JP3072765B2 - インクジェットカートリッジ - Google Patents

インクジェットカートリッジ

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JP3072765B2
JP3072765B2 JP02048177A JP4817790A JP3072765B2 JP 3072765 B2 JP3072765 B2 JP 3072765B2 JP 02048177 A JP02048177 A JP 02048177A JP 4817790 A JP4817790 A JP 4817790A JP 3072765 B2 JP3072765 B2 JP 3072765B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、インク吸収体のような多孔質体をインク収
納容器内に収納するとともに、インクジェット記録ヘッ
ドが装着され、記録装置に対して着脱可能に構成された
インクジェットカートリッジに関し、特に記録ヘッドの
装着とインク収納容器の内部構造を改善したインクジェ
ットカートリッジに関する。
〔従来の技術〕
従来、記録液滴を形成するエネルギ発生部とそこへイ
ンクを供給するインクタンクが一体となった構成のイン
クジェットヘッドが実用化されている。この種のインク
ジェットヘッドのインクタンク内には、圧縮収納された
多孔質体にインクが含浸されいる構成が一般的である。
この多孔質体に保持されたインクはインク供給口から吐
出部へ共通液室を介して吐出部のインク消費に応じたノ
ズルの毛管力によりインクタンク内から導出される。従
来では、また、前記多孔質体がインクタンク内の負圧を
防止するためにインクタンクの微小部分(タンク内面積
の約3%程度)を大気に開放する大気連通口が設けてあ
る。
〔発明が解決しようとしている課題〕
しかしながら、従来例では、多孔質体のインク保持量
を増大して交換頻度を減少しようとするものであるの
で、インクタンク内における多孔質体の存在割合は100
%に向かって増加する方向で実施されており、かえっ
て、充填しているインク量が増加しているにも関わら
ず、タンク内から記録のために供給できずに残存してし
まうインク量が多くなってしまっているのが現状であっ
た。
このような現状に鑑み、多孔質体のインク保持状態を
吐出特性に悪影響を与えずに良好なインク供給ができる
ことが重要である。
一方、吐出エネルギ発生手段へインクを供給するため
のインクを保持するインク室に対して、連通しタンク内
の多孔質体に圧入され該インク室へインクを案内するた
めの供給管は、知られているが、この目的は多孔質体都
の接触状態を安定化して、その接触部分の多孔質体を変
形させることが提案されている。この発明の概念は、む
しろ、多孔質体は大きくは変形させないようにして当接
部分のみを圧縮するものであるため、わずかなものであ
った。しかしながら、記録を行っていくとインク供給不
良が発生し、タンク内にインクが多く残っているにもか
かわらず記録できずに、交換を余儀なくさせられてしま
っていた。
特に、この傾向は、タンク内部の多孔質体に対する大
気連通口近傍にタンク内リブを設ける場合は、より一層
インクを残存させる傾向にあった。
本発明の目的は、このような問題点を解決し、長期的
な記録を達成し、インクの残存を出来るだけ少なくして
交換頻度を軽減できるインク収納容器一体型インクジエ
ツトヘツドを提供することを第1の目的とする。また、
このヘッドを備えて、安定記録を達成できるインクジェ
ット記録装置を提供することを第2の目的とする。
加えて、インクタンク内に、リブを備えた場合に対し
て特に有効なインク収納容器一体型インクジエツトヘツ
ドを提供することを第3の目的とする。
更には、インクタンク内の構成を改良して、インクの
消費をより向上した構成とし、上記目的のいずれかを達
成する上記インク収納容器一体型インクジエツトヘツド
によって、より優れた効果を発揮できるインク収納容器
一体型インクジエツトヘツドを提供することを別の目的
とする。
本発明の他の目的は以下の実施例から説明される。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上述の目的を達成するために提案されたもの
で、大気連通口とインク供給部とを夫々異なる位置に有
するとともにインク保持用に多孔質体を内在したインク
収納容器と、 インク吐出部とインクを吐出するためのエネルギ発生素
子と前記インク収納容器からインクを受けるための中空
状のインク供給管とを備えた記録ヘッドと、 が一体化されて構成されるインクジェットカートリッジ
であって、 前記インク供給管の先端面にはフィルターが備えられて
おり、前記インク収納容器と前記記録ヘッドとを連結一
体化した状態で前記中空状のインク供給管の先端フィル
ター面が前記多孔質体に対して、前記中空状インク供給
管の最大直径の寸法よりも長く押圧挿入されていること
を特徴とする。
本発明はインクジェットカートリッジと記録ヘッドと
の関係において規定された条件を満足することで良好な
インクの供給を可能にする。
〔実施例〕
第2図乃至第6図は、本発明が実施もしくは適用され
る好適なインクジエツトユニツトIJU,インクジエツトヘ
ツドIJH,インクタンクIT,インクジエツトカートリツジI
JC,インクジエツト記録装置本体IJRA,キヤリツジHCの夫
々及び夫々の関係を説明するための説明図である。以下
これらの図面を用いて各部構成の説明を行う。
本例でのインクジエツトカートリツジIJCは、第3図
の斜視図でわかるように、インクの収納割合が大きくな
っているもので、インクタンクITの前方面よりもわずか
にインクジエツトユニツトIJUの先端部が突出した形状
である。このインクジエツトカートリツジIJCは、イン
クジエツト記録装置本体IJRAに載置されているキヤリツ
ジHC(第5図)の後述する位置決め手段及び電気的接点
