JPH05234112A - 光ディスク装置用トラッキング制御装置 - Google Patents

光ディスク装置用トラッキング制御装置

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JPH05234112A
JPH05234112A JP7237792A JP7237792A JPH05234112A JP H05234112 A JPH05234112 A JP H05234112A JP 7237792 A JP7237792 A JP 7237792A JP 7237792 A JP7237792 A JP 7237792A JP H05234112 A JPH05234112 A JP H05234112A
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JP
Japan
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tracking
signal
neural network
output
control device
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JP7237792A
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English (en)
Inventor
Kunio Yamada
邦男 山田
Shiyuuichi Shiyukunami
拾一 宿波
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】トラッキング制御に於ける精度と安定性を向上
させることである。 【構成】対物レンズ6をラジアル方向に駆動してトラッ
キング制御を行う方式の光ディスク装置に於いて、前記
対物レンズ6を移動するトラッキングアクチュエータ1
8と、ディスク媒体1からの反射光を受光する4分割光
検知器7と、相異なるアルゴリズムに基づく複数のトラ
ッキング誤差信号の合成信号を教師信号として予め本制
御装置外のニューラルネットに学習させて得られるシナ
プス結合係数を持ち前記4分割光検知器7の出力信号を
入力とした単一のハード化したニューラルネットワーク
8とを備え、その出力に応じて前記トラッキングアクチ
ュエータ18を制御するようにした光ディスク装置用ト
ラッキング制御装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばデジタルオーデ
ィオディスクプレーヤのような光ディスク装置に関する
もので、特にそのトラッキング制御装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の光ディスク装置に係わるトラッキ
ング制御装置の第1例について図5、図6を基に説明す
る。図5は、従来の光ディスク装置に係わるトラッキン
グ制御装置の第1の例を示す図である。同図に於いて、
1は周回状に多数の情報トラックが設けられている光デ
ィスク媒体、2は半導体レーザ等の光源、3は前記光源
2からの光束を平行光束にするコリメートレンズ、4は
前記半導体レーザ等の光源2からの照射光束Sと前記光
ディスク媒体1からの反射光束Rとを分離する偏光ビー
ムスプリッタ、5は前記照射光束Sと前記反射光束Rの
偏光方向を90゜回転させる1/4波長板である。
【0003】Pは前記対物レンズ6により集光された光
スポット、18は前記対物レンズ6を前記光ディスク媒
体1のラジアル方向に動かし前記光スポットPを情報ト
ラックと直交する方向(以下、トラッキング方向と記
す。)に移動させるためのトラッキングアクチュエー
タ、15は前記偏光ビームスプリッタ4からの反射光束
を集光する集光レンズ、7は前記集光レンズ15からの
光束を受光し光電変換を行うための光検知器7a、7
b、7c、7dからなる4分割光検知器、31は前記光
検知器7b、7cの出力信号B、Cの交流成分b、cを
加算増幅する加算増幅器、32は前記光検知器7d、7
aの出力信号D、Aの交流成分d、aを加算増幅する加
算増幅器、35は前記加算増幅器31の出力信号33と
前記加算増幅器32の出力信号34との差信号を得る差
動増幅器、36は前記出力信号33、34の和信号を得
る加算増幅器、17はローパスフィルタを含み前記トラ
ッキングアクチュエータ18を駆動するためのトラッキ
ング駆動回路である。
【0004】前記光ディスク媒体1の反射膜面12に
は、情報トラックが同心円状或いは螺旋状に形成されて
おり、この情報トラックには多数のピット13が凹状に
刻まれている。図6は、情報トラックの一部を示す図で
