JPH0525179A - フタロシアニンのハロゲン化方法及びハロゲン化アルコキシフタロシアニン - Google Patents

フタロシアニンのハロゲン化方法及びハロゲン化アルコキシフタロシアニン

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JPH0525179A
JPH0525179A JP3176605A JP17660591A JPH0525179A JP H0525179 A JPH0525179 A JP H0525179A JP 3176605 A JP3176605 A JP 3176605A JP 17660591 A JP17660591 A JP 17660591A JP H0525179 A JPH0525179 A JP H0525179A
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JP
Japan
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chemical
formula
mixture
alkoxyphthalocyanine
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Application number
JP3176605A
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English (en)
Inventor
Naoto Ito
尚登 伊藤
Takahisa Oguchi
貴久 小口
Kenichi Sugimoto
賢一 杉本
Shin Aihara
伸 相原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamamoto Chemicals Inc
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Yamamoto Chemicals Inc
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、染料、光電機機能材料、及び記録
・記憶材料、特に追記型記録媒体(追記型コンパクトデ
ィスク、CD−WO)用記録材料として有用なハロゲン
化アルコキシフタロシアニン、およびハロゲン化アルコ
キシフタロシアニンを収率良く、数種の異性体混合物と
して得る方法。 【構成】 下記一般式(1)で示されるアルコキシフタ
ロシアニンおよびその混合物をハロゲン化剤と反応して
下記式(3)で示されるハロゲン化アルコキシフタロシ
アニンの混合物を得る方法。下記式(3)で示される化
合物の混合物と、それを用いた光記録媒体。 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、染料、顔料、光電機能
材料、及び記録・記憶材料、特に追記型コンパクトディ
スク用記録材料として有用なフタロシアニン類縁体の製
造方法に関するものである。また、本発明は該方法によ
り得られるハロゲン化アルコキシフタロシアニン化合物
及び混合物に関するものである。さらに本発明は該フタ
ロシアニンを含有してなる光記録媒体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】フタロシアニンのハロゲン化は、Public
ation Board Report No. 25,625および65,657に記載が
あるが、その方法は三硫化アンチモンまたは塩化アルミ
ニウムを触媒として使用するハロゲン化である。そのた
めアルコキシ基のような脱離し易い基を有するフタロシ
アニンには応用できなかった。アルコキシ基の置換した
ベンゼン、すなわち、エーテルは塩化アルミニウム、臭
化アルミニウムを用いてフェノールとアルコールに分解
される。この反応は、Chem. Ber., 76B, 900 (1943)、
J. Org. Chem. 27, 2037 (1962)、Chem. Ber., 93, 276
1 (1960)の文献に記載されている。また、ハロゲン化時
に副生する酸、例えば、塩素、臭素によるハロゲン化時
の塩酸、臭酸は、前記エーテルを分解してフェノールと
アルコールにする試薬として知られている(J. Org. Ch
em., 6, 852 (1941), Chemical Industries, 1967, 113
8)。
【0003】ハロゲン化アルコキシフタロシアニンの製
造方法としては、特開昭50-85630号公報や、J. Chem. S
oc., Perkin Trans. I, 1988, 2453-58に記載されてい
る。前者はハロゲン化フタロシアニンを脂肪族アルコー
ルのアルカリ金属塩あるいは芳香族アルコールのアルカ
リ金属塩で置換して目的とするハロゲン化アルコキシフ
タロシアニンあるいはハロゲン化アリールオキシフタロ
シアニンを製造する方法である。後者はジアルコキシジ
ハロゲノフタロニトリルから閉環反応により目的とする
ハロゲン化アルコキシフタロシアニンを製造する方法で
