JPH038613Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は即席に使用できるようにした容器に関
するもので、別にカツプやストロー等を用意する
ことなく容器に収納された内容物を溶解撹拌して
飲食できるようにしようとするものである。

従来技術 近年、レトルトパウチに封入したシヤーベツト
をカツプにあけ、別に準備した牛乳を注いで撹拌
して飲むというような氷菓の販売が行われている
が、飲食に当たり、カツプやストロー、撹拌具等
を別に用意しなければならず、不便であつた。

目 的 本考案は、シヤーベツト等の収納容器と飲用撹
拌に使用するストローをカツプと一体化し、使用
者の便宜を計ろうとするものである。

構 成 本考案は、内容物収納容器Ａ、使用時に当該内
容物を入れて撹拌する際に必要となる撹拌容器
（以下カツプと称す）Ｂ、および、飲液用管（ス
トロー）Ｃとをコンパクトに一体化した、飲液用
管および内容物収納容器付カツプを得ようとする
ものである。

最近、食べる直前迄冷凍庫で凍結させた凍結状
の氷菓を牛乳と混合してドリンク状にして飲液用
管で飲む食品群がある。この種の食品群に対して
は、従来は第１図に示すように、収納内容物１を
プラスチツクフイルムの袋２（例えばポリエチレ
ン、アルミニユーム、ポリプロピレンの積層物よ
りなるレトルトパウチ）に密閉状態で封入し（な
お、図面では、袋２をカートン３内に収納して取
扱い易くした状態のものを示してある）、この状
態で凍結させ、使用時にこの内容物１を他のカツ
プに移しかえ、これに牛乳を混合し、スプーン等
でほぐし撹拌し、柔かいシヤーベツト状になつた
時、これを別添のストローで飲むようになつてい
る。この際、内容物を入れるカツプは別に求めな
ければならず、不便を感ずることがある。

本考案はこのような欠点を解決しようとするも
のである。

即ち、第２図、第３図に示すように、断面Ｕ字
状に押込形成され、かつ、外周下部に、カツプＢ
の上縁内壁４に嵌合する環状段部５を備えた容器
６に内容物７を充填し、これに蓋板８を施こし、
必要部分を熱シール９，１０して密閉して内容物
収納容器Ａとし、加熱殺菌または加圧加熱殺菌を
する。勿論、内容物によつては必ずしも加熱殺菌
または加圧加熱殺菌をする必要はなく、単なる常
温充填またはホツト充填（熱間充填）をするだけ
で機能を果すものもある。内容物収納容器Ａの素
材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リエステル、ポリカーボネート等のプラスチツク
の成型容器、またはこれらの積層からなる成型容
器で可能である。また、内容物により保香性ある
いはガスバリヤー性の必要のある場合には、バリ
ヤー性のあるプラスチツク素材をラミネートまた
はコーテイングすることにより、この目的を果す
ことができる。

この内容物収納容器Ａを、その段部が、第４図
に示すように、カツプＢの上縁内壁４に嵌合する
ように載置すると共に、飲液用管を内容物収納容
器Ａの中央凹部１１とカツプ底壁１２との間に収
納し、これ等全体をシユリンクフイルム１３等に
より一体に包装して飲液用管および内容物収納容
器付カツプとする。

この際、内容物収納容器ＡとカツプＢとの重ね
合せた部分は、段部５とカツプ内壁４とが嵌合し
て安定状態となるので、シユリンクフイルム１３
による包装作業も行ない易く、また、その全体の
外観もほぼ一個のカツプ状となるので、恰好もよ
くしかも取扱も容易となる。

また、第５図に示すように、内容物収納容器Ａ
の蓋板中央部付近に孔１４を設けると、内容物収
納容器ＡをカツプＢの上縁内壁４に載置した後に
飲液用管Ｃのカツプ内挿入が可能となり、作業が
簡単になる。飲液用管Ｃは、通常、ストロー１５
を筒袋１６に収容した状態で収納されるので、飲
液用管Ｃは内容物収納容器ＡとカツプＢとの間に
安定的に収納される。この場合、飲液用管Ｃの長
さは、ほぼカツプＢの高さと内容物収納容器Ａの
高さを加えた長さとすることができる。

本考案による飲液用管および内容物収納容器付
カツプの使用に当つては、シユリンクフイルム１
３を破つて内容物収納容器ＡとカツプＢを分離
し、内容物収納容器Ａ内に収納されている氷菓等
をカツプＢに入れ、これに牛乳等を注ぎ、添付の
飲液用管Ｃ（ストロー１５）で撹拌吸飲する。

使用時に撹拌用容器として機能させるカツプＢ
は、紙カツプ、プラスチツクカツプ、または紙と
プラスチツクの複合カツプ等でよく、その使用目
的により適宜採用いればよい。

効 果 本考案による飲液用管および内容物収納容器付
カツプは内容物収納容器Ａ、カツプＢ、ストロー
１５が一体化して設けてあるので、飲食に際し必
要とされるのが全て備えられてあることになり、
即座に利用することができ、非常に便利であるば
かりでなく、全体がコンパクトにでき、しかも、
ストローの長さを充分長くとることができるので
使い易いものとなる。また、内容物収納容器Ａは
その段部とカツプＢの上縁内壁４との嵌合により
安定的に結合され、外観も一個のカツプ状となる
ので、包装、取扱に有利となる。なお、ストロー
は撹拌に利用できるが、ストローの代りにスプー
ン状の用具を具備させることも可能である。

さらに、内容物収納容器Ａは、全体が殆どカツ
プＢの外側に出ているので、シヤーベツト等の氷
菓を内容物収納容器Ａに収納して冷凍庫に入れる
と、氷菓はカツプに遮蔽されることなく直接冷却
されるので、冷凍熱効率の点からみて有利であ
る。勿論、本考案は、シヤーベツト状の食品群に
限らず、固型スープまたは濃縮スープ等で飲用時
にお湯等で溶かして飲用する食品群に使用可能で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は氷菓を収納した公知のレトルトパウチ
の斜視図、第２図は内容物収納容器の断面図、第
３図は第２図の平面図、第４図は本考案による飲
液用管および内容物収納容器付カツプの断面図、
第５図は第４図の変形例を示す図、である。 Ａ……内容物収納容器、Ｂ……カツプ、Ｃ……
飲液用管、４……カツプ上縁内壁、５……環状段
部、６……環状容器、８……蓋板、１１……中央
凹部、１２……カツプ底壁、１３……シユリンク
フイルム、１４……孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 環状に押込形成された環状容器の下部外周に環
   状段部を設けるとともに、上面を蓋板で密封して
   なる内容物収納容器の環状段部を、別体のカツプ
   上縁に嵌合載置し、前記環状容器の中央部に形成
   された中央凹部とカツプ底壁との間に、飲液用管
   を収納すると共に、全体をシユリンクフイルムに
   より一体結合してなる飲液用管および内容物収納
   容器付カツプ。