JPH0525267A - ポリエーテル類の製造方法 - Google Patents

ポリエーテル類の製造方法

Info

Publication number
JPH0525267A
JPH0525267A JP20234591A JP20234591A JPH0525267A JP H0525267 A JPH0525267 A JP H0525267A JP 20234591 A JP20234591 A JP 20234591A JP 20234591 A JP20234591 A JP 20234591A JP H0525267 A JPH0525267 A JP H0525267A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyether
monoepoxide
hydroxyl group
carbon atoms
ethylene oxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP20234591A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3085740B2 (ja
Inventor
Hiromitsu Takeyasu
弘光 武安
Joichi Saito
譲一 斎藤
Shigeyuki Ozawa
茂幸 小沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP20234591A priority Critical patent/JP3085740B2/ja
Publication of JPH0525267A publication Critical patent/JPH0525267A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3085740B2 publication Critical patent/JP3085740B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyethers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】末端に水酸基を有するポリエーテル類にエチレ
ンオキシドを反応させる。 【構成】亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体触媒を用い
て得られた分子量5000のポリオキシプロピレントリオー
ルに、水酸化カリウム水溶液を添加してアルコラート化
した後、水分を0.025 重量%まで除去し、プロピレンオ
キシドついでエチレンオキシドを添加し反応させる。1
級水酸基割合85%、水酸基価27.7 mgKOH/gの透明なポリ
オールが得られる。 【効果】副生ポリエチレングリコールの生成がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエーテル類の製造方
法に関するものであり、特にポリエーテルポリオールの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】イニシエータにアルキレンオキシドなど
のモノエポキシドを開環反応させて得られるポリオキシ
アルキレンポリオールなどのポリエーテル類は、ポリウ
レタンなどの合成樹脂の原料、界面活性剤、潤滑剤、そ
の他の用途に広く用いられている。イニシエータはA-
(H)n(A:水酸基含有化合物の水酸基の水素原子を除
いた残基、n:1以上の整数)で表わされる水酸基含有
化合物である。
【0003】イニシエータとしては、例えば1価アルコ
ール、多価アルコール、1価フェノール、多価フェノー
ルなどがある。また、ヒドロキシアルキルアミノ基を有
する化合物(アルカノールアミン類やアミン類−アルキ
レンオキシド付加物など)もイニシエータとして用いら
れる。さらに上記イニシエータにモノエポキシドを反応
させて得られるポリエーテル類もまたイニシエータとし
て用いられる。
【0004】ポリエーテル類は上記イニシエータにモノ
エポキシドを開環付加反応させて得られる下記のような
化合物である。 A [-(R−O)m- H]n R−O:モノエポキシドの開環した単位 m,n:1以上の整数
【0005】従来、ポリエーテル類を製造する方法とし
て、水酸化カリウムや水酸化ナトリウムなどのアルカリ
金属化合物に代表されるアルカリ触媒存在下にモノエポ
キシドを反応させる方法が広く用いられている。
【0006】アルカリ触媒を使用したポリエーテル類の
製造法では不飽和モノエーテル(以下、これを不飽和モ
ノオールという)が、生成しやすく、特に、ポリエーテ
