JP2864692B2 - 蒸着装置 - Google Patents
蒸着装置Info
- Publication number
- JP2864692B2 JP2864692B2 JP21285590A JP21285590A JP2864692B2 JP 2864692 B2 JP2864692 B2 JP 2864692B2 JP 21285590 A JP21285590 A JP 21285590A JP 21285590 A JP21285590 A JP 21285590A JP 2864692 B2 JP2864692 B2 JP 2864692B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- guide
- guide portion
- opening
- vapor deposition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、蒸着材料を溶融して蒸気を発生し、基板に
付着させて薄膜を形成する蒸着装置に関する。
付着させて薄膜を形成する蒸着装置に関する。
従来の技術 一般に、蒸着による製膜は蒸発した蒸着材料が周囲に
広がるため製膜したい領域のみでなく製膜室の内壁や至
る所に蒸着材料が付着するため材料の利用効率が悪く普
通は10%程度である。これらの問題を解決するため、例
えば第7図(特公平1−49786号公報)に示すように案
内部51とるつぼ52内の溶融した蒸着材料53、電子ビーム
54、蒸着微粒子55、フィルム等の基板56、マスク57より
なる。ここでるつぼ52とその中の蒸着材料53からなる蒸
発源58に接続された案内部51は蒸着源58より発生した蒸
着微粒子55の周囲への四散を防止している。また前記蒸
着材料53を溶融するため案内部51の基板側開口を広げて
電子ビーム54を導入している。また案内部51はその内壁
に付着した蒸発粒子が再蒸発可能な温度になるように加
熱される。この時案内部51の加熱手段としては、案内部
51に直接通電する抵抗加熱方式が一般的に採用されてい
る。
広がるため製膜したい領域のみでなく製膜室の内壁や至
る所に蒸着材料が付着するため材料の利用効率が悪く普
通は10%程度である。これらの問題を解決するため、例
えば第7図(特公平1−49786号公報)に示すように案
内部51とるつぼ52内の溶融した蒸着材料53、電子ビーム
54、蒸着微粒子55、フィルム等の基板56、マスク57より
なる。ここでるつぼ52とその中の蒸着材料53からなる蒸
発源58に接続された案内部51は蒸着源58より発生した蒸
着微粒子55の周囲への四散を防止している。また前記蒸
着材料53を溶融するため案内部51の基板側開口を広げて
電子ビーム54を導入している。また案内部51はその内壁
に付着した蒸発粒子が再蒸発可能な温度になるように加
熱される。この時案内部51の加熱手段としては、案内部
51に直接通電する抵抗加熱方式が一般的に採用されてい
る。
発明が解決しようとする課題 このような従来の蒸着装置では、案内部51の基板側開
口部が広がっているため製膜領域以外への蒸発粒子の広
がりがある。このため、材料利用率の低下、および周囲
への蒸着材料の付着によるメンテナンス性といった問題
がある。さらに、蒸気のイオン化を行う場合のイオン化
効率の面で不利である。また電子ビームの偏向手段が無
いため基板と蒸着源および電子銃の位置関係に制限を受
け、例えばMEテープのような斜め蒸着の場合は適用でき
るが、垂直磁気記録テープの場合などは適用が困難であ
る。
口部が広がっているため製膜領域以外への蒸発粒子の広
がりがある。このため、材料利用率の低下、および周囲
への蒸着材料の付着によるメンテナンス性といった問題
がある。さらに、蒸気のイオン化を行う場合のイオン化
効率の面で不利である。また電子ビームの偏向手段が無
いため基板と蒸着源および電子銃の位置関係に制限を受
け、例えばMEテープのような斜め蒸着の場合は適用でき
るが、垂直磁気記録テープの場合などは適用が困難であ
る。
なお、垂直磁気記録テープ等ではさらに蒸気をイオン
化し、その運動エネルギーを積極的に製膜に利用し、基
板温度の低下および膜質の向上が期待されている。
化し、その運動エネルギーを積極的に製膜に利用し、基
板温度の低下および膜質の向上が期待されている。
