JPH05250170A - 通信システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 必要なファームウェアのみをダウンロードし
てメモリを有効に使用する。 【構成】 通信制御装置３０，４０，５０は、それぞれ
上位装置１０からのダウンロード指示を複数回連続して
受付け、ダウンロード指示にしたがって記憶装置２０内
に格納されているファームウェアから、指定されたモジ
ュールをバッファ３２，４２，５２にダウンロードす
る。また、ダウンロードの完了通知を受付けると、バッ
ファ３２，４２，５２に格納したファームウェアを制御
情報記憶領域３１，４１，５１に転送し、その後、転送
したファームウェアに制御を切替え、上位装置１０に対
しファームウェアの切替えが終了したことを通知する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複数のモジュールから
なるファームウェアが格納されている記憶装置と、上位
装置からのダウンロード指示によって前記ファームウェ
アをダウンロードするダウンロード手段と該ダウンロー
ド手段によってダウンロードされたファームウェアが転
送される制御情報記憶領域と該制御情報記憶手段に転送
されたファームウェアに制御を切替えるファームウェア
切替手段とを有する通信制御装置と、を備えた通信シス
テムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の通信システムは、図５に
示すように記憶装置５００内に保持され、全ての機能を
包含したファームウェア（ファイルＡ’）を上位装置か
らのダウンロード指示で通信制御装置内の制御情報記憶
領域（ＣＳ）に転送し、この制御情報記憶領域に格納さ
れたファームウェアに制御を切替える構成となってい
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の通信システムでは、通信制御装置が一つのファ
ームウェアしかダウンロードしないため、通信制御装置
で同時に複数の機能を異なる制御の実行を実現する場合
には、通信制御装置で実行する全ての機能を包含したフ
ァームウェアが必要となるが、各通信制御装置において
必ずしも全ての機能を使用するとは限らず、全ての機能
を使用しない通信制御装置では不必要なモジュールを含
むファームウェアをダウンロードすることとなり、通信
制御装置の制御情報記憶領域を不必要に占有するという
問題点がある。

【０００４】本発明は、上記従来の技術が有する問題点
に鑑みてなされたもので、必要なファームウェアのみを
ダウンロードしてメモリを有効に使用する通信システム
を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、複数のモジュ
ールからなるファームウェアが格納されている記憶装置
と、上位装置からのダウンロード指示によって、前記フ
ァームウェアをダウンロードするダウンロード手段と該
ダウンロード手段によってダウンロードされたファーム
ウェアが転送される制御情報記憶領域と該制御情報記憶
領域に転送されたファームウェアに制御を切替えるファ
ームウェア切替手段とを有する通信制御装置と、を備え
た通信システムにおいて、前記記憶装置には、前記ファ
ームウェアが複数に分割して格納されており、前記上位
装置は、前記ダウンロード指示を、前記ファームウェア
のモジュール単位で順に送出する指示手段を備え、前記
通信制御装置のダウンロード手段は、前記ダウンロード
指示を受けた際、モジュール単位でダウンロードするも
のであり、また、前記上位装置に、前記通信制御装置に
対して、ダウンロードすべきファームウェアが示された
ファームウェアテーブルが設定されており、前記上位装
置のダウンロード指示手段は、前記ファームウェアテー
ブルを参照してダウンロード指示を送出し、さらに、前
記上位装置は、前記通信制御装置について、前記ファー
ムウェアテーブルで示されたファームウェアのダウンロ
ードが終了した際、その旨を示す完了通知を前記通信制
御装置へ送出する完了通知手段を備え、前記通信制御装
置は、ダウンロード手段がダウンロードしたファームウ
ェアがモジュール単位で格納されるバッファと、ファー
ムウェア毎のダウンロードが終了した際、その旨を示す
完了通知を前記上位装置に送出する終了通知手段と、前
記上位装置から完了通知を受けた際、前記バッファから
制御情報記憶領域へ、ファームウェアを順に転送する転
送手段とを有するものである。

【０００６】

【作用】本発明の通信システムによれば、ファームウェ
アを複数に分割して記憶装置に格納し、該ファームウェ
アをモジュール単位でダウンロードするので、必要なフ
ァームウェアのみを選択してダウンロードすることが可
能となる。

【０００７】

【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。

【０００８】図１は本発明の通信システムの一実施例を
示すブロック図である。

【０００９】本実施例の通信システムでは、上位装置１
０が、３つの通信制御装置３０，４０および５０と、該
通信制御装置３０，４０および５０のファームウェアが
格納されている記憶装置２０とをその配下に持ち、これ
らを制御する構成となっている。