ル類の分子量が高くなるにつれて、この傾向は、顕著に
なるため、モノエポキシドとしてプロピレンオキシドを
用いた場合、分子量6500以上のポリエーテル類の合成は
事実上不可能であった。
【0007】一方、触媒として複合金属シアン化物錯体
を用いてポリエーテル類を製造することは知られている
(US 3278457,US 3278458,US 3278459)。この触媒は上記
不飽和モノオールの生成が少なく、また極めて高分子量
のポリエーテル類を製造することも可能である。
【0008】しかし、上記複合金属シアン化物錯体触媒
を用い、イニシエータに炭素数3以上のモノエポキシド
を開環反応して得られるポリエーテル類に引き続きエチ
レンオキシドを供給すると、エチレンオキシドの単独重
合体であるポリエチレングリコールが生成し、ポリエー
テル類末端水酸基へのエチレンオキシドの均一な付加は
おきない。
【0009】複合金属シアン化物錯体触媒を用いて得ら
れたポリエーテル末端にエチレンオキシドを均一に付加
する方法としてはアルカリ金属化合物を用いる方法が知
られている(US 4355188,US 4721818,特公昭59-15336,
特開平2-276821)。すなわち、アルカリ金属化合物で処
理し、アルコラート化する方法である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】工業的な観点からは、
アルコラート化剤として、アルカリ金属水酸化物(特公
昭59-15336)、アルカリ金属アルコラート(特開平2-27
6821) が、もっとも有効と考えられる。
【0011】しかし、従来の方法でアルカリ金属水酸化
物を用いるにあたっては、エチレンオキシドを反応させ
た後の製品の品質を考えると、次の問題点が存在してい
た。アルカリ金属の水酸化物を用いるとアルコラート化
に際し、水が発生するが、水は沸点が100 ℃と高く、ポ
リエーテルとの親和性も高いためにポリエーテル類に対
して0.01重量%以下になるまで除去することは、ほ
とんど不可能であり、また、この残留量も一定とはなら
ない。
【0012】また、アルカリ金属アルコラートを用いた
場合はアルコラート化に伴って水が発生することはない
が、ポリエーテル自体の高い吸湿性のために空気中の水
分を吸収する。
【0013】アルコラート化後のポリエーテル類に0.
04重量%以上の水がポリエーテル類中に存在すると、
この水は続くエチレンオキシドの供給の際にイニシエー
タとなってポリエチレングリコールを生じさせる。高分
子量のポリエチレングリコールはポリエーテル類中に析
出して白濁する。
【0014】ポリエチレングリコールの生成量の相違に
よってポリオール自身の曇点や濁り開始温度が大きく異
なってくるばかりでなく、イソシアネートと反応させて
ウレタンを製造する場合、イソシアネートとの反応性や
製造されたウレタンの性能に大きな影響を及ぼす。
【0015】ポリエチレングリコールを含有するポリオ
ールを用いて製造された、エラストマー等においては、
キュア性や機械物性がばらつき、また軟質フォームにお
いては、通気性、反発弾性、湿熱永久歪がばらつく等の
致命的な現象が生じる。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題点
を解決すべくなされた下記の発明である。
【0017】すなわち、少なくとも1個の水酸基を有す
るイニシエータに炭素数3以上のモノエポキシドを開環
付加反応させて得られた水酸基を有するポリエーテル類
をアルコラート化した後、反応系中の水をポリエーテル
類に対して0.04重量%以下になるまで除去し、つい
で、炭素数3以上のモノエポキシドをアルコラート化さ
れた水酸基1個あたり0.1〜2個導入した後、更に、
エチレンオキシドを導入し、その後、アルコラートを分
解して水酸基に変えることを特徴とする水酸基を有する
ポリエーテル類の製造方法である。
【0018】本発明はまた、少なくとも1個の水酸基を
有するイニシエータに炭素数3以上のモノエポキシドを
開環付加反応させて得られた水酸基を有するポリエーテ
ル類をアルコラート化した後、反応系中の水をポリエー
テル類に対して0.04重量%以下になるまで除去し、
ついで、炭素数3以上のモノエポキシドとエチレンオキ
シドの混合物をアルコラート化後のポリエーテル類に対
し0.3〜10重量%導入した後、更に、エチレンオキ
シドを導入し、その後、アルコラートを分解して水酸基
に変えることを特徴とする水酸基を有するポリエーテル
類の製造方法である。
【0019】本発明においてアルコラート化されるポリ
エーテル類の製造方法はいずれの方法であってもよく、
たとえば、アルカリ触媒、複合金属シアン化物錯体触
