JP2801353B2 - インクジェットカートリッジ及び該インクジェットカートリッジを備えたインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェットカートリッジ及び該インクジェットカートリッジを備えたインクジェット記録装置

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JP2801353B2 JP9683290A JP9683290A JP2801353B2 JP 2801353 B2 JP2801353 B2 JP 2801353B2 JP 9683290 A JP9683290 A JP 9683290A JP 9683290 A JP9683290 A JP 9683290A JP 2801353 B2 JP2801353 B2 JP 2801353B2
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    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/175Ink supply systems ; Circuit parts therefor
    • B41J2/17563Ink filters

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、インクを吐出する吐出部を有した記録ヘツ
ド本体と、インク貯留部たるインクタンクとが一体に構
成されたインクジエツト記録ヘツドカートリツジ及び該
カートリツジを搭載したインクジエツト記録装置に関す
るものである。
〔従来の技術〕
従来のインクジエツト記録装置としては、次の3つの
タイプがある。
交換を前提としない固定型の記録ヘツド本体とインク
タンクとを別体に備え、それらをインク供給チユーブを
介して連続したもの、交換を前提としない固定型の記
録ヘツド本体とカートリツジ型のインクタンクとを別体
に備え、それらをインク供給チユーブを介して連結した
もの、 インクタンク一体型の記録ヘツドを備え、その記録ヘ
ツドを使い捨て型(デイスポーザブルタイプ)としたも
の。
この内で、のタイプは記録ヘツドが固定型である
ため、ヘッドに異常や故障等が起こった場合に、メンテ
ナンスの必要があり、記録装置のダウンタイムが長くな
るという欠点がある。
また、個別にはの場合、インク供給チユーブを介し
てインクタンクから記録ヘツド本体にインクを供給して
いるので、以下のような改善すべき点がある。
(1)記録ヘツドに寿命および信頼性を高める必要があ
るが、そのために製造コストが上昇してしまう。
(2)インク供給チユーブを必要とするので、その分コ
ストが上昇し、かつキヤリツジを走査することで記録を
行なっているためにインク供給チユーブを引き回してい
るのでチユーブの引き回しのための十分なる走査空間が
装置内に必要となる。
(3)インク供給チユーブ内への気泡等の混入が起こり
やすくインクの流れを阻害する場合があったり、混入気
泡等は記録ヘツドにおけるインク不吐出の原因となる場
合がある。また気泡等が混入したり、液室内のインクが
とぎれ、インク供給チユーブ内が空になってしまった場
合、記録ヘツドの吐出口からインクを強制的に排出させ
て回復動作を行なわせる場合があるが、回動動作のため
の加圧力、または吸引力を大きくする必要があり、大容
量のポンプとなるため、装置の小型化が難しくなる。さ
らにはコストもかかってしまう。また、回転の際、かな
りの量のインクが排インクとして排される。このことは
インクを無駄に消費することであり、ひいてはランニン
グコストの上昇につながる。
の場合も同様で、特にインクタンクカートリツジを
交換するときに、インク供給チユーブに気泡が混入する
可能性が高く、上述の(3)の問題が一層顕著となる。
そこでのタイプを記録手段として有する装置が、こ
れらの改善点に対して有効であり、小型、低コスト、ダ
ウンタイムの減少という面で優れたものである。
しかしながら、記録ヘツドとインクタンクが一体化さ
れた、インクジエツトカートリツジでも以下の様な問題
がある。
インクタンク、記録ヘツド一体型のインクジエツトカ
ートリツジは第9図のように構成されている。インクタ
ンク1000内は吸収体900が入っており、その中にインク
が吸収されている。インクタンクとインクジエツト記録
ヘツドはインク供給路5を介して結合され、インクは共
通液室3に導かれ、ノズル1を通ってノルズ1内の駆動
素子からエネルギーを受けて吐出口2から吐出する。イ
ンク供給路5のインクタンク側の端部にはフイルター70
0が設けられており、吸収体900に圧接されている。フイ
ルター700はインクタンク内部のゴミや気泡を除去する
ために必要である。吸収体900はインク吐出口での負圧
を確保し、吐出口のメンスカス交代をさせるとともに、
カートリツジへの加振等取り扱い時に吐出口や大気連通
孔からのインクモレを防止している。このヘツドにおい
て万一例えばメンスカスの破壊等の原因で吐出口で発生
している負圧とインクタンク側の負圧とのインク吐出口
から液室にかけてインクがなくなった場合、(以下イン
ク落ちと呼ぶ)、すなわちインクタンクからのインクの
供給がとぎれた場合、インクタンク1000内の吸収体の負
圧によって、インク供給路内のインクは矢印aの方向に
引きもどされ、ついにはフイルター部を通して吸収体90
0内に吸収されてしまうことがある。
また、このヘツドを単体または記録装置装着状態で印
字せずに長時間放置しておくと、インクの蒸発および溶
存ガスの発生などにより、気泡が発生する。さらに放置
しておくと蒸発は進み、気泡が成長して記録ヘツドやイ
ンク供給路内のインクが全て無くなってしまう。ヘッド
内の気泡がノズル部に留まるとインクの供給を阻害し、
吐出不良を引き起こす原因となる。そこで、気泡が多少
発生しても、インクがとぎれることがなく、供給できる
ように、インク供給路内の断面積を大きくしている。こ
れによりインクジエツト記録ヘツドユニツト内の内容積
は大きくなり、インク落ちした場合や長時間放置によっ
てインクジエツト記録ヘツドユニツト内部のインクが無
くなった場合、ヘツドユニツト内容積よりも大きな大容
