JPH052365B2 - - Google Patents

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JPH052365B2
JPH052365B2 JP59111723A JP11172384A JPH052365B2 JP H052365 B2 JPH052365 B2 JP H052365B2 JP 59111723 A JP59111723 A JP 59111723A JP 11172384 A JP11172384 A JP 11172384A JP H052365 B2 JPH052365 B2 JP H052365B2
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JP
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polysulfone
membrane
water
sulfonated polysulfone
semipermeable membrane
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JP59111723A
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Kenichi Ikeda
Shoichi Yamamoto
Tomoko Takii
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Nitto Denko Corp
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Nitto Denko Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はスルホン化ポリスルホンからなる半透
膜及びその製造方法に関し、詳しくは、部分スル
ホン化されたポリスルホンの均質膜からなる半透
膜及びその製造方法に関する。 式A と、式B とを繰返し単位として有する線状ポリスルホン共
重合体は、既にカナダ特許第847963号明細書に記
載されており、また、この共重合体のスルホン化
物も既に特開昭55−48222号公報に記載されてい
る。即ち、この公報には、上記ポリスルホン共重
合体を濃硫酸に溶解させてスルホン化することに
よつて、式Aの繰返し単位は実質的にすべてスル
ホン化されているが、式Bの繰返し単位は実質的
にすべてが非スルホン化状態で残存している親水
性のスルホン化ポリスルホンが生成することが記
載されている。更に、このスルホン化ポリスルホ
ン共重合体が限外濾過膜として潜在的に有用であ
ることも言及されている。また、同時に、式Aの
繰返し単位のみからなるポリスルホンを同様に濃
硫酸中に溶解させるとき、このポリスルホンは速
やかにスルホン化されて、完全に水溶性のスルホ
ン化ポリスルホンを生成することが記載されてい
る。 また、繰返し単位が式C からなるポリスルホンのスルホン化物は、米国特
許第3709841号明細書に記載されており、特開昭
50−99973号公報及び特開昭51−146379号公報に
は、このようなスルホン化ポリスルホンの溶液を
異方性限外濾過膜の表面の緻密層上に塗布し、溶
剤を蒸発させることにより、半透性を有する薄膜
が限外濾過膜上に積層されてなる逆浸透用の複合
半透膜を製造する方法が記載されている。同様
に、Office of Water Research and
Tehnology Department of the Interior、
Report No.2001−20には、上記式Cの繰返し単
位からなるポリスルホンのスルホン化物の溶液を
式Cの繰返し単位からなるポリスルホンの限外濾
過膜上に塗布し、溶剤を蒸発させて、半透膜を得
る方法が記載されている。 しかしながら、本発明者らは、前記式Aの繰返
し単位のみからなるポリスルホンを、そのスルホ
ン化条件を制御するこにより、親水性ではある
が、水不溶性であるように、部分スルホン化し得