とによって固定支持されると共に、該キヤリツジHCに対
して着脱可能なデイスポーザブルタイプである。本例第
2図乃至第6図には、本発明の成立段階において成され
た数々の新規な技術が適用された構成となっているの
で、これらの構成を簡単に説明しながら、全体を説明す
ることにする。
(i)インクジエツトユニツトIJU構成説明 インクジエツトユニツトIJUは、電気信号に応じて膜
沸騰をインクに対して生じせしめるための熱エネルギー
を生成する電気熱変換体を用いて記録を行うバブルジエ
ツト方式のユニツトである。
第2図において、100はSi基板上に複数の列状に配さ
れた電気熱変換体(吐出ヒータ)と、これに電力を供給
するAl等の電気配線とが成膜技術により形成されて成る
ヒータボードである。200はヒータボード100に対する配
線基板であり、ヒータボード100の配線に対応する配線
(例えばワイヤボンデイングにより接続される)と、こ
の配線の端部に位置した本体装置からの電気信号を受け
るパツド201とを有している。
1300は複数のインク流路を夫々区分するための隔壁や
各インク流路へインクを与えるためにインクを収納する
ための共通液室等を設けた溝付天板で、インクタンクIT
から供給されるインクを受けて上述の共通液室へ導入す
るインク受け口1500と、各インク流路に対応した吐出口
を複数有するオリフイスプレート400を一体成型したも
のである。これらの一体成型材料としてはポリサルフオ
ンが好ましいが、他の成型用樹脂材料でも良い。
300は配線基板200の裏面を平面で支持する例えば金属
製の支持体で、インクジエツトユニツトの底板となる。
500は押えばねであり、M字形状でそのM字の中央で共
通液室を軽圧で押圧すると共に前だれ部501で液路の一
部、好ましくは吐出口近傍の領域を線圧で集中押圧す
る。ヒータボード100および天板1300を押えばねの足部
が支持体300の穴3121を通って支持体300の裏面側に係合
することでこれらを挟み込んだ状態で両者を係合させる
ことにより、押えばね500とその前だれ部501の集中付勢
力によってヒータボード100と天板1300とを圧着固定す
る。又支持体300は、インクタンクITの2つの位置決め
凸起1012及び位置決め且つ熱融着保持用凸起1800,1801
に係合する位置を決め用穴312,1900,2000を有する他、
装置本体IJRAのキヤリツジHCに対する位置決め用の突起
2500,2600を裏面側に有している。加えて支持体300はイ
ンクタンクからのインク供給を可能とするインク供給管
2200(後述)を貫通可能にする穴320をも有している。
支持体300に対する配線基板200の取付は、接着剤等で貼
着して行われる。尚、支持体300の凹部2400,2400は、そ
れぞれ位置決め用突起2500,2600の近傍に設けられてお
り、組立てられたインクジエツトカートリツジIJC(第
3図)において、その周囲の3辺を平行溝3000,3001の
複数で形成されたヘツド先端域の延長点にあって、ゴミ
やインク等の不要物が突起2500,2600に至ることがない
ように位置している。この平行溝3000が形成されてい
る。蓋部材800は、第5図でわかるように、インクジエ
ツトカートリツジIJCの外壁を形成すると共に、インク
タンクとでインクジエツトユニツトIJUを収納する空間
部を形成している。又、この平行溝3001が形成されてい
るインク供給部材600は、前述したインク供給管2200に
連続するインク導管1600を供給管2200側が固定の片持ち
ばりとして形成し、インク導管の固定側とインク供給管
2200との毛管現象を確保するための封止ピン602が挿入
されている。尚、601はインクタンクITと供給管2200と
の結合シールを行うパツキン、700は供給管のタンク側
端部に設けられたフイルターである。
このインク供給部材600は、モールド成型されている
ので、安価で位置精度が高く形成製造上の精度低下を無
くしているだけでなく、片持ちばりの導管1600によって
大量生産時においても導管1600の上述インク受け口1500
に対する圧接状態が安定化できる。本例では、この圧接
状態下で封止用接着剤をインク供給部材側から流し込む
だけで、より完全な連通状態を確実に得ることができて
いる。尚、インク供給部材600の支持体300に対する固定
は、支持体300の穴1901,1902に対するインク供給部材60
0の裏面側ピン(不図示)を支持体300の穴1901,1902を
介して貫通突出せしめ、支持体300の裏面側に突出した
部分を熱融着することで簡単に行われる。尚、この熱融
着された裏面部のわずかな突出領域は、インクタンクIT
のインクジエツトユニツトIJU取付面側壁面のくぼみ
(不図示)内に収められるのでユニツトIJUの位置決め
面は正確に得られる。
(ii)インクタンクIT構成説明 インクタンクは、カートリツジ本体1000と、インク吸
収体900とインク吸収体900をカートリツジ本体1000の上
記ユニツトIJU取付面とは反対側の側面から挿入した
後、これを封止する蓋部材1100とで構成されている。
900はインクを含浸させるための吸収体であり、カー
トリツジ本体1000内に配置される。1200は上記各部100
〜600からなるユニツトIJUに対してインクを供給するた
めの供給口であると共に、当該ユニツトをカートリツジ
本体1000の部分1010に配置する前の工程で供給口1200よ
りインクを注入することにより吸収体900のインク含浸
を行うための注入口でもある。
この本例では、インクを供給可能な部分は、大気連通
口とこの供給口とになるが、インク吸収体からのインク
供給性を良好に行うための本体1000内リブ2300と蓋部材
1100の部分リブ2500,2400とによって形成されたタンク
内空気存在領域を、大気連通口1401側から連続させてイ
ンク供給口1200から最も遠い角部域にわたって形成して
いる構成をとっているので、相対的に良好かつ均一な吸
