JP2989625B2 - ポリエーテル類の製造方法 - Google Patents

ポリエーテル類の製造方法

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JP2989625B2 JP1331158A JP33115889A JP2989625B2 JP 2989625 B2 JP2989625 B2 JP 2989625B2 JP 1331158 A JP1331158 A JP 1331158A JP 33115889 A JP33115889 A JP 33115889A JP 2989625 B2 JP2989625 B2 JP 2989625B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリエーテル類の製造方法に関するものであ
り、特にポリエーテルポリオールの製造方法に関するも
のである。
[従来の技術] イニシエーターにアルキレンオキサイドなどのモノエ
ポキサイドを開環反応させて得られるポリエーテル類は
ポリウレタンなどの合成樹脂の原料、界面活性剤、潤滑
剤、その他の用途に広く用いられている。イニシエータ
ーは、AH)(A;水酸基含有化合物の水酸基の水素
原子を除いた残基、n;1以上の整数)で表わされる水酸
基含有化合物である。イニシエーターとしては、例えば
1価アルコール、多価アルコール、1価フェノール、多
価フェノールなどがある。また、ヒドロキシアルキルア
ミノ基を有する化合物(アルカノールアミン類やアミン
類−アルキレンオキサイド付加物など)もイニシエータ
ーとして用いられる。さらに上記イニシエーターにモノ
エポキサイドを反応させて得られるポリエーテル類もま
たイニシエーターとして用いられる。
ポリエーテル類は上記イニシエーターにモノエポキサ
イドを多数開環付加反応させて得られる下記のような化
合物である。
AR−OmH] R−O:モノエポキサイドの開環反応した単位 m:整数 従来、ポリエーテル類を製造する方法としてアルカリ
触媒存在下にモノエポキサイドを反応させる方法が広く
用いられている。アルカリ触媒としては水酸化カリウム
や水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属化合物が使用さ
れていた。しかしアルカリ触媒を使用して得られるポリ
エーテル類は、次のような問題点があった。すなわちモ
ノエポキサイド、特にプロピレンオキサイドの異性化に
より生成した不飽和モノオールが開始剤となり、これに
モノエポキサイドが開環付加した不飽和ポリエーテルモ
ノオール(以下、これも不飽和モノオールという)が生
成する。
ポリエーテル類の分子量が高くなるにつれて異性化の
割合は増え、この傾向は、分子量6500以上(3官能の場
合)で顕著になるためモノエポキサイドにプロピレンオ
キサイドを用いた場合、分子量6500以上のポリエーテル
類の合成は事実上不可能であった。
[発明の解決しようとする課題] 一方、触媒として複合金属シアン化物錯体を用いてポ
リエーテル類を製造することは知られている(US327845
7,US3278458,US3278459,US3427256,US3427334,US342733
5)。この触媒は上記不飽和モノオールの生成が少な
く、また極めて高分子量のポリエーテル類を製造するこ
とも可能である。
しかし上記複合金属シアン化物錯体触媒は以下のよう
な2つの問題点を有している。第1に、複合金属シアン
化物錯体を触媒に用いてイニシエーターに炭素数3以上
のモノエポサイドを開環反応して得られるポリエーテル
類は、触媒の除去が困難であった。触媒を瀘過によって
分離することも、活性炭のような吸着剤で吸着分離する
ことも不可能である。
従って、複合金属シアン化物錯体を用いたポリエーテ
ル類から、この触媒を除去するためには、単に瀘過や、
吸着剤等で処理するだけでなく、触媒をアルカリもしく
は酸で分離してイオン化し、その後これら分解物や残留
アルカリ、残留酸を吸着、瀘過によって除去することが
必要である。
第2に複合金属シアン化物錯体を触媒に用いて、水酸
基へエチレンオキサイドを反応させることは困難であっ
た。複合金属シアン化物錯体を触媒に用い、イニシエー
ターに炭素数3以上のモノエポキサイドを開環反応して
得られるポリエーテル類に引き続きエチレンオキサイド
