JPH05240744A - 自動車のステアリング連動制御機能の検査方法 - Google Patents
自動車のステアリング連動制御機能の検査方法Info
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- JPH05240744A JPH05240744A JP4044163A JP4416392A JPH05240744A JP H05240744 A JPH05240744 A JP H05240744A JP 4044163 A JP4044163 A JP 4044163A JP 4416392 A JP4416392 A JP 4416392A JP H05240744 A JPH05240744 A JP H05240744A
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- JP
- Japan
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- steering
- wheel
- control function
- automobile
- roller
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- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
- Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
- Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 自動車のステアリング操作に応じて少なくと
も1つの車輪の回転を制御すべく機能するステアリング
連動制御機能を、検査装置上で自動車を走行させて検査
し得るようにする。 【構成】 自動車の各車輪を検査装置に備える各ローラ
11、12に乗せた状態で自動車を走行させる。走行中に
擬似ステアリング信号をカプラ11を介して車載コント
ローラに入力し、これによりステアリング操作状態をシ
ミュレートしてステアリング連動制御機能を働かせる。
そして、各ローラ11、12の回転変動を検出する手段9
からの信号をモニター装置10に入力し、前記制御機能
の制御対象となる制御車輪の回転変動と非制御車輪の回
転変動との相関関係に基いて前記制御機能の良否を判定
する。
も1つの車輪の回転を制御すべく機能するステアリング
連動制御機能を、検査装置上で自動車を走行させて検査
し得るようにする。 【構成】 自動車の各車輪を検査装置に備える各ローラ
11、12に乗せた状態で自動車を走行させる。走行中に
擬似ステアリング信号をカプラ11を介して車載コント
ローラに入力し、これによりステアリング操作状態をシ
ミュレートしてステアリング連動制御機能を働かせる。
そして、各ローラ11、12の回転変動を検出する手段9
からの信号をモニター装置10に入力し、前記制御機能
の制御対象となる制御車輪の回転変動と非制御車輪の回
転変動との相関関係に基いて前記制御機能の良否を判定
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のステアリング
操作に応じて少なくとも1つの車輪の回転を制御すべく
機能するステアリング連動制御機能の検査方法に関す
る。
操作に応じて少なくとも1つの車輪の回転を制御すべく
機能するステアリング連動制御機能の検査方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の駆動輪と従動輪との回転
速度差から駆動輪のスリップ率を演算し、このスリップ
率が設定値以上に増加しないように駆動輪の回転を制御
するトラクションコントロールが知られており、このト
ラクションコントールの一形態としてコーナリング性能
を高める操安制御も知られている。操安制御は、左右の
従動輪間の回転速度差からコーナリング時の実ヨーレー
ト(車体の向きの回頭速度)を算出すると共に、ドライ
バーが意図している目標ヨーレートをハンドルの操舵角
