JPH05253413A - チタン黒液用高分子凝集剤 - Google Patents
チタン黒液用高分子凝集剤Info
- Publication number
- JPH05253413A JPH05253413A JP35172892A JP35172892A JPH05253413A JP H05253413 A JPH05253413 A JP H05253413A JP 35172892 A JP35172892 A JP 35172892A JP 35172892 A JP35172892 A JP 35172892A JP H05253413 A JPH05253413 A JP H05253413A
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- JP
- Japan
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- monomer unit
- specific
- black liquor
- polymer flocculant
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- Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】「硫酸法」と称される二酸化チタン製造工程に
おいて、チタン鉱石を高濃度の硫酸に溶解した「チタン
黒液」中の不純物である懸濁物質を効率良く沈降分離す
ることができる高分子凝集剤の提供。 【構成】 式Iのアニオン性モノマー単位を4〜20モ
ル%、式IIのカチオン性モノマー単位を20〜90モル
%、アクリル系ノニオン性モノマー単位を0〜76モル
%含有するるチタン黒液用高分子凝集剤。 (A、Yは酸素、NH基を;BはC2H4、C3H6、
C4H8を;ZはCH2、C2H4、C3H6を;
R1、R2はH、CH3を;R3はCH3、C2H
5を;R4はCH3、C2H5、C2H5、C6H5C
H2を表す。)
おいて、チタン鉱石を高濃度の硫酸に溶解した「チタン
黒液」中の不純物である懸濁物質を効率良く沈降分離す
ることができる高分子凝集剤の提供。 【構成】 式Iのアニオン性モノマー単位を4〜20モ
ル%、式IIのカチオン性モノマー単位を20〜90モル
%、アクリル系ノニオン性モノマー単位を0〜76モル
%含有するるチタン黒液用高分子凝集剤。 (A、Yは酸素、NH基を;BはC2H4、C3H6、
C4H8を;ZはCH2、C2H4、C3H6を;
R1、R2はH、CH3を;R3はCH3、C2H
5を;R4はCH3、C2H5、C2H5、C6H5C
H2を表す。)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二酸化チタンの製造工
程中のチタンの硫酸塩液の清澄化及び該液に含有されて
いる不純物の沈降の促進を計ることができるような高分
子凝集剤に関するものである。
程中のチタンの硫酸塩液の清澄化及び該液に含有されて
いる不純物の沈降の促進を計ることができるような高分
子凝集剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来「硫酸法」と称される二酸化チタン
の製造法においては、初期工程で硫酸を用いてチタン鉄
鉱石を硫酸化し、溶液中にチタンの硫酸塩及び金属不純
物を含有する酸性水溶液(チタン黒液と称す)を生成さ
せる工程がある。このようなチタン黒液は不溶性の鉱石
及びけい素または土質物質からなる微粒子状またはコロ
イド状の懸濁した不溶性不純物を含有しており、これら
の不純物は加水分解行程の前に除去する必要がある。
の製造法においては、初期工程で硫酸を用いてチタン鉄
鉱石を硫酸化し、溶液中にチタンの硫酸塩及び金属不純
物を含有する酸性水溶液(チタン黒液と称す)を生成さ
せる工程がある。このようなチタン黒液は不溶性の鉱石
及びけい素または土質物質からなる微粒子状またはコロ
イド状の懸濁した不溶性不純物を含有しており、これら
の不純物は加水分解行程の前に除去する必要がある。
【0003】これらの不純物を沈降分離するために従来
様々の凝集剤が提案されてきた。例えば、特公昭49−
28111号公報にはアニオン性基とカチオン性基を併
せ持つ両性高分子凝集剤について記載されており、特公
昭47−14325号公報、特開昭48−15781号
公報、特開昭−50−45000号公報、特開昭59−
