JPH0523769U - モータ - Google Patents

モータ

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JPH0523769U
JPH0523769U JP3736192U JP3736192U JPH0523769U JP H0523769 U JPH0523769 U JP H0523769U JP 3736192 U JP3736192 U JP 3736192U JP 3736192 U JP3736192 U JP 3736192U JP H0523769 U JPH0523769 U JP H0523769U
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正人 岩田
博之 椎名
恭一 下村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業性を高めつつ、モータ軸の回転バランス
を確保する。 【構成】 モータ軸15の端部に偏心軸30が一体回転
するように配設されているとともに、偏心軸30との回
転バランスを確保するためのバランサがモータ軸15と
一体回転するように固定されているモータにおいて、バ
ランサ34は偏心位置に軸挿通孔35が開設され、偏心
軸30よりも大径の円柱形状に一体成形され、その一端
面には回り止め穴37が一体的に没設されており、偏心
軸30の一端部がバランサ34の回り止め穴37に圧入
されて偏心軸30およびバランサ34が前記軸挿通孔3
5においてモータ軸15に嵌合されている。 【効果】 モータ軸15と偏心軸30との境界の部位に
バランサ34が嵌着されているため、偏心軸30に一方
取り加工部を設けることなく、バランサ34をモータ軸
15に一体回転するように固定することができ、加工作
業性および組付作業性を高めることができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、モータに関し、特に、偏心軸付モータ軸の回転バランスを確保する ためのバランサの取付構造に係り、例えば、往復ピストン容積形ポンプ駆動用の モータに利用して有効なものに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、往復ピストン容積形ポンプがモータにより駆動される場合、モータ軸 の先端部に偏心軸が一体回転するように設けられ、この偏心軸にピストンのコネ クティングロッドが軸受を介して回転自在に連結されている。このモータにおい ては、この偏心軸にバランサが取り付けられることにより、偏心軸分の回転バラ ンスが確保されている。
【0003】 従来のこの種のモータにおけるバランサの取り付け方法としては、モータ軸の 先端に突設された偏心軸に一方取り部を切削加工により切設し、この一方取り部 にバランサを嵌合して一体回転するように固定する方法が採用されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなバランサ取付方法による往復ピストン容積形ポンプ 駆動用モータにおいては、次のような問題点がある。
【0005】 モータ軸の偏心軸に一方取り加工を施す作業は、切削加工の位置決めが難し く、製作加工費が高くなる。
【0006】 バランサはコネクティングロッド軸受の外側に配置されるので、モータ軸の 振れが大きくなり、この現象に起因するモータの異音が発生する。
【0007】 バランサはポンプケーシング内に配置されることになるが、バランサの配置 箇所が偏心軸の先端部であるため、コネクティングロッドのポンプケーシング内 での動作に支障が生じないように、バランサに逃げ部を切削加工する必要がある 。したがって、この切削作業による工数が増加する。
【0008】 本考案の目的は、作業性を高めつつ、モータ軸の回転バランスを確保すること ができるモータを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案に係るモータは、モータ軸の端部に偏心軸が一体回転するように配設さ れているとともに、偏心軸との回転バランスを確保するためのバランサがモータ 軸と一体回転するように固定されているモータにおいて、 前記バランサは偏心位置に軸挿通孔が開設され、前記偏心軸よりも大径の円柱 形状に一体成形されているとともに、その一端面には回り止め穴が一体的に没設 されており、 前記偏心軸の一端部がバランサの前記回り止め穴に嵌入されて前記偏心軸およ びバランサが前記軸挿通孔において前記モータ軸に嵌合されていることを特徴と する。
