JPH0525085A - 光学活性化合物 - Google Patents

光学活性化合物

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JPH0525085A
JPH0525085A JP3182156A JP18215691A JPH0525085A JP H0525085 A JPH0525085 A JP H0525085A JP 3182156 A JP3182156 A JP 3182156A JP 18215691 A JP18215691 A JP 18215691A JP H0525085 A JPH0525085 A JP H0525085A
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formula
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JP3182156A
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English (en)
Inventor
Masaaki Namekawa
正明 滑川
Shinichi Nayuki
新一 名雪
Keizo Ito
恵造 伊藤
Mitsunori Takeda
充範 竹田
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Kashima Oil Co Ltd
Original Assignee
Kashima Oil Co Ltd
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 2つの不斉炭素を有する新規な優れたドーパ
ントである光学活性化合物を提供する。 【構成】 一般式(I) (A2 ,)で表される光学活性化合物。1例として、
(1R,1′R)−テレフタル酸ビス〔4−(1−メチ
ルヘキシルオキシカルボニル)フェニルエステル〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な光学活性化合物に
関し、詳しくは液晶表示素子に使用するのに適した液晶
組成物の成分として有用な光学活性化合物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
各種の表示素子,電子光学デバイス,液晶センサなど、
液晶の利用分野が著しく拡大しつつあり、それに伴って
様々な構造の液晶化合物が提案されてきた。特に、表示
素子に用いられる液晶材料は、現在のところネマティッ
ク液晶が主流であり、これを用いたTN型あるいはST
N型の単純マトリックス方式及び個々の画素ごとに薄膜
トランジスタを付与したTFT型のアクティブマトリッ
クス方式が用いられている。しかし、ネマティック液晶
は、その駆動力が液晶材料の誘電率の異方性と電場との
弱い相互作用に基づくため、本質的に応答速度が遅い
(ミリ秒オーダー)という欠点を有しており、高速応答
を要求される大画面の表示素子の材料としては不利であ
った。これに対して、1975年にマイヤー(R.B.
Meyer)らにより初めて合成された強誘電性液晶
は、自発分極を有し、これが直接電界と作用するため、
その駆動力が大きく、1980年にクラーク(N.A.
Clark)らが表面安定化型強誘電性液晶素子(SS
FLCD)において、そのマイクロ秒オーダーの高速応
答性とメモリー性を発表して以来注目を集め、これまで
多くの強誘電性液晶化合物が合成されてきた。強誘電性
液晶の応答速度は、τ=η/(Ps・E)で知られてい
る。ここで、ηは回転粘性を示し、Psは自発分極を示
し、Eは電界強度を示す。これから、高速応答性を得る
ため、粘性が小さく、自発分極の大きな液晶材料が開発
目標とされてきた。また、液晶材料としては、化学的安
定性,広動作温度範囲などの特性が要求されるが、単一
の化合物でこれらの諸特性を満たすことは困難であっ
た。したがって、従来、複数のカイラルスメクティック
C相(SmC* )を有する化合物どうしを混合したり、
粘性の低いスメクティックC相(SmC)を有する母体
液晶に光学活性な化合物を添加して所望の性能を有する
SmC* 相を示す強誘電性液晶組成物を得る方法が用い
られてきた。しかし、添加するカイラルドーパントは、
それ自体SmC* 相を有していても、有していなくても
よく、母体液晶との相溶性が良好で、大きな自発分極を
誘起し、粘性を増大させないことが要求されている。そ
