JPH05250646A - 磁気ヘッド支持体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】回転シリンダ上に磁気ヘッドを取り付ける際、
該回転シリンダと電気的に接続する部分を接触方式とし
た磁気ヘッドにおいて、コイル巻線端の接続部をあらか
じめ盛りハンダ処理することにより、コイル巻線端の接
続を容易に行なえるようにする。 【構成】磁気ヘッド支持体に設けられている中継キバン
２には、回転シリンダとの信号伝達を目的とした端子３
と、コイル巻線端をハンダ付けする端子４とが配置され
ている。端子３は、金めっき処理を施してあり、同じく
金めっき処理されたシリンダ側コネクタと弾性的圧着に
より接続される。一方、端子４には、表面に半田層を予
め設けてあり、コイル巻線の接続を容易にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、家庭用ＶＴＲ等に用い
られる磁気ヘッドに関するものであり、回転シリンダと
の信号伝達部を接点方式とした磁気ヘッドにおいて、自
動巻線ハンダ付けを行なうのに有効である。

【０００２】

【従来の技術】従来、回転シリンダと磁気ヘッドとの信
号伝達には、図３のようにシリンダ側コネクタ１４とヘ
ッド支持体中継キバン２上の端子３をハンダ付けするこ
とが用いられてきた。この方法によれば、回転シリンダ
と磁気ヘッドとの電気的接続を確実に行なうことがで
き、かつ磁気ヘッドの姿勢調整等による断線の心配もな
い。しかしながら、半田付けは作業時間がかかるため、
これに代る方法が望まれていた。

【０００３】近年、前記コネクタ１４と端子３を金めっ
き処理することにより、ハンダ付け工程を除去し、接触
方式をとることで信号伝達を行なうようになってきてい
る。すなわち、金めっき処理されたシリンダ側コネクタ
１４を、所定の押し圧によってヘッド支持体中継キバン
２上の金めっき処理された信号伝達用端子３に接触させ
ることによって電気的接続を行なうものである。

【０００４】これと前後して、コイル巻線の自動巻線ハ
ンダ付け技術が確立されてきている。コイル巻線を自動
ハンダ付けする際には、該コイル巻線端接続部にあらか
じめハンダを有することが望ましい。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
金接点方式による従来技術は、ヘッド支持体中継キバン
上の全ての端子が金めっき処理のままとなるため、コイ
ル巻線端を接続する際ハンダを供給する必要があった。
従って、自動巻線ハンダ付けを行なう上で問題があっ
た。

【０００６】本発明は、上記の点に鑑み、回転シリンダ
と磁気ヘッドとの信号伝達には金接点等による接触方式
をとり、かつコイル巻線端接続部に半田を有することに
より、自動巻線半田付けを容易にすることを目的とした
ものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するためにヘッド支持体中継キバン上に設けられた
端子に金めっき処理を施し、回転シリンダとの信号伝達
に使用する以外の全部あるいは一部の端子の表面にあら
かじめ半田層を設けることを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】本発明の磁気ヘッド支持体は、回転シリンダと
の信号伝達部を接触抵抗の小さな材料を用いることによ
って接触方式とする一方、コイル巻線端接続部にあらか
じめ半田層を有することにより、該コイル巻線を容易に
接続できる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明に係る磁気ヘッド支持体および
その製造方法の実施例を図面に従って説明する。

【００１０】図１は、本発明の一実施例を示す磁気ヘッ
ド支持体の平面図である。ヘッド支持体１に、接続用パ
ターンの配置された中継キバン２が接着されている。端
子３は回転シリンダとの信号伝達のためのパターンで、
金めっきを施してある。端子４はコイル巻線端を半田付
けするパターンで、前記金めっきの上にクリームハンダ
を塗布してある。端子５はチップコンデンサを接続する
ためのパターンで前記同様クリームハンダを塗布してあ
る。

【００１１】次に、構造の詳細を図２をもって説明す
る。図２は、磁気ヘッド支持体の断面の概略を示したも
のである。まず、１２５μｍ厚のポリイミド・ベースフ
ィルム１２上に３５μｍ厚の銅箔１０を接着し、エッチ
ングによりＦＰＣを形成する。続いて、レジスト６を必
要箇所に１０〜２０μｍ塗布し、銅箔露出部に電気メッ
キにより、下地ニッケル９を３μｍ以上、９９．９％金
８を０．２μｍ以上めっき処理する。表面処理を接触抵
抗の小さな金めっきとしているため、回転シリンダとの
信号伝達を接触子の弾性圧着によることができ、ハンダ
付け工程を省いて接続を容易確実に行なうことができ
る。その後、コイル巻線端接続部４及びチップコンデン
サ接続部５にクリームハンダ７を５０〜１１０μｍ塗布
し、中継キバン２を完成する。コイル巻線は、銅線部が
φ３０μｍ程度であるため、前記クリームハンダ厚み
は、溶着するのに必要十分な量である。最後に、該中継
キバン２を真鍮製のヘッド支持体１に接着し、磁気ヘッ
ド支持体を完成する。

【００１２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明による磁気
ヘッド支持体は、金めっき部位と半田部位とを同一キバ
ン上に共存させているため、回転シリンダとの接続を接
触式としながら、コイル巻線の自動巻線半田付けに対応
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明における磁気ヘッド支持体の平面図であ
る。

【図２】本発明における磁気ヘッド支持体の断面概略図
である。

【図３】磁気ヘッド支持体の斜視図である。

【符号の説明】

１…ヘッド支持体、２…中継キバン、３，４，５…端
子、６…レジスト、７…クリームハンダ、８…金めっ
き、９…ニッケルめっき、１０…銅箔、１１，１３接着
剤、１２…ベースフィルム、１４…コネクタ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有川 康之 茨城県勝田市大字稲田1410番地株式会社日 立製作所東海工場内 (72)発明者 藤城 昌彦 茨城県勝田市大字稲田1410番地株式会社日 立製作所東海工場内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】回転シリンダと磁気ヘッドとの信号伝達
   を、両者の内の一方に設けた接触子と、他方に設けた被
   接触子とが、両者を組立た際に弾性的に圧着されること
   により電気的に接続される方式とした磁気ヘッド支持体
   において、 該回転シリンダとの信号伝達に使用する以外の全部ある
   いは一部の接続用パターン表面に、あらかじめ半田層を
   有することを特徴とする磁気ヘッド支持体。
2. 【請求項２】前記接続用パターンの内、コイル巻線端接
   続部において、半田層厚さを２０μｍ以上とすることに
   より、自有する半田のみでコイル巻線端を溶着すること
   が可能であることを特徴とした請求項１記載の磁気ヘッ
   ド支持体。
3. 【請求項３】前記磁気ヘッド支持体に設けた接続用パタ
   ーンにおいて、表面処理を金めっきとし、その仕様を下
   地ニッケルめっき厚み３μｍ以上、９９．９％金のめっ
   き厚み０．２μｍ以上としたことを特徴とした請求項１
   記載の磁気ヘッド支持体。