媒、金属ポルフィリンなどを使用して製造することがで
きる。特に複合金属シアン化物錯体触媒を用いて製造さ
れたポリエーテル類が好ましい。
【0020】すなわち本発明は複合金属シアン化物錯体
触媒の存在下少なくとも1個の水酸基を有するイニシエ
ータに炭素数3以上のモノエポキシドを開環付加反応さ
せてポリエーテル類を製造し、上記触媒の存在下にこの
ポリエーテル類をアルコラート化した後、反応系中の水
をポリエーテル類に対して0.04重量%以下になるま
で除去し、ついで、炭素数3以上のモノエポキシドある
いはそれとエチレンオキシドの混合物をアルコラート化
された水酸基に導入した後、更に、エチレンオキシドを
導入し、その後、アルコラートを分解して水酸基に変え
ることを特徴とする水酸基を有するポリエーテル類の製
造方法である。
【0021】本発明における複合金属シアン化物錯体
は、前記公知例に示されているように下記一般式(1) の
構造を有すると考えられる。
【0022】 M1 a[ M2 x (CN)y]b (H2 O)cd …(1) ただし、M1 はZn(II)、Fe(II)、Fe(III) 、Co
(II)、Ni(II)、Al(III) 、Sr(II)、Mn(II)、C
r(III) 、Cu(II)、Sn(II)、Pb(II)、Mo(IV)、
Mo(VI)、W(IV)、W(VI)などであり、M2 はFe(I
I)、Fe(III) 、Co(II)、Co(III) 、Cr(II)、C
r(III) 、Mn(II)、Mn(III)、Ni(II)、V(IV)、
V(V) などであり、Rは有機配位子であり、a、b、x
およびyは金属の原子価と配位数により変わる正の整数
であり、cおよびdは金属への配位数により変わる正の
数である。
【0023】一般式(1) におけるM1 はZn(II)が好ま
しく、M2 はFe(II)、Fe(III)、Co(II),Co(II
I) などが好ましい。有機配位子としては、例えばケト
ン、エーテル、アルデヒド、エステル、アルコール、ア
ミドなどがある。
【0024】一般式(1) で表わされる複合金属シアン化
物錯体は、金属塩M1a ( M1 aは上述と同様、Xは
1 と塩を形成するアニオン) とポリシアノメタレート
(塩)Ze[M2 x (CN)y]f(M2 、x、yは上述と同
様。Zは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属など。
e、fはZ、M2 の原子価と配位数により決まる正の整
数)のそれぞれの水溶液または水と有機溶剤の混合溶媒
の溶液を混合し、得られた複合金属シアン化物に有機配
位子Rを接触させた後、余分な溶媒および有機配位子R
を除去することにより製造される。
【0025】ポリシアノメタレート(塩)Ze[M2 x (C
N)y]fは、Zには水素やアルカリ金属をはじめとする種
々の金属を使用しうるが、リチウム塩、ナトリウム塩、
カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩が好まし
い。特に好ましくは通常のアルカリ金属塩、すなわちナ
トリウム塩とカリウム塩である。
【0026】複合金属シアン化物錯体触媒を用いて製造
するポリエーテル類は、通常、モノエポキシドとイニシ
エータとの混合物に触媒を存在させて反応させることに
より製造される。また、反応系にモノエポキシドを徐々
に加えながら反応を行うこともできる。反応は常温下で
も起きるが、必要により、反応系を加熱あるいは冷却す
ることもできる。触媒の使用量は特に限定されるもので
はないが、使用するイニシエータに対して1〜5000ppm
程度が適当であり、30〜1000ppm がより好ましい。触媒
の反応系への導入は、初めに一括して導入してもよい
し、順次分割して導入してもよい。
【0027】本発明の方法におけるアルコラート化され
るポリエーテル類としてはポリオキシアルキレンポリオ
ールが好ましい。ポリオキシアルキレンポリオールは少
くとも2個の水酸基を有するイニシエータにアルキレン
オキシドなどのモノエポキシドを順次開環付加反応させ
たものである。
【0028】イニシエータとしては特に2〜8個の水酸
基を有するポリヒドロキシ化合物が好ましい。ポリヒド
ロキシ化合物としては、例えばエチレングリコール、プ
ロピレングリコールなどの2価アルコール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールなど
の3価アルコール、ペンタエリスリトール、ジグリセリ
ン、デキストロース、ソルビトール、シュークロースな
どの4価以上のアルコール、およびこれらのアルコール
にアルキレンオキシドなどのモノエポキシドを反応させ
て得られる目的物よりも低分子量のポリエーテル類があ