ある。しかし、その方法は、テトラアルコキシフタロシ
アニンにハロゲン原子を1〜4個導入する方法としては
応用できなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、追記型
光記録媒体(CD−WO)に適した記録材料について検
討したところ、次の5点の知見を得た。 (1)CD−WOは記録の書き込み及び読み出しに780nm近
傍のレーザー光を利用するので、記録材料の780nm近傍
における吸収係数、屈折率、反射率の制御が重要であ
る。
【0005】(2)CD−WOの感度を向上させるには、
ハロゲン化アルコキシフタロシアニンが良い。理由は、
アルコキシ基とハロゲン原子の相互作用により、フタロ
シアニンの分解過程が制御されるためである。アルコキ
シ基の置換位置としては、下記一般式(9)〜(12)
に示される位置が好ましい。またこれらのハロゲン化ア
ルコキシフタロシアニンは、特にそれらの異性体が5種
類以上存在する混合物、またはハロゲン化度の異なる化
合物の混合物が好ましい。
【0006】
【化6】
【0007】〔式(9)〜(12)において、R18〜R
33は各々独立に置換または未置換のアルキル基を表わ
し、Xはハロゲン原子を表わし、nはXの数を表わすも
ので、1から4である。Metは2個の水素原子、2価
の金属原子、3価または4価の金属誘導体を表わす。〕
好ましいアルコキシ基としては2級アルコキシ基、特に
第2〜第4級炭素原子を合計で2〜4個有するアルコキ
シ基である。
【0008】(3)CD−WOは、反射率が65%以上必要
であり、そのためには記録材料が高い屈折率を有する必
要がある。立体障害の大きなアルコキシ基をフタロシア
ニンに導入し、さらに得られたアルコキシフタロシアニ
ンにハロゲン原子、特に臭素原子を導入することにより
一層屈折率が向上することを見出した。 (4)記録材料を、工業的に有利な方法であるスピンコー
ト法などの溶剤流延法により、記録媒体用基板上に塗布
し、均一な記録層を形成するには、記録材料の溶剤に対
する溶解性が重要な因子となる。その材料としては、前
記式(9)〜(12)より選択される5種類以上の異性
体、または臭素化度の異なる混合物であることが好まし
い。特に下記式(4)〜(7)の中より選択される化合
物または混合物を臭素化した5種類以上の混合物が好ま
しい。
【0009】
【化7】
【0010】〔式(4)〜(7)において、R2〜R17
は各々独立に置換または未置換のアルキル基を表わし、
Metは2個の水素原子、2価の金属原子、3価または
4価の金属誘導体を表わす。〕また、作製した記録層の
薄膜安定性より、R2〜R17のアルキル基は2級アルキ
ル基が好ましく、第2級、第3級、及び第4級炭素原子
を合計で2〜4個有するアルキル基である場合が最も好
ましい。 (5)ハロゲン化アルコキシフタロシアニンをCD−WO
用記録材料として利用するにはハロゲン原子の導入量を
制御する必要がある。特に光学的物性を最適化しながら
アルコキシフタロシアニンに必要数のハロゲン原子(1
〜4個)を導入する方法が重要である。
【0011】本発明の目的は、上記ハロゲン化率の制御
されたハロゲン化アルコキシフタロシアニンの製造方法
を提供することにある。また、本発明はCD−WO用記
録材料として優れたハロゲン化アルコキシフタロシアニ
ンを提供することも目的とする。さらに本発明は、前記
ハロゲン化アルコキシフタロシアニンを記録層に含有し
てなる光記録媒体を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
目的を達成するべく鋭意検討した結果、アルコキシフタ
ロシアニンを脂肪族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、直
鎖または環状エーテル、水または酢酸の単独あるいは混
合溶媒中で、反応温度、溶媒量を調節することにより、
ハロゲン化率の制御されたハロゲン化アルコキシフタロ
シアニンが得られることを見出し本発明に到達した。こ
の反応は、従来技術では、エーテルの分解反応生成物で
あるヒドロキシフタロシアニンを多量に副生しても不思
議ではない反応である。しかし、驚くべきことには、本
発明を実施することで、ヒドロキシフタロシアニンの副
生は極少量であり、目的物質の品質に影響しない範囲で
あった。
【0013】すなわち本発明は、下記一般式(1)
【0014】
【化8】
【0015】〔式(1)中、R1は各々異なっていても
良い置換または未置換のアルキル基を示し、Metは2
個の水素原子、2価の金属原子、3価または4価の金属
誘導体を表わす。〕で示されるフタロシアニン単独また
は混合物を1〜1000重量倍の溶媒中で、0〜250
℃、1〜6モル比のハロゲン化剤でハロゲン化すること
により課題を解決した。特にハロゲン原子の導入量を最
適化するには、溶媒量をアルコキシフタロシアニンの5
から100倍、反応温度20〜120℃で、ハロゲン化
剤のモル比を1から6モル比の間で設定することが好ま
しい。また式(1)のアルコキシフタロシアニンの溶媒
