JPH0523565Y2 - - Google Patents

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JPH0523565Y2
JPH0523565Y2 JP8305187U JP8305187U JPH0523565Y2 JP H0523565 Y2 JPH0523565 Y2 JP H0523565Y2 JP 8305187 U JP8305187 U JP 8305187U JP 8305187 U JP8305187 U JP 8305187U JP H0523565 Y2 JPH0523565 Y2 JP H0523565Y2
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JP
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electron beam
electron
cover
electron gun
filament
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 薄膜生成装置や真空溶解炉等に真空中で試料を
溶融・蒸発させるべく用いられる電子銃に関する
ものである。
[従来の技術] 第3図は従来の電子銃を示すものである。
図示するように、電子銃aのケーシングb内に
はフイラメントcが設けられている。このフイラ
メントcはフイラメント用電源dに接続され、加
熱されてケーシングb内で熱電子を放出するよう
になつている。また、このフイラメントcには
10000Vの電子加速用高圧電源eの陰極−が接続
されており、上記ケーシングbには陽極+が接続
されている。そのため、これらフイラメントcと
ケーシングbとの近接部に放電が起り、上記熱電
子を加速して電子ビームfを生成する。この電子
ビームfは第3図の紙面に向けて垂直に磁界(図
示せず)を形成することにより偏向され、電子銃
aのケーシングb外に設けられた水冷ルツボg内
の試料hに照射されるようになつている。図示し
た電子銃aは270°偏向型のものであり、電子ビー
ムfはケーシングb内に区画された熱電子放出空
間部iと電子ビーム通路空間部jとの間の垂直隔
壁に形成された電子ビーム生成口kから電子ビー
ム通路空間部jの水平上壁に形成された電子ビー
ム発射口を経て270°偏向され、水冷ルツボgの
上方からその内部に収容された試料hに照射され
ている。
従来、この種の電子銃aを備えた例えば薄膜生
成装置mは第4図に示す如く構成されていた。図
示するように、上記電子銃a及び試料hを収容し
た水冷ルツボgを装置の底部側に設け、その上方
の空間を真空容器nにて覆い、この真空容器nに
よつて真空に維持される空間の上方に薄膜を付着
させるための基板oを設けている。この基板oに
は基板印加電源pの陰極−が接続され、上記真空
容器nには陽極+が接続されている。このように
基板oを陰極側とし、真空容器nを陽極側とする
ことにより、電子ビームfが照射されて溶解され
た試料hが真空容器n内に蒸発し、基板oに付着
して薄膜を生成し易いようになつていた。
[考案が解決しようとする問題点] ところで、この種の電子銃aにあつては、次の
如き問題点があつた。
基板oを陰極側にし、真空容器nを陽極側にし
て基板oに薄膜が生成され易いように工夫されて
いるが、それでも真空容器nの上部内壁等に薄膜
gが蒸着していまい、ある程度の厚さになると剥
離してくる。この剥離した薄膜の細片が落下し、
電子銃aの発射口から電子ビーム通路空間部j
内に侵入し、電子ビームfと接触すると瞬間的に
蒸発して電子ビーム通路空間部jに圧力上昇を生
じさせる。これにより上記フイラメントcとケー
シングbとの間に短絡アーク放電が起り渦電流防
止装置(図示せず)が働いて、電子銃aのフイラ
メント用電源d及び電子加速用高圧電源eがカツ
トされて操業が中断されるという問題があつた。
例えば、イオンプレーテイング装置にあつて
は、操業開始後略1時間位経過すると真空容器内
壁に蒸着した薄膜の剥離により電子銃の異常放電
の起る頻度が多く、安定した連続操業が不可能と
なつていた。
上述の如き問題点に鑑みて本考案は、真空容器
の内壁から剥離した薄膜やほこり等が電子銃内に
侵入して異常放電を起こすのを防止することがで
きる電子銃を提供することを目的とするものであ
る。
[問題点を解決するための手段] フイラメントを加熱して熱電子を放出すると共
に、高圧の加速電圧にて上記熱電子を加速して電
子ビームを生成し、磁界を形成してこの電子ビー
ムを偏向させて試料に照射する電子銃において、
上記電子ビームの発射口を非磁性体のカバで覆う
と共に、このカバの電子ビームが通過する部位に
それ自体のエネルギによつて開口されるビーム通
過孔を形成したものである。
[作用] 上述の如く構成され、上記非磁性体のカバが電
子ビームの発射口を覆うように設けられ、このカ
バの電子ビームが通過する部位に形成されるビー
ム通過孔が電子ビーム自体のエネルギによつて開
口されるのでビーム通過孔は電子ビームのみが通
過できる大きさに開口されることになり、真空容
器内壁から剥離した薄膜細片やほこりが電子銃内
に侵入する隙間がなくなるため、電子銃の異常放
電が防止されるものである。
[実施例] 以下に本考案の電子銃の一実施例を添付図面に
従つて詳述する。
第1図に示す如く、電子銃1のケーシング2内
には熱電子放出空間部3と電子ビーム通路空間部
4とが区画されている。これらの空間部3,4は
垂直隔壁によつて隔てられ、この垂直隔壁には電
子ビーム生成口5が開口されている。上記熱電子
放出空間部3にはフイラメント6が設けられてい
る。このフイラメント6には、これを加熱して熱
電子を放出させるための上記ケーシング2外に設
けられたフイラメント用電源7が接続されてい
る。また、このフイラメント6とケーシング2と
の近接部で加速電圧を放電させて上記熱電子を加
速して電子ビーム8を生成すべく上記フイラメン
ト6にはケーシング2外に設けられた例えば
10000Vの電子加速用電圧電源9の陰極−が接続
されており、ケーシング2には陽極+が接続され
ている。更に、上記電子ビーム8を偏向させるべ
く紙面に向つて垂直な磁界(図示せず)が形成さ
れている。本実施例にあつては、電子ビーム8は
水平方向から上方に向けて270°偏向するようにな
つている。上記電子加速用高圧電源9の陽極側は
アース10されている。上記電子ビーム通路空間
部4の上壁には電子ビーム8の発射口11が開口
されている。この電子ビーム通路空間部4の上壁
の上部には、発射口11を覆うように非磁性体の
カバ12が設けられている。非磁性体としては例
えば約1mmの板厚のオーステナイト系のステンレ
ス鋼を採用する。このカバ12は本実施例にあつ
ては中空の立方体或いは長方体に形成されてい
る。そして、このカバ12の電子ビーム8が通過
する部位には電子ビーム8自体のエネルギによつ
て溶解して開口されるビーム通過孔13が形成さ
れている。本実施例にあつては、カバ12が立方
体或いは長方体に成形されているため、このビー
ム通過孔13はカバ12の底部14と垂直の側壁
15とに開口されている。これら双方に形成され
たビーム通過孔13の孔形状は電子ビーム8の強
さの密度分布に従い単純な円形ではなく複雑な形
状に開口されている。尚、図中16は電子ビーム
8によつて溶解される試料であり、17は試料1
6を収容する銅製の水冷ルツボである。
次に上記実施例における作用を述べる。本考案
の電子銃1を例えば第4図に示したような薄膜生
成装置に採用すると、真空容器の内壁に蒸着した
薄膜が剥離して落下してくるが、本実施例にあつ
ては非磁性体のカバ12が中空の立方体或いは長
方体に成形されているため、剥離した薄膜細片の
侵入経路は上記垂直の側壁15に開口されたビー
ム通過孔13しかない。このビーム通過孔13の
直前(ルツボ側)まで落下した薄膜細片等はビー
ム通過孔13を通過する電子ビーム8と接触し、
瞬間的に蒸発するが、カバ12の外部であるから
真空容器内に、拡散してしまい、電子銃1の電子
ビーム通路空間部4のガス圧力は上昇しない。そ
れでフイラメント6の損傷が防止されるものであ
る。このように、本実施例にあつては、カバ12
が中空の立方体或いは長方体に成形されており、
薄膜細片などの侵入経路が垂直の側壁15に開口
されたビーム通過孔13であるから、電子ビーム
8を停止しても、このビーム通過孔13が上方に