をフィードすると、エチレンオキサイドの単独重合体で
あるポリエチレングリコールが生成し、ポリエーテル類
末端水酸基へのエチレンオキサイドの均一な付加はおこ
らない。
複合金属シアン化物錯体触媒をアルカリで処理して触
媒を失活させ触媒残渣を除去する方法や、アルカリ処理
後エチレンオキサイドを付加させ、その後触媒残渣を除
去する方法が知られている。アルカリで処理する方法と
しては、アルカリ金属やアルカリ金属ハイドロオキサイ
ド(US4355188)、アルカリ金属のハイドライド(US472
1818)を使用する方法が知られている。しかしながら、
アルカリ金属単体やアルカリ金属ハイドライドでは、取
扱上危険が伴い、また、アルカリ金属ハイドロオキサイ
ドでは、特にポリエーテル類が高分子量になった場合、
脱水処理に時間がかかる等の問題点があり、現実的でな
い。
[課題を解決するための手段] 本発明は、前述の問題点を解決すべくなされた下記の
発明を提供するものである。
複合金属シアン化物錯体触媒の存在下少なくとも1個
の水酸基を有するイニシエーターに炭素数3以上のモノ
エポキサイドを開環付加反応させて得られた上記触媒を
含むポリエーテル類をアルカリ金属アルコラートからな
る処理剤で処理して上記触媒を失活させ、次いで失活し
た上記触媒成分と処理剤成分をポリエーテル類から除去
する方法であって、上記方法においてリン(III)化合
物を使用しないことを特徴とするポリエーテル類の製造
方法。
複合金属シアン化物錯体触媒の存在下少なくとも1個
の水酸基を有するイニシエーターに炭素数3以上のモノ
エポキサイドを開環付加反応させて得られた上記触媒を
含むポリエーテル類をアルカリ金属アルコラートからな
る処理剤で処理して上記触媒を失活させ、次に上記ポリ
エーテル類をイニシエーターとしてそれにエチレンオキ
サイドを反応させ、その後得られたポリエーテル類から
失活した上記触媒成分と処理剤成分を除去する方法であ
って、上記方法においてリン(III)化合物を使用しな
いことを特徴とするポリエーテル類の製造方法。
本発明における複合金属シアン化物錯体は前記公知例
に示されているように下記一般式(1)の構造を有する
と考えられる。
Ma[M′(CN)(H2O)(R) …(1) ただし、MはZn(II)、Fe(II)、Fe(III)、Co(I
I)、Ni(II)、Al(III)、Sr(II)、Mn(II)、Cr
(III)、Cu(II)、Sn(II)、Pb(II)、Mo(IV)、M
o(VI)、W(IV)、W(VI)などであり、M′はFe(I
I)、Fe(III)、Co(II)、Co(III)、Cr(II)、Cr
(III)、Mn(II)、Mn(III)、Ni(II)、V(IV)、
V(V)などであり、Rは有機配位子であり、a,b,xお
よびyは、金属の原子価と配位数により変わる正の整数
であり、cおよびdは金属の配位数により変わる正の数
である。
一般式(1)におけるMはZn(II)が好ましくM′は
Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Co(III)などが好ま
しい。有機配位子としては、たとえばケトン、エーテ
ル、アルデヒド、エステル、アルコール、アミドなどが
ある。
上述のごとく一般式(1)で表わされる複合金属シア
ン化物錯体は、金属塩MXa(M,aは上述と同様、XはMと
塩を形成するアニオン)とポリシアノメタレート(塩)
Ze[M′(CN)(M′,x,yは上述と同様。Zは
水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属など、e,fはZ,
M′の原子価と配位数により決まる正の整数)のそれぞ
れの水溶液または水と有機溶剤の混合溶媒の溶液を混ぜ
合わせ、得られた複合金属シアン化物に有機配位子Rを
接触させた後、余分な溶媒および有機化合物Rを除去す
ることにより製造される。
ポリシアノメタレート(塩)Ze[M′(CN)
は、Zには水素やアルカリ金属をはじめとする種々の金
属を使用しうるが、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウ
ム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩が好ましい。特に
好ましくは通常のアルカリ金属塩、即ちナトリウム塩と
カリウム塩である。