また案内部51の加熱は通電加熱が主であり、案内部51
の材質として導電性の高融点材料を用いなければならな
いという制限があった。またセラミック材料等によって
案内部51を形成し、周囲からヒーターによって加熱した
場合、熱伝導率が低いため効率的に内壁に付着した膜を
加熱することが困難であった。
の材質として導電性の高融点材料を用いなければならな
いという制限があった。またセラミック材料等によって
案内部51を形成し、周囲からヒーターによって加熱した
場合、熱伝導率が低いため効率的に内壁に付着した膜を
加熱することが困難であった。
本発明は上記課題を解決するもので、メンテナンス性
が良く、効率的に案内部に付着した膜を加熱でき、蒸着
効率およびイオン化効率の高い蒸着装置を提供すること
を目的とする。
が良く、効率的に案内部に付着した膜を加熱でき、蒸着
効率およびイオン化効率の高い蒸着装置を提供すること
を目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は上記目的を達成するために、フィルム等の基
板に微粒子を飛散させて薄膜を形成させる微粒子発生源
と、その微粒子発生源から飛散した微粒子を周囲への四
散を防止しながら基板へ導くための、開口面積の小さい
一方の開口部を基板側に向け、開口面積の大きい他方の
開口部を微粒子発生源と接続させた管状の案内部と、そ
の管状の案内部を通して微粒子発生源に電子ビームを照
射し材料を加熱蒸発させて微粒子を発生させる電子銃
と、電子ビームを管状の案内部の基板側開口部近傍にて
磁界によって偏向し管状の案内部を通して微粒子発生源
に導く磁界発生手段とを有する構成による。
板に微粒子を飛散させて薄膜を形成させる微粒子発生源
と、その微粒子発生源から飛散した微粒子を周囲への四
散を防止しながら基板へ導くための、開口面積の小さい
一方の開口部を基板側に向け、開口面積の大きい他方の
開口部を微粒子発生源と接続させた管状の案内部と、そ
の管状の案内部を通して微粒子発生源に電子ビームを照
射し材料を加熱蒸発させて微粒子を発生させる電子銃
と、電子ビームを管状の案内部の基板側開口部近傍にて
磁界によって偏向し管状の案内部を通して微粒子発生源
に導く磁界発生手段とを有する構成による。
作用 本発明は上記の構成により、案内部の基板側開口を狭
めることによって微粒子発生源より飛散した微粒子は周
囲へ四散することなしに、ほぼ製膜領域のみに付着す
る。これによってメンテナンスが容易になる。また電子
ビームを開口部より導入することによって、製膜中に開
口部周辺に付着した膜は、電子ビームによって溶かされ
常に開口部は確保される。また微粒子の密度の最も高い
部分から電子ビームが導入されるため微粒子のイオン化
率が促進され、イオンを電界によって加速することによ
りイオンの運動エネルギーを利用することによって膜質
の向上が図れる。
めることによって微粒子発生源より飛散した微粒子は周
囲へ四散することなしに、ほぼ製膜領域のみに付着す
る。これによってメンテナンスが容易になる。また電子
ビームを開口部より導入することによって、製膜中に開
口部周辺に付着した膜は、電子ビームによって溶かされ
常に開口部は確保される。また微粒子の密度の最も高い
部分から電子ビームが導入されるため微粒子のイオン化
率が促進され、イオンを電界によって加速することによ
りイオンの運動エネルギーを利用することによって膜質
の向上が図れる。
実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面に基づいて説明す
る。第1図は、本発明の第1の実施例で、Co−Cr垂直磁
気記録テープの製膜に適用した例である。フィルム等の
基板1をドラム2に沿わせて走行させつつ、製膜領域に
て高真空を維持するための差圧板を介して下方より蒸着
を行った。すなわち、電子銃3より電子ビーム4を射出
し、磁界5によって偏向し管状の案内部6を通して、る
つぼ7内の蒸着材料(Co−Cr合金)8に照射し、蒸着材
料8を加熱、溶融、蒸発させ、微粒子9A、9Bを発生さ
せ、微粒子9Aを基板1に付着させて製膜を行った。この
時、案内部6は、基板側開口を微粒子発生源側開口部よ
りも狭く絞った。このような構成にすることによって以
下のような効果がある。
る。第1図は、本発明の第1の実施例で、Co−Cr垂直磁
