JPH05246042A - インク貯留部材およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インク貯留部材およびインクジェット記録装置

Info

Publication number
JPH05246042A
JPH05246042A JP4552792A JP4552792A JPH05246042A JP H05246042 A JPH05246042 A JP H05246042A JP 4552792 A JP4552792 A JP 4552792A JP 4552792 A JP4552792 A JP 4552792A JP H05246042 A JPH05246042 A JP H05246042A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
storage member
force
bellows
recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4552792A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3103184B2 (ja
Inventor
Mitsuji Kitani
充志 木谷
Kenji Aono
賢治 青野
Hideo Saikawa
英男 才川
Etsuro Suzuki
悦郎 鈴木
Kenji Kawano
兼資 川野
Masami Kojima
政己 小島
Yoshifumi Hattori
能史 服部
Koichi Tanno
幸一 丹野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP4552792A priority Critical patent/JP3103184B2/ja
Publication of JPH05246042A publication Critical patent/JPH05246042A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3103184B2 publication Critical patent/JP3103184B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット記録装置に用いられる記録ヘ
ッドに対して良好でかつ無駄のないインク供給を行うこ
とが可能なインク貯留部材を提供する。 【構成】 インクタンクITにおいてインク貯留室90
0を形成する蛇腹1010は、貯留室900におけるイ
ンク量の減少に伴って収縮するが、この収縮の際、蛇腹
1010は、その弾性によって収縮に対応する力を作用
する。この対抗する力を適切に定めることにより、貯留
室900のインクが使い尽くされるまでインク供給にと
って良好な負圧を生じさせることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクタンク等のイン
ク貯留部材およびこのインク貯留部材を用いたインクジ
ェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インク滴を吐出するための記録ヘッドと
そこへ供給されるインクを貯留したインクタンクとが一
体に形成され、装置に対して着脱自在に設けられるイン
クジェットカートリッジが、従来より知られている。
【0003】この種のインクジェットカートリッジのイ
ンクタンクは、その内部に圧縮収納された多孔質体より
なる吸収体を具え、この吸収体にインクを含浸させた状
態でインクを貯留する構成が一般的である。この吸収体
に含浸保持されたインクは、記録ヘッドでのインク吐出
に伴うインク消費に応じて、主に記録ヘッドにおける毛
管力によって記録ヘッドに供給される。ここで用いられ
る吸収体は、そのインク保持力と上記毛管力との関係が
適切に定められることにより含浸させたインクが上述の
ように記録ヘッドまで良好に供給がなされるものでなけ
ればならない。また、同様に吸収体のインク保持力が適
切に定められることにより、含浸させたインクが不必要
に漏れ出ず、かつ吸収体内部で均一に分布するものであ
る必要がある。このような特性を保つために吸収体は、
上述のように適切なインク保持力を有するとともに、そ
の内部に形成される空孔の大きさが均一である必要があ
る。
【0004】また、吸収体はインクを直接含浸させるた
め、多孔質体に含浸されている有機物がインク内に溶出
することがあり、これに起因してインク成分が変化し記
録品位を低下させることがある。このため、例えば所定
の機会に吸収体を洗浄することもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、インクタンク内の吸収体に含浸させたインク
が減少するに従ってインクを含浸させた吸収体全体の上
記保持力(みかけ上の負圧,水頭圧で表わす)が比較的
急激に増加する。このように吸収体の保持力が、インク
消費に伴って急激に増加した場合、次のような問題を生
じる。すなわち、上述したこの保持力の適切な値は、水
頭圧で−200mmAq〜−20mmAqの範囲であ
る。負圧が増大してこれより負圧が小さい場合には吸収
体からのインク漏れが起こり、また、上記範囲より負圧
が大きい場合には、インク供給が良好になされずインク
吐出が影響を受ける。また、インク供給が良好に行われ
ない場合には、吸収体に使用できないインクが比較的多
く残ることになる。
【0006】また、従来の吸収体を用いたインクタンク
の構成では、吸収体の存在によってインクタンク内体積
に占めるインクの割合が小さくなる。この場合、所定量
のインクを貯留しようとすればそれだけインクタンクが
大きくなり、装置の小型化が問題となる。さらに、一般
にインクタンクには大気開放用の孔が設けられており、
インクタンクが衝撃を受けた場合、この孔からインク漏
れを生じることがある。このインク漏れは、インクの温
度変化に応じて起こるインク物性,粘度,表面張力等の
変化によっても生じる。
【0007】加えて、吸収体からインクに溶出する上記