【００１０】上位装置１０は、前記通信システムの稼働
を開始する場合もしくは通信システムのリセットが実行
された場合等の、ファームウェアのダウンロードを行な
う必要がある場合、該上位装置１０の配下でファームウ
ェアのダウンロードを必要とする装置に対し、予め記憶
装置２０内に格納されているファームウェアテーブルを
参照して、各装置毎に示されているファームウェアのフ
ァイルを指定してダウンロード指示を行なう指示手段
（不図示）を備えている。

【００１１】本実施例のファームウェアテーブルは、表
１に示すように、ダウンロードするファームウェアに関
るファイル名を通信制御装置３０，４０，５０それぞれ
について指定したものとなっている。

【００１２】

【表１】 また、前記上位装置１０は、前記ファームウェアテーブ
ルを参照して、各通信制御装置３０，４０，５０に対す
るダウンロード指示を送出した後、各通信制御装置３
０，４０，５０からダウンロードが正常に終了した旨を
示すダウンロード終了通知を受け、必要なファームウェ
アのダウンロードが終了した際、各通信制御装置３０，
４０，５０に対してダウンロード完了通知を送出する完
了通知手段（不図示）を備えている。

【００１３】前記記憶装置２９には、図２に示すよう
に、２つあるいは１つのモジュールからなる、複数のフ
ァームウェアのファイルＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅが格納され
ている。

【００１４】前記ファイルＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅに関るモ
ジュール（１），（２），（３），（４），（５），
（６）は、図３に示すように、それぞれを識別するため
のモジュールＩＤとモジュールサイズとが記録されてい
るモジュールヘッダと、プログラム領域とから構成され
ている。

【００１５】通信制御装置３０，４０，５０は、それぞ
れ、ファームウェアを転送する領域の先頭アドレスを、
ファームウェア転送アドレスの初期値として予め保持し
ている制御情報記憶領域３１，４１，５１と、前記ファ
ームウェア転送アドレスで示される領域にファームウェ
アが格納されるバッファ３２，４２，５２と、ダウンロ
ード手段、ファームウェア切替手段、終了通知手段およ
び転送手段を兼ねたプロセッサ（不図示）と、を備えて
いる。

【００１６】通信制御装置３０，４０，５０の各プロセ
ッサは、前記上位装置１０からファームウェアのダウン
ロード指示を受けると、前記制御情報記憶領域３１，４
１，５１が保持しているファームウェア転送アドレスで
示される、バッファ３２，４２，５２の領域に、前記フ
ァームウェアを格納する。さらに、その際、バッファ３
２，４２，５２に格納したファームウェアのデータ長
分、前記ファームウェア転送アドレスをカウントアップ
して前記制御情報記憶領域３１，４１，５１内のファー
ムウェア転送アドレスの更新を行なう。また、通信制御
装置３０，４０，５０の各プロセッサは、それぞれ、前
記ダウンロード指示に関るファームウェアのモジュール
毎のダウンロードが正常に終了した際、その旨を示すダ
ウンロード終了通知を、前記上位装置１０に対して行な
う。さらに、通信制御装置３０，４０，５０のプロセッ
サは、前記上位装置１０からダウンロード完了通知を受
けた際、それぞれのバッファ３２，４２，５２に格納し
たファームウェアを制御情報記憶領域３１，４１，５１
に転送して、各通信制御装置３０，４０，５０を制御す
るファームウェアの切替えを行なう。

【００１７】通信制御装置３０，４０，５０におけるフ
ァームウェアの切替えについて説明する。

【００１８】各通信制御装置３０，４０，５０のプロセ
ッサは、上位装置１０からダウンロード完了通知を受け
ると、バッファ３２，４２，５２に格納した、ファーム
ウェアのファイルをモジュール毎に制御情報記憶領域３
１，４１，５１に転送する。その際、前記バッファ３
２，４２，５２内の各ファームウェアの先頭アドレス
を、次に検索を開始するモジュールの開始アドレス（モ
ジュール検索アドレス）にセットし、該モジュール検索
アドレスで指示されたモジュールのモジュールヘッダを
参照して、モジュールのプログラム領域の先頭からプロ
グラム領域のデータ長（モジュールサイズからモジュー
ルヘッダ長を減算したデータ分）だけ、制御情報記憶領
域３１，４１，５１の、予め指定されたファームウェア
格納アドレスにて示される領域に格納する。さらに、そ
のとき、ファームウェア格納アドレスを前記モジュール
サイズ分カウントアップする。このファームウェアの制
御情報記憶領域３１，４１，５１への転送中、前記ファ
ームウェア検索アドレスが前記ファームウェア転送アド
レスに達しているかを判断することで、全モジュールの
制御情報記憶領域３１，４１，５１への転送が終了した
か否かを判断する。全モジュールについて制御情報記憶
領域３１，４１，５１への転送が終了すると、通信制御
装置３０，４０，５０は、それぞれ、プロセッサ（不図
示）のプログラムカウンタに、ダウンロードした初期プ
ログラムカウンタをセットすることで、ファームウェア
の切替えがなされる。ファームウェアの切替えが正常に
終了すると、その旨を示すファームウェア切替終了通知
を、上位装置１０に対して送出する。