収体へのインク供給は、この供給口1200側から行われる
ことが重要である。この方法は実用上極めて有効であ
る。このリブ1000は、インクタンクの本体1000の後方面
において、キヤリツジ移動方向に平行なリブを4本有
し、吸収体が後方面に密着することを防止している。
又、部分リブ2400,2500は、同様にリブ1000に対して対
応する延長上にある蓋部材1100の内面に設けられている
が、リブ1000とは異なり分割された状態となっていて空
気の存在空間を前者より増加させている。尚、部分リブ
2500,2400は蓋部材1000の全面積の半分以下の面に分散
された形となっている。これらのリブによってインク吸
収体のタンク供給口1200から最も遠い角部の領域のイン
クをより安定させつつも確実に供給口1200側へ毛管力で
導びくことができた。1401はカートリツジ内部を大気に
連通するために蓋部材に設けた大気連通口である。1400
は大気連通口1401の内方に配置される撥液材であり、こ
れにより大気連通口1400からのインク漏洩が防止され
る。
前述したインクタンクITのインク収容空間は長方体形
状であり、その長辺を側面にもつ場合であるので上述し
たリブの配置構成は特に有効であるが、キヤリツジの移
動方向に長辺を持つ場合又は立方体の場合は、蓋部材11
00の全体にリブを設けるようにすることでインク吸収体
900からのインク供給を安定化できる。限られた空間内
にインクを出来るだけ収納するためには直方体形状が適
しているが、この収納されたインクを無駄なく記録に使
用するためには、上述したように、角部の領域に対して
近接する2面領域に上記作用を行えるリブを設けること
が好ましい構成である。更に本実施例におけるインクタ
ンクITの内面リブは、直方体形状のインク吸収体の厚み
方向に対してほぼ均一な分布で配置されている。この構
成は、吸収体全体のインク消費に対して、大気圧分布を
均一化しつつインク残量をほとんど無ならしめることが
出来るため重要な構成である。更に、このリブの配置上
の技術思想を詳述すれば、直方体の4角形上面において
インクタンクのインク供給口1200を投影した位置を中心
として、長辺を半径とする円弧を描いたときに、その円
弧よりも外側に位置する吸収体に対して、大気圧状態が
早期に与えられるようにその円弧よりも外側の面に上記
リブを配設することが重要となる。この場合、タンクの
大気連通口は、このリブ配設領域に大気を導入できる位
置であれば、本例に限られることではない。
加えて、本実施例では、インクジェットカートリッジ
IJCのヘッドに対する後方面を平面化して、装置に組み
込まれたときの必要スペースを最小化ならしめるととも
に、インクの収容量を最大化している構成をとっている
ために、装置の小型化を達成できるだけでなく、カート
リッジの交換頻度を減少できる優れた構成をとってい
る。そして、インクジェットユニットIJUを一体化する
ための空間の後方部を利用して、そこに、大気連通口14
01用の突出部分を形成し、この突出部分の内部を空洞化
して、ここに前述した吸収体900厚みを全体に対する大
気圧供給空間1402を形成してある。このように構成する
ことで、従来には見られない優れたカートリッジを提供
できた。尚、この大気圧供給空間1402は、従来よりもは
るかに大きい空間であり、上記大気連通口1401が上方に
位置しているので、何らかの異常でインクが吸収体から
離脱しても、この大気圧供給空間1402は、そのインクを
一時的に保持でき、確実に吸収体に回収せしめることが
できるので無駄のない優れたカートリッジを提供でき
る。
又、インクタンクITの上記ユニットIJUの取付面の構
成は第4図によって示されている。オリフイスプレート
400の突出口のほぼ中心を通って、タンクITの底面もし
くはキヤリツジの表面の載置基準面に平行な直線をL1
すると、支持体300の穴312に係合する2つの位置決め凸
起1012はこの直線L1上にある。この凸起1012の高さは支
持体300の厚みよりわずかに低く、支持体300の位置決め
を行う。この図面上で直線L1の延長上にはキヤリツジの
位置決め用フツク4001の90゜角の係合面4002が係合する
爪2100が位置しており、キヤリツジに対する位置決めの
作用力がこの直線L1を含む上記基準面に平行な面領域で
作用するように構成されている。第5図で後述するが、
これらの関係は、インクタンクのみの位置決めの精度が
ヘツドの吐出口の位置決め精度と同等となるので有効な
構成となる。
又、支持体300のインクタンク側面への固定用穴1900,
2000に夫々対応するインクタンクの突起1800,1801は前
述の凸起1012よりも長く、支持体300を貫通して突出し
た部分を熱融着して支持体300をその側面に固定するた
めのものである。上述の線L1に垂直でこの突起1800を通
る直線L3、突起1801を通る直線L2としたとき、直線L3
には上記供給口1200のほぼ中心が位置するので、供給部
の口1200と供給管2200との結合状態を安定化する作用を
し、落下や衝撃によってもこれらの結合状態への負荷を
軽減できるので好ましい構成である。又、直線L2,L3
一致していず、ヘツドIJHの吐出口側の凸起1012周辺に
突起1800,1801が存在しているので、さらにヘツドIJHの
タンクに対する位置決めの補強効果を生んでいる。尚、
L4で示される曲線は、インク供給部材600の装着時の外
壁位置である。突起1800,1801はその曲線L4に沿ってい
るので、ヘツドIJHの先端側構成の重量に対しても充分
な強度と位置精度を与えている。尚、2700はインクタン
クITの先端ツバで、キヤリツジの前板4000の穴に挿入さ
れて、インクタンクの変位が極端に悪くなるような異変
時に対して設けられている。2101は、キヤリツジに対す
る抜け止めで、キヤリツジHCの不図示のバーに対して設
けれ、カートリッジIJCが後述のように旋回装着された