16509号公報にはチタン黒液用のカチオン性高分子
凝集剤が記載されており、また特公昭49−28348
号公報にはN−メチロールカルバモイル基を有するアニ
オン性高分子凝集剤が記載されている。
様々の凝集剤が提案されてきた。例えば、特公昭49−
28111号公報にはアニオン性基とカチオン性基を併
せ持つ両性高分子凝集剤について記載されており、特公
昭47−14325号公報、特開昭48−15781号
公報、特開昭−50−45000号公報、特開昭59−
16509号公報にはチタン黒液用のカチオン性高分子
凝集剤が記載されており、また特公昭49−28348
号公報にはN−メチロールカルバモイル基を有するアニ
オン性高分子凝集剤が記載されている。
【0004】しかしながらいずれも沈降速度が不充分で
あったり、除濁性が不充分であったり、また安定性が悪
く長期保存ができなかったりといった欠点を有してい
た。近年二酸化チタンの需要が急激に増加しており、こ
れらの課題を解決した高分子凝集剤が求められている。
あったり、除濁性が不充分であったり、また安定性が悪
く長期保存ができなかったりといった欠点を有してい
た。近年二酸化チタンの需要が急激に増加しており、こ
れらの課題を解決した高分子凝集剤が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は「硫酸法」と
称される二酸化チタン製造工程において、チタン鉱石を
高濃度の硫酸に溶解した「チタン黒液」中の不純物であ
る懸濁物質を効率良く沈降分離するための除濁清澄性お
よび沈降性に優れた新規な高分子凝集剤を提供すること
を目的とする。
称される二酸化チタン製造工程において、チタン鉱石を
高濃度の硫酸に溶解した「チタン黒液」中の不純物であ
る懸濁物質を効率良く沈降分離するための除濁清澄性お
よび沈降性に優れた新規な高分子凝集剤を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の点に鑑み
鋭意研究した結果、特定のアニオン性基と特定のカチオ
ン性基、あるいはさらに特定のノニオン性基を特定量併
せ持つ両性高分子凝集剤により、前記の課題を解決する
ことができることを見いだして本発明を成すに至った。
鋭意研究した結果、特定のアニオン性基と特定のカチオ
ン性基、あるいはさらに特定のノニオン性基を特定量併
せ持つ両性高分子凝集剤により、前記の課題を解決する
ことができることを見いだして本発明を成すに至った。
【0007】本発明の請求項1の発明は、 式(1)で表されるアニオン性モノマー単位を 4〜20モル% 式(2)で表されるカチオン性モノマー単位を 20〜90モル% アクリル系ノニオン性モノマー単位を 0〜76モル% 含有することを特徴とするチタン黒液用高分子凝集剤で
ある。 但し、式中のA及びYは酸素またはNH基を表し、Bは
C2 H4 、C3 H6 またはC4 H8 を表し、ZはCH
2 、C2 H4 またはC3 H6 を表し、R1 、R2はHま
たはCH3 を、R3 はCH3 またはC2 H5 を、R4 は
CH3 、C2 H5またはC6 H5 CH2 を表す。
ある。 但し、式中のA及びYは酸素またはNH基を表し、Bは
C2 H4 、C3 H6 またはC4 H8 を表し、ZはCH
2 、C2 H4 またはC3 H6 を表し、R1 、R2はHま
たはCH3 を、R3 はCH3 またはC2 H5 を、R4 は
CH3 、C2 H5またはC6 H5 CH2 を表す。
【0008】本発明の高分子凝集剤は、例えばスルホン
基含有ポリアクリルアミドに対し90〜200モル%の
ホルムアルデヒドと、ホルムアルデヒドに対し20〜9
0モル%の二級アミンを反応させることにより得られ
る。上記スルホン基含有ポリアクリルアミドはスルホン
基含有アクリルモノマーとアクリルアミドなどとの共重
合によって得られる。スルホン基含有アクリルモノマー
としてはスルホアルキルアクリレート類またはスルホア
ルキルアクリルアミド類を挙げることができる。
基含有ポリアクリルアミドに対し90〜200モル%の
ホルムアルデヒドと、ホルムアルデヒドに対し20〜9
0モル%の二級アミンを反応させることにより得られ
る。上記スルホン基含有ポリアクリルアミドはスルホン
基含有アクリルモノマーとアクリルアミドなどとの共重
合によって得られる。スルホン基含有アクリルモノマー
としてはスルホアルキルアクリレート類またはスルホア