量の吸引ポンプで吸引回復してやる必要がある。
インクジエツト記録ヘツドユニツトの内容積よりも、
ポンプの吸引容量が小さいとインクジエツト記録ヘツド
ユニツト内の途中までインクを吸引することができる
が、このままでは、第7図に示した様に吸収体900の負
圧力により、ふたたび引き戻され何度吸引動作を繰り返
してもインクジエツト記録ヘツドユニツト全体にインク
を充満することができないという結果が生じた。
最近ではインクジエツト記録装置は持ち運びの容易な
非常に小型のものが提案されており、このような小型の
記録装置ではインク供給路容積より大容量の吸引量を有
する大容量のポンプを搭載することは、空間的に不可能
であり、しかもたとえ大容量のポンプを搭載することが
できたとしても、本体のコストアツプや大量のインク消
費による廃インク処理およびランニングコストのアツプ
といった問題が生じてしまう。
〔問題を解決するための手段〕
本発明者等は、前述の問題点を解決するために、鋭意
研究を重ねた結果、容量の小さな小型ポンプを使用した
場合でもインク落ちを繰り返すことなく、インク供給路
及びヘツド内部へのインクの充填を確実に行なうため
に、インク供給路の一部に大きな流体抵抗を生ぜしめる
領域を設けることが有効であるとの知見を得た。
本発明は、前述の知見に基づいてなされたものであ
り、 インクを吐出する吐出口を覆うためのキャップと、 該キャップが前記吐出口を覆っているときに前記吐出
口から吸引を行うための吸引手段と、 を有するインクジェット記録装置において用いられる、
前記吐出口が設けられたインクジェットカートリッジで
あって、 前記吐出口に供給されるインクを収容し内部にインク
吸収体が配されたインクタンクを含み、 前記吐出口と前記インク吸収体とを連通させるインク
供給路が設けられ、 前記インク供給路の端部に前記インク吸収体に当接す
るようにフィルタが配され、 前記インク供給路の途中にインクのメニスカスを保持
するための流体抵抗の大きな領域が設けられ、 前記領域によって分割される前記インク供給路の各内
容積が前記吸収手段の吸引量より小さいことを特徴とす
るインクジェットカートリッジを提供するものである。
また、本発明は、 インクを吐出する吐出口に供給されるインクを収容し
内部にインク吸収体が配されたインクタンクを含み、前
記吐出口と前記インク吸収体とを連通させるインク供給
路が設けられ、前記インク供給路の端部に前記インク吸
収体に当接するようにフィルタが配され、前記インク供
給路の途中にインクのメニスカスを保持するための流体
抵抗の大きな領域が設けられているインクジェットカー
トリッジと、 前記吐出口を覆うためのキャップと、 該キャップが前記吐出口を覆っているときに前記吐出
口から吸引を行うための吸引手段と、 を有し、 前記領域によって分割される前記インク供給路の各内容
積が前記吸引手段の吸引量より小さいことを特徴とする
インクジェット記録装置を提供するものである。
本発明によれば、インク供給タンクとヘツドユニツト
とが一体になったインクジエツトカートリツジにおい
て、記録ヘツドユニツトのインク供給路内にインクの流
体抵抗を大とする領域を設けることにより、インクジエ
ツト記録装置本体の吸引回復ポンプの吸引能力が記録ヘ
ツドユニツト内流路容積よりも小さい場合でも、ポンプ
動作を何回かくり返すことにより確実に吸引回復するこ
とができるようにしたものである。
〔実施例〕
第2図乃至第6図は、本発明が実施もしくは適用され
る好適なインクジエツトユニツトIJU、インクジエツト
ヘツドIJH、インクタンクIT、インクジエツトカートリ
ツジIJC、インクジエツト記録装置本体IJRA、キヤリツ
ジHCの夫々及び夫々の関係を説明するための説明図であ
る。以下これらの図面を用いて各部構成の説明を行う。
本例でのインクジエツトカートリツジIJCは、第3図
の斜視図でわかるように、インクの収納割合が大きくな
っているもので、インクタンクITの前方面よりもわずか
にインクジエツトユニツトIJUの先端部が突出した形状
である。このインクジエツトカートシツジIJCは、イン
クジエツト記録装置本体IJRAに載置されているキヤリツ
ジHC(第5図)の後述する位置決め手段及び電気的接点
とによって固定されると共に、該キヤリツジHCに対して
着脱可能なデイスポーザブルタイプである。本例第2図
乃至第6図には、本発明の成立段階において成された数
々の発明が適用された構成となっているので、これらの
構成を簡単に説明しながら、全体を説明することにす
る。
(i)インクジエツトユニツトIJU構成説明 インクジエツトユニツトIJUは、電気信号に応じて膜
沸騰をインクに対して生じせしめるための熱エネルギー
を生成する電気熱変換体を用いて記録を行うバブルジエ
ツト方式のユニツトである。
第2図において。100はSi基板上に複数の列状に配さ
れた電気熱変換体(吐出ヒータ)と、これに電力を供給
するAl等の電気配線とが成膜技術により形成されて成る
ヒータボードである。200はヒータボードに対する配線
基板であり、ヒータボード100の配線に対応する配線
(例えばワイヤボンデイングにより接続される)と、こ
の配線の端部に位置し本体装置からの電気信号を受ける
バツド201とを有している。
1300は複数のインク流路を夫々区分するための隔壁や
共通液室3等を設けた溝付天板で、インクタンクから供
給されるインクを受けて共通液室へ導入するインク受け
口1500と、吐出口2を複数有するオリフイスプレート40
0を一体成型したものである。これらの一体成型材料と
してはポリサルフオンが好ましいが、他の成型用樹脂材
料でも良い。
300は配線基板200の裏面を平面で支持する例えば金属
製の支持体で、インクジエツトユニツトの底板となる。
500は押えばねであり、M字形状でそのM字の中央で共
通液室を押圧すると共に前だれ部501で液路の一部を線
圧で押圧する。ヒータボード100および天板1300を押え
ばねの足部が支持体300の穴3121を通って支持体300の裏
面側に係合することでこれらを挟み込んだ状態で両者を
係合させることにより、押えばね500とその前だれ部501
の付勢力によってヒータボード100と天板1300とを圧着
固定する。又、支持体300は、インクタンクITの2つの
位置決め凸起1012及び位置決め且つ熱融着保持用凸起18
00、1801に係合する位置決め用穴312、1900、2000を有
する他、装置本体IJRAのキヤリツジHCに対する位置決め
用の突起2500、2600を裏面側に有している。加えて支持
体300はインクタンクからのインク供給を可能とするイ
ンク供給管2200(後述)を貫通可能にする穴320をも有
している。支持体300に対する配線基板200の取り付け
は、接着剤等で貼着して行われる。尚、支持体300の凹
部2400、2400はそれぞれ位置決め用突起2500、2600の近
傍に設けられており、組み立てられたインクジエツトカ
ートリツジIJC(第3図)において、その周囲の3辺を
平行溝3000、3001の複数で形成されたヘツド先端域の延
長点にあって、ゴミやインク等の不要物が突起2500、26
00に至ることがないように位置している。この平行溝30
00が形成されている蓋部材800は、第5図でわかるよう
に、インクジエツトカートリツジIJCの外壁を形成する
と共に、インクジエツトユニツトIJUを収納する空間部
を形成している。又、この平行溝3001が形成されている
インク供給部材600は、前述したインク供給管2200に連
続するインク導管1600を供給管2200側が固定の片持ちば
りとして形成し、インク導管の固定側とインク供給管22
00との毛管現象を確保するための封止ピン602が挿入さ
れている。尚、601はインクタンクITと供給管2200との
結合シールを行うパツキン、700は供給管のタンク側端
部に設けられたフイルターである。
このインク供給部材600は、モールド成型されている
ので、安価で位置精度が高く形成製造上の精度低下を無
くしているだけでなく、片持ちばりの導管1600によって
大量生産時においても導管1600の上述インク受け口1500
に対する圧接状態が安定化できる。本例では、この圧接
状態下で封止用接着剤をインク供給部材側から流し込む
だけで、安全な連通状態を確実に得ることができてい
る。尚、インク供給部材600の支持体300に対する固定
は、支持体300の穴1901、1902に対するインク供給部材6
00の裏面側ピン(不図示)を支持体300の穴1901、1902
を介して貫通突出せしめ、支持体300の裏面側に突出し
た部分を熱融着することで簡単に行われる。尚、この熱
融着された裏面部のわずかな突出領域は、インクタンク
ITのインクジエツトユニツトIJU取付面側壁面のくぼみ
(不図示)内に納められるのでユニツトIJUの位置決め
面は正確に得られる。
(ii)インクタンクIT構成説明 インクタンクは、カートリツジ本体1000と、インク吸
収体900とインク吸収体900をカートリツジ本体1000の上
記ユニツトIJU取付面とは反対側の側面から挿入した
後、これを封止する蓋部材1100とで構成されている。
900はインクを含浸させるための吸収体であり、カー
トリツジ本体1000内に配置される。1200は上記各部100
〜600からなるユニツトIJUに対してインクを供給するた
めの供給口であると共に、当該ユニツトをカートリツジ
本体1000の部分1010に配置する前の工程で供給口1200よ
りインクを注入することにより吸収体900のインク含浸
を行うための注入口でもある。
この本例では、インクを供給可能な部分は、大気連通
口とこの供給口とになるが、インク吸収体からのインク
供給性を良好に行うための本体1000内リブ2300と蓋部材
1100の部分リブ2500、2400とによって形成されたタンク
内空気存在領域を、待機連通口1401側から連続させてイ
ンク供給口1200から最も遠い角部域にわたって形成して
いる構成をとっているので、相対的に良好かつ均一な吸
収体へのインク供給は、この供給口1200側から行われる
ことが重要である。この方法は実用上極めて有効であ
る。このリブ1000は、インクタンクの本体1000の後方面
において、キヤリツジ移動方向に平行なリブを4本有
し、吸収体が後方面に密着することを防止している。
又、部分リブ2400、2500は、同様にリブ1000に対して対
応する延長上にある蓋部材1100の内面に設けられている
が、リブ1000とは異なり分割された状態となっていて空
気の存在空間を前者より増加させている。尚、部分リブ
2500、2400は蓋部材1000の全面積の半分以下の面に分散
された形となっている。これらのリブによってインク吸
収体のタンク供給口1200から最も遠い角部の領域のイン
クをより安定させつつも確実に供給口1200側へ毛管力で
導くことができた。1401はカートリツジ内部を大気に連
通するために蓋部材に設けた大気連通口である。1400は
大気連通口1401の内方に配置される撥液剤であり、これ
により大気連通口1400からのインク漏洩が防止される。
前述したインクタンクITのインク収容空間は長方体形
状であり、その長辺を側面にもつ場合であるので上述し
たリブの配置構成は特に有効であるが、キヤリツジの移
動方向に長辺を持つ場合又は立方体の場合は、蓋材料11
00の全体にリブを設けるようにすることでインク吸収体
900からのインク供給を安定化できる。
又、インクタンクITの上記ユニツトIJUの取付面の構
成は第4図によって示される。オリフイスプレート400
の突出口のほぼ中央を通って、タンクITの底面もしくは
キヤリツジの表面の載置基準面に平行な直線をL1とする
と、支持体300の穴312に係合する2つの位置決め凸起10
12はこの直線L1上にある。この凸起1012の高さは支持体
300の厚みよりわずかに低く、支持体300の位置決めを行
う。この図面上で直線L1の延長上には、キヤリツジの位
置決め用フツク4001の90゜角の係合面4002が係合する爪
2100が位置しており、キヤリツジに対する位置決めの作
用力がこの直線L1を含む上記基準面に平行な面領域で作
用するように構成されている。第5図で後述するが、こ
れらの関係は、インクタンクのみの位置決めの精度がヘ
ツドの吐出口の位置決め精度と同等となるので有効な構
成となる。
又、支持体300のインクタンク側面への固定用穴190
0、2000に夫々対応するインクタンクの突起1800、1801
は前述の凸起1012よりも長く、支持体300を貫通して突
出した部分を熱融着して支持体300をその側面に固定す
るためのものである。上述の線L1に垂直でこの突起1800
を通る直線をL3、突起1801を通る直線をL2としたとき、
直線L3上には上記供給口1200のほぼ中心が位置するの
で、供給部の口1200と供給管2200との結合状態を安定化
する作用をし、落下や衝撃によってもこれらの結合状態
への負荷を軽減できるので好ましい構成である。又、直
線L2、L3は一致していず、ヘツドIJHの吐出口側の凸起1
012周辺に突起1800、1801が存在しているので、さらに
ヘツドIJHのタンクに対する位置決めの補強効果を生ん
でいる。尚、L4で示される曲線は、インク供給部材600
の装着時の外壁位置である。突起1800、1801はその曲線
L4に沿っているので、ヘツドIJHの先端側構成の重量に
対しても十分な強度と位置精度を与えている。尚、2700
はインクタンクITの先端ツバで、キヤリツジの前板4000
の穴に挿入されて、インクタンクの変位が極端に悪くな
るような異変時に対して設けられている。2101は、キヤ
リツジHCとのさらなる位置決め部との係合部である。
インクタンクITは、ユニツトIJUを装着された後に付
蓋800で覆うことで、ユニツトIJUを下方開口を除いて包
囲する形状となるが、インクジエツトカートリツジIJC
としては、キヤリツジHCに載置するための開放開口はキ
ヤリツジHCと近接するため、実質的な4方包囲空間を形
成してしまう。従って、この包囲空間内にあるヘツドIJ
Hからの発熱はこの空間内の保温空間として有効となる
ものの長期連続使用としては、わずかな昇温となる。こ
のため本例では、支持体の自然放熱を助けるためにカー
トリツジIJCの上方面に、この空間よりは小さい幅のス
リツト1700を設けて、昇温を防止しつつもユニツトIJU
全体の温度分布の均一化を環境に左右されないようにす
ることができた。
インクジエツトカートリツジIJCとして組立てられる
と、インクはカートリツジ内部より供給口1200、支持体
300に設けた穴320および供給タンク600の中裏面側に設
けた導入口を介して供給タンク600内に供給され、その
内部を通った後、導出口より適宜の供給管および天板40
0のインク導入口1500を介して共通液室内へと流入す
る。以上におけるインク連通用の接続部には、例えば、
シリコンゴムやブチルゴム等のパツキンが配設され、こ
れによって封止が行われてインク供給路が確保される。
尚、本実施例においては天板1300は耐インク性に優れ
たポリサルフオン、ポリエーテルサルフオン、ポリフエ
ニレンオキサイド、ポリプロピレンンなどの樹脂を用
い、オリフイスプレート部400と共に金型内で一体に同
時成型してある。
上述のように一体成型部品は、インク供給部材600、
天板・オリフイスプレート一体、インクタンク本体1000
としたので組立て精度が高水準になるばかりでなく、大
量生産の品質向上に極めて有効である。又部品点数の個
数は従来に比較して減少できているので、優れた所望特
性を確実に発揮できる。
(iii)キヤリツジHCに対するインクジエツトカートリ
ツジIJCの取付説明 第5図において、5000はプラテンローラで、記録媒体
Pを紙面下方から上方へ案内する。キヤリツジHCは、プ
ラテンローラ3000に沿って移動するもので、キヤリツジ
の前方プラテン側にインクジエツトカートリツジIJCの
前面側に位置する前板4000(厚さ2mm)と、カートリツ
ジIJCの配線基板200のパツド201に対応するパツド2011
を具備したフレキシブルシート4005及びこれを裏面側か
ら各パツド2011に対して押圧する弾性力を発生するため
のゴムパツド4006を保持する電気接続部用支持板4003
と、インクジエツトカートリツジIJCを記録位置へ固定
するための位置決め用フツク4001とが設けられている。
前板4000は位置決め用突出面410をカートリツジの支持
体300の前述した位置決め突起2500、2600に夫々対応し
て2個有し、カートリツジの装着後はこの突出面4010に
向う垂直な力を受ける。このため、補強用のリブが前板
のプラテンローラ側に、この垂直な力の方向に向ってい
るリブ(不図示)を複数有している。このリブは、カー
トリツジIJC装置時の前面位置L5よりもわずかに(約0.1
mm程度)プラテンローラ側に突出しているヘツド保護用
突出部をも形成している。電気接続部用支持板4003は、
補強用リブ4004を前記リブの方法ではなく垂直方向に複
数有し、プラテン側からフツク4001側に向って側方への
突出割合が減じられている。これは、カートリツジ装着
時の位置を図のように傾斜させるための機能も果してい
る。又、支持板4003は電気的接触状態を安定化するた
め、プラテン側の位置決め面4008とフツク側の位置決め
面4007を有し、これらの間にパツドコンタクト域を形成
すると共にパツド2011対応のボツチ付ゴムシート4006の
変形量を一義的に規定する。これらの位置決め面は、カ
ートリツジIJCが記録可能な位置に固定されると、配線
基板300の表面に当接した状態となる。本例では、さら
に配線基板300のパツド201を前述した線L1に関して対称
となるように分布させているので、ゴムシート4006の各
ボツチの変形量を均一化してパツド2011、201の当接圧
をより安定化している。本例のパツド201の分布は、上
方、下方2列、縦2列である。
フツク4001は、固定軸4009に係合する長穴を有し、こ
の長穴の移動空間を利用して図の位置から反時計方向に
回動した後、プラテンローラ5000に沿って左方側へ移動
することでキヤリツジHCに対するインクジエツトカート
リツジIJCの位置決めを行う。このフツク4001の移動は
どのようなものでも良いが、レバー等で行える構成が好
ましい。いずれにしてもこのフツク4001の回動時にカー
トリツジIJCはプラテンローラ側へ移動しつつ位置決め
突起2500、2600が前板の位置決め面4010に当接可能な位
置へ移動し、フツク4001の左方側移動によって90゜のフ
ツク面4002がカートリツジIJCの爪2100の90゜面に密着
しつつカートリツジIJCを位置決め面2500、4010同志の
接触域を中心に水平面内で旋回して最終的にパツド20
1、2011同志の接触が始まる。そしてフツク4001が所定
位置、即ち固定位置に保持されると、パツド201、2011
同志の完全接触状態と、位置決め面2500、4010同志の完
全面接触と、90度面4002と爪の90度面の2面接触と、配
線基板300と位置決め面4007、4008との面接触とが同時
に形成されてキヤリツジに対するカートリツジIJCの保
持が完了する。
(iv)装置本体の概略説明 第6図は本発明が適用されるインクジエツト記録装置
IJRAの概観図で、駆動モータ5013の正逆回転に連動して
駆動力伝達ギア5011、5009を介して回転するリードスク
リユー5005のら線溝5004に対して係合するキヤリツジHC
はピン(不図示)を有し、矢印a,b方向に往復移動され
る。5002は紙押え板であり、キヤリツジ移動方向にわた
って紙をプラテン5000に対して押圧する。5007、5008は
フオトカプラでキヤリツジのレバー5006のこの域での存
在を確認してモータ5013の回転方向切換等を行うための
ホームポジシヨン検知手段である。5016は記録ヘツドの
前面をキヤツプするキヤツプ部材5022を支持する部材
で、5015はこのキヤツプ内を吸引する吸引手段でキヤツ
プ内開口5023を介して記録ヘツドの吸引回復を行う。50
17はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前
後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018に
これらは支持されている。ブレードは、この形態でなく
周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは
いうまでもない。又、5012は、吸引回復の吸引を開始す
るためのレバーで、キヤリツジと係合するカム5020の移
動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラツチ
切換等の公知の伝達手段で移動制御される。
これらのキヤツピング、クリーニング、吸引回復は、
キヤリツジがホームポジシヨン側領域にきたときにリー
ドスクリユー5005の作用によってそれらの対応位置で所
望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイ
ミングで所望の作動を行うようにすれば、本例には何れ
も適用できる。上述における各構成は単独でも複合的に
みても優れた発明であり、本発明にとって好ましい構成
例を示している。
上述した第2図乃至第6図に対して技術的に関係する
本発明について詳述するため、以下、第1図及び第7図
以後を用いながら説明する。
第1図は本発明の特徴を最も良く表す図面であり、こ
れはインク供給路5途中の一部に吸引体900との当接部
に設置したフイルター700とは別のフイルター701を設け
たものである。このフイルター701の位置は特定しない
が、溝付天板1300とインク供給管との接合部からインク
供給管とインクタンクとの接合部との間の領域のいずれ
かに入れることが好ましい。しかし、装置に使用される
吸引ポンプの容量(一回の動作で吸引できるインク容
量)本実施例におけるインクジエツトカートリツジIJC
のインクジエツトユニツトの内部容積(インクが通りう
る部分の容積)は0.08ccである。
今回、本発明が適用されるインクジエツト記録装置IJ
RAの吸引ポンプ能力は0.05〜0.06cc/回である。このポ
ンプでインク落ちしたフイルター701のついていないイ
ンクジエツトカートリツジの吸引回復操作を行っても、
インクはインク供給路5の途中まで吸引されるが、吸引
操作を解除するとたちまち吸引体900の吸収能力による
負圧力でインクは引きもどされる結果となり、何回、吸
引回復操作を行ってもインクジエツトユニツト内部全体
にインクを充満させることはできなかった。しかし本発
明のようにインク供給路5の一部にフイルター701を設
け、吸引体と当接しているフイルター700とフイルター7
01の間の容積をポンプの吸引量より小さく例えば本実施
例では0.04ccと設定すれば、1回目の吸引回復で記録ヘ
ツドの吐出口部まではインクを吸引できず、吸収体900
の負圧力でインクは引きもどされてもフイルター701の
メツシユ部にインクのメンスカスを形成し、そのメンス
カス保持力は吸収体900の負圧力よりも強いためにイン
クはフイルター701部で保持され、インクタンクまでイ
ンクが引きもどされなくなる。さらに、フイルター701
と記録ヘツドの吐出口2までの内容積は約0.04ccである
ため、2回目の吸引ポンプ動作で確実に記録ヘツドの吐
出口2まで吸引され、吐出口2にてインクのメンスカス
が形成されるためインクは記録ヘツドユニツド内全体に
充満され、印字が可能となる。インク供給路5内のフイ
ルター701の設置は、記録ヘツドユニツト内容積と記録
装置本体の吸引回復ポンプのポンプ容量とを考慮して適
切な位置に設置する必要があり、又、1枚とは限らず複
数枚設置することも可能である。又、インク落ち時にイ
ンクタンク内吸収体900と吸収体900と当接しているフイ
ルター700との間にも気泡が存在する場合は、その気泡
の体積とユニツト内容積を合計したものが実質のヘツド
ユニツト内容積となるため、これらを考慮したマージン
設計をすると信頼性はより高くなる。
このように容量の小さな吸引ポンプを使用可能とする
ことで、装置の小型化が図れることはもちろんである
が、さらに、一回の吸引動作で吸引されるフイルタ700
部分でのインクの流量が低く設定されるため、インクタ
ンク部から気泡を吸引してしまうおそれが低減する。
すなわち、インクジエツトカートリツジの特性とし
て、吸引等の強制排出手段による単位時間当りのインク
排出量が、インクタンクIT内のインクが単位時間当りに
インク供給口に移動・供給できる移動量よりも大きくな
った場合には、フイルタ700を通過すべきインクの供給
が間に合わずインクタンクITの吸収体900に内在する微
小な気泡が記録ヘツドであるインクジエツトユニットIJ
U側へ混入してしまう。本発明者らのテストの例で、そ
うした事態が生じない場合にフイルター700を通過する
インク流量を測定したところ、インクタンクITからのイ
ンク排出量は瞬間的に示す最大値でも0.6cc/sec以下で
あり、フイルタ700の面積から換算すると、フイルタ部
でのインクの流速を、0.2cc/sec・mm2以下にすれば良
い。従って、ポンプの吸引でインクタンクから気泡が流
入してしまうような事態を避けるためには、フィルタ70
0の断面積を大きくして単位面積・単位時間当りのイン
ク流量(流速)を小さく例えば吸引量自体を小さいもの
とすることで達成できる。
本実施例では、インクジエツトのヘツド部のユニツト
の内部容積が0.08cc吸引ポンプの1回の動作による吸引
量が0.05〜0.06ccの場合について、フイルターはインク
タンク側から0.04ccの容積の領域に配設した場合につい
て説明した。
これらの数値は、これに限られることなく、ユニツド
の内部容積や、吸引ポンプの1回の動作による吸引量を
基準にして各種の値が選択できる。
しかし、吸引ポンプの1回の吸引能力以上の容量を示
すインク供給路内の所定の領域にフイルターを設けるこ
とはインク落ちを発生させるだけであるので、吸引ポン
プの容量よりも少ない容量を示すような領域にフイルタ
ーを設ける必要がある。
すなわち、吸引ポンプの吸引量をVDとし、そして、イ
ンクタンク側のフィルター700から、流体抵抗を大きく
するようにメニスカスを形成できるフィルター701まで
の容量をVIとすると、VD>VIなる関係を満足する必要が
ある。
〔第2実施例〕 第7図に本発明の第2実施例を示した。前述したよう
に記録ヘツドは長期放置することにより、流路内に気泡
が発生し、この発生した気泡がノズル近傍に移動するこ
とによってインクがとぎれて吐出不良などの弊害を引き
起こす。そのため、ある程度の気泡が発生存在しても、
気泡が移動しにくく、インクだけ流れるようにするため
にインク供給路5の断面積を大きくしてやる必要があっ
た。これによってヘツドユニツト内容積が大きくなって
しまうわけであるが、この実施例は第7図に示したよう
に、インク供給路5のある特定部分だけを縮径させて細
くした縮径部5aである。インク供給路の管内の周囲長が
長い場合、メンスカスが形成されてもその保持力は小さ
く、インク吸収体の負圧が勝ってしまうとインクは吸収
体900に引きもどされるわけであるが、インク供給路5
の管内の周囲長を短く、すなわち断面積を小さくしてや
ればその部分での流路抵抗が高くなるとともに、メニス
カスの保持力が高くなるためにインクは引きもどされに
くくなる。しかし気泡の発生による弊害を小さくするた
めに、インク供給路内すべて縮径させて細くするわけに
はいかず、所定部分だけ細くしたものである。本実施例
の場合、最も細い部分を直径0.5mm以下の円形とした。
この数値もこれに限定されるものではなく、メニスカス
保持能力や気泡の発生移動を生じないような径が各種選
択される。インク供給路5の最も細い部分とインクタン
ク内吸収体700との間の容積がポンプの吸収容量よりも
小さくなるように設定することにより、記録ヘツドチツ
プ内総容積がポンプ吸引容量よりも大きくても1回目の
吸引動作で確実にインク供給路5の細部よりノズル側の
方までインクを充満させることができる(第7図(A)
参照)。ここでインク吸収体900の吸引力により引きも
どされるが、細部での流路抵抗が高いためにゆっくり引
きもどされ、第7図(B)に示したように細部でのメン
スカス保持力が高いためにインクのインクタンクへの逆
流は阻止できる。そしてインク供給路5の細部から記録
ヘツドノズル部までの内容積がポンプの吸引量よりも小
さくなるため、2回目の吸引動作で確実に記録ヘツドユ
ニツト内全体にインクを充満することが可能となった。
本実施例の場合、第1実施例のようにンク供給路に別部
品(フイルター)を必要としないため、さらに製造コス
トが安くなる。
又、本実施例の場合に、1回目の吸引動作によって充
満させたインクを完全に留めておく程に管径を細くしな
くても、2回目の吸引時までにインクタンク側に引き戻
されるインク量が小さく、2回目の吸引により充満させ
なければならない容積がポンプ吸引量よりも小さくなっ
ておれば同様の効果が期待できる。
〔第3実施例〕 第8図に本発明の第3実施例を示した。これはインク
供給路5の局所部に突起物を設けてインク供給路の一部
を縮径させて流体抵抗を大きくした縮径部5aであり、突
起物の形状をメンスカスを保持しやすいようにすること
により、第1、第2実施例と同様の作用をもたらす。
〔第4実施例〕 第1〜第3実施例において、フイルター部、細管部、
突起部にインクセンサとしての電極を設け、電極間の抵
抗値を測定することにより、フイルター部、細管部、突
起部にインクが有るがどうかをセンスすることが可能と
なる。これにより、フイルター部、細管部、突起部にイ
ンクがある場合には、吸引回数を1回行い、インクが無
い場合は吸引回数を所定の回数動作をさせることによ
り、確実に、かつ無駄なく効率的にインクを吸引し、記
録ヘツドを回復することが可能になった。
本実施例の場合、フイルターおよび突起物をインクト
ラツプとして用いた時は、フイルターおよび突起物それ
自身を電極として用いることも可能であるし、又、イン
クセンサには電極間の抵抗値を測定するものを用いた
が、インクの有無を検知できるものであればこれに限定
されない。
本発明は、インクジエツト記録方式の中でも、駆動素
子として発熱抵抗体をノズル内に設け、熱エネルギーを
発生させて膜沸騰させてインクを吐出させる、いわゆる
バブルジエツト方式において優れた効果をもたらすもの
である。
本発明は、特にインクジエツト記録方式の中でもバブ
ルジエツト方式の記録ヘツド、記録装置に於いて、優れ
た効果をもたらすものである。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特
許第4,723,129号明細書、同第4,740,796号明細書に開示
されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。
この方式は所謂オンデマンド型、コンテイニユアス型の
いずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の
場合には、液体(インク)が保持されているシートや液
