JPH05247786A - ポリエステルパイル織編物 - Google Patents

ポリエステルパイル織編物

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JPH05247786A
JPH05247786A JP4078987A JP7898792A JPH05247786A JP H05247786 A JPH05247786 A JP H05247786A JP 4078987 A JP4078987 A JP 4078987A JP 7898792 A JP7898792 A JP 7898792A JP H05247786 A JPH05247786 A JP H05247786A
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JP
Japan
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pile
knitted fabric
polyester
pile woven
feeling
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JP4078987A
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Inventor
Kiyoshi Iwabuchi
清 岩淵
Nobuhiro Matsunaga
伸洋 松永
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Unitika Ltd
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Unitika Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 風合と立毛感に優れ,長期間の使用の後でも
初期の立毛感を回復することのできる自動車のシート地
等に好適なポリエステルパイル織編物を提供する。 【構成】 イソフタル酸とドデカン酸等の2種以上のジ
カルボン酸とエチレングリコール等のジオール成分より
なる、ガラス転移点が10〜80℃、融点150℃以
上、単糸繊度が10デニール以下の形状記憶能を有する
コポリエステルの長繊維糸または短繊維の紡績糸をパイ
ルに用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、風合に優れ、使用によ
り倒れたパイルが軽い加熱により回復するパイル織編物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、パイル織編物にはポリエステ
ル、ナイロン、アクリル等の合成繊維が使用されてお
り、この中では、ポリエステルが安価なこと、耐候性、
耐ヘタリ性が良好であり、特に好適である。しかし、こ
れらのパイル織編物の場合、製造直後は優れた風合を有
しているものの、例えば、自動車のシート地やカーペツ
トとして長期間使用するうちに毛倒れが生じ、初期の風
合が失われてしまうという問題があった。
【0003】一方、形状記憶能を有する材料として、ト
ランスイソプレン系樹脂(特開昭55−93806
号)、ポリノルボルネン系樹脂(特開昭59−5352
8号)および繊維(特開平1−272822号)、ビニ
ル系樹脂とアクリル酸系樹脂または合成ゴムとの混合物
からなるもの(特開昭63−17952号)等が知られ
ている。さらに、ポリウレタン系の形状記憶ポリマー糸
(特開平2−169713号)が開示されている。しか
し、これらの樹脂材料では、形状記憶能を発現させるた
め著しく高重合度にする必要があり、結果として、曳糸
性や成形性が悪く、ある程度の強度を有する紡織用繊維
を製造することはほとんど不可能であった。ポリノルボ
ルネン系のポリマーにおいても、形状記憶能を発現させ
るためには重合度を300万以上にする必要があり、溶
