JPH0390567A - 薄膜形成装置 - Google Patents
薄膜形成装置Info
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- JPH0390567A JPH0390567A JP22640889A JP22640889A JPH0390567A JP H0390567 A JPH0390567 A JP H0390567A JP 22640889 A JP22640889 A JP 22640889A JP 22640889 A JP22640889 A JP 22640889A JP H0390567 A JPH0390567 A JP H0390567A
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Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、クラスターネオンビーム蒸着法を用いた薄膜
形成装置に関するものである。
形成装置に関するものである。
[従来の技術]
第3図は従来のクラスターイオンビーム蒸着装置の概略
構成図である。図中、10は蒸発源であり、蒸着物質1
1を入れたるつぼ12を、加熱用フィラメント13にて
加熱し、蒸着物質11を蒸発させてノズル14から噴射
することにより、断熱膨張による過冷却現象を利用して
数百〜数千個の緩く結合された原子集団よりなるクラス
ターを形成する。なお、るつぼ12は(i)加熱温度が
低いときは加熱用フィラメント13の輻射熱を利用し、
(ii)加熱温度が高いときは、加熱用フィラメント1
3の輻射熱と、フィラメント13からの熱電子によるる
つぼ12への電子衝撃を利用して、加熱される。20は
イオン化室であり、フィラメント21から放出された電
子をクラスターに浴びせることによりクラスターの一部
をイオン化する。
構成図である。図中、10は蒸発源であり、蒸着物質1
1を入れたるつぼ12を、加熱用フィラメント13にて
加熱し、蒸着物質11を蒸発させてノズル14から噴射
することにより、断熱膨張による過冷却現象を利用して
数百〜数千個の緩く結合された原子集団よりなるクラス
ターを形成する。なお、るつぼ12は(i)加熱温度が
低いときは加熱用フィラメント13の輻射熱を利用し、
(ii)加熱温度が高いときは、加熱用フィラメント1
3の輻射熱と、フィラメント13からの熱電子によるる
つぼ12への電子衝撃を利用して、加熱される。20は
イオン化室であり、フィラメント21から放出された電
子をクラスターに浴びせることによりクラスターの一部
をイオン化する。
原子集団の一部がイオ〉・化されたクラスターイオンは
、加速電極30にて加速されて、基板40に射突され、
蒸着される。この場合、原子1個あたりの運動エネルギ
ーが膜形成に適した大きさとなるので、良質の膜を形成
することができる。また、蒸着物質の一部は中性原子の
まま基板40に射突される。図中、50は真空チャンバ
ーであり、高真空状FE!f(10−4〜10−’To
rr程度)に排気されている。
、加速電極30にて加速されて、基板40に射突され、
蒸着される。この場合、原子1個あたりの運動エネルギ
ーが膜形成に適した大きさとなるので、良質の膜を形成
することができる。また、蒸着物質の一部は中性原子の
まま基板40に射突される。図中、50は真空チャンバ
ーであり、高真空状FE!f(10−4〜10−’To
rr程度)に排気されている。
このような蒸着装置において、従来、蒸着ビームBの経
路上に、蒸着ビームBの方向とは垂直方向に偏向電圧を
印加し、静電気力によりイオン化クラスターを蒸着ビー
ムBから分離し、イオン化クラスターのみを基板40に
導くことが提案されている。この場合、中性クラスター
は蒸着に利用されない(特開昭62−98717号公報
、実開昭62−80324号公報参照)。
路上に、蒸着ビームBの方向とは垂直方向に偏向電圧を
印加し、静電気力によりイオン化クラスターを蒸着ビー
ムBから分離し、イオン化クラスターのみを基板40に
導くことが提案されている。この場合、中性クラスター