有機物による記録品位の劣化を防止するため、吸収体の
洗浄等を行うと、装置の維持コストが高くなるという問
題もある。
【0008】本発明は、上述の従来の問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、記録ヘッ
ドに対して良好かつ無駄のないインクの供給を行うこと
が可能なインク貯留部材およびインクジェット記録装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に
用いられるインク貯留部材において、該インク貯留部材
は、当該貯留するインクの減少によって当該インク貯留
部材の容積を減少させ、かつ当該容積の減少に対抗する
力を作用するための蛇腹状をなす部材を有したことを特
徴とする。
【0010】また、インクを吐出して記録を行うインク
ジェット記録装置において、インクを吐出するための記
録ヘッドと、該記録ヘッドに供給するインクを貯留する
ためのインク貯留部材であって、当該貯留するインクの
減少によって当該インク貯留部材の容積を減少させ、か
つ当該容積の減少に対抗する力を作用するための蛇腹状
をなす部材を有したインク貯留部材と、を具えたことを
特徴とする。
【0011】
【作用】以上の構成によれば、インク貯留部材が貯留す
るインクがインク吐出等によって消費されてその量が減
少すると、インク貯留部材はその容積を減少させる。こ
のとき、インク貯留部材には、その容積の減少に対抗す
る力が作用するため、上記貯留部材内に容積を減少させ
る力と上記対抗する力との釣合いに応じた負圧を生じ
る。この結果、上記対抗する力を適切に定めれば、貯留
部材が貯留するインクを使い尽くすまで良好なインク供
給を行うことができる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0013】図1は、本発明の第1実施例にかかるイン
クジェットカートリッジを示す断面図である。
【0014】図1において、インクジェットカートリッ
ジのインクタンクITは、カートリッジ本体ケース10
00、蓋1100および記録ヘッドユニットIJUとの
間に設けられる隔壁1200とによって形成される。蛇
腹1010はインクタンクIT内に設けられ、インク貯
留室900を形成する。蛇腹1010の一部に設けられ
る供給口1210は、貯留室900へのインクの注入、
および貯留室900からのインク供給のために設けられ
る。
【0015】上記供給口1210を介してインクが注入
され記録ヘッドユニットIJUが組み付けられた状態
で、貯留室900から記録ヘッドの吐出口に至るインク
供給系は、吐出口を除いて大気に対して密閉される。記
録ヘッドユニットIJUは以下の各部材によって構成さ
れる。ベース板300上にはシリコン基板100が設け
られ、シリコン基板100上にはインク吐出のための熱
エネルギーを発生する電気熱変換体およびこれに電力を
供給するための配線が形成されている。また、基板10
0上には、天板500が基板100に接合するように設
けられ、これにより、吐出口に連通し、上記電気熱変換
体が設けられるインクや共通液室1300が形成され
る。天板500の上部にはインク供給部材600が設け
られ、インクタンクIT側の供給口1210からのイン
クを記録ヘッドの共通液室1300に導く。また、基板
100と天板500の前端部には吐出口が形成されたオ
リフィスプレート400が設けられる。また、ベース板
300上には記録ヘッドを駆動するための制御回路が形
成された基板200が設けられている。
【0016】記録ヘッドでのインク吐出等に伴うインク
消費によってインクタンク内のインクが減少するのに従
い、蛇腹1010の内と外との圧力変化に応じて蛇腹1
010は収縮する。このとき蛇腹1010は、その収縮
方向とは反対方向の復元力を作用し、これにより、貯留
室900の負圧の増加が緩和される。
【0017】図2は図1に示したインクタンクITにお
けるインク使用量と貯留室900の負圧(水頭圧)との
関係を示した線図である。
【0018】本実施例において、インクタンクITの容
量は、幅W=2.2cm×長さL=5cm×高さH=
3.1cmで蛇腹部の容積減少を考慮した場合35cc
弱である。ここで、インクタンク容積算出上の高さHは
インク未使用時の水頭圧に相当し、より詳しくはρ・H
(ρ:インク比重,H:初期インク水頭高さ)で表わす
ことができる。従って、水頭圧はインクタンクの高さH
を変化させることにより適切に定めることができる。本
実施例においてインク未使用時の水頭圧の初期値ρHは
−31mmAq(図2参照)である。
【0019】この初期値に対して、インクが消費される
と、貯留室900内のインクが徐々に減少する。これに
伴って蛇腹が収縮することにより、図2に示すように、
インク消費量が34g(約34cc)となった時点、す
なわちインク残量がほとんど無い時点で貯留室の水頭圧
は−140mmAqとなる。
【0020】ここでインク供給を良好に行い得るための
貯留室の水頭圧の範囲は、記録ヘッドのインク吐出口や
インク路等の構造にもよるが、一般的には−20gW
(−200mmAq)以上、好ましくは−15gW(−
150mmAq)以上であることが望ましい。従って、
インクをほぼ使い尽くした時点での上記貯留室の水頭圧
−140mmAqは充分使用可能範囲にある。
【0021】このようにインク貯留室を蛇腹を用いて形
成した場合、貯留室900のインクが減少すると、蛇腹
は収縮する。このとき蛇腹は、その弾性により収縮に対
抗してその拡大する方向の力を作用する。これにより、
まず、インク貯留室900を負圧とすることができる。
さらに、蛇腹の収縮に対抗する上記力を適切に定めるこ
とにより、インク貯留室900の負圧を上記のようなイ
ンク供給に良好な範囲に設定することができる。
【0022】ゴム製の袋などにインクを保持させた場合
にも、その袋の形状復元力で負圧を生じさせることが可
能である。しかしながら、単なるゴム袋の場合、その袋
のつぶれ方がいびつであると、最後まで十分にインクを
使いきることができず、インクの使用効率が低下してし
まう。これに対し本実施例の蛇腹構造の袋においては、
