それ以上の添加は無用である
とともに、かえって、混練性等が悪くなる等の作業性に
問題点が発生し易くなる。
【0024】上記架橋剤については、架橋性ポリマー
との関連が強いので、後述する。
【0025】(2) 本発明は、上記架橋性ポリマーとし
て、スチレン系熱可塑性エラストマー(以下「SBC」
と略す。)を20%以上(望ましくは、40〜60%)
含むものを使用するとともに、該SBCのソフトセグメ
ントであるポリイソプレン又はポリブタジエンのビニル
化度が、SBCのガラス転移温度(Tg )が15〜35
℃となるような大きさである構成を、第二の要件とす
る。
【0026】SBCとは、ハードセグメントをポリス
チレンとし、ソフトセグメントをポリブタジエンまたは
ポリイソプレンとするものをいう。前者をSBS、後者
をSISと略す。また、SBCのスチレン結合量は、通
常、10〜30%のものを使用する。
【0027】ここで、SBCのTg が15〜35℃とな
るように、SBCにおけるポリブタジエンまたはポリイ
ソプレンのビニル化度が高いSBCを使用する。以下、
この特定SBCをビニル化SBCと称する。このビニル
化度は、通常、60〜95%とする。ビニル化度が高い
ほど樹脂的性質が増大し、Tg は高温側へシフトする。
【0028】なお、ビニル化SBCの配合量が、20%
未満では、SBCの配合効果、常温付近での制振性能の
大幅な向上が期待できない。
【0029】また、SBC以外の架橋性ポリマーとして
は、やはり、側鎖にビニル基を有する、1,2−ポリブ
タジエン(「1,2−PBD」と略す。)、1,2−ポ
リイソプレン等が望ましい。
【0030】上記架橋性ポリマー(SBC)用の架橋
剤としては、通常の、ジエン系ゴムに使用する加硫薬剤
を使用でき、、例えば、硫黄(加硫剤)、チウラム系・
チアゾール系加硫促進剤、亜鉛華・ステアリン酸(加硫
促進助剤)の組合せを挙げることができる。なお、架橋
剤は過酸化物系であってもよい。
【0031】(3) 制振シートの製造は、上記マトリツク
スに対しての各必須配合剤を所定量ずつ配合し、さらに
は、プロセスオイル、必要により発泡剤を配合し、混練
したものをシート状(通常2〜6mm)に押出し成形し
て、行う。発泡処方とした方が、制振シートの肉厚が大
となり、制振性能(複合損失係数)は増大するが、発泡
処方としなくても本発明の効果は奏する。
【0032】この制振シート1の車両床面3への貼着
は、所定形状に打ち抜いて車両床面に設置後、乾燥炉内
を通して加熱処理を行なう(図1参照)。その間に、制
振シートは、熱軟化若しくは流動化して床面形状に十分
なじんだ後、強固に融着する。このとき、加熱処理工程
の熱により、マトリックスの主成分である架橋性ポリマ
ーは、架橋剤により架橋され所定の剛性を有し、かつ、
架橋性ポリマーはTg が常温付近であるビニル化SBC
を所定量以上含有するので、損失係数のピーク温度が常
温付近である材料で、制振シートは形成されることとな
る。
【0033】なお、上記発泡剤としては、通常のゴム配
合用のものを使用できる。具体的には、ジニトロソペン
タメチレンテトラミン(DPT)、アゾジカルボンアミ
ド(ADCA)、p−トルエンスルフォニルヒドラジド
(TSH)、4,4′−オキシベンゼンスルフォニルヒ
ドラジド(OBSH)等を使用できる。例えば、DPT
の場合、ポリマー100部に対して、1〜5部とする。
そして、DPTを発泡剤とする場合、尿素及びその誘導
体を助剤として使用する。
【0034】
【実施例】表1に示す各組成の材料を、ニーダーで混練
後、厚さ2mmt のシート状物にロール成形して各制振シ
ートを得た。
【0035】上記各制振シートについて、下記制振性能
試験を行なつた。各試験結果を表1に示す。シート肉厚
及び面当たり重量も併記する。各実施例の制振シート
は、発泡処方(実施例1)、非発泡処方(実施例2)と
もに、比較例(ポリブタジエン系)、従来例(瀝青質
系)のいずれに比しても、制振性能が高い。また、面当
たり重量も非発泡処方においても、ブタジエン系の発泡
処方の制振シート(比較例)に匹敵し、軽量化に本発明
の制振シートは寄与し得ることが分る。
【0036】(a) 制振性能試験 各制振シートを打ち抜いて鉄板基体(25mm×250mm
×0.8mmt )上にセツト後、140℃×30分の条件で
熱処理を行ない、鉄板基体上に貼着させて各試験片を得
た。
【0037】各試験片について、機械インピーダンス法
を用いて、23℃の各温度における複合損失係数(η
C )を測定した。なお、測定周波数範囲は20〜1000Hz
である。
【0038】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制振シートを凹凸形状を有する鋼板へ
貼着した状態の断面図である。
【符号の説明】
1…鋼板、 2…制振シート。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 架橋性ポリマー50〜90重量部と瀝青
    質10〜50重量部とからなるマトリックス100重量
    部に対して、粘着付与剤10〜100重量部、無機フィ
    ラー100〜500重量部、さらに、前記架橋性ポリマ
    ー用の架橋薬剤を必須成分として配合した組成物で形成
    されてなる制振シートにおいて、 前記架橋性ポリマーとして、スチレン系熱可塑性エラス
    トマー(以下「SBC」と略す。)を20%以上含むも
    のを使用するとともに、該SBCのソフトセグメントで
    あるポリイソプレン又はポリブタジエンのビニル化度
    が、SBCのガラス転移温度(Tg )が15〜35℃と
    なる大きさであることを特徴とする制振シート。
JP3178033A 1991-07-18 1991-07-18 制振シート Withdrawn JPH0525359A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0641834A1 (fr) * 1993-07-29 1995-03-08 Fina Research S.A. Composition bitumineuses pour materiaux d'insonorisation
KR100521598B1 (ko) * 2002-07-26 2005-10-13 현대자동차주식회사 차체 플로어 제진재용 고무시트
WO2019026537A1 (ja) * 2017-08-02 2019-02-07 株式会社ブリヂストン 防振ゴム用ゴム組成物及び車両用防振ゴム

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Effective date: 19981008