気記録テープの製膜に適用した例である。フィルム等の
基板1をドラム2に沿わせて走行させつつ、製膜領域に
て高真空を維持するための差圧板を介して下方より蒸着
を行った。すなわち、電子銃3より電子ビーム4を射出
し、磁界5によって偏向し管状の案内部6を通して、る
つぼ7内の蒸着材料(Co−Cr合金)8に照射し、蒸着材
料8を加熱、溶融、蒸発させ、微粒子9A、9Bを発生さ
せ、微粒子9Aを基板1に付着させて製膜を行った。この
時、案内部6は、基板側開口を微粒子発生源側開口部よ
りも狭く絞った。このような構成にすることによって以
下のような効果がある。
蒸着材料8より蒸発した微粒子9A、9Bの内、垂直指向
性の高い9Aは案内部6の基板側開口を通り基板1に付着
する。垂直指向性の悪い9Bは案内部6によって周囲への
四散を防止され、開口部内壁に膜10が付着する。このよ
うに製膜領域11以外には微粒子がほとんど付着しないの
でメンテナンス性の向上が図れる。ここで12はるつぼ7
と蒸着材料8からなる微粒子発生源である。また開口部
内壁に付着した膜10は、電子ビーム4をY方向には磁界
5の強度を変えることにより、X方向(紙面と垂直方
向)には電子銃3の持つ既存の偏向手段を用いて走査す
ることによって溶融、蒸発させることができ、常に一定
の開口を保つことができ、特に膜10の加熱手段を儲ける
必要が無い。またこのような方式は、開口部の小さいIC
B(Ionized Cluster Beam)蒸着法において特に有効で
あり、開口部が詰まることなく安定的に製膜が可能であ
る。
性の高い9Aは案内部6の基板側開口を通り基板1に付着
する。垂直指向性の悪い9Bは案内部6によって周囲への
四散を防止され、開口部内壁に膜10が付着する。このよ
うに製膜領域11以外には微粒子がほとんど付着しないの
でメンテナンス性の向上が図れる。ここで12はるつぼ7
と蒸着材料8からなる微粒子発生源である。また開口部
内壁に付着した膜10は、電子ビーム4をY方向には磁界
5の強度を変えることにより、X方向(紙面と垂直方
向)には電子銃3の持つ既存の偏向手段を用いて走査す
ることによって溶融、蒸発させることができ、常に一定
の開口を保つことができ、特に膜10の加熱手段を儲ける
必要が無い。またこのような方式は、開口部の小さいIC
B(Ionized Cluster Beam)蒸着法において特に有効で
あり、開口部が詰まることなく安定的に製膜が可能であ
る。
第2図に本発明の第2の実施例を示す。第11図と同一
部分には同一番号を付し、説明を省略する。すなわち本
発明の特徴は前述の実施例の構成に、さらに微粒子発生
源12を接地し、案内部6と基板1の間に例えばリング状
の加速電極13を設け、加速電源62によって負の電位を与
え、さらに基板1に加速電源63によって負の電位を与え
た。このような構成にすることによって、前記実施例の
効果に加えて以下のように効果がある。電子ビーム4に
よってイオン化された微粒子は加速電極13および基板1
に印加された負の電位によって加速され、基板1に引き
付けられる。これによってイオンの運動エネルギーを製
膜に寄与させることができ、膜質の向上が図られる。但
し、加速電極13への電位の印加、もしくは基板1への電
位の印加どちらか一方でも同様の効果が期待できる。
部分には同一番号を付し、説明を省略する。すなわち本
発明の特徴は前述の実施例の構成に、さらに微粒子発生
源12を接地し、案内部6と基板1の間に例えばリング状
の加速電極13を設け、加速電源62によって負の電位を与
え、さらに基板1に加速電源63によって負の電位を与え
た。このような構成にすることによって、前記実施例の
効果に加えて以下のように効果がある。電子ビーム4に
よってイオン化された微粒子は加速電極13および基板1
に印加された負の電位によって加速され、基板1に引き
付けられる。これによってイオンの運動エネルギーを製
膜に寄与させることができ、膜質の向上が図られる。但
し、加速電極13への電位の印加、もしくは基板1への電
位の印加どちらか一方でも同様の効果が期待できる。
第3図に本発明の第3の実施例を示す。14は案内部、
15はるつぼである。案内部14の内壁の両開口部端にそれ
ぞれ1個づつ電極16を設け、その間に加熱用電源64によ
って電位差を設けた。このような構成にすることによっ