蛇腹の部分が折りたたまれるように袋内容積を減らして
行くため、いびつなつぶれ方をすることはない。したが
って、使用効率が高いインクタンクとすることができ
る。また、単なるゴム袋の場合、袋内の容積の減少に伴
う袋のつぶれの度合によって負圧が大きく変化する。ま
た、袋がつぶれて行くにつれ、その負圧も大きく増大し
て行くが、本実施例の袋の場合その負圧の発生は蛇腹の
折りたたまれる部分(曲げられる部分)の変形力による
負圧によってなされるため、容積の減少に伴う負圧の増
大はそれほど大きくない。
【0023】この蛇腹が収縮に伴って作用する上記を力
Fとすれば、上述の水頭圧の適切な範囲から、Fは−ρ
H<F<20gWの範囲で設定される必要がある。ここ
でインク未使用時の水頭圧ρHは貯留可能なインク量に
応じたインクタンクの寸法により定まる。また、インク
を使い切った時点で蛇腹が完全に収縮し、この時点で上
記力Fが20gWとなるように、蛇腹の寸法,形状を設
計し、また、蛇腹の材料の選択を行うようにする。蛇腹
の材料としては、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ
サルフォン,ノリル等、インクと接触することによって
有機物の溶出のない材料を用いることができる。
【0024】図3は本発明の第2の実施例にかかるイン
クジェットカートリッジを示す断面図である。図1に示
した要素と同様の要素には同一の符号を付してその詳細
な説明は省略する。
【0025】本例では、蛇腹1010よりなるインク貯
留室900内に形状記憶合金よりなるばね1040を設
ける。ばね1040は、貯留室900におけるばね10
40の挿入口1050において、蓋1020に取付けら
れている。挿入口1050は、ばね1040が最大に圧
縮したときのその厚さ分の段差を有している。また、蓋
1020は蛇腹1010を支持するための本体1010
Aと同一材料で形成され、その本体1010Aに接着さ
れている。
【0026】ところで、貯留室900内のインクの減少
による蛇腹1010の収縮およびその際作用する蛇腹の
上記対抗力によって規定される上述の負圧は、温度が高
いほど、蛇腹材料の弾性が低下するため対抗力は小さく
なり、貯留室900内の負圧が減少する。また、温度が
高い場合、インクの表面張力も小さくなる。このよう
に、負圧が減少したり、インクの表面張力が小さくなる
と、インク貯留室900からのインク漏れを起こしやす
くなる。
【0027】これに対して、本例では、形状記憶合金に
よるばね1040が、所定温度で伸びるように設定され
ているため、温度が上昇して、この所定温度に達する
と、ばね1040は、蛇腹1010を押すことにより、
インク消費に伴う蛇腹1010の収縮率を減少させ、貯
留室900内の負圧を大きくする。これにより、温度が
上昇した場合の、インク漏れを防ぐことができる。
【0028】上記インクタンクITの構成では、蛇腹本
体1010Aはモールド成型により形成され、インク供
給口1210と同一側に挿入口1050が配される。ま
た、上述のように、挿入口1050は、ばね1040の
最大限の圧縮長分の厚さを有しているため、インクが消
費され減少してきた場合に、蛇腹1040が収縮しきら
ないで貯留室900内にインクが残ることを防ぐことが
できる。
【0029】本例のインクタンクを製造する場合、挿入
口1050よりばね1040を挿入し、蓋1020を蛇
腹本体1010Aに接着した後、インク供給口1210
よりインクを注入する。この場合、ばね1040の寸法
やばね定数は、所望する貯留室内負圧と記録ヘッドの毛
管力との間に応じて、蛇腹に用いる材料のヤング率、蛇
腹の寸法を考慮して適切に定めることができる。
【0030】なお、上述した第1および第2実施例で
は、カートリッジ本体ケース1000や蓋1100によ
って覆われ、かつ蛇腹1010の外部の空間は大気に対
して密閉されるものとしたが、これに限られることはな
い。例えば、ケース本体1000あるいは蓋1100
等、適切な部位に大気連通孔を設け、上記空間を大気に
対して連通させるようにしてもよい。この場合、蛇腹外
部が大気圧となるため、これに応じて蛇腹1010の上
記対抗力が定められなければならない。
【0031】図4ないし図8は、本発明が実施もしくは
適用される好適な記録ヘッドユニットIJU,記録ヘッ
ドIJH,インクタンクIT,インクジェットカートリ
ッジIJC,インクジェット記録装置本体IJRA, キ
ャリッジHCのそれぞれ、およびそれぞれの関係を説明
するための説明図である。以下、これらの図面を用いて
各部構成の説明を行う。
【0032】本例でのインクジェットカートリッジIJ
Cは、図5の斜視図でわかるように、インクの収納割合
が大きくなっているもので、インクタンクITの前方面
よりもわずかに記録ヘッドユニットIJUの先端部が突
出した形状である。このインクジェットカートリッジI
JCは、インクジェット記録装置本体IJRAに載置さ
れているキャリッジHC(図7)の後述する位置決め手
段および電気的接点とによって固定支持されると共に、
キャリッジHCに対して着脱可能なディポーザブルタイ
プである。図4ないし図8には、本発明の成立段階にお
いて成された数々の新規な技術が適用された構成となっ
ているので、これらの構成を簡単に説明しながら、全体
を説明することにする。
【0033】(i)記録ヘッドユニットIJU構成説明 記録ヘッドユニットIJUは、電気信号に応じて膜沸騰
をインクに対して生じせしめるための熱エネルギーを生
成する電気熱変換体を用いて記録を行う方式のユニット
である。
【0034】図4において、100はSi基板上に複数
の列状に配された電気熱変換体(吐出ヒータ)と、これ
に電力を供給するAl等の電気配線とが成膜技術により
形成されて成るヒータボードである。200はヒータボ
ード100に対する配線基板であり、ヒータボード10
0の配線に対応する配線(例えばワイヤボンディングに
より接続される)と、この配線の端部に位置し本体装置
からの電気信号を受けるパッド201とを有している。
【0035】1300は複数のインク路をそれぞれ区分
するための隔壁や各インク路へインクを与えるためにイ
