JPH04300920A - ポリエーテル類の製造方法 - Google Patents

ポリエーテル類の製造方法

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JPH04300920A
JPH04300920A JP9130391A JP9130391A JPH04300920A JP H04300920 A JPH04300920 A JP H04300920A JP 9130391 A JP9130391 A JP 9130391A JP 9130391 A JP9130391 A JP 9130391A JP H04300920 A JPH04300920 A JP H04300920A
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oxide
polyethers
ethylene oxide
trimethylene
catalyst
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Hiromi Takahashi
宏美 高橋
Kazuhiko Yamada
和彦 山田
Hiromitsu Takeyasu
弘光 武安
Shigeyuki Ozawa
小沢 茂幸
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエーテル類の製造方
法に関するものであり、特にポリエーテルポリオールの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】イニシエータにアルキレンオキシドなど
のモノエポキシドを開環反応させて得られるポリオキシ
アルキレンポリオールなどのポリエーテル類は、ポリウ
レタンなどの合成樹脂の原料、界面活性剤、潤滑剤、そ
の他の用途に広く用いられている。イニシエータはA−
(H)n(A:水酸基含有化合物の水酸基の水素原子を
除いた残基、n:1以上の整数)で表わされる水酸基含
有化合物である。
【0003】イニシエータとしては、例えば1価アルコ
ール、多価アルコール、1価フェノール、多価フェノー
ルなどがある。また、ヒドロキシアルキルアミノ基を有
する化合物(アルカノールアミン類やアミン類−アルキ
レンオキシド付加物など)もイニシエータとして用いら
れる。さらに上記イニシエータにモノエポキシドを反応
させて得られるポリエーテル類もまたイニシエータとし
て用いられる。
【0004】ポリエーテル類は上記イニシエータにモノ
エポキシドを開環付加反応させて得られる下記のような
化合物である。 A [−(R−O)m− H]n R−O:モノエポキシドの開環した単位n,m:1以上
の整数
【0005】従来、ポリエーテル類を製造する方法とし
て、アルカリ触媒存在下にモノエポキシドを反応させる
方法が広く用いられている。アルカリ触媒としては水酸
化カリウムや水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属化合
物が使用されていた。また、それらを触媒に用いたポリ
エーテル類の精製は、リン酸、炭酸ガスなどの中和剤に
よる中和や、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム
などの吸着剤による吸着処理が行なわれていた。
【0006】しかし、アルカリ触媒を使用して得られる
ポリエーテル類は、次のような問題点があった。すなわ
ち、モノエポキシド、特にプロピレンオキシドの異性化
により生成した不飽和モノオールがイニシエータとなり
、これにモノエポキシドが付加した不飽和モノエーテル
(以下、これを不飽和モノオールという)が、生成する
【0007】ポリエーテル類の分子量が高くなるにつれ
て異性化の割合は増え、この傾向は、分子量6500以
上(3官能の場合)で顕著になるため、モノエポキシド
としてプロピレンオキシドを用いた場合、分子量650
0以上のポリエーテル類の合成は事実上不可能であった
【0008】不飽和モノオールの生成が少ない、もしく
は無いポリエーテル類の生成方法としては、金属ポルフ
