JPH05240590A - エネルギ供給システムとその最適運転制御方法及び装置 - Google Patents

エネルギ供給システムとその最適運転制御方法及び装置

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JPH05240590A
JPH05240590A JP4039372A JP3937292A JPH05240590A JP H05240590 A JPH05240590 A JP H05240590A JP 4039372 A JP4039372 A JP 4039372A JP 3937292 A JP3937292 A JP 3937292A JP H05240590 A JPH05240590 A JP H05240590A
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energy
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fuzzy
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JP4039372A
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English (en)
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Moriaki Tsukamoto
守昭 塚本
Isao Sumida
勲 隅田
Hisamichi Inoue
久道 井上
Youzou Shibata
昜蔵 柴田
Takeshi Yamade
毅 山出
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蓄エネルギ機器を持つエネルギ供給システム
の運転コストを最小化し、かつ、発生した電気及び熱エ
ネルギを無駄なく利用可能な運転を実現する。 【構成】 需要予測部65で需要を予測し、この予測結
果を用いてシステムの将来の運転状況を数理計画部78
で予測する。更に、この運転状況の予測結果を用いて、
蓄エネルギ機器の運転計画をファジイ推論部77で推論
する。そして、その蓄エネルギ機器運転計画のもとで、
数理計画部61にてシステムをコスト最小運転制御する
条件を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばコージェネレー
ションシステム,未利用エネルギ利用システム等の複数
種類(電力,熱,冷熱等)のエネルギを供給するエネル
ギ供給システムに係り、特に、各種エネルギのうち少な
くとも2種類のエネルギを供給しかつ各種エネルギのう
ち少なくとも1種のエネルギを蓄積する蓄エネルギ機器
を備えるエネルギ供給システムとその運転コストを最小
にする最適運転制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平2−245453号公報には、自
家発電装置と熱回収装置を持つコージェネレーションシ
ステムの最適制御法について記載されている。この従来
技術では、電力需要と熱需要を予測し、さらに時々刻々
の電力需要と熱需要を予測し、省エネルギ率が最大とな
るように、発電機と熱回収装置の運転条件を制御するよ
うになっている。
【0003】また、特開平2−176340号公報に
は、蓄熱槽に現在蓄えられている蓄熱量を計測する蓄熱
量計測手段と、蓄熱槽の熱負荷機器で将来消費される熱
量を予測する熱負荷予測手段と、蓄熱槽に現在蓄えられ
ている蓄熱量と熱負荷機器で将来消費される熱量の予測
値及び予め設定されている熱源機器1台当たりの熱生産
能力に基づいて、現在の熱源機器の運転台数を維持した
場合、1台増加させた場合、1台減少させた場合の各場
合毎に、将来蓄熱槽に蓄えられる熱量の時間に対する関
数を求める蓄熱量予測手段と、蓄熱量予測手段で求めら
れた各関数の目標時刻における蓄熱量と目標蓄熱量の差
及び各関数の蓄熱量が蓄熱槽における全蓄熱容量の10
0%及び0%に達する時刻を求め、これらをファジイ変
数とするファジイ変数設定手段と、各ファジイ変数対す
るメンバーシップ関数、及びファジイ推論ルールが設定
されるファジイルールベースと、各ファジイ変数,メン
バーシップ関数及びファジイ推論ルールに基づいて、熱
源機器の運転台数をファジイ推論によって求めるファジ
イ推論手段と、ファジイ推論手段で求められた運転台数
となるように熱源機器を制御する台数制御手段とを有す
る熱源機器の運転制御装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】コージェネレーション
システムに代表されるエネルギ供給システムは、電力,
熱,冷熱等の各種エネルギのうち、少なくとも2種類の
エネルギを供給し、かつ、自家発電機の熱回収機器と温
水ボイラが共に温水を供給可能なように、各種エネルギ
L(=1,2,・・・)のうち少なくとも1つの同種のエネルギを
供給可能な複数のエネルギ供給機器K(=1,2,・・・)を含ん
でいる。
【0005】さらに、自家発電機や温水ボイラのように
他のエネルギ供給機器の運転状態に左右されることなく
出力を設定可能な能動的エネルギ供給機器や、自家発電
機に設けられた熱回収機器のように他のエネルギ供給機
器の運転状態の制約を受ける受動的エネルギ供給機器な
ど、性格の異なる機器より構成される複雑なシステムと
なっている。
【0006】エネルギ供給システムにより、時々刻々ま
たはある期間内の最小の運転コストで電力,熱などの需
要を賄うためには、運転コストを考慮してエネルギ供給
機器のうち最適なものを選択し、かつ、その出力を最適
に制御すると共に、蓄エネルギ機器を最適に運転制御し
て、発生したエネルギを可能な限り無駄なく利用する必
要がある。
【0007】しかし、特開平2−245453号公報に
開示されている従来技術は、蓄エネルギ機器の最適運転
制御については考慮しておらず、蓄熱槽等の蓄エネルギ
機器の運転条件を最適に制御する事はできないという問
題がある。さらに、温水ボイラなどの能動的エネルギ供
給機器が付加されているエネルギ供給システムの最適運
転制御についても考慮していない。
【0008】また、特開平2−176340号公報に開
示されている従来技術は、蓄熱槽と熱源機器以外のエネ
ルギ供給機器を持つシステムについて考慮していない。
さらに、熱源機器の台数制御以外の制御法についても考
慮していない。
【0009】本発明の目的は、電力,熱,冷熱等の各種
エネルギのうち、少なくとも2種類のエネルギを供給
し、かつ、各種エネルギのうち少なくとも1つの同種の
エネルギを供給可能な、蓄エネルギ機器を含む複数のエ
ネルギ供給機器K(=1,2,・・・)を持つエネルギ供給システ
ム、例えばコージェネレーションシステムにおいて、最
小の運転コストで電力,熱などの需要を賄うために運転
コストを考慮してエネルギ供給機器を最適選択し、か
つ、その出力を最適制御すると共に、蓄エネルギ機器を
最適に運転制御して、発生したエネルギを可能な限り無
駄なく利用する最適運転制御方法及びその装置並びにエ
ネルギ供給システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する第
1の発明では、現時刻のエネルギ需要ELD(L)及び蓄エネ
ルギ残量QAC(K)とから、蓄エネルギ機器から放出可能な
目標放出エネルギ量QOUT(K)と、この目標放出エネルギ
があった場合の、他のエネルギ供給機器で賄うべき仮の
エネルギ需要BP(L)を設定し、この仮のエネルギ需要BP
(L)を賄うため、各エネルギ供給機器の運転コストC(K,X
(K))のデータをもとに、エネルギ供給システムの刻々の
運転コストを最小とする各エネルギ供給機器の目標出力
X(K)を、数理計画法によって求める。そして、この目標
出力X(K)と先に設定した目標放出エネルギ量QOUT(K)と
から、実際に放出または蓄熱するエネルギ量、すなわち
蓄エネルギ機器の目標出力X(K)を求め、蓄エネルギ機器
を含む各エネルギ供給機器を、それぞれ目標出力X(K)に
なるように制御する。
【0011】第2の発明では、現時刻から一定時間先ま
で、すなわち、予測時間帯内の刻々の予測エネルギ需要
ELDP(L,t)から、最大需要、極大需要発生時刻等の予測
需要特性を求め、現時刻のエネルギ需要ELD(L)と前記予
測需要特性とから、蓄エネルギ機器の運転要求に関する
ファジイ変数を設定してファジイ推論を行い、蓄エネル
ギ機器からの目標放出エネルギ量QOUT(K)、このQOUT(K)
があった場合の、他のエネルギ供給機器で賄うべき仮の
エネルギ需要BP(L)を設定する。この仮のエネルギ需要B
P(L)を賄うため、各エネルギ供給機器の運転コストC(K,
X(K))のデータをもとに、エネルギ供給システムの刻々
の運転コストを最小とする各エネルギ供給機器の目標出
力X(K)を、数理計画法によって求める。この目標出力X
(K)と先に設定した目標放出エネルギ量QOUT(K)とから、
実際に放出または蓄熱するエネルギ量、すなわち蓄エネ
ルギ機器の目標出力X(K)を求め、蓄エネルギ機器を含む
各エネルギ供給機器を、それぞれ目標出力X(K)になるよ
うに制御する。
【0012】第3の発明では、現時刻から一定時間先ま
で、すなわち、予測時間帯内の刻々の予測エネルギ需要
ELDP(L,t)を蓄エネルギ機器Kなしで賄うとして、数理
計画法によって、刻々の運転コストを最小とする各エネ
ルギ供給機器Kの予備目標出力X(K,t)を求める。蓄エネ
ルギ機器Kと同種のエネルギを供給したエネルギ供給機
器Kのうち、能動的エネルギ供給機器、すなわち、他の
エネルギ供給機器の出力状態に依存することなくその出
力を自由に設定可能なエネルギ供給機器の予備目標出力
X(K,t)について、例えば、ある仮定の出力レベルQBAVを
越える時刻、出力レベルQBAVを越えるピーク部分の積算
出力などの特徴を抽出し、これらの抽出された特徴と現
時刻のシステムの状態量とから、蓄エネルギ機器の運転
に関するファジイ変数を設定する。上記のファジイ変数
について予め設定したファジイルールを用いてファジイ
推論を行い、蓄エネルギ機器からの目標放出エネルギ量
QOUT(K)または目標蓄エネルギ量QIN(K)を求める。さら
に、この場合に他のエネルギ供給機器で賄うべき仮のエ
ネルギ需要BP(L)を設定する。この仮のエネルギ需要BP
(L)を賄うため、各エネルギ供給機器の運転コストC(K,X
(K))のデータをもとに、エネルギ供給システムの刻々の
運転コストを最小とする各エネルギ供給機器の目標出力
X(K)を、数理計画法によって求める。この目標出力X(K)
と先に設定した蓄エネルギ機器の目標出力とから、実際
に放出または蓄熱するエネルギ量、すなわち蓄エネルギ
機器の目標出力X(K)を求め、蓄エネルギ機器を含む各エ
ネルギ供給機器を、それぞれ目標出力X(K)になるように
制御する。
【0013】
【作用】第1の発明によれば、運転コストを最小とする
最適運転制御のもとで発生したエネルギ量が需要より大
きい場合にそのエネルギを蓄え、蓄エネルギ機器以外の
受動的エネルギ供給機器の出力が需要より小さく、か
つ、蓄エネルギ残量があるにはその放出を優先して運転
する事が可能となる。蓄エネルギ残量を放出するコスト
は他のエネルギ供給機器を運転するコストに比較して低
いので、蓄エネルギ機器を含めた複数のエネルギ供給機
器から構成されるエネルギ供給システムの刻々の運転コ
ストが最小となるように運転制御することができる。
【0014】第2の発明によれば、運転コストを最小と
する最適運転制御のもとで発生したエネルギ量が需要よ
り大きいとき余剰エネルギを蓄え、需要の極大付近でフ
ァジイ推論によって設定したエネルギ量を放出するとい
う蓄エネルギ機器によるピークカット運転が可能とな
る。そのため、蓄エネルギ機器を含めた複数のエネルギ
供給機器から構成されるエネルギ供給システムの刻々の
運転コストが最小となるように運転制御することがで
き、さらに、エネルギ供給機器の設備規模より一時的に
エネルギ需要が大きくなる場合にも安定してエネルギ需
要を賄うことが可能となる。
【0015】第3の発明によれば、予測された需要の情
報だけでなく、運転コストを最小とする条件のもとで予
備数理計画手段によって予め求められた各エネルギ供給
機器の運転状態に関する情報を利用したファジイ推論に
よって、蓄エネルギ機器の予備運転計画を立案できる。
そのため、前記第2の発明に比較して、ファジイ推論に
よる蓄エネルギ機器のより的確な予測運転が可能とな
り、エネルギ供給機器の設備規模より一時的にエネルギ
需要が大きくなる場合にも蓄エネルギ機器を最大限利用
してエネルギ需要を安定に賄うことが可能となる。な
お、蓄エネルギ機器を含む複数のエネルギ供給機器から
構成されるエネルギ供給システムを刻々の運転コストが
最小となるように運転制御することは、前記第2の発明
と同様にできる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図7は、本発明の一実施例に係るエネルギ供給
システムの構成図である。このエネルギ供給システム
は、例えば病院等に設置され、電気機器を動作させる電
気エネルギと、暖房用の熱エネルギを供給するようにな
っている。図7において、電力調整器8は、自家発電機
1の発電電力量と、商用電力5の買電量または売電量と
を、詳細は後述する運転制御部23からの制御信号によ
り制御し、電力負荷機器6に必要な電力(電力需要)を
供給する。
【0017】自家発電機1の排熱(例えば、ディーゼル
エンジンにて自家発電機1を駆動したときはその排気ガ
スの熱や冷却水温の熱等)は、熱回収機器3により温水
として回収され、蓄熱槽4に蓄えられる。また、暖房用
にボイラ2を炊いたときに余った熱も、温水として蓄熱
槽4に蓄えられる。
【0018】熱負荷機器7は、熱回収機器3やボイラ2
に接続され、かつ、ポンプ12を介して蓄熱槽4とも接
続されており、後述する運転制御部23からの制御信号
によってそれぞれの機器2,3,4から温水が供給さ
れ、熱需要が賄われる。熱負荷機器7からの戻り水は、
貯水槽9,ポンプ11を経て、自家発電機1(冷却水)
及びボイラ2に給水される。
【0019】熱負荷機器7の熱需要より、熱回収機器3
の出力(回収熱量)が大きい場合には、余分な熱は放熱
器10より放熱される。なお、熱回収機器3,ボイラ
2,放熱器10などの出口温度は、流量制御,燃焼制御
等の公知技術により一定に制御されている。
【0020】電力計,温度計,流量計(図示せず)等に
よって測定された各機器の状態は、システム状態計測部
13に入力され、電力需要ELD(1),熱需要ELD(2)などの
需要ELD(L),発電出力,回収熱量,ボイラ熱量,蓄熱残
量等の状態量XS(K)に変換される。これらの状態量XS(K)
は、計算データベース24に一時的に保存されると共
に、その一部は蓄エネルギ機器予備運転計画部20に入
力される。
【0021】蓄エネルギ機器予備運転計画部20では、
入力された熱需要ELD(2)と蓄熱残量QAC(4)とから、蓄熱
槽4からの目標放熱量QOUT(4)、仮の熱需要BP(2)及び仮
の蓄熱残量QAC(4)が求められ、計算データベース24に
一時的に保存されると共に、運転コスト最小化数理計画
部21に入力される。
【0022】運転コスト最小化数理計画部21では、電
力需要,仮の熱需要,目標放熱量及び運転コストデータ
ベース14からの運転コストデータから、エネルギ供給
システムの運転コストを最小とする各機器の目標出力X
(K)が、線形計画法,混合整数計画法などの公知の数理
計画法を用いて計算される。
【0023】蓄エネルギ機器運転計画部22では、運転
コスト最小化数理計画部21で計算された目標出力X(K)
と、蓄熱槽4の設備規模から、蓄熱槽4の目標出力が求
めらる。
【0024】運転制御部23では、蓄熱槽4の目標出力
を含む各機器の目標出力が制御信号に変換され、各機器
の制御部(図示せず)に入力される。
【0025】次に、上述した構成のエネルギ供給システ
ムにおける動作を説明する。ただし、以下で用いる記号
及び符号の内容は、以下の通りとする。 L :需要の種類(L=1:電力需要、 L=2:熱需要) K :エネルギ供給システムを構成する機器の番号 K=1:自家発電機 K=2:ボイラ K=3:熱回収機器 K=4:蓄熱槽 ELD(L):需要Lの大きさ XS(K):機器Kの出力を含むシステムの状態量 QM(K):機器Kの規模 QAC(K) :蓄熱槽Kの蓄熱残量 QACP(K):蓄熱槽Kの仮の蓄熱残量 QIN(K) :蓄熱槽Kへの目標蓄熱量 QOUT(K):蓄熱槽Kからの目標放熱量 BP(L):需要Lの仮の大きさ X(K):機器Kの目標出力。
【0026】蓄エネルギ機器予備運転計画部20では、
計測された熱需要ELD(2)と蓄熱残量QAC(4)とから、次式
により蓄熱槽4からの目標放熱量QOUT(4)、仮の熱需要B
P(2)及び仮の蓄熱残量QACP(4)が求められる。 ELD(2) < QAC(4) の時、 QOUT(4) = ELD(2) …(1) BP(2) = 0 …(2) QACP(4) = QAC(4) - ELD(2) …(3) ELD(2) >= QAC(4) の時、 QOUT(4) = QAC(4) …(4) BP(2) = ELD(2) - QAC(4) …(5) QACP(4) = 0 …(6)。
【0027】運転コスト最小化数理計画部21では、電
力需要ELD(1),仮の熱需要BP(2),目標放熱量QOUT(4)及
び運転コストデータC(K,X(K))から、次式で表されるエ
ネルギ供給システムの運転コストCOPを最小とする自家
発電機1,ボイラ2,熱回収機器3,放熱器10等の各
機器の目標出力X(K)が数理計画法により計算される。な
お、蓄熱槽4については、先に設定した目標放熱量のも
とでの仮の蓄熱量XC(4)が計算される。 COP=ΣC(K,X(K)) …(7)。
【0028】蓄エネルギ機器運転計画部22では、仮の
蓄熱残量QACP(4)及び蓄熱槽の規模QM(4)と、運転コスト
最小化数理計画部21で計算された蓄熱槽の仮の蓄熱量
XC(4)とから、次式により目標蓄熱量QIN(4)が求められ
る。 QACP(4) + XC(4) <= QM(4) の時、 QIN(4) = XC(4) …(8) QACP(4) + XC(4) > QM(4) の時、 QIN(4) = QM(4) - QACP(4) …(9)。
【0029】運転制御部23では、蓄熱槽4の目標出力
を含む各機器の目標出力X(K)が制御信号に変換され、各
機器の制御部(図示せず)に入力される。なお、QIN(4)が
QOUT(4)より大の時、蓄熱槽4にその差が蓄熱され、逆
の時には放熱される。
【0030】図2は、本実施例による運転制御結果の一
例を示す図である。図2に示すように、運転コストを最
小とする最適運転制御のもとで発生した熱量が需要より
大きい場合には、その熱を蓄える。蓄エネルギ機器以外
の受動的エネルギ供給機器の出力つまり本実施例での熱
回収機器3の出力が需要より小さく、かつ、蓄エネルギ
残量がある場合には、その放出を優先して運転する事が
可能となる。
【0031】蓄エネルギ残量を放出するコストは、他の
エネルギ供給機器を運転するコストに比較して低く、蓄
エネルギ機器を含めた複数のエネルギ供給機器から構成
されるエネルギ供給システムの時々刻々の運転コストが
最小となるように運転制御することができる。
【0032】図3は本発明の第2実施例に係るエネルギ
供給システムの構成図である。図3に示す実施例におけ
るエネルギ供給機器の構成は、図7に示した実施例と同
様である。本実施例では、電力計,温度計,流量計(図
示せず)等によって測定された各機器の状態がシステム
状態計測部33に入力され、電力需要・熱需要などの需
要ELD(L),発電出力,回収熱量,ボイラ熱量,蓄熱残量
等の状態量XS(K)に変換される。これらの状態量は、需
要予測部35とファジイ変数設定部46に入力されると
共に、計算データベース44に一時的に保存される。
【0033】需要予測部35では、計測された現時刻及
び過去の需要実績をもとに、実績平均,重回帰モデル,
ニューラルネットなどの方法により、現時刻から一定時
間先まで、すなわち予測時間帯内の熱需要ELDP(2,t)を
予測する。その予測需要から予測期間内の最大熱需要QM
AX(2)などの予測需要特性を求め、ファジイ変数設定部
46に入力する。
【0034】ファジイ変数設定部46では、現時刻の熱
需要ELD(2),蓄熱槽4の蓄熱残量QAC(4),蓄熱槽4の規
模QM(4)及び前記の予測需要特性とからファジイ変数を
設定し、蓄エネルギ機器運転計画ファジイ推論部47へ
入力する。
【0035】ファジイ推論部47では、予めファジイル
ールベース45に設定されたファジイルールを用いて、
前記ファジイ変数に対してファジイ推論を行い、蓄熱槽
4からの目標放熱量QOUT(4)と、この目標放熱量QOUT(4)
が放熱された場合の、他のエネルギ供給機器で賄うべき
仮の熱需要BP(2)を設定する。
【0036】運転コスト最小化数理計画部41では、電
力需要,仮の熱需要,目標放熱量及び運転コストデータ
ベース34からの運転コストデータから、エネルギ供給
システムの運転コストを最小とする各機器の目標出力X
(K)を、線形計画法,混合整数計画法などの公知の数理
計画法を用いて計算する。蓄エネルギ機器運転計画部4
2では、運転コスト最小化数理計画部41で計算された
目標出力X(K)と、蓄熱槽の設備規模から、蓄熱槽の目標
出力が求める。運転制御部43では、蓄熱槽の目標出力
を含む各機器の目標出力が制御信号に変換され、各機器
の制御部(図示せず)に入力される。
【0037】次に、本実施例の特徴的な動作を説明す
る。ファジイ変数設定部46に、現時刻の熱需要ELD
(2),蓄熱残量QAC(4),蓄熱槽4の規模QM(4),需要予測
期間内の最大需要QLMAX(2)が入力されると、次式で定義
されるRA0とRC0が、それぞれ、蓄熱残量の大きさに関す
るファジイ変数RAと、需要の大きさに関するファジイ変
数RCとして設定される。 RA0 = QAC(4)/QM(4) …(10) RC0 = ELD(2)/QLMAX(2) …(11)。
【0038】ファジイ変数RAとRCのメンバーシップ関数
は、ファジイルールベース45に設定されている。これ
らのメンバーシップ関数を、図4,図5に示す。図4,
図5において、メンバーシップ関数のラベルは以下のよ
うに定義され、そのグレードは最大値1に規格化されて
いる。 PS:正で小さい PM:正で中程度 PB:正で大きい。
【0039】さらに、ファジイルールベース45には、
例えば以下のファジイ制御規則が設定されている。 R1:if RA is PM and RC is PB then Y1 = -(RA+2・RC)/3 …(12) R2:if RA is PB and RC is PB then Y2 = -(3・RA+RC)/4 …(13) : : ここで例えば式(12)は、蓄熱残量が中程度で、かつ熱需
要が大きいという前件部の条件のもとで、後件部のY1に
比例する熱量を放熱することを意味するファジイルール
である。これらのファジイルールを以後次式のように表
すとする。 R1:if RA is A11 and RC is A12 then Y1 = f1(RA,RC) …(14) R2:if RA is A21 and RC is A22 then Y2 = f2(RA,RC) …(15) : :。
【0040】蓄エネルギ機器運転計画ファジイ推論部4
7では、入力されたファジイ変数RA0,RC0に対し、
個々のファジイ制御規則に対する前件部の適合度W1,W2,
・・・と推論結果Y1,Y2,・・・が次式により求められる。 W1 = A11(RA0,RC0)A12(RA0,RC0) …(16) W2 = A21(RA0,RC0)A22(RA0,RC0) …(17) : : Y1 = f1(RA0,RC0) …(18) Y2 = f2(RA0,RAC) …(19) : :。
【0041】全体の推論結果YTは、重み付き平均値とし
て次式で求められる。 YT = ΣWi・fi(RA0,RC0)/ΣWi …(20) この推論結果YTと予測された需要特性から、次式により
蓄熱槽4からの暫定放熱量QACDが求められる。 AA = EXP(-((T-TPK)/a)^2) …(21) QACD = (-YT)・AA・ELD(2)・BB …(22) ここで、TPKは予測された需要がピークを迎える時刻
(ピーク時刻)のうち、現時刻Tにもっとも近いピーク
時刻であり、aはそのピークの時間幅である。BBは、現
時刻の熱需要ELD(2)に対する蓄熱槽4からの最大放熱割
合を表す係数であり、例えば0.25のように予め設定され
ている。
【0042】上記QACDから下記により目標放熱量QOUT
(4),仮の熱需要BP(2)及び仮の蓄熱残量QACP(4)が求め
られる。 QAC(4) > QACD の時、 QOUT(4) = QACD …(23) BP(2) = ELD(2) - QACD …(24) QACP(4) = QAC(4)-QACD …(25) QAC(4) <= QACD の時、 QOUT(4) = QAC(4) …(26) BP(2) = ELD(2) - QAC(4) …(27) QACP(4) = 0 …(28)。
【0043】運転コスト最小化数理計画部41では、電
力需要ELD(1),仮の熱需要BP(2),目標放熱量QOUT(4)及
び運転コストデータC(K,X(K))とから、次式で表される
エネルギ供給システムの運転コストCOPを最小とする自
家発電機1,ボイラ2,熱回収機器3,放熱器10等の
各機器の目標出力X(K)が数理計画法により計算される。
なお、蓄熱槽について先に設定した目標放熱量のもとで
運転した場合の余剰熱XC(4)も計算される。 COP=ΣC(K,X(K)) …(7) 。
【0044】蓄エネルギ機器運転計画部42では、仮の
蓄熱残量QACP(4)及び蓄熱槽の規模QM(4)と、運転コスト
最小化数理計画部41で計算された余剰熱XC(4)とか
ら、次式により目標蓄熱量QIN(4)が求められる。 QACP(4) + XC(4) <= QM(4) の時、 QIN(4) = XC(4) …(29) QACP(4) + XC(4) > QM(4) の時、 QIN(4) = QM(4) - QACP(4) …(30)。
【0045】運転制御部43では、蓄熱槽4の目標出力
を含む各機器の目標出力X(K)が制御信号に変換され、各
機器の制御部(図示せず)に入力される。なお、QIN(4)が
QOUT(4)より大の時、蓄熱槽4にその差が蓄熱され、逆
の時には放熱される。
【0046】図6は、本実施例による運転制御結果の一
例を示す図である。図6に示すように、運転コストを最
小とする最適運転制御のもとで発生した熱量が、熱需要
より大きいとき、余剰熱を蓄え、熱需要の極大付近で
は、ファジイ推論によって設定した熱量を放出する、と
いう蓄熱槽によるピークカット運転が可能となる。
【0047】図1は、本発明の第3実施例に係るエネル
ギ供給システムの構成図である。図1におけるエネルギ
供給機器の構成は、図7に示した第1実施例と同様であ
る。電力計,温度計,流量計(図示せず)等によって測定
された各機器の状態はシステム状態計測部53に入力さ
れ、電力需要・熱需要などの需要ELD(L),発電出力,回
収熱量,ボイラ熱量,蓄熱残量等の状態量XS(K)に変換
される。
【0048】これらの状態量は需要予測部35とファジ
イ変数設定部46に入力されると共に、計算データベー
ス44に一時的に保存される。需要予測部65では、計
測された現時刻及び過去の需要実績をもとに、実績平
均、重回帰モデル、ニューラルネットなどの方法によ
り、現時刻から一定時間先まで、すなわち予測時間帯内
の電力需要ELDP(1,t)と熱需要ELDP(2,t)が予測され
る。
【0049】予備数理計画部78では、図1に示したシ
ステム構成において、仮にボイラ2の規模が十分大き
く、かつ蓄熱槽がないとして、前記で予測された需要EL
DP(L,t)、すなわち電力需要ELDP(1,t)と熱需要ELDP(2,
t)を賄うとして、数理計画法によって時々刻々の運転コ
ストを最小とする各エネルギ供給機器Kの予備目標出力X
(K,t)が求められ、需要特性計算部66に入力される。
【0050】需要特性計算部66では、各エネルギ供給
機器Kの予備目標出力X(K,T)のうちボイラ2の予備目標
出力X(2,t)についての特徴が抽出され、ファジイ変数設
定部76に入力される。
【0051】ファジイ変数設定部76では、現時刻の蓄
熱残量QAC(4)、現時刻の熱需要ELD(2)、熱回収機器3の
目標出力X(3)、及びボイラ2の予備目標出力X(2,t)につ
いて前記で抽出された特徴を用いてファジイ変数が設定
され、そのファジイ変数が蓄エネルギ機器運転計画ファ
ジイ推論部77に入力される。
【0052】蓄エネルギ機器運転計画ファジイ推論部7
7では、予めファジイルールベース75に設定されたフ
ァジイルールを用いて、前記ファジイ変数に対してファ
ジイ推論を行い、蓄熱槽4からの目標放熱量QOUT(4)ま
たは目標蓄熱量QIN(4)と、前記QOUT(4)が放熱またはQIN
(4)が蓄熱された場合の他のエネルギ供給機器で賄うべ
き仮の熱需要BP(2)が設定され、運転コスト最小化数理
計画部61に入力される。
【0053】運転コスト最小化数理計画部61では、電
力需要,仮の熱需要,目標放熱量及び運転コストデータ
ベース64からの運転コストデータから、エネルギ供給
システムの運転コストを最小とする各機器の目標出力X
(K)が、線形計画法,混合整数計画法などの公知の数理
計画法を用いて計算され、その結果が蓄エネルギ機器運
転計画部62に入力される。
【0054】蓄エネルギ機器運転計画部62では、運転
コスト最小化数理計画部61で計算された目標出力X(K)
と、蓄熱槽の設備規模から、蓄熱槽の目標出力が補正さ
れる。運転制御部63では、蓄熱槽の目標出力を含む各
機器の目標出力が制御信号に変換され、各機器の制御部
(図示せず)に入力される。
【0055】次に、本実施例の特徴的な動作を説明す
る。需要特性計算部66では、各エネルギ供給機器Kの
予備目標出力X(K,T)のうちボイラ2の予備目標出力X(2,
t)について、図8に示すようにある出力レベルQBAVを仮
定したとき、ボイラ2の予備目標出力X(2,t)がこのQBAV
を越えるNB回目の時刻TBIN(NB)、及びXAV(2)をNB回目に
越えた部分の積算過剰出力XMAX(NB)が求められる。な
お、出力レベルQBAVは、次の二つの式を満足する最小の
値に設定される。 ΣXMAX(NB) < ΣXBASE(NB) …(31) ΣXMAX(NB) < QM(4) …(32) ただし、XBASE(NB)はQBAVにたいするNB回目の積算出力
余裕であり、QM(4)は蓄熱槽4の規模である。
【0056】ファジイ変数設定部76では、現時刻のシ
ステムの状態,予備数理計画計算の結果及び需要特性計
算の結果を用いて、次式で定義されるRA0とRC0が、それ
ぞれ、蓄熱残量の大きさに関するファジイ変数RAと、蓄
熱槽4からの放熱需要の大きさに関するファジイ変数RC
として設定される。 RA0 = QAC(4)/QBMAX …(33) ELD(2) > XS(3) のとき、 RC0 = (ELD(2)-XS(3))/QBAV …(34) ELD(2) <= XS(3) のとき、 RC0 = 0 …(35) ここで、QBMAXはΣXBASE(NB)、XS(3)は熱回収機器3の
出力である。
【0057】ファジイ変数RAとRCのメンバーシップ関数
はファジイルールベース75に設定されている。メンバ
ーシップ関数を図9、図10に示す。これらの図におい
て、メンバーシップ関数のラベルは以下のように定義さ
れ、そのグレードは最大値1に規格化されている。 PS:正で小さい PM:正で中程度 PB:正で大きい。
【0058】さらに、ファジイルールベース75には、
例えば以下のファジイ制御規則が設定されている。 R1:if RA is PS and RC is PS then Y1 = (QBMAX-QAC(4))/TDLT …(36) R2:if RA is PM and RC is PB then Y2 = -(ELD(2)-XS(3)-QBAV) …(37) : : ただし、TDLTは現時刻とTBIN(1)との時間差である。
【0059】ここで例えば式(36)は、蓄熱残量が小さ
く、かつ放熱需要も小さいという前件部の条件のもと
で、後件部のY1に比例する熱量を蓄熱することを意味す
るファジイ制御規則である。これらのファジイ制御規則
を以後次式のように表すとする。 R1:if RA is A11 and RC is A12 then Y1 = f1(RA,RC) …(38) R2:if RA is A21 and RC is A22 then Y2 = f2(RA,RC) …(39) : :。
【0060】蓄エネルギ機器運転計画ファジイ推論部7
7では、入力されたファジイ変数RA0,RC0に対し、個々
のファジイ制御規則に対する前件部の適合度W1,W2,・・・
と推論結果Y1,Y2,・・・が次式により求められる。 W1 = A11(RA0,RC0)A12(RA0,RC0) …(40) W2 = A21(RA0,RC0)A22(RA0,RC0) …(41) : : Y1 = f1(RA0,RC0) …(42) Y2 = f2(RA0,RAC) …(43) : :。
【0061】全体の推論結果YTは、重み付き平均値とし
て次式で求められる。 YT = ΣWi・fi(RA0,RC0)/ΣWi …(44) この推論結果YTから、次式により蓄熱槽4からの暫定放
熱量QACD、または、暫定蓄熱量QACCが求められる。YT <
= 0 のとき、 QACD = -YT …(45) YT > 0 のとき、 QACC = YT …(46) 上記QACDに対しては、下記に一例を示すように目標放熱
量QOUT(4),仮の熱需要BP(2),及び仮の蓄熱残量QACP
(4)が求められる。QAC(4) > QACD の時、 QOUT(4) = QACD …(47) BP(2) = ELD(2) - QACD …(48) QACP(4) = QAC(4)-QACD …(49) QAC(4) <= QACD の時、 QOUT(4) = QAC(4) …(50) BP(2) = ELD(2) - QAC(4) …(51) QACP(4) = 0 …(52)。
【0062】また、QACCに対しては、下記に一例を示す
ように目標蓄熱量QIN(4),仮の熱需要BP(2),及び仮の
蓄熱残量QACP(4)が求められる。 QAC + QACC < QM(4) の時、 QIN(4) = QACC …(53) BP(2) = ELD(2)+QACC …(54) QACP(4) = QAC(4)+QACC …(55)。
【0063】運転コスト最小化数理計画部61では、電
力需要ELD(1),仮の熱需要BP(2),目標放熱量QOUT(4)ま
たは目標蓄熱量QIN(4),及び運転コストデータC(K,X
(K))とから、次式で表されるエネルギ供給システムの運
転コストCOPを最小とする自家発電機1,ボイラ2,熱
回収機器3,放熱器10等の各機器の目標出力X(K)が数
理計画法により計算される。なお、蓄熱槽については先
に目標放熱量QOUT(4)または目標蓄熱量QIN(4)を設定し
て運転した場合の余剰熱XC(4)が計算される。 COP=ΣC(K,X(K)) …(7) 。
【0064】蓄エネルギ機器運転計画部62では、仮の
蓄熱残量QACP(4)及び蓄熱槽の規模QM(4)と、運転コスト
最小化数理計画部61で計算された余剰熱XC(4)とか
ら、次式により目標蓄熱量QIN(4)が補正される。 QACP(4) + XC(4) <= QM(4) の時、 QIN(4) = XC(4) …(56) QACP(4) + XC(4) > QM(4) の時、 QIN(4) = QM(4) - QACP(4) …(57)。
【0065】運転制御部63では、蓄熱槽4の目標出力
を含む各機器の目標出力X(K)が制御信号に変換され、各
機器の制御部(図示せず)に入力される。なお、QIN(4)が
QOUT(4)より大の時、蓄熱槽4にその差が蓄熱され、逆
の時には放熱される。
【0066】図11は、本実施例による運転制御結果の
一例を示す図である。本実施例では、予測された需要を
もとに、予備数理計画計算により蓄熱槽以外のエネルギ
供給機器の将来の運転状態を予測して、ファジイ推論に
より蓄熱槽の運転計画を策定している。そのため、図1
1に示すように、運転コストを最小とする最適運転制御
のもとで発生した熱量が熱需要より大きいとき余剰熱を
蓄え、熱需要の極大付近ではファジイ推論によって設定
した熱量を放出するという蓄熱槽によるピークカット運
転が可能となることはもとより、将来の大きな熱需要に
備えて、ボイラ出力に余裕がある時点ではその時点にお
ける熱需要以上の熱を発生させ、積極的に蓄熱する運転
が可能となる。
【0067】
【発明の効果】本発明の第1の発明によれば、運転コス
トを最小とする最適運転制御のもとで発生したエネルギ
量が需要より大きい場合にそのエネルギを蓄え、蓄エネ
ルギ機器以外の受動的エネルギ供給機器の出力が需要よ
り小さく、かつ、蓄エネルギ残量があるにはその放出を
優先して運転する事が可能となる。そのため、蓄エネル
ギ機器を含めた複数のエネルギ供給機器から構成される
エネルギ供給システムの刻々の運転コストが最小となる
ように運転制御することができる。
【0068】本発明の第2の発明によれば、運転コスト
を最小とする最適運転制御のもとで発生したエネルギ量
が需要より大きいとき余剰エネルギを蓄え、需要の極大
付近でファジイ推論によって設定したエネルギ量を放出
するという蓄エネルギ機器によるピークカット運転が可
能となる。そのため、蓄エネルギ機器を含めた複数のエ
ネルギ供給機器から構成されるエネルギ供給システムの
刻々の運転コストが最小となるように運転制御すること
ができることはもとより、さらに、エネルギ供給機器の
設備規模より一時的にエネルギ需要が大きくなる場合に
も安定してエネルギ需要を賄うことが可能となる。
【0069】本発明の第3の発明によれば、予測された
需要の情報だけでなく、運転コストを最小とする条件の
もとで予備数理計画手段によって予め求められた各エネ
ルギ供給機器の運転状態に関する情報を利用したファジ
イ推論によって、蓄エネルギ機器の運転計画を立案して
いる。そのため、前記第2の発明に比較して、ファジイ
推論による蓄エネルギ機器のより的確な予測運転が可能
となり、エネルギ供給機器の設備規模より一時的にエネ
ルギ需要が大きくなる場合にも蓄エネルギ機器を最大限
利用してエネルギ需要を安定に賄うことが可能となる。
【0070】なお、蓄エネルギ機器を含む複数のエネル
ギ供給機器から構成されるエネルギ供給システムを刻々
の運転コストが最小となるように運転制御することは、
前記第2の発明と同様にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第3実施例に係るエネルギ供給システ
ムと最適制御装置の構成図(予測ファジイ制御)であ
る。
【図2】図7の最適制御装置による運転制御結果例を示
す図である。
【図3】本発明の第2実施例に係るエネルギ供給システ
ムと最適制御装置の構成図(ファジイ制御)である。
【図4】第2実施例におけるメンバーシップ関数の説明
図である。
【図5】第2実施例におけるメンバーシップ関数の説明
図である。
【図6】図3の最適制御装置による運転制御結果例(フ
ァジイ制御)を示す図である。
【図7】本発明の第1実施例に係るエネルギ供給システ
ムと最適制御装置の構成図である。
【図8】第3実施例における需要特性計算の説明図であ
る。
【図9】第3実施例におけるメンバーシップ関数の説明
図である。
【図10】第3実施例におけるメンバーシップ関数の説
明図である。
【図11】図1の最適制御装置による運転制御結果例
(予測ファジイ制御)を示す図である。
【符号の説明】
1…自家発電機、2…ボイラ、4…熱回収機器、5…商
用電力、6…電力負荷機器、7…熱負荷機器、8…電力
調整器、9…貯水槽、10…放熱器、11,12…ポン
プ、13,33,53…システム状態計測部、14,3
4,64…運転コストデータベース、20…蓄エネルギ
機器予備運転計画部、21,41,61…運転コスト最
小化数理計画部、22,42,62…蓄エネルギ機器運
転計画部、23,43,63…運転制御部、24,4
4,74…計算データベース、35,65…需要予測
部、36,66…需要特性計算部、45,75…ファジ
イルールベース、46,76…ファジイ変数設定部、4
7,77…蓄エネルギ機器運転計画ファジイ推論部、7
8…予備数理計画部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 昜蔵 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内 (72)発明者 山出 毅 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力,熱,冷熱等の各種エネルギL(=1,
    2,・・・)のうち、少なくとも2種類のエネルギLを供給
    し、かつ、各種エネルギのうち少なくとも1つの同種の
    エネルギを供給可能な蓄エネルギ機器を含む複数のエネ
    ルギ供給機器K(=1,2,・・・)を持つエネルギ供給システム
    において、 (イ)現時刻の該エネルギ需要ELD(L)、該蓄エネルギ機器K
    に蓄えられている蓄エネルギ残量QAC(K)、各エネルギ供
    給機器Kの出力XS(K)等のシステム状態量を計測する計測
    手段と、 (ロ)該エネルギ供給機器Kについて、出力X(K)の関数とし
    ての運転コストまたは運転利得C(K,X(K))データを内蔵
    するデータベースと、 (ハ)該蓄エネルギ機器Kが供給可能な種類のエネルギLに
    ついて、該エネルギ需要ELD(L)及び該蓄エネルギ残量QA
    C(K)とから、該蓄エネルギ機器Kからの目標放出エネル
    ギ量QOUT(K)と仮のエネルギ需要BP(L)を算出する蓄エネ
    ルギ機器予備運転計画手段と、 (ニ)該エネルギ需要ELD(L),該仮のエネルギ需要BP(L),
    該目標放出エネルギ量QOUT(K),及び該運転コストC(K,X
    (K))のデータベースから、式(a)で示す該エネルギ供給
    システムの刻々の運転コストCOPを最小とする該エネル
    ギ供給機器の目標出力X(K)を数理計画法によって求める
    数理計画手段と、 COP=ΣC(K,X(K)) (a) (ホ)該数理計画手段で求められた該エネルギ供給機器の
    目標出力X(K)と該目標放出エネルギ量QOUT(K)とから、
    該蓄エネルギ機器の目標出力X(K)を算出する蓄エネルギ
    機器運転計画手段と、 (ヘ)該数理計画手段及び該蓄エネルギ機器運転計画手段
    で求められた目標出力X(K)となるように該エネルギ供給
    機器Kの出力を制御する運転状態制御手段、とを備える
    ことを特徴とするエネルギ供給システムの最適運転制御
    装置。
  2. 【請求項2】 電力,熱,冷熱等の各種エネルギL(=1,
    2,・・・)のうち、少なくとも2種類のエネルギLを供給
    し、かつ、各種エネルギのうち少なくとも1つの同種の
    エネルギを供給可能な、蓄エネルギ機器を含む複数のエ
    ネルギ供給機器K(=1,2,・・・)を持つエネルギ供給システ
    ムにおいて、 (イ)現時刻の該エネルギ需要ELD(L),該蓄エネルギ機器K
    に蓄えられている蓄エネルギ残量QAC(K),各エネルギ供
    給機器Kの出力XS(K)等のシステムの状態量を計測する計
    測手段と、 (ロ)該エネルギ供給機器Kについて、出力X(K)の関数とし
    ての運転コストまたは運転利得C(K,X(K))のデータを内
    蔵するデータベースと、 (ハ)現時刻から一定時間先まで、即ち予測時間帯内の刻
    々のエネルギ需要ELDP(L,t)を予測する需要予測手段
    と、 (ニ)該予測時間帯内の最大需要,極大需要発生時刻等の
    需要特性を求める需要特性計算手段と、 (ホ)現時刻の該エネルギ需要ELD(L)及び該蓄エネルギ機
    器に蓄えられている蓄エネルギ残量QAC(K)と、該予測時
    間帯内の該需要特性とから、現時刻の蓄エネルギ量QAC
    (K)に関するファジイ変数を設定するファジイ変数設定
    手段と、 (ヘ)該ファジイ変数に対するメンバシップ関数およびフ
    ァジイ推論ルールが設定されるファジイルールベース
    と、 (ト)該ファジイ変数,該メンバシップ関数および該ファ
    ジイルールベースに基づいたファジイ推論によって、該
    蓄エネルギ機器Kからの目標放出エネルギ量QOUT(K)及び
    仮のエネルギ需要BP(L)を求めるファジイ推論手段と、 (チ)該エネルギ需要ELD(L),該仮のエネルギ需要BP(L),
    該目標放出エネルギ量QOUT(K)及び該運転コストまたは
    運転利得C(K,X(K))のデータベースから、式(a)で示す該
    エネルギ供給システムの刻々の運転コストCOPを最小と
    する該エネルギ供給機器の目標出力X(K)を数理計画法に
    よって求める数理計画手段と、 COP=ΣC(K,X(K)) (a) (リ)該数理計画手段で求められた該エネルギ供給機器の
    目標出力X(K)及び該目標放出エネルギ量QOUT(K)とか
    ら、該蓄エネルギ機器Kの目標出力X(K)を算出する蓄エ
    ネルギ機器運転計画手段と、 (ヌ)該数理計画手段及び該蓄エネルギ機器運転計画手段
    で求められた目標出力X(K)となるように該エネルギ供給
    機器Kの出力を制御する運転状態制御手段、とを備え前
    記蓄エネルギ機器をファジイ制御する構成としたことを
    特徴とするエネルギ供給システムの最適運転制御装置。
  3. 【請求項3】 電力,熱,冷熱等の各種エネルギL(=1,
    2,・・・)のうち、少なくとも2種類のエネルギLを供給
    し、かつ、各種エネルギのうち少なくとも1つの同種の
    エネルギを供給可能な、蓄エネルギ機器を含む複数のエ
    ネルギ供給機器K(=1,2,・・・)を持つエネルギ供給システ
    ムにおいて、 (イ)現時刻の該エネルギ需要ELD(L)、該蓄エネルギ機器K
    に蓄えられている蓄エネルギ残量QAC(K)、各エネルギ供
    給機器出力XS(K)等のシステムの状態量を計測する計測
    手段と、 (ロ)該エネルギ供給機器Kについて、出力X(K)の関数とし
    ての運転コストC(K,X(K))データを内蔵するデータベー
    スと、 (ハ)現時刻から一定時間先まで、即ち予測時間帯内の刻
    々のエネルギ需要ELDP(L,t)を予測する需要予測手段
    と、 (ニ)該需要予測手段によって求められたエネルギ需要ELD
    P(L,t)を該蓄エネルギ機器を除くエネルギ供給機器で
    賄うとして、式(a)で示す刻々の運転コストCOPを最小と
    する該エネルギ供給機器Kの予備目標出力X(K,t)を数理
    計画法によって求める予備数理計画手段と、 COP=ΣC(K,X(K)) (a) (ホ)該予備数理計画手段によって求められた予備目標出
    力X(K,t)のうち、該蓄エネルギ機器Kと同種のエネルギ
    を供給可能な機器の予備目標出力について、その特徴を
    求める需要特性計算手段と、 (ヘ)該予備目標出力の特徴と、現時刻のシステムの状態
    及び該エネルギ需要ELD(L)とから、蓄熱及び放熱要求に
    関するファジイ変数を設定するファジイ変数設定手段
    と、 (ヘ)該ファジイ変数に対するメンバシップ関数およびフ
    ァジイ推論ルールが設定されるファジイルールベース
    と、 (ト)該ファジイ変数,該メンバシップ関数および該ファ
    ジイルールベースに基づいたファジイ推論によって、該
    蓄エネルギ機器からの目標放出エネルギ量QOUT(K)また
    は目標蓄エネルギ量QIN(K)と、仮のエネルギ需要BP(L)
    を求めるファジイ推論手段と、 (チ)該エネルギ需要ELD(L),該仮のエネルギ需要BP(L),
    該目標放出エネルギ量QOUT(K)または該目標蓄エネルギ
    量QIN(K),及び該運転コストC(K,X(K))のデータベース
    から、前記の式(a)で示す該エネルギ供給システムの刻
    々の運転コストCOPを最小とする該エネルギ供給機器の
    目標出力X(K)を数理計画法によって求める数理計画手段
    と、 (リ)該数理計画手段で求められた該エネルギ供給機器の
    目標出力X(K)、該目標放出エネルギ量QOUT(K)または該
    目標蓄エネルギ量QIN(K)とから、該蓄エネルギ機器Kの
    目標出力X(K)を算出する蓄エネルギ機器運転計画手段
    と、 (ヌ)該数理計画手段及び該蓄エネルギ機器運転計画手段
    で求められた目標出力X(K)となるように該エネルギ供給
    機器Kの出力を制御する運転状態制御手段、とを備え、
    蓄エネルギ機器を予測ファジイ制御する構成としたこと
    を特徴とするエネルギ供給システムの最適運転制御装
    置。
  4. 【請求項4】 電力,熱,冷熱等の各種エネルギL(=1,
    2,・・・)のうち、少なくとも2種類のエネルギLを供給
    し、かつ、各種エネルギのうち少なくとも1つの同種の
    エネルギを供給可能な蓄エネルギ機器を含む複数のエネ
    ルギ供給機器K(=1,2,・・・)を持つエネルギ供給システム
    において、 (イ)現時刻の該エネルギ需要ELD(L)、該蓄エネルギ機器K
    に蓄えられている蓄エネルギ残量QAC(K)、各エネルギ供
    給機器Kの出力XS(K)等のシステム状態量を計測し、 (ロ)該エネルギ供給機器Kについて、出力X(K)の関数とし
    ての運転コストまたは運転利得C(K,X(K))データを記憶
    手段に格納しておき、 (ハ)該蓄エネルギ機器Kが供給可能な種類のエネルギLに
    ついて、該エネルギ需要ELD(L)及び該蓄エネルギ残量QA
    C(K)とから、該蓄エネルギ機器Kからの目標放出エネル
    ギ量QOUT(K)と仮のエネルギ需要BP(L)を算出し、 (ニ)該エネルギ需要ELD(L),該仮のエネルギ需要BP(L),
    該目標放出エネルギ量QOUT(K),及び該運転コストC(K,X
    (K))から、式(a)で示す該エネルギ供給システムの刻々
    の運転コストCOPを最小とする該エネルギ供給機器の目
    標出力X(K)を数理計画法によって求め、 COP=ΣC(K,X(K)) (a) (ホ)前記の(ニ)によって求めた該エネルギ供給機器の目標
    出力X(K)と該目標放出エネルギ量QOUT(K)とから、該蓄
    エネルギ機器の目標出力X(K)を算出し、 (ヘ)前記の(ニ)と前記の(ホ)で求められた目標出力X(K)と
    なるように該エネルギ供給機器Kの出力を制御すること
    を特徴とするエネルギ供給システムの最適運転制御方
    法。
  5. 【請求項5】 電力,熱,冷熱等の各種エネルギL(=1,
    2,・・・)のうち、少なくとも2種類のエネルギLを供給
    し、かつ、各種エネルギのうち少なくとも1つの同種の
    エネルギを供給可能な、蓄エネルギ機器を含む複数のエ
    ネルギ供給機器K(=1,2,・・・)を持つエネルギ供給システ
    ムにおいて、 (イ)現時刻の該エネルギ需要ELD(L),該蓄エネルギ機器K
    に蓄えられている蓄エネルギ残量QAC(K),各エネルギ供
    給機器Kの出力XS(K)等のシステムの状態量を計測し、 (ロ)該エネルギ供給機器Kについて、出力X(K)の関数とし
    ての運転コストまたは運転利得C(K,X(K))のデータを記
    憶手段に格納しておき、 (ハ)現時刻から一定時間先まで、即ち予測時間帯内の刻
    々のエネルギ需要ELDP(L,t)を予測し、 (ニ)該予測時間帯内の最大需要,極大需要発生時刻等の
    需要特性を求め、 (ホ)現時刻の該エネルギ需要ELD(L)及び該蓄エネルギ機
    器に蓄えられている蓄エネルギ残量QAC(K)と、該予測時
    間帯内の該需要特性とから、現時刻の蓄エネルギ量QAC
    (K)に関するファジイ変数を設定し、 (ヘ)該ファジイ変数に対するメンバシップ関数およびフ
    ァジイ推論ルールを記憶手段に設定しておき、 (ト)該ファジイ変数,該メンバシップ関数および該ファ
    ジイルールに基づいたファジイ推論によって、該蓄エネ
    ルギ機器Kからの目標放出エネルギ量QOUT(K)及び仮のエ
    ネルギ需要BP(L)を求め、 (チ)該エネルギ需要ELD(L),該仮のエネルギ需要BP(L),
    該目標放出エネルギ量QOUT(K)及び該運転コストまたは
    運転利得C(K,X(K))から、式(a)で示す該エネルギ供給シ
    ステムの刻々の運転コストCOPを最小とする該エネルギ
    供給機器の目標出力X(K)を数理計画法によって求め、 COP=ΣC(K,X(K)) (a) (リ)前記の(チ)で求められた該エネルギ供給機器の目標出
    力X(K)及び該目標放出エネルギ量QOUT(K)とから、該蓄
    エネルギ機器Kの目標出力X(K)を算出し、 (ヌ)前記の(チ)と(リ)で求められた目標出力X(K)となるよ
    うに該エネルギ供給機器Kの出力を制御し前記蓄エネル
    ギ機器をファジイ制御することを特徴とするエネルギ供
    給システムの最適運転制御方法。
  6. 【請求項6】 電力,熱,冷熱等の各種エネルギL(=1,
    2,・・・)のうち、少なくとも2種類のエネルギLを供給
    し、かつ、各種エネルギのうち少なくとも1つの同種の
    エネルギを供給可能な、蓄エネルギ機器を含む複数のエ
    ネルギ供給機器K(=1,2,・・・)を持つエネルギ供給システ
    ムにおいて、 (イ)現時刻の該エネルギ需要ELD(L)、該蓄エネルギ機器K
    に蓄えられている蓄エネルギ残量QAC(K)、各エネルギ供
    給機器出力XS(K)等のシステムの状態量を計測し、 (ロ)該エネルギ供給機器Kについて、出力X(K)の関数とし
    ての運転コストC(K,X(K))データを記憶手段に格納して
    おき、 (ハ)現時刻から一定時間先まで、即ち予測時間帯内の刻
    々のエネルギ需要ELDP(L,t)を予測し、 (ニ)前記の(ハ)で予測したエネルギ需要ELDP(L,t)を該蓄
    エネルギ機器を除くエネルギ供給機器で賄うとして、式
    (a)で示す刻々の運転コストCOPを最小とする該エネルギ
    供給機器Kの予備目標出力X(K,t)を数理計画法によって
    求め、 COP=ΣC(K,X(K)) (a) (ホ)前記の(ニ)によって求められた予備目標出力X(K,t)の
    うち、該蓄エネルギ機器Kと同種のエネルギを供給可能
    な機器の予備目標出力について、その特徴を求め、 (ヘ)該予備目標出力の特徴と、現時刻のシステムの状態
    及び該エネルギ需要ELD(L)とから、蓄熱及び放熱要求に
    関するファジイ変数を設定し、 (ヘ)該ファジイ変数に対するメンバシップ関数およびフ
    ァジイ推論ルールを記憶手段に設定しておき、 (ト)該ファジイ変数,該メンバシップ関数および該ファ
    ジイルールに基づいたファジイ推論によって、該蓄エネ
    ルギ機器からの目標放出エネルギ量QOUT(K)または目標
    蓄エネルギ量QIN(K)と、仮のエネルギ需要BP(L)を求
    め、 (チ)該エネルギ需要ELD(L),該仮のエネルギ需要BP(L),
    該目標放出エネルギ量QOUT(K)または該目標蓄エネルギ
    量QIN(K),及び該運転コストC(K,X(K))から、前記の式
    (a)で示す該エネルギ供給システムの刻々の運転コストC
    OPを最小とする該エネルギ供給機器の目標出力X(K)を数
    理計画法によって求め、 (リ)前記の(チ)で求められた該エネルギ供給機器の目標出
    力X(K)、該目標放出エネルギ量QOUT(K)または該目標蓄
    エネルギ量QIN(K)とから、該蓄エネルギ機器Kの目標出
    力X(K)を算出し、 (ヌ)前記の(チ)と(リ)で求められた目標出力X(K)となるよ
    うに該エネルギ供給機器Kの出力を制御し、蓄エネルギ
    機器を予測ファジイ制御することを特徴とするエネルギ
    供給システムの最適運転制御方法。
  7. 【請求項7】 電力,熱,冷熱等の各種エネルギL(=1,
    2,・・・)のうち、少なくとも2種類のエネルギLを供給
    し、かつ、各種エネルギのうち少なくとも1つの同種の
    エネルギを供給可能な蓄エネルギ機器を含む複数のエネ
    ルギ供給機器K(=1,2,・・・)を持つエネルギ供給システム
    において、 (イ)現時刻の該エネルギ需要ELD(L)、該蓄エネルギ機器K
    に蓄えられている蓄エネルギ残量QAC(K)、各エネルギ供
    給機器Kの出力XS(K)等のシステム状態量を計測する計測
    手段と、 (ロ)該エネルギ供給機器Kについて、出力X(K)の関数とし
    ての運転コストまたは運転利得C(K,X(K))データを内蔵
    するデータベースと、 (ハ)該蓄エネルギ機器Kが供給可能な種類のエネルギLに
    ついて、該エネルギ需要ELD(L)及び該蓄エネルギ残量QA
    C(K)とから、該蓄エネルギ機器Kからの目標放出エネル
    ギ量QOUT(K)と仮のエネルギ需要BP(L)を算出する蓄エネ
    ルギ機器予備運転計画手段と、 (ニ)該エネルギ需要ELD(L),該仮のエネルギ需要BP(L),
    該目標放出エネルギ量QOUT(K),及び該運転コストC(K,X
    (K))のデータベースから、式(a)で示す該エネルギ供給
    システムの刻々の運転コストCOPを最小とする該エネル
    ギ供給機器の目標出力X(K)を数理計画法によって求める
    数理計画手段と、 COP=ΣC(K,X(K)) (a) (ホ)該数理計画手段で求められた該エネルギ供給機器の
    目標出力X(K)と該目標放出エネルギ量QOUT(K)とから、
    該蓄エネルギ機器の目標出力X(K)を算出する蓄エネルギ
    機器運転計画手段と、 (ヘ)該数理計画手段及び該蓄エネルギ機器運転計画手段
    で求められた目標出力X(K)となるように該エネルギ供給
    機器Kの出力を制御する運転状態制御手段、とで成る最
    適運転制御装置を備えることを特徴とするエネルギ供給
    システム。
  8. 【請求項8】 電力,熱,冷熱等の各種エネルギL(=1,
    2,・・・)のうち、少なくとも2種類のエネルギLを供給
    し、かつ、各種エネルギのうち少なくとも1つの同種の
    エネルギを供給可能な、蓄エネルギ機器を含む複数のエ
    ネルギ供給機器K(=1,2,・・・)を持つエネルギ供給システ
    ムにおいて、 (イ)現時刻の該エネルギ需要ELD(L),該蓄エネルギ機器K
    に蓄えられている蓄エネルギ残量QAC(K),各エネルギ供
    給機器Kの出力XS(K)等のシステムの状態量を計測する計
    測手段と、 (ロ)該エネルギ供給機器Kについて、出力X(K)の関数とし
    ての運転コストまたは運転利得C(K,X(K))のデータを内
    蔵するデータベースと、 (ハ)現時刻から一定時間先まで、即ち予測時間帯内の刻
    々のエネルギ需要ELDP(L,t)を予測する需要予測手段
    と、 (ニ)該予測時間帯内の最大需要,極大需要発生時刻等の
    需要特性を求める需要特性計算手段と、 (ホ)現時刻の該エネルギ需要ELD(L)及び該蓄エネルギ機
    器に蓄えられている蓄エネルギ残量QAC(K)と、該予測時
    間帯内の該需要特性とから、現時刻の蓄エネルギ量QAC
    (K)に関するファジイ変数を設定するファジイ変数設定
    手段と、 (ヘ)該ファジイ変数に対するメンバシップ関数およびフ
    ァジイ推論ルールが設定されるファジイルールベース
    と、 (ト)該ファジイ変数,該メンバシップ関数および該ファ
    ジイルールベースに基づいたファジイ推論によって、該
    蓄エネルギ機器Kからの目標放出エネルギ量QOUT(K)及び
    仮のエネルギ需要BP(L)を求めるファジイ推論手段と、 (チ)該エネルギ需要ELD(L),該仮のエネルギ需要BP(L),
    該目標放出エネルギ量QOUT(K)及び該運転コストまたは
    運転利得C(K,X(K))のデータベースから、式(a)で示す該
    エネルギ供給システムの刻々の運転コストCOPを最小と
    する該エネルギ供給機器の目標出力X(K)を数理計画法に
    よって求める数理計画手段と、 COP=ΣC(K,X(K)) (a) (リ)該数理計画手段で求められた該エネルギ供給機器の
    目標出力X(K)及び該目標放出エネルギ量QOUT(K)とか
    ら、該蓄エネルギ機器Kの目標出力X(K)を算出する蓄エ
    ネルギ機器運転計画手段と、 (ヌ)該数理計画手段及び該蓄エネルギ機器運転計画手段
    で求められた目標出力X(K)となるように該エネルギ供給
    機器Kの出力を制御する運転状態制御手段、とで成る最
    適運転制御装置を備えることを特徴とするエネルギ供給
    システム。
  9. 【請求項9】 電力,熱,冷熱等の各種エネルギL(=1,
    2,・・・)のうち、少なくとも2種類のエネルギLを供給
    し、かつ、各種エネルギのうち少なくとも1つの同種の
    エネルギを供給可能な、蓄エネルギ機器を含む複数のエ
    ネルギ供給機器K(=1,2,・・・)を持つエネルギ供給システ
    ムにおいて、 (イ)現時刻の該エネルギ需要ELD(L)、該蓄エネルギ機器K
    に蓄えられている蓄エネルギ残量QAC(K)、各エネルギ供
    給機器出力XS(K)等のシステムの状態量を計測する計測
    手段と、 (ロ)該エネルギ供給機器Kについて、出力X(K)の関数とし
    ての運転コストC(K,X(K))データを内蔵するデータベー
    スと、 (ハ)現時刻から一定時間先まで、即ち予測時間帯内の刻
    々のエネルギ需要ELDP(L,t)を予測する需要予測手段
    と、 (ニ)該需要予測手段によって求められたエネルギ需要ELD
    P(L,t)を該蓄エネルギ機器を除くエネルギ供給機器で
    賄うとして、式(a)で示す刻々の運転コストCOPを最小と
    する該エネルギ供給機器Kの予備目標出力X(K,t)を数理
    計画法によって求める予備数理計画手段と、 COP=ΣC(K,X(K)) (a) (ホ)該予備数理計画手段によって求められた予備目標出
    力X(K,t)のうち、該蓄エネルギ機器Kと同種のエネルギ
    を供給可能な機器の予備目標出力について、その特徴を
    求める需要特性計算手段と、 (ヘ)該予備目標出力の特徴と、現時刻のシステムの状態
    及び該エネルギ需要ELD(L)とから、蓄熱及び放熱要求に
    関するファジイ変数を設定するファジイ変数設定手段
    と、 (ヘ)該ファジイ変数に対するメンバシップ関数およびフ
    ァジイ推論ルールが設定されるファジイルールベース
    と、 (ト)該ファジイ変数,該メンバシップ関数および該ファ
    ジイルールベースに基づいたファジイ推論によって、該
    蓄エネルギ機器からの目標放出エネルギ量QOUT(K)また
    は目標蓄エネルギ量QIN(K)と、仮のエネルギ需要BP(L)
    を求めるファジイ推論手段と、 (チ)該エネルギ需要ELD(L),該仮のエネルギ需要BP(L),
    該目標放出エネルギ量QOUT(K)または該目標蓄エネルギ
    量QIN(K),及び該運転コストC(K,X(K))のデータベース
    から、前記の式(a)で示す該エネルギ供給システムの刻
    々の運転コストCOPを最小とする該エネルギ供給機器の
    目標出力X(K)を数理計画法によって求める数理計画手段
    と、 (リ)該数理計画手段で求められた該エネルギ供給機器の
    目標出力X(K)、該目標放出エネルギ量QOUT(K)または該
    目標蓄エネルギ量QIN(K)とから、該蓄エネルギ機器Kの
    目標出力X(K)を算出する蓄エネルギ機器運転計画手段
    と、 (ヌ)該数理計画手段及び該蓄エネルギ機器運転計画手段
    で求められた目標出力X(K)となるように該エネルギ供給
    機器Kの出力を制御する運転状態制御手段、とで成る最
    適運転制御装置を備えることを特徴とするエネルギ供給
    システム。
  10. 【請求項10】 電力,熱,冷熱等の各種エネルギのう
    ち少なくとも2種類のエネルギを夫々のエネルギ供給機
    器から供給し、供給するエネルギのうちの少なくとも1
    種のエネルギを蓄積する蓄エネルギ機器を備えるエネル
    ギ供給システムにおいて、各エネルギ供給機器について
    その出力の関数として運転コストまたは運転利得を予め
    求めておき、現時刻のエネルギ需要,蓄エネルギ機器に
    蓄えられている蓄エネルギ残量,各エネルギ供給機器の
    出力を夫々計測し、蓄エネルギ機器が供給可能な種類の
    エネルギについてエネルギ需要及び蓄エネルギ残量より
    蓄エネルギ機器からの目標放出エネルギ量と仮のエネル
    ギ需要を算出し、エネルギ需要,仮のエネルギ需要,目
    標放出エネルギ量,運転コストからエネルギ供給システ
    ムの刻々の運転コストを最小とするエネルギ供給機器の
    目標出力を求め、エネルギ供給機器の前記目標出力と前
    記目標放出エネルギ量とから蓄エネルギ機器の目標出力
    を算出し、エネルギ供給機器の出力が該目標出力となる
    ように制御することを特徴とするエネルギ供給システム
    の最適運転制御方法。
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