は蒸着に利用されない(特開昭62−98717号公報
、実開昭62−80324号公報参照)。
一方、クラスターサイズの分布を測定する方法として、
リターディング法〈京都大学臼井博明氏博士論文参照)
が提案されている。これは、蒸着ビームの経路における
イオンガンと基板との間に、蒸着ビームと同方向に減速
電圧を印加し、基板に到達するイオン電流の変化を測定
することにより、クラスターサイズの分布を解析するも
のである。
リターディング法〈京都大学臼井博明氏博士論文参照)
が提案されている。これは、蒸着ビームの経路における
イオンガンと基板との間に、蒸着ビームと同方向に減速
電圧を印加し、基板に到達するイオン電流の変化を測定
することにより、クラスターサイズの分布を解析するも
のである。
しかしながら、この文献ではクラスターサイズの分布を
測定する技術が記述されているに過ぎず、減速電圧を印
加して蒸着を行うという発想は全く示唆されていない。
測定する技術が記述されているに過ぎず、減速電圧を印
加して蒸着を行うという発想は全く示唆されていない。
[発明が解決しようとする課題]
クラスターイオンビーム蒸着装置において、蒸発源で形
成されるクラスターのサイズ(緩く結合した総原子数二
〇)は、第4図に示すような分布となり、成るサイズ付
近でピークを持つものであるが、同時にうまくクラスタ
ーになれなかった単原子も多く存在する。これらの一部
は+1価にイオン化され、数KVで加速され、数KeV
のエネルギーを持って基板に達する。数KeVのエネル
ギーを持ったイオン化クラスターは、基板表面でマイグ
レーション効果が期待できるが、数KeVのエネルギー
を持った単原子イオンは、スパッタ作用を起こすことに
なる。また、イオン化した残留ガスなども高エネルギー
で基板に達するため、不純物として膜中に取り込まれや
すくなる。したがって、結晶性を向上させるためには、
これらの単原子イオンや残留ガスイオン等が基板に達す
ることを防ぐ必要がある。
成されるクラスターのサイズ(緩く結合した総原子数二
〇)は、第4図に示すような分布となり、成るサイズ付
近でピークを持つものであるが、同時にうまくクラスタ
ーになれなかった単原子も多く存在する。これらの一部
は+1価にイオン化され、数KVで加速され、数KeV
のエネルギーを持って基板に達する。数KeVのエネル
ギーを持ったイオン化クラスターは、基板表面でマイグ
レーション効果が期待できるが、数KeVのエネルギー
を持った単原子イオンは、スパッタ作用を起こすことに
なる。また、イオン化した残留ガスなども高エネルギー
で基板に達するため、不純物として膜中に取り込まれや
すくなる。したがって、結晶性を向上させるためには、
これらの単原子イオンや残留ガスイオン等が基板に達す
ることを防ぐ必要がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、そ
の目的とするところは、クラスターイオンビーム蒸着法
を用いた薄膜形成装置におい文、単原子イオンや残留ガ
スイオン等が基板に達することを防止できるようにする
ことにある。
の目的とするところは、クラスターイオンビーム蒸着法
を用いた薄膜形成装置におい文、単原子イオンや残留ガ
スイオン等が基板に達することを防止できるようにする
ことにある。
[課題を解決するための手段]
本発明に係る薄膜形成装置にあっては、上記の課題を解
決するために、第1図又は第2図に示すように、クラス
ターイオンビーム蒸着装置において、蒸着ビームBの経
路に蒸着ビームBと同方向に減速電圧を印加できる減速
電極60を備えたものである。
決するために、第1図又は第2図に示すように、クラス
ターイオンビーム蒸着装置において、蒸着ビームBの経
路に蒸着ビームBと同方向に減速電圧を印加できる減速
電極60を備えたものである。
ここで、減速電極60は第1図に示すように加速電極3
0よりも基板40側に設けても良いし、第2図に示すよ
うにグリッド電極22と加速電極30との間に設けても
良い。
0よりも基板40側に設けても良いし、第2図に示すよ
うにグリッド電極22と加速電極30との間に設けても
良い。
[作用1