ンクを収納するための共通液室等を形成するための溝を
設けた溝付天板で、インクタンクITから供給されるイ
ンクを受けて上述の共通液室へ導入するインク受け口1
500と、各インク流路に対応した吐出口を複数有する
オリフィスプレート400を一体成型したものである。
これらの一体成型材料としてはポリサルフォンが好まし
いが、他の成型用樹脂材料でもよい。
【0036】300は配線基板200の裏面を平面で支
持する例えば金属製の支持体で、インクジェットユニッ
トの底板となる。500は押えばねであり、M字形状で
そのM字の中央で共通液室を軽圧で押圧すると共に前だ
れ部501でインク路の一部、好ましくは吐出口近傍の
領域を線圧で集中押圧する。ヒータボード100および
天板1300を押えばねの足部が支持体300の穴31
21を通って支持体300の裏面側に係合することでこ
れらを挟み込んだ状態で両者を係合させることにより、
押えばね500とその前だれ部501の集中付勢力によ
ってヒータボード100と天板1300とを圧着固定す
る。また、支持体300は、インクタンクITの2つの
位置決め凸起1012および位置決めかつ融着保持用凸
起1800,1801に係合する位置決め用穴312,
1900,2000を有する他、装置本体IJRAのキ
ャリッジHCに対する位置決め用の突起2500,26
00を裏面側に有している。加えて支持体300はイン
クタンクからのインク供給を可能とするインク供給管2
200(後述)を貫通可能にする穴320をも有してい
る。支持体300に対する配線基板200の取付は、接
着剤等で貼着して行われる。なお、支持体300の凹部
2400,2400は、それぞれ位置決め用突起250
0,2600の近傍に設けられており、組立てられたイ
ンクジェットカートリッジIJC(図5)において、そ
の周囲の3辺を平行溝3000,3001の複数で形成
されたヘッド先端域の延長点にあって、ゴミやインク等
の不要物が突起2500,2600に至ることがないよ
うに位置している。この平行溝3000が形成されてい
る。蓋部材800は、図4でわかるように、インクジェ
ットカートリッジIJCの外壁を形成すると共に、イン
クタンクとともにインクジェットユニットIJUを収納
する空間部を形成している。また、この平行溝3001
が形成されているインク供給部材600は、前述したイ
ンク供給管2200に連続するインク導管1600を供
給管2200側が固定の片持ちばりとして形成し、イン
ク導管の固定側とインク供給管2200との毛管現象を
確保するための封止ピン602が挿入されている。な
お、601はインクタンクITと供給管2200との結
合シールを行うパッキン、700は供給管のタンク側端
部に設けられたフィルタである。
【0037】このインク供給部材600は、モールド成
型されているので、安価で位置精度が高く形成製造上の
精度低下を無くしているだけでなく、片持ちばりの導管
1600によって大量生産時においても導管1600の
上述インク受け口1500に対する圧接状態が安定化で
きる。本例では、この圧接状態下で封止用接着剤をイン
ク供給部材側から流し込むだけで、より完全な連通状態
を確実に得ることができている。なお、インク供給部材
600の支持体300に対する固定は、支持体300の
穴1901,1902に対するインク供給部材600の
裏面側ピン(不図示)を支持体300の穴1901,1
902を介して貫通突出せしめ、支持体300の裏面側
に突出した部分を熱融着することで簡単に行われる。な
お、この熱融着された裏面部のわずかな突出領域は、イ
ンクタンクITのインクジェットユニットIJU取付面
側壁面のくぼみ(不図示)内に収められるのでユニット
IJUの位置決め面は正確に得られる。
【0038】(ii)インクタンクITの説明 インクタンクITは、カートリッジ本体ケース1000
に対して、蛇腹1010を上記記録ヘッドユニットIJ
U取付面とは反対側から挿入した後、蓋1100を接続
することによって構成される。
【0039】図1にて説明したように、蛇腹1010は
カートリッジ本体ケース1000内に配置される。イン
ク供給口1210は、上記各部100〜600からなる
記録ヘッドユニットIJUに対してインクを供給するた
めに設けられるとともに蛇腹1010の貯留室にインク
を注入するためにも用いられる。このインク注入の際、
気泡がインク中に入らぬよう、蛇腹1010を押しつぶ
しインク注入に伴って蛇腹を伸ばすようにする。この構
成では、インク注入口と供給口が兼ねられており他は大
気に対して密閉状態である。
【0040】また、インクタンクITにおける記録ヘッ
ドユニットIJUの取付面の構成は図6によって示され
る。オリフィスプレート400の突出口のほぼ中心を通
って、タンクITの底面もしくはキャリッジの表面の載
置基準面に平行な直線をL1とすると、支持体300の
穴312に係合する2つの位置決め凸起1012はこの
直線L1 上にある。この凸起1012の高さは支持体3
00の厚みよりわずかに低く、支持体300の位置決め
を行う。この図面上で直線L1 の延長上にはキャリッジ
の位置決め用フック4001の90°角の係合面400
2が係合する爪2100が位置しており、キャリッジに
対する位置決めの作用力がこの直線L1を含む上記基準
面に平行な面領域で作用するように構成されている。図
7で後述するが、これらの関係は、インクタンクITの
みの位置決めの精度がヘッドの吐出口の位置決め精度と
同等となるので有効な構成となる。
【0041】また、支持体300のインクタンクIT側
面への固定用穴1900,2000にそれぞれ対応する
インクタンクITの突起1800,1801は前述の凸
起1012よりも長く、支持体300を貫通して突出し
た部分を熱融着して支持体300をその側面に固定する
ためのものである。上述の線L1 に垂直でこの突起18
00を通る直線をL3 、突起1801を通る直線をL2
としたとき、直線L3上には上記供給口1200のほぼ
中心が位置するので、供給口1200と供給管2200
との結合状態を安定化する作用をし、落下や衝撃によっ
てもこれらの結合状態への負荷を軽減できるので好まし