融紡糸は困難で、単糸繊度が10d以下の繊維を得るこ
とは不可能である。
【0004】また、ポリエステル系の形状記憶能を有す
る樹脂として、例えば、ポリブチレンテレフタレートと
脂肪族ポリラクトンとのブロツク共重合体からなる樹脂
(特開平2−123129号)、結晶融解エントロピー
が3cal/g以下となるように第3成分を共重合したポリ
エチレンテレフタレートからなる樹脂(特開平3−26
9735号)、ポリブチレンテレフタレートとポリエチ
レングリコールとのブロック共重合体からなる樹脂(特
開平2−240135号)が提案されているが、これら
の樹脂は融点が低く、パイル織編物の素材として使用し
ようとする場合、仮撚や染色工程において風合が硬くな
ったり、長期間使用する場合、風合が変わったり、耐光
性が劣ったりして問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる現状
を鑑みてなされたもので、風合に優れ、使用するうちに
生じた毛倒れを容易に回復させることができるパイル織
編物を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するもので、その要旨は次のとおりである。すなわ
ち、本発明は、少なくとも2種以上のジカルボン酸成分
と1種以上のジオール成分よりなり,ジカルボン酸成分
の70モル%以上が芳香族ジカルボン酸であり,ガラス
転移温度が10〜80℃、融点が150℃以上である形
状記憶能を有するコポリエステル繊維のパイルを有する
ポリエステルパイル織編物を要旨とするものである。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。
【0008】本発明の目標とする風合に優れ、使用する
うちに生じた毛倒れを容易に回復させることができるパ
イル織編物を得るためには、パイルを構成するポリエス
テルポリマーが、任意の形状Aに成形して、その形状A
を熱処理により固定記憶(このときの温度を形状固定温
度と称する)させ、次いで、その形状Aとは異なる形状
Bに外力により一旦変形しても、ガラス転移温度より高
い温度に加熱することにより形状Aに回復するという形
状記憶能を有するポリエステルからなることが必要であ
る。
【0009】本発明のポリエステルパイル織編物は、ガ
ラス転移温度よりも低い温度にすることによりパイル部
分が固定性を発揮し、ガラス転移温度よりも高い温度に
加熱することにより回復性を発揮するものである。本発
明のパイル織編物のパイルを構成するポリエステルは、
ガラス転移温度が80℃以下である必要がある。ガラス
転移温度が80℃を超える場合、形状回復に要する温度
が高すぎ、実用的でない。また、ガラス転移温度が10
℃未満になると、繊維製造時に加熱ローラーに巻きつい
たり、糸条が融着したりして好ましくない。
【0010】一方、本発明のパイル織編物のパイルを構
成するポリエステルの融点は150℃以上とする必要が
ある。融点が150℃未満では、熱セツトや高温染色が
しにくくなり、実用的でない。
【0011】本発明のパイル織編物のパイルを構成する
ポリエステルは、少なくとも2種以上のジカルボン酸成
分およびジオール成分が1種以上のジオール成分からな
る成分を主たる構成成分とする必要があり、ジカルボン
酸成分の70モル%以上が芳香族ジカルボン酸である必
要がある。芳香族ジカルボン酸がジカルボン酸成分の7
0モル%未満であると、繊維が柔らかすぎてパイル織編
物にした場合、毛倒れしやすく、好ましくない。また、
ジカルボン酸成分が1種であれば、十分な形状記憶能が
得られない。
【0012】ジカルボン酸成分が芳香族ジカルボン酸の
みで構成される場合、例えば、テレフタル酸とイソフタ
ル酸からなる場合等は、十分な形状記憶能が得られない
ことがあるので、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジカルボ
ン酸の組み合わせが好ましい。芳香族ジカルボン酸成分
としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸等が挙
げられる。また、脂肪族ジカルボン酸成分としては、ド
デカン二酸、アゼライン酸、セバシン酸等が挙げられ
る。
【0013】一方、好ましいジオール成分としては、例
えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール等
が挙げられる。また、分子間架橋が可能な構造を有する
不飽和ジカルボン酸、不飽和ジオールおよび3官能以上
のモノマー成分を共重合してもよい。
【0014】本発明におけるポリエステルには、必要に
応じて本発明の目的を損なわない範囲であれば、ビスフ
エノールA、p,p'−ビフエノール、1,4−ナフタレン
ジカルボン酸、2,4−ナフタレンジカルボン酸、4,4'−
ジフエニルジカルボン酸、ジフエノキシエタンジカルボ
ン酸等の他の副原料が共重合されていてもよいし、種々
の添加剤等が含まれていてもよい。
【0015】本発明に用いるコポリエステルを構成する
モノマーの構成成分およびその共重割合は、広範囲に選
択し得るが、経済性、汎用性、物性等を勘案すれば、次
のようなものが好ましい。すなわち、ジカルボン酸成分
としてテレフタル酸を70〜95モル%、好ましくは8
0〜93モル%およびドデカン二酸を5〜30モル%、
好ましくは7〜20モル%、ジオール成分としてエチレ
ングリコールを共重合したコポリエステルである。
【0016】本発明のパイルに用いる糸条としては、形
状記憶能を有するコポリエステルの長繊維糸であって
も、短繊維を紡績した紡績糸であってもよい。また、パ
イル織編物のパイルを構成する単糸の繊度は、1〜10
デニール(d)が好ましい。さらに、パイルを構成する
繊維の170℃における乾熱収縮率は、50%以下とす
るのが好ましい。乾熱収縮率は、延伸時の熱処理ローラ
ーの温度を変更することにより容易に変更することがで
きる。乾熱収縮率が50%を超えて大きくなると、パイ
ル織編物としての風合が硬くなり、好ましくない。
【0017】パイル織編物としては、経パイル織物、緯
パイル織物、シンカーパイル編物、ラツセル編物等が挙
げられる。これらのうち、例えば、自動車シート地とし
て多用される経パイル織物(モケツト)、特にパイルカ
ットしてパイル部が立毛状態(パイル長1.5〜5mm)と
なったモケット地は、使用時に毛倒れが起こると、シー
ト表面の光沢が部分的に著しく変化し、問題となる場合
が多い。この場合、立毛状態を固定記憶させておけば、
たとえ毛倒れが起こっても、ガラス転移点以上、形状固
定温度以下に加熱すれば、元の立毛状態に回復するので
ある。
【0018】本発明のパイル織編物のパイルには形状記
憶能を有するコポリエステルを用いるが、その地組織に
用いる繊維は特定するものではなく、形状記憶能を有す
るコポリエステルを用いることもできるが、一般に用い
られる紡織繊維を用いることもできる。
【0019】次に、形状記憶能を有するコポリエステル
の製造方法の一例を具体的に説明する。
【0020】テレフタル酸とエチレングリコールのエス
テル化反応により得られたビス(β−ヒドロキシエチル
テレフタレート)およびそのオリゴマーにドデカン二酸
およびエチレングリコールを加え、200〜260℃で
窒素ガス等の不活性雰囲気下で1〜4時間エステル化反
応を行う。得られたエステル化物を重合反応缶に移送
し、200〜280℃の温度で0.5〜5時間、1トル以
下の減圧下で重縮合反応を行う。所望の極限粘度となる
まで重縮合した後、窒素ガスで常圧に戻し、加圧してポ
リエステルをテグス状に払い出し、冷却後、切断してチ
ツプ状のコポリエステルを得ることができる。
【0021】重縮合反応は、通常、触媒の存在下で行わ
れ、重縮合反応触媒としては、ポリエステルの製造に一
般に用いられているアンチモン、ゲルマニウム、スズ、
チタン、コバルト等の金属の化合物やスルホサリチル