位置でこのバーの下方に侵入して、不要に位置決め位置
から離脱させる上方方向へ力が作用しても装着状態を維
持するための保護用部材である。
インクタンクITは、ユニツトIJUを装着された後に蓋8
00で覆うことで、ユニツトIJUを下方開口を除いて包囲
する形状となるが、インクジエツトカートリツジIJCと
しては、キヤリツジHCに載置するための下方開口はキヤ
リツジHCと近接するため、実質的な4方包囲空間を形成
してしまう。従って、この包囲空間内にあるヘツドIJH
からの発熱はこの空間内の保温空間として有効となるも
のの長期連続使用としては、わずかな昇温となる。この
ため本例では、支持体の自然放熱を助けるためにカート
リツジIJCの上方面に、この空間よりは小さい幅のスリ
ツト1700を設けて、昇温を防止しつつもユニツトIJU全
体の温度分布の均一化を環境に左右されないようにする
ことができた。
インクジエツトカートリツジIJCとして組立てられる
と、インクはカートリツジ内部より供給口1200、支持体
300内に設けた穴320および供給タンク600の中裏面側に
設けた導入口を介して供給タンク600内に供給され、そ
の内部を通った後、導出口より適宜の供給管および天板
400のインク導入口1500を介して共通液室内へと流入す
る。以上におけるインク連通用の接続部には、例えばシ
リコンゴムやブチルゴム等のパツキンが配設され、これ
によって封止が行われてインク供給路が確保される。
尚、本実施例においては天板1300は耐インク性に優れ
たポリサルフオン、ポリエーテルサルフオン、ポリフエ
ニレンオキサイド、ポリプロピレンなどの樹脂を用い、
オリプイスプレート部400と共に金型内で一体に同時成
型してある。
上述のように一体成型部品は、インク供給部材600、
天板・オリフイスプレート一体、インクタンク本体1000
としたので組立て精度が高水準になるばかりでなく、大
量生産の品質向上に極めて有効である。又部品点数の個
数は従来に比較して減少できているので、優れた所望特
性を確実に発揮できる。
また、本発明実施例では、上記組立後の形状におい
て、第2図乃至第4図で示されるように、インク供給部
材600は、その上面部603がインクタンクITのスリット17
00を備えた屋根部の端部4008との間に第3図に示したよ
うにスリットSを形成し、下面部604がインクタンクIT
の下方の蓋800が接着される薄板部材のヘッド側端部401
1との間に上記スリットSと同様のスリット(不図示)
を形成している。これらのインクタンクITとインク供給
部材600との間のスリットは、上記スリット1700の放熱
を一層促進させる作用を実質的に行うとともに、タンク
ITへ加わる不要な圧力があってもこれを直接供給部材、
強いては、インクジェットユニットIJTへ及ぼすことを
防止している。
いずれにしても、本実施例の上記構成は、従来には無
い構成であって、それぞれが単独で有効な効果をもたら
すと共に、複合的にも各構成要件があることで有機的な
構成をもたらしている。
(iii)キヤリツジHCに対するインクジエツトカートリ
ツジIJCの取付説明 第5図において、5000はプラテンローラで、記録媒体
Pを紙面下方から上方へ案内する。キヤリツジHCは、プ
ラテンローラ3000に沿って移動するもので、キヤリツジ
の前方プラテン側にインクジエツトカートリツジIJCの
前面側に位置する前板4000(厚さ2mm)と、カートリツ
ジIJCの配線基板200のパツド201に対応するパツド2011
を具備したフレキシブルシート4005及びこれを裏面側か
ら各パツド2011に対して押圧する弾性力を発生するため
のゴムパツドシート4007を保持する電気接続部用支持板
4003と、インクジエツトカートリツジIJCを記録位置へ
固定するための位置決め用フツク4001とが設けられてい
る。前板4000は位置決め用突出面4010をカートリツジの
支持体300の前述した位置決め突起2500,2600に夫々対応
して2個有し、カートリツジの装着後はこの突出面4010
に向う垂直な力を受ける。このため、補強用のリブが前
板のプラテンローラ側に、その垂直な力の方向に向って
いるリブ(不図示)を複数有している。このリブは、カ
ートリツジIJC装着時の前面位置L5よりもわずかに(約
0.1mm程度)プラテンローラ側に突出しているヘツド保
護用突出部をも形成している。電気接続部用支持板4003
は、補強用リブ4004を前記リブの方向ではなく垂直方向
に複数有し、プラテン側からフツク4001側に向って側方
への突出割合が減じられている。これは、カートリツジ
装着時の位置を図のように傾斜させるための機能も果し
ている。又、支持板4003は電気的接触状態を安定化する
ため、上記2つの位置決め用突出面4010がカートリッジ
に及ぼす作用方向と逆方向に、カートリッジへの作用力
を及ぼすためのフツク側の位置決め面4006を突出面4010
に対応して2個有し、これらの間にパツドコンタクト域
を形成すると共にパツド2011対応のボツチ付ゴムシート
4007のボツチの変形量を一義的に規定する。これらの位
置決め面は、カートリツジIJCが記録可能な位置に固定
されると、配線基板300の表面に当接した状態となる。
本例では、さらに配線基板300のパツド201を前述した線
L1に関して対称となるように分布させているので、ゴム
シート4007の各ボツチの変形量を均一化してパツド201
1,201の当接圧をより安定化している。本例のパツド201
の分布は、上方,下方2列、縦2列である。
フツク4001は、固定軸4009に係合する長穴を有し、こ
の長穴の移動空間を利用して図の位置から反時計方向に
回動した後、プラテンローラ5000に沿って左方側へ移動
することでキヤリツジHCに対するインクジエツトカート
リツジIJCの位置決めを行う。このフツク4001の移動は
どのようなものでも良いが、レバー等で行える構成が好
ましい。いずれにしてもこのフツク4001の回動時にカー