路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報
に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える
少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、電
気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘツドの
熱作用面に膜沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対
一対応し流体(インク)内の気泡を形成出来るので有効
である。この気泡の成長、収縮により吐出開口を介して
液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形
成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切
に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた
液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。この
パルス形状の駆動信号としては、米国特許第4,463,359
号明細書、同第4,345,262号明細書に記載されているよ
うなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇
率に関する発明の米国特許第4,313124号明細書に記載さ
れている条件を採用すると、更に優れた記録を行うこと
ができる。
記録ヘツドの構成としては、上述の各明細書に開示さ
れている様な吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ
構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱作用部が
屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許
第4,558,333号明細書、米国特許第4,459,600号明細書を
用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複
数の電気熱変換体に対して、共通するスリツトを電気熱
変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59年第123,
670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐
出部に対応せる構成を開示する特開昭59年第138,461号
公報に基づいた構成としても本発明は有効である。
更に、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応
した長さを有するフルラインタイプの記録ヘツドとして
は、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘ
ツドの組み合わせによって、その長さを満たす構成や一
体的に形成された一個の記録ヘツドとしての構成のいず
れでも良いが、本発明は、上述した効果を一層有効に発
揮することができる。
加えて、装置本体に装着されることで、装置本体との
電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能にな
る交換自在のチツプタイプの記録ヘツド、あるいは記録
ヘツド自体に一体的に設けられたカートリツジタイプの
記録ヘツドを用いた場合にも本発明は有効である。
又、本発明の記録装置の構成として設けられる、記録
ヘツドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加
することは本発明の効果を一層安定できるので好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘツドに
対しての、キヤピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別
の吐出を行う予備吐出モードを行うことも安定した記録
を行うために有効である。
更に、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色
のみの記録モードだけではなく、記録ヘツドを一体的に
構成するか複数個の組み合わせによってでもよいが、異
なる色の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少な
くとも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効であ
る。
〔発明の効果〕
以上説明したように、インク供給タンクと記録ヘツド
ユニツトとが一体となったインクジエツトカートリツジ
において、インク供給路内部の流体抵抗を大きくしてイ
ンクをトラツプできるようなフイルターないしは縮径
(細管ないし突起物)部をインクトラップとなるメニス
カス形成部として設けることにより、インクジエツト記
録装置本体の吸引回復ポンプのポンプ容量が記録ヘツド
ユニツト内容積よりも小さい場合でも、数回の吸引動作
で確実にヘツドユニツト内をインクで充満することが可
能となり、インクジエツト記録装置本体に大容量の吸引
ポンプを搭載する必要がなくなり、コストダウン本体の
小型化が容易となった。又、フイルター部、細管部ない
しは突起物にインクセンサを設け、インク落ち時の回復
操作とノズルの固着による目詰りの時の回復操作で、ポ
ンプ動作回数を切り替えられるようにすることにより、
インクを効率的に使用することが可能となりランニング
コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例の要部を示す部分断面図、 第2図は本発明のインクジエツトカートリツジの分解斜
視図、 第3図はインクジエツトカートリツジの斜視図、 第4図はインクジエツトカートリツジのインクタンク部
の斜視図、 第5図はインクジエツトカートリツジの本体キヤツジへ
の取り付け図、 第6図は本発明で用いたインクジエツト記録装置の斜視
図、 第7図(A),(B)は本発明の第2実施例の要部を示
す部分断面図、 第8図は本発明の第3実施例の要部を示す部分断面図、 第9図は従来例の要部を示す部分断面図。 1はノズル、2は吐出口、3は液室、5はインク供給
路、700はインクタンクとの接合部のフイルター、701は
インク供給路内のフイルター、900は吸収体、1000はタ
ンク、5015は吸引手段、5aはインク供給路内縮径部であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 新井 篤 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 小板橋 規文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 松原 美由紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 田鹿 博司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 平林 弘光 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−118260(JP,A) 特開 昭61−37438(JP,A) 特開 昭60−171163(JP,A) 特開 平3−274166(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/17

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクを吐出する吐出口を覆うためのキャ
    ップと、 該キャップが前記吐出口を覆っているときに前記吐出口
    から吸引を行うための吸引手段と、 を有するインクジェット記録装置において用いられる、
    前記吐出口が設けられたインクジェットカートリッジで
    あって、 前記吐出口に供給されるインクを収容し内部にインク吸
    収体が配されたインクタンクを含み、 前記吐出口と前記インク吸収体とを連通させるインク供
    給路が設けられ、 前記インク供給路の端部に前記インク吸収体に当接する
    ようにフィルタが配され、 前記インク供給路の途中にインクのメニスカスを保持す
    るための流体抵抗の大きな領域が設けられ、 前記領域によって分割される前記インク供給路の各内容
    積が前記吸引手段の吸引量より小さいことを特徴とする
    インクジェットカートリッジ。
  2. 【請求項2】前記領域は、前記インク供給路の端部に設
    けられた前記フィルタとは異なる第2のフィルタからな
    ることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットカ
    ートリッジ。
  3. 【請求項3】前記領域は、前記インク供給路の一部分を
    縮径して形成された縮径部からなることを特徴とする請
    求項1に記載のインクジェットカートリッジ。
  4. 【請求項4】前記領域には、インクの存在を検知するセ
    ンサが配されていることを特徴とする請求項1乃至請求
    項3のいずれかに記載のインクジェットカートリッジ。
  5. 【請求項5】前記インク供給路の内容積は、前記吸引手
    段の吸引量よりも大きいことを特徴とする請求項1に記
    載のインクジェットカートリッジ。
  6. 【請求項6】前記領域は、前記インク供給路を等分割す
    るように設けられていることを特徴とする請求項1乃至
    請求項5のいずれかに記載のインクジェットカートリッ
    ジ。
  7. 【請求項7】前記吐出口からのインク吐出は、電気熱変
    換体からなるエネルギー発生素子の発生する熱エネルギ
    ーを利用してなされることを特徴とする請求項1乃至請
    求項6のいずれかに記載のインクジェットカートリッ
    ジ。
  8. 【請求項8】インクを吐出する吐出口に供給されるイン
    クを収容し内部にインク吸収体が配されたインクタンク
    を含み、前記吐出口と前記インク吸収体とを連通させる
    インク供給路が設けられ、前記インク供給路の端部に前
    記インク吸収体に当接するようにフィルタが配され、前
    記インク供給路の途中にインクのメニスカスを保持する
    ための流体抵抗の大きな領域が設けられているインクジ
    ェットカートリッジと、 前記吐出口を覆うためのキャップと、 該キャップが前記吐出口を覆っているときに前記吐出口
    から吸引を行うための吸引手段と、 を有し、 前記領域によって分割される前記インク供給路の各内容
    積が前記吸引手段の吸引量より小さいことを特徴とする
    インクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】前記インク供給路の内容積は、前記吸引手
    段の吸引量よりも大きいことを特徴とする請求項8に記
    載のインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】前記領域は、前記インク供給路を等分割
    するように設けられていることを特徴とする請求項8ま
    たは請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】前記領域は、前記インク供給路の端部に
    設けられた前記フィルタとは異なる第2のフィルタ、も
    しくは、前記インク供給路の一部分を縮径して形成され
    た縮径部からなることを特徴とする請求項8乃至請求項
    10のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】前記吐出口からのインク吐出は、電気熱
    変換体からなるエネルギー発生素子の発生する熱エネル
    ギーを利用してなされることを特徴とする請求項8乃至
    請求項11のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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