ある。同図に於いて、前記光ディスク媒体に設けられた
情報トラック上には、多数のピット13によってピット
列が形成され、ピットとピット間にはランド部14が設
けられている。前記4分割光検知器7は、その直交する
分割線7Y、7Xによって4個の光検知器に分割されて
いる。前記4分割光検知器7は、その分割線7Yが前記
ビームスプリッタ4からの反射光束の中心になるように
置かれ、前記光検知器7に投影された情報トラックの方
向Y(以下、トラック方向と記す。)と前記分割線7Y
の方向とが対応するように配置されている。従って、前
記光検知器7の分割線7Xは前記トラッキング方向Xに
対応している。
【0005】図5に示したトラッキング制御装置には特
徴があり、これによれば、光ディスク媒体の面振れ等に
よって光ディスク装置のトラッキング制御の精度が低下
したり不安定になることが少ないと言われているもので
ある。以下、このトラッキング制御装置関連の動作説明
をする。図5に於いて、前記光源2から発生する光ビー
ムはコリメートレンズ3によって平行光束に変えられ偏
光ビームスプリッタ4を通過し、1/4波長板5に至
る。 1/4波長板5では直線偏光が円偏光に変換さ
れ、前記対物レンズ6によってスポットに集光されて光
ディスク1の反射膜面12に焦点を結ぶ。
【0006】反射膜面12にはピット13が刻まれてい
るため、前記光スポットPが前記ピット13上にある場
合は、光ビームは回折されて散乱し、前記対物レンズ6
に集められる光量は、前記光スポットPが前記ランド部
14上にある場合より小さい。また前記円偏光された光
ビームは同一回転のまま反射され、進行方向に対して旋
回方向が反転する。この反転された光ビームは、1/4
波長板5で直線偏光に変換され偏光ビームスプリッタ4
で反射されて、集光レンズ15によって集光され前記4
分割光検知器7に入射する。この種のディスク装置に於
いて、トラック中心とビームスポットの中心とのずれ
(以下、光スポットの中心と情報トラック中心とのずれ
をトラッキング誤差と記す。)の検出は、ディスク媒体
上のピットで反射回折された光ビームを、トラック中心
に対応させた光検知器の分割線に対称に配置された少な
くも一対の光検知器で受光しその一対の受光部での出力
差を取り出すことが基本になっている。
【0007】即ち、前記光スポットPの中心とピット1
3の中心(即ちトラック中心)が一致している場合には
トラック方向に対応した分割線に対称な反射回折光分布
が得られ、一致していない場合には、非対称な光分布と
なる。前記したように、ビームスポットの中心がトラッ
クの中心から偏移しているときは,前記ピット列の中心
が前記光検知器の一方の分割線Yに対して偏り、前記4
分割光検知器7の検知器7a、7bが受ける光量の差或
いは7c、7dが受ける光量の差は、ビームスポットに
対するピットの偏りに応じたものとなっている。 前記
乗算器39の出力信号E2はトラッキング誤差信号とし
て取り出され、そのアルゴリズムは次のような計算式で
表されるものである。
【0008】 E2={(a+d)−(b+c)}×{a+b+c+d+γ} ここにγはRF信号38の直流バイアス信号である。前
記トラッキング誤差信号E2は、トラッキング駆動回路
17に供給される。前記トラッキング駆動回路17で
は、ローパスフィルタによって高周波成分が除去され、
トラッキングアクチュエータ18が駆動されて、前記光
スポットPの中心が常にトラックの中心を照射するよう
に制御されるのである。ところで実際の光ディスク装置
に於いては、光ディスク媒体1には面ぶれや反り等に起
因する傾斜があるため光ディスクの面と光ビームが垂直
でなくなり、これがトラッキング誤差信号に於ける疑似
信号を生じ、トラッキング制御の精度と安定性を低下さ
せ、トラッキング制御に於けるディスク媒体の許容傾斜
値を小さくするという問題があった。
【0009】図5に示した従来のディスク装置の第1例
は、前記したディスク媒体の傾斜の悪影響が出にくくし
たものの例であり、比較的良好な結果を呈するのである
が、ただピットのトラック方向の中央部では良好にトラ
ック信号が検出されているものの、ピットのエッジ部即
ちピットのトラック方向の端部に於いては、トラック誤
差が殆ど検出されず、トラック誤差信号の検出がされる
期間が実質的に比較的短い期間となって、トラッキング
制御の精度がやや悪いと言う問題があった。
【0010】次に、従来の光ディスク装置に係わるトラ
ッキング制御装置の第2の例について説明する。図7
は、従来の光ディスク装置に係わるトラッキング制御装
置の第2例を示す図である。図7に示すトラッキング制
御装置では、ディスク媒体のピットとランド部の境界付