に対する溶解性により溶媒の量、種類を最適化する。
【0016】本発明において、原料として特に好ましい
アルコキシフタロシアニンは、下記式(4)〜(7)で
示されるα−アルコキシフタロシアニンである。所望に
応じて(4)から(7)の混合物を用いた方がよい。
【0017】
【化9】
【0018】〔式(4)〜(7)において、R2〜R17
は各々独立に置換または未置換のアルキル基を表わし、
Metは2個の水素原子、2価の金属原子、3価または
4価の金属誘導体を表わす。〕好ましいアルコキシフタ
ロシアニンとしては、R2〜R17が2級アルキル基であ
り、特に好ましくは、R2〜R17が第2級、第3級、及
び第4級炭素原子を合計で2〜4個有するアルキル基で
ある。
【0019】式(1)と(4)〜(7)中、R1からR
17で示される置換または未置換のアルキル基の例として
は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プロピル
基、n-ブチル基、iso-ブチル基、sec-ブチル基、t-ブチ
ル基、n-ペンチル基、iso-ペンチル基、neo-ペンチル
基、1,2-ジメチルプロピル基、n-ヘキシル基、cyclo-ヘ
キシル基、1,3-ジメチルブチル基、1-iso-プロピルプロ
ピル基、1,2-ジメチルブチル基、n-ヘプチル基、1,4-ジ
メチルペンチル基、2-メチル-1-iso-プロピルプロピル
基、1-エチル-3-メチルブチル基、n-オクチル基、2-エ
チルヘキシル基、3-メチル-1-iso-プロピルブチル基、2
-メチル-1-iso-プロピルブチル基、1-t-ブチル-2-メチ
ルプロピル基、n-ノニル基、などの炭化水素基、メトキ
シメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、プ
ロポシキエチル基、ブトキシエチル基、メトキシエトキ
シエチル基、エトキシエトキシエチル基、ジメトキシメ
チル基、ジエトキシメチル基、ジメトキシエチル基、ジ
エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基、クロロ
メチル基、2,2,2-トリクロロエチル基、トリフルオロメ
チル基、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プロピル基な
どのハロゲン化アルキル基が挙げられる。
【0020】中でも好ましいアルキル基は、第2級、第
3級、及び第4級炭素原子を合計で2〜4個有するアル
キル基である、1,2-ジメチルプロピル基、1,3-ジメチル
ブチル基、1-iso-プロピルプロピル基、1,2-ジメチルブ
チル基、1,4-ジメチルペンチル基、2-メチル-1-iso-プ
ロピルプロピル基、1-エチル-3-メチルブチル基、3-メ
チル-1-iso-プロピルブチル基、2-メチル-1-iso-プロピ
ルブチル基、1-t-ブチル-2-メチルプロピル基である。
【0021】また、式(1)と式(4)〜(7)中、M
etで示される2価金属の例としては、Cu,Zn,F
e,Co,Ni,Ru,Rh,Pd,Pt,Mn,Sn
等が挙げられ、1置換3価金属の例としては、Al−C
l,Al−Br,In−Cl,In−Br,In−Iな
どが挙げられ、2置換4価金属の例としては、SiCl
2,SiBr2,SiF2,SnCl2,SnBr2,Sn
2,GeCl2,GeBr2,GeF2,Si(O
H)2,Sn(OH)2,Ge(OH)2などが挙げら
れ、オキシ金属の例としては、VO,TiOなどが挙げ
られる。特に好ましい例としては、Cu,Ni,Pd,
Ptである。
【0022】本発明に使用できるハロゲン化剤として
は、下記一般式(2) X−Y (2) [式(2)において、Xはハロゲン原子を表わし、Yは
ハロゲン化剤残基を表わす。]で示される化合物が使用
できる。ハロゲン原子としては、F,Cl,Br,Iが
挙げられる。好ましくは、Brである。ハロゲン化剤残
基としては、Cl,Br,I,SO2Cl,SOCl,
FeCl2,PCl4,POCl2,CuBr,4級アン
モニウムなどが挙げられる。
【0023】具体的には、塩素、臭素、沃素、塩化スル
フリル、塩化チオニル、塩化アンチモン、ICl3、F
eCl3、5塩化リン、オキシ塩化リン、次亜塩素酸t-
ブチル、N-クロロスクシニックイミド、臭化第2銅、4
級アンモニウムブロマイド、N-ブロモスクシニックイミ
ド、一塩化沃素、4級アンモニウムヨウダイド、3ヨウ
化カリウムなどが挙げれる。特に臭素が好ましい。ハロ
ゲン化剤の使用量は、所望のハロゲン導入量により1か
ら6モル比を適宜用いる。特に臭素を用いた場合に明確
な特徴があることを見出した。すなわち、アルコキシフ
タロシアニンに対して使用臭素のモル比が2モルの場
合、1、2、3または4個の臭素原子が導入される。使
用臭素のモル比が2.5〜4.0モル比も場合は、2、
3、または4個の臭素原子が導入される。4モル比以上
の臭素を使用しても、導入される臭素原子の最大数は4
個である。
【0024】溶媒として用いられるハロゲン化炭化水素