酸、o−スルホ安息香酸無水物の有機スルホン酸化合物
が用いられる。なお、エステル化工程で予め重縮合反応
触媒を添加することもできる。
【0022】本発明のパイル織編物は、汎用のポリエス
テルパイル織編物と同様の方法で製造すればよい。製造
条件は使用する形状記憶性ポリエステルの物性により異
なるが、概ね従来技術を踏襲できる。すなわち、紡糸は
汎用の紡糸装置を用いればよい。また、紡糸に際し、安
定剤、蛍光剤、顔料、強化材を共存させてもよい。繊維
の断面形状は、丸断面をはじめ、三角断面等の異形でも
よい。
【0023】紡出された繊維は、必要に応じて連続的ま
たは別工程で延伸、熱処理され、短繊維の場合はさらに
カツトされる。このようにして得られた長繊維糸あるい
は短繊維を紡績して得られた紡績糸を単独で用いたり、
または他の長繊維や紡績糸と交織・交編してパイル組織
とする。続いて、場合によってはパイルカツトし、反
染、レーシング、シヤーリングおよびバツキングを行
い、本発明のパイル織編物が得られる。
【0024】本発明にいう固定記憶は、延伸からパイル
織編物の仕上げまでの任意の工程またはシート地等の製
品にした後、100〜200℃好ましくは140〜18
0℃の温度で、1〜30分好ましくは5〜10分の熱処
理をすることにより可能である。本発明のパイル織編物
の毛倒れを元に形状に戻すには、ガラス転移点以上、形
状固定温度未満の温度に加熱すればよく、変形は自動的
に起こり、元の形状に回復する。
【0025】
【作用】本発明のごとく、少なくとも2種以上のジカル
ボン酸成分と1種以上のジオール成分よりなり,ジカル
ボン酸成分の70モル%以上が芳香族ジカルボン酸であ
り,ガラス転移温度が10〜80℃、融点が150℃以
上である形状記憶能を有するコポリエステル繊維をパイ
ル織編物のパイルに用いると、立毛状態を固定記憶させ
ておけば、パイルのガラス転移点以上の温度で熱処理す
ることにより使用により毛倒れしたパイルを元の立毛状
態に回復させることができるようになり、いつまでも優
れた立毛状態を保った状態で使用できるようになる。
【0026】
【実施例】次に、実施例をあげて本発明を具体的に説明
する。なお、特性値の測定法は、次のとおりである。
【0027】(1)融点およびガラス転移点 示差走査熱量計(パーキンエルマー社製、DSC−2
型)を用いて、昇温速度20℃/min で測定した。 (2)繊 度 : JIS L−1015 7・5・1
Aの方法で測定した。 (3)強力、伸度 : JIS L−1015 7・7
の方法で測定した。 (4)乾熱収縮率 JIS L−1015 7・15の方法により、デニー
ル当たり300mgの荷重で測定した。(温度170℃×
15分)
【0028】(5)風合、立毛感 風合および立毛感について、官能評価により8段階で判
定し、最もよい場合を8級とし、最も悪い場合を1級と
して評価した。
【0029】(6)立毛感の回復性 10cm四方のモケツト地に300g/cm2 の荷重をかけ
て10時間保持する。荷重を除去後無緊張状態で80℃
5分間の熱処理を行う。荷重負荷と熱処理を30回繰り
返して行ない、30回目の荷重を除去した後とそれを熱
処理した後の立毛感を評価した。5級以上なら問題なく
合格である。
【0030】製造例 テレフタル酸とエチレングリコールとのエステル化反応
により得られたビス(β−ヒドロキシエチルテレフタレ
ート)およびそのオリゴマー45.0kgにドデカン二酸5.
8kg、エチレングリコール9.0kg、触媒としてテトラブ
チルチタネート26gを加え、250℃、窒素ガス制圧
下3.6kg/cm2 で2時間エステル化反応を行った。得ら
れたエステル化物を重縮合反応器に移して、280℃、
0.4トルで3時間重縮合反応を行い、コポリエステル
(FM−PET)を得た。
【0031】得られたコポリエステルのドデカン二酸の
共重合量は10モル%であった。得られたコポリエステ
ルは、ガラス転移点48℃、融点234℃、極限粘度0.