トリツジIJCはプラテンローラ側へ移動しつつ位置決め
突起2500,2600が前板の位置決め面4010に当接可能な位
置へ移動し、フツク4001の左方側移動によって90゜のフ
ツク面4002がカートリツジIJCの爪2100の90゜面に密着
しつつカートリツジIJCを位置決め面2500,4010同志の接
触域を中心に水平面内で旋回して最終的にパツド201,20
11同志の接触が始まる。そしてフツク4001が所定位置、
即ち固定位置に保持されると、パツド201,2011同志の完
全接触状態と、位置決め面2500,4010同志の完全面接触
と、90度面4002と爪の90度面の2面接触と、配線基板30
0と位置決め面4006との面接触とが同時に形成されてキ
ヤリツジに対するカートリツジIJCの保持が完了する。
(iv)装置本体の概略説明 第6図は本発明が適用されるインクジエツト記録装置
IJRAの概観図で、駆動モータ5013の正逆回転に連動して
駆動力伝達ギア5011,5009を介して回転するリードスク
リユー5005のら線溝5004に対して係合するキヤリツジHC
はピン(不図示)を有し、矢印a,b方向に往復移動され
る。5002は紙押え板であり、キヤリツジ移動方向にわた
って紙をプラテン5000に対して押圧する。5007,5008は
フオトカプラでキヤリツジのレバー5006のこの域での存
在を確認してモータ5013の回転方向切換等を行うための
ホームポジシヨン検知手段である。5016は記録ヘツドの
前面をキヤツプするキヤツプ部材5022を支持する部材
で、5015はこのキヤツプ内を吸引する吸引手段でキヤツ
プ内開口5023を介して記録ヘツドの吸引回復を行う。50
17はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前
後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018に
これらは支持されている。ブレードは、この形態でなく
周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは
いうまでもない。又、5012は、吸引回復の吸引を開始す
るためのレバーで、キヤリツジと係合するカム5020の移
動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラツチ
切換等の公知の伝達手段で移動制御される。
これらのキヤツピング、クリーニング、吸引回復は、
キヤリツジがホームポジシヨン側領域にきたときにリー
ドスクリユー5005の作用によってそれらの対応位置で所
望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイ
ミングで所望の作動を行うようにすれば、本例には何れ
も適用できる。上述における各構成は単独でも複合的に
見ても優れた発明であり、本発明にとって好ましい構成
例を示している。
上述した第2図乃至第6図に対して技術的に関係する
構成について詳述するため、以下、第1図及び第7図以
降を用いながら説明する。
第1図でインクタンク内リブ270、2600は、大気連通
口5からの大気をインクタンクナイに案内シテ、大気存
在空間51を形成するためのもので、インク供給性を向上
するものである。リブ270は、図の垂直方向に延在する
リブで、リブ2600は、図の裏面方向に分割されたリブで
ある。これ等のリブは、それぞれ複数個有互いに離間し
ている。そのためにこれ等の間にわずかに侵入する多孔
質体(ウレタンスポンジ)900の状態を図の破線で示し
てある。記録ヘッドIJHは、電極層1302、発熱層1303、
上面保護層1301と、オリフィスプレート400及び、イン
ク供給管2200を有している。
本実施例では、多孔質体がインクタンク内壁に密着し
ている領域のインクの流動抵抗を検討した結果、従来の
技術動向とは逆行する構成、即ち、インク流動抵抗の分
布を考慮し、インクタンク内壁と多孔質体との間に大気
に通じる空間の存在割合を、前記インクタンク内多孔質
体が、インクタンク全内面積の15%以上の内壁と非接触
であって、これによって形成されている非接触部空間は
大気と連通した状態でインクを供給する新規な構成を付
加することで、インク流動抵抗を小さくし吐出の応答周
波数に影響せずに安定したインク供給、ヘッドにおいて
は、安定した記録が達成できたものである。
第1図は、大気連通口とインクを容器外へ供給するイ
ンク排出部とを夫々異なる位置に有するインク収納容器
であってインク保持用に多孔質体を該容器内に収納して
いるインク収納容器1000と、吐出エネルギ発生手段と該
吐出エネルギ発生手段へインクを供給するためのインク
を保持するインク室と該インクタンク内の多孔質体に圧
入され該インク室へインクを案内するための供給管と該
供給管の端部に設けられたフィルターFとを備えた記録
ヘツドとを一体化したインク収納容器一体型インクジエ
ツトヘツドである。
本実施例では、上記供給管の断面積Sを形成する最大
長さ(本実施例では、円筒管としているので、その内管
直径)よりも多く上記多孔質体に圧入されていることを
特徴とする。これによって、フィルターFの当接領域に
おける多孔質体900は、フィルター全面に対して十分な
圧縮領域が形成されるために、大気が部分的に優先して
フィルターFに集中することが防止された。
即ち、従来は、供給管2200の最大長さ(詰まりは、だ
円の場合はその長直径、多角形の場合は、最大対角線、
円の場合は直径)を考慮せずに単に侵入量を多孔質体の
変形状態のみに関して定めていたために、フィルターの
全面に置ける分布が考慮されなかった。本実施例では、
上記構成によって、インクの消費によって、多孔質体90
0内に大気が気泡状に侵入してきてもインクのフィルタ
ーに対する供給が先行するので、フィルターに気泡の集
中化が生じてインク供給が不良になることを防止できた
のである。この構成は、上記タンク内にリブ270、2600