【0010】
【作用】
前記した手段によれば、モータ軸に対するバランサの固定作業のみで済み、偏 心軸に一方取り部を切削加工する作業を要しない。また、バランサはモータ軸の 基端部側に配設されるから、モータ軸の振れが低減される。また、軸長が短くな るとともに、バランサに対する負荷用軸受逃げ部を切削加工しなくて済む。
【0011】
【実施例】
図1は本考案の一実施例である往復ピストン容積形ポンプ駆動用モータを示す 縦断面図、図2はその要部を示す分解斜視図、図3(a)、(b)はその作用を 説明するための各説明図である。
【0012】 本実施例において、本考案に係るモータは、往復ピストン容積形ポンプ駆動用 モータとして構成されている。このモータ10はモータ部と、ピストンが往復動 する容積形ポンプ部とを備えている。
【0013】 モータ部11はヨーク13とエンドブラケット12とから成るハウジングを備 えており、ヨーク13の内周にはマグネット14が複数個、磁界を形成するよう に周方向に等間隔に配されて固定されている。モータハウジング内にはヨーク1 3の長さよりも長いモータ軸15が回転自在に軸架されており、モータ軸15に はアーマチュア16およびコミテータ17が互いに隣合わせに配されて固装され ている。このコミテータ17にはブラシ18が摺接されており、モータ軸15は その一端部が端部軸受19により、また、中間部が中間部軸受20によりそれぞ れ回転自在に支承されている。
【0014】 モータ軸15の中間部軸受20側の先端部はハウジングの外部に突出されてお り、その突出端部には取付部21が、軸線方向に一体的に形成されている。この 取付部21は、モータ軸15よりも直径の小さな円柱形状に形成されている小径 部22と、この小径部22の基端側片脇に形成されている雄一方取り部23と、 小径部22の先端部に形成されており、ストッパリング26が嵌着される環状溝 25とによって構成されている。
【0015】 取付部21には偏心軸が一体回転するように取り付けられているとともに、そ の両側に第1バランサおよび第2バランサが配設されて一体回転するように固定 されている。
【0016】 偏心軸30は焼結成形法によって略円柱形状に一体成形されており、その中央 部には取付部21の小径部22と同径の偏心軸孔31が、その孔心(A)がこの 偏心軸30の中心線B(以下、偏心Bということがある。)に対して寸法Eだけ 偏心されて開設されている。
【0017】 この軸挿通孔31の一端部には、モータ軸15の外径と同径の円形形状に形成 された回り止め穴32が連続するように開設されており、この回り止め穴32は モータ軸15の中心線Aと同軸上に配されている。したがって、この回り止め穴 32は軸挿通孔31に対して同心になっており、また、偏心軸30の偏心Bに対 して寸法Eだけ偏心した状態になっている。また、回り止め穴32の一部には雄 一方取り部23に嵌合する雌一方取り部33が形成されている。
【0018】 この偏心軸30の片側端部には第1バランサ34が嵌合されている。第1バラ ンサ34は焼結成形法によって略円盤形状に一体成形されている。第1バランサ 34の中心線上には軸挿通孔35が開設されており、軸挿通孔35にはモータ軸 15が挿通されている。軸挿通孔35には雄一方取り部23に嵌合する雌一方取 り部36が形成されている。
【0019】 第1バランサ34には回り止め穴37が軸挿通孔35の端部に連続するように 開設されており、この回り止め穴37は偏心軸孔31の中心線Bと同心に配され ている。第1バランサ34がモータ軸15に嵌合される以前に、回り止め穴37 には偏心軸30が圧入される。このとき、偏心軸30の軸挿通孔31と第1バラ ンサ34の軸挿通孔35とが芯合わせされる。
【0020】 偏心軸30の外周には後記するコネクティングロッド軸受49が第1バランサ 34に隣接して嵌合されており、この軸受49には後記するコネクティングロッ ドが嵌合されている。
【0021】 取付部21の小径部22における先端部には第2バランサ40が、コネクティ ングロッド軸受49に隣接して一体回転するように嵌合されている。第2バラン サ40は焼結成形法によって略円盤形状に一体成形されている。第2バランサ4 0には軸挿通孔41がモータ軸15の中心線Aと同心に開設されている。