ルキルアクリルアミド類を挙げることができる。
【0009】これらの中でも2−アクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸ソーダは好ましく用いること
ができる。2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸ソーダの含有量は4〜20モル%が好ましく、
4モル%以下では効果が少なく、20モル%以上の含有
量でも効果はあるがあまり経済的ではない。
メチルプロパンスルホン酸ソーダは好ましく用いること
ができる。2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸ソーダの含有量は4〜20モル%が好ましく、
4モル%以下では効果が少なく、20モル%以上の含有
量でも効果はあるがあまり経済的ではない。
【0010】上記共重合体をホルムアルデヒドと二級ア
ミンでN−メチロール化とマンニッヒ化を行う反応系は
アルカリ性であるため、加水分解によりカルボキシル基
の生成が起きないように行うことが肝要である。
ミンでN−メチロール化とマンニッヒ化を行う反応系は
アルカリ性であるため、加水分解によりカルボキシル基
の生成が起きないように行うことが肝要である。
【0011】また高分子中にスルホン基とともにカチオ
ン性基を導入する方法には、上記マンニッヒ反応を用い
る方法の他に、アクリルアミドとスルホン基含有アクリ
ルモノマーなどとともにカチオン性モノマーを共重合さ
せることにより、1段階の反応にて両性高分子凝集剤を
得ることもできる。共重合に供するカチオン性モノマー
としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレ
ートの塩またはその4級化物、あるいはジアルキルアミ
ノアルキル(メタ)アクリルアミドの塩またはその4級
化物などを挙げることができる。
ン性基を導入する方法には、上記マンニッヒ反応を用い
る方法の他に、アクリルアミドとスルホン基含有アクリ
ルモノマーなどとともにカチオン性モノマーを共重合さ
せることにより、1段階の反応にて両性高分子凝集剤を
得ることもできる。共重合に供するカチオン性モノマー
としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレ
ートの塩またはその4級化物、あるいはジアルキルアミ
ノアルキル(メタ)アクリルアミドの塩またはその4級
化物などを挙げることができる。
【0012】本発明の高分子凝集剤は、極限粘度5dl
/g以上で十分な効果があり、しかも共重合により製造
することができるので、従来行われていたポリアクリル
アミドのスルホメチル化のように副反応によりカルボキ
シル基を生成するとか、反応率が低いとか、生成物の安
定性が悪いという欠点が生じない利点がある。
/g以上で十分な効果があり、しかも共重合により製造
することができるので、従来行われていたポリアクリル
アミドのスルホメチル化のように副反応によりカルボキ
シル基を生成するとか、反応率が低いとか、生成物の安
定性が悪いという欠点が生じない利点がある。
【0013】
【作用】チタン黒液は硫酸および硫酸チタンの濃厚水溶
液であって強酸性であり高濃度の多価塩水溶液である。
このために一般水処理に使用されているアクリルアミド
系高分子凝集剤は塩析現象等を起こすため、チタン黒液
中の不純物である懸濁物質を効率良く沈降分離するため
の凝集作用を発揮できない。特に高分子凝集剤中にカル
ボキシル基が存在する場合はチタンイオンまたは水素イ
オンのために高分子凝集剤自体の不溶化析出が起こり易
く、このカルボキシル基はチタン黒液中での不純物の凝
集作用を阻害する効果が強い。
液であって強酸性であり高濃度の多価塩水溶液である。
このために一般水処理に使用されているアクリルアミド
系高分子凝集剤は塩析現象等を起こすため、チタン黒液
中の不純物である懸濁物質を効率良く沈降分離するため
の凝集作用を発揮できない。特に高分子凝集剤中にカル
ボキシル基が存在する場合はチタンイオンまたは水素イ
オンのために高分子凝集剤自体の不溶化析出が起こり易
く、このカルボキシル基はチタン黒液中での不純物の凝
集作用を阻害する効果が強い。
【0014】一般に、カチオン性高分子凝集剤は除濁清
澄性に優れ、アニオン性高分子凝集剤は沈降性にすぐれ
ると言われている。一方、カチオン性基とアニオン性基