がない場合には特に有効であり、リブが上記最大長さよ
りも小さい場合に有効である。
ところで、前述した構成により、リブを積極的に設
け、タンク内に大気が積極的に空間部51内に存在する構
成の場合は、大気の侵入が予想できないために、稀に多
孔質体900ないのインク存在領域が変動する場合がある
ためか、記録ヘッドによる記録不良が上記効果よりも劣
る場合が見られた。そのためにこれをも解決する構成を
開発したところ以下の条件であることが好ましいことが
判明した。
即ち、上記多孔質体は略直方体で、上記大気連通口と
から上記インク供給口へ向かうインク流れ方向に関して
の上面に対して、上記インク供給口を投影した位置を中
心として上記大気連通口によって形成された多孔質体の
上記インク供給口を投影した位置に対する最近接領域と
の距離以上の領域に対応するインク収納容器の側面壁部
に内面に、該多孔質体がこの内面に対して大気連通空間
部を形成できるリブ部材を有し、インク収納容器内の該
リブの最大長さH2に対して、上記供給管の上記多孔質体
に圧入されている長さZは、2×H2≦Z≦3×H2の範囲
内にあることを特徴とすることである。この構成によれ
ば、インクの集中領域がリブによって、図中の中心部M
の境界部Nが変動位置mへ変動しても中心部Mに対し
て、インクをフィルターFへ優先して供給できる状態を
形成できることができる。この場合の特に有効な数値範
囲は、上記空間部形成条件を考慮して、上記リブ部材の
最大長さH2は3mm以下であって、上記圧入長さZは6mm以
上9mm以下でがよい。
次に、本発明者たちは、記録ヘッドのどのような形態
使用でも良好な記録ができ、上記よりも安定し、且つイ
ンク供給性能が優れた特異範囲を見出すことを追及した
ところ、以下のことが判明した。
それは、インクタンク内に挿入される多孔質体900の
装填前と、装填後の形態が変化する場合を考慮すること
で、上記目的を達成することであった。即ち、多孔質体
900の上記収納容器内に挿入される前の上記圧入方向に
関しての長さW0に対して挿入後圧縮されており、その収
納状態の収納容器内の長さW1との差である圧縮量(W0−
W1)と上記大気連通口近傍に設けられている該多孔質体
を部分加圧して大気空間を形成するリブ部材のインク収
納容器内最大長さH2と上記供給管の断面積を形成する最
大長さDに対して、上記供給管の上記多孔質体に圧入さ
れている長さZは、Z≧(W0−W1)+H2+Dを満足する
ことをである。本実施例では、リブ270の高さH1、リブ2
600の高さH2は同一とするが、いずれかが異なる場合
は、大きい方を上記式の基準にすることが好ましいが、
前記実施例よりも優れた効果は、このうち、小さい方を
基準としても十分な効果であった。この条件に於ける多
孔質体の変形量は図中の供給管2200が装填される方向に
関してのものである。
第1図において、供給管の位置は挿入方向の側面から
の距離D1に関しては左右されることがないが、好ましく
はリブが設けられている場合はリブと同等か、又は、2m
m以上とすることが好ましい。また、図中のD1、D3、D4
の各タンク内面からの各距離には、インクの保持安定領
域が存在するものと考えられ、数値的には、リブの高さ
の約1.5杯程度と推定されるが、本発明の好ましい条件
としては、供給管の端部が最初からこの領域にあること
が好ましい。これによって、安定領域よりは、圧縮状態
が均一化された供給管端部の近傍領域が、多孔質体内の
インクを確実に記録ヘッドへ供給することができるから
である。
上記実施例に於ける好ましい状態は、この供給管端部
の近傍領域の多孔質体が、このインクの保持安定領域M
に接続された状態になっていることと推定できる。
第12図は前記実施例と同様に、大気連通口5に通ずる
空間をもつようにインクタンク1内壁にリブ260、270を
設けたもので、その形状が図示のように異なる例であ
る。本例では、インクタンク内多孔質体2が、インクタ
ンク全内面積の15%以上の内壁と非接触であって、これ
によって形成されている非接触部空間は大気と連通した
状態となっており、前記同様リブ2600、270はインクタ
ンクと一体成形できる構造である。従って、インク流動
抵抗を小さくし、吐出の応答周波数に影響せずに安定し
たインク供給、ヘッドにおいては、安定した記録が達成
できた。第12図(b)の断面AA及び断面BBに示すように
リブをつける事によりインクタンクの内壁と密着するこ
とがなく、大気連通口5と通ずる空間を確保できる。断
面BBのように成形の都合上、大気連通口に対し、大気の
流れを阻止するようにリブを設ける場合は、図のように
リブに溝を設け、それぞれの空間が吸収体により封じら
れ独立しないようにする。この溝の中及び深さは使用す
る吸収体の機械的性質により異なるため、それらに応じ
て決定される。尚、第12図(e)に示したようにこの実
施例では、ヘッド4後方の空間領域(約3%)は、吸収
体2が侵入している従来の構成になってはいるが全体と
して、インクタンク全内面積の15%以上の内壁と非接触
であるので、上述の効果が得られている。
第11図にはこのようにした場合の吐出特性を示す。図
のように従来、開放面積が全インクタンク内の3%であ
った場合、応答周波数は低下する。応答周波数の低下に
より、吐出量が極端に少なくなり、(第11図上の図)印
字品位を悪くする。また、高dutyの場合は、吐出が追従
できなくなり、不吐出となる場合も生ずる。しかし、吸
収体の大気への開放面積を大きくすることにより、吸収
体内でインクの流動が容易になり、図に示すように15%
以上確保すれば、吐出に影響しない。このような15%以
上の大気連通領域を形成することは、形成されるインク
タンク内の面の位置には左右されないので、大気連通口
に通ずるインクタンクの側面及び上,底面に前記のよう
な構造を設け、大気との接着面積を確保する様にしても
良い。無論、上記第1図乃至第6図で説明した構成に15
%以上の大気連通領域を形成することはより好ましい構
成である。
第7図〜第10図には他の実施例を示す。
第8図は、インクタンクの上面に大気連通により放射
状にリブ30を設けたもので、この構成によると、大型化
した吸収体の中央領域と側面領域の空気の存在割合を調
整できるので好ましい構成の一つである。第9図は円柱
状の突起を、第10図は断面がコの字形のパーツを図のよ
うにタンク内壁に貼り付けた連通路により接触面積がと
れるようにしたものである。
第7図では、(a)において、極めてわずかな大気連
通状態の吸収体の場合、その大気連通領域がヘッドへの
インク供給管2200に向かって最短距離を成すルートを使
用開始後に形成されるので、吸収体が保持しているイン
クが供給されずに残ってしまう状況が理解できよう。
(b)(c)は本発明の大気連通領域の形成面を展開し
ていく場合の説明図で、前記実施例のように、先ずイン
クジェットをインク収納容器に一体化するための空間の
後方部を利用して、そこに、大気連通口用の突出部分を
形成し、この突出部分の内部を空洞化して、上記多孔質
体の厚み全体に対する大気圧供給空間1402を形成した場
合、(a)に比較して上記多孔質体の厚み全体に対する
大気圧供給空間1402は、その厚さ方向のインク供給を均
一化できるので総体的に優れた部分効果を発揮する。こ
れに加えて、ヘッド4に対しての後方面に形成された大
気圧供給空間20は、上記ルートを分散化し、供給領域の
対向角部までも及んでいるので、最も消費されにくい領
域に対して供給可能状態への道を大きく開いていること
が理解できよう。加えて、大気連通口の対向面の、供給
領域と大気連通状態の領域との最短距離rを半径とする
領域よりも外の領域21を大気連通状態とした場合ではさ
らにルート22が形成可能状態となるので、更に多孔質体
2内に吸収されているインクが安定的かつ確実にヘッド
4へ供給できることが理解できよう。特に(c)では、
供給領域と大気連通状態の領域とを対向配置しているの
で、最短距離rよりも外の領域は側方211、222となるの
で、これらの領域を大気連通状態とすることで本発明の
効果を得ることができる。
本発明は、特にインクジェット記録方式の中でもバブ
ルジェット方式の記録ヘッド、記録装置に於いて、優れ
た効果をもたらすものである。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特
許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示され
ている基本的な原理を用いて行なうものが好ましい。こ
の方式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のい
ずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場
合には、液体(インク)が保持されているシートや液路
に対応して配置されてい電気熱変換体に、記録情報に対
応していて核沸騰を越える急速な温度上昇に与える少な
くとも一つの駆動信号を印加することによって、電気熱
変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作
用面に膜沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一対
応し液体(インク)内の気泡を形成出来るので有効であ
る。この気泡の成長,収縮により吐出用開口を介して液
体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成
する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に
気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた
液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。この
パルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号
明細書、同第4345262号明細書に記載されているような
ものが適している。尚、上記熱作用面の温度上昇率に関
する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されてい
る条件を採用すると、更に優れた記録を行なうことがで
きる。
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示さ
れているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わ
せ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱作用部
が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特
許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用
いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数
の電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変
換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59年第123670
号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部
に対応せる構成を開示する特開昭59年第138461号公報に
基づいた構成としても本発明は有効である。
更に、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応