68であった。
【0032】ドデカン二酸5.8kgおよび、これと同時に
添加したエチレングリコール9.0kgを添加しないこと以
外は、前述のコポリエステルの製造法と同様にして、固
有粘度0.72を有するポリエチレンテレフタレート(P
ET)のチップを得た。
【0033】実施例1 製造例で得られたFM−PETを通常方法で紡糸、延伸
(熱処理ローラー温度160℃)、切断し、繊度2d、
繊維長51mm、単糸強度5.0g/d、単糸伸度45%、
乾熱収縮率5%の糸質を有する短繊維を得た。この短繊
維を紡績し、20'Sの紡績糸を得た。この紡績糸を経パ
イル織とした後、パイル長2.8mmになるようにパイルカ
ツトし、カツトパイル地とした。続いて、反染、レーシ
ング、シヤーリングおよびバツキングの工程を経て、最
後に170℃、10分間、形状固定のための熱処理を行
って、立毛状態を記憶させたモケット地を得た。
【0034】このモケツト地の官能評価の結果、優れた
風合と立毛感を備えており、また、立毛感の回復性も良
好であった。
【0035】実施例2〜5 実施例1において、単糸繊度、沸水収縮率を変える以外
は、実施例1と同様に実施し、優れた風合と立毛感を備
え、また、立毛感の回復性も良好なモケツト地を得た。
【0036】実施例6 製造例において、ドデカン二酸の添加量を11.6kgとす
る以外は、製造例と同様に実施して、ドデカン二酸の共
重合量20モル%、ガラス転移点31℃、融点205
℃、極限粘度0.68を有するコポリエステル(FM2−
PET)を得た。
【0037】このコポリエステルを実施例1と同様にし
てモケツト地にし、風合と立毛感および立毛感の回復性
について測定したところ、結果はともに良好であった。
【0038】実施例7 製造例において、ドデカン二酸の添加量を17.4kgとす
る以外は、製造例と同様に実施して、ドデカン二酸の共
重合量30モル%、ガラス転移点11℃、融点187
℃、極限粘度0.69を有するコポリエステル(FM3−
PET)を得た。
【0039】このコポリエステルを実施例1と同様にし
てモケツト地にし、風合と立毛感および立毛感の回復性
について測定したところ、結果はともに良好であった。
【0040】比較例1 製造例において得た固有粘度0.72のPETを用いるこ
と以外は、実施例1と同様に実施して、モケット地を得
た。このモケツト地は、初期は優れた風合と立毛感を備
えていたが、立毛感は回復性試験後低下していた。
【0041】比較例2 製造例において、ドデカン二酸の添加量を23.2kgとす
る以外は、製造例と同様に実施して、ドデカン二酸の共
重合量40モル%、ガラス転移点−3℃、融点146
℃、極限粘度0.67を有するコポリエステルを得た。
【0042】このコポリエステルを実施例1と同様に紡
糸、延伸したところ、延伸時の加熱ローラー上で融着
し、モケツト地にすることができなかった。
【0043】実施例8 実施例1で得られた紡績糸と比較例1で得られた紡績糸
を1本交互に配列してパイルとする以外は実施例1と同
様にしてモケツト地にし、風合と立毛感および立毛感の
回復性について測定したところ、結果はともに良好であ
った。
【0044】実施例9 製造例で得られたFM−PETを通常のフイラメント製
造設備を用いて,紡糸,延伸し,150デニール/48
フイラメントの長繊維糸を得た。この長繊維糸を100
T/Mで2本合撚して用いる以外は実施例1と同様にし
てモケツト地を得た。
【0045】実施例1〜9、比較例1、参考例の繊維糸
質および風合、立毛感、立毛感の回復性についての評価
結果を表1に記載した。
【0046】
【表1】
【0047】実施例1〜9のモケツト地はいずれも風合
と立毛感および立毛感の回復性がともに良好なものであ
った。
【0048】
【発明の効果】本発明のポリエステルパイル織編物は、
従来の設備で容易に加工でき、しかも安価に製造できる
ため、経済性に優れ、かつ卓越した形状記憶能を有して
いる。従って、本発明のポリエステルパイル織編物を用
いれば、形状記憶性を活かして、風合や立毛感を回復さ
せることを必要とする用途に用いることができる。具体
的には、高度な風合と立毛感および立毛感の回復性を要
求される自動車のシート用途に使用することができる
等、産業上利用価値が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06C 7/00 Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2種以上のジカルボン酸成分
    と1種以上のジオール成分よりなり,ジカルボン酸成分
    の70モル%以上が芳香族ジカルボン酸であり,ガラス
    転移温度が10〜80℃、融点が150℃以上である形
    状記憶能を有するコポリエステル繊維のパイルを有する
    ポリエステルパイル織編物。
JP4078987A 1992-02-28 1992-02-28 ポリエステルパイル織編物 Pending JPH05247786A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06322649A (ja) * 1993-05-12 1994-11-22 Tomoo Kameda パイル経編物の製造方法並びにパイル経編物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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