近でトラック誤差が良好に検出され、ディスク媒体の面
振れに対して強く、高密度化したディスク媒体にも適し
ていると言われている。以下、図7を基に従来の光ディ
スク装置の第2の例について説明する。図7に於いて、
図5と同一構成要素で同一の作用効果を呈するもの及び
同一の信号については、同一の符号を付しその説明を省
略する。
【0011】図7に於いて、信号B、C、D、Aは前記
4分割光検知器7の4つの光検知器7b、7c、7d、
7aの出力信号であり、それらの交流成分(図示せず)
は前記b、c、d、aである。加算増幅器41には前記
信号C、Aが印加されそれらの交流成分c、aが加算増
幅されその出力信号は差動増幅器45に印加されてい
る。同様に加算増幅器42には前記信号B、Dが印加さ
れそれらの交流成分b、dが加算増幅されその出力信号
は前記差動増幅器45に印加されている。
【0012】加算増幅器43には前記信号B、Aが印加
されそれらの交流成分b、aが加算増幅されその出力信
号は差動増幅器46に印加されている。同様に加算増幅
器44には前記信号C、Dが印加されそれらの交流成分
c、dが加算増幅されその出力信号は前記差動増幅器4
6に印加されている。前記差動増幅器45、46の出力
信号は乗算器20にそれぞれ印加されて乗算される。こ
の乗算器20の出力信号E3はトラッキング誤差信号と
して取り出され、そのアルゴリズムは次のような計算式
で表されるものである。
【0013】 E3={(c+d)−(a+b)}×{(a+c)−(b+d)} 前記トラッキング誤差信号E3は前記トラッキング駆動
回路17に印加されて、このトラッキング駆動回路17
のローパスフィルタによって高周波成分が除去された
後、この信号によってトラッキングアクチュエータ18
が制御される。前記トラック誤差信号は、ピットのトラ
ック方向に於けるエッジ部で良好に検出され、ディスク
の面振れに対して比較的強いと言う特徴を有するが、ピ
ットのトラック方向に於ける中央部で出力が凹み略ゼロ
となっている。このため実質的にトラック誤差信号が検
出される期間が比較的短く、十分な精度と安定性をもっ
てトラッキング制御を行うことができないと言う問題点
があった。
【0014】そこで本願発明者は、トラッキング制御の
精度、安定性がさらに優れたディスク装置を構築すべ
く、前記2つのトラッキング誤差信号E2、E3の長所
を併せ持つトラッキング誤差信号E1を検出しようと試
みた。以下、このトラッキング誤差信号を高精度トラッ
キング誤差信号と記す。その検出アルゴリズムは次の計
算式で表されるものである。 E1=p{(a+d)−(b+c)}×{a+b+c+d+γ) +q{(c+d)−(a+b)}×{(a+c)−(b+d))}
【0015】即ち、 E1=pE2+qE3 ここに前記p、qは、前記トラッキング誤差信号E2、
E3を適当な比率で混合するための混合係数で、最適値
は実験的に求められる。しかしながら、前記高精度トラ
ッキング誤差信号E1を検出するためには、前記トラッ
キング誤差信号E2を検出するための回路構成と、前記
トラッキング誤差信号E3を検出するための回路構成
と、両者を合成する回路構成とが必要となり、複雑で高
価なものとなるという問題点があった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】前記したように従来の
光ディスク装置に於いては、トラッキング誤差信号が検
出されている期間が比較的短く、ピットの一部分でしか
トラッキング誤差信号が検出されなかったため、ピット
全域に亘ってトラッキング誤差を検出してトラッキング
の精度を向上させようとすると、複数のトラッキング誤
差検出回路が必要となり回路構成が複雑で高価なものと
なる問題があった。本発明は、相異なるトラッキング誤
差検出アルゴリズムに基づく複数のトラッキング誤差信
号のそれぞれの長所を生かしたトラッキング誤差信号に
よって、トラッキング制御に於ける精度と安定性を高め
高密度記録再生に適した光ディスク装置用トラッキング
制御装置を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】レーザ光源と、情報トラ
ックを有するディスク媒体の面に前記光源からの光ビー
ムを集光して光スポットとして照射する対物レンズと、
前記光スポットを前記ディスク媒体のラジアル方向へ移
動するトラッキングアクチュエータと、前記ディスク媒
体からの反射光を光電変換する複数の光検知器とを備え
た光ディスク装置用トラッキング制御装置に於いて、相
異なるアルゴリズムに基づき前記複数の光検知器の出力
から計算される複数のトラッキング誤差信号の合成信号
を教師信号として予め本制御装置外のニューラルネット