る。
【0029】また、ビスフェノールA、レゾール、ノボ
ラックなどのフェノール性水酸基やメチロール基を有す
る化合物、エタノールアミン、ジエタノールアミンなど
の水酸基と他の活性水素を有する化合物、およびこれら
にアルキレンオキシドなどのモノエポキシドを反応させ
て得られる目的物よりも低分子量のポリエーテル類があ
る。
【0030】さらに、窒素原子に結合した水素原子を少
なくとも2個有するモノアミンやポリアミンにアルキレ
ンオキシドなどのモノエポキシドを反応させて得られる
目的物よりも低分子量のポリエーテル類がある。その
他、リン酸やその誘導体、その他のポリヒドロキシ化合
物も使用できる。これらのポリヒドロキシ化合物は2種
以上を併用することもできる。
【0031】本発明は、また、1価のイニシエータにモ
ノエポキシドを開環反応せしめて製造されたポリエーテ
ルモノオールも適用できる。1価のイニシエータとして
は、例えばメタノール、エタノール、ブタノール、ヘキ
サノールなどのモノオール、フェノール、アルキル置換
フェノールなどのフェノール誘導体、およびこれらにア
ルキレンオキシドなどのモノエポキシドを反応させて得
られる目的物よりも低分子量のポリエーテル類がある。
さらに、窒素原子に結合した水素原子を1個有するモノ
アミンやポリアミンにアルキレンオキシドなどのモノエ
ポキシドを反応させて得られる目的物よりも低分子量の
ポリエーテル類がある。
【0032】本発明においてイニシエータに反応させる
炭素数3以上のモノエポキシドは、特に炭素数3以上の
アルキレンオキシドが好ましい。さらに好ましくは、プ
ロピレンオキシド、1,2 −ブチレンオキシド、2,3 −ブ
チレンオキシド、エピクロルヒドリンなどの炭素数3〜
4のアルキレンオキシドが好ましく、最も好ましくはプ
ロピレンオキシドである。
【0033】それら単独あるいはそれらの2種以上また
はそれらとスチレンオキシド、グリシジルエーテル、グ
リシジルエステルなどの他のモノエポキシドを併用して
使用することができる。2種以上のアルキレンオキシド
の使用あるいはアルキレンオキシドと他のモノエポキシ
ドの使用の場合は、それらを混合して付加しまたは順次
付加し、ランダム重合鎖やブロック重合鎖を形成するこ
とができる。
【0034】本発明において、水酸基を有するポリエー
テル類をアルコラート化する方法としては前記したよう
にアルカリ金属化合物が好ましい。具体的には水酸化ナ
トリウムや水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化
物、ナトリウムアルコラートやカリウムアルコラートな
どのアルカリ金属アルコラートなどが使用できるがこれ
らに限定されない。
【0035】アルカリ金属水酸化物は単体であるいは水
溶液として希釈してあるものも使用できる。アルカリ金
属アルコラートも単体であるいはアルコール溶液等希釈
してあるものが使用できる。
【0036】本発明においてはアルコラート化後に反応
系中に存在する水分をポリエーテル類に対して、0.0
4重量%以下、好ましくは0.03重量%以下まで除去
する。水分除去の方法はいずれの方法であってもよい。
【0037】水分除去後、炭素数3以上のモノエポキシ
ドあるいはそれとエチレンオキシドの混合物をアルコラ
ート化されたポリエーテル類に導入し、次いで、エチレ
ンオキシドを反応させる。
【0038】炭素数3以上のモノエポキシドのみの場合
はアルコラート化された水酸基1個あたり0.1〜2
個、好ましくは0.1〜1個導入する。
【0039】炭素数3以上のモノエポキシドとエチレン
オキシドの混合物を使用する場合はアルコラート化され
たポリエーテル類に対し0.3〜10重量%導入する。
【0040】炭素数3以上のモノエポキシドとエチレン
オキシドの混合物の混合割合は、10/90〜90/1
0重量比が好ましく、特に、20/60〜80/40重
量比が好ましい。
【0041】ここでいう炭素数3以上のモノエポキシド
は、前記載と同様である。モノエポキシドの使用量の範
囲がこの範囲であれば、末端1級水酸基の割合の低下に
よるイソシアネートとの反応性の低下の問題がない。
【0042】本発明においてポリエーテル類をアルカリ
金属化合物などで処理して水酸基をアルコラート化した
後、エチレンオキシドを導入、付加反応させる。エチレ
ンオキシドの付加後、アルコラートを分解して水酸基に
変える。触媒成分やアルカリ金属成分などの不要物はエ
チレンオキシド反応後、濾過などで分離することができ
る。
【0043】複合金属シアン化物錯体触媒を使用してポ
リエーテル類を製造する場合は、水分除去後、酸や塩基
などの中和剤、合成ケイ酸マグネシウム、アルミノシリ
ケート、シリカ、ゼオライトなどの金属酸化物などの吸