ることを見出すと共に、更に、此部分スルホン化
ポリスルホンを均質な薄膜状の半透膜に製膜する
ことができ、この半透膜が耐塩素性、耐PH性、耐
熱性及び耐圧密化性にすぐれた所謂ルーズな逆浸
透膜乃至は限外濾過膜として有用であることを見
出して、本発明に至つたものである。 本発明によるスルホン化ポリスルホン半透膜
は、繰返し単位A よりなるポリスルホンを部分スルホン化してな
り、N−メチル−2−ピロリドン100mlに重合体
0.5gを溶解した溶液について、30℃において測
定した対数粘度が0.5cm3/g以上であり、且つ、
イオン交換容量が2ミリ当量/g以下である水不
溶性の部分スルホン化ポリスルホンからなること
を特徴とし、かかる半透膜は、本発明に従つて、
上記部分スルホン化ポリスルホンを、少量の非プ
ロトン性極性有機溶剤を含んでいてもよいアルキ
レングリコールモノアルキルエーテルに溶解して
製膜溶液とし、これを適宜の基材上に塗布し、溶
剤を蒸発させることによつて製造される。 本発明において用いる部分スルホン化ポリスル
ホンは、前記式Aで表わされる繰返し単位を有す
るポリスルホンを部分スルホン化することによつ
て得られる重合体であつて、親水性であるが、水
不溶性である。この部分スルホン化は、ポリスル
ホンを例えば比較的粗大な粒子のまま、97〜98%
濃硫酸中に加え、当初は未溶解のままに、常温に
て数時間緩やかに撹拌することによつて得られ
る。反応後、得られた粘稠な反応液を水中に投じ
ることによつて、部分スルホン化ポリスルホンを
容易に分離することができる。 本発明においては、かかる部分スルホン化ポリ
スルホンは、乾燥樹脂1gについて、イオン交換
容量が2ミリ当量/g以下であり、且つ、N−メ
チル−2−ピロリドン100mlにこの重合体0.5gを
溶解した溶液について、30℃において測定した対
数粘度(以下、スルホン化ポリスルホンの対数粘
度の測定方法は同じである。)が0.5cm3/g以上、
好ましくは0.7cm3/g以上であることが必要であ
る。 繰返し単位が式Aのみからなるポリスルホンに
おいて、二つのエーテル基に挟まれた芳香環のす
べてがモノスルホン化されたとき、かかるスルホ
ン化ポリスルホンの理論イオン交換容量は2.4ミ
リ当量/gであるが、本発明において用いる部分
スルホン化ポリスルホンは、そのイオン交換容量
が2ミリ当量/g以下であることが必要である。
イオン交換容量が2ミリ当量/gを越えるとき
は、部分スルホン化ポリスルホンが水溶性を有す
るに至り、水性媒体を含む液体を処理することが
多い半透膜として不適当である。また、対数粘度
が0.5cm3/gよりも小さいときは、ピンホール等
の欠陥のない均一な薄膜に製造することが困難で
ある。 本発明において用いる部分スルホン化ポリスル
ホンが有するスルホン酸基は、式−SO3Mで表わ
され、ここに、Mは水素、アルカリ金属又はテト
ラアルキルアンモニウムを示す。例えば、ポリス
ルホンを部分をスルホン化した後、この部分スル
ホン化ポリスルホンを水洗し、乾燥するれば、遊
離のスルホン酸基を有する部分スルホン化ポリス
ルホンを得ることができる。また、この部分スル
ホン化ポリスルホンを水酸化アルカリ金属又はア
ルカリ金属アルコラートの水溶液やメタノール、
エタノール溶液等にて処理すれば、スルホン酸基
をアルカリ金属塩とすることができる。水酸化ア
ルカリ金属としては、例えば、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等が、ま
た、アルカリ金属アルコラートとしては、例え
ば、ナトリウムメチラート、カリウムメチラー
ト、カリウムエチラート等が用いられる。また、
テトラアルキルアンモニウム、例えば、水酸化テ
トラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルア
ンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウ
ム、水酸化テトラブチルアンモニウム等の上記と
同様の溶液で処理すれば、対応するテトラアルキ