としては、例えば、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロ
ロメタン、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロ
エタン、テトラクロロエチレン、1,1,2,2-テトラクロロ
エタンなどが挙げられる。溶媒として用いられる脂肪族
カルボン酸としては、例えば、酢酸などが挙げられる。
【0025】以上の条件で製造されるハロゲン化アルコ
キシフタロシアニンは、下記一般式(3)
【0026】
【化10】
【0027】[式(3)におけるR1、Met及びX
は、式(1)におけるR1及びMet、式(2)におけ
るXと同一の意味を表わし、nはXの置換数を表わすも
ので、1から4である。]で示される。好ましいハロゲ
ン化アルコキシフタロシアニンとしては、下記式(9)
〜(12)で示される化合物及びその混合物が挙げられ
る。
【0028】
【化11】
【0029】〔式(9)〜(12)において、R18〜R
33は各々独立に置換または未置換のアルキル基を表わ
し、Xはハロゲン原子を表わし、nはXの数を表わすも
ので、1から4である。Metは2個の水素原子、2価
の金属原子、3価または4価の金属誘導体を表わす。〕
式(9)〜(12)で示されるハロゲン化アルコキシフ
タロシアニン及び混合物としては、R18〜R33が2級ア
ルキル基、特に第2級、第3級及び第4級炭素原子を合
計で2〜4個有するアルキル基である場合が最も好まし
い。
【0030】このようにして製造されたハロゲン化アル
コキシフタロシアニンは、5種類以上の異性体または臭
素の含有量の異なる混合物である。この混合物を分離す
ることなく使用して、光記録媒体を作製すると、前記課
題を満足する媒体が得られる。この混合物は、その組成
比が変動しても光記録媒体としての性能は劣化しない
が、ハロゲン化アルコキシフタロシアニン単独、あるい
は2〜3種の混合物では充分に前記課題を満足させるこ
とはできない。
【0031】本発明の化合物に適した記録媒体は、基
板、記録層、反射層、及び保護層の順に積層された構成
である。また、本発明の基板に使用される樹脂は、光学
的に透明であれば良い。例えば、ポリアクリル樹脂、ポ
リオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステ
ル樹脂等が挙げられる。尚、基板の表面は光硬化樹脂、
熱硬化樹脂で覆われていても良い。
【0032】また、保護層に用いられる樹脂としては、
熱硬化樹脂、光硬化樹脂、例えばアクリル系・ウレタン
系樹脂が用いられる。保護層の厚みは1μmから1mm
が好ましい。また、反射層としてはアルミニウム、金、
銀などの金属が挙げられる。反射層の厚みは、20〜2
00nmが好ましい。
【0033】記録層の作製方法としては、本願発明の化
合物とその20重量%以下のバインダー樹脂を含有する
塗布液を、スピンコーターを用いて基板上に塗布する。
塗布液の濃度は5〜100g/lが好ましい。また塗布
溶剤としては、基板を侵さない溶剤ならいずれでも良
い。好ましくは、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−
オクタン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキ
サン、シクロオクタン、テトラクロロエタン、四塩化炭
素、ジクロロメタン、クロロホルム、THF、ジオキサ
ン、あるいはそれらの混合溶媒でも良い。また、記録層
の厚みは50〜300nmが好ましい。
【0034】式(1)、(4)〜(7)で示されるアル
コキシフタロシアニンはU. S. Patent 4,769,307号及び
NOUVEAU JOURNAL DE CHIMIE, VOL.6, NO.12, pp653-58,
(1982)に記載の方法にて製造した。すなわち、下記反
応式(13)に従って合成した。
【0035】
【化12】
【0036】まず、アルコールを水素化ナトリウムと0
〜30℃で反応させ、ナトリウムアルコキシドとし、続
いてニトロフタロニトリルを加え、0〜100℃で反応
させてアルコキシフタロニトリルを得た。得られたアル
コキシフタロニトリルと0.8〜1.2モル比の金属塩とをア
ルコール中100〜300℃で反応させることによりア
ルコキシフタロシアニンを得た。また、アルコキシフタ
ロニトリルからジイミノイソインドリンを誘導して後、
金属塩と反応させることによっても同様にアルコキシフ
タロシアニンは得られる。
【0037】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもの
ではない。 実施例1 パラジウムテトラα−(1,3−ジメチルブチルオキ
シ)フタロシアニンの混合物〔下記式(14)、(1
5)、(16)及び(17)の比が20:30:30:
20〕
【0038】
【化13】
【0039】
【化14】
【0040】
【化15】
【0041】
【化16】
【0042】15gをジクロロメタン50g、n−ヘキ
サン50gと水100gの混合溶媒に加えた。臭素9.