と車速とから算出し、目標ヨーレートと実ヨーレートの
差が大きい場合、即ちドライバーの意志に反して車体の
向きが変わらない場合には許容スリップ率を制限し、駆
動輪のスリップ率を小さく抑えてタイヤの横力を発生し
易くするものである。また、4輪駆動車において、特開
平1−182128号公報や特開平1−233124号
公報に見られるように、左右の後輪に車載コントローラ
で制御されるトルク分配装置を介してエンジントルクを
分配し、コーナリング時に旋回外側後輪を増速させてコ
ーナリング性能を向上させる後輪増速制御を行うことも
知られている。
速度差から駆動輪のスリップ率を演算し、このスリップ
率が設定値以上に増加しないように駆動輪の回転を制御
するトラクションコントロールが知られており、このト
ラクションコントールの一形態としてコーナリング性能
を高める操安制御も知られている。操安制御は、左右の
従動輪間の回転速度差からコーナリング時の実ヨーレー
ト(車体の向きの回頭速度)を算出すると共に、ドライ
バーが意図している目標ヨーレートをハンドルの操舵角
と車速とから算出し、目標ヨーレートと実ヨーレートの
差が大きい場合、即ちドライバーの意志に反して車体の
向きが変わらない場合には許容スリップ率を制限し、駆
動輪のスリップ率を小さく抑えてタイヤの横力を発生し
易くするものである。また、4輪駆動車において、特開
平1−182128号公報や特開平1−233124号
公報に見られるように、左右の後輪に車載コントローラ
で制御されるトルク分配装置を介してエンジントルクを
分配し、コーナリング時に旋回外側後輪を増速させてコ
ーナリング性能を向上させる後輪増速制御を行うことも
知られている。
【0003】そして、上記した操安制御や後輪増速制御
のようにステアリング操作に応じて車輪の回転を制御す
べく機能するステアリング連動制御機能の検査は、従
来、テストコースを実走行してコーナリング性能を見る
ことで行っている。
のようにステアリング操作に応じて車輪の回転を制御す
べく機能するステアリング連動制御機能の検査は、従
来、テストコースを実走行してコーナリング性能を見る
ことで行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き実走行テス
トでは、完成車全部について検査を行うことは困難であ
り、又ドライバーの感覚に頼る部分が多く検査の信頼性
に欠ける不具合がある。本発明は、以上の点に鑑み、自
動車の各車輪を乗せる各ローラを備える検査装置を用
い、検査装置上で自動車を走行させてステアリング連動
制御機能の良否を正確に判定できるようにした検査方法
を提供することをその目的としている。
トでは、完成車全部について検査を行うことは困難であ
り、又ドライバーの感覚に頼る部分が多く検査の信頼性
に欠ける不具合がある。本発明は、以上の点に鑑み、自
動車の各車輪を乗せる各ローラを備える検査装置を用
い、検査装置上で自動車を走行させてステアリング連動
制御機能の良否を正確に判定できるようにした検査方法
を提供することをその目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明は、自動車のステアリング操作に応じて少なくと
も1つの車輪の回転を制御すべく機能するステアリング
連動制御機能の検査方法において、自動車の各車輪を検
査装置に備える各ローラに乗せた状態で自動車を走行さ
せ、この走行中にステアリング操作状態をシミュレート
して、ステアリング連動制御機能の制御対象となる制御
車輪を乗せるローラの回転変動と他の非制御車輪を乗せ
るローラの回転変動とを検出し、該両ローラの回転変動
の相関関係に基いてステアリング連動制御機能の良否を
判定することを特徴とする。
本発明は、自動車のステアリング操作に応じて少なくと
も1つの車輪の回転を制御すべく機能するステアリング
連動制御機能の検査方法において、自動車の各車輪を検
査装置に備える各ローラに乗せた状態で自動車を走行さ
せ、この走行中にステアリング操作状態をシミュレート
して、ステアリング連動制御機能の制御対象となる制御
車輪を乗せるローラの回転変動と他の非制御車輪を乗せ
るローラの回転変動とを検出し、該両ローラの回転変動
の相関関係に基いてステアリング連動制御機能の良否を
判定することを特徴とする。
【0006】
【作用】ステアリング操作状態をシミュレートすること
によりステアリング連動制御機能が働いて、制御車輪が
非制御車輪に対し所定の相関関係を持って増減速され
る。そして、制御車輪を乗せるローラの回転変動と非制
御車輪を乗せるローラの回転変動との相関関係を見るこ
とにより、制御機能が正常に働いたか否かを定量的に正
確に判定できる。この場合、前輪用のローラをターンテ
ーブル上に設け、自動車のハンドルを実際に操舵してス
テアリング操作状態をシミュレートしても良いが、ステ
アリング連動制御機能を実行する車載コントローラにス
テアリング操作に対応する擬似ステアリング信号を入力
してもステアリング操作状態をシミュレートでき、これ
によれば検査装置の構造を簡素化でき有利である。
によりステアリング連動制御機能が働いて、制御車輪が
非制御車輪に対し所定の相関関係を持って増減速され
る。そして、制御車輪を乗せるローラの回転変動と非制
御車輪を乗せるローラの回転変動との相関関係を見るこ
とにより、制御機能が正常に働いたか否かを定量的に正
確に判定できる。この場合、前輪用のローラをターンテ
ーブル上に設け、自動車のハンドルを実際に操舵してス
テアリング操作状態をシミュレートしても良いが、ステ
アリング連動制御機能を実行する車載コントローラにス
テアリング操作に対応する擬似ステアリング信号を入力
してもステアリング操作状態をシミュレートでき、これ
によれば検査装置の構造を簡素化でき有利である。
【0007】
【実施例】図1は自動車の各種制御機能を検査する検査
装置を示し、該装置は、自動車の前輪を乗せる左右1対
の前輪用ローラ11、11と、後輪を乗せる左右1対の後
輪用ローラ12、12とを備え、左右1対の前輪用ローラ
11、11間に該各ローラ11を夫々クラッチ21を介して
連結したギアボックス31と、左右1対の後輪用ローラ
12、12間に該各ローラ12を夫々クラッチ22を介して
連結したギアボックス32とを配置して、両ギアボック
ス31、32を連結軸4を介して連結し、各車輪を各ロー
ラに乗せた状態で自動車を走行させたとき、自動車が前
輪駆動車の場合は、駆動輪たる前輪の回転によりローラ
11とクラッチ21とギアボックス31と連結軸4とギア
ボックス32とクラッチ22とローラ12とを介して従動
輪たる後輪が回転され、後輪駆動車の場合には上記と逆
の系路で従動輪たる前輪が回転されるようにした。
装置を示し、該装置は、自動車の前輪を乗せる左右1対
の前輪用ローラ11、11と、後輪を乗せる左右1対の後
輪用ローラ12、12とを備え、左右1対の前輪用ローラ
11、11間に該各ローラ11を夫々クラッチ21を介して
連結したギアボックス31と、左右1対の後輪用ローラ
12、12間に該各ローラ12を夫々クラッチ22を介して
連結したギアボックス32とを配置して、両ギアボック
ス31、32を連結軸4を介して連結し、各車輪を各ロー
ラに乗せた状態で自動車を走行させたとき、自動車が前
輪駆動車の場合は、駆動輪たる前輪の回転によりローラ
11とクラッチ21とギアボックス31と連結軸4とギア
ボックス32とクラッチ22とローラ12とを介して従動
輪たる後輪が回転され、後輪駆動車の場合には上記と逆
の系路で従動輪たる前輪が回転されるようにした。
【0008】尚、前輪用ローラ11、11は固定台5上
に、又後輪用ローラ12、12は前後動自在な摺動台6上
に設けられており、前記連結軸4の後部をスリーブ4a
とこれに嵌合するスプライン軸4bとで伸縮自在な構造
とし、摺動台6の動きにより自動車の軸距に合わせて前
輪用ローラ11と後輪用ローラ12との間の距離を調整し
得るようにした。
に、又後輪用ローラ12、12は前後動自在な摺動台6上
に設けられており、前記連結軸4の後部をスリーブ4a
とこれに嵌合するスプライン軸4bとで伸縮自在な構造
とし、摺動台6の動きにより自動車の軸距に合わせて前
輪用ローラ11と後輪用ローラ12との間の距離を調整し
得るようにした。
【0009】前記各ローラ11、12は、同期回転するよ
うにベルト7を介して連結した前後1対の分割ローラ1
a、1bで構成されており、後側の分割ローラ1bにフ
ライホイール8を連結すると共に、該分割ローラ1bと
フライホイール8との間にローラの回転速度を検出する
速度メータを内蔵する検出手段9を配置し、各ローラ1
1、12の検出手段9からの信号をマイクロコンピュータ
から成るモニター装置10に入力した。また、検査装置
には、自動車に搭載した車載コントローラにステアリン
グ操作に対応する擬似ステアリング信号を入力するため
のカプラ11が設けられている。
うにベルト7を介して連結した前後1対の分割ローラ1
a、1bで構成されており、後側の分割ローラ1bにフ
ライホイール8を連結すると共に、該分割ローラ1bと
フライホイール8との間にローラの回転速度を検出する
速度メータを内蔵する検出手段9を配置し、各ローラ1
1、12の検出手段9からの信号をマイクロコンピュータ
から成るモニター装置10に入力した。また、検査装置
には、自動車に搭載した車載コントローラにステアリン
グ操作に対応する擬似ステアリング信号を入力するため
のカプラ11が設けられている。
【0010】次に、上記検査装置によるトラクションコ
ントロールの検査手順について前輪駆動車を例にして説
明する。尚、トラクションコントロールは、駆動輪たる
前輪の回転速度V1と従動輪たる後輪の回転速度V2と
から算出される前輪のスリップ率λ=(V1−V2)/
V1が所定の第1設定値λ1以下となるように前輪の回
転を制御する通常制御と、更に、目標ヨーレートと実ヨ
ーレートの差が大きいときにスリップ率λが上記値λ1
より小さな第2設定値λ2以下になるように前輪の回転
を制御する操安制御とを行うものとする。
ントロールの検査手順について前輪駆動車を例にして説
明する。尚、トラクションコントロールは、駆動輪たる
前輪の回転速度V1と従動輪たる後輪の回転速度V2と
から算出される前輪のスリップ率λ=(V1−V2)/
V1が所定の第1設定値λ1以下となるように前輪の回
転を制御する通常制御と、更に、目標ヨーレートと実ヨ
ーレートの差が大きいときにスリップ率λが上記値λ1
より小さな第2設定値λ2以下になるように前輪の回転
を制御する操安制御とを行うものとする。
【0011】検査に際しては、自動車の各車輪を各ロー
ラ11、12に乗せると共に、トラクションコントロール
用の車載コントローラにカプラ11を接続し、全てのク
ラッチ21、22を接続した状態で自動車を走行させ、所
定速度に達した時点で前輪用ローラ11のクラッチ21を
切って前輪用ローラ11と後輪用ローラ12とが互に独立
して回転し得るようにする。これによれば、図2に示す
如く、後輪及び後輪用ローラ12が自然に減速され、ト
ラクションコントロールの働きによりスリップ率λが第
1設定値λ1以下となるように前輪及び前輪用ローラ1
1も減速される。次に、ハンドルが所定角度操舵された
ことを表す擬似ステアリング信号をカプラ11を介して
車載コントローラに入力するが、この場合左右の後輪の
回転速度は等しいため、車載コントローラは擬似ステア
リング信号により与えられる操舵角と車速とから算出さ
れる目標ヨーレートと、左右の後輪間の回転速度差から
算出される実ヨーレートとの差が大きいと判断し、操安
制御機能が働いてスリップ率λが第2設定値λ2以下に
なるように前輪の回転が制御され、前輪と後輪の回転速
度差が減少する。
ラ11、12に乗せると共に、トラクションコントロール
用の車載コントローラにカプラ11を接続し、全てのク
ラッチ21、22を接続した状態で自動車を走行させ、所
定速度に達した時点で前輪用ローラ11のクラッチ21を
切って前輪用ローラ11と後輪用ローラ12とが互に独立
して回転し得るようにする。これによれば、図2に示す
如く、後輪及び後輪用ローラ12が自然に減速され、ト
ラクションコントロールの働きによりスリップ率λが第
1設定値λ1以下となるように前輪及び前輪用ローラ1
1も減速される。次に、ハンドルが所定角度操舵された
ことを表す擬似ステアリング信号をカプラ11を介して
車載コントローラに入力するが、この場合左右の後輪の
回転速度は等しいため、車載コントローラは擬似ステア
リング信号により与えられる操舵角と車速とから算出さ
れる目標ヨーレートと、左右の後輪間の回転速度差から
算出される実ヨーレートとの差が大きいと判断し、操安
制御機能が働いてスリップ率λが第2設定値λ2以下に
なるように前輪の回転が制御され、前輪と後輪の回転速
度差が減少する。
【0012】そして、モニター装置10において各ロー
ラ11、12の検出手段9からの回転速度信号に基いてス
リップ率λを算出し、擬似ステアリング信号を入力する
前の所定の検査時間t1におけるスリップ率λが第1設
定値λ1を基準にした第1の許容範囲に入っているか否
かを判別してトラクションコントロールの通常制御の良
否を判定し、次に、擬似ステアリング信号入力時の所定
の検査時間t2におけるスリップ率λが第2設定値λ2
を基準にした第2の許容範囲内の値に減少したか否かを
判別して操安制御の良否を判定する。
ラ11、12の検出手段9からの回転速度信号に基いてス
リップ率λを算出し、擬似ステアリング信号を入力する
前の所定の検査時間t1におけるスリップ率λが第1設
定値λ1を基準にした第1の許容範囲に入っているか否
かを判別してトラクションコントロールの通常制御の良
否を判定し、次に、擬似ステアリング信号入力時の所定
の検査時間t2におけるスリップ率λが第2設定値λ2
を基準にした第2の許容範囲内の値に減少したか否かを
判別して操安制御の良否を判定する。
【0013】上記検査装置は、後輪用トルク分配装置を
備える4輪駆動車におけるコーナリング時の旋回外側後
輪の増速機能の検査にも使用でき、以下その検査手順に
ついて説明する。各車輪を各ローラ11、12に乗せると
共に、トルク分配装置用の車載コントローラにカプラ1
1を接続し、全てのクラッチ21、22を切って各ローラ
11、12が夫々独立して回転し得るようにした状態で自
動車を走行させ、この走行中にハンドルが右又は左に所
定角度操舵されたことを表す擬似ステアリング信号をカ
プラ11を介して車載コントローラに入力する。この場
合、後輪増速機能が正常に働けば、擬似ステアリング信
号が例えば右旋回の信号であると、旋回外側後輪たる左
側の後輪の回転速度が図3に示す如く他の車輪速度に対
し所定割合だけ増速される。そして、モニター装置10
において旋回外側後輪を乗せるローラの他のローラに対
する増速割合を算出し、擬似ステアリング信号の入力時
における増速割合が所定の許容範囲に入っているか否か
で後輪増速機能の良否を判定する。
備える4輪駆動車におけるコーナリング時の旋回外側後
輪の増速機能の検査にも使用でき、以下その検査手順に
ついて説明する。各車輪を各ローラ11、12に乗せると
共に、トルク分配装置用の車載コントローラにカプラ1
1を接続し、全てのクラッチ21、22を切って各ローラ
11、12が夫々独立して回転し得るようにした状態で自
動車を走行させ、この走行中にハンドルが右又は左に所
定角度操舵されたことを表す擬似ステアリング信号をカ
プラ11を介して車載コントローラに入力する。この場
合、後輪増速機能が正常に働けば、擬似ステアリング信
号が例えば右旋回の信号であると、旋回外側後輪たる左
側の後輪の回転速度が図3に示す如く他の車輪速度に対
し所定割合だけ増速される。そして、モニター装置10
において旋回外側後輪を乗せるローラの他のローラに対
する増速割合を算出し、擬似ステアリング信号の入力時
における増速割合が所定の許容範囲に入っているか否か
で後輪増速機能の良否を判定する。
【0014】図4は検査装置の他の実施例を示し、この
ものでは前輪用の各ローラ11を垂直軸線回りに回転自
在で且つ前後左右に遊動自在なターンテーブル12上に
設け、自動車のハンドルを操舵することで前輪を実際に
操向し得るようにした。後輪用ローラ12、12は上記実
施例と同様に摺動台6上に設けられるが、前輪用ローラ
11をターンテーブル12上に設ける関係で前輪用ロー
ラ11と後輪用ローラ12とを上記実施例の如く連結軸4
を介して連結することが困難になり、そこで各後輪用ロ
ーラ12を夫々モータ13によって回転し得るようにし
た。また、本実施例では昇降自在な車体係合部材14を
左右1対に設け、検査時に該係合部材14を上昇させて
車体の適所例えばサイドシルに係合させ、ステアリング
時の自動車の横方向への動きを規制するようした。図中
15は各ローラ11、12に連結されるフライホイールや
検出手段の配置部を覆うカバーである。
ものでは前輪用の各ローラ11を垂直軸線回りに回転自
在で且つ前後左右に遊動自在なターンテーブル12上に
設け、自動車のハンドルを操舵することで前輪を実際に
操向し得るようにした。後輪用ローラ12、12は上記実
施例と同様に摺動台6上に設けられるが、前輪用ローラ
11をターンテーブル12上に設ける関係で前輪用ロー
ラ11と後輪用ローラ12とを上記実施例の如く連結軸4
を介して連結することが困難になり、そこで各後輪用ロ
ーラ12を夫々モータ13によって回転し得るようにし
た。また、本実施例では昇降自在な車体係合部材14を
左右1対に設け、検査時に該係合部材14を上昇させて
車体の適所例えばサイドシルに係合させ、ステアリング
時の自動車の横方向への動きを規制するようした。図中
15は各ローラ11、12に連結されるフライホイールや
検出手段の配置部を覆うカバーである。
【0015】トラクションコントロールの検査に際して
は、各車輪を各ローラ11、12に乗せた状態で自動車を
走行させると共に、モータ13により後輪用ローラ12
を介して従動輪たる後輪を前輪と等速度で回転させ、所
定速度に達したところでモータ13、従って後輪を減速
させ、更にハンドルを実際に操舵してステアリング操作
状態をシミュレートし、操安制御機能が働くようにす
る。この場合、左右の後輪に回転速度差を発生させ、こ
の速度差の変化に応じてスリップ率が変化するか否かを
検査することもできる。また、4輪駆動車の後輪増速機
能の検査に際しては、各モータ13を停止した状態で自
動車を走行させ、この走行中にハンドルを実際に操舵し
てステアリング操作状態をシミュレートし、後輪増速機
能が働くようにする。
は、各車輪を各ローラ11、12に乗せた状態で自動車を
走行させると共に、モータ13により後輪用ローラ12
を介して従動輪たる後輪を前輪と等速度で回転させ、所
定速度に達したところでモータ13、従って後輪を減速
させ、更にハンドルを実際に操舵してステアリング操作
状態をシミュレートし、操安制御機能が働くようにす
る。この場合、左右の後輪に回転速度差を発生させ、こ
の速度差の変化に応じてスリップ率が変化するか否かを
検査することもできる。また、4輪駆動車の後輪増速機
能の検査に際しては、各モータ13を停止した状態で自
動車を走行させ、この走行中にハンドルを実際に操舵し
てステアリング操作状態をシミュレートし、後輪増速機
能が働くようにする。
【0016】尚、本実施例のように前輪用ローラ11を
ターンテーブル12上に設けると、検査装置の構造が複
雑になり、上記実施例のように擬似ステアリング信号の
入力でステアリング操作状態をシミュレートする方が装
置構造を簡素化でき、更に、シミュレートするステアリ
ング操作状態のばらつきを防止して検査精度を向上でき
る。また、車載コントローラにトリガ信号の入力でステ
アリング連動制御機能を実行する検査用のプログラムを
格納しておき、擬似ステアリング信号として検査用プロ
グラムのトリガ信号を入力することによりステアリング
連動制御機能を働かせるようにしても良い。
ターンテーブル12上に設けると、検査装置の構造が複
雑になり、上記実施例のように擬似ステアリング信号の
入力でステアリング操作状態をシミュレートする方が装
置構造を簡素化でき、更に、シミュレートするステアリ
ング操作状態のばらつきを防止して検査精度を向上でき
る。また、車載コントローラにトリガ信号の入力でステ
アリング連動制御機能を実行する検査用のプログラムを
格納しておき、擬似ステアリング信号として検査用プロ
グラムのトリガ信号を入力することによりステアリング
連動制御機能を働かせるようにしても良い。
【0017】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1の発明によれば、検査装置上で自動車を走行させてス
テアリング連動制御機能の検査を行い得られるため、完
成車全部の検査が可能となり、更に制御車輪の回転変動
と非制御車輪の回転変動との相関関係に基いて制御機能
の良否を判定するため、走行速度のばらつき等で制御車
輪の回転変動量がばらついても、これには影響されるこ
となく制御機能の良否を正確に判定でき、検査精度が向
上する。更に、請求項2の発明によれば、検査装置を実
際のステアリング操作を行い得られるものに構成せずに
済み、装置構造を簡素化して設備費を安くでき、且つシ
ミュレートするステアリング操作状態が一定化されて検
査精度が一層向上する。
1の発明によれば、検査装置上で自動車を走行させてス
テアリング連動制御機能の検査を行い得られるため、完
成車全部の検査が可能となり、更に制御車輪の回転変動
と非制御車輪の回転変動との相関関係に基いて制御機能
の良否を判定するため、走行速度のばらつき等で制御車
輪の回転変動量がばらついても、これには影響されるこ
となく制御機能の良否を正確に判定でき、検査精度が向
上する。更に、請求項2の発明によれば、検査装置を実
際のステアリング操作を行い得られるものに構成せずに
済み、装置構造を簡素化して設備費を安くでき、且つシ
ミュレートするステアリング操作状態が一定化されて検
査精度が一層向上する。
【図1】 本発明方法の実施に用いる検査装置の一例の
平面図
平面図
【図2】 トラクションコントロールの働きによる車輪
の回転変動を示す図
の回転変動を示す図
【図3】 4輪駆動車の後輪増速機能の働きによる車輪
の回転変動を示す図
の回転変動を示す図
【図4】 検査装置の他の実施例の斜視図
11、12 ローラ 9 回転変動検出手段 10 モニター装置 11 擬似ステアリング信号入
力用のカプラ
力用のカプラ
Claims (2)
- 【請求項1】 自動車のステアリング操作に応じて少な
くとも1つの車輪の回転を制御すべく機能するステアリ
ング連動制御機能の検査方法において、自動車の各車輪
を検査装置に備える各ローラに乗せた状態で自動車を走
行させ、この走行中にステアリング操作状態をシミュレ
ートして、ステアリング連動制御機能の制御対象となる
制御車輪を乗せるローラの回転変動と他の非制御車輪を
乗せるローラの回転変動とを検出し、該両ローラの回転
変動の相関関係に基いてステアリング連動制御機能の良
否を判定することを特徴とする自動車のステアリング連
動制御機能の検査方法。 - 【請求項2】 ステアリング操作状態のシミュレート
は、ステアリング連動制御機能を実行する車載コントロ
ーラにステアリング操作に対応する擬似ステアリング信
号を入力することにより行われることを特徴とする請求
項1に記載の自動車のステアリング連動制御機能の検査
方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009162627A (ja) * | 2008-01-08 | 2009-07-23 | Ono Sokki Co Ltd | シャシーダイナモメータ |
CN110168332A (zh) * | 2017-06-08 | 2019-08-23 | 株式会社东阳特克尼卡 | 测力计负载装置 |
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- 1992-02-29 JP JP4044163A patent/JP2777945B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0342544A (ja) * | 1989-07-11 | 1991-02-22 | Honda Motor Co Ltd | 駆動輪スリップ制御装置の機能検査方法 |
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CN110168332B (zh) * | 2017-06-08 | 2020-06-30 | 株式会社东阳特克尼卡 | 测力计负载装置 |
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