ルアンモニウム塩とすることができる。 本発明による半透膜は、種々の方法にて製造す
ることができるが、通常、前記部分スルホン化ポ
リスルホンを有機溶剤に溶解して製膜溶液とし、
これを適宜の支持基材上に塗布し、溶剤を蒸発さ
せることによつて製造することができる。 製膜溶液を調製するための有機溶剤としては、
ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリ
ドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性有機
溶剤や、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノエチルエーテル等のアルキレ
ン基の炭素数が2又は3であり、アルキル基の炭
素数が1〜4であるアルキレングリコールモノア
ルキルエーテルを挙げることができる。尚、用い
る部分スルホン化ポリスルホンによつては、上記
アルキレングリコールモノエーテルに溶解しない
か、又は膨潤のみする場合もあるが、このような
スルホン化ポリスルホンも、アルキレングリコー
ルモノエーテルに少量の上記非プロトン性極性有
機溶剤を添加してなる混合溶剤にはよく溶解す
る。 製膜溶液の溶剤として、アルキレングリコール
モノアルキルエーテル又はこれと少量の前記非プ
ロトン性極性有機溶剤との混合溶剤を用いること
は、後述する溶剤の蒸発除去において、常温乃至
僅かの加熱によつて溶剤を除去することができ、
且つ、欠陥のない均一な薄膜を得ることができる
ので有利である。 製膜溶液におけるスルホン化ポリスルホン濃度
は、得られる半透膜の膜厚に関係するが、通常、
0.01〜15重量%の範囲が好ましく、特に、0.1〜
10重量%の範囲が好ましい。 製膜溶液を塗布するための基材は特に制限され
ないが、例えば、ガラス、ステンレス鋼、アルミ
ニウム、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂
等からなる平滑な面を有するものが好ましく用い
られる。溶剤を蒸発させるために、必要に応じて
加熱してもよい。加熱温度は用いた溶剤に応じて
適宜に選べばよい。尚、製膜溶液を基材上に塗布
後の溶剤の蒸発を促進するために、製膜溶液を予
め加熱しておいてもよい。 次いで、支持基材上に塗布した製膜溶液から溶
剤を蒸発除去させることによつて、本発明による
半透膜を得ることができる。溶剤を蒸発除去した
後、支持基材を水中に浸漬すれば、膜を容易に支
持基材から剥離することができる。 得られる半透膜の膜厚は、製膜溶液における部
分スルホン化ポリスルホン濃度や、支持基材への
製膜溶液の塗布厚みにもよるが、膜の透水速度を
高くするには薄いほうがよく、強度の高めるため
には厚いほうがよい。従つて、特に、制限される
ものではないが、通常、膜厚は0.05〜5μmの範囲
である。 このようにして得られる本発明による半透膜
は、異方性をもたず、厚み方向に均質な膜であつ
て、且つ、耐塩素性、耐PH性、耐熱性等にすぐ
れ、所謂ルーズな逆浸透膜乃至ば限外濾過膜とし
て使用するのに好適であり、更に、本発明による
半透膜は、長期間にわたる連続使用によつても、
圧密化することなく、当初の高い透水速度を維持
する。 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例により何ら限定されるもので
はない。尚、実施例において、得られた半透膜の
溶質除去率及び透水速度は透水速度は次式により
求めた。 除去率=(1−膜透過液中の溶質濃度/膜供給液中の溶
質濃度)×100(%) 透水速度=透過水量(m2)/有効膜面積(m2)×透過時
間(日) (1) ポリスルホンの製造 特公昭46−21458号に記載されている方法に
従つて、繰返し単位が式A1 であるポリスルホンを製造した。 即ち、ヒドロキノン13.2g(0.12モル)を撹
拌器、窒素ガス導入管、水抜き管及び温度計を
備えたフロスコに入れ、これにスルホラン100
mlとキシレン50mlを加えた。マントルヒーター
による加熱下に撹拌しながら、150℃で1時間