5gを加え、40℃で3時間反応させた。20℃に冷却
後、トルエン50gを加え、分液した。続いて、有機溶
媒層を10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液100g、5
%炭酸水素ナトリウム水溶液100gで洗浄した。有機
溶媒を溜去した後、トルエン−シリカゲルクロマトグラ
フィーで分離し、下記式(18)、(19)、(20)
及び(21)で示される臭素化フタロシアニン混合物1
6gを得た。混合物の最大吸収波長λmax=700nm、εma
x=1.6×105g-1cm2であった。
【0043】
【化17】
【0044】
【化18】
【0045】
【化19】
【0046】
【化20】
【0047】実施例2 パラジウムテトラα−(1−iso−プロピル−3−メ
チルブチルオキシ)フタロシアニンの混合物〔下記式
(22)、(23)、(24)及び(25)の比が2
0:30:30:20〕
【0048】
【化21】
【0049】
【化22】
【0050】
【化23】
【0051】
【化24】
【0052】15gをテトラヒドロフラン50g、n−
ヘキサン50gと水100gの混合溶媒に加えた。臭素
15gを加え、40℃で3時間反応させた。20℃に冷
却後、トルエン50gを加え、分液した。続いて、有機
溶媒層を10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液100g、
5%炭酸水素ナトリウム水溶液100gで洗浄した。有
機溶媒を溜去した後、トルエン−シリカゲルクロマトグ
ラフィーで分離し、下記式(26)、(27)、(2
8)及び(29)で示される臭素化フタロシアニン混合
物15gを得た。
【0053】
【化25】
【0054】
【化26】
【0055】
【化27】
【0056】
【化28】
【0057】その混合物の液体クロマトグラムは図1に
示される。各ピークのリテンションタイムと濃度とを表
1に示す。混合物の最大吸収波長λmax=706nm、εmax=
1.4×105g-1cm2、融点は149−72℃であった。
【0058】
【表1】 上記混合物5gをn−オクタン100gに溶解し、ポリ
カーボネート基板の上に、混合物溶液をスピンコート法
で塗布した。膜厚120nmであった。その上に金をス
パッタリングにより膜厚50nmで形成した。さらにそ
の上に紫外線硬化型アクリル樹脂をスピンコート法によ
り塗布し、紫外線を照射して硬化させた。以上のように
してCD−WO光記録媒体を作製した。反射率70%、感
度1.4m/sec,7mW,785nm半導体レーザーで記録したとこ
ろCN比65dBであった。また得られた光記録媒体は耐湿
性、耐光性に優れていた。
【0059】実施例3 パラジウムテトラα−(1−iso−プロピル−2−メ
チルプロピルオキシ)フタロシアニンの混合物〔下記式
(30)、(31)、(32)及び(33)の比が2:
80:15:3〕
【0060】
【化29】
【0061】
【化30】
【0062】
【化31】
【0063】
【化32】
【0064】15gを1,1,2,2−テトラクロロエ
タン50g、エチルシクロヘキサン50gと水100g
の混合溶媒に加えた。臭素7.2gを加え、60℃で3
時間反応させた。20℃に冷却後、トルエン50gを加
え、分液した。続いて、有機溶媒層を10%亜硫酸水素
ナトリウム水溶液100g、5%炭酸水素ナトリウム水
溶液100gで洗浄した。有機溶媒を溜去した後、トル
エン−シリカゲルクロマトグラフィーで分離し、下記式
(34)、(35)、(36)及び(37)で示される
臭素化フタロシアニン混合物16gを得た。
【0065】
【化33】
【0066】
【化34】
【0067】
【化35】
【0068】
【化36】
【0069】その混合物の液体クロマトグラムは図2に
示される。各ピークのリテンションタイムと濃度とを表
2に示す。混合物の最大吸収波長λmax=706nm、εmax=
1.6×105g-1cm2、融点は215−45℃であった。
【0070】
【表2】 上記混合物5gをシクロオクタン100gに溶解し、ポ
リカーボネート基板の上に、混合物溶液をスピンコート
法で塗布した。膜厚120nmであった。その上に金を
スパッタリングにより膜厚50nmで形成した。さらに
その上に紫外線硬化型アクリル樹脂をスピンコート法に
より塗布し、紫外線を照射して硬化させた。以上のよう
にしてCD−WO光記録媒体を作製した。反射率72%、
感度1.4m/sec,7mW,785nm半導体レーザーで記録したと
ころCN比63dBであった。また得られた光記録媒体は耐
湿性、耐光性に優れていた。
【0071】実施例4 パラジウムテトラα−(2−エチルヘキシルオキシ)フ
タロシアニンの混合物〔下記式(38)、(39)、
(40)及び(41)の比が10:40:30:20〕
【0072】
【化37】
【0073】
【化38】
【0074】
【化39】
【0075】
【化40】
【0076】15gを1,1,2,2−テトラクロロエ
タン50g、エチルシクロヘキサン50gと水100g
の混合溶媒に加えた。臭素6.2gを加え、60℃で3
時間反応させた。20℃に冷却後、トルエン50gを加