ポリエーテル類は通常モノエポキサイドとイニシエー
ターとの混合物に触媒を存在させて反応させることによ
り製造される。また、反応系にモノエポキサイドを徐々
に加えながら反応を行うこともできる。反応は常温下で
も起きるが、必要により、反応系を加熱あるいは冷却す
ることもできる。触媒の使用量は特に限定されるもので
はないが、使用するイニシエーターに対して1〜5000pp
m程度が適当であり、30〜1000ppmがより好ましい。触媒
の反応系への導入は、初めに一括して導入してもよい
し、順次分割して導入してもよい。
この複合金属シアン化物錯体触媒を用いると、不飽和
モノオールの含有量の少ない、あるいは不飽和モノオー
ルの含有量が少なくかつ極めて高分子量の、ポリエーテ
ル類を合成することが可能である。
本発明におけるアルカリ金属アルコラートとしては、
1価あるいは多価のアルコールのアルコラートが適当で
ある。アルコールとしては、低沸点のアルコールが好ま
しい。なぜなら、ポリエーテル類とアルコラートを反応
させた後、副生するアルコールを除去することがきわめ
て容易であるからである。従って、アルコールとしては
低級アルコールが好ましい。特に炭素数4以下のアルコ
ールが好ましく、さらに低級モノオールが好ましい。メ
タノールあるいはエタノールがもっとも好ましい。アル
カリ金属としてはナトリウムあるいはカリウムが好まし
い。これら金属のメチラートやエチラートは、取扱い、
処理とも容易で、処理剤として工業的に用い易い。ここ
で用いるナトリウムやカリウムのアルコラートは、アル
コール溶液として希釈してあるもの、もしくは、粉末の
単体を用いることができる。
複合金属シアン化物錯体を含むポリエーテル類の処理
方法としては、アルカリ金属アルコラートを加え、好ま
しくは80〜180℃、特に100〜150℃に加熱し、必要によ
り減圧処理を行なった後、次いで精製を行う方法が好ま
しい。エチレンオキサイドを反応させる場合は、アルカ
リ金属アルコラートを加え同様に加熱した後減圧処理を
行なって副生するアルコールを除去し、その後エチレン
オキサイドを反応させ、次いで精製を行う方法が好まし
い。精製工程では中和剤、吸着剤、イオン交換剤などで
処理の後、濾過などで不要物をポリエーテル類から分離
する。これによって、触媒残留物、アルカリ残留物をす
べてポリエーテル類から除去することができる。中和剤
としては酸や塩基、吸着剤としてはたとえば合成ケイ酸
マグネシウム、アルミノシリケート、シリカ、ゼオライ
トなどの金属酸化物、イオン交換剤としてはたとえば陰
イオン交換樹脂や陽イオン交換樹脂などのイオン交換樹
脂、がある。本発明においてはリン(III)化合物を使
用しない。
本発明の方法によって得られるポリエーテル類として
はポリオキシアルキレンポリオールが好ましい。ポリオ
キシアルキレンポリオールは少くとも2個の水酸基を有
するイニシエーターにアルキレンオキサイドなどのモノ
エポキサイドを順次開環付加反応させたものである。イ
ニシエーターとしては特に2〜8個の水酸基を有するポ
リヒドロキシ化合物が好ましい。ポリヒドロキシ化合物
としては、たとえばエチレングリコール、プロピレング
リコールなどの2価アルコール、グリセリン、トリメチ
ロールプロパン、ヘキサントリオールなどの3価アルコ
ール、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、デキスト
ロース、ソルビトール、シュークロースなどの4価以上
のアルコール、およびこれらのアルコールにアルキレン
オキサイドなどのモノエポキサイドを反応させて得られ
る目的物よりも低分子量のポリエーテル類がある。ま
た、ビスフェノールA、レゾール、ノボラックなどのフ
ェノール性水酸基やメチロール基を有する化合物、エタ
ノールアミン、ジエタノールアミンなどの水酸基と他の
活性水素を有する化合物、およびこれらにアルキレンオ
キサイドなどのモノエポキサイドを反応させて得られる
目的物よりも低分子量のポリエーテル類がある。さら
に、窒素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有す
るモノアミンやポリアミンにアルキレンオキサイドなど
のモノエポキサイドを反応させて得られる目的物よりも
低分子量のポリエーテル類がある。その他、リン酸やそ
の誘導体、その他のポリヒドロキシ化合物も使用でき