着剤、陰イオン交換樹脂や陽イオン交換樹脂などのイオ
ン交換剤などで処理の後、濾過などで不要物をポリエー
テル類から分離する。これによって、触媒残留物、アル
カリ残留物をすべてポリエーテル類から除去することが
できる。
【0044】本発明において得られる水酸基を有するポ
リエーテル類の分子量は特に限定されるものではない。
しかし、常温で液状である製品がその用途の面から好ま
しい。イニシエータ1モルに対するモノエポキシドの反
応量は少なくとも約10モルが好ましく、少なくとも約
50モルがより好ましい。さらに好ましくは、イニシエ
ータの水酸基当たり平均少なくとも約10分子、特に少
なくとも約30分子反応させて得られるポリエーテル類
が好ましい。
【0045】また水酸基価で表わせば、200以下、特
に100以下が適当である。例えば、ポリウレタンの原
料としては、水酸基価で表して約5〜200、特に5〜
60の液状ポリエーテルポリオールが好ましい。他の用
途、 例えば作動油等の油の原料なども上記範囲のポリエ
ーテルポリ(あるいはモノ)オールが好ましい。
【0046】本発明により得られる水酸基を有するポリ
エーテル類は、それ単独でまたは他のポリオール類と併
用して用いられるポリウレタン原料用のポリオールとし
て最も有用である。また、本発明により得られるポリエ
ーテル類は、ポリウレタン以外の合成樹脂の原料や添加
剤の用途にも用いられる。さらに、潤滑油、絶縁油、作
動油、その他の油として、あるいはその原料として用い
ることができる。さらに、本発明により得られたポリエ
ーテル類はアルキルエーテル化物やアシル化物などの他
の化合物に変換して種々の用途に使用しうる。
【0047】
【実施例】以下に本発明を実施例および比較例により具
体的に説明するが、本発明は、これら実施例にのみ限定
されるものではない。
【0048】亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体触媒を
用いてプロピレンオキシドを約120℃で反応させて得ら
れたポリオキシプロピレントリオール(ジオール)を表
1に示す。これらはそれぞれ表1に示す分子量を有して
いた。
【0049】
【表1】
【0050】[実施例1]1000gのポリオールAに水酸
化カリウム(48%水溶液)7.5 gを添加し、120℃、30T
orrで水分を0.025 重量%にまで除去した後、プロピレ
ンオキシド17.4g、ついでエチレンオキシド200 gを添
加し、120 ℃で3時間反応を行った。反応後、吸着剤
(合成ケイ酸マグネシウム)処理、濾過を行い製品A−
1を得た。
【0051】[比較例1]1000gのポリオールAに水酸
化カリウム(48%水溶液)を7.5 g添加し、実施例1と
同条件で0.025 重量%まで脱水反応を行い、直ちに、エ
チレンオキシドを200 g加え、120 ℃で3時間反応を行
った。実施例1と同様に反応後の処理を行い製品A−2
を得た。
【0052】[実施例2]1000gのポリオールBに水酸
化カリウム(48%水溶液)を 7.3g添加し、120℃、20T
orrで水分を0.030 重量%まで除去した後、プロピレン
オキシドとエチレンオキシド(50/50 重量%)の混合物
25.0g、ついでエチレンオキシド150 gを添加し、120
℃で3時間反応を行った。反応後、吸着剤(合成ケイ酸
マグネシウム)処理、濾過を行い製品B−1を得た。
【0053】[比較例2]1000gのポリオールBに水酸
化カリウム(48%水溶液)7.3 gを添加し、実施例2と
同条件で0.030 重量%まで脱水反応を行い、直ちに、エ
チレンオキシドを150 g加え、120 ℃で3時間反応を行
った。実施例1と同様に反応後の処理を行い製品B−2
を得た。
【0054】[実施例3]1000gのポリオールCに水酸
化ナトリウム(48%水溶液)5.7 gを添加し、 120℃、
30Torrで水分を0.020 重量%まで除去した後、プロピレ
ンオキシド16.3g、ついでエチレンオキシド250 gを添
加し、120 ℃で3時間反応を行った。反応後、吸着剤
(合成ケイ酸マグネシウム)処理、濾過を行い製品C−
1を得た。
【0055】[比較例3]1000gのポリオールCに水酸
化ナトリウム(48%水溶液) 5.7gを添加し、実施例3
と同条件で0.020重量%まで脱水反応を行い、直ちに、
エチレンオキシドを250 g加え、120 ℃で3時間反応を
行った。実施例3と同様に反応後の処理を行い製品C−
2を得た。
【0056】実施例1〜3、比較例1〜3で得られたポ
リオールの性状を表2に示す。なお、表2において、1
級水酸基(%)とは、得られたポリオール中の全水酸基
のうち、1級水酸基の占める割合を示す。