え、分液した。続いて、有機溶媒層を10%亜硫酸水素
ナトリウム水溶液100g、5%炭酸水素ナトリウム水
溶液100gで洗浄した。有機溶媒を溜去した後、トル
エン−シリカゲルクロマトグラフィーで分離し、下記式
(42)、(43)、(44)及び(45)で示される
臭素化フタロシアニン混合物16gを得た。
【0077】
【化41】
【0078】
【化42】
【0079】
【化43】
【0080】
【化44】
【0081】その混合物の液体クロマトグラムは図3に
示される。各ピークのリテンションタイムと濃度とを表
3に示す。混合物の最大吸収波長λmax=695nm、εmax=
2.0×105g-1cm2、融点は108−50℃であった。
【0082】
【表3】 実施例5 パラジウムテトラα−(1−iso−プロピル−2−メ
チルブチルオキシ)フタロシアニンの混合物〔下記式
(46)、(47)、(48)及び(49)の比が1
0:55:30:5〕
【0083】
【化45】
【0084】
【化46】
【0085】
【化47】
【0086】
【化48】
【0087】15gをテトラヒドロフラン50g、n−
ヘキサン50gと水100gの混合溶媒に加えた。臭素
7.2gを加え、60℃で3時間反応させた。20℃に
冷却後、トルエン50gを加え、分液した。続いて、有
機溶媒層を10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液100
g、5%炭酸水素ナトリウム水溶液100gで洗浄し
た。有機溶媒を溜去した後、トルエン−シリカゲルクロ
マトグラフィーで分離し、下記式(50)、(51)、
(52)及び(53)で示される臭素化フタロシアニン
混合物16gを得た。
【0088】
【化49】
【0089】
【化50】
【0090】
【化51】
【0091】
【化52】
【0092】その混合物の液体クロマトグラムは図4に
示される。各ピークのリテンションタイムと濃度とを表
4に示す。混合物の最大吸収波長λmax=706nm、εmax=
1.4×105g-1cm2、融点は201−28℃であった。
【0093】
【表4】 実施例6 パラジウムテトラα−(1−tert−ブチル−2−メ
チルプロピルオキシ)フタロシアニンの混合物〔下記式
(54)、(55)、(56)及び(57)の比が5:
45:30:20〕
【0094】
【化53】
【0095】
【化54】
【0096】
【化55】
【0097】
【化56】
【0098】15gをテトラヒドロフラン50g、n−
ヘキサン50gと水100gの混合溶媒に加えた。臭素
7.2gを加え、60℃で3時間反応させた。20℃に
冷却後、トルエン50gを加え、分液した。続いて、有
機溶媒層を10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液100
g、5%炭酸水素ナトリウム水溶液100gで洗浄し
た。有機溶媒を溜去した後、トルエン−シリカゲルクロ
マトグラフィーで分離し、下記式(58)、(59)、
(60)及び(61)で示される臭素化フタロシアニン
混合物15gを得た。
【0099】
【化57】
【0100】
【化58】
【0101】
【化59】
【0102】
【化60】
【0103】その混合物の液体クロマトグラムは図5に
示される。各ピークのリテンションタイムと濃度とを表
5に示す。混合物の最大吸収波長λmax=705nm、εmax=
1.7×105g-1cm2、融点は268−86℃であった。
【0104】
【表5】 実施例7 パラジウムテトラα−(1,2−ジメチルプロピルオキ
シ)フタロシアニンの混合物〔下記式(62)、(6
3)、(64)及び(65)の比が10:40:30:
20〕
【0105】
【化61】
【0106】
【化62】
【0107】
【化63】
【0108】
【化64】
【0109】15gを1,1,2,2−テトラクロロエ
タン200gに加えた。臭素6.2gを加え、60℃で
3時間反応させた。20℃に冷却後、トルエン50gを
加え、分液した。続いて、有機溶媒層を10%亜硫酸水
素ナトリウム水溶液100g、5%炭酸水素ナトリウム
水溶液100gで洗浄した。有機溶媒を溜去した後、ト
ルエン−シリカゲルクロマトグラフィーで分離し、下記
式(66)、(67)、(68)及び(69)で示され
る臭素化フタロシアニン混合物16gを得た。混合物の
最大吸収波長λmax=702nm、εmax=1.5×105g-1cm2、融
点は172−220℃であった。
【0110】
【化65】
【0111】
【化66】
【0112】
【化67】
【0113】
【化68】
【0114】実施例8 パラジウムテトラα−(1−iso−プロピルブチルオ
キシ)フタロシアニンの混合物〔下記式(70)、(7
1)、(72)及び(73)の比が10:50:30:
10〕
【0115】
【化69】
【0116】
【化70】
【0117】
【化71】
【0118】
【化72】
【0119】15gをテトラヒドロフラン50g、n−
ヘキサン50gと水100gの混合溶媒に加えた。臭素
7.2gを加え、60℃で3時間反応させた。20℃に
冷却後、トルエン50gを加え、分液した。続いて、有