ィリンを用いる方法(特開昭61−197631)が知
られているが、製品ポリオールが着色するなどの問題点
があり、現実的ではない。
【0009】一方、触媒として複合金属シアン化物錯体
を用いてポリエーテル類を製造することは知られている
(US 3278457,US 3278458,US
 3278459)。この触媒は上記不飽和モノオール
の生成が少なく、また極めて高分子量のポリエーテル類
を製造することも可能である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記複合金属
シアン化物錯体触媒は以下のような問題点を有している
。すなわち、複合金属シアン化物錯体を触媒に用いて、
ポリエ−テル類末端水酸基にエチレンオキシドを付加反
応させることは、困難であった。複合金属シアン化物錯
体を触媒に用い、イニシエータに炭素数3以上のモノエ
ポキシドを開環反応して得られるポリエーテル類に引き
続きエチレンオキシドを供給すると、エチレンオキシド
の単独重合体であるポリエチレングリコールが生成し、
ポリエーテル類末端水酸基へのエチレンオキシドの均一
な付加はおきない。
【0011】複合金属シアン化物錯体触媒をアルカリで
処理して触媒を失活させ、ついで、エチレンオキシドを
付加させ、その後触媒残渣を除去する方法が知られてい
る。この場合、エチレンオキシドはアルカリ触媒の作用
によりポリエーテル類末端水酸基へ付加する。アルカリ
で処理する方法としては、アルカリ金属やアルカリ金属
水酸化物(US 4355188)、アルカリ金属水素
化物(US 4721818)を使用する方法が知られ
ている。
【0012】しかしながら、この方法は、異なる2種の
触媒を使用する必要があるため、煩雑な製法となってい
る。しかも、アルカリ金属単体やアルカリ金属水素化物
では、取扱上危険が伴い、また、アルカリ金属水酸化物
では、特にポリエーテル類が高分子量になった場合、脱
水処理に時間がかかる等の問題がある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題点
を解決すべくなされた下記の発明を提供するものである
【0014】すなわち、複合金属シアン化物錯体触媒の
存在下少なくとも1個の水酸基を有するヒドロキシ化合
物にエチレンオキシドとトリメチレンオキシド類の混合
物を反応させることを特徴とするポリエーテル類の製造
方法である。
【0015】本発明において上記ヒドロキシ化合物とし
ては前記水酸基を有するポリエーテル類はもちろん、多
価アルコールなどの他のヒドロキシ化合物であってもよ
い。好ましくは前記ポリエ−テル類であり、特に複合金
属シアン化物錯体触媒を用いて製造されたポリエ−テル
が好ましい。なぜなら、その場合触媒を除去することな
くそのまま本発明を実施することができるからである。
【0016】したがって本発明は、また、複合金属シア
ン化物錯体触媒の存在下少なくとも1個の水酸基を有す
るイニシエータに炭素数3以上のモノエポキシドを開環
付加反応させて得られた上記触媒を含むポリエ−テル類
にエチレンオキシドとトリメチレンオキシド類の混合物
を反応させることを特徴とする、1級水酸基の割合の高
いポリエ−テル類の製造方法である。
【0017】従来、アルカリ触媒を使用してイニシエー
タにエチレンオキシドとプロピレンオキシドなどのモノ
エポキシドとの混合物を反応させてポリオキシアルキレ
ンポリオールを製造することは広く実施されている。ま
た、1級水酸基の割合の低いポリオキシアルキレンポリ
オールにアルカリ触媒存在下エチレンオキシドを反応さ
せて1級水酸基の割合を高めることも広く実施されてい
る。
【0018】エチレンオキシドは他のモノエポキシドに
比較して反応性が高いため、前者の場合エチレンオキシ
ドは他のモノエポキシドよりも早く反応する傾向にあり
、そのため得られるポリオキシアルキレンポリオールの
末端基は他のモノエポキシドの残基である割合が高く、
よって1級水酸基の割合は低いものとなる。後者の場合
も、エチレンオキシドとともに他のモノエポキシドを混
合して反応させると、1級水酸基の割合は両者が均等に