て以下のような効果がある。製膜時に案内部14の内壁に
膜17が付着すると、電極16間に膜17を介して電流が流
れ、抵抗加熱によって膜自身が直接加熱され、膜17は溶
融しるつぼ15に回収され再度蒸発させられる。このため
材料の利用効率が向上する。この場合膜が直接加熱され
るので案内部14を導電性材料にする必要がなく、セラミ
ック等断熱性の良い材料を用いることができる。また楔
形の溝18を螺旋状に設けることによって電極16間の電気
抵抗の増加を図り、さらに加熱し易くすることができ
る。
15はるつぼである。案内部14の内壁の両開口部端にそれ
ぞれ1個づつ電極16を設け、その間に加熱用電源64によ
って電位差を設けた。このような構成にすることによっ
て以下のような効果がある。製膜時に案内部14の内壁に
膜17が付着すると、電極16間に膜17を介して電流が流
れ、抵抗加熱によって膜自身が直接加熱され、膜17は溶
融しるつぼ15に回収され再度蒸発させられる。このため
材料の利用効率が向上する。この場合膜が直接加熱され
るので案内部14を導電性材料にする必要がなく、セラミ
ック等断熱性の良い材料を用いることができる。また楔
形の溝18を螺旋状に設けることによって電極16間の電気
抵抗の増加を図り、さらに加熱し易くすることができ
る。
次に、第4図で本発明の第4の実施例を示す。第3図
と同一部分には同一番号を付し、説明を省略する。すな
わち本発明の特徴は基板1と微粒子発生源12との間に配
設した案内部6に案内部6の開口面に対してθ=45度以
下の比較的低い角度で、電子銃3より射出された電子ビ
ーム4を入射させる。この時、案内部6の周囲に配設し
た直流印加コイル19にて案内部6の基板側開口部と微粒
子発生源12側開口部を結ぶ方向に発生させた磁界20によ
って、磁界20に対して垂直、および水平の速度成分を持
つ電子ビーム4を旋回させ、螺旋状の気道を描きながら
るつぼ7の中の蒸着材料8へ照射する。また案内部6と
基板1との間に加速電極13を設け、加速電源62によって
負の電位を印加し、さらに基板1にも加速電源63によっ
て負の電位を印加する。このような構成にすることによ
って以下のような効果がある。
と同一部分には同一番号を付し、説明を省略する。すな
わち本発明の特徴は基板1と微粒子発生源12との間に配
設した案内部6に案内部6の開口面に対してθ=45度以
下の比較的低い角度で、電子銃3より射出された電子ビ
ーム4を入射させる。この時、案内部6の周囲に配設し
た直流印加コイル19にて案内部6の基板側開口部と微粒
子発生源12側開口部を結ぶ方向に発生させた磁界20によ
って、磁界20に対して垂直、および水平の速度成分を持
つ電子ビーム4を旋回させ、螺旋状の気道を描きながら
るつぼ7の中の蒸着材料8へ照射する。また案内部6と
基板1との間に加速電極13を設け、加速電源62によって
負の電位を印加し、さらに基板1にも加速電源63によっ
て負の電位を印加する。このような構成にすることによ
って以下のような効果がある。
電子ビーム4が旋回することによって微粒子発生源12
より発生した微粒子との衝突確率が増加し、微粒子のイ
オン化が促進される。そして加速電極13および基板1に
印加した電位によってイオン化された微粒子は加速さ
れ、基板1に衝突し、この時の運動エネルギーを製膜に
寄与させることによって膜質の向上が図れる。この場合
も加速電極13への電位の印加、もしくは基板1への電位
の印加どちらか一方でも同様の効果が期待できる。
より発生した微粒子との衝突確率が増加し、微粒子のイ
オン化が促進される。そして加速電極13および基板1に
印加した電位によってイオン化された微粒子は加速さ
れ、基板1に衝突し、この時の運動エネルギーを製膜に
寄与させることによって膜質の向上が図れる。この場合
も加速電極13への電位の印加、もしくは基板1への電位
の印加どちらか一方でも同様の効果が期待できる。
また磁界の強度を変えることによって電子ビーム4の
旋回半径を変え照射密度を制御し、蒸着材料8を加熱す
るパワー密度を調整し局部加熱を無くし、均一な加熱を
行い、突沸等の無い、均一で安定した製膜が可能とな
る。
旋回半径を変え照射密度を制御し、蒸着材料8を加熱す
るパワー密度を調整し局部加熱を無くし、均一な加熱を
行い、突沸等の無い、均一で安定した製膜が可能とな
る。