機溶媒層を10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液100
g、5%炭酸水素ナトリウム水溶液100gで洗浄し
た。有機溶媒を溜去した後、トルエン−シリカゲルクロ
マトグラフィーで分離し、下記式(74)、(75)、
(76)及び(77)で示される臭素化フタロシアニン
混合物16gを得た。
【0120】
【化73】
【0121】
【化74】
【0122】
【化75】
【0123】
【化76】
【0124】その混合物の液体クロマトグラムは図6に
示される。各ピークのリテンションタイムと濃度とを表
6に示す。混合物の最大吸収波長λmax=705nm、εmax=
1.5×105g-1cm2、融点は149−203℃であった。
【0125】
【表6】 実施例9 パラジウムテトラα−(1−iso−プロピルプロピル
オキシ)フタロシアニンの混合物〔下記式(78)、
(79)、(80)及び(81)の比が10:45:3
5:15〕
【0126】
【化77】
【0127】
【化78】
【0128】
【化79】
【0129】
【化80】
【0130】15gを四塩化炭素200gに加えた。臭
素7.2gを加え、60℃で3時間反応させた。20℃
に冷却後、トルエン300gを加え、分液した。続い
て、有機溶媒層を10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液1
00g、5%炭酸水素ナトリウム水溶液100gで洗浄
した。有機溶媒を溜去した後、トルエン−シリカゲルク
ロマトグラフィーで分離し、下記式(82)、(8
3)、(84)及び(85)で示される臭素化フタロシ
アニン混合物15gを得た。
【0131】
【化81】
【0132】
【化82】
【0133】
【化83】
【0134】
【化84】
【0135】その混合物の液体クロマトグラムは図7に
示される。各ピークのリテンションタイムと濃度とを表
7に示す。混合物の最大吸収波長λmax=705nm、εmax=
1.5×105g-1cm2、融点は190−242℃であった。
【0136】
【表7】 実施例10 パラジウムテトラα−(1,2−ジメチルブチルオキ
シ)フタロシアニンの混合物〔下記式(86)、(8
7)、(88)及び(89)の比が10:45:35:
15〕
【0137】
【化85】
【0138】
【化86】
【0139】
【化87】
【0140】
【化88】
【0141】15gを四塩化炭素200gに加えた。臭
素7.2gを加え、60℃で3時間反応させた。20℃
に冷却後、トルエン300gを加え、分液した。続い
て、有機溶媒層を10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液1
00g、5%炭酸水素ナトリウム水溶液100gで洗浄
した。有機溶媒を溜去した後、トルエン−シリカゲルク
ロマトグラフィーで分離し、下記式(90)、(9
1)、(92)及び(93)で示される臭素化フタロシ
アニン混合物15gを得た。
【0142】
【化89】
【0143】
【化90】
【0144】
【化91】
【0145】
【化92】
【0146】その混合物の液体クロマトグラムは図8に
示される。各ピークのリテンションタイムと濃度とを表
8に示す。混合物の最大吸収波長λmax=702nm、εmax=
1.5×105g-1cm2、融点は153−230℃であった。
【0147】
【表8】 実施例11 銅テトラα−(1−iso−プロピル−2−メチルプロ
ピルオキシ)フタロシアニンの混合物〔下記式(9
4)、(95)、(96)及び(97)の比が10:4
5:35:15〕
【0148】
【化93】
【0149】
【化94】
【0150】
【化95】
【0151】
【化96】
【0152】15gを四塩化炭素200gに加えた。臭
素3.6gを加え、60℃で3時間反応させた。20℃
に冷却後、トルエン300gを加え、分液した。続い
て、有機溶媒層を10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液1
00g、5%炭酸水素ナトリウム水溶液100gで洗浄
した。有機溶媒を溜去した後、トルエン−シリカゲルク
ロマトグラフィーで分離し、下記式(98)、(9
9)、(100)及び(101)で示される臭素化フタ
ロシアニン混合物15gを得た。
【0153】
【化97】
【0154】
【化98】
【0155】
【化99】
【0156】
【化100】
【0157】その混合物の液体クロマトグラムは図9に
示される。各ピークのリテンションタイムと濃度とを表
9に示す。混合物の最大吸収波長λmax=708nm、εmax=
2.8×105g-1cm2、融点は195−240℃であった。
【0158】
【表9】 実施例12 ニッケルテトラα−(1,2−ジメチルブチルオキシ)
フタロシアニンの混合物〔下記式(102)、(10
3)、(104)及び(105)の比が10:45:3
5:15〕
【0159】
【化101】
【0160】
【化102】
【0161】
【化103】
【0162】
【化104】
【0163】15gを酢酸200gに加えた。臭素3.