反応する仮定した場合に比較してはるかに低いものとな
る。
【0019】一方、前記のように、複合金属シアン化物
錯体を触媒に用い、ポリエーテル類にエチレンオキシド
を反応させようとしても、エチレンオキシドの単独重合
体であるポリエチレングリコールが生成し、ポリエーテ
ル類末端水酸基へのエチレンオキシドの均一な付加はお
こらない。
【0020】本発明者は、複合金属シアン化物錯体を触
媒に用いエチレンオキシドとトリメチレンオキシド類の
混合物を反応させるといずれもポリエーテル類末端水酸
基に反応することを見出した。しかも、アルカリ触媒の
場合とは異なり、エチレンオキシドはトリメチレンオキ
シド類に比較して特に反応性が高いということはなく、
両者はほぼ均一に反応する。
【0021】従って、エチレンオキシドの割合が特に高
い場合を除き、エチレンオキシドの単独重合体が生成す
ることなく、元のポリエーテル類の1級水酸基の割合(
この割合はある程度低いものである必要がある)よりも
高い1級水酸基割合のポリエーテル類が得られる。
【0022】なお、本発明においてエチレンオキシドと
トリメチレンオキシド類の混合物(以下エチレンオキシ
ド含有混合物という。)を反応させる前のポリエーテル
類としては、必ずしも複合金属シアン化物錯体を触媒に
用いて得られたポリエーテル類に限られるものではない
。しかし、複合金属シアン化物錯体を触媒に用いて得ら
れたポリエーテル類であれば引き続きエチレンオキシド
含有混合物を反応させることができ、有利である。
【0023】以下にさらに詳しく本発明を説明する。本
発明における複合金属シアン化物錯体は、前記公知例に
示されているように下記一般式(1) の構造を有する
と考えられる。
【0024】 M1a[ M2x (CN)y]b (H2 O)cR
d   (1)ただし、M1 はZn(II)、Fe(
II)、Fe(III) 、Co(II)、Ni(II
)、Al(III)、Sr(II)、Mn(II)、C
r(III) 、Cu(II)、Sn(II)、Pb(
II)、Mo(IV)、Mo(VI)、W(IV)、W
(VI)などであり、M2 はFe(II)、Fe(I
II) 、Co(II)、Co(III) 、Cr(I
I)、Cr(III) 、Mn(II)、Mn(III
) 、Ni(II)、V(IV)、V(V) などであ
り、Rは有機配位子であり、a、b、xおよびyは金属
の原子価と配位数により変わる正の整数であり、cおよ
びdは金属の配位数により変わる正の数である。
【0025】一般式(1) におけるM1 はZn(I
I)が好ましく、M2 はFe(II)、Fe(III
)、Co(II)、Co(III) などが好ましい。 有機配位子としては、例えばケトン、エーテル、アルデ
ヒド、エステル、アルコール、アミドなどがある。
【0026】一般式(1) で表わされる複合金属シア
ン化物錯体は、金属塩M1 Xa ( M1、aは上述
と同様、XはM1 と塩を形成するアニオン) とポリ
シアノメタレート(塩)Ze[M2x (CN)y]f
(M2 、x、yは上述と同様。Zは水素、アルカリ金
属、アルカリ土類金属などであり、e、fはZ、M2 
の原子価と配位数により決まる正の整数)のそれぞれの
水溶液または水と有機溶剤の混合溶媒の溶液を混合し、
得られた複合金属シアン化物に有機配位子Rを接触させ
た後、余分な溶媒および有機配位子Rを除去することに
より製造される。
【0027】ポリシアノメタレート(塩)Ze[M2x
 (CN)y]fにおいて、Zは水素やアルカリ金属を
はじめとする種々の金属を使用しうるが、リチウム塩、
ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウ
ム塩が好ましい。特に好ましくは通常のアルカリ金属塩
、すなわちナトリウム塩とカリウム塩である。
【0028】ポリエーテル類は、通常、モノエポキシド
とイニシエータとの混合物に触媒を存在させて反応させ
ることにより製造される。また、反応系にモノエポキシ
ドを徐々に加えながら反応を行うこともできる。反応は
常温下でも起きるが、必要により、反応系を加熱あるい
は冷却することもできる。触媒の使用量は特に限定され