【0022】 第2バランサ40には第2の回り止め穴43が、軸挿通孔41におけるコネク ティングロッド軸受側の端部に配されて連続するように開設されており、この回 り止め穴43はモータ軸15の中心線Aに対して偏心量Eだけ偏心されている。 したがって、回り止め穴43は偏心軸30の軸挿通孔31の中心線Bと同心に配 されている。そして、第2バランサ40の回り止め穴43は偏心軸30の端部に 嵌合されており、この状態で、取付部21の小径部22と軸挿通孔41とが嵌合 されている。
【0023】 取付部21の環状溝25にはストッパリング26が嵌着されており、このスト ッパリング26によって第1バランサ34、偏心軸30および第2バランサ40 は軸方向への抜けが阻止されるようになっている。
【0024】 そして、本実施例において、第1バランサ34および第2バランサ40は、偏 心軸30に対してダイナミックアンバランスおよびスタッティックアンバランス を同時に修正するために、図3(a)に示されている重心G1、G2の重量およ び位置が次式を満足するように設定されている。
【0025】 M1×L1=M2×L2・・・ M1+M2=M3 ・・・
【0026】 ここで、M1は第1バランサ34の重心G1における第1バランサ34のアン バランス量であって、第1バランサ34の質量×中心線Aからの距離によって求 められる。M2は第2バランサ40の重心G2における第2バランサ40のアン バランス量であって、第2バランサ40の質量×中心線Aからの距離、によって 求められる。M3は偏心軸30の重心G3における偏心軸30のアンバランス量 であって、偏心軸30の質量×中心線Aからの距離、によって求められる。L1 は第1バランサ34の重心G1と偏心軸30の重心G3との距離、L2は第2バ ランサ40の重心G2と偏心軸30の重心G3との距離、である。
【0027】 前記式によってダイナミックアンバランスが修正され、前記式によってス タティックアンバランスが修正される。なお、第1バランサ34にはモータ軸1 5、バランサ34および偏心軸30に形成された一方取り部23、36、33等 によってアンバランスについての修正分が加味されている。
【0028】 他方、ポンプ部50はポンプケーシング51を備えており、ポンプケーシング 51はモータ部11のエンドブラケット12に隣接されて固定されている。ポン プケーシング51にはシリンダ室52が一体的に形成されており、このシリンダ 室52にはピストン53が摺動自在に嵌合されている。
【0029】 ピストン53にはコネクティングロッド54の一端部がピン55を介して回転 自在に連結されており、このコネクティングロッド54の他端部はコネクティン グロッド軸受49により回転自在に支承されている。
【0030】 シリンダ室52の一端(上端部)にはシリンダヘッド56が当接されて固定さ れており、このシリンダヘッド56には吐出口57および吸入口58がそれぞれ 開設されている。吐出口57側には吐出弁59が流体の流通を開閉するように配 設されており、吸入口58には吸入弁60が流体の流通を開閉するように配設さ れている。
【0031】 吐出弁59はスプリング(図示せず)の付勢力によって吐出口57を閉鎖し、 シリンダ室52内の圧力が上昇したときにスプリングの付勢力に抗して吐出口5 7を開くように構成されている。吸入弁60はスプリング(図示せず)の付勢力 によって吸入口58を閉鎖し、シリンダ室52内の圧力が低下したときにスプリ ングの付勢力に抗して吸入口58を開くように構成されている。
【0032】 次に作用を説明する。 モータが運転されてモータ軸15が回転すると、両バランサ34、40自体は A軸を中心として回転(自転)するが、偏心軸30はモータ軸15の中心線Aを 中心点とし、偏心軸30の中心線である偏心Bを軌跡とする円(すなわち、中心 線Aと偏心Bとの偏心量Eを半径とする円)に沿って公転する。
【0033】 したがって、この偏心軸30の公転運動に追従してコネクティングロッド軸受 49も公転運動を行い、このコネクティングロッド軸受49の公転運動に伴い、 このコネクティングロッド軸受49に支承されたコネクティングロッド54を介 してピストン53がシリンダ52内を往復運動する。
【0034】 ピストン53の往復運動の際、ピストン53が上昇して圧縮行程に移行すると 、シリンダ室52内が加圧され、加圧された流体が吐出口57を介して排出され る。次に、ピストン53が下降し吸入行程に入ると、吸入弁60を介してシリン ダ52内に流体が導入される。この動作を繰り返すことによって、ポンプ作用が 実行される。
【0035】 ところで、モータ軸15には偏心軸30が一体的に突設されているため、ポン プ部50を除いたモータ軸15自体の回転バランスは、偏心軸30のアンバラン ス量分だけ不均衡になっている。