2gを加え、60℃で3時間反応させた。20℃に冷却
後、トルエン300gを加え、分液した。続いて、有機
溶媒層を10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液100g、
5%炭酸水素ナトリウム水溶液100gで洗浄した。有
機溶媒を溜去した後、トルエン−シリカゲルクロマトグ
ラフィーで分離し、下記式(106)、(107)、
(108)及び(109)で示される臭素化フタロシア
ニン混合物15gを得た。混合物の最大吸収波長λmax
=708nm、εmax=2.1×105g-1cm2であった。
【0164】
【化105】
【0165】
【化106】
【0166】
【化107】
【0167】
【化108】
【0168】
【発明の効果】第2級、第3級または第4級炭素原子を
合計で2〜4個有するアルコキシ基をα位に有するフタ
ロシアニンをハロゲン化して得られる、ハロゲン化アル
コキシフタロシアニンは、異性体を5種以上含有するの
で、溶媒に対する溶解性、塗布法による成膜性に優れて
いる。ハロゲン原子の導入量を調節することで、吸収波
長を変えることができる。また、本発明のフタロシアニ
ン化合物は立体障害の大きいアルコキシ基とハロゲン原
子を有することで優れた感度の光記録媒体の記録層形成
化合物である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2で得られた臭素化アルコキシフタロシ
アニン混合物の液体クロマトグラムである。
【図2】実施例3で得られた臭素化アルコキシフタロシ
アニン混合物の液体クロマトグラムである。
【図3】実施例4で得られた臭素化アルコキシフタロシ
アニン混合物の液体クロマトグラムである。
【図4】実施例5で得られた臭素化アルコキシフタロシ
アニン混合物の液体クロマトグラムである。
【図5】実施例6で得られた臭素化アルコキシフタロシ
アニン混合物の液体クロマトグラムである。
【図6】実施例8で得られた臭素化アルコキシフタロシ
アニン混合物の液体クロマトグラムである。
【図7】実施例9で得られた臭素化アルコキシフタロシ
アニン混合物の液体クロマトグラムである。
【図8】実施例10で得られた臭素化アルコキシフタロ
シアニン混合物の液体クロマトグラムである。
【図9】実施例11で得られた臭素化アルコキシフタロ
シアニン混合物の液体クロマトグラムである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 賢一 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 相原 伸 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 〔式(1)中、R1は各々異なっていても良い置換また
    は未置換のアルキル基を示し、Metは2個の水素原
    子、2価の金属原子、3価または4価の金属誘導体を表
    わす。〕で示されるアルコキシフタロシアニンと下記一
    般式(2) X−Y (2) [式(2)において、Xはハロゲン原子を表わし、Yは
    ハロゲン化剤残基を表わす。]で示されるハロゲン化剤
    を反応させることを特徴とする下記一般式(3) 【化2】 [式(3)において、R1,Met及びXは、式(1)
    のR1,Met及び式(2)のXと同一の意味を表わ
    し、nはXの置換数を表わすもので1から4である。]
    で示されるハロゲン化アルコキシフタロシアニンの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 アルコキシフタロシアニンが下式(4)
    〜(7)の中より選択される1種または2種以上の混合
    物である請求項1の方法。 【化3】 〔式(4)〜(7)において、R2〜R17は各々独立に
    置換または未置換のアルキル基を表わし、Metは2個
    の水素原子、2価の金属原子、3価または4価の金属誘
    導体を表わす。〕
  3. 【請求項3】 式(4)〜(7)におけるR2〜R17
    2級アルキル基である請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 式(4)〜(7)におけるR2〜R17
    第2級、第3級、及び第4級炭素原子を合計で2〜4個
    有するアルキル基である請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 ハロゲン化剤が下式(8) Br−Y (8) [式(8)中、Yは臭素化剤残基を表わす。]である請
    求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 ハロゲン化剤が臭素である請求項5記載
    の方法。
  7. 【請求項7】 溶媒を用いて反応を行なうことを特徴と
    する請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 反応温度が0〜250℃であることを特
    徴とする請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 反応温度が20〜120℃であることを
    特徴とする請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 反応溶媒が脂肪族炭化水素、ハロゲン
    化炭化水素、直鎖または環状エーテル、水または酢酸の
    単独あるいは混合溶媒である請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 反応溶媒の使用量がアルコキシフタロ
    シアニンに対して1〜1000重量倍であることを特徴
    とする請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 反応溶媒の使用量がアルコキシフタロ
    シアニンに対して5〜100重量倍であることを特徴と
    する請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 ハロゲン化剤の使用量がアルコキシフ
    タロシアニンに対して1〜6モル比であることを特徴と
    する請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし13のいずれか1項に
    記載の方法により得られる単独化合物または混合物であ
    るハロゲン化アルコキシフタロシアニン。
  15. 【請求項15】 下記式(9)〜(12)の中より選択
    される1種または2種以上の混合物であることを特徴と
    する請求項14記載のハロゲン化アルコキシフタロシア
    ニン。 【化4】 〔式(9)〜(12)において、R18〜R33は各々独立
    に置換または未置換のアルキル基を表わし、Metは2
    個の水素原子、2価の金属原子、3価または4価の金属
    誘導体を表わし、Xはハロゲン原子を表わし、nはXの
    置換数を表わすもので1から4である。〕
  16. 【請求項16】 請求項14記載のハロゲン化アルコキ
    シフタロシアニンを含有してなる光記録媒体。
  17. 【請求項17】 ハロゲン化アルコキシフタロシアニン
    が下記式(9)〜(12)で示される化合物の異性体ま
    たは臭素化度の異なる化合物の5種以上からなる混合物
    であることを特徴とする請求項16記載の光記録媒体。 【化5】 〔式(9)〜(12)において、R18〜R33は各々独立
    に置換または未置換のアルキル基を表わし、Metは2
    個の水素原子、2価の金属原子、3価または4価の金属
    誘導体を表わし、Xはハロゲン原子を表わし、nはXの
    置換数を表わすもので1から4である。〕
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