い構成である。また、直線L2 ,L3 は一致していず、
ヘッドIJHの吐出口側の凸起1012周辺に突起18
00,1801が存在しているので、さらにヘッドIJ
HのタンクITに対する位置決めの補強効果を生んでい
る。なお、L4で示される曲線は、インク供給部材600
の装着時の外壁位置である。突起1800,1801は
その曲線L4 に沿っているので、ヘッドIJHの先端側
構成の重量に対しても充分な強度と位置精度を与えてい
る。なお、2700はインクタンクITの先端ツバで、
キャリッジの前板4000の穴に挿入されて、インクタ
ンクITの変位が極端に悪くなるような異変時に対して
設けられている。2101は、キャリッジに対する抜け
止めで、キャリッジHCの不図示のバーに対して設けら
れ、カートリッジIJCが後述のように旋回装着された
位置でこのバーの下方に侵入して、不要に位置決め位置
から離脱させる上方方向へ力が作用しても装着状態を維
持するための保護用部材である。
【0042】インクタンクITは、ユニットIJUが装
着された後に蓋800で覆うことで、ユニットIJUを
下方開口を除いて包囲する形状となるが、インクジェッ
トカートリッジIJCとしては、キャリッジHCに載置
するための下方開口はキャリッジHCと近接するため、
実質的な4方包囲空間を形成する。従って、この包囲空
間内にあるヘッドIJHからの発熱はこの空間内の保温
空間として有効となるものの長期連続使用としては、わ
ずかな昇温となる。このため本例では、支持体の自然放
熱を助けるためにカートリッジIJCの上方面に、この
空間よりは小さい幅のスリット1700を設けて、昇温
を防止しつつユニットIJU全体の温度分布の均一化が
環境に左右されないようにすることができる。
【0043】インクジェットカートリッジIJCとして
組立てられると、インクはカートリッジ内部より供給口
1200、支持体300に設けた穴320および供給タ
ンク600の中裏面側に設けた導入口を介して供給タン
ク600内に供給され、その内部を通った後、導出口よ
り適宜の供給管および天板400のインク導入口150
0を介して共通液室内へと流入する。以上におけるイン
ク連通用の接続部には、例えばシリコンゴムやブチルゴ
ム等のパッキンが配設され、これによって封止が行われ
てインク供給路が確保される。
【0044】なお、本実施例においては天板1300は
耐インク性に優れたポリサルフォン,ポリエーテルサル
フォン,ポリフェニレンオキサイド,ポリプロピレンな
どの樹脂を用い、オリフィスプレート部400と共に金
型内で一体に同時成型してある。
【0045】上述のように一体成型部品は、インク供給
部材600、天板・オリフィスプレート一体、インクタ
ンク本体1000としたので組立て精度が高水準になる
ばかりでなく、大量生産の品質向上に極めて有効であ
る。また部品点数の個数は従来に比較して減少できてい
るので、優れた所望特性を確実に発揮できる。
【0046】また、本発明実施例では、上記組立後の形
状において、図4ないし図6で示されるように、インク
供給部材600は、その上面部603がインクタンクI
Tのスリット1700を備えた屋根部の端部4008と
の間に、図4に示したようにスリットSを形成し、下面
部604がインクタンクITの下方の蓋800が接着さ
れる薄板部材のヘッド側端部4011との間に、上記ス
リットSと同様のスリット(不図示)を形成している。
これらのインクタンクITとインク供給部材600との
間のスリットは、上記スリット1700の放熱を一層促
進させる作用を実質的に行うとともに、タンクITへ加
わる不要な圧力があってもこれを直接供給部材、強いて
はインクジェットユニットIJUへ及ぼすことを防止し
ている。
【0047】いずれにしても、本実施例の上記構成は、
従来には無い構成であって、それぞれが単独で有効な効
果をもたらすと共に、複合的にも各構成要件があること
が有機的な効果をもたらしている。
【0048】(iii)キャリッジHCに対するインク
ジェットカートリッジIJCの取付説明 図7において、5000はプラテンローラで、記録媒体
Pを紙面下方から上方へ案内する。キャリッジHCは、
プラテンローラ5000に沿って移動するもので、キャ
リッジの前方プラテン側にインクジェットカートリッジ
IJCの前面側に位置する前板4000(厚さ2mm)
と、カートリッジIJCの配線基板200のパッド201
に対応するパッド2011を具備したフレキシブルシー
ト4005およびこれを裏面側から各パッド2011に
対して押圧する弾性力を発生するためのゴムパッドシー
ト4007を保持する電気接続部用支持板4003と、
インクジェットカートリッジIJCを記録位置へ固定す
るための位置決め用フック4001とが設けられてい
る。前板4000は位置決め用突出面4010をカート
リッジの支持体300の前述した位置決め突起250
0,2600にそれぞれ対応して2個有し、カートリッ
ジの装着後はこの突出面4010に向かう垂直な力を受
ける。このため、補強用のリブが前板のプラテンローラ
側に、その垂直な力の方向に向かっているリブ(不図
示)を複数有している。このリブは、カートリッジIJ
C装着時の前面位置L5 よりもわずかに(約0.1mm
程度)プラテンローラ側に突出しているヘッド保護用突
出部をも形成している。電気接続部用支持板4003
は、補強用リブ4004を前記リブの方向ではなく垂直
方向に複数有し、プラテン側からフック4001側に向
って側方への突出割合が減じられている。これは、カー
トリッジ装着時の位置を図のように傾斜させるための機
能も果たしている。また、支持板4003は電気的接触
状態を安定化するため、上記2つの位置決め用突出面4
010がカートリッジに及ぼす作用方向と逆方向に、カ
ートリッジへの作用力を及ぼすためのフック側の位置決
め面4006を突出面4010に対応して2個有し、こ
れらの間にパッドコンタクト域を形成すると共にパッド
2011対応のボッチ付ゴムシート4007のボッチの
変形量を一義的に規定する。これらの位置決め面は、カ
ートリッジIJCが記録可能な位置に固定されると、配