【0057】
【表2】
【0058】[処方例1〜4]製品A−1を72重量部
(以下部とする)、ポリマポリオールA−1−P(製品
A−1をベースとし、アクリロニトリル付加重合物20重
量%含有する)28部、水3.2部、触媒(Dabco-33LV) 0.
6部、シリコン整泡剤 SRX-274C (東レシリコーン製)
1.0部及び架橋剤(水酸基価 450のソルビトール−プロ
ピレンオキシド付加物)3 .2部からなるポリオールシス
テムと、イソシアネートとしてトリレンジイソシアネー
トT-80(日本ポリウレタン製)とポリフェニルポリメチ
レンポリイソシアネートMR-200(日本ポリウレタン製)
を重量比80/20 でブレンドしたものをインデックス 105
で混合後、350mm ×350mm ×100mm の金型(型温60℃)
に注入し室温で6分間キュアを行った。
【0059】製品B−1、A−2、B−2について同様
に行った。処方例1〜4の軟質フォームの評価を表3に
示した。
【0060】
【表3】
【0061】[処方例5〜6]製品C−1を88.0部、1,
4 −ブタンジオール12.0部、水0.50部、触媒(Dabco-33
LV)1.30部、及び整泡剤SF-1306 (信越化学製)1.20部
と、変性イソシアネート(分子量1500のポリオキシプロ
ピレンジオール変性4,4 ′−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、イソシアネート含量20重量%)を液温30℃
で、混合機(4000rpm )で撹拌混合後、アルミニウムモ
ールド(250mm ×250mm ×12mm)、型温45℃に注入し、
オーブン(45℃)にて5分間キュアを行い、ついで脱型
を行った。
【0062】製品C−2について同様に行った。処方例
5〜6のエラストマーの評価を表4に示した。
【0063】
【表4】
【0064】
【発明の効果】本発明により、ポリエチレングリコール
が生成することなくポリエーテル類末端水酸基にエチレ
ンオキシドを導入することができ、エラストマーや軟質
ポリウレタンフォームなどに適したポリエーテル類を製
造することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1個の水酸基を有するイニシエ
    ータに炭素数3以上のモノエポキシドを開環付加反応さ
    せて得られた水酸基を有するポリエーテル類をアルコラ
    ート化した後、反応系中の水をポリエーテル類に対して
    0.04重量%以下になるまで除去し、ついで、炭素数
    3以上のモノエポキシドをアルコラート化された水酸基
    1個あたり0.1〜2個導入した後、更に、エチレンオ
    キシドを導入し、その後、アルコラートを分解して水酸
    基に変えることを特徴とする水酸基を有するポリエーテ
    ル類の製造方法。
  2. 【請求項2】少なくとも1個の水酸基を有するイニシエ
    ータに炭素数3以上のモノエポキシドを開環付加反応さ
    せて得られた水酸基を有するポリエーテル類をアルコラ
    ート化した後、反応系中の水をポリエーテル類に対して
    0.04重量%以下になるまで除去し、ついで、炭素数
    3以上のモノエポキシドとエチレンオキシドの混合物を
    アルコラート化後のポリエーテル類に対し0.3〜10
    重量%導入した後、更に、エチレンオキシドを導入し、
    その後、アルコラートを分解して水酸基に変えることを
    特徴とする水酸基を有するポリエーテル類の製造方法。
  3. 【請求項3】炭素数3以上のモノエポキシドとエチレン
    オキシドの混合物の混合割合が、10/90〜90/1
    0重量比である、請求項2の製造方法。
  4. 【請求項4】複合金属シアン化物錯体触媒の存在下少な
    くとも1個の水酸基を有するイニシエータに炭素数3以
    上のモノエポキシドを開環付加反応させてポリエーテル
    類を製造し、上記触媒の存在下にこのポリエーテル類を
    アルコラート化する請求項1あるいは請求項2の製造方
    法。
  5. 【請求項5】エチレンオキシドを反応させた後、触媒成
    分とアルカリ金属成分とをポリエーテル類から除去す
    る、請求項4の製造方法。
  6. 【請求項6】炭素数3以上のモノエポキシドが、炭素数
    3または4のアルキレンオキシドである、請求項1、請
    求項2、請求項3あるいは請求項4の製造方法。
  7. 【請求項7】アルキレンオキシドが、プロピレンオキシ
    ドである、請求項6の製造方法。
JP20234591A 1991-07-17 1991-07-17 ポリエーテル類の製造方法 Expired - Fee Related JP3085740B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20234591A JP3085740B2 (ja) 1991-07-17 1991-07-17 ポリエーテル類の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20234591A JP3085740B2 (ja) 1991-07-17 1991-07-17 ポリエーテル類の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0525267A true JPH0525267A (ja) 1993-02-02
JP3085740B2 JP3085740B2 (ja) 2000-09-11

Family

ID=16456003

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20234591A Expired - Fee Related JP3085740B2 (ja) 1991-07-17 1991-07-17 ポリエーテル類の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3085740B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6696383B1 (en) 2002-09-20 2004-02-24 Bayer Polymers Llc Double-metal cyanide catalysts which can be used to prepare polyols and the processes related thereto
US6835801B2 (en) 2002-07-19 2004-12-28 Bayer Antwerp, N.V. Activated starter mixtures and the processes related thereto
EP1528073A1 (en) 2003-11-03 2005-05-04 Bayer MaterialScience LLC Single reactor synthesis of polyols capped using basic catalysts and being based on intermediates synthesized using DMC-catalysts
US20130059936A1 (en) * 2010-04-30 2013-03-07 Asahi Glass Company, Limited Polyoxyalkylene polyol, polymer-dispersed polyol, flexible polyurethane foam and production process thereof

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6835801B2 (en) 2002-07-19 2004-12-28 Bayer Antwerp, N.V. Activated starter mixtures and the processes related thereto
US6696383B1 (en) 2002-09-20 2004-02-24 Bayer Polymers Llc Double-metal cyanide catalysts which can be used to prepare polyols and the processes related thereto
US6867162B2 (en) 2002-09-20 2005-03-15 Bayer Materialscience Llc Double-metal cyanide catalysts which can be used to prepare polyols and the processes related thereto
US7223832B2 (en) 2002-09-20 2007-05-29 Bayer Antwerpen, J.V. Double-metal cyanide catalysts which can be used to prepare polyols and the processes related thereto
EP1528073A1 (en) 2003-11-03 2005-05-04 Bayer MaterialScience LLC Single reactor synthesis of polyols capped using basic catalysts and being based on intermediates synthesized using DMC-catalysts