こで、本発明者らは、液晶組成物に添加した場合、大き
な自発分極を誘起し、速い応答速度が得られる新規な光
学活性化合物を開発することを目的として鋭意研究を重
ねた。
【0003】
【課題を解決するための手段】このような観点から、液
晶組成物に添加した場合、速い応答速度が得られる光学
活性化合物を探索した結果、2つの不斉炭素を有する化
合物(好ましくは分子構造が左右対称な化合物)が高速
応答の期待できる優れたドーパントであることを見出し
た。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものであ
る。すなわち、本発明は一般式〔I〕
【0004】
【化3】
【0005】(式中、R1 は炭素数1〜2のアルキル基
を示し、1個以上の水素原子がハロゲン原子で置換され
ていてもよく、R2 は炭素数3〜18の直鎖又は分岐鎖
アルキル基を示し、nは0又は1を示し、A1 及びA2
は各々独立に−COO−,−OCO−,−CH2 O−,
−OCH2 −又は−O−を示し、B1 及びB2 は各々独
立に−COO−,−OCO−,−OCH2 −,−CH2
O−又は単結合を示し、X1 ,X2 及びX3 は各々独立
【0006】
【化4】
【0007】を示し、*は不斉炭素原子を示す。ただ
し、nが0のとき、B1 は単結合を示す。)で表される
光学活性化合物を提供するものである。
【0008】一般式(I)において、R1 は炭素数1又
は2のアルキル基で1個以上の水素原子がハロゲン原子
で置換されていてもよく、具体的には、メチル基,エチ
ル基,トリフルオロメチル基,ジフルオロメチル基,ク
ロロジフルオロメチル基,ペンタフルオロエチル基など
であり、好ましくはトリフルオロメチル基である。ま
た、R2 は炭素数3〜18の直鎖又は分岐鎖アルキル
基、例えばn−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチ
ル基,イソブチル基,sec−ブチル基,tert−ブ
チル基,n−ペンチル基,n−ヘキシル基,n−ヘプチ
ル基,n−オクチル基,n−ノニル基,n−デシル基,
n−ウンデシル基,n−ドデシル基,n−トリデシル
基,n−テトラデシル基,n−ペンタデシル基,n−ヘ
キサデシル基,n−ヘプタデシル基,n−オクタデシル
基などである。
【0009】本発明による一般式(I)の化合物は様々
な方法で製造することができるが、例えば以下の工程に
より製造することができる。 (1)n=0(B1 が単結合),A1 =−OCO−,A
2 =−COO−の場合:一般式(II)
【0010】
【化5】
【0011】(式中、R1 ,R2 ,*は前記と同じであ
る。)で表される光学活性アルコールを一般式(III) ClOC−X1 −X3 −COCl ・・・(III) (式中、X1 ,X3 は前記と同じである。)で表される
化合物と反応させることにより、一般式(I)で表され
る化合物を得る。この反応は、例えばピリジン,トリエ
チルアミン等の存在下、有機塩基であるトルエン,ベン
ゼン,塩化メチレン等の溶媒中、−20℃〜80℃の温
度で行うことができる。
【0012】(2)n=0(B1 が単結合),A1 =−
OCH2 −,A2 =−CH2 O−の場合:一般式(IV) Y1 CH2 −X1 −X3 −CH2 2 ・・・(IV) (式中、Y1 及びY2 は各々独立にハロゲン原子を示
し、X1 ,X3 は前記と同じである。)で表される化合
物を、一般式(II) で表されるアルコールと反応させる
ことにより、一般式(I)で表される化合物を得る。こ
の反応は、一般式(II) で表されるアルコールにアルカ
リ金属ヒドリド、あるいは水酸化ナトリウムや水酸化カ
リウムで代表される塩基を作用させた後、一般式(IV)
で表される化合物を加えることにより行うことができ
る。
【0013】(3)n=0(B1 が単結合),A1 =A
2 =−O−の場合:一般式(V) I−X1 −X3 −I ・・・(V) (式中、X1 ,X3 は前記と同じである。)で表される
化合物を一般式(II)で表されるアルコールと反応させ
ることにより、一般式(I)で表される化合物を得る。
この反応は一般式(II)で表される化合物にアルカリ金
属ヒドリドで代表される塩基を作用させた後、ジメチル
ホルムアミド,ジメチルスルホキシド等の溶媒で還流条
件下、触媒としてヨウ化第1銅を用い、一般式(V)で
表される化合物を反応させることにより行うことができ
る。