るものではないが、使用するイニシエータに対して1〜
5000ppm 程度が適当であり、50〜1000p
pm がより好ましい。触媒の反応系への導入は、初め
に一括して導入してもよいし、順次分割して導入しても
よい。
【0029】この複合金属シアン化物触媒を用いると、
不飽和モノオールの含有量の少ない、または不飽和モノ
オールの含有量が少なくかつ極めて高分子量の、ポリエ
ーテル類を合成することが可能である。
【0030】本発明におけるエチレンオキシド含有混合
物を反応させる前のポリエーテル類としてはポリオキシ
アルキレンポリオールが好ましい。ポリオキシアルキレ
ンポリオールは少くとも2個の水酸基を有するイニシエ
ータにアルキレンオキシドなどのモノエポキシドを順次
開環付加反応させたものである。
【0031】イニシエータとしては特に2〜8個の水酸
基を有するポリヒドロキシ化合物が好ましい。ポリヒド
ロキシ化合物としては、例えばエチレングリコール、プ
ロピレングリコールなどの2価アルコール、グリセリン
、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールなどの
3価アルコール、ペンタエリスリトール、ジグリセリン
、デキストロース、ソルビトール、シュークロースなど
の4価以上のアルコール、およびこれらのアルコールに
アルキレンオキシドなどのモノエポキシドを反応させて
得られる目的物よりも低分子量のポリエーテル類がある
【0032】また、ビスフェノールA、レゾール、ノボ
ラックなどのフェノール性水酸基やメチロール基を有す
る化合物、エタノールアミン、ジエタノールアミンなど
の水酸基と他の活性水素を有する化合物、およびこれら
にアルキレンオキシドなどのモノエポキシドを反応させ
て得られる目的物よりも低分子量のポリエーテル類があ
る。
【0033】さらに、窒素原子に結合した水素原子を少
なくとも2個有するモノアミンやポリアミンにアルキレ
ンオキシドなどのモノエポキシドを反応させて得られる
目的物よりも低分子量のポリエーテル類がある。その他
、リン酸やその誘導体、その他のポリヒドロキシ化合物
も使用できる。これらのポリヒドロキシ化合物は2種以
上を併用することもできる。
【0034】本発明は、また1価のイニシエータにアル
キレンオキシドを開環反応せしめてポリエーテルモノオ
ールを製造する方法にも適用できる。1価のイニシエー
タとしては、たとえばメタノール、エタノール、ブタノ
ール、ヘキサノール、その他のモノオール、フェノール
、アルキル置換フェノールなどのフェノール誘導体、お
よびこれらにアルキレンオキシドなどのモノエポキシド
を反応させて得られる目的物よりも低分子量のポリエー
テル類がある。
【0035】さらに、窒素原子に結合した水素原子を1
個有するモノアミンやポリアミンにアルキレンオキシド
などのモノエポキシドを反応させて得られる目的物より
も低分子量のポリエーテル類がある。
【0036】本発明におけるトリメチレンオキシド類と
しては、トリメチレンオキシド、2−アルキルトリメチ
レンオキシド、あるいは2,2−ジアルキルトリメチレ
ンオキシドが好ましい。それら単独あるいはそれらの2
種以上を併用することができる。このアルキル基として
は炭素数4以下のアルキル基、特にメチル基が好ましい
【0037】エチレンオキシド含有混合物を反応させる
前のポリエーテル類を製造するためのアルキレンオキシ
ドとしては、炭素数3〜4のアルキレンオキシドが好ま
しく、特にプロピレンオキシドが好ましい。2種以上の
アルキレンオキシドの使用の場合は、それらを混合して
付加しあるいは順次付加し、ランダム重合鎖やブロック
重合鎖を形成することができる。
【0038】しかし、前記のように複合金属シアン化物
を触媒に用いてイニシエータやポリエーテル類に直接エ
チレンオキシドを反応させることは困難である。このた
め、たとえばこの触媒の存在下に、イニシエータやポリ
エーテル類に比較して多量のエチレンオキシドを用いそ
れと他のモノエポキシドの混合物を均一に反応させるこ
とは困難である。ただし、イニシエータとしてオキシエ