さらに第5図に本発明の第5の実施例を示す。すなわ
ち第4図の磁界発生手段として第5図に示したように電
磁誘導コイル21を巻回した1組のヨーク22の一端22aを
案内部6の基板側開口部に、ヨーク22の他端22bをるつ
ぼ7の底部に配置し、電磁誘導コイル21に通電し、ヨー
ク22の基板側端22aからでた磁束を案内部6開口を通り
ヨーク22のるつぼ7側端22bへ導いた。23は電子ビーム
4通過用の孔である。このような構成によって強力な磁
界を案内部6に効率的に誘導できる。
ち第4図の磁界発生手段として第5図に示したように電
磁誘導コイル21を巻回した1組のヨーク22の一端22aを
案内部6の基板側開口部に、ヨーク22の他端22bをるつ
ぼ7の底部に配置し、電磁誘導コイル21に通電し、ヨー
ク22の基板側端22aからでた磁束を案内部6開口を通り
ヨーク22のるつぼ7側端22bへ導いた。23は電子ビーム
4通過用の孔である。このような構成によって強力な磁
界を案内部6に効率的に誘導できる。
さらに、前述の発明と同様に案内部6によりメンテナ
ンス性の向上が図られる。
ンス性の向上が図られる。
次に本発明の第6の実施例を第6図に示す。第11図と
同一箇所には同一番号を付し、説明を省略する。すなわ
ち本発明の特徴は案内部6の周囲に電磁誘導コイル24を
配置し、これに高周波の電圧を印加し、案内部6の内壁
に付着した膜25を電磁誘導加熱する。このような構成に
することによって以下のような効果がある。
同一箇所には同一番号を付し、説明を省略する。すなわ
ち本発明の特徴は案内部6の周囲に電磁誘導コイル24を
配置し、これに高周波の電圧を印加し、案内部6の内壁
に付着した膜25を電磁誘導加熱する。このような構成に
することによって以下のような効果がある。
微粒子発生源12より発生した微粒子は、案内部6によ
って周囲への四散が防止され、メンテナンス性の向上が
図られる。この時案内部6の内壁に付着した膜25は、交
流磁界によって電磁誘導作用によって直接加熱されて溶
融し、微粒子発生源12に回収されて再度蒸発する。これ
によって材料利用効率の向上が図れる。またこの時膜は
直接加熱されるので、案内部6への通電加熱、もしくは
案内部6を介してのヒーター等による外部からの加熱手
段を必要としない。このため、案内部6の料選択の自由
度が増す。またこの時発生した磁界によって電子ビーム
4に旋回運動が与えられ微粒子との衝突確率が増し、イ
オン化の促進が行われる。このイオン化された微粒子を
第4図に示したのと同様な加熱手段によって加速し基板
1に付着することによってイオン化された微粒子の持つ
運動エネルギーを製膜に寄与させ膜質の向上が図れる。
って周囲への四散が防止され、メンテナンス性の向上が
図られる。この時案内部6の内壁に付着した膜25は、交
流磁界によって電磁誘導作用によって直接加熱されて溶
融し、微粒子発生源12に回収されて再度蒸発する。これ
によって材料利用効率の向上が図れる。またこの時膜は
直接加熱されるので、案内部6への通電加熱、もしくは
案内部6を介してのヒーター等による外部からの加熱手
段を必要としない。このため、案内部6の料選択の自由
度が増す。またこの時発生した磁界によって電子ビーム
4に旋回運動が与えられ微粒子との衝突確率が増し、イ
オン化の促進が行われる。このイオン化された微粒子を
第4図に示したのと同様な加熱手段によって加速し基板
1に付着することによってイオン化された微粒子の持つ
運動エネルギーを製膜に寄与させ膜質の向上が図れる。
なお、第2図の加速電極13の付加は第1図、第4図、
第5図にも適用でき、第3図の電極16、螺旋状の溝18も
第1図、第4図、第5図に適用できる。
第5図にも適用でき、第3図の電極16、螺旋状の溝18も
第1図、第4図、第5図に適用できる。
発明の効果 以上の実施例から明らかなように本発明によれば、微
粒子発生源に接続した案内部の、基板側の開口部が狭く
なり、電子ビームを前述の開口部近傍で磁界で偏向し、
微粒子発生源に導いているので、蒸発した微粒子の周囲
への四散を防止し、メンテナンス性の向上が図れ、電子
ビームを案内部の開口より導入することによって特に加
熱手段を設けなくても、開口部内壁に付着した膜によっ
て開口部がふさがることがなく、その上、電子ビームが
微粒子と衝突する確率が増えるためイオン化率が向上