を併有する両性高分子凝集剤は除濁と沈降速度の両面に
おいて有効と考えられるものの、カルボキシル基を含有
する両性高分子凝集剤は前述の理由によりチタン黒液に
は無効である。
澄性に優れ、アニオン性高分子凝集剤は沈降性にすぐれ
ると言われている。一方、カチオン性基とアニオン性基
を併有する両性高分子凝集剤は除濁と沈降速度の両面に
おいて有効と考えられるものの、カルボキシル基を含有
する両性高分子凝集剤は前述の理由によりチタン黒液に
は無効である。
【0015】スルホン基は好ましいアニオン性強電解質
であるが、ポリアクリルアミドを用いてスルホメチル化
反応等の高分子反応によりスルホン基の導入を計ると、
加水分解反応により分子中にカルボキシル基が副生する
ので、このような両性高分子凝集剤も前述の理由により
チタン黒液中での沈降促進効果の発揮は期待できない。
であるが、ポリアクリルアミドを用いてスルホメチル化
反応等の高分子反応によりスルホン基の導入を計ると、
加水分解反応により分子中にカルボキシル基が副生する
ので、このような両性高分子凝集剤も前述の理由により
チタン黒液中での沈降促進効果の発揮は期待できない。
【0016】これに対して本願発明の両性高分子凝集剤
は、スルホン基を有するアクリルモノマーを共重合して
製造することにより、カルボキシル基を副生することな
くスルホン基を分子中に導入できるので、優れた沈降促
進効果を発揮することができる。またスルホン基はチタ
ン黒液による高分子析出作用に対抗する能力が大きく、
本発明の高分子凝集剤のようにスルホン基を有するアク
リルモノマーを共重合させることにより、アクリルアミ
ド基などに起因する高分子凝集剤の析出作用を防止し、
良好な分散性を発揮させる効果もある。
は、スルホン基を有するアクリルモノマーを共重合して
製造することにより、カルボキシル基を副生することな
くスルホン基を分子中に導入できるので、優れた沈降促
進効果を発揮することができる。またスルホン基はチタ
ン黒液による高分子析出作用に対抗する能力が大きく、
本発明の高分子凝集剤のようにスルホン基を有するアク
リルモノマーを共重合させることにより、アクリルアミ
ド基などに起因する高分子凝集剤の析出作用を防止し、
良好な分散性を発揮させる効果もある。
【0017】前記のカチオン性モノマー単位およびアニ
オン性モノマー単位以外の残余のモノマー単位として
は、(メタ)アクリルアミド、N−アルキロール(メ
タ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルア
ミド、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどの
アクリル系ノニオン性モノマー単位が用いられる。N−
メチロール基はチタン黒液中での高分子凝集剤自体の析
出を防止する効果があるので、本発明の高分子凝集剤に
おいて除濁を行うカチオン性基と沈降促進に寄与するア
ニオン性基と共存するのに最も適したノニオン性基であ
る。
オン性モノマー単位以外の残余のモノマー単位として
は、(メタ)アクリルアミド、N−アルキロール(メ
タ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルア
ミド、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどの
アクリル系ノニオン性モノマー単位が用いられる。N−
メチロール基はチタン黒液中での高分子凝集剤自体の析
出を防止する効果があるので、本発明の高分子凝集剤に
おいて除濁を行うカチオン性基と沈降促進に寄与するア
ニオン性基と共存するのに最も適したノニオン性基であ
る。
【0018】
【実施例】次に本発明の両性高分子凝集剤を詳細に説明
するが、本発明の主旨を逸脱しない限り実施例に限定さ
れるものではない。 (実施例1)ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、
アクリルアミドおよび2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸の共重合物にジメチルアミンとホル
マリンを反応させて、カチオン性基としてジメチルアミ
ノプロピル(DAP)基およびジメチルアミノメチル
(DAM)基を、アニオン性基としてスルホン基を、ノ
ニオン性基としてN−メチロール基とアミド基を有する
ポリマーを得た。試験に供したポリマー(試料1〜8)