チレン基を有するヒドロキシ化合物、たとえばオキシエ
チレン基を有するポリオキシアルキレンポリオール、を
用いることはできる。
【0039】上記ポリエーテル類の分子量は特に限定さ
れるものではないが、水酸基価で表わして約80以下が
好ましい。その下限は約5が好ましい。特に、水酸基価
5〜60のポリオキシアルキレンポリオールが好ましい
。上記ポリエーテル類は、前記のように本発明の目的か
ら1級水酸基の割合の低いものである必要がある。特に
限定されるものではないが、その1級水酸基割合は50
%以下が適当であり、特に30%以下が好ましい。複合
金属シアン化物錯体を用いプロピレンオキシドのみを開
環付加重合して得られるポリエーテル類の1級水酸基割
合は、通常15%以下である。
【0040】また、本発明適用してエチレンオキシドと
トリメチレンオキシド類の混合物を反応させて得られる
ポリエーテル類の1級水酸基割合は、上記元のポリエー
テル類の1級水酸基割合よりも%で表わして20ポイン
ト以上高いことが好ましい。例えば、元のポリエーテル
類の1級水酸基割合が10%の場合、得られるポリエー
テル類の1級水酸基割合は30%以上であることが好ま
しい。 同様に元が20%の場合には得られるものは40%以上
が好ましい。本発明で得られるポリエーテル類の1級水
酸基割合は40〜95%が適当であり、特に55〜85
%が好ましい。
【0041】ポリエーテル類に複合金属シアン化物錯体
存在下反応させるエチレンオキシド含有化合物のエチレ
ンオキシドとトリメチレンオキシド類の混合割合はエチ
レンオキシド/トリメチレンオキシド類のモル比で表わ
して10/1 〜 1/5 、特に好ましくは 5/1
 〜 1/2 である。また、ポリエーテル類 100
重量部に対するこの混合物の量は、0.5 〜30重量
部、特に1 〜15重量部が好ましい。
【0042】エチレンオキシド含有混合物を反応させた
後、通常は得られたポリエーテル類から触媒として使用
した複合金属シアン化物錯体を除去する必要がある。触
媒の除去方法としては前記公知の文献に記載された方法
を採用することができる。例えば、アルカリを添加して
触媒を失活させた後、吸着剤やイオン交換樹脂で失活し
た触媒成分やアルカリを処理し濾過等でそれらを除去す
る方法がある。しかし、複合金属シアン化物錯体を除去
する方法はこれらに限られるものではない。
【0043】最終的に得られるポリエーテル類の分子量
は特に限定されるものではない。しかし、常温で液状で
ある製品がその用途の面から好ましい。このポリエーテ
ル類の水酸基価は約70以下が好ましく、特に5〜40
が好ましい。その水酸基数は、エチレンオキシド含有混
合物反応前のポリエーテル類の水酸基数と同一であり、
1以上であり、2〜8が好ましく、特に2〜6が好まし
い。
【0044】本発明により得られるポリエーテルポリオ
ールは、それ単独であるいは他のポリオール類と併用し
て用いられるポリウレタン原料用のポリオールとして最
も有用である。また、本発明により得られるポリエーテ
ルポリ(あるいはモノ)オールは、ポリウレタン以外の
合成樹脂の原料や添加剤の用途にも用いられる。さらに
、潤滑油、絶縁油、作動油、その他の油として、あるい
はその原料として用いることができる。さらに、本発明
により得られたポリエーテル類はアルキルエーテル化物
やアシル化物などの他の化合物に変換して種々の用途に
使用しうる。
【0045】
【実施例】以下に本発明を実施例および比較例により具
体的に説明するが、本発明は、これら実施例にのみ限定
されるものではない。
【0046】下記のポリオキシプロピレンポリオールは
、分子量約500 のポリオキシプロピレントリオール
をイニシエータとし、これに亜鉛ヘキサシアノコバルテ
ート錯体触媒を添加し、プロピレンオキシドを供給して
約120 ℃で所定分子量になるまで反応させて得られ
たポリオキシプロピレントリオールである。製造された
このポリオキシプロピレントリオールは、下記の量の触
媒を含有している。
【0047】ポリオールA;亜鉛ヘキサシアノコバルテ
ート錯体300ppmを含有する分子量5000のポリ