JP2005163022A (ja) * 2003-11-03 2005-06-23 Bayer Material Science Llc Dmc合成中間体に基づくkohキャップされたポリオールの単一反応器合成
US7005552B2 (en) 2003-11-03 2006-02-28 Bayer Materialscience Llc Single reactor synthesis of KOH-capped polyols based on DMC-synthesized intermediates
US20130059936A1 (en) * 2010-04-30 2013-03-07 Asahi Glass Company, Limited Polyoxyalkylene polyol, polymer-dispersed polyol, flexible polyurethane foam and production process thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP3085740B2 (ja) 2000-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE60204461T2 (de) Verfahren zur herstellung von polyol-mischungen
DE602005003397T2 (de) Polyetherpolyole mit Amino-Seitengruppen und Verfahren zu ihrer Herstellung
EP0406440A1 (en) Production of polyether
EP0061058B1 (de) Lösungen von Oligourethan-ethern in Polyetherpolyolen und deren Verwendung in einem Verfahren zur Herstellung von Polyurethan-Schaumstoffen guter Hochfrequenz-Verschweissbarkeit und guter Flammkaschierbarkeit
MXPA04006158A (es) Productos de poliuretano producidos a partir de polieteroles catalizados con fosfonato de aluminio.
JP3068890B2 (ja) ポリエーテル類の製造方法
JP2946580B2 (ja) ポリエーテル類の製造方法
JP3085740B2 (ja) ポリエーテル類の製造方法
JP2989625B2 (ja) ポリエーテル類の製造方法
JP2999789B2 (ja) ポリエーテル類の製造方法
JP3025312B2 (ja) ポリエーテル類の製造法
EP1302494B1 (de) Verfahren zur Herstellung von massiven Polyurethan-Formkörpern
JPH0459825A (ja) ポリエーテル類の製造方法
JP2999798B2 (ja) ポリエーテル類の製造方法
DE3233251C2 (ja)
DE60013350T2 (de) Verwendung von Aminen zur Herstellung eines geruchsarmen Polyoxyalkylenpolyols und Verwendung desselben in einer Urethanzusammensetzung
JPH05331278A (ja) 高分子量ポリエーテル類の製造方法
JPS6154044B2 (ja)
JP2855705B2 (ja) ポリエーテル類の製造方法
JPH04300920A (ja) ポリエーテル類の製造方法
JP2830171B2 (ja) ポリエーテル類の製造方法
JP2960460B2 (ja) ポリエーテル類の製造方法
EP1280844B1 (de) Hochfunktionelle polyetherpolyole und verfahren zu deren herstellung
JPH04214722A (ja) ポリエーテル類の製造方法
EP1252216B1 (de) Aminoorganische substanzen

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees