JPH0524296Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えばアイスクリーム、ソフトクリ
ーム等の冷菓の盛りつけ用容器に供される複合型
可食容器に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、例えばアイスクリーム、ソフトクリーム
等の冷菓の盛りつけ用容器としては、いわゆるコ
ーンカツプあるいはモナカ等の可食容器が使用さ
れている。これらの可食容器は、通常、割型ある
いは抜型によつて成形されている。

しかしながら、上記のような可食容器では、成
形後における型からの製品の抜脱性を考慮する
と、比較的凹凸が少なく、かつ左右対象な形状に
限定されがちである。このため、使用対象である
冷菓等の食品に応じ、多様な形状を有する可食容
器を得ることができない。また、仮に多少複雑な
形状をなす可食容器の成形が可能であるとして
も、このような成形を行うには、複雑な金型が必
要である。さらに、大型の可食容器の成形を行う
には大型の金型が必要となり、何れも大幅なコス
トアツプを招来するものとなつている。

一方、特開昭60−15185号公報には、シングル
用のコーンカツプの上部にダブル用のコーンカツ
プを嵌合させた複合型の可食容器が開示されてい
る。このような可食容器では、シングル用のコー
ンカツプとダブル用のコーンカツプとを個別に形
成することができるので、比較的複雑な形状で大
型の可食容器を低コストで成形可能であり、上記
の問題を解決し得るものとなつている。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところが、上記従来の構造では、下部側のシン
グル用のコーンカツプに収容されるアイスクリー
ム等の冷菓は、このシングル用のコーンカツプと
上部側のダブル用のコーンカツプとにより密閉さ
れるものの、ダブル用のコーンカツプに収容され
る冷菓は、１個のコーンカツプからなる可食容器
の場合と同様、露出された状態となる。従つて、
上記従来の複合型可食容器は、１個のコーンカツ
プからなる可食容器と比較して多量の冷菓を収容
し得るものの、多種の冷菓を収容するという点に
おいては不十分であるという問題点を有してい
る。

〔課題を解決するための手段〕 本考案に係る複合型可食容器は、上記の課題を
解決するために、コーン状可食容器と、２個の半
容器を重ね合わせることにより形成される２分割
型密閉可食容器とからなり、この２分割型密閉可
食容器の下部にはコーン状可食容器の上部と嵌合
する嵌合部が形成され、この嵌合部にコーン状可
食容器の上部が嵌合されている構成である。

〔作用〕

上記の構成によれば、２分割型密閉可食容器の
下部とコーン状可食容器の上部とが嵌合されてい
るので、２分割型密閉可食容器内に配される食品
とコーン状可食容器内に配される食品とを何れも
露出させることなく収容可能である。

〔実施例〕

本考案の一実施例を第１図ないし第３図に基づ
いて以下に説明する。

本実施例に係る複合型可食容器は、第１図に示
すように、コーン状可食容器であるコーンカツプ
１と２分割型密閉可食容器２１とからなる。

上記の２分割型密閉可食容器２１はいわゆる
「もなか」と呼ばれているタイプのものであり、
第２図にも示すように、対称形状をなす一対の半
容器２２，２３が重ね合わせられることによつて
形成される。２分割型密閉可食容器２１の下部に
は、コーンカツプ１の上部の内面形状に対応した
嵌合部２４が形成され、この嵌合部２４の外周部
には複数の凸部２４ａ…が形成されている。

上記の構成において、複合型可食容器を形成す
るには、半容器２２，２３を重ね合わせて２分割
型密閉可食容器２１を形成し、この状態で嵌合部
２４をコーンカツプ１の上部に嵌入する。これに
よつて、嵌合部２４の複数の凸部２４ａ…がコー
ンカツプ１の内周面に圧接され、コーンカツプ１
と２分割型密閉可食容器２１とが一体化される。

本複合型可食容器では、コーンカツプ１と２分
割型密閉可食容器２１とに配される食品は、それ
ぞれコーンカツプ１と２分割型密閉可食容器２１
とによつて被われた状態となつている。このよう
な複合型可食容器では、例えばコーンカツプ１に
液体飲料４を配し、２分割型密閉可食容器２１に
アイスクリームを配することができる。

また、本実施例に示した２分割型密閉可食容器
２１およびコーンカツプ１は、各々独立した成形
型によつて成形されるので、成形にあたつては複
雑な金型および大型の金型が必要ない。

また、上記の複合型可食容器におけるコーンカ
ツプ１には、第３図に示すコーンカツプ１のよう
に、内面にチヨコレートコーテイング７を施して
もよい。尚、同図の構成は、コーンカツプ１にジ
ユース等の液体飲料４を配し、コーンカツプ１上
に嵌合された台状容器２にソフトクリーム５を配
し、コーンカツプ１内の液体飲料４を、ソフトク
リーム５側から台状容器２の底部を嵌通して挿入
されたストロー６によつて吸い出すようにしたも
のである。

〔考案の効果〕

本考案に係る複合型可食容器は、以上のよう
に、コーン状可食容器と、２個の半容器を重ね合
わせることにより形成される２分割型密閉可食容
器とからなり、この２分割型密閉可食容器の下部
にはコーン状可食容器の上部と嵌合する嵌合部が
形成され、この嵌合部にコーン状可食容器の上部
が嵌合されている構成である。

これにより、２分割型密閉可食容器内に配され
る食品とコーン状可食容器内に配される食品とを
いずれも露出させることなく収容できるので、多
種の冷菓等の食品を収容可能であるという効果を
奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案の一実施例を示す
ものであつて、第１図は複合型可食容器を示す斜
視図、第２図は同分解斜視図、第３図は内面にチ
ヨコレートコーテイングが施されたコーンカツプ
を示す斜視図である。 １はコーンカツプ（コーン状可食容器）、２１
は２分割型密閉可食容器、２２，２３は半容器、
２４は嵌合部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コーン状可食容器と、２個の半容器を重ね合わ
   せることにより形成される２分割型密閉可食容器
   とからなり、この２分割型密閉可食容器の下部に
   はコーン状可食容器の上部と嵌合する嵌合部が形
   成され、この嵌合部にコーン状可食容器の上部が
   嵌合されていることを特徴とする複合型可食容
   器。