オキシプロピレントリオール ポリオールB;亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体30
0ppmを含有する分子量10000 のポリオキシプ
ロピレントリオール
【0048】[実施例1]ポリオールA35gをオート
クレーブに仕込み、窒素置換を充分に行った後120℃
に昇温し、エチレンオキシド(以下EOという。)とト
リメチレンオキシド(以下TMOという。) のモル比
EO/TMO=1/1 の混合物 3.0gを投入し、
 120℃で2時間反応を行った。得られたポリオール
は透明であり、その1級水酸基割合は65.1%であっ
た。
【0049】[比較例1]ポリオールA35gをオート
クレーブに仕込み、窒素置換を充分に行った後120℃
に昇温し、EO3.0 gを投入し、 120℃で2時
間反応を行った。得られたポリオールは微白濁しており
、その1級水酸基割合は17.5%であった。
【0050】[実施例2]ポリオールB50gをオート
クレーブに仕込み、窒素置換を充分に行った後120℃
に昇温し、モル比EO/TMO=3/1 の混合物 8
.0gを投入し、120 ℃で2時間反応を行った。得
られたポリオールは透明であり、その1級水酸基割合は
75.8%であった。
【0051】[実施例3]ポリオールB50gをオート
クレーブに仕込み、窒素置換を充分に行った後120℃
に昇温し、モル比EO/TMO=15/1の混合物 8
.0gを投入し、120 ℃で2時間反応を行った。得
られたポリオールは白濁したゲル状であり、その1級水
酸基割合は21.4%であった。
【0052】
【発明の効果】本発明は、従来複合金属シアン化物錯体
触媒を使用しては実質上不可能であったポリエーテル類
の末端水酸基の1級化を可能としたものである。即ち、
複合金属シアン化物錯体触媒存在下にポリエーテル類に
エチレンオキシドとトリメチレンオキシド類の混合物を
反応させることにより末端水酸基の1級化が可能となっ
た。従って、複合金属シアン化物錯体触媒を用いてポリ
エーテル類を製造する際に本発明を適用することにより
、1級水酸基の割合の高いポリエーテル類を容易に製造
できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複合金属シアン化物錯体触媒の存在下、少
    なくとも1個の水酸基を有するヒドロキシ化合物に、エ
    チレンオキシドとトリメチレンオキシド類の混合物を反
    応させることを特徴とするポリエーテル類の製造方法。
  2. 【請求項2】複合金属シアン化物錯体触媒の存在下少な
    くとも1個の水酸基を有するイニシエータに炭素数3以
    上のモノエポキシドを開環付加反応させて得られた上記
    触媒を含むポリエ−テル類に、エチレンオキシドとトリ
    メチレンオキシド類の混合物を反応させることを特徴と
    する1級水酸基の割合の高いポリエ−テル類の製造方法
  3. 【請求項3】エチレンオキシドとトリメチレンオキシド
    類の混合物を反応させる前のポリエーテル類が、水酸基
    価80以下、水酸基数2〜8、かつ1級水酸基割合50
    %以下のポリオキシアルキレンポリオールであり、エチ
    レンオキシドとトリメチレンオキシド類の混合物を反応
    させた後のポリエーテル類が、水酸基価70以下、かつ
    1級水酸基割合が元の割合よりも20ポイント以上高い
    %のポリオキシアルキレンポリオールである、請求項2
    の製造方法。
  4. 【請求項4】エチレンオキシドとトリメチレンオキシド
    類の混合物の混合モル比(エチレンオキシド/トリメチ
    レンオキシド類)が10/1〜1/5 である、請求項
    1、請求項2または請求項3の製造方法。
  5. 【請求項5】トリメチレンオキシド類が、トリメチレン
    オキシド、2−アルキルトリメチレンオキシド、または
    2,2−ジアルキルトリメチレンオキシドである、請求
    項1、請求項2、請求項3または請求項4の製造方法。
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