線基板300の表面に当接した状態となる。本例では、
さらに配線基板300のパッド201を前述した線L1
に関して対称となるように分布させているので、ゴムシ
ート4007の各ボッチの変形量を均一化してパッド2
011,201の当接圧をより安定化している。本例の
パッド201の分布は、上方,下方2列,縦2列であ
る。
【0049】フック4001は、固定軸4009に係合
する長穴を有し、この長穴の移動空間を利用して図の位
置から反時計方向に回動した後、プラテンローラ500
0に沿って左方側へ移動することでキャリッジHCに対
するインクジェットカートリッジIJCの位置決めを行
う。このフック4001の移動はどうようなものでも良
いが、レバー等で行える構成が好ましい。いずれにして
もこのフック4001の回動時にカートリッジIJCは
プラテンローラ側へ移動しつつ位置決め突起2500,
2600が前板の位置決め面4010に当接可能な位置
へ移動し、フック4001の左方側移動によって90°
のフック面4002がカートリッジIJCの爪2100
の90°面に密着しつつカートリッジIJCを位置決め
面2500,4010同志の接触域を中心に水平面内で
旋回して最終的にパッド201,2011同志の接触が
始まる。そしてフック4001が所定位置、すなわち固
定位置に保持されると、パッド201,2011同志の
完全接触状態と、位置決め面2500,4010同志の
完全面接触と、90度面4002と爪の90度面の2面
接触と、配線基板300と位置決め面4006との面接
触とが同時に形成されてキャリッジに対するカートリッ
ジIJCの保持が完了する。
【0050】本発明が適用されるインクジェット記録装
置IJRAの概観は、図8に示される。
【0051】ら線溝5004の刻まれたリードスクリュ
ー5005は、駆動モータ5013の正逆回転に連動
し、駆動力伝達ギア5011,5009を介して回転駆
動される。キャリッジHCは、取付け部5001(図
7)に設けられたピン(不図示)によってら線溝500
4に対して係合し、さらに案内レール5003に摺動自
在に案内されていることにより、図中矢印a,b方向に
往復移動される。紙押え板5002は、キャリッジHC
の移動方向にわたって記録媒体Pをプラテンローラ50
00に対して押圧する。フォトカプラ5007,500
8はキャリッジHCとのレバー5006のこの域での存
在を確認して駆動モータ5013の回転方向の逆転等を
行うためのホームポジション検知手段を構成する。イン
クジェットヘッド12の前面をキャップするキャップ部
材5022は、支持部材5016によって支持され、さ
らに吸引手段5015を備え、キャップ内開口5023
を介してインクジェットヘッド12の吸引回復を行う。
本体支持板5018には支持板5019が取付けられて
おり、該支持板5019に摺動自在に支持されたクリー
ニングブレード5017は、図示しない駆動手段によっ
て前後方向に移動される。クリーニングブレード501
7の形態は図示するものに限られず、公知なものが本例
に適用できることは言うまでもない。レバー5012
は、吸引回復操作を開始するためのもので、キャリッジ
HCと当接するカム5020の移動にともなって移動
し、駆動モータ5013からの駆動力がギア5010や
クラッチ切換等の公知の伝達手段によって移動制御され
る。
【0052】これらのキャッピング,クリーニング,吸
引回復の各処理は、キャリッジHCがホームポジション
側領域にきたときリードスクリュー5005の作用によ
って、それぞれの対応位置で行われるようになってい
る。周知のタイミングで所望の作動を行うようにすれ
ば、本例にはいずれも適用できる。上述における各構成
は単独でも複合的に見ても優れたものであり、本発明に
とって好ましい構成例を示している。
【0053】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0054】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0055】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0056】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0057】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0058】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0059】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個設けられるものであってもよ
い。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるかい
ずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色に
よるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備え
た装置にも本発明は極めて有効である。
【0060】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0061】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によればインク貯留部材が貯留するインクがインク吐出
等によって消費されてその量が減少すると、インク貯留
部材はその容積を減少させる。このとき、インク貯留部
材には、その容積の減少に対抗する力が作用するため、
上記貯留部材内に容積を減少させる力と上記対抗する力
との釣合いに応じた負圧を生じる。この結果、上記対抗
する力を適切に定められば、貯留部材が貯留するインク
を使い尽くすまで良好なインク供給を行うことができ
る。
【0062】この結果、インクタンク等、貯留部材の容
積効率の向上を図ることができ、しかもインクタンク等
が密閉系とされることにより衝撃,温度変化に対してイ