【００１９】次に、本実施例の動作について図４に示す
フローチャートに沿って説明する。

【００２０】まず、上位装置１０は前記ファームウェア
テーブルの先頭に格納されている通信制御装置３０に対
してダウンロードするように指定されているファイル
Ａ，ファイルＢおよびファイルＣのファームウェアのダ
ウンロードを順次指示する（ステップＳ４０１）。

【００２１】上位装置１０からのダウンロード指示がフ
ァイルＡのファームウェアのダウンロード指示であった
場合、通信制御装置３０のバッファ３２内の、ファーム
ウェア転送アドレスで示される領域にモジュール
（１），（２）毎に順に格納する（ステップＳ４０
７）。その際、ダウンロード指示で転送したファームウ
ェアのデータ長分だけファームウェア転送アドレスをカ
ウントアップして保持する（ステップＳ４０８）。指定
されたファームウェアファイルのダウンロードが正常に
終了すると、上位装置１０に対し、ダウンロード終了通
知を送出して、ファイルＡに関するダウンロード処理を
終了する（ステップＳ４０９）。

【００２２】つづいて、上位装置１０からファイルＢの
ダウンロード指示を受けると（ステップＳ４０１）、フ
ァイルＡのダウンロードの場合と同様に前記カウントア
ップしたファームウェア転送アドレスで示されるバッフ
ァ３２内の領域にファイルＢのファームウェアを格納す
る。その際、ファイルＡのダウンロードのときと同様に
ファイルＢのファームウェアデータ長分だけファームウ
ェア転送アドレスをカウントアップし、上位装置１０に
対してダウンロード終了通知を行なう。

【００２３】引続き通信制御装置３０に対してファイル
Ｃについてのダウンロード指示が行なわれるがこの場合
も、ファイルＡおよびファイルＢのダウンロードと同様
にファームウェア転送アドレスで示されるバッファ３２
内の領域にファイルＣのファームウェアを格納する。そ
して、ファームウェア転送アドレスをカウントアップ
し、上位装置１０に対してダウンロード終了通知を行な
う。

【００２４】上位装置１０は、ファームウェアテーブル
で通信制御装置３０にダウンロードするように指定され
たファイルＡ，ファイルＢおよびファイルＣのファーム
ウェアのダウンロードの指示が全て正常に終了すると、
通信制御装置３０に対しダウンロード完了通知を発す
る。

【００２５】通信制御装置３０は、上位装置１０からダ
ウンロード完了通知を受け付けると（ステップＳ４０
２）、バッファ３２のファームウェア先頭アドレスを前
記モジュール検索アドレスにセットし、モジュール検索
アドレスで指定されたモジュールのモジュールヘッダを
参照して、モジュールのプログラム領域の先頭からプロ
グラム領域のデータ長だけ制御情報記憶領域３１の予め
指定されたファームウェア格納アドレスで示される領域
に格納し（ステップＳ４０３）、ファームウェア格納ア
ドレスをモジュールサイズ分だけカウントアップする
（ステップＳ４０４）。

【００２６】各モジュールを制御情報記憶領域３１に転
送している間、通信制御装置３０は、モジュール検索ア
ドレスがファームウェア転送アドレスに達しているかを
判断することで、制御情報記憶領域３１に転送していな
いモジュールが有るか否かを判別する（ステップＳ４０
５）。このとき、モジュール検索アドレスがファームウ
ェア転送アドレスに達していなければ、前記モジュール
検索アドレスから次のモジュールの検索を行ない、モジ
ュールのプログラム領域の先頭からプログラム領域のデ
ータ長だけ、ファームウェア格納アドレスで示される制
御情報記憶領域３１に格納する。その際、同様にファー
ムウェア格納アドレスをモジュールサイズ分だけカウン
トアップする。