の組成を表1に記す。
するが、本発明の主旨を逸脱しない限り実施例に限定さ
れるものではない。 (実施例1)ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、
アクリルアミドおよび2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸の共重合物にジメチルアミンとホル
マリンを反応させて、カチオン性基としてジメチルアミ
ノプロピル(DAP)基およびジメチルアミノメチル
(DAM)基を、アニオン性基としてスルホン基を、ノ
ニオン性基としてN−メチロール基とアミド基を有する
ポリマーを得た。試験に供したポリマー(試料1〜8)
の組成を表1に記す。
【0019】
【表1】
【0020】(効果試験)液温60℃に調整したイルメ
ナイト系チタン黒液(懸濁物濃度25g/l)400m
lをガラスビーカーに採取し、濃度0.1%のポリマー
水溶液12.5mlを添加後、攪拌機にて500rpm
で30秒間攪拌し、さらに150rpmで30秒間攪拌
した液を、直ちに内径50mmのガラスシリンダーに移
し、恒温槽中に静置して沈降試験を行った。静置5分後
における液面から沈降界面までの距離を測定し、沈降性
の良否を比較した。同様に30分後の液面から沈降界面
までの距離よりスラッジボリューム(SV)を求めた。
静置30分後の上澄液100mlを採取し、東洋濾紙
(株)製No4A(直径7cm)を用いて吸引圧500
mmHgにて濾過し、濾紙上に残った灰分量を求めた
(残渣量)。またその時、上澄液を濾過するに要する時
間を測定した(濾過速度)。これは後工程で上澄液を濾
過する工程での目詰まりの度合いを推定する目安とな
る。結果を表2に記す。
ナイト系チタン黒液(懸濁物濃度25g/l)400m
lをガラスビーカーに採取し、濃度0.1%のポリマー
水溶液12.5mlを添加後、攪拌機にて500rpm
で30秒間攪拌し、さらに150rpmで30秒間攪拌
した液を、直ちに内径50mmのガラスシリンダーに移
し、恒温槽中に静置して沈降試験を行った。静置5分後
における液面から沈降界面までの距離を測定し、沈降性
の良否を比較した。同様に30分後の液面から沈降界面
までの距離よりスラッジボリューム(SV)を求めた。
静置30分後の上澄液100mlを採取し、東洋濾紙
(株)製No4A(直径7cm)を用いて吸引圧500
mmHgにて濾過し、濾紙上に残った灰分量を求めた
(残渣量)。またその時、上澄液を濾過するに要する時
間を測定した(濾過速度)。これは後工程で上澄液を濾
過する工程での目詰まりの度合いを推定する目安とな
る。結果を表2に記す。
【0021】
【表2】
【0022】(実施例2)アクリルアミド(AAM)、
および2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸(AMPS)、およびA〜Eのカチオン性モノマー
(但し、Aはジメチルアミノエチルアクリレート、Bは
アクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウムクロリ
ド、Cはジメチルアミノエチルメタクリレート、Dはメ
タクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウムクロリ
ド、Eはジメチルアミノプロピルアクリルアミドであ
る)を表3に示す特定のモル比にて共重合して表3に示
すポリマー(試料9〜17)を得た。実施例1の効果試
験と同様の条件で効果試験を行った結果を表4に示す。
ただし、試験に使用したイルメナイト系チタン黒液中の
懸濁物濃度は35g/lである。
および2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸(AMPS)、およびA〜Eのカチオン性モノマー
(但し、Aはジメチルアミノエチルアクリレート、Bは
アクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウムクロリ
ド、Cはジメチルアミノエチルメタクリレート、Dはメ
タクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウムクロリ
ド、Eはジメチルアミノプロピルアクリルアミドであ
る)を表3に示す特定のモル比にて共重合して表3に示
すポリマー(試料9〜17)を得た。実施例1の効果試