臨んで開口された場合に比べて薄膜細片等の電子
ビーム通路空間部4への侵入が皆無となるもので
ある。このカバ12の側壁15を垂直に形成しな
い場合には±30°以内の勾配に起立していること
が望ましい。上記カバ12が電子ビーム8の発射
口11を覆つてさえいれば必ずしも上記底部14
を備える必要はない。
第2図は上記ビーム通過孔13を通過する電子
ビーム8の電子密度分布状態を示すものである。
図中Aは通常使用する電子ビーム8を絞つた状態
を示すものである。また、Bは電子ビーム8を拡
げた状態を示すものであり、この状態でカバ12
にビーム通過孔13を開口する。板厚1mmのオー
ステナイト系のステンレス鋼を開口するのに必要
な電子ビーム8の密度をρoとすると、電子ビー
ム8を絞つた状態Aにおいて、ビーム通過孔13
の縁部における電子ビーム8の密度ρsはρo>ρsの
関係にある。ここで、剥離する薄膜細片の厚さは
通常0.1mm以下であるから、ρs≒ρo/10に設定してお けば薄膜細片はビーム通過孔13外で電子ビーム
8に接触して蒸発し、カバ12内に侵入すること
はない。
尚、本実施例の電子銃1を実装置に採用したと
ころ、10時間にも及ぶ長時間操業において、肉眼
でかなりの剥離した薄膜細片が確認されたにもか
かわらず、一度も電子銃1の異常放電による操業
中断がなく、安定した操業を行うことができた。
[考案の効果] 以上要するに本考案によれば次の如き優れた効
果を発揮する。
(1) 電子ビームの発射口を非磁性体のカバで覆う
と共に、このカバの電子ビームが通過する部位
にそれ自体のエネルギにつて開口されるビーム
通過孔を形成したので、真空容器に蒸着した薄
膜が剥離して電子銃内に侵入することがなくな
り、電子銃の異常放電が皆無となるため、連続
して安定した操業を行うことができる。
(2) 剥離した薄膜細片が電子銃内に侵入しないの
で、内部のガス圧力の上昇が防止され、圧力上
昇によるフイラメントの損傷を防止することが
でき、フイラメントの長寿命化を達成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の電子銃の一実施例を示す概略
図、第2図はビーム通過孔を通過する電子ビーム
の電子密度分布状態を示す説明図、第3図は従来
の電子銃を示す概略図、第4図は従来の電子銃を
備えた薄膜生成装置を示す概略図である。 図中、1は電子銃、8は電子ビーム、11は発
射口、12はカバ、13はビーム通過孔である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. フイラメントを加熱して熱電子を放出すると共
    に、高圧の加速電圧にて上記熱電子を加速して電
    子ビームを生成し、磁界を形成して該電子ビーム
    を偏向させて試料に照射する電子銃において、上
    記電子ビームの発射口を非磁性体のカバで覆うと
    共に、該カバの電子ビームが通過する部位にそれ
    自体のエネルギによつて開口されるビーム通過孔
    を形成したことを特徴とする電子銃。
JP8305187U 1987-05-29 1987-05-29 Expired - Lifetime JPH0523565Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8305187U JPH0523565Y2 (ja) 1987-05-29 1987-05-29

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JP8305187U JPH0523565Y2 (ja) 1987-05-29 1987-05-29

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Publication Number Publication Date
JPS63192458U JPS63192458U (ja) 1988-12-12
JPH0523565Y2 true JPH0523565Y2 (ja) 1993-06-16

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