した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとして
は、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘ
ッドの組み合わせによって、その長さを満たす構成や一
体的に形成された一個の記録ヘッドとしての構成のいず
れでも良いが、本発明は、上述した効果を一層有効に発
揮することができる。
又、本発明の記録装置の構成として設けられる、記録
ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加
することは本発明の効果を一層安定できるので好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対しての、キャピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別
の吐出を行なう予備吐出モードを行なうことも安定した
記録を行なうために有効である。
更に、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色
のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に
構成するか複数個の組み合わせによってでもよいが、異
なる色の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少な
くとも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効であ
る。
以上のように、インクタンク内表面積の15%以上を大
気に開放する構成を付加した発明によれば、応答周波数
が低下することなく、良好な吐出特性が得られ、良好な
印字が可能となった。
又、上記大気連通口とから上記インク供給口へ向かう
インク流れ方向に関しての上面に対して、上記インク供
給口を投影した位置を中心として上記大気連通口によっ
て形成された多孔質体の上記インク供給口を投影した位
置に対する最近接領域との距離以上の領域に対応するイ
ンク収納容器の側面壁部に内面に、該多孔質体がこの内
面に対して大気連通空間部を形成する構成を付加した発
明によれば、無駄なくインク消費を行えるので、小型化
を達成できる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、従来では解明されていなかった問題
を技術的に解明しインクタンク内のインクを有効に利用
できインク供給不良を防止して交換頻度を長期化できる
記録ヘッドを供給でき、これを用いた記録装置は、無駄
のない安定して記録が達成でき記録単位のコストを大き
く低減できるほか操作者の手間を軽減できた装置を提供
できた。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の実施例の説明図、第2図は本発明カー
トリツジの分解構成斜視図、第3図は第2図の組み立て
斜視図、第4図は、インクジェットユニットIJUの取り
付け部の斜視図、第5図はカートリッジIJCの装置に対
する取り付け説明図、第6図は本発明の装置外観図、第
7図はインク流動説明図、第8図乃至第10図は夫々本発
明の他の実施例斜視図、第11図(a)(b)は吐出特性
図、第12図(a)乃至(f)は本発明の実施例の要部説
明図である。 1……インクタンク 2……吸収体(多孔質体) 3……供給口 4……吐出部 5……大気連通口 6……電気接点部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 茂昭 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 桑原 伸行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 池田 雅実 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 斎藤 昭男 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 木村 牧子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−34353(JP,A) 特開 平2−2013(JP,A) 特開 昭55−42874(JP,A) 実開 昭56−171271(JP,U) 実開 昭62−174221(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大気連通口とインク供給部とを夫々異なる
    位置に有するとともにインク保持用に多孔質体を内在し
    たインク収納容器と、 インク吐出部とインクを吐出するためのエネルギ発生素
    子と前記インク収納容器からインクを受けるための中空
    状のインク供給管とを備えた記録ヘッドと、 が一体化されて構成されるインクジェットカートリッジ
    であって、 前記インク供給管の先端面にはフィルターが備えられて
    おり、前記インク収納容器と前記記録ヘッドとを連結一
    体化した状態で前記中空状のインク供給管の先端フィル
    ター面が前記多孔質体に対して、前記中空状インク供給
    管の最大直径の寸法よりも長く押圧挿入されていること
    を特徴とするインクジェットカートリッジ。
  2. 【請求項2】前記吐出エネルギ発生手段は、記録装置か
    ら電気信号の供給によってインク内に膜沸騰を生じさせ
    る熱エネルギ発生手段であることを特徴とする請求項1
    に記載のインクジェットカートリッジ。
  3. 【請求項3】前記中空状インク供給管の挿入長さは、2m
    m以上とされることを特徴とする請求項1に記載のイン
    クジェットカートリッジ。
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