ワーク(以下、ニューラルネットワークをニューラルネ
ットと記す。)に学習させて得られるシナプス結合係数
を持ちかつ前記複数の光検知器の各出力に応じた信号を
入力とした単一のハード化したニューラルネットを備
え、その出力に応じて前記トラッキングアクチュエータ
を制御するようにした光ディスク装置用トラッキング制
御装置である。
【0018】
【作用】サンプリングで得られメモリに記録された各光
検知器からの複数組の信号につき、前記高精度トラッキ
ング誤差信号E1を得るための計算式に基づいて予め計
算された結果が、外部コンピュータで構築した外部ニュ
ーラルネットの教師信号とされる。前記外部ニューラル
ネットに、前記各光検知器からの複数組の信号と前記教
師信号とを用いて学習させ、ニューラルネットのシナプ
ス結合係数が決定される。トラッキング制御装置内に
は、このシナプス結合係数を持ちハードウェア化された
単一のニューラルネットが組み込まれる。実際のトラッ
キング制御に際しては、前記トラッキング制御装置に組
み込まれた内部ニューラルネットのシナプスに、前記各
光検知器からの複数の信号が印加され、出力端子には前
記高精度トラッキング誤差信号E1が出力される。この
出力は前記相異なるアルゴリズムに基づく複数のトラッ
キング誤差信号が合成されたものとなっており、この信
号によって前記アクチュエータが制御され、トラッキン
グ制御が行われる。
【0019】
【実施例】本願発明は、光ディスク用トラッキング制御
装置に於いて、相異なるアルゴリズムに基づく複数のト
ラッキング誤差信号を合成して得られる信号を高精度ト
ラッキング誤差信号として利用し、トラッキング制御の
精度や安定性を向上させようとするもので、前記高精度
トラッキング誤差信号が各光検知器の出力信号から高速
に簡単なハードウェアで算出されるよう、トラッキング
制御装置内の複数の光検知器からの信号がハードウェア
化されたニューラルネットワ−クに入力され、これらが
並列分散処理され、その出力信号に応じて前記アクチュ
エータが制御されるようになっており、前記光ディスク
装置用トラッキング装置に組み込まれたニューラルネッ
トのシナプス結合係数は、外部ニューラルネットによっ
て、相異るアルゴリズムに基づく2つのトラッキング誤
差信号が所定の比率で加算された信号を教師信号として
学習され決定されるようになっている。また前記シナプ
ス結合係数を持つ単一のハード化されたニューラルネッ
トに、各光検知器の出力が入力され、前記ニューラルネ
ットの出力によって前記アクチュエータが制御され、ト
ラッキング制御が行われるようにしたものである。
【0020】以下に本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。図1は本発明のディスク装置に係わるトラ
ッキング制御装置の構成図、図2は図1に示すニューラ
ルネットの構築図、図3はニューラルネットのハードウ
ェア構成を示す図である。図1に於いて、図5と同一構
成要素で同一の作用効果を呈するもの及び同一の信号に
ついては、同一の符号を付しその説明を省略する。
【0021】図1に示すように、光源2から発生するレ
ーザ光は、コリメートレンズ3を介して平行光束化さ
れ、偏光ビームスプリッタ4、1/4波長板5及び対物
レンズ6を介して収束され、ディスク1のピット13上
に射出される。ディスク1からの反射光は、対物レンズ
6、1/4波長板5を介して偏光ビームスプリッタ4に
入射され方向を変更して分離され、集光レンズ15を介
して4分割光検知器7に入射している。ここで、前記4
分割光検知器7は図5にも示すようにトラック方向Yに
対し前左の光検知器7a、前右の光検知器7b、後右の
光検知器7c及び後左の光検知器7dを田の字形に配列
した光検知器群から構成されている。
【0022】そして、光検知器7からの信号は、ニュー
ラルネット8、バッファアンプ16を介して高精度トラ
ッキング誤差信号E1として出力される。前記ニューラ
ルネット8の構成は図2及び図3に示す通りである。図
2はニューラルネットの構築図、図3はニューラルネッ
トのハードウェア構成図である。図2、図3に示すよう
に、本ニューラルネットは、交流増幅器であるインプッ
トバッファ増幅器9から構成される入力層と、ニューロ
ンモデル10から構成される中間層と出力層11とから
なり、各光検知器7a、7b、7c、7dからの入力信
号A、B、C、Dは、それぞれインプットバッファ増幅
器9を通過後、シナプス重み(シナプス結合係数)に反
比例した抵抗値を持つ5個の個別の抵抗器12を通って
中間層に導かれる
【0023】ここに前記シナプス重みは、理想的信号を
教師信号としたバックプロパゲーション法(以下、誤差
逆伝搬法と記す。)の学習により予め決定されている。