本発明にあっては、このように、クラスターイオンビー
ム蒸着法を用いた薄膜形成装置において、蒸着ビームB
の経路に蒸着ビームBと同方向に減速電圧を印加できる
減速電極60を設けたので、イオン化された原子のうち
、単原子イオンや残留ガスイオン等の運動エネルギーの
小さいものを除去することができる。一方、イオン化ク
ラスターは運動エネルギーが大きいので、減速電極60
を通過し、基板40に到達する。なお、中性クラスター
は減速電極60によっては減速されないので、基板40
に達して、蒸着に利用される。
ム蒸着法を用いた薄膜形成装置において、蒸着ビームB
の経路に蒸着ビームBと同方向に減速電圧を印加できる
減速電極60を設けたので、イオン化された原子のうち
、単原子イオンや残留ガスイオン等の運動エネルギーの
小さいものを除去することができる。一方、イオン化ク
ラスターは運動エネルギーが大きいので、減速電極60
を通過し、基板40に到達する。なお、中性クラスター
は減速電極60によっては減速されないので、基板40
に達して、蒸着に利用される。
[実施例]
第1図は本発明の一実施例の概略構成図である。
本実施例にあっては、基板40及び加速電極30が接地
された通常のクラスターイオンビーム蒸着装置(第3図
参照)において、加速電極30の上方(基板側〉に減速
電極60を設け、この減速電極60に正の電圧■「を印
加できるようにしたものである。また、減速電極60の
上方(基板側)に再加速電極31を設けて、これを接地
し、基板40及び加速電極30と同電位としている。各
電極3031.60には、図中破線で示すように、メツ
シュを設けても良い。その他の構成は第3図に示す従来
例と同様である。
された通常のクラスターイオンビーム蒸着装置(第3図
参照)において、加速電極30の上方(基板側〉に減速
電極60を設け、この減速電極60に正の電圧■「を印
加できるようにしたものである。また、減速電極60の
上方(基板側)に再加速電極31を設けて、これを接地
し、基板40及び加速電極30と同電位としている。各
電極3031.60には、図中破線で示すように、メツ
シュを設けても良い。その他の構成は第3図に示す従来
例と同様である。
本実施例にあっては、るつぼ12から噴出された蒸着物
質はクラスターを形成し、イオン化室20でイオンfヒ
され、さらに加速電411ii30に印加された加速電
圧Vaにより加速された後、減速電極60に印加された
減速電圧Vrにより一旦減速される。このとき、イオン
化クラスターよりも運動エネルギーが小さい単原子イオ
ンや残留ガスイオンは、減速電極60を通過できず、イ
オン化クラスターは通過できるように電圧Vrを設定す
る。
質はクラスターを形成し、イオン化室20でイオンfヒ
され、さらに加速電411ii30に印加された加速電
圧Vaにより加速された後、減速電極60に印加された
減速電圧Vrにより一旦減速される。このとき、イオン
化クラスターよりも運動エネルギーが小さい単原子イオ
ンや残留ガスイオンは、減速電極60を通過できず、イ
オン化クラスターは通過できるように電圧Vrを設定す
る。
減速電極60を通過できたイオン化クラスターは、再加
速電極31により再び元の運動エネルギーまで加速され
、基板40に達する。
速電極31により再び元の運動エネルギーまで加速され
、基板40に達する。
今、T (” K )で加熱されたるつぼ12から噴出
された蒸発原子の運動エネルギーを(3/2)kT(k
:ボルツマン定数)とする。断熱膨張による過冷却現象
により蒸発原子がn個(n≧1)のクラスターを形成す
ると、そのクラスターの運動エネルギーは(3/2)n
kTとなり、サイズの大きいクラスター程大きい運動エ
ネルギーを持つことになる。クラスターの一部は、イオ
ン化室20でイオン化されて、+1価のイオン化クラス
ターとなる。イオン化クラスターは、加速電圧−V a
(V a≧0)で加速されて、基板40に向かい、通
常のクラスターイオンビーム蒸着では(3/ 2 )n
kT +eVaの運動エネルギーで基板40に達する。
された蒸発原子の運動エネルギーを(3/2)kT(k
:ボルツマン定数)とする。断熱膨張による過冷却現象
