JPH05250911A - 水性グリーンシート用導体ペーストおよびセラミック多層配線基板 - Google Patents

水性グリーンシート用導体ペーストおよびセラミック多層配線基板

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JPH05250911A
JPH05250911A JP5037492A JP5037492A JPH05250911A JP H05250911 A JPH05250911 A JP H05250911A JP 5037492 A JP5037492 A JP 5037492A JP 5037492 A JP5037492 A JP 5037492A JP H05250911 A JPH05250911 A JP H05250911A
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JP
Japan
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green sheet
paste
solvent
conductive paste
vehicle
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Pending
Application number
JP5037492A
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English (en)
Inventor
Takashi Kuroki
喬 黒木
Seiichi Tsuchida
誠一 槌田
Shosaku Ishihara
昌作 石原
Etsuko Takane
悦子 高根
Norihiro Ami
徳宏 阿美
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】セラミック多層配線基板製作に必要なグリーン
シートを水性スラリーで製作するために、水性グリーン
シートに適合する導体ペーストを製作する。 【構成】従来法で使用している導体ペーストは、水性グ
リーンシートには不適であることがわかり、図4に示す
結果から印刷後グリーンシートが変形しない溶剤を選
び、さらに印刷形状を良くするために、溶剤とバインダ
を組合せ、強制的に相溶させたビヒクルを製作し、表裏
面,内層配線,グランド層、あるいは、カバーコート用
のペーストを製作しセラミック多層配線基板を製作し
た。 【効果】水性グリーンシートを用いたセラミック多層配
線基板の実用化および大気汚染防止

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性グリーンシートを
用いたセラミック多層配線基板製作に用いる導体ペース
トに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のセラミック多層配線基板は、トリ
クロルエチレンやメチルエチルケトン等の有機溶剤にブ
チラールやアクリル系樹脂を溶解して、これにセラミッ
ク粉末を混合分散しスリップ状にし、ドクタブレード法
と呼ばれるナイフエッジからスリップをキャリアフィル
ム上に流出させ乾燥してシート状にする。この焼結して
いない生のシートは、グリーンシートと呼ばれ、図2に
示すように、このシート(1)に、約0.5mmの格子間
隔に直径0.15mmのスルホール(2)を形成したの
ち、導体ペースト(3)を充填し、導体ペーストを用い
て配線導体(4)を形成し、必要枚数積層圧着し、焼結
して製作する。この方法では、塩素系溶剤や可燃性物質
を用いるが、最近これらの溶剤が、大気汚染や公害問題
で使用が規制されることになった。この問題を解決する
方法として特開公平2−307861に記載されている
ように水性ポリウレタン、水溶性アクリル樹脂あるい
は、ポリビニールアルコールなど水溶性、水分散有機バ
インダ、さらに、疎水変性された有機バインダと少量の
有機溶剤や分散剤を用いた水性スラリを製作しグリーン
シートを製造している。これらのグリーンシートに従来
の有機溶剤を用いたグリーンシートに用いた導体ペース
トを印刷した場合、印刷部分のグリーンシートが膨潤し
て、しわが発生したり、印刷パターンの端部でグリーン
シートに割れ目が発生したりする。このような問題をな
くすために、溶剤を選んで製作したペーストでは、図3
に示すように、スルホールに充填したペースト(3)、
配線用ペースト(4)ともに導体ペースト自身の粘着性
があり、糸ひきと呼ばれる図3(5)(6)に示すよう
な形状となり、配線間でのショートが発生するなど実用
化での問題点が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
有機溶剤から水に代えることによって、大気汚染や公害
に対応してグリーンシートを製造することはできるが、
水溶媒を用いた水性グリーンシートを多層配線基板に用
いることに対して、何も考慮されていない。例えば、積
層圧着での密着性、導体ペースト印刷でのペースト中の
溶剤の浸透による変形、印刷性など多層配線基板製作上
の課題について考慮されておらず、単なるセラミックス
の板を製作するためのグリーンシートであり、これらの
方法では、多層配線基板は製作できない。本発明は、印
刷後に起こるグリーンシートの変形、印刷形状を考慮し
た導体ペーストを用いた多層配線基板を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
には、印刷後グリーンシートが変形しない導体ペースト
および印刷形状の良い導体ペーストが必要である。ペー
ストの原料および原料配合割合は、スクリーン印刷で印
刷形状、焼結状態から検討した。セラミック多層配線基
板に用いるペーストは、表面研磨や、めっきを行なう表
面層用、電気抵抗が小さいことを要求される内層配線
用、あるいは印刷面積の大きいグランド層用、さらに層
間の電気的接続に必要なスルホールへの充填用や表裏面
の導体層の補強用に用いるカバーコート用のグリーンシ
ート原料配合と同じセラミックスの粉末をビヒクルと混
合したペーストと種類が多く目的も異なる。そのため、
それぞれの目的に合うようWおよびMo粉末,ビヒク
ル,界面活性剤,ゲル化剤,焼結助剤の量を検討した。
グリーンシートは、溶剤の抜けた多孔質の物質であり、
このシート中にペーストの溶剤が浸透してもグリーンシ
ートが変形したり、溶解しない材料で製作が必要であ
る。そのために、水性グリーンシートに対して変形を起
こしにくい溶剤を検討し、さらに、印刷形状の良いビヒ
クル(溶剤にバインダを溶解したもので、W粉末を混合
すればペーストにできる。)も検討しアルコール系とフ
タル酸系の溶剤とその溶剤に適合するバインダでビヒク
ルを製作しW粉末、焼結助剤を混合しペースト化して、
印刷性を検討した。その結果アルコール系溶剤よりフタ
ル酸系溶剤の方がグリーンシートとの反応が小さい。し
かし、ペースト化した場合、水性グリーンシートのバイ
ンダの種類によっては、フタル酸系溶剤とアルコール系
溶剤を相溶した方が、印刷形状が良いことがわかった。
【0005】
【作用】水性グリーンシートを変形させない溶剤を用い
て印刷形状の良いビヒクルを用いることによって、印刷
パターン寸法のバラツキを±10μm以内にできる。ま
た、印刷後に起こるグリーンシートの伸びや収縮量を±
15μm/100mmにできる。また、目標の異なるペー
ストに合わせて原料および配合量を決めることによっ
て、それぞれの目的を達成できる。例えば、表裏面用ペ
ーストは、金属粉末を少なくし、膜厚を薄くしてセラミ
ックからのガラス成分を浸み込みやすくし、セラミック
スとの接着力を強くする。内層配線用ペーストは、金属
粉末の割合を印刷可能な限界まで増し電気抵抗を小さく
する。また、スルホールに充填するペーストは、充填
後、溶剤の蒸発とともに体積収縮を起こさないようにゲ
ル化剤を用いた。界面活性剤,焼結助剤は、それぞれペ
ーストの流動性、金属粉末の結合力の向上に効果があ
る。このようなペーストを用いることによって、水性グ
リーンシートでセラミック多層配線基板が実用化でき
る。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0007】実施例1 セラミック多層配線基板は、導体配線したグリーンシー
ト、6〜50枚を熱圧着したのち、1600℃前後の還
元雰囲気で焼結して製作する。まずムライト,シリカ,
スピネルの粉末をアクリル系バインダ、消泡剤、分散剤
を水と混合したスラリーを製作したのち、ドクタブレー
ド法により厚さ0.15〜0.25mmのグリーンシート
を製作した。このグリーンシートを200〜300mm角
に切断し、必要に応じてホットプレスにより平坦化し、
後工程で使用する治具に固定し、NCパンチ等で層間の
電気的接続のために必要なスルホール(穴径0.1〜
0.2mm)を形成する。このスルホールに、スクリーン
印刷法で下記に示す原料配合のペーストを充填した。
【0008】 W粉末……………80〜94wt% (A) ビヒクル………… 6〜20wt% この(A)に対して下記の物質を配合した。
【0009】界面活性剤………0.2〜1.0wt% ゲル化剤…………0.1〜2.0wt% 焼結助剤…………0.5〜3.0wt% このペーストに用いたビヒクルは、図4に示す検討結果
から、フタル酸系溶剤{フタル酸ジブチル,フタル酸
(2−エチルヘキシル)}とアルコール系溶剤(エチル
アルコール,イソプロピルアルコールあるいは、α−テ
ルピネオール)を一方に対して5〜95wt%混合した
溶剤に、アクリル系樹脂,ポリビニールブチラール,セ
ルロース(エチル)を溶解して使用した。アクリル系樹
脂は、アクリル酸メチル,アクリル酸ブチル,メタクリ
ル酸メチル,メタクリル酸ブチル等のポリマーやホモポ
リマ、あるいは、他に樹脂や酸と共重合させ水溶性化し
たものも使用した。これらの樹脂は、単体、あるいは、
組合せて用いた。次に、それぞれのグリーンシートに表
裏面および内層配線さらにグランド層の配線印刷を次に
示す配合割合の導体ペーストを用いて行った。これらの
