JPH0523567Y2 - - Google Patents

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JPH0523567Y2
JPH0523567Y2 JP7150688U JP7150688U JPH0523567Y2 JP H0523567 Y2 JPH0523567 Y2 JP H0523567Y2 JP 7150688 U JP7150688 U JP 7150688U JP 7150688 U JP7150688 U JP 7150688U JP H0523567 Y2 JPH0523567 Y2 JP H0523567Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
<産業上の利用分野> 本考案は、GaAs薄膜等を製造する装置に関
し、さらに詳しくは、蒸着材料の蒸発粒子をイオ
ン化し、そのイオンを基板表面上に導いてその表
面上に薄膜を形成する装置に関する。 <従来の技術> GaAs薄膜形成においては、通常、Gaおよび
Asを個別の蒸着源から蒸発させ、それぞれの蒸
発粒子を同一の基板表面上に導いている。 ここで、一般に、Asを蒸着源に入れて蒸発さ
せると、蒸発粒子の大半はAs4の形になることが
知られている。しかしながら、GaAs薄膜形成に
は、基板表面上に導くAsの蒸発粒子は、As4より
もAs2の方が成長膜への付着確率が高く、しかも
結晶性が良いとされている。 そこで、従来、蒸着源として第3図に示すよう
な、クラツカ31a付きのるつぼ31を用い、
Asの蒸発粒子As4をクラツカ31a部で再加熱す
ることにより熱分解(クラツキング)し、外部に
2As2を蒸散させている。そして、このような蒸
着源を用いた場合には、下記の〔表〕に示すよう
に、蒸発粒子As4は、クラツカ31a部における
再加熱温度T2を高くすることにより、その大部
分が熱分解してAs2になることが明らかにされて
いる。なお、T1はるつぼ31部の加熱温度であ
る。(R.F.C.Farrow,et al.“Collected Papers
of MBE−CST−2”169(1982)Tokyo)
【表】 一方、薄膜製造装置においては、形成される薄
膜の物性や結晶学的諸性質を制御するために、従
来、蒸着源から蒸発した粒子をイオン化すること
がなされており、その構成例を、第4図、第5図
を参照しつつ説明すると、蒸発粒子が進行する領
域Fの側方周辺にグリツド45およびイオン化用
フイラメント44を配設し、このフイラメント4
4に電流を流すとともに、フイラメント44とグ
リツド45間に所定の電位差を付与することによ
り、フイラメント44から発生する熱電子を電位
差によりグリツド45の内方へと引き寄せ、蒸発
粒子に衝突させることによつてその粒子をイオン
化し、さらに加速電極49の電場で加速して基板
T表面上に衝突させるよう構成されており、イオ
ン化用フイラメント44に流す電流の強さや形成
される加速電場の強さ等を適宜変化させることに
より、形成される薄膜の諸性質を制御することが
できる。 <考案が解決しようとする課題> ところで、上述の構成において、蒸着材料に
Asを用いた場合には、その蒸発粒子は、イオン
化領域内でフイラメント44からの輻射熱等によ
り再加熱されるが十分でなく、一部の粒子は熱分
解するものの、大部分は蒸発したままの状態、つ
まりAs4の形でイオン化され基板Tに衝突してし
まう。 以上のことから、GaAs薄膜を、その諸性質を
制御しつつ形成する場合には、イオン化領域の前
段に再加熱部を新たに設けるか、もしくは蒸着源
として第3図に示すようなクラツカ付きのるつぼ
を用いる必要があり、どうしても装置全体が大掛
りになるという問題があつた。 本考案の目的は、装置全体を大掛りにすること
なく、例えばAs等の蒸発粒子の大部分を、熱分
解させた後に、イオン化することのできる、薄膜
製造装置を提供することにある。 <課題を解決するための手段> 上記の目的を達成するための構成を、実施例に
対応する第1図、第2図を参照しつつ説明する
と、本考案は、グリツド5の蒸着源1側の一部分
に、蒸着粒子進行方向に所定幅を有し、かつ、蒸
着粒子進行領域Fの側方周辺を囲う導電体5aを
形成したことを特徴としている。 <作用> フイラメント4,4から発生した熱電子の一部
は、電位差により導電体5aの壁体に引き寄せら
れ衝突することにより、その壁体を加熱する。 このように、本来イオン化を行なうための熱電
子の一部を強制的に導電体5aに集めてその壁体
を電子衝撃によつて加熱することにより、導電体
5aはきわめて高い温度になり、その輻射熱によ
つて蒸発粒子を十分に加熱することが可能にな
る。 <実施例> 本考案の実施例を、以下、図面に基づいて説明
する。 第1図は本考案実施例の構成図、第2図はその
グリツド5周辺の斜視図である。 例えばAs等の蒸着材料Mを収容する、るつぼ
1の側壁周辺は加熱用フイラメント2によつて囲
われている。 加熱用フイラメント2には交流電源3が接続さ
れており、このフイラメント2に電流を流すこと
によつて発生するジユール熱によつて、るつぼ1
の壁体が加熱され、内部の蒸着材料Mが蒸発す
る。 るつぼ1の上方には、蒸発粒子が進行する領域
Fの側方周辺を囲うべく形成されたグリツド5が
配設されており、そのグリツド5の上方には、加
速電極9および基板Tが順次配設されている。 グリツド5の下方一部分は薄肉円筒形状を有し
ており、この薄肉円筒部5aはグリツド5本体と
同種の材料、例えばMpもしくはW等、高い融点
を有する導電材によつて形成されている。 グリツド5の側方周囲には、上下2本の輪状の
フイラメント4,4が配設されている。その各フ
イラメント4,4の両端は同一の交流電源6に接
続されており、それぞれのフイラメントに電流を
流すことができる。 グリツド5と各フイラメント4,4との間に
は、直流電源7が設けられており、グリツド5が
各フイラメント4,4に対して正電位になるよ
う、両者間に電位差を付与することができる。ま
た、グリツド5と加速電極9との間にも直流電源
8が設けられており、両者間に所定の電場を形成
することができる。 以上のように構成された部品のうち、るつぼ
1、フイラメント2,4,4、グリツド5、加速
電極9および基板Tは、例えば真空チヤンバ等の
真空装置内に配設され、それぞれの電源3,6,
7および8は真空装置外部に配設される。 次に、作用を説明する。グリツド5周辺のフイ
ラメント4,4に電流を流すことにより熱電子が
発生し、上方のフイラメント4からの熱電子は、
電位差によりグリツド5の内方へと引き寄せら
れ、蒸発粒子に衝突し、また下方のフイラメント
4からの熱電子は薄肉円筒部5aの壁体に引き寄
せられ衝突することによりその壁体を加熱する。 これにより、るつぼ1から蒸発した粒子、例え
ばAs4は、薄肉円筒部5aでその輻射熱により十
分に加熱され、大部分が2As2へと熱分解し、さ
らにその上方で熱電子のシヤワーを浴び、その二
次電子を放出して陽イオンとなる。そして、その
陽イオンAs2 +は加速電極9の電場によつて加速
されて基板T表面に衝突する。 ここで、薄肉円筒部5aの蒸発粒子進行方向に
おける幅は、その円筒部5aの輻射熱によつて、
蒸発粒子が熱分解するのに必要な温度にまで達す
るよう、フイラメント4に流す電流の強さ等の諸
条件に基づいて適宜決定する。 以上は、蒸発粒子をイオン化する機能を備えた
真空蒸着装置に本考案を適用した例を示している
が、本考案はこれに限られることなく、例えばク
ラスタイオンビーム装置等、蒸発粒子をイオン化
する機能を備えた他の薄膜製造装置にも適用でき
る。 <考案の効果> 以上説明したように、本考案によれば、グリツ
ドの蒸着源側の一部分に、蒸発粒子進行方向に所
定幅を有し、かつ、蒸発粒子進行領域の側方周辺
を囲う導電体を形成したから、グリツドの構造を
若干変更するだけで、蒸発粒子の再加熱部を新た
に設けることなく、蒸発粒子を、そのイオン化の
前段で、十分に加熱することが可能になる。従つ
て、装置全体を、第4図に示す従来の装置に比し
て大きくすることなく、例えばAs等の蒸発粒子
を、その大部分を熱分解させた後にイオン化して
基板表面へと導くことができる。 しかも、電源系の変更も不要で、グリツド以外
は、従来の装置と全く同様な構造でよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案実施例の構成図、第2図はその
グリツド5周辺の斜視図、第3図はクラツカ付き
るつぼの縦断面図、第4図は蒸発粒子をイオン化
する機能を備えた薄膜製造装置の従来例の構成
図、第5図はそのグリツド45周辺の斜視図であ
る。 1……るつぼ、4……フイラメント、5……グ
リツド、5a……薄肉円筒部、6……交流電源、
7……直流電源、F……蒸発粒子進行領域、T…
…基板。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 蒸着源と、その蒸着源からの蒸発粒子が進行す
    る領域の側方周囲に配設されたグリツドおよびフ
    イラメントを備え、そのフイラメントに電流を流
    すとともに、当該フイラメントと上記グリツド間
    に所定の電位差を付与することにより、上記フイ
    ラメントから発生する熱電子を上記グリツド内方
    へと引き寄せることによつて、蒸発粒子をイオン
    化し、そのイオンを基板表面上に導いてその表面
    上に薄膜を形成する装置において、上記グリツド
    の上記蒸着源側の一部分に、蒸発粒子進行方向に
    所定幅を有し、かつ、蒸発粒子進行領域の側方周
    辺を囲う導電体を形成したことを特徴とする、薄
    膜製造装置。
JP7150688U 1988-05-30 1988-05-30 Expired - Lifetime JPH0523567Y2 (ja)

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JP7150688U JPH0523567Y2 (ja) 1988-05-30 1988-05-30

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JP7150688U JPH0523567Y2 (ja) 1988-05-30 1988-05-30

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Publication Number Publication Date
JPH01177265U JPH01177265U (ja) 1989-12-18
JPH0523567Y2 true JPH0523567Y2 (ja) 1993-06-16

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JPH01177265U (ja) 1989-12-18

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