【００２７】その後、モジュール検索アドレスがファー
ムウェア転送アドレスに達すると、ダウンロードしたフ
ァームウェアの制御情報記憶領域３１への転送が終了し
たものと判断して、通信制御装置３０のプロセッサのプ
ログラムカウンタにダウンロードファームウェアの初期
プログラムカウンタをセットする。これによって、ファ
ームウェアの切替えがなされ、通信制御装置３０では、
初期設定が終了した後に、上位装置１０に対しファーム
ウェア切替終了通知を発する（ステップＳ４０６）。

【００２８】上位装置１０は、通信制御装置３０からフ
ァームウェア切替終了通知を受けると、通信制御装置３
０が通信制御が可能な状態となったと判断して通信制御
を開始する。

【００２９】また、上位装置１０は、前記ファームウェ
アテーブルに格納されている他の装置、通信制御装置４
０および通信制御装置５０に対しても通信制御装置３０
と同様にファームウェアのダウンロード指示を行なう。

【００３０】尚、前記ステップＳ４０１およびステップ
Ｓ４０２において、ダウンロード指示でなく、ダウンロ
ード終了でもないと判断した場合は、他の指示を受けた
ものと判断して、その内容に応じた処理を行なう。

【００３１】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、下記のような効果を奏する。 （１）通信制御装置はモジュール単位で、必要なファー
ムウェアをダウンロードすることができるので、記憶装
置からのファームウェアの転送が効率的に行なえるとも
に、制御情報記憶領域を有効に使用することが可能とな
るという効果がある。 （２）前記制御情報記憶領域を有効に使用することによ
り、通信制御装置内の記憶部の小型化が可能となり、シ
ステムの低価格化につながる。 （３）請求項２に記載のもののように、通信制御装置に
対し、ダウンロードすべきファームウェアを示すファー
ムウェアテーブルを設定することにより、該ファームウ
ェアテーブルを再設定することで、使用するファームウ
ェアの変更が容易に行なえ、ダウンロード処理の自由度
が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の通信システムの一実施例を示すブロッ
ク図である。

【図２】ファームウェアファイルの一例を示す図であ
る。

【図３】ファームウェアファイルを形成するモジュール
を示す図である。

【図４】本発明の通信システムの動作の一例を示すフロ
ーチャートである。

【図５】従来のファームウェアファイルの一例を示す図
である。

【符号の説明】

１０ 上位装置 ２０ 記憶装置 ３０，４０，５０ 通信制御装置 ３１，４１，５１ 制御情報記憶領域 ３２，４２，５２ バッファ Ｓ４０１〜Ｓ４０９ ステップ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のモジュールからなるファームウェ
   アが格納されている記憶装置と、 上位装置からのダウンロード指示によって、前記ファー
   ムウェアをダウンロードするダウンロード手段と該ダウ
   ンロード手段によってダウンロードされたファームウェ
   アが転送される制御情報記憶領域と該制御情報記憶領域
   に転送されたファームウェアに制御を切替えるファーム
   ウェア切替手段とを有する通信制御装置と、を備えた通
   信システムにおいて、 前記記憶装置には、前記ファームウェアが複数に分割し
   て格納されており、 前記上位装置は、前記ダウンロード指示を、前記ファー
   ムウェアのモジュール単位で順に送出する指示手段を備
   え、 前記通信制御装置のダウンロード手段は、前記ダウンロ
   ード指示を受けた際、モジュール単位でダウンロードす
   ることを特徴とする通信システム。
2. 【請求項２】 上位装置に、通信制御装置に対して、ダ
   ウンロードすべきファームウェアが示されたファームウ
   ェアテーブルが設定されており、 前記上位装置の指示手段は、前記ファームウェアテーブ
   ルを参照してダウンロード指示を送出し、 さらに、前記上位装置は、前記通信制御装置について、
   前記ファームウェアテーブルで示されたファームウェア
   のダウンロードが終了した際、その旨を示す完了通知を
   前記通信制御装置へ送出する完了通知手段を備え、 前記通信制御装置は、 ダウンロード手段がダウンロードしたファームウェアが
   モジュール単位で格納されるバッファと、 ファームウェア毎のダウンロードが終了した際、その旨
   を示す完了通知を前記上位装置に送出する終了通知手段
   と、 前記上位装置から完了通知を受けた際、前記バッファか
   ら制御情報記憶領域へ、ファームウェアを順に転送する
   転送手段とを有することを特徴とする請求項１記載の通
   信システム。