【0014】(4)n=1,A1 =−OCO−,A2
−COO−,B1 =−OCO−,B2 =−COO−の場
合:一般式(VI) BzO−X1 −COCl ・・・(VI) (式中、Bzはベンジル基を表わし、X1 は前記と同じ
である。)で表される化合物と、一般式(II)で表され
るアルコールを反応させることにより、一般式(VII)
【0015】
【化6】
【0016】(式中、Bz,X1 ,R1 ,R2,*は前
記と同じである。)で表される化合物を得る。次に得ら
れた一般式(VII)で表される化合物のベンジル基を常法
で脱離させることにより、一般式(VIII)
【0017】
【化7】
【0018】(式中、X1 ,R1 ,R2 ,*は前記と同
じである。)で表される化合物を得る。この脱ベンジル
化反応は、例えばパラジウム−チャコール(Pd/C)
触媒の存在下、メタノール,エタノール,プロパノール
等のアルコール性溶媒あるいは酢酸を用いて、常圧で水
素化分解することにより行うことができる。次に、得ら
れた一般式(VII)で表される化合物を、一般式(IX) ClOC−X2 −COCl ・・・(IX) (式中、X2 は前記と同じである。)と反応させること
により、一般式(I)で表される化合物が得られる(但
し、X 1 とX3 は左右対称)。
【0019】(5)n=1,A1 =−OCO−,A2
−COO−,B1 =−CH2 O−,B2 =−OCH2
の場合:一般式(X) Y1 CH2 −X1 −COCl ・・・(X) (式中、Y1 ,X1 は前記と同じである。)で表される
化合物に一般式(II)で表されるアルコールを反応させ
ることにより、一般式(XI)
【0020】
【化8】
【0021】(式中、Y1 ,X1 ,R1 ,R2 ,*は前
記と同じである。)で表される化合物を得る。次いで、
この化合物に一般式(XII) HO−X2 −OH ・・・(XII) (式中、X2 は前記と同じである。)で表される化合物
を反応させることにより、一般式(I)で表される化合
物を得る(但し、X1 とX3 は左右対称)。この反応は
一般式(XII)で表される化合物にアルカリ金属ヒドリ
ド、あるいは水酸化ナトリウムや水酸化カリウムで代表
される塩基を作用させた後、一般式(XI)で表される化
合物を加えることにより行うことができる。
【0022】(6)n=1,A1 =−OCH2 −,A2
=−CH2 O−,B1 =−OCO−,B2 =−COO−
の場合 一般式(XIII) ThpO−X1 −CH2 1 ・・・(XIII) (式中、Thpはテトラヒドロピラニル基を示し、
1 ,Y1 は前記と同じである。)で表される化合物を
一般式(II)で表されるアルコールと反応させることに
より、一般式(XIV)
【0023】
【化9】
【0024】(式中、Thp,X1 ,R1 ,R2 ,*は
前記と同じである。)で表される化合物を得る。この反
応は一般式(II)で表されるアルコールにアルカリ金属
ヒドリド、あるいは水酸化ナトリウムや水酸化カリウム
で代表される塩基を作用させた後、一般式(XIII)で表
される化合物を加えることにより行うことができる。次
に得られた一般式(XIV)で表される化合物中のThpを
常法で脱離させることにより、一般式(XV)
【0025】
【化10】
【0026】(式中、X1 ,R1 ,R2 ,*は前記と同
じである。)で表される化合物を得る。このテトラヒド
ロピラニル基の脱離は、塩酸,硫酸及びパラトルエンス
ルホン酸等の酸触媒存在下、エーテル,テトラヒドロフ
ラン,クロロホルム等の溶媒中で行うことができる。次
に、得られた一般式(XV)で表される化合物を、一般式
(IX)で表される化合物と反応させることにより、一般
式(I)で表される化合物が得られる(但し、X1 とX
3 は左右対称)。
【0027】(7)n=1,A1 =A2 =−O−,B1
=−OCO−,B2 =−COO−の場合:一般式(XVI) BzO−X1 −I ・・・(XVI) (式中、Bz,X1 は前記と同じである。)で表される
化合物と一般式(II)で表されるアルコールを反応させ
ることにより、一般式(XVII)
【0028】
【化11】
【0029】(式中、Bz,X1 ,R1 ,R2,*は前
記と同じである。)で表される化合物を得る。次に、こ
の化合物中のベンジル基を常法で脱離させれば一般式
(XVIII)
【0030】
【化12】
【0031】(式中、X1 ,R1 ,R2 ,*は前記と同
じである。)で表される化合物が得られる。次に、この