により蒸発原子がn個(n≧1)のクラスターを形成す
ると、そのクラスターの運動エネルギーは(3/2)n
kTとなり、サイズの大きいクラスター程大きい運動エ
ネルギーを持つことになる。クラスターの一部は、イオ
ン化室20でイオン化されて、+1価のイオン化クラス
ターとなる。イオン化クラスターは、加速電圧−V a
(V a≧0)で加速されて、基板40に向かい、通
常のクラスターイオンビーム蒸着では(3/ 2 )n
kT +eVaの運動エネルギーで基板40に達する。
ここで、減速電極60を設け、加速電圧Vaよりも大き
い減速電圧V r−V a+ V (V > O)を印
加すると、イオン化クラスターの基板方向の運動エネル
ギーは、(3/ 2 )nkT −eVにまで減少し、
(3/ 2 )nkT −eV≦0になれば、そのイオ
ン化クラスターは減速型f!60を通過できない。つま
り、減速電圧VrVa+Vを印加することにより、n≦
(2eV/3kT)の大きさのイオン化クラスターを除
去できる。
い減速電圧V r−V a+ V (V > O)を印
加すると、イオン化クラスターの基板方向の運動エネル
ギーは、(3/ 2 )nkT −eVにまで減少し、
(3/ 2 )nkT −eV≦0になれば、そのイオ
ン化クラスターは減速型f!60を通過できない。つま
り、減速電圧VrVa+Vを印加することにより、n≦
(2eV/3kT)の大きさのイオン化クラスターを除
去できる。
また、電圧■が数ポルトル数十ボルトの小さい電圧であ
っても、クラスターにならなかった単原子のイオンや残
留ガス等のイオンを除去することができ、スパッタ作用
や不純物の混入を抑えることができる0例えば、計算に
よれば、V=5ポル1〜でサイズn≦10のイオン化ク
ラスターを十分除去できることになる。
っても、クラスターにならなかった単原子のイオンや残
留ガス等のイオンを除去することができ、スパッタ作用
や不純物の混入を抑えることができる0例えば、計算に
よれば、V=5ポル1〜でサイズn≦10のイオン化ク
ラスターを十分除去できることになる。
減速型fi60を通過することができたサイズnの大き
いイオン化クラスターは、再加速電圧=(V a+V)
により再び(3/ 2 >nkT + eV aの運動
エネルギーを得て基板40に達する。結果的には、通常
のクラスターイオンビーム蒸着用のビームから、任意の
大きさより小さいイオン化クラスターや単原子イオン、
残留ガスイオン等を除去することになり、イオン化クラ
スターのマイグレーション効果を有効に得ることができ
る。また、中性粒子は減速電圧には全く影響を受けない
ので、蒸着レートは十分に高く保たれる。
いイオン化クラスターは、再加速電圧=(V a+V)
により再び(3/ 2 >nkT + eV aの運動
エネルギーを得て基板40に達する。結果的には、通常
のクラスターイオンビーム蒸着用のビームから、任意の
大きさより小さいイオン化クラスターや単原子イオン、
残留ガスイオン等を除去することになり、イオン化クラ
スターのマイグレーション効果を有効に得ることができ
る。また、中性粒子は減速電圧には全く影響を受けない
ので、蒸着レートは十分に高く保たれる。
第2図は本発明の他の実施例の概略構成図である。本実
施例にあっては、グリッド電122と加速電極30の間
に減速電極60を設けて、グリッド電極22に対して正
の電圧Vrを印加できるようにしたものである。このよ
うに、減速電極60を加速電極30よりも前に配置する
と、蒸着物質がクラスターを形成し、イオン(ヒされた
後、加速電圧Vaにより加速される前に噴射エネルギー
のみを持った状態でイオン化クラスターは減速電圧Vr
により一旦減速される。このとき、イオン化クラスター
上りも運動エネルギーが小さい単原子イオンや残留ガス
イオンは減速電極60を通過できず、イオン化クラスタ
ーは通過できるように減速電圧V「を設定する。通過で
きたイオン化クラスターは、加速電圧Vaにより加速さ
れ、基板40に達する。
施例にあっては、グリッド電122と加速電極30の間
に減速電極60を設けて、グリッド電極22に対して正
の電圧Vrを印加できるようにしたものである。このよ