ンク漏れを起こしにくいインク貯留部材を安価に提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかるインクジェットカ
ートリッジを示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施例におけるインクタンク水頭
値とインク使用量との関係を示す線図である。
【図3】本発明の第2実施例にかかるインクジェットカ
ートリッジを示す断面図である。
【図4】本発明を用いたインクジェットカートリッジの
分解斜視図である。
【図5】本発明を用いたインクジェットカートリッジの
外観斜視図である。
【図6】本発明を用いたインクタンクを記録ヘッドユニ
ットの取付面側からみた斜視図である。
【図7】キャリッジに対する本発明を用いたインクジェ
ットカートリッジの取付説明図である。
【図8】本発明を用いたインクジェットカートリッジが
適用されるインクジェット記録装置の概略斜視図であ
る。
【符号の説明】
900 貯留室 1000 カートリッジ本体ケース 1010 蛇腹 1040 ばね 1100 蓋 1210 インク供給口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 悦郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 川野 兼資 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小島 政己 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 服部 能史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 丹野 幸一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出して記録を行うインクジェ
    ット記録装置に用いられるインク貯留部材において、 該インク貯留部材は、当該貯留するインクの減少によっ
    て当該インク貯留部材の容積を減少させ、かつ当該容積
    の減少に対抗する力を作用するための蛇腹状をなす部材
    を有したことを特徴とするインク貯留部材。
  2. 【請求項2】 前記インク貯留部材は、形状記憶合金よ
    りなる変位部材を具え、温度変化による該変位部材の変
    位を、前記対抗する力に用いたことを特徴とする請求項
    1に記載のインク貯留部材。
  3. 【請求項3】 前記対抗する力をFとすれば、該力F
    は、以下の式 前記インク貯留部材をインクが満たしたときの水頭圧<
    F<20gw を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載のイ
    ンク貯留部材。
  4. 【請求項4】 インクを吐出して記録を行うインクジェ
    ット記録装置において、 インクを吐出するための記録ヘッドと、 該記録ヘッドに供給するインクを貯留するためのインク
    貯留部材であって、当該貯留するインクの減少によって
    当該インク貯留部材の容積を減少させ、かつ当該容積の
    減少に対抗する力を作用するための蛇腹状をなす部材を
    有したインク貯留部材と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記インク貯留部材は、形状記憶合金よ
    りなる変位部材を具え、温度変化による該変位部材の変
    位を、前記対抗する力に用いたことを特徴とする請求項
    4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記対抗する力をFとすれば、該力F
    は、以下の式 前記インク貯留部材をインクが満たしたときの水頭圧<
    F<20gw を満たすことを特徴とする請求項4または5に記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
    してインクに気泡を生成させ、当該気泡の生成に基づい
    てインクを吐出することを特徴とする請求項4ないし6
    のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
JP4552792A 1992-03-03 1992-03-03 インク貯留部材およびインクジェット記録装置 Expired - Fee Related JP3103184B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4552792A JP3103184B2 (ja) 1992-03-03 1992-03-03 インク貯留部材およびインクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4552792A JP3103184B2 (ja) 1992-03-03 1992-03-03 インク貯留部材およびインクジェット記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05246042A true JPH05246042A (ja) 1993-09-24
JP3103184B2 JP3103184B2 (ja) 2000-10-23

Family

ID=12721886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4552792A Expired - Fee Related JP3103184B2 (ja) 1992-03-03 1992-03-03 インク貯留部材およびインクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3103184B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100416558B1 (ko) * 2002-04-02 2004-02-05 삼성전자주식회사 잉크젯 프린터용 잉크 카트리지