ペーストに用いたビヒクルは、スルホール充填用ペース
トと同じビヒクルを使用した。
【0010】表裏面およびグランド層間 焼結状態を見てAに対して焼結助剤を0.5〜3wt%
添加した。
【0011】内層配線用 印刷状態を見てAに対して界面活性剤を0.1〜0.5
wt%添加した。
【0012】これらのペーストの製作は、ボールミルら
いかい機、および3本ロールミルを使用し、ペーストの
流動性を改良するためにビヒクルやW粉末を混合したペ
ーストを加熱する低温加熱装置も使用した。この場合9
0℃以下では、粘度が高く、120℃以上ではバインダ
の粘度が低くなり不適である。次に、ペースト原料の配
合割合は、印刷性と要求される特性から決まるが、W粉
末とビヒクルは、この範囲より外れると印刷不良が発生
する。次に界面活性剤は、脂肪酸アミン系とカップリン
グ剤を使用した。その配合割合は、範囲より少ないとペ
ーストの流動性,粘着性の改善に効果がなく、多いと印
刷時ペーストが飛散しやすい。ゲル化剤は、少ないと効
果がなく、範囲を超えるとペーストに粘着力がなくな
る。焼結助剤の配合割合も導体ペーストの目的によって
異なるが、少ないと助剤の効果がなく、ムライト系のセ
ラミック基板では、導体近傍のセラミック中にクリスト
バライトの結晶が析出し、その部分の導体が熱膨張差で
破壊され、脱落する。以上、説明した導体ペーストで配
線導体を形成したグリーンシートを必要な層6〜50枚
を位置合わせ装置を用いて積層したのち、ホットプレス
装置で熱圧着後、還元雰囲気中で焼結(1600〜16
50℃)した。このあと必要に応じて表面研磨、めっき
およびシンタを行った。このようにして、製作したセラ
ミック多層配線基板は、図1に示すように印刷形状も良
好で印刷後の寸法変化が小さく、従来の溶剤タイプのグ
リーンシートを用いた基板と同等の品質であった。
【0013】実施例2 実施例1と同様にしてW粉末をMo粉末に代えて、スル
ホール充填用ペーストを製作し、セラミック基板を製作
した結果、表面研磨しても平坦なスルホールとなり、こ
の面上に薄膜を形成しても問題ないことがわかった。
【0014】実施例3 実施例1と同様にして、W粉末をグリーンシート製作と
同じ配合のムライト,シリカ,スピネル混合粉末に代え
て、導体パターン補強用のカバーコート用ペーストを製
作しセラミック基板を製作した結果、印刷形状,印刷膜
厚も良好で、導体の強度も引張り強度3kg/mm2で、問
題ないことがわかった。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、大気汚染や公害の問題
のない水性グリーンシートを用いたセラミック多層配線
基板を実用化でき、従来使用してきた装置で量産が可能
となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための、配線導体を形成した
グリーンシートの断面模式図である。
【図2】従来技術を説明するための導体配線工程のグリ
ーンシート断面模式図である。
【図3】従来技術を説明するための配線導体を形成した
グリーンシートの断面模式図である。
【図4】本発明を説明するための評価結果を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…グリーンシート、2…スルホール、3…スルホール
充填用ペースト、4…印刷用ペースト、5,6…印刷形
状不良部分。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高根 悦子 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 阿美 徳宏 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水性グリーンシートを用いたセラミック多
    層配線基板製作において (A)に対して(B)(C)(D)単独または組合わせ
    て添加する 界面活性剤………0.2〜1.0wt% (B) ゲル化剤…………0.1〜2.0wt% (C) 焼結助剤…………0.5〜3.0wt% (D) からなることを特徴とする水性グリーンシート用導体ペ
    ースト
  2. 【請求項2】請求項1のビヒクルとして 溶剤 アルコール系……………………5〜95wt% Aに対してバインダ(a)アクリル系樹脂………8〜2
    0wt% (b)ポリビニールブチラール樹脂 (c)エチル
    セルロース からなることを特徴とする水性グリーンシート用導体ペ
    ースト
  3. 【請求項3】請求項1又は2からなる水性グリーンシー
    ト用導体ペースト、およびこれらのペーストを90〜1
    20℃に加熱して用いたことを特徴とするセラミック多
    層配線基板。
JP5037492A 1992-03-09 1992-03-09 水性グリーンシート用導体ペーストおよびセラミック多層配線基板 Pending JPH05250911A (ja)

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