し、イオン化した微粒子を加速して基板に付着させるこ
とによって膜質の向上が図れる蒸着装置を提供できる。
粒子発生源に接続した案内部の、基板側の開口部が狭く
なり、電子ビームを前述の開口部近傍で磁界で偏向し、
微粒子発生源に導いているので、蒸発した微粒子の周囲
への四散を防止し、メンテナンス性の向上が図れ、電子
ビームを案内部の開口より導入することによって特に加
熱手段を設けなくても、開口部内壁に付着した膜によっ
て開口部がふさがることがなく、その上、電子ビームが
微粒子と衝突する確率が増えるためイオン化率が向上
し、イオン化した微粒子を加速して基板に付着させるこ
とによって膜質の向上が図れる蒸着装置を提供できる。
第1図、第2図、第3図、第4図、第5図および第6図
は本発明の第1、第2、第3、第4、第5および第6の
実施例の蒸発装置の概略構成図、第7図は従来の蒸着装
置の概略構成図である。 1……フィルム等の基板、3……電子銃、4……電子ビ
ーム、5……磁界、6……案内部、9A,9B……微粒子、1
2……微粒子発生源。
は本発明の第1、第2、第3、第4、第5および第6の
実施例の蒸発装置の概略構成図、第7図は従来の蒸着装
置の概略構成図である。 1……フィルム等の基板、3……電子銃、4……電子ビ
ーム、5……磁界、6……案内部、9A,9B……微粒子、1
2……微粒子発生源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 児玉 佳代子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特公 平1−60546(JP,B2) 特公 平1−52472(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 14/00 - 14/58
Claims (7)
- 【請求項1】フィルム等の基板に微粒子を飛散させて薄
膜を形成させる微粒子発生源と、その微粒子発生源から
飛散した微粒子を周囲への四散を防止しながら前記基板
へ導くための、開口面積の小さい一方の開口部を基板側
に向け、開口面積の大きい他方の開口部を前記微粒子発
生源と接続させた管状の案内部と、その管状の案内部を
通して前記微粒子発生源に電子ビームを照射し材料を加
熱蒸発させて微粒子を発生させる電子銃と、前記電子ビ
ームを前記管状の案内部の基板側開口部近傍にて磁界に
よって偏向し前記管状の案内部を通して前記微粒子発生
源に導く磁界発生手段とを有することを特徴とする蒸着
装置。 - 【請求項2】磁界発生手段が電子ビームが案内部内を旋
回させつつ微粒子発生源に導くための、前記案内部の基
板側開口部と前記微粒子発生源側開口部を結ぶ方向に磁
界を発生する構成よりなることを特徴とする請求項1記
載の蒸着装置。 - 【請求項3】案内部の基板側開口部と前記案内部の微粒
子発生源側開口部を結ぶ方向に磁界を発生するための手
段として、電磁誘導コイルを巻回したヨークを前記微粒
子発生源および案内部周囲に配置し、そのヨークの一方
の磁極からでた磁束が前記案内部の基板側開口部と微粒
子発生源側開口部を通って他方の磁極に入るようにした
ヨークであることを特徴とする請求項2記載の蒸着装
置。 - 【請求項4】案内部内壁に付着した膜を加熱蒸発させる
ための、前記案内部の周囲に配設された電磁誘導コイル
と、その電磁誘導コイルに交流電圧を印加するための手
段とを有することを特徴とする請求項1、2または3記
載の蒸発装置。 - 【請求項5】微粒子発生源を接地し、管状の案内部と基
板との間にイオン化された微粒子を基板方向に加速する
ための手段を設けたことを特徴とする請求項1、2、3
または4記載の蒸着装置。 - 【請求項6】製膜中に案内部内壁に付着した膜に通電加
熱を行い、その膜を融点以上に昇温するための、前記案
内部の両開口部の内壁に設けた電極を有することを特徴
とする請求項1、2または3記載の蒸着装置。 - 【請求項7】案内部内壁に付着した膜の電気抵抗を所要
の値とするための、前記案内部内壁に設けた螺旋状の溝