JP2007269041A (ja) * 2003-07-25 2007-10-18 Seiko Epson Corp 液体収容容器
JP2007320260A (ja) * 2006-06-02 2007-12-13 Fujifilm Corp 液体貯留装置および画像形成装置
CN114393933A (zh) * 2021-12-27 2022-04-26 江苏樱竹恋纺织科技发展有限公司 一种避免油墨浪费的节能环保型纺织面料定量印染装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101177695B (zh) * 2006-11-06 2012-05-23 中国科学院成都生物研究所 一种高浓度酒精发酵的方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100416558B1 (ko) * 2002-04-02 2004-02-05 삼성전자주식회사 잉크젯 프린터용 잉크 카트리지
JP2007269041A (ja) * 2003-07-25 2007-10-18 Seiko Epson Corp 液体収容容器
JP4548456B2 (ja) * 2003-07-25 2010-09-22 セイコーエプソン株式会社 液体収容容器
JP2007320260A (ja) * 2006-06-02 2007-12-13 Fujifilm Corp 液体貯留装置および画像形成装置
CN114393933A (zh) * 2021-12-27 2022-04-26 江苏樱竹恋纺织科技发展有限公司 一种避免油墨浪费的节能环保型纺织面料定量印染装置
CN114393933B (zh) * 2021-12-27 2022-11-29 江苏樱竹恋纺织科技发展有限公司 一种避免油墨浪费的节能环保型纺织面料定量印染装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3103184B2 (ja) 2000-10-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR970004231B1 (ko) 잉크 공급기구, 이러한 기구를 구비한 잉크제트 카트리지 및 이러한 기구를 구비한 잉크제트 기록장치
EP0538842B1 (en) Process for producing an ink jet recording head
KR950013586B1 (ko) 잉크 제트 장치
US5185615A (en) Ink jet recording method and apparatus for recovering ejection at a particular orifice by ejecting ink from adjacent orifices
JPH04247954A (ja) インクジェット記録ヘッド用キャップ,インクジェット記録ヘッド,およびインクジェット記録装置
JPH03175051A (ja) 記録ヘッドカートリッジ、インクタンク及びインクジェット装置
JPH05246042A (ja) インク貯留部材およびインクジェット記録装置
JP2660060B2 (ja) インクジェットカートリッジ
JP2660061B2 (ja) インクジェットヘッド、インクジェットユニット、インクジェットカートリッジ及びインクジェット装置
JP3209992B2 (ja) インク供給容器ならびにインクジェット記録ヘッド
JP2931511B2 (ja) ヘッドカートリッジおよびプリント装置
JPH05318759A (ja) インクジェット記録装置,該装置用インクタンクおよびインクタンク一体型記録ヘッドカートリッジ
JPH0768790A (ja) インクジェット記録装置
JPH06270413A (ja) インクジェット記録装置
JPH08183184A (ja) インクタンク、インクジェットカートリッジおよびインクジェット記録装置
JP3072765B2 (ja) インクジェットカートリッジ
JPH07125235A (ja) インクジェットヘッドおよび該ヘッドを用いたインクジェット記録装置
JPH03101971A (ja) インク収納容器、インク収納容器一体型インクジェットヘッド及びこれを有するインクジェット記録装置
JPH0839800A (ja) インクジェットプリントヘッドおよびプリント装置ならびにプリント方法
JP2801353B2 (ja) インクジェットカートリッジ及び該インクジェットカートリッジを備えたインクジェット記録装置
JP2660062B2 (ja) インクジェットヘッド、インクジェットユニット、インクジェットカートリッジ及びインクジェット装置
JPH03101970A (ja) インク収納容器、インク収納容器一体型インクジェットヘッド及びこれを有するインクジェット記録装置そして多孔質体へのインク充填方法
JP3083086B2 (ja) インクジェットカートリッジ
JPH068468A (ja) インクジェット記録装置
JPH07125234A (ja) インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070825

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080825

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080825

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090825

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090825

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100825

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110825

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees