JPH052386Y2 - - Google Patents

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JPH052386Y2
JPH052386Y2 JP12260986U JP12260986U JPH052386Y2 JP H052386 Y2 JPH052386 Y2 JP H052386Y2 JP 12260986 U JP12260986 U JP 12260986U JP 12260986 U JP12260986 U JP 12260986U JP H052386 Y2 JPH052386 Y2 JP H052386Y2
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resin
mold
insert
rising wall
resin insert
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は、ボス部に配置さた樹脂インサート
に軟質合成樹脂の被覆層が被覆されたステアリン
グホイールに関するものである。
(従来の技術) 自動車等の車輌に取り付けられるステアリング
ホイールには、高級感とソフトな手触り感を与え
るために、パツド部やリング部に軟質合成樹脂製
の被覆部材を被覆させて被覆層を形成したものが
ある。
近年、前記自動車はますます高級化指向とな
り、前記パツド部下方のボスカバーにまで軟質合
成樹脂を被覆させようとしている。また、軟質合
成樹脂製の被覆部材として例えば、PVC樹脂を
用いる場合には、被覆部材が軟質のため、単にボ
ス部に配置した樹脂インサートに積層しただけで
は、樹脂インサートと被覆部材との間に端部から
の剥離が生じ易くこれらの剥離防止手段を設ける
必要がある。
そして、前記剥離防止手段は一般に次のように
している。
すなわち、樹脂インサートの立上り壁に該立上
り壁を直交する貫通孔を設けるとともに、被覆部
材を立上り壁の内側面の貫通孔と対応する部分ま
で回り込ませ、前記貫通孔内に被覆部材を流し込
むことによつて外周面の被覆層と内側面の被覆層
とを連結させている。
(考案が解決しようとする問題点) ところが、樹脂インサートの立上り壁は成形上
及び設計上の都合により通常は金型の型開閉方向
と平行に形成されているので、樹脂インサートの
射出成形と同時にこの立上り壁に直交する貫通孔
を設けるためには、前記金型自体にスライドコア
等の特別の機構を設けなければならず、この金型
の製造コストが高くなり、ひいては、ステアリン
グホイールの製造コストを高くするという問題が
あつた。
考案の構成 (問題点を解決するための手段) 本考案は、前記問題点を解決するためになされ
たものであつて、その目的は簡単な金型構造で樹
脂インサートと被覆層の剥離を防止でき、かつ、
安価にステアリングホイールを製造できるもので
ある。そのため本考案は樹脂インサートの立上り
壁の内側面に係止部を備えた係止溝を前記立上り
壁の立設方向と平行に設けたという手段を採用し
ている。
(作用) 樹脂インサートに被覆層を一体的に被覆させる
と、該樹脂インサートの立上り壁の内側面には係
止部を備えた係止溝が前記立上り壁の立設方向と
平行に形成されているため、この部分を被覆した
被覆部材はその一部が前記係止溝の係止部で係止
され、被覆層とインサートとの剥離が防止され
る。
(実施例) 以下、この考案を自動車のステアリングホイー
ルに具体化した一実施例を第1図〜第5図に従つ
て説明する。
第2図に示すように、ステアリングシヤフトが
嵌合されるボス1の外周には棒状のスポーク部芯
金2が溶接等によつて固定されており、該スポー
ク部芯金2の先端にはリング上に形成されたリン
グ部芯金3が同じく溶接等によつて固定されてい
る。
前記ボス1、スポーク部芯金2及びリング部芯
金3にはPVC(ポリ塩化ビニル)樹脂よりなる被
覆層4が該ボス1、スポーク部芯金2、リング部
芯金3及び後述する樹脂インサート10をインサ
ートとしてインサート射出成形によつて一体的に
被覆形成されている。そして、リング部芯金3と
被覆層4でリング部5が形成され、スポーク部芯
金2と予備成形された樹脂インサート10と被覆
層4とでスポーク部6が形成されている。さら
に、ボス1の周囲には該ボス1を被覆する円板上
の底面8と、該底面8からスポーク部6に延びる
筒状の立上り壁9とから構成されるガラス繊維入
りPP(ポリプロピレン)樹脂製の樹脂インサート
10が射出成形により予備成形されており、該樹
脂インサート10の立上り壁9の内側面にはこの
立上り壁9の補強用のリブ17が設けられてい
る。そして、立上り壁9の立設方向は予備成形す
る射出成形用金型の型開閉方向と一致しており、
ボス1の底部と平行に形成された底面8は該型開
閉方向と直交するようになつている。前記立上り
壁9のうち、下方に位置する下部立上り壁9aの
内側面の略中央には該下部立上り壁9aを補強す
るための厚肉部18が前記底面8に向かつて形成
されており、該厚肉部18と下部立上り壁9aと
の境目には段差部11が形成されている。そし
て、ボス1と樹脂インサート10と該樹脂インサ
ート10の外周を覆う前記被覆層4とでボスカバ
ー7(第1図にはボスカバー7部分の被覆層4は
図示しない)が形成されている。
この樹脂インサート10の予備成形は第5図に
示すように、前記リング部芯金3の一部、スポー
ク部芯金2及びボス1をインサートとして予備成
形用の射出成形用金型にセツトし、ポリオレフイ
ン系樹脂としてのガラス繊維入りPP(ポリプロピ
レン)樹脂をインサート射出成形することによつ
て成形されている。このとき、樹脂シンサート1
0の予備成形用の固定形21の成形面に該ボス1
の底部が前記予備成形用金型の型開閉方向と垂直
になるように配置され、また、可動型22の樹脂
インサート10の立上り壁9が形成される部分の
成形には該型開閉方向と一致する4本の溝成形用
ピン22が立設されている。
そして、可動型22を作動させて型閉めすると
ともに、溶融ガラス繊維入りPP樹脂を射出すれ
ば、芯金に樹脂インサート10が予備成形され、
その下部立上り壁9aの内側面には開口縁9bか
ら段差部11に向かつて延びる係止溝12が形成
される。
第1図に示すように、前記下部立上り壁9aの
開口縁9bには前記段差部11まで延びる4本の
係止溝12が所定間隔をおいて形成されており、
各係止溝12は前記立上り壁9の立設方向と平行
に形成されている。前記係止溝12は開口部の幅
が係止溝12の中央部分よりも幅狭となる横断面
がほぼ円形状に形成されており、この中央部と開
口部との間の部分で前記被覆層4を係止する係止
部13が形成さている。従つて、係止溝12は樹
脂インサート10を予備成形する射出成形用金型
の型開閉方向と一致するようになつている。
そして、樹脂インサート10が予備成形された
芯金を被覆層4の成形用金型にセツトし、PVC
樹脂の被覆層4を射出成形する。このとき、前記
係止溝12部分には該係止溝12内全体に被覆部
層4のPVC樹脂が充填されており、その樹脂が
係止部13に係止されることによつて下部立上り
壁9の開口縁9bから被覆層4が剥離することを
防止している。従つて、前記被覆層4は接着製の
悪いガラス繊維入りPP樹脂からなる前記樹脂イ
ンサート10に対して接着剤を用いなくとも強固
に接合されるばかりでなく、前記立上り壁9の開
口縁9bで被覆層4が剥離することを防止できる
ようになつている。
以上、本実施例によれば、樹脂インサート10
のうち下部立上り壁9aの内側面に被覆層4が係
止される係止溝12を設けたため、立上り壁9の
開口縁9bにおける被覆層4の剥離を防止するこ
とができる。さらに、元来、接着性の悪いポリオ
レフイン系の樹脂であるガラス繊維入りPP樹脂
製の樹脂インサート10に対してはこの実施例は
特に有効である。
また、前記係止溝12を、樹脂インサート10
を形成する射出成形金型の型開閉方向と一致する
ように設けたので、可動型22に溝形成用ピン2
3を設けるだけで済み、従来のように金型にスラ
イドコア等の特別な機構を設ける必要はなく、こ
の金型を安価な製造コストで製造することがで
き、ひいては安価にステアリングホイールを製造
することができる。
なお、本考案は前記実施例に限定されるもので
はなく、例えば、次に示すように変更して具体化
することも可能である。
(1) 前記係止溝12は本実施例の円形の他、第6
図に示す横断面が六角形状の係止溝25や、第
7図に示す横断面が台形状の係止溝26として
も良く、開口部の幅が溝の他の部分の幅よりも
短いものならばどんな断面形状でも良い。
(2) 前記実施例では樹脂インサート10のうち下
部立上り壁9aのみに係止溝12を設けたが、
この他、他の立上り壁9部分に設けても良い。
(3) 前記係止溝12の本数は、本実施例の4本の
他、1本〜3本でも、5本以上でも良く、該係
止溝12の底面8方向への長さも本数に合わせ
て任意に変更しても良い。
(4) 前記実施例では樹脂インサート10を芯金全
周に予備成形したものを示したが、樹脂インサ
ート10だけを別型で成形しておき、被覆層4
の成形時にインサート芯金とともにセツトする
ようにしても良い。勿論、この樹脂インサート
10にも係止溝12が設けられていることは言
うまでもない。
考案の効果 以上詳述したように、本考案によれば、樹脂イ
ンサートに被覆された被覆部材の剥離を確実に防
止できるとともに、係止溝を形成するにも従来の
スライドコア等の機構を用いることなく形成でき
るため、安価な製造コストで樹脂インサート成形
用の金型を製造することができるという優れた効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案を具体化したステアリングホイ
ールの樹脂インサートを示す要部斜視図、第2図
は樹脂インサートとリング部を横方向に破断した
ステアリンクホイールの部分正面図、第3図は第
2図の下部立上り壁部分の拡大横断面図、第4図
は第2図の下部立上り壁部分の拡大縦断面図、第
5図は樹脂インサートの立上り壁に係止溝を形成
する射出成形用金型を示す縦断面図、第6,7図
は係止溝の別例を示す拡大横断面図である。 10……樹脂インサート、9……立上り壁、9
a……下部立上り壁、12,25,26……係止
溝、13……係止部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 樹脂インサート10の立上り壁9,9aの内
    側面に係止部13を備えた係止溝12,25,
    26を前記立上り壁9,9aの立設方向と平行
    に設けたことを特徴とするステアリングホイー
    ル。 2 前記係止溝12,25,26は前記立上り壁
    9,9aの開口縁9bに設けられていることを
    特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項記載
    のステアリングホイール。
JP12260986U 1986-08-09 1986-08-09 Expired - Lifetime JPH052386Y2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12260986U JPH052386Y2 (ja) 1986-08-09 1986-08-09
US07/062,602 US4800775A (en) 1986-08-09 1987-06-16 Steering wheel

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12260986U JPH052386Y2 (ja) 1986-08-09 1986-08-09

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Publication Number Publication Date
JPS6328577U JPS6328577U (ja) 1988-02-25
JPH052386Y2 true JPH052386Y2 (ja) 1993-01-21

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