る。これらポリヒドロキシ化合物は2種以上を併用する
こともできる。
本発明は、また、1価のイニシエーターにモノエポキ
サイドを開環反応せしめてポリエーテルモノオールを製
造する方法にも適用できる。1価のイニシエーターとし
ては、たとえばメタノール、エタノール、ブタノール、
ヘキサノール、その他のモノオール、フェノール、アル
キル置換フェノールなどのフェノール誘導体、およびこ
れらにアルキレンオキサイドなどのモノエポキサイドを
反応させて得られる目的物よりも低分子量のポリエーテ
ル類がある。さらに、窒素原子に結合した水素原子を1
個有するモノアミンやポリアミンにアルキレンオキサイ
ドなどのモノエポキサイドを反応させて得られる目的物
よりも低分子量のポリエーテル類がある。
本発明におけるモノエポキサイドは、炭素数3以上の
モノエポキサイドであり、特に炭素数3以上のアルキレ
ンオキサイドが好ましい。さらに好ましくは、プロピレ
ンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、2,3−ブチレ
ンオキサイド、エピクロルヒドリンなどの炭素数3〜4
のアルキレンオキサイドが好ましく、最も好ましくはプ
ロピレンオキサイドである。それら単独あるいはそれら
の2種以上またはそれらとスチレンオキサイド、グリシ
ジルエーテル、グリシジルエステルなどの他のモノエポ
キサイドを併用して使用することができる。2種以上の
アルキレンオキサイドの使用あるいはアルキレンオキサ
イドと他のモノエポキサイドの使用の場合は、それらを
混合して付加しあるいは順次付加し、ランダム重合鎖や
ブロック重合鎖を形成することができる。
しかし、複合金属シアン化物錯体を触媒に用いてイニ
シエーターやポリエーテル類に直接エチレンオキサイド
を反応させようとしても、エチレンオキサイドのホモポ
リマーであるポリエチレングリコールが生成する。この
ため、たとえばこの触媒を用いてエチレンオキサイドと
他のモノエポキサイドを共重合させることや、複合金属
シアン化物錯体を触媒に用いて得られたポリエーテル類
に引き続きエチレンオキサイドを反応させて1級水酸基
の割合の高いポリエーテル類を得ることは不可能であ
る。ただし、イニシエーターとしてオキシエチレン基を
有するヒドロンシ化合物、たとえばオキシエチレン基を
有するポリオキシアルキレンポリオール、を用いること
はできる。
本発明の方法により、ナトリウムアルコラートやカリ
ウムアルコラートで処理することによってポリエーテル
類の水酸基をアルコラート化し、次にエチレンオキサイ
ドを反応させて分子末端にオキシエチレン基を導入し、
さらに触媒成分を分離して1級水酸基の割合の高いポリ
エーテル類を得ることが可能となる。
得られるポリエーテル類の分子量は特に限定されるも
のではない。しかし、常温で液状である製品がその用途
の面から好ましい。イニシエーター1モルに対するモノ
エポキサイドの反応量は少なくとも約10モルが好まし
く、少なくとも約50モルがより好ましい。さらに好まし
くは、イニシエーターの水酸基当たり平均少なくとも約
10分子、特に少なくとも約30分子反応させて得られるポ
リエーテル類が好ましい。また水酸基価で表わせば、20
0以下、特に100以下が適当である。たとえば、ポリウレ
タンの原料としては、水酸基価で表して約5〜200、特
に5〜60の液状ポリエーテルポリオールが好ましい。他
の用途、例えば作動油等の油の原料なども上記範囲のポ
リエーテルポリ(あるいはモノ)オールが好ましい。
本発明により得られるポリエーテルポリオールは、そ
れ単独であるいは他のポリオール類と併用して用いられ
るポリウレタン原料用のポリオールとして最も有用であ
る。また、本発明により得られるポリエーテルポリ(あ
るいはモノ)オールは、ポリウレタン以外の合成樹脂の
原料や添加剤の用途にも用いられる。さらに、潤滑油、
絶縁油、作動油、その他の油として、あるいはその原料
として用いることができる。さらに、本発明により得ら
れたポリエーテル類はアルキルエーテル化物やアシル化
物などの他の化合物に変換して種々の用途に使用しう
る。
以下に本発明を実施例および比較例により具体的に説
明するが、本発明は、これら実施例にのみ限定されるも
のではない。
[実施例] 下記のポリオキシプロピレンポリオールをナトリウム
アルコラートまたはカリウムアルコラートで処理し、次