験と同様の条件で効果試験を行った結果を表4に示す。
ただし、試験に使用したイルメナイト系チタン黒液中の
懸濁物濃度は35g/lである。
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【発明の効果】本発明の高分子凝集剤は、「硫酸法」と
称される二酸化チタン製造工程において、チタン鉱石を
高濃度の硫酸に溶解した「チタン黒液」中の不純物であ
る懸濁物質を効率良く沈降分離するために開発されたも
のであり、特定のアニオン性基と特定のカチオン性基、
あるいはさらに特定のノニオン性基を特定量併せ持つ両
性高分子凝集剤であるので除濁清澄性および沈降性に優
れ、また安定性が良く長期保存ができ、経済性にも優れ
ているのでその産業上の利用価値は甚だ大きい。
称される二酸化チタン製造工程において、チタン鉱石を
高濃度の硫酸に溶解した「チタン黒液」中の不純物であ
る懸濁物質を効率良く沈降分離するために開発されたも
のであり、特定のアニオン性基と特定のカチオン性基、
あるいはさらに特定のノニオン性基を特定量併せ持つ両
性高分子凝集剤であるので除濁清澄性および沈降性に優
れ、また安定性が良く長期保存ができ、経済性にも優れ
ているのでその産業上の利用価値は甚だ大きい。
Claims (1)
- 【請求項1】 式(1)で表されるアニオン性モノマー単位を 4〜20モル% 式(2)で表されるカチオン性モノマー単位を 20〜90モル% アクリル系ノニオン性モノマー単位を 0〜76モル% 含有することを特徴とするチタン黒液用高分子凝集剤。 但し、式中のA及びYは酸素またはNH基を表し、Bは
C2 H4 、C3 H6 またはC4 H8 を表し、ZはCH
2 、C2 H4 またはC3 H6 を表し、R1 、R2はHま
たはCH3 を、R3 はCH3 またはC2 H5 を、R4 は
CH3 、C2 H5またはC6 H5 CH2 を表す。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35311791 | 1991-12-18 | ||
JP3-353117 | 1991-12-18 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05253413A true JPH05253413A (ja) | 1993-10-05 |
JP2711623B2 JP2711623B2 (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=18428685
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35172892A Expired - Fee Related JP2711623B2 (ja) | 1991-12-18 | 1992-12-08 | チタン黒液用高分子凝集剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2711623B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09174100A (ja) * | 1995-12-21 | 1997-07-08 | Hymo Corp | 有機汚泥の脱水剤およびその製造方法 |
JP2009022840A (ja) * | 2007-07-17 | 2009-02-05 | Toagosei Co Ltd | 高分子凝集剤及びその用途 |
-
1992
- 1992-12-08 JP JP35172892A patent/JP2711623B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09174100A (ja) * | 1995-12-21 | 1997-07-08 | Hymo Corp | 有機汚泥の脱水剤およびその製造方法 |
JP2009022840A (ja) * | 2007-07-17 | 2009-02-05 | Toagosei Co Ltd | 高分子凝集剤及びその用途 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2711623B2 (ja) | 1998-02-10 |
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