うに、減速電極60を加速電極30よりも前に配置する
と、蒸着物質がクラスターを形成し、イオン(ヒされた
後、加速電圧Vaにより加速される前に噴射エネルギー
のみを持った状態でイオン化クラスターは減速電圧Vr
により一旦減速される。このとき、イオン化クラスター
上りも運動エネルギーが小さい単原子イオンや残留ガス
イオンは減速電極60を通過できず、イオン化クラスタ
ーは通過できるように減速電圧V「を設定する。通過で
きたイオン化クラスターは、加速電圧Vaにより加速さ
れ、基板40に達する。
今、T (’ K )で加熱されたるつぼ12から噴出
された蒸発原子の運動エネルギーを(3/2)kTとす
ると、n個(n≧1)のクラスターの運動エネルギーは
(3/2)nkTとなる。クラスターは、イオン化室2
0でイオン化され、+1価のイオン化クラスターとなる
。ここで、減速電極60に減速電圧Vr=V(V>O)
を印加すると、イオン化クラスターの基板方向の運動エ
ネルギーは、(3/2)nkT−eVにまで減少し、(
3/ 2 )nkT−eV≦0になれば、そのイオン化
クラスターは減速電極60を通過できない。数ポルトル
数十ポルl−の小さい電圧Vでも、クラスターにならな
かった単原子のイオンや残留ガス等のイオンを除去でき
る。戎速電極60を通過することができたサイズの大き
いイオン化クラスターは、加速重圧−(Va十V)によ
り、(3/ 2 )nkT + eV aの運動エネル
ギーを得て基板40に達する。
された蒸発原子の運動エネルギーを(3/2)kTとす
ると、n個(n≧1)のクラスターの運動エネルギーは
(3/2)nkTとなる。クラスターは、イオン化室2
0でイオン化され、+1価のイオン化クラスターとなる
。ここで、減速電極60に減速電圧Vr=V(V>O)
を印加すると、イオン化クラスターの基板方向の運動エ
ネルギーは、(3/2)nkT−eVにまで減少し、(
3/ 2 )nkT−eV≦0になれば、そのイオン化
クラスターは減速電極60を通過できない。数ポルトル
数十ポルl−の小さい電圧Vでも、クラスターにならな
かった単原子のイオンや残留ガス等のイオンを除去でき
る。戎速電極60を通過することができたサイズの大き
いイオン化クラスターは、加速重圧−(Va十V)によ
り、(3/ 2 )nkT + eV aの運動エネル
ギーを得て基板40に達する。
上記いずれの実施例においても、減速電圧Vrを印加す
ることにより、蒸着ビームBから単原子イオンや残留ガ
スイオンを除去することができ、それらによるスパッタ
作用や不純物の取り込み等を防ぐことができる。また、
イオン化クラスターは基板に達するので、そのマイグレ
ーション効果を有効に利用することができる。それ故、
比較的低温においても、結晶性の良い蒸着膜が得られる
。
ることにより、蒸着ビームBから単原子イオンや残留ガ
スイオンを除去することができ、それらによるスパッタ
作用や不純物の取り込み等を防ぐことができる。また、
イオン化クラスターは基板に達するので、そのマイグレ
ーション効果を有効に利用することができる。それ故、
比較的低温においても、結晶性の良い蒸着膜が得られる
。
また、中性クラスターも基板に達するので、蒸着レート
は十分に保つことができる。さらに、減速電圧Vrは蒸
着ビームBと同方向に印加するために、蒸着ビームの方
向は通常のクラスターイオンビーム蒸着装置と変わらず
、偏向電圧型の従来例と比べてm造が非常に簡単となる
。
は十分に保つことができる。さらに、減速電圧Vrは蒸
着ビームBと同方向に印加するために、蒸着ビームの方
向は通常のクラスターイオンビーム蒸着装置と変わらず
、偏向電圧型の従来例と比べてm造が非常に簡単となる
。
[発明の効果]
本発明にあっては、クラスターイオンビーム蒸着法を用
いた薄膜形成装置において、蒸着ビームの経路に蒸着ビ
ームと同方向に減速電圧を印加できる減速電極を備える
ので、クラスターになれなかった単原子のイオンや残留
ガスのイオンを除去でき、それらによるスパッタ作用や
不純物混入を抑えることができるという効果がある。こ
のため、イオン化クラスターによるマイグレーション効
果を有効に得ることができ、比較的低温においても薄膜