【0036】 しかし、本実施例においては、モータ軸15の中間部に第1バランサ34と第 2バランサ40とがモータ軸15と一体回転するように嵌着されているため、偏 心軸30の不均衡が第1、第2バランサ34、40によって修正されることにな る。つまり、モータ軸15自体の回転バランスは偏心軸30と第1、第2バラン サ34、40との相殺により均衡が図られた状態になる。
【0037】 このとき、第1バランサ34および第2バランサ40は、前記式およびを 満足するように構成されているため、偏心軸30についてのダイナミックアンバ ランスおよびスタティックアンバランスが偏心軸30の近傍において同時に修正 される。このため、本実施例によれば、第1バランサ34および第2バランサ4 0のアンバランス量をいずれも小さく抑制することができる。その結果、モータ 軸15全体としての回転アンバランスの修正作業を簡略化することができる。
【0038】 すなわち、例えば、図3(b)に示されているように、偏心軸30の片側にバ ランサbが付設されることによって、偏心軸30のアンバランスが修正される従 来例の場合には、モータ軸15のアーマチュア16に第1バランサとしてパテa が固定的に取り付けられたり、反対に、アーマチュア16に切欠部(図示せず) が切設されたりすることにより、モータ軸15全体の回転アンバランスが修正さ れることになる。
【0039】 そして、この従来例の場合におけるアンバランスの修正作業は、次式、を 満足するように実行されることになる。
【0040】 Ma×La=Mb×Lb・・・ Mb+Ma=M3 ・・・
【0041】 前記式中、Maはアーマチュア16に固着されるパテaの重心Gaにおけるパ テaのアンバランス量であって、パテaの質量×中心線Aからの距離、によって 求められる。Laはパテaの重心Gaと偏心軸30の重心G3とからの距離、M bはバランサbの重心Gbにおけるバランサbのアンバランス量であって、バラ ンサbの質量×中心線Aからの距離によって求められる。Lbはバランサbの重 心Gbと偏心軸30の重心G3との距離である。
【0042】 前記式、において、LaはLbよりもきわめて大きいから、偏心軸30の 片側に配設されるバランサbのアンバランス量Mbは、パテaのアンバランス量 Maよりも遙かに大きく設定する必要がある。したがって、従来例におけるバラ ンサbのアンバランス量Mbは、本実施例における第1バランサ34および第2 バランサ40のアンバランス量M1とM2との総和と同じになる。
【0043】 バランサbのアンバランス量Mbが大きくなると、バランサbのサイズが大き くなるため、バランサbがポンプ部50の構成部品と干渉し易くなる。
【0044】 しかし、本実施例においては、第1バランサ34および第2バランサ40のア ンバランス量のそれぞれM1、M2を小さく抑制することができるため、第1バ ランサ34および第2バランサ40を小型化することができ、その結果、ポンプ 部50の構成部品との干渉を未然に回避することができる。
【0045】 また、バランサbのアンバランス量Mbが大きくなると、バランサbによるア ンバランスの修正において誤差が発生し易く、かつ、その誤差の量も大きくなり 易い。そこで、モータ軸15全体としてパテaによるアンバランスの修正作業が 実施されることになるが、大きい誤差が発生する分だけ、その修正作業は難しく なる。
【0046】 しかし、本実施例においては、第1バランサ34および第2バランサ40によ って偏心軸30分のアンバランスはダイナミックおよびスタティックの双方につ いて小さなアンバランス量によって修正されるため、第1バランサ34、第2バ ランサ40によるアンバランスの修正において、誤差の発生頻度は抑制され、か つ、発生する誤差の量はきわめて抑制される。
【0047】 したがって、本実施例においては、モータ軸15全体としてのアンバランスの 修正作業は、偏心軸30分を除く、アーマチュア16やコミテータ17に関する アンバランスの修正に限定されることになるため、きわめて簡単に実施すること ができる。
【0048】 本実施例によれば、偏心軸30、第1バランサ34および第2バランサ40が いずれも、焼結成形法によってそれぞれ一体成形されているため、その加工工数 が大幅に低減されるとともに、大量生産することができる。
【0049】 そして、偏心軸30と第1バランサ34とは各別に焼結成形された後、モータ 軸15に嵌合される前に、偏心軸30の一端部が第1バランサ34の回り止め穴 37に嵌入されることによって一体化されるため、一体化後の形状において非対 称形状を実現することができる。つまり、焼結成形後に切削加工によって非対称 形状のバランサ付偏心軸を作り出す必要がないため、焼結成形法の前記メリット を低減させなくて済む。
【0050】 さらに、本実施例によれば、第1バランサ34および第2バランサ40はこれ らの回り止め穴37、43においてモータ軸15と偏心軸30とに跨がって嵌合 されていることにより、その偏心関係によって回り止めされた状態になるため、 一方取り部23、33、36は省略することができる。
【0051】 なお、第2バランサ40は場合によっては省略することができる。
【0052】 図4は本考案の他の実施例である往復ピストン容積形ポンプ駆動用モータを示 す縦断面図、図5はその要部を示す分解斜視図である。
【0053】 本実施例2が前記実施例1と異なる点は、偏心軸30Aがモータ軸15Aに切 削加工等により一体的に突設されており、この偏心軸30Aとモータ軸15Aと に跨がって1個のバランサ44が嵌合されている点にある。
【0054】 すなわち、モータ軸15Aの中間部軸受20側の先端部には偏心軸30Aが軸 線方向に一体的に突設されている。この偏心軸30Aはモータ軸15Aの中心A に対して偏心した位置に中心(以下、偏心ということがある。)Bを有するとと もに、モータ軸15Aよりも径の小さな円柱形状に切削加工により一体的に形成 されている。この偏心軸30Aの先端部にはストッパリング26が嵌着される環 状溝25が形成されている。
【0055】 モータ軸15Aにはバランサ44が偏心軸30Aに跨がるように配されて、一 体回転するように嵌合されている。すなわち、バランサ44は焼結成形方法によ り、略円盤形状に一体成形されており、本体45を備えている。本体45にはモ ータ軸15Aの外径に等しい円形を有するモータ軸嵌入部46と、偏心軸30A の外径に等しい内径を有する偏心軸嵌入部47とがそれぞれ一体的に開設されて いる。
【0056】 モータ軸嵌入部46は本体45の中心Cに対して偏心した位置に配置されて開 設されており、この偏心量の調整によって偏心軸30Aとのバランスが実質的に 確保されるようになっている。偏心軸嵌入部47はモータ軸嵌入部46の底面に おいて、モータ軸15Aの中心Aと偏心軸30Aの偏心Bとの関係になるように 、その中心Bがモータ軸嵌入部47の中心線Aに対して偏心されている。
【0057】 バランサ44の偏心軸嵌入部47側の端面には、円形リング形状に形成された スペーサ部48が軸線方向に一体的に突設されており、このスペーサ部48は偏 心軸嵌入部47と同心円に配されて、その内径が偏心軸嵌入部47の内径に等し くなるように形成されている。
【0058】 そして、バランサ44はモータ軸嵌入部46側から偏心軸30Aに嵌合されて 行き、モータ軸嵌入部46にモータ軸15Aの端部が嵌入されて、偏心軸嵌入部 47に偏心軸30Aが嵌入される。この状態で、バランサ44はモータ軸15A と一体回転する状態になる。
【0059】 バランサ44が嵌着された偏心軸30Aの外側部分には、負荷用軸受としての コネクティングロッド軸受49が嵌合される。続いて、偏心軸30Aの先端に形 成された環状溝25にストッパリング26が嵌着されることによって、コネクテ ィングロッド軸受49は偏心軸30Aに抜け止め状態で取り付けられることにな る。
【0060】 次に作用を説明する。 モータ軸15Aの回転に伴って、バランサ44はA軸を中心として回転するが 、このバランサ44にはスペーサ48が一体的に形成されているため、バランサ 44はコネクティングロッド軸受49とスペーサ48を介して離間した状態で回 転することになる。したがって、バランサ44が軸受49およびコネクティング ロッド54の障害になることはない。
【0061】 ところで、モータ軸15Aには偏心軸30Aが一体的に突設されているため、 モータ軸15A自体の回転バランスは、偏心軸30Aのアンバランス量分だけ不 均衡になっている。
【0062】 しかし、本実施例においては、モータ軸15Aの中間部にバランサ44がモー タ軸15Aと一体回転するように嵌着されているため、偏心軸30Aの不均衡が バランサ44によって修正されることになる。つまり、モータ軸15A自体の回 転バランスは偏心軸30Aとバランサ44との相殺により均衡が図られた状態に なる。