前記シナプス重みには正と負があるため、各ニューロン
モデル10にはそれぞれ正、負それぞれの端子1a〜5
a、1b〜5bが設けられている。尚、ニューロンモデ
ル10の数を増加させればより複雑な学習を行うニュー
ラルネットを構成出来るが、ここでは5〜7で十分であ
り、ニューロンモデル数が少ないのでハードウェア化が
極めて容易に実現できる。
【0024】本発明にあっては、光ディスク装置外のコ
ンピュータにてニューラルネットが構築され、このニュ
ーラルネットに各光検知器7a、7b、7c、7dから
の信号が入力され、所定の計算アルゴリズムに基づき教
師信号が計算により作成される。同時にこのニューラル
ネットの出力と前記教師信号とが比較され、そのずれ量
に基づいてニューラルネット内の各シナプス結合係数が
補正される。前記プロセスが多数組のデータについて行
なわれシナプス結合係数が決定される。この決定された
シナプス結合係数に基づいて、トラッキング制御装置内
にハードウェア化したニューラルネットを設けられてい
る。図3は、このハードウェア化したニューラルネット
であり、前記光検知器の各出力が印加される各インバー
タ9の出力端子は、シナプス結合係数に対応した抵抗器
12を介して中間層10の入力端子に接続される。とこ
ろで図3のハードウェア構成からも分かるように、本発
明のトラッキング制御装置では高速処理に対応するた
め、トラッキング制御装置内に組み込まれたニューラル
ネット自体には学習機能を持たせていない。
【0025】次に、前記ニューラルネットを構築するた
めの学習用データの記録、教師信号の作成方法、シナプ
ス結合係数の決め方について詳述する。 (学習用データの記録)まず、トラッキング制御を行わ
ないトラッキングオフの状態で、所定時間おきに各光検
知器7a、7b、7c、7dからのRF信号を1組とし
てサンプリングされ、これらの複数組のデータがメモリ
に記録される。記録結果の一例を図4に示す。図4は、
学習用データを示すグラフである。図4のA、B、C、
Dの細かいギザギザはピットに対応し、振幅の大きい部
分はビームスポットがトラック上にあることを、また振
幅の小さい部分はビームスポットがトラックとトラック
の間にあることを表している。そして、前記メモリに記
録されている各組データはトラッキング制御装置外の外
部コンピュータに入力され、次に述べる教師信号が作成
される。外部コンピュータで構築した外部ニューラルネ
ットにこの教師信号によって学習を行わせてシナプス結
合係数が求められる。
【0026】(教師信号の作成方法)前記光検知器7か
らの複数の出力が時間t毎にサンプリングされ、メモリ
に蓄積される。その第1組のデータ(a1、b1、c
1、d1)は、それぞれ光検知器7a、7b、7c、7
dの出力A、B、C、Dを交流増幅器であるインプット
バッファで増幅した信号であり、直流成分はカットされ
ている。次に時間t後には、第2組のデータ(a2、b
2、c2、d2)がサンプリングされ記録される。同様
にして全体でN組のデータが記録される。
【0027】前記したようなN組のデータがメモリに記
録されており、本トラッキング制御装置の外部に用意し
た外部コンピュータによって、各組のデータにつき一つ
の教師信号が計算され出力される。このとき用いられる
計算式は、前記高精度トラッキング誤差信号E1を求め
るためのもので、E1=pE2+qE3 の形で表さ
れるものである。ここにE2やE3は相異なるアルゴリ
ズムに基づいてそれぞれ求められるトラッキング誤差信
号に相当し、その計算式はすでに述べた通りである。
【0028】またp、qは、前記トラッキング誤差信号
E2、E3を適当な比率で混合するための混合係数であ
り、実験によれば、 p=0.5 q=1.0 で良好な結果を得られ
た。 前記のようにして第1組のデータ(a1、b1、c1、
d1)に対して計算値e1が求められ、同様にして第i
組のデータ(ai、bi、ci、di)に対して計算値
eiが求められ、全部でN個の計算結果が得られる。こ
のN個の計算結果全体は一般に教師信号と呼ばれてい
る。このようにして得られた教師信号を図4の下段に示
す。
【0029】(教師信号の作成方法)光ディスク装置外
のコンピュータにて構築した外部ニューラルネットの各
シナプスに、前記N組のデータのうち第1組のデータ
(a1、b1、c1、d1)が入力され、この時のニュ
ーラルネットの出力h1と前記計算結果e1とが近付く
ように、所定のアルゴリズムに基づき各シナプス結合係
数が補正される。次に前記ニューラルネットの各シナプ
スに、前記第2組のデータ(a2、b2、c2、d2)
が入力され、この時のニューラルネットの出力h2と前
記計算結果e2とが近付くように、所定のアルゴリズム