還流を行ない、この際、水約3mlを抜き出し
た。 次いで、温度を110℃まで下げ、4,4′−ジ
クロルジフエニルスルホン34.5g(0.12モル)
と炭酸カリウム20.7g(0.15モル)を加えて重
合反応を開始した。155℃で50分間還流した後、
50分間の間に水を抜きながら、200℃まで昇温
し、更に、200〜215℃で30分間還流を続けた。
この反応の間に抜き出された水量は3.6mlであ
つた。 反応液の一部をガラス板に塗布し、水中に浸
漬したとき、フイルムを形成し得ることを確認
した後、反応液にスルホラン80mlを加え、100
℃まで温度を下げ、ジクロルメタン20mlを加え
た。このようにして得た反応混合物を純水中に
投じて、ポリスルホンを凝固させ、一晩放置し
た。これを分離し、ミキサーで粉砕し、純水と
イソプロピルアルコールで洗浄した後、80℃の
温度で6時間乾燥した。 このようにして得られたポリスルホンは、小
豆色粒状物であつて、この重合体0.5gをp−
クロルフエノール100mlに溶解した溶液として、
47℃において測定した対数粘度(以下、ポリス
ルホンの対数粘度の測定条件は同じである。)
は1.40cm3/gであつた。 (2) 部分スルホン化ポリスルホンの製造 上記のようにして得たポリスルホン10gを比
較的粗大な粒子状のままで97%濃硫酸80mlに加
え、当初は未溶解のままで常温にて緩やかに4
時間撹拌反応させて、黒褐色の粘稠な反応液を
得た。これを氷浴中に投入して、部分スルホン
化ポリスルホンを凝固させた。水にて洗浄後、
0.5N水酸化ナトリウム水溶液800ml中に一晩放
置した。次いで、洗浄液が中性になるまでこの
重合体を洗浄した後、30℃で7時間真空乾燥し
た。 このようにして得られた淡黄色粒状の部分ス
ルホン化ポリスルホンは、水不溶性であつて、
対数粘度は3.00cm3/g、イオン交換容量は1.92
ミリ当量/gであつた。 (3) 半透膜の製造 上記のようにして得た部分スルホン化ポリス
ルホン0.8gをN,N−ジメチルホルムアミド
9.4gに溶解し、孔径10μmの濾紙を用いて異物
を除いて、均一な製膜溶液を調製した。60℃に
加熱したガラス板上にこの製膜溶液を55μmの
ギヤツプにて流延塗布し、熱風乾燥器にてガラ
ス板上の塗布膜に熱風を送風して溶剤を蒸発さ
せ、除去した。ガラス板を水中に浸漬して、膜
をガラス板より剥離した。この膜の膜厚は0.3μ
mであつた。 (4) 膜特性の評価 水中でガラス板から剥離した部分スルホン化
ポリスルホン半透膜をポリスルホン限外濾過膜
にすくいあげ、濃度5000ppmの塩化ナトリウム
水溶液を源液として、温度25℃、圧力50Kg/cm2
で透過実験を行なつたところ、塩化ナトリウム
の除去率37.4%、透水速度4.67m3/m2・日であ
つた。 また、濃度5000ppmの平均分子量20000のポ
リエチレングリコール水溶液を原液として、温
度25℃、圧力30Kg/cm2にて透過実験を行なつた
ところ、ポリエチレングリコールの除去率は94
%、透水速度は2.3m3/m2・日であつた。 実施例 2〜4 実施例1において、製膜溶液における部分スル
ホン化ポリスルホン濃度と、製膜溶液をガラス板
上に塗布するときのギヤツプを変えた以外は、実
施例1と全く同様にして、膜厚の種々異なる半透
膜を得た。これらの半透膜について、濃度
5000ppmの塩化ナトリウム水溶液を温度25℃、圧
力50Kg/cm2で透過実験を行なつた結果を第1表に
示す。 実施例 5 実施例1で得た部分スルホン化ポリスルホン
0.1gをエチレングリコールモノメチルエーテル
10gとN−メチル−2−ピロリドン1gとの混合
溶剤に溶解し、10μmの濾紙を用いて異物を除い
て、製膜溶液を調製した。これを55μmのギヤツ
プにてガラス板上に流延塗布し、25℃で殆どの溶
剤を除去した後、120℃で30分間加熱して溶剤を
除去した。次いで、ガラス板を水中に浸漬して、
膜をガラス板より剥離した。この膜の膜厚は0.3μ
mであつた。 この膜をポリスルホン限外濾過膜上にすくいあ
げ、濃度5000ppmの塩化ナトリウム水溶液を温
【表】 度25℃、圧力50Kg/cm2で透過実験を行なつたとこ
ろ、除去率は36.5%、透水速度は4.8m3/m2・日
であつた。 実施例 6 実施例1において、ポリスルホンを部分スルホ
ン化し、反応液を氷浴中に投入して、部分スルホ
ン化ポリスルホンを凝固させ、水にて洗浄後、
0.5N水酸化ナトリウム水溶液で処理することな
く、そのまま60℃で6時間乾燥した。 この部分スルホン化ポリスルホン0.1gをエチ
レングリコールモノメチルエーテル10gに溶解
し、孔径10μmの濾紙を用いて異物を除いて、製
膜溶液を調製した。 25℃の温度において、この製膜溶液をガラス板
上に55μmのギヤツプにて流延塗布し、雰囲気温
度に約30分間放置して溶剤を蒸発除去した。ガラ
ス板を水中に浸漬して、膜をガラス板から剥離し
た。この膜の膜厚は、0.4μmであつた。 この膜をポリスルホン限外濾過膜上にすくいあ
げ、濃度5000ppmの塩化ナトリウム水溶液を温度
25℃、圧力50Kg/cm2で透過実験を行なつたとこ
ろ、除去率は38.5%、透水速度は5.0m3/m2・日
であつた。 実施例 7 実施例1において、ヒドロキノンの代わりにレ
ゾルシノールを用いた以外は、実施例1と同様に
して、式A2 の繰返し単位を有するポリスルホンを得た。この
ポリスルホンは小豆色粒状物であつて、対数粘度
は1.30cm3/gであつた。 このポリスルホン10gを97%硫酸80mlに加え
て、実施例1と同様にして、常温にて2時間緩や
かに撹拌反応させて、黒褐色の粘稠な反応液を得
た。これを氷浴中に投じて重合体を凝固させ、洗
浄後、0.5N水酸化ナトリウム水溶液800ml中に一
晩放置した。この後、重合体を純水で洗浄し、30
℃で7時間真空乾燥した。 このようにして得られた部分スルホン化ポリス
ルホンは、淡黄色の粒状物であつて、対数粘度は
2.96cm3/g、イオン交換容量は1.6ミリ当量/g
であつた。 このようにして得た部分スルホン化ポリスルホ
ン0.8gをN,N−ジメチルホルムアミド9.4gに
溶解し、孔径10μmを濾紙を用いて異物を除い
て、製膜溶液を調製した。 この製膜溶液を60℃に加熱したガラス板上に
55μmのジヤツプで流延塗布し、熱風乾燥器にて
製膜溶液塗布面に熱風を送風して溶剤を除去し
た。このガラス板を水中に浸漬して、膜をガラス
板より剥離した。この膜の膜厚は0.3μmであつ
た。 この膜をポリスルホン限外濾過膜上にすくいあ
げ、濃度5000ppmの塩化ナトリウム水溶液を温度
25℃、圧力50Kg/cm2で透過実験を行なつたとこ
ろ、除去率は38.5%、透水速度は4.2m3/m2・日
であつた。 実施例 8 実施例1において、ヒドロキノンの代わりにカ
テコールを用いた以外は、実施例1と同様にし
て、式A3 の繰返し単位を有するポリスルホンを得た。この
ポリスルホンは小豆色粒状物であつて、対数粘度
は1.32cm3/gであつた。 このポリスルホンを実施例5と同様にして部分
スルホン化して、淡黄色粒状であつて、対数粘度
は2.80cm3/g、イオン交換容量1.7ミリ当量/g
の部分スルホン化ポリスルホンを得た。 この部分スルホン化ポリスルホンを用いて、実
施例5と同様にして厚み0.3μmの半透膜を得、こ
れについて実施例5と同じ条件でその膜性能を評
価した結果、塩化ナトリウム除去率は39.0%、透
水速度は4.5m3/m2・日であつた。 実施例 9 (耐圧密化性) 実施例4において得た半透膜について、実施例
1と同じ条件にて塩化ナトリウム水溶液を透過実
験を連続して行ない、透過特性の経時変化を測定
した。結果を第2表に示すように、膜性能は経時
的に変化せず、膜の圧密化は起こらなかつた。
【表】 (耐熱性の評価) 実施例1において得た半透膜を95℃の熱水中に
30分間浸漬し、除去率及び透水速度を測定した。
更に、このように熱水に30分間浸漬する操作を繰
り返して、同様に除去率及び透水速度を測定し
た。結果を第3表に示す。本発明による半透膜
は、熱水中への繰り返しの浸漬によつてても、そ
の膜性能が実質的に変化せず、従つて、高温の液
体混合物の処理に好適に用いることができる。
【表】 (耐酸性) 実施例1において得た半透膜を蒸留水に2時間
浸漬し、次いで、25℃の0.5N塩酸水溶液に2時
間浸漬した後、実施例1と同じ条件下で塩化ナト
リウム水溶液についての膜性能を測定した。除去
率は37.6%、透水速度は4.7m3/m2・日であつて、
実質的に変化がなかつた。従つて、本発明の半透
膜は耐酸性にすぐれていることが理解される。 (耐アルカリ性) 実施例1において得た半透膜を蒸留水に2時間
浸漬し、次いで、25℃の0.5N水酸化ナトリウム
水溶液に2時間浸漬した後、実施例1と同じ条件
下で塩化ナトリウム水溶液についての膜性能を測
定した。除去率は35.0%、透水速度は4.8m3
m2・日であつて、実質的に変化がなかつた。 従つて、本発明の半透膜は耐アルカリにすぐれ
ていることが理解される。 (耐乾燥性) 実施例1において得た半透膜を蒸留水に2時間
浸漬し、次いで、25℃で2時間乾燥した後、実施
例1と同じ条件下で塩化ナトリウム水溶液につい
ての膜性能を測定した。除去率は37.5%、透水速
度は4.7m3/m2・日であつて、実質的に変化がな
かつた。従つて、本発明の半透膜は乾燥後も、こ
れを再湿潤化すれば、当初と同等の膜性能を有す
ることが理解される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 繰返し単位A よりなるポリスルホンを部分スルホン化してな
    り、N−メチル−2−ピロリドン100mlに重合体
    0.5gを溶解した溶液について、30℃において測
    定した対数粘度が0.5cm3/g以上であり、且つ、
    イオン交換容量が2ミリ当量/g以下である水不
    溶性の部分スルホン化ポリスルホンからなる異方
    性をもたない実質的に均質な半透膜。 2 部分スルホン化ポリスルホンの有するスルホ
    ン酸基が−SO3M(但し、Mは水素、アルカリ金
    属又はテトラアルキルアンモニウムを示す。)で
    表わされることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の半透膜。 3 繰返し単位A よりなるポリスルホンを部分スルホン化してな
    り、N−メチル−2−ピロリドン100mlに重合体
    0.5gを溶解した溶液について、30℃において測
    定した対数粘度が0.5cm3/g以上であり、且つ、
    イオン交換容量が2ミリ当量/g以下である水不
    溶性の部分スルホン化ポリスルホンを、少量の非
    プロトン性極性有機溶剤を含んでいてもよいアル
    キレングリコールモノアルキルエーテルに溶解し
    て製膜溶液とし、これを適宜の基材上に塗布し、
    溶剤を蒸発させることを特徴とする水不溶性の部
    分スルホン化ポリスルホンからなる異方性をもた
    ない実質的に均質な半透膜の製造方法。 4 部分スルホン化ポリスルホンの有するスルホ
    ン酸基が−SO3M(但し、Mは水素、アルカリ金
    属又はテトラアルキルアンモニウムを示す。)で
    表わされることを特徴とする特許請求の範囲第3
    項記載の半透膜の製造方法。
JP11172384A 1984-05-30 1984-05-30 スルホン化ポリスルホン半透膜及びその製造方法 Granted JPS60255110A (ja)

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JP11172384A JPS60255110A (ja) 1984-05-30 1984-05-30 スルホン化ポリスルホン半透膜及びその製造方法

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JPS60255110A JPS60255110A (ja) 1985-12-16
JPH052365B2 true JPH052365B2 (ja) 1993-01-12

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