【0063】 本実施例2によれば、次のような効果が得られる。 モータ軸の先端部と、モータ軸の先端部に設けられた偏心軸との境界の部位 にバランサが嵌着されているため、偏心軸に一方取り加工部を設けることなく、 バランサをモータ軸に一体回転するように固定することができ、加工作業性およ び組付作業性を高めることができる。
【0064】 バランサは負荷用軸受に対してモータ軸の基端部側に配設されているため、 モータ軸の振れを低減することができるとともに、モータ軸の軸長を短くするこ とができる。
【0065】 バランサの負荷用軸受側にスペーサが一体的に形成されているため、従来の ようなバランサにおける負荷用軸受逃げ部を切削加工により形成しなくて済み、 生産性を高めることができる。
【0066】
【考案の効果】 以上説明したように、本考案によれば、モータ軸の先端部と、モータ軸の先端 部に設けられた偏心軸との境界の部位にバランサが嵌着されているため、偏心軸 に一方取り加工部を設けることなく、バランサをモータ軸に一体回転するように 固定することができ、加工作業性および組付作業性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例である揺動ピストン容積形ポ
ンプ駆動用モータを示す縦断面図である。
【図2】その要部を示す分解斜視図である。
【図3】(a)、(b)はその作用を説明するための各
説明図である。
【図4】本考案の他の実施例である揺動ピストン容積形
ポンプ駆動用モータを示す縦断面図である。
【図5】その要部を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
10…揺動ピストン容積形ポンプ駆動用モータ、11…
モータ部、12…エンドブラケット、13…ヨーク、1
4…マグネット、15、15A…モータ軸、16…アー
マチュア、17…コミテータ、18…ブラシ、19…端
部軸受、20…中間部軸受、21…取付部、22…小径
部、23、24…雄一方取り部、25…環状溝、26…
ストッパリング、30、30A…偏心軸、31…軸挿通
孔、32…回り止め穴、33、36…雌一方取り部、3
4…第1バランサ、35…軸挿通孔、37…回り止め
穴、40…第2バランサ、41…軸挿通孔、42…雌一
方取り部、43…回り止め穴、44…バランサ、45…
バランサ本体、46…モータ軸嵌入部、47…偏心軸嵌
入部、48…スペーサ部、49…コネクティングロッド
軸受、50…ポンプ部、51…ポンプケーシング、52
…シリンダ室、53…ピストン、54…コネクティング
ロッド、55…ピン、56…シリンダヘッド、57…吐
出口、58…吸入口、59…吐出弁、60…吸入弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 萩原 浩 群馬県桐生市広沢町1丁目2681番地 株式 会社三ツ葉電機製作所内

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータ軸の端部に偏心軸が一体回転する
    ように配設されているとともに、偏心軸との回転バラン
    スを確保するためのバランサがモータ軸と一体回転する
    ように固定されているモータにおいて、 前記バランサは偏心位置に軸挿通孔が開設され、前記偏
    心軸よりも大径の円柱形状に一体成形されているととも
    に、その一端面には回り止め穴が一体的に没設されてお
    り、 前記偏心軸の一端部がバランサの前記回り止め穴に嵌入
    されて前記偏心軸およびバランサが前記軸挿通孔におい
    て前記モータ軸に嵌合されていることを特徴とするモー
    タ。
  2. 【請求項2】 モータ軸の端部に偏心軸が一体回転する
    ように配設されているとともに、偏心軸との回転バラン
    スを確保するためのバランサがモータ軸と一体回転する
    ように固定されているモータにおいて、 前記バランサが前記モータ軸と前記偏心軸とに跨がって
    嵌合されているとともに、偏心軸嵌入部がモータ軸嵌入
    部に対して偏心軸の偏心量分だけ偏心されていることを
    特徴とするモータ。
  3. 【請求項3】 前記バランサの偏心軸嵌入側端面にスペ
    ーサ部が一体的に突設されているとともに、前記偏心軸
    に負荷用軸受がこのスペーサ部に当接された状態で、偏
    心軸に嵌合されていることを特徴とする実用新案登録請
    求の範囲第2項記載のモータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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