に基づき各シナプス結合係数が補正される。同様にして
第N組のデータ(aN、bN、cN、dN)が入力さ
れ、この時のニューラルネットの出力hNと前記計算結
果eNとが近付くように、所定のアルゴリズムに基づき
各シナプス結合係数が補正され決定される。
【0030】以上詳述したように本発明によれば、光デ
ィスク装置用トラッキング制御装置に於いて、例えば主
にピットの中央部でトラッキング誤差信号を検出するア
ルゴリズムと、主にピットエッジ部でトラッキング誤差
信号を検出するアルゴリズムのような相異なるアルゴリ
ズムに基づく複数のトラッキング誤差信号の合成信号が
光検出器の各出力信号から予め計算により求められこれ
が教師信号とされる。外部のニューラルネットでは前記
教師信号に基づく学習によって予めシナプス結合係数が
求められる。
【0031】実際のトラッキング制御に際しては、前記
予め求められたシナプス結合係数を有する単一のハード
化したニューラルネットによって高精度トラッキング誤
差信号を得るようにし、トラッキングアクチュエータを
制御するようにしているから、単一のアルゴリズムに基
づくトラッキング誤差信号で制御するよりもトラッキン
グ制御の精度と安定性が向上し、例えばトラック間隔が
0.7μm程度の高密度記録再生にも極めて好ましいト
ラッキング信号を得ることができる。また相異なるアル
ゴリズムによって複数のトラッキング誤差信号を個別に
得るようにしたトラッキング制御装置に比して、回路構
成が簡単になると言う効果をも奏するものである。また
本発明によれば、例えば光ディスクが傾くことで、制御
にエラーが発生するのであれば、予めこのエラーを学習
させておくことで、エラーのない制御信号を得ることも
できる。また光検知器としては1個の多分割光検知器に
限定されず、別々に配置された複数の光検知器であって
も良い。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、光ディスク装置用トラ
ッキング制御装置に於いて、相異なるアルゴリズムに基
づく複数のトラッキング誤差信号の合成信号を計算して
教師信号を作成し、この教師信号に基づく学習によって
予めシナプス結合係数を決定し、前記シナプス結合係数
を有する単一のハード化したニューラルネットによって
トラッキング誤差信号を得るようにし、トラッキングア
クチュエータを制御するようにしているから、トラッキ
ング制御の精度と安定性が向上し、高密度記録再生に極
めて好都合なトラッキング信号を得ることができる。複
数のトラッキング誤差信号を個別に得るようにしたトラ
ッキング制御装置に比して、回路構成が簡単になると言
う効果をも奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスク装置に係わるトラッキング制
御装置の構成図である。
【図2】図1に示すニューラルネットの構築図である。
【図3】ニューラルネットのハードウェア構成を示す図
である。
【図4】学習用データを示すグラフである。
【図5】従来のトラッキング制御装置の第1の例を示す
図である。
【図6】情報トラックの一部を示す図である。
【図7】従来のトラッキング制御装置の第2の例を示す
図である。
【符号の説明】
1…光ディスク媒体、2…レーザ光源、6…対物レンズ 7、7a、7b、7c、7d…光検知器、8…ニューラ
ルネット 9…インプットバッファ増幅器、10、11…ニューロ
ンモデル 12…抵抗器、17…トラッキング駆動回路、18…ト
ラッキングアクチュエータ、P…光スポット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ光源と、情報トラックを有するディ
    スク媒体の面に前記光源からの光ビームを集光して光ス
    ポットとして照射する対物レンズと、前記光スポットを
    前記ディスク媒体のラジアル方向へ移動するトラッキン
    グアクチュエータと、前記ディスク媒体からの反射光を
    光電変換する複数の光検知器とを備えた光ディスク装置
    用トラッキング制御装置に於いて、相異なるアルゴリズ
    ムに基づく複数のトラッキング誤差信号の合成信号を教
    師信号として学習して得られたシナプス結合係数を持ち
    前記複数の光検知器のそれぞれの出力に応じた信号を入
    力とした単一のハード化したニューラルネットワークを
    備え、その出力に応じて前記トラッキングアクチュエー
    タを制御するようにしたことを特徴とする光ディスク装
    置用トラッキング制御装置。
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