JPH05243092A - 電解コンデンサ用電解液 - Google Patents
電解コンデンサ用電解液Info
- Publication number
- JPH05243092A JPH05243092A JP4419292A JP4419292A JPH05243092A JP H05243092 A JPH05243092 A JP H05243092A JP 4419292 A JP4419292 A JP 4419292A JP 4419292 A JP4419292 A JP 4419292A JP H05243092 A JPH05243092 A JP H05243092A
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- JP
- Japan
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- electrolytic solution
- electrolytic
- salt
- maleic acid
- acid
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 安息香酸の四級塩を主溶質とし、γ−ブチロ
ラクトンを主溶媒とする電解液に、0.1〜5重量%の
マレイン酸、サリチル酸又はそれらの塩を含有する電解
コンデンサ用電解液。 【効果】 少量のマレイン酸、サリチル酸又はそれらの
塩を含有しているので、電解液の化成性を改善すること
ができ、またエージング工程における化成時間を短縮す
ることができる。
ラクトンを主溶媒とする電解液に、0.1〜5重量%の
マレイン酸、サリチル酸又はそれらの塩を含有する電解
コンデンサ用電解液。 【効果】 少量のマレイン酸、サリチル酸又はそれらの
塩を含有しているので、電解液の化成性を改善すること
ができ、またエージング工程における化成時間を短縮す
ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低圧用の電解コンデン
サ用電解液に関する。
サ用電解液に関する。
【0002】
【従来の技術】電解コンデンサの特性は種々の要因によ
って決定されるが、特にコンデンサ素子とともに外装ケ
ースに収納される電解液の特性が重要な役目を果たすこ
とが判明している。
って決定されるが、特にコンデンサ素子とともに外装ケ
ースに収納される電解液の特性が重要な役目を果たすこ
とが判明している。
【0003】近年、高周波低インピーダンス、高温長寿
命化の点から、安息香酸の四級塩を主溶質とし、γ−ブ
チロラクトンを主溶媒とする電解液を低圧用の電解コン
デンサに用いることが知られている(特公平3−809
2号公報)。
命化の点から、安息香酸の四級塩を主溶質とし、γ−ブ
チロラクトンを主溶媒とする電解液を低圧用の電解コン
デンサに用いることが知られている(特公平3−809
2号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】電解コンデンサの製造
組立工程において、陽極箔の切断面や機械的ストレスが
加わる部分には、酸化皮膜の欠損部が生ずる。このた
め、製品のエージングにより、破壊された酸化皮膜の修
復を行っている。
組立工程において、陽極箔の切断面や機械的ストレスが
加わる部分には、酸化皮膜の欠損部が生ずる。このた
め、製品のエージングにより、破壊された酸化皮膜の修
復を行っている。
【0005】ところが、安息香酸の四級塩とγ−ブチロ
ラクトンからなる電解液は、1%以下の水分量では、化
成性が悪く、電解コンデンサのエージング工程におい
て、酸化皮膜の修復が不完全で漏れ電流が高くなった
り、エージング時間が長くなるなどの問題点があった。
ラクトンからなる電解液は、1%以下の水分量では、化
成性が悪く、電解コンデンサのエージング工程におい
て、酸化皮膜の修復が不完全で漏れ電流が高くなった
り、エージング時間が長くなるなどの問題点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を行ない、少量のマレイン酸、サ
リチル酸又はそれらの塩を添加することにより、化成性
が改善されることを見い出し、本発明を完成した。
を解決すべく鋭意検討を行ない、少量のマレイン酸、サ
リチル酸又はそれらの塩を添加することにより、化成性
が改善されることを見い出し、本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明は、安息香酸の四級塩を主溶
質とし、γ−ブチロラクトンを主溶媒とする電解液に、
0.1〜5重量%のマレイン酸、サリチル酸又はそれら
の塩を含有する電解コンデンサ用電解液である。
質とし、γ−ブチロラクトンを主溶媒とする電解液に、
0.1〜5重量%のマレイン酸、サリチル酸又はそれら
の塩を含有する電解コンデンサ用電解液である。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いる安息香酸の四級塩としては、例えば、安息香酸テ
トラメチルアンモニウム、安息香酸トリエチルメチルア
ンモニウム、安息香酸テトラエチルアンモニウムなどの
四級アンモニウム塩;安息香酸テトラメチルホスホニウ
ム、安息香酸トリエチルメチルホスホニウム、安息香酸
テトラエチルホスホニウムなどの四級ホスホニウム塩等
を挙げることができる。
用いる安息香酸の四級塩としては、例えば、安息香酸テ
トラメチルアンモニウム、安息香酸トリエチルメチルア
ンモニウム、安息香酸テトラエチルアンモニウムなどの
四級アンモニウム塩;安息香酸テトラメチルホスホニウ
ム、安息香酸トリエチルメチルホスホニウム、安息香酸
テトラエチルホスホニウムなどの四級ホスホニウム塩等
を挙げることができる。
【0009】また、本発明には、主溶質としての上記安
息香酸の四級塩のほか、水素吸収剤としてのニトロ化合
物、耐圧向上剤としてのリン化合物、ケイ素化合物等を
助溶質として用いることができる。助溶質の配合量は、
上記電解液に対し、0.1〜10重量%が好ましい。
息香酸の四級塩のほか、水素吸収剤としてのニトロ化合
物、耐圧向上剤としてのリン化合物、ケイ素化合物等を
助溶質として用いることができる。助溶質の配合量は、
上記電解液に対し、0.1〜10重量%が好ましい。
【0010】溶媒はγ−ブチロラクトンを主体とする
が、副溶媒として、N−メチルホルムアミド、N,N−
ジメチルホルムアミドなどのアミド溶媒、エチレンカー
ボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート
溶媒、エチレングリコール、メチルセロソルブなどのア
ルコール溶媒、3−メトキシプロピオニトリルなどのニ
トリル溶媒、及びトリメチルホスフェートなどのリン酸
エステル溶媒等を用いることができる。副溶媒の配合量
は、上記電解液に対し、5〜30重量%が好ましい。
が、副溶媒として、N−メチルホルムアミド、N,N−
ジメチルホルムアミドなどのアミド溶媒、エチレンカー
ボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート
溶媒、エチレングリコール、メチルセロソルブなどのア
ルコール溶媒、3−メトキシプロピオニトリルなどのニ
トリル溶媒、及びトリメチルホスフェートなどのリン酸
エステル溶媒等を用いることができる。副溶媒の配合量
は、上記電解液に対し、5〜30重量%が好ましい。
【0011】本発明の電解液は、マレイン酸、サリチル
酸又はそれらの塩を含有する。マレイン酸及びサリチル
酸の塩としては、特に制限はないが、電導度が低下する
ことがなく、また溶媒に対する溶解性が高い四級塩が最
も好ましい。
酸又はそれらの塩を含有する。マレイン酸及びサリチル
酸の塩としては、特に制限はないが、電導度が低下する
ことがなく、また溶媒に対する溶解性が高い四級塩が最
も好ましい。
【0012】マレイン酸の四級塩としては、例えば、マ
レイン酸水素テトラメチルアンモニウム、マレイン酸水
素トリエチルメチルアンモニウム及びマレイン酸水素テ
トラエチルアンモニウム等を挙げることができる。
レイン酸水素テトラメチルアンモニウム、マレイン酸水
素トリエチルメチルアンモニウム及びマレイン酸水素テ
トラエチルアンモニウム等を挙げることができる。
【0013】サリチル酸の四級塩としては、例えば、サ
リチル酸テトラメチルアンモニウム、サリチル酸トリエ
チルメチルアンモニウム及びサリチル酸テトラエチルア
ンモニウム等を挙げることができる。
リチル酸テトラメチルアンモニウム、サリチル酸トリエ
チルメチルアンモニウム及びサリチル酸テトラエチルア
ンモニウム等を挙げることができる。
【0014】マレイン酸、サリチル酸又はそれらの塩の
電解液への添加量は、0.1〜5重量%である。添加量
は、エージング工程において、酸化皮膜の修復に必用な
最低限の量で良く、多過ぎるとマレイン酸は耐熱性が悪
いので、電解コンデンサに悪影響を及ぼす。また、上記
安息香酸に対するマレイン酸又はその塩のモル比は0.
5〜20%が好ましい。
電解液への添加量は、0.1〜5重量%である。添加量
は、エージング工程において、酸化皮膜の修復に必用な
最低限の量で良く、多過ぎるとマレイン酸は耐熱性が悪
いので、電解コンデンサに悪影響を及ぼす。また、上記
安息香酸に対するマレイン酸又はその塩のモル比は0.
5〜20%が好ましい。
【0015】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に具体的に説明する。 実施例1 安息香酸トリエチルメチルアンモニウム(TEMAB)
21.6重量%、マレイン酸水素トリエチルメチルアン
モニウム(TEMAM)0.4重量%、γ−ブチロラク
トン(GBL)77.9重量%、水分0.1重量%の電
解液を調製した。この電解液の25℃における電導度
は、7.2mS/cm であった。この電解液をアルミニウム
製のセルに入れ、99.99%純度のアルミニウム平滑
箔を5mA/cm2の定電流で陽極酸化した。化成電圧が60
Vになるまでの時間は、2.5分であり、火花電圧は、
99Vであった。
に具体的に説明する。 実施例1 安息香酸トリエチルメチルアンモニウム(TEMAB)
21.6重量%、マレイン酸水素トリエチルメチルアン
モニウム(TEMAM)0.4重量%、γ−ブチロラク
トン(GBL)77.9重量%、水分0.1重量%の電
解液を調製した。この電解液の25℃における電導度
は、7.2mS/cm であった。この電解液をアルミニウム
製のセルに入れ、99.99%純度のアルミニウム平滑
箔を5mA/cm2の定電流で陽極酸化した。化成電圧が60
Vになるまでの時間は、2.5分であり、火花電圧は、
99Vであった。
【0016】実施例2及び3 安息香酸トリエチルメチルアンモニウム、マレイン酸水
素トリエチルメチルアンモニウム及びγ−ブチロラクト
ンの配合量を表1のように代えたほかは、実施例1同様
にして電解液を調製した。得られた電解液の25℃にお
ける電導度、並びに実施例1と同様にして測定した化成
時間及び火花電圧を表1に示す。
素トリエチルメチルアンモニウム及びγ−ブチロラクト
ンの配合量を表1のように代えたほかは、実施例1同様
にして電解液を調製した。得られた電解液の25℃にお
ける電導度、並びに実施例1と同様にして測定した化成
時間及び火花電圧を表1に示す。
【0017】実施例4 安息香酸トリエチルメチルアンモニウム(TEMAB)
21.6重量%、サリチル酸トリエチルメチルアンモニ
ウム(TEMAS)0.5重量%、γ−ブチロラクトン
(GBL)77.8重量%、水分0.1重量%の電解液
を調製した。得られた電解液の25℃における電導度、
並びに実施例1と同様にして測定した化成時間及び火花
電圧を表1に示す。
21.6重量%、サリチル酸トリエチルメチルアンモニ
ウム(TEMAS)0.5重量%、γ−ブチロラクトン
(GBL)77.8重量%、水分0.1重量%の電解液
を調製した。得られた電解液の25℃における電導度、
並びに実施例1と同様にして測定した化成時間及び火花
電圧を表1に示す。
【0018】実施例5及び6 安息香酸トリエチルメチルアンモニウム、サリチル酸ト
リエチルメチルアンモニウム及びγ−ブチロラクトンの
配合量を表1のように代えたほかは、実施例1同様にし
て電解液を調製した。得られた電解液の25℃における
電導度、並びに実施例1と同様にして測定した化成時間
及び火花電圧を表1に示す。
リエチルメチルアンモニウム及びγ−ブチロラクトンの
配合量を表1のように代えたほかは、実施例1同様にし
て電解液を調製した。得られた電解液の25℃における
電導度、並びに実施例1と同様にして測定した化成時間
及び火花電圧を表1に示す。
【0019】比較例1 マレイン酸水素トリエチルメチルアンモニウム及びサリ
チル酸トリエチルメチルアンモニウムのいずれも添加せ
ず、安息香酸トリエチルメチルアンモニウムの配合量を
22.0重量%にしたほかは、実施例1と同様にして電
解液を調製した。得られた電解液の25℃における電導
度、及び実施例1と同様にして測定した化成時間を表1
に示す。なお、本比較例では化成性が悪く火花電圧まで
到達しなかった。
チル酸トリエチルメチルアンモニウムのいずれも添加せ
ず、安息香酸トリエチルメチルアンモニウムの配合量を
22.0重量%にしたほかは、実施例1と同様にして電
解液を調製した。得られた電解液の25℃における電導
度、及び実施例1と同様にして測定した化成時間を表1
に示す。なお、本比較例では化成性が悪く火花電圧まで
到達しなかった。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明の電解コンデンサ用電解液は、少
量のマレイン酸、サリチル酸又はそれらの塩を含有して
いるので、電解液の化成性を改善することができ、また
エージング工程における化成時間を短縮することができ
る。
量のマレイン酸、サリチル酸又はそれらの塩を含有して
いるので、電解液の化成性を改善することができ、また
エージング工程における化成時間を短縮することができ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 安息香酸の四級塩を主溶質とし、γ−ブ
チロラクトンを主溶媒とする電解液に、0.1〜5重量
%のマレイン酸、サリチル酸又はそれら塩を含有する電
解コンデンサ用電解液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4419292A JPH05243092A (ja) | 1992-03-02 | 1992-03-02 | 電解コンデンサ用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4419292A JPH05243092A (ja) | 1992-03-02 | 1992-03-02 | 電解コンデンサ用電解液 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05243092A true JPH05243092A (ja) | 1993-09-21 |
Family
ID=12684709
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4419292A Pending JPH05243092A (ja) | 1992-03-02 | 1992-03-02 | 電解コンデンサ用電解液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05243092A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6865068B1 (en) * | 1999-04-30 | 2005-03-08 | Asahi Glass Company, Limited | Carbonaceous material, its production process and electric double layer capacitor employing it |
-
1992
- 1992-03-02 JP JP4419292A patent/JPH05243092A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6865068B1 (en) * | 1999-04-30 | 2005-03-08 | Asahi Glass Company, Limited | Carbonaceous material, its production process and electric double layer capacitor employing it |
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