いでエチレンオキサイドの反応および残留物の除去を行
った。
下記のポリオキシプロピレンポリオールは、分子量約
500のポリオキシプロピレントリオールをイニシエータ
ーとし、これに亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体触媒
を添加し、プロピレンオキサイドを供給して約120℃で
所定分子量になるまで反応させて得られたポリオキシプ
ロピレントリオールである。製造されたこのポリオキシ
プロピレントリオールは、触媒として下記の量の金属成
分を含有していた。
ポリオールA;亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体(Zn35
ppm,Co18ppm)を含有する分子量5000のポリオキシプロ
ピレントリオール ポリオールB;亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体(Zn60
ppm,Co31ppm)を含有する分子量7000のポリオキシプロ
ピレントリオール ポリオールC;亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体(Zn80
ppm,Co39ppm)を含有する分子量9000のポリオキシプロ
ピレントリオール ポリオールD;亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体(Zn10
0ppm,Co49ppm)を含有する分子量15,000のポリオキシプ
ロピレントリオール 実施例1 ポリオールA1000gにナトリウムメチラート(30%メタ
ノール溶液)20gを添加し、脱メタノール反応を70℃、1
0Torr、1時間行った後、エチレンオキサイド300gを導
入し、100℃で3Hr反応を行った。
反応後、生成物に吸着剤(合成ケイ酸マグネシウム)
を添加し、触媒残留物とナトリウム分を吸着剤に吸着さ
せた後濾過し、透明なポリオールを得た。得られたポリ
オールの性状値は以下の通りである。
比較例1 ポリオールA1000gにナトリウムメチラート処理を行な
うことなく、直接実施例1と同様の操作でエチレンオキ
サイドの反応を行った。得られたポリオールには、白色
沈殿がみられた。
実施例1、比較例1で得られたポリオールの性状を表
−1に示す。
実施例2 ポリオールB1000gにカリウムメチラート(30%メタノ
ール溶液)21gを添加し、脱メタノール反応を70℃、10T
orr、1時間行った後、反応生成物に対して重量で2倍
量のn−ヘキサンと1倍量の水を加え70℃、3Hr、処理
の後、n−ヘキサンとポリオールからなる上澄を分離
し、上澄よりn−ヘキサンを蒸留により分離してポリオ
ールを回収した。
比較例2 ポリオールB1000gに 水酸化カリウム(48%水溶液)
12gを加え、実施例2と同様の処理を行った。脱水操作
にて水分は0.4%以下には下げられなかった。
また得られたポリオールには、わずかな濁りが見られ
た。
実施例2、比較例2で得られたポリオールの性状を表
−2に示す。
実施例3 ポリオールC1000gに、カリウムメチラート(30%メタ
ノール溶液)7gを添加し、脱メタノール反応を90℃、10
Torr、1時間行った後エチレンオキサイド100gを導入
し、100℃で、3時間反応させた。
反応後生成物に、THF(テトラヒドロフラン)を500
g、H2Oを100g加えた後、陽イオン交換樹脂と陰イオン交
換樹脂を通し、最後に、THFとH2Oを加熱、真空下に除去
し、透明な生成物を得た。
比較例3 ポリエーテルCにナトリウム金属(鉱油中に分散)を
加えて、実施例3と同様に反応処理を行った。
得られたポリオールには、着色、濁りが見られた。
実施例3、比較例3で得られたポリオールの性状を表
−3に示す。
実施例4 ポリオールD1500gにナトリウムメチラート(30%メタ
ノール溶液)15gを添加し、脱メタノール反応を100℃、
10Torr、1時間行った後、エチレンオキサイド100gを導
入し、100℃で3Hr反応を行った。
反応後、生成物に吸着剤(合成ケイ酸マグネシウム)
を添加し、触媒残留物とナトリウム分を吸着剤に吸着さ
せた後濾過し、透明なポリオールを得た。得られたポリ
オールの性状値は以下の通りである。
比較例4 ポリオールD1500gを水酸化カリウム(48%水溶液)9.
5gを添加し、脱水を120℃、10Torrで3時間行った。脱
水操作にて水分は0.2%以下には下げられなかった。
このポリオールに実施例4と同様な操作でエチレンオ
キサイドを反応させ精製を行なった。得られたポリオー
ルは、白濁していた。
実施例4、比較例4で得られたポリオールの性状を表
−4に示す。
[発明の効果] 本発明においてアルカリ金属アルコラートを処理剤と
して使用することにより、複合金属シアン化物錯体触媒
を容易に失活させることができ、しかもその後失活した
触媒成分と処理剤成分をポリエーテル類から分離除去す
ることも容易になる。さらに、複合金属シアン化物錯体
触媒を失活させた後エチレンオキサイドをポリエーテル
類の水酸基に反応させることが可能となり、1級水酸基
の割合の高いポリエーテル類が容易に得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 65/00 - 65/48

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複合金属シアン化物錯体触媒の存在下少な
    くとも1個の水酸基を有するイニシエーターに炭素数3
    以上のモノエポキサイドを開環付加反応させて得られた
    上記触媒を含むポリエーテル類をアルカリ金属アルコラ
    ートからなる処理剤で処理して上記触媒を失活させ、次
    いで失活した上記触媒成分と処理剤成分をポリエーテル
    類から除去する方法であって、上記方法においてリン
    (III)化合物を使用しないことを特徴とするポリエー
    テル類の製造方法。
  2. 【請求項2】触媒を含むポリエーテル類にアルカリ金属
    アルコラートからなる処理剤を添加して加熱した後、触
    媒成分と処理剤成分をポリエーテル類から除去する、請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】複合金属シアン化物錯体触媒の存在下少な
    くとも1個の水酸基を有するイニシエーターに炭素数3
    以上のモノエポキサイドを開環付加反応させて得られた
    上記触媒を含むポリエーテル類をアルカリ金属アルコラ
    ートからなる処理剤で処理して上記触媒を失活させ、次
    に上記ポリエーテル類をイニシエーターとしてそれにエ
    チレンオキサイドを反応させ、その後得られたポリエー
    テル類から失活した上記触媒成分と処理剤成分を除去す
    る方法であって、上記方法においてリン(III)化合物
    を使用しないことを特徴とするポリエーテル類の製造方
    法。
  4. 【請求項4】触媒を含むポリエーテル類にアルカリ金属
    アルコラートからなる処理剤を添加して加熱し、次いで
    副生するアルコールを除去し、その後エチレンオキサイ
    ドを反応させる、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】加熱温度が100〜150℃である、請求項2ま
    たは4に記載の方法。
  6. 【請求項6】ポリエーテル類が、イニシエーター1モル
    に対し少なくとも50モルの炭素数3以上のモノエポキサ
    イドを反応させて得られるポリエーテル類である、請求
    項1、2、3、4または5に記載の方法。
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