化合物と一般式(IX)で表される化合物を反応させるこ
とにより、一般式(I)で表される化合物が得られる
(但し、X1 とX3 は左右対称)。
【0032】(8)n=1,A1 =−OCO−,A2
−COO−,B1 =−COO−,B2 =−OCO−の場
合:一般式(XIX)
【0033】
【化13】
【0034】(式中、X1 ,R1 ,R2 ,*は前記と同
じである。)で表される化合物と一般式(XII)で表され
る化合物とを反応させることにより、一般式(I)で表
される化合物が得られる(但し、X1 とX3 は左右対
称)。
【0035】(9)n=1,A1 =−OCO−,A2
−COO−,B1 =−OCH2 −,B2 =−CH2 O−
の場合:一般式(XX) Y1 CH2 −X2 −CH2 2 ・・・(XX) (式中、Y1 ,Y2 ,X2 は前記と同じである。)で表
される化合物と一般式(VIII)で表される化合物とを反
応させることにより、一般式(I)で表される化合物が
得られる。なお、前記(4)〜(9)において、一般式
(VI),(X),(XIII),(XVI),(XIX)で表される
1 を含む化合物で反応後、単離し、次いでX3 を含む
化合物と反応させれば、X1 とX3 が異なる一般式
(I)の化合物も得ることができる。
【0036】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。 実施例1 (1R,1’R)−テレフタル酸ビス〔4−(1−メチ
ルヘキシルオキシカルボニル)フェニルエステル〕の合
【0037】
【化14】
【0038】(a)(R)−2−ヘプタノール1.16g
(10ミリモル)と、4−ベンジルオキシ安息香酸クロ
リド(10ミリモル)の塩化メチレン溶液25ミリリッ
トルにピリジン1ミリリットル(12.5ミリモル)を加
え、室温で24時間反応させた。この反応溶液に1規定
塩酸を加え、反応を停止させ、塩化メチレンにより抽出
した。次に、蒸留水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。塩化メチレンを留去した
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し
て、(R)−4−ベンジルオキシ安息香酸2−ヘキシル
エステル1.74g( 5.3ミリモル)を得た。
【0039】(b)次に上記(a)で得られた化合物を
エタノール7ミリリットルと酢酸3ミリリットルの混合
溶媒に溶かし、10%Pd/C0.53gを加え、水素雰
囲気下、室温で20時間反応させた。その後反応液を濾
過し、ヘキサンと酢酸エチルを加えた後、蒸留水,飽和
炭酸水素ナトリウム溶液,飽和食塩水で順次洗浄した
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、
(R)−4−ヒドロキシ安息香酸2−ヘキシルエステル
1.2g( 4.9ミリモル)を得た。
【0040】(c)上記(b)で得られた化合物0.47
g( 2.0ミリモル)の塩化メチレン溶液10ミリリット
ルに、テレフタル酸ジクロリド0.3g( 1.5ミリモル)
とピリジン0.3ミリリットル( 3.8ミリモル)を加え、
室温で24時間反応させた。この反応溶液に1規定塩酸
を加えて反応を停止させ、塩化メチレンで抽出した。次
いで、蒸留水,飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。溶媒を留去した後、シリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製し、エタノールから再結晶し
て目的化合物である(1R,1’R)−テレフタル酸ビ
ス〔4−(1−メチルヘキシルオキシカルボニル)フェ
ニルエステル〕0.15g( 1.7ミリモル)を得た。
【0041】得られた化合物の物理的性質を以下に示
す。 分子式 C36428 1 H−NMR(プロトン核磁気共鳴法,溶媒:CDCl
3 );δ(ppm) 0.83〜1.0 (m,6H) 1.25〜1.5 (m,18H) 1.55〜1.85(m,4H) 5.17 (tq,J=6.4,6.4Hz,2H) 7.33 (d,J=8.7Hz,4H) 8.15 (d,J=8.7Hz,4H) 8.35 (s,4H) IR(赤外線吸収(KBr):cm-1) 1720,1750 (C=O) 質量分析 m/e(M+ ) 計算値 602.2880 実測値 602.2900 〔α〕27 D =−37.0゜(C(濃度)=1.03,溶媒:
CHCl3 ) 示差走査熱量計(DSC)測定 結晶→等方性液体(相転移温度:94.2℃) 結晶←等方性液体(相転移温度:76.6℃)
【0042】実施例2 (1R,1’R)−1,4−ビス〔4−(1−メチルヘ
プチルオキシカルボニル)ベンジルオキシ〕ベンゼンの
合成
【0043】
【化15】
【0044】(a)(R)−2−オクタノール1.3g
(10ミリモル)とp−ブロモメチル安息香酸クロリド
2.57g(11ミリモル)の塩化メチレン溶液20ミリ
リットルにピリジン1ミリリットルを加え、室温で30
時間反応させた。1規定塩酸を加え反応を停止させ、塩
化メチレンで抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た後、溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで分離精製して、(R)−p−ブロモメチル安息香
酸2−オクチルエステル1.33g( 4.1ミリモル)を得
た。
【0045】(b)水素化ナトリウム0.048g( 2.0
ミリモル)のDMF溶液8ミリリットル中に、0℃でヒ
ドロキノン0.11g(1ミリモル)のDMF溶液2ミリ
リットルを加え、さらに上記実施例2(a)で得られた
化合物0.65g(2ミリモル)のDMF溶液5ミリリッ
トルを加えた。室温で24時間反応させた後、1規定塩
酸で反応を停止し、ヘキサンと酢酸エチルの混合溶媒で
抽出した。次いで、蒸留水,飽和食塩水で順次洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去し、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、エタ
ノールから再結晶して目的化合物である(1R,1’
R)−1,4−ビス−〔4−(1−メチルヘプチルオキ
シカルボニル)ベンジルオキシ〕ベンゼン0.60g(1
ミリモル)を得た。
【0046】得られた化合物の物理的性質を以下に示
す。 分子式 C38506 1 H−NMR(溶媒:CDCl3 );δ(ppm) 0.82〜0.98(m,6H) 1.22〜1.46(m,22H) 1.52〜1.84(m,4H) 5.08(s,4H) 5.0〜5.2(m,2H) 6.88(s,4H) 7.48(d,4H) 8.04(d,4H) IR((KBr):cm-1) 1730 (C=O) 質量分析 m/e(M+ ) 計算値 602.3607 実測値 602.3604 〔α〕27 D =−33.3゜(C(濃度)=0.724,溶
媒:CHCl3 )DSC測定 結晶→等方性液体(相転移温度:66.6℃) 結晶←等方性液体(相転移温度:52.6℃)
【0047】実施例3 (2R,2’R)−ビフェニル−4,4’−ジカルボン
酸1,1,1−トリフルオロ−2−デシルジエステルの
合成
【0048】
【化16】
【0049】4,4’−ビフェニルジカルボン酸クロリ
ド0.84g( 3.0ミリモル)のトルエン30ミリリット
ル溶液に、(R)−1,1,1−トリフルオロ−2−デ
カノール1.0g(4.7ミリモル)とピリジン1.0ミリリ
ットル(12ミリモル)を加え、室温で24時間反応さ
せた。1規定塩酸を加え反応を停止させ、反応液を酢酸
エチルで抽出した。蒸留水,炭酸水素ナトリウム溶液,
飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで分離精製して、目的である化合物(2
R,2’R)−ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸
1,1,1−トリフルオロ−2−デシルジエステル0.3
8g( 0.6ミリモル)を得た。
【0050】得られた化合物の物理的性質を以下に示
す。 分子式 C34446 4 1 H−NMR(溶媒:CDCl3 );δ(ppm) 0.82〜1.0 (m,6H) 1.2〜1.55 (m,24H) 1.85〜2.0 (m,4H) 5.5〜5.7 (tq,J=6.7Hz,2H) 7.7 (d,J=8.3Hz,4H) 8.2 (d,J=8.3Hz,4H)19 F−NMR(同位体フッ素による核磁気共鳴法,溶
媒:CFCl3 );δ(ppm) −77.5 (d,J=6.6Hz) IR(neat:cm-1) 1740 (C=O) 質量分析 m/e(M+ ) 計算値 630.3144 実測値 630.3168 〔α〕26 D =+80.5゜(C(濃度)=1.03,溶媒:
CHCl3
【0051】実施例4 (2R,2’R)−テレフタル酸ビス〔4−(1−トリ
フルオロメチルノニルオキシカルボニル)フェニルエス
テル〕の合成
【0052】
【化17】
【0053】(a)(R)−1,1,1−トリフルオロ
−2−デカノール3.0g(14.2ミリモル)と4−ベン
ジルオキシ安息香酸クロリド4.2g(17ミリモル)の
塩化メチレン溶液30ミリリットルに、ピリジン2ミリ
リットル(25ミリモル)を加え、室温で24時間反応
させた。実施例1(a)と同様の後処理を行い(R)−
4−ベンジルオキシ安息香酸1,1,1−トリフルオロ
−2−デシルエステル5.5g(13ミリモル)を得た。
【0054】(b)上記で得られた化合物をエタノール
30ミリリットルと酢酸5ミリリットルの混合溶媒に溶
かし、10%Pd/C1.8gを加え、水素雰囲気下で2
4時間反応させた。実施例1(b)と同様の後処理をし
て(R)−4−ヒドロキシ安息香酸1,1,1−トリフ
ルオロ−2−デシルエステル4.2g(12.6ミリモル)
を得た。
【0055】(c)上記で得られた化合物0.83g( 2.
5ミリモル)の塩化メチレン溶液10ミリリットルに、
テレフタル酸ジクロリド0.24g( 1.2ミリモル)とピ
リジン0.3ミリリットルを加え室温で20時間反応させ
た。1規定塩酸を加えた後、塩化メチレンで抽出し、蒸
留水,飽和炭酸水素ナトリウム水溶液,飽和食塩水で順
次洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を
留去した後シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
して目的化合物である(2R,2’R)−テレフタル酸
ビス〔4−(1−トリフルオロメチルノニルオキシカル
ボニル)フェニルエステル〕0.80g( 1.0ミリモル)
を得た。
【0056】得られた化合物の物理的性質は以下のとお
りであった。 分子式 C42486 8 1 H−NMR(溶媒:CDCl3 );δ(ppm) 1.82〜1.94 (m,6H) 1.2〜1.5 (m,24H) 1.84〜1.97 (m,4H) 5.5 (tq,J=6.6,6.6Hz,2H) 7.38 (d,J=8.8Hz,4H) 8.20 (d,J=8.8Hz,4H) 8.36 (s,4H)19 F−NMR(溶媒:CFCl3 );δ(ppm) −77.46(d,J=7.0Hz) IR(neat;cm-1) 1720〜1760(C=O) 質量分析 m/e(M+ ) 計算値 794.3253 実測値 794.3259 〔α〕27 D =+42.9゜(C(濃度)=1.03,溶媒:
CHCl3
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、液晶組成物に添加した
場合、大きな自発分極を誘起し、速い応答速度が得られ
る2つの不斉炭素を有する新規な光学活性化合物が得ら
れる。このような光学活性化合物は、各種の表示素子,
電子光学デバイス,液晶センサーなどに有効に利用する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 69/84 9279−4H 69/94 9279−4H C07D 213/79 6701−4C 239/32 7038−4C 239/46 7038−4C C09K 19/58 6742−4H (72)発明者 竹田 充範 茨城県鹿島郡神栖町東和田4番地 鹿島石 油株式会社鹿島製油所内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は炭素数1〜2のアルキル基を示し、1個
    以上の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよ
    く、R2 は炭素数3〜18の直鎖又は分岐鎖アルキル基
    を示し、nは0又は1を示し、A1 及びA2 は各々独立
    に−COO−,−OCO−,−CH2 O−,−OCH2
    −又は−O−を示し、B1 及びB2 は各々独立に−CO
    O−,−OCO−,−OCH2 −,−CH2 O−又は単
    結合を示し、X1 ,X2 及びX3 は各々独立に 【化2】 を示し、*は不斉炭素原子を示す。ただし、nが0のと
    き、B1 は単結合を示す。)で表される光学活性化合
    物。
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