の結晶性向上が期待できる。
いた薄膜形成装置において、蒸着ビームの経路に蒸着ビ
ームと同方向に減速電圧を印加できる減速電極を備える
ので、クラスターになれなかった単原子のイオンや残留
ガスのイオンを除去でき、それらによるスパッタ作用や
不純物混入を抑えることができるという効果がある。こ
のため、イオン化クラスターによるマイグレーション効
果を有効に得ることができ、比較的低温においても薄膜
の結晶性向上が期待できる。
第1図は本発明の第1実施例の概略構成図、第2図は本
発明の第2実施例の概略構成図、第3図は従来例の概略
構成図、第4図は同上の動作説明図である6 10は蒸発源、20はイオン化室、30は加速電極、4
0は基板、50は真空チャンバー、60は減速電極であ
る。
発明の第2実施例の概略構成図、第3図は従来例の概略
構成図、第4図は同上の動作説明図である6 10は蒸発源、20はイオン化室、30は加速電極、4
0は基板、50は真空チャンバー、60は減速電極であ
る。
Claims (3)
- (1) クラスターイオンビーム蒸着装置において、蒸
着ビームの経路に蒸着ビームと同方向に減速電圧を印加
できる減速電極を備える薄膜形成装置。 - (2) 減速電極は加速電極よりも基板側に設けたこと
を特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。 - (3) 減速電極はクラスターイオンビーム蒸着装置に
おけるクラスターのイオン化のためのグリッド電極と加
速電極との間に設けたことを特徴とする請求項1記載の
薄膜形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22640889A JPH0390567A (ja) | 1989-08-31 | 1989-08-31 | 薄膜形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22640889A JPH0390567A (ja) | 1989-08-31 | 1989-08-31 | 薄膜形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0390567A true JPH0390567A (ja) | 1991-04-16 |
Family
ID=16844653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22640889A Pending JPH0390567A (ja) | 1989-08-31 | 1989-08-31 | 薄膜形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0390567A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100484318B1 (ko) * | 2002-05-21 | 2005-04-20 | 최종호 | 유기물 증착용 이온화된 클러스터 빔 증착장치 및 이를 이용한 유기물의 증착방법 |
KR100745346B1 (ko) * | 2005-09-20 | 2007-08-02 | 삼성에스디아이 주식회사 | 박막 증착장치 및 이를 이용한 박막 증착방법 |
-
1989
- 1989-08-31 JP JP22640889A patent/JPH0390567A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100484318B1 (ko) * | 2002-05-21 | 2005-04-20 | 최종호 | 유기물 증착용 이온화된 클러스터 빔 증착장치 및 이를 이용한 유기물의 증착방법 |
KR100745346B1 (ko) * | 2005-09-20 | 2007-08-02 | 삼성에스디아이 주식회사 | 박막 증착장치 및 이를 이용한 박막 증착방법 |
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