を有することを特徴とする請求項(6)記載の蒸着装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21285590A JP2864692B2 (ja) | 1990-08-10 | 1990-08-10 | 蒸着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21285590A JP2864692B2 (ja) | 1990-08-10 | 1990-08-10 | 蒸着装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0499267A JPH0499267A (ja) | 1992-03-31 |
JP2864692B2 true JP2864692B2 (ja) | 1999-03-03 |
Family
ID=16629431
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21285590A Expired - Fee Related JP2864692B2 (ja) | 1990-08-10 | 1990-08-10 | 蒸着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2864692B2 (ja) |
-
1990
- 1990-08-10 JP JP21285590A patent/JP2864692B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0499267A (ja) | 1992-03-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH04236770A (ja) | 真空アーク蒸着のアークスポットの制御方法及び蒸発源 | |
US3931490A (en) | Electron beam vaporization apparatus | |
JPH08505434A (ja) | プラズマ補助高速電子ビーム蒸発用の装置 | |
JPH0477072B2 (ja) | ||
US5466941A (en) | Negative ion sputtering beam source | |
US5418348A (en) | Electron beam source assembly | |
JP4689843B2 (ja) | 矩形陰極アーク源およびアークスポットの指向方法 | |
US20090294281A1 (en) | Plasma film forming apparatus and film manufacturing method | |
JP3481953B2 (ja) | 基板をコーティングするための装置 | |
JP2864692B2 (ja) | 蒸着装置 | |
US3467057A (en) | Electron beam evaporator | |
JPH0711429A (ja) | 金属蒸気発生方法および装置 | |
US3526206A (en) | Coating apparatus including electron beam evaporating means | |
JPH0770741A (ja) | 蒸発源 | |
US3475542A (en) | Apparatus for heating a target in an electron beam furnace | |
JP3961158B2 (ja) | 電子ビーム蒸発装置 | |
US3472999A (en) | Electron beam generating device | |
JP4515158B2 (ja) | 電子ビームガンおよびプラズマ装置 | |
JPH08319562A (ja) | プラズマ発生装置およびイオンプレーティング装置 | |
JP2000026953A (ja) | プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置 | |
JPS6046368A (ja) | スパツタリングタ−ゲツト | |
JP3431174B2 (ja) | サブストレートのコーティング装置 | |
JPS62149864A (ja) | 電子ビ−ムの照射方法 | |
JP2551539Y2 (ja) | 磁気テープ用蒸着装置 | |
JP2007023364A (ja) | 蒸着装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |