JPH05307763A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JPH05307763A
JPH05307763A JP13599392A JP13599392A JPH05307763A JP H05307763 A JPH05307763 A JP H05307763A JP 13599392 A JP13599392 A JP 13599392A JP 13599392 A JP13599392 A JP 13599392A JP H05307763 A JPH05307763 A JP H05307763A
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JP
Japan
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signal
error
optical
tilt
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JP13599392A
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English (en)
Inventor
Makoto Itonaga
誠 糸長
Masaki Mochizuki
聖樹 望月
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】光ディスクと光ピックアップ間の相対的位置の
誤差を、センサを設けずに広帯域に精度良く検出できる
光ディスク装置を提供する。 【構成】レーザ光源4と、情報トラックを有するディス
ク媒体3に前記光源からの光ビームを集光して照射する
対物レンズ8と、前記ディスク媒体3からの反射光を光
電変換する光検知器10とを有する光ピックアップ1を
備えた光ディスク装置に於いて、前記光検知器10の出
力から得られる再生情報信号S1に応じた信号を入力と
するニューラルネット20を備え、このニューラルネッ
ト20の出力から前記ディスク媒体3と前記光ピックア
ップ1の間の相対的位置の誤差を得るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスクを用いて記
録再生を行う光ディスク装置に関するもので、特に光デ
ィスクと光ピックアップとの機械的な位置関係の誤差を
精度良く検出する装置を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の光ディスク装置の一例について図
5を基に説明する。図5は、従来の光ディスク装置の一
例を示す図である。同図に示すように、周回状に多数の
情報トラックが設けられている光ディスク媒体3への情
報の記録は光ピックアップ1を用いて行われる。また前
記光ディスク媒体からの情報信号の読み出しも前記光ピ
ックアップ1を用いて行われる。前記光ピックアップ1
は、半導体レーザ等の光源4、この光源4からの光束を
平行光束にするコリメートレンズ5、前記半導体レーザ
等の光源4からの照射光束と前記光ディスク媒体3から
の反射光束とを分離する偏光ビームスプリッタ6、ビー
ムの偏光状態を変えるための1/4波長板7、対物レン
ズ8、集光レンズ9、4分割光検知器10等を備えてい
る。
【0003】さらに前記光ピックアップ1には、前記対
物レンズ8を前記光ディスク3のラジアル方向に動かし
前記前記対物レンズ8により集光された光スポットPを
情報トラックと直交する方向(以下、トラッキング方向
と記す。)に移動させるためのトラッキングアクチュエ
ータTA、前記対物レンズ8を前記光ディスク3の面に
垂直な方向に動かし前記光スポットPが前記光ディスク
の面上で焦点を結ぶようにするためのフォーカシングア
クチュエータFA、前記対物レンズ8の機械的位置を検
出するためのレンズ位置センサLS、レンズチルトセン
サLC等を備えている。
【0004】前記ディスク媒体3からの反射光は、対物
レンズ8、1/4波長板7を通り、前記ビームスプリッ
タ6で反射され集光レンズ9で集光されて、4分割光検
知器10に入射する。この光検知器10の4つの出力は
信号検出回路15に入射され、この信号検出回路15で
は、前記情報トラックに記録された情報信号が端子16
に再生情報信号S1として出力されると共に、フォーカ
シング誤差信号S2やトラッキング誤差信号S3が端子
17、18にそれぞれ出力される。
【0005】前記フォーカシング誤差信号S2は、フォ
ーカシングアクチュエータFAを駆動するためのフォー
カシングアクチュエータ駆動回路27に印加され、前記
トラッキング誤差信号S3はトラッキングアクチュエー
タTAを駆動するためのトラッキングアクチュエータ駆
動回路28に印加される。
【0006】一般に光ディスクの反射膜面には、情報ト
ラックが同心円状或いは螺旋状に形成されており、この
情報トラックには、多数のピットが凹凸状に予め刻まれ
光の回折効果を利用してプレピット信号として再生され
るようにしたものや、光磁気記録法によって情報が書き
込まれ光磁気信号として再生されるようにしたものがあ
る。前記凹凸状のピットに記録される情報としては、例
えばディスクや情報トラックなどの管理データやサーボ
信号などがある。その他の情報は、通常光磁気記録法に
よって記録再生されることが多いが、図5に示す例は、
凹凸状にピットが記録されプレピット信号として再生さ
れる場合のものである。
【0007】ところで前記したトラッキングサーボによ
り、対物レンズ8はディスク媒体3の面に平行にかつト
ラッキング方向に移動される。(以下、この対物レンズ
の移動をレンズシフトと記す。) 前記レンズシフトによって、レーザ光束の光軸と対物レ
ンズ8の中心とが一致しなくなり(以下、光軸ずれと記
す。)、前記信号検出回路15によって得られたトラッ
キング誤差信号S3が直流オフセットを持つようにな
る。即ち、端子18に出力される前記トラッキング誤差
信号S3が零の時でも、実際にはレーザビームスポット
が情報トラックの中心からずれている(以下、オフトラ
ックと記す。)現象が発生する。
【0008】前記レンズシフトを補正するために、レン
ズ位置センサLS、前記光ピックアップ1が保持される
ベース11、このベース11を移動するためのベース1
2、ベース駆動装置14、このベース駆動装置14で前
記ベース11を移動するためのベース駆動回路13Aな
どが設けられている。前記レンズ位置センサLSによっ
てレンズシフトに応じたレンズシフト信号が検出され、
このレンズシフト信号に応じて、レンズシフトが零にな
るように、前記ベース駆動回路13A、前記ベース駆動
装置14が制御される。
【0009】さらに、前記ディスク媒体3の面振れ等に
より、ディスクに照射されるレーザ光束の光軸が前記デ
ィスクの面に垂直でなくなることがある(以下、この傾
きをレンズチルト又は単にチルトと記す。)。前記レン
ズチルトセンサLCによってこのチルトが検出される。
前記チルトには、ラディアルチルトと呼ばれるものとタ
ンジェンシャルチルトと呼ばれるものがある。前記ラデ
ィアルチルトとは、前記ディスク媒体3の直径方向に面
振れ成分がある傾斜を示し、前記タンジェンシャルチル
トとは、前記ディスク媒体3のトラック方向に面振れ成
分がある傾斜を示している。
【0010】前記チルトが存在すると、一般に光ピック
アップの光学系にコマ収差が発生する。コマ収差がある
とビームスポットの形状が歪み、ビーム中心の光強度が
低下する。従って、例えば光磁気記録法による記録を行
う場合にコマ収差があると、露光不足やピットの解像力
の低下を来す。再生時にラディアルチルトがあると、ビ
ームスポットが隣接トラックに被さり易く、隣接トラッ
クからのクロストークが増加して再生信号が劣化する。
前記ラジアルチルトによる悪影響を軽減すべくレンズチ
ルトセンサLC、前記ベース11、このベース11を移
動したり傾けたりするためのベース駆動装置14、前記
ベース11を傾けるためにベース駆動装置14を駆動す
るベース駆動回路13Bなどが設けられ、ラジアルチル
トサーボが構成されている。
【0011】前記ラディアルチルトは、光ピッックアッ
プ全体をディスクの傾きと平行にすれば、その悪影響を
除去できる筈であるが、この方法を採るには前記ピック
アップが重すぎるため、低周波成分についてのみ補正能
力を持つことになる。従って、ディスクの回転数が低い
用途にしか適用できない。再生時にタンジェンシャルチ
ルトがあると、再生信号が歪む。再生信号がデジタル信
号とすると、前記波形歪みは符号間干渉を増加させ信号
品質の劣化を招き、極端な場合には、データの読取り誤
差が発生する。前記した通り、このタンジェンシャルチ
ルトは、ラジアルチルトに比し高周波成分が多くこれを
前記ベース駆動装置を用いて補正することは困難であ
る。
【0012】以上レンズシフトやチルトの悪影響につい
ては詳述した通りであるが、前記レンズ位置センサLS
を設置すると、ピックアップが大きくなり且つコストア
ップになると言う問題があり、前記レンズチルトセンサ
LCを設置すると、ピクアップとセンサの取り付け精度
による誤差の発生、小形化出来ない、検出の周波数特性
が悪い、コストが高い等の問題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】光ディスク装置に於い
て、使用するディスクと光ピックアップの間の相対的な
位置関係が最適な位置からずれると、再生された情報信
号(以下、再生情報信号と記す。)の質が劣化したり、
甚だしい場合は再生のための制御が不可能になったりす
る問題が発生する。本発明の目的は、光ディスクと光ピ
ックアップ間の相対的位置関係の誤差を示す誤差信号
を、特別なセンサを設けることなく広い周波数帯域に亘
り精度良く検出出来るようにした光ディスク装置を提供
することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】レーザ光源と、情報トラ
ックを有するディスク媒体に前記光源からの光ビームを
集光して照射する対物レンズと、前記ディスク媒体から
の反射光を光電変換する光検知器とを有する光ピックア
ップを備えた光ディスク装置に於いて、前記光検知器の
出力から得られる再生情報信号に応じた信号を入力とす
るニューラルネットを備え、このニューラルネットによ
って前記ディスク媒体と前記光ピックアップの間の相対
的位置の誤差を検出するようにした光ディスク装置であ
る。またこの光ディスク装置に於いて、前記光検知器の
出力から得られる再生情報信号に応じた信号を入力とす
る信号遅延回路と、この信号遅延回路の入出力信号を入
力とするニューラルネットとを備え、このニューラルネ
ットの出力から前記ディスク媒体と前記光ピックアップ
の間の相対的位置の誤差を得るようにした光ディスク装
置である。また前記光ディスク装置に於いて、前記ディ
スク媒体と前記光ピックアップの間の相対的位置の誤差
が、前記光ピックアップの光軸に対する前記ディスク媒
体の傾斜及び/又はトラッキング制御による対物レンズ
の所定位置からのずれである光ディスク装置である。
【0015】
【作用】前記再生情報信号には、前記光軸ずれやチルト
に関する情報が符号間干渉等の形で含まれている。従っ
て、予め所定の誤差量が前記対物レンズに与えられた状
態で、前記誤差量を教師信号とし前記再生情報信号を生
徒信号とし、前記ニューラルネット(以下、NNと記
す。)のシミュレーション及び学習が行われ、これによ
って決定されたシナプス結合係数を持ったNNの出力か
らは、前記誤差量を補正するための誤差信号が検出され
る。
【0016】
【実施例】本発明の光ディスク装置に於いて、光ディス
クからの反射光はビームスプリッタによって反射され、
集光レンズによって集光され、4分割光検知器に入射さ
れる。この4分割光検知器の複数の出力は信号検出回路
に印加され、この信号検出回路では、再生情報信号が出
力されると共に、この再生情報信号がニューラルネット
と信号遅延回路とで構成される誤差検出手段に印加さ
れ、対物レンズと光ディスクの位置関係の誤差を示す誤
差信号が得られるようになっている。
【0017】以下に本発明の光ディスク装置の第1実施
例について、図1〜図4を基に説明する。図1は本発明
の光ディスク装置の第1実施例を示す図、図3はニュー
ラルネットを使用した波形等価回路の概念図、図4は図
3に示すニューラルネットの各ユニットの説明図であ
る。図1に於いて、図5と同一構成要素で同一の作用効
果を呈するもの及び同一の信号については、同一の符号
を付しその説明を省略する。
【0018】図1に示す光ピックアップ1、光ディスク
3は、それぞれ図5に示した光ピックアップ1、光ディ
スク3と同じものである。光源4から発生するレーザ光
は、コリメートレンズ5を介して平行光束化され、ビー
ムスプリッタ6、1/4波長板7、対物レンズ8を介し
て収束され、ディスク3の反射面に射出される。ディス
ク3からの反射光は、対物レンズ8、1/4波長板7を
通りビームスプリッタ6に入射され、方向を変更して入
射光から分離され、集光レンズ9で集光されて、4分割
光検知器10に入射される。この4分割光検知器10か
らの複数の出力は信号検出回路15にそれぞれ入射さ
れ、端子17、18にはそれぞれフォーカシング誤差信
号S2、トラッキング誤差信号S3が出力される。
【0019】また前記信号検出回路15からは、端子1
6に再生情報信号S1が出力される。この再生情報信号
S1は、通常前記4分割光検知器の4つの出力の和から
生成される。前記信号検出回路15の出力S2、S3は
図5にて述べた通りである。前記再生情報信号S1は、
ディスクに記録された信号の再生信号として利用される
と共に、ニューラルネット20を含む誤差検出手段30
に印加される。前記誤差検出手段30では後述するよう
な信号処理がされて端子21に前記レンズとディスクの
相対位置関係の誤差を示す誤差信号S4が出力される。
【0020】図1に示す誤差検出手段30の構成は、図
3に示す波形等化回路に近い構造である。図3に示す波
形等化回路は、信号遅延回路とニューラルネット20C
とからなっている。このニューラルネット20Cの構成
は図3及び図4に示す通りである。図3に示すようなニ
ューラルネットを用いた波形等化回路については、本出
願人が先に出願した特許出願平成3年31952号に詳
しく述べられている。よって以下、図3、図4を基にニ
ューラルネットの概要を説明する。図3には、ハードウ
ェアで構成されたNN20Cと、4個の遅延素子41〜
44からなる信号遅延回路とで構成される波形等価回路
の概念図が描かれている。波形等化回路とは、例えば波
形歪みを持った矩形波状の入力信号siをNNで処理
し、所望の矩形波に近い出力soを得るようにするため
の回路である。波形等価回路は、NNを使用しなくても
実現できるが、NNを使用すると極めて良好な波形等価
回路が実現できることが実験的に確認されている。
【0021】図3に於いて、遅延素子41、42、4
3、44はそれぞれ所定の遅延時間を持った遅延素子で
ある。NN20Cは、バッファアンプ51〜55等で構
成される入力層と、ニューロン61〜63から構成され
る中間層と、ニューロン71で構成される出力層とから
なり、各遅延素子41〜44への入出力信号は、図のよ
うにバッファアンプ51〜55にもそれぞれ入力され、
これら各バッファアンプの出力は、シナプス重み(シナ
プス結合係数)によって決まる抵抗値を持つ3個の個別
の抵抗器を通って中間層のニューロン61〜63に入力
される。同図中、小円は、このシナプス結合係数(シナ
プス重み)の存在を示し、その値は記号Wで示される。
【0022】図4は、図3に示すニューラルネットのユ
ニット結合を示す図である。図3に於いて、ユニットU
は脳のニューロンを工学的にモデル化した非線形な入出
力特性を有する変換系であり、ニューラルネット20C
はシナプス重みWで結ばれた多数のユニットの結合体で
ある。(U)は特に入力層のユニットを示している。図
4に於いて、ユニットUは非線形の入出力特性、例えば
入力値Xに対して出力値Y=F(X)を出力する非線形
関数F(X)により構成された変換系である。 入力値
としては、前層の出力値(或いはニューラルネットへの
入力値)に、個別のシナプス重みWを乗算して得られた
結果の総和が入力されており、この入力値が非線形変換
されて後層に出力されている。
【0023】さらに詳述すれば、図4は、層状のニュー
ラルネットを構成する第n層のi番目のユニット結合を
示す図であり、第n層のi番目のユニットへの入力値X
(n,i)は、前層である第(n−1)層の各ユニット
の出力に第(n−1)層のj番目と第n層のi番目のユ
ニットとの間の結合の強さを表すシナプス重みW(n,
i,j)をかけたものの総和となるよう構成されてい
る。そして、入力値X(n,i)は非線形関数F(X)
に入力され、Y(n,i)=F{X(n,i)}と非線
形変換されて、次層のユニットに出力されるよう構成さ
れている。
【0024】前記シナプス重みW(n,i,j)はユニ
ット(U)の結合の強さを表すものであり、学習過程に
於いてこのシナプス重み(n,i,j)が変化、収束さ
れて、所望のニューラルネットが構築される。ここに前
記シナプス重みは、所望の信号を教師信号としたバック
プロパゲーション法の学習により予め決定される。前記
シナプス重みには正と負があるため、各ニューロンには
それぞれ正、負それぞれのシナプス重みに対応できるよ
うハードウェアが構成されている。尚、このNNはニュ
ーロン数が少ないのでハードウェア化が極めて容易に実
現できる。
【0025】本発明の光ディスク装置にあっては、NN
のハードウェアを決めるための学習は、光ディスク装置
外のコンピュータにて、ソフトウェアで構築される遅延
回路及びソフトウェアで構築されるNNによって行わ
れ、前記各遅延素子の入出力信号が前記NNの入力層の
各ユニットへも同時に入力されている。所定の値が予め
教師信号として設定される。この所定の値を持つように
ディスク装置のピックアップやディスクが設定される。
このように設定されたディスク装置を用いて再生情報信
号がサンプリングにより取り込まれ記録される。この再
生情報信号は、シミュレーションの過程でソフトウェア
で構成されたNNを有する誤差検出手段に入力される。
この誤差検出手段は、図3に示す波形等化回路と同様の
構造のものであり、前記誤差検出手段を構成するNNの
出力として、前記光ディスクと光ピックアップの相対的
位置関係の誤差量が出力される。
【0026】前記NNの出力と前記教師信号とが比較さ
れ、そのずれ量に基づいてNN内の各シナプス結合係数
が補正される。前記プロセスが多数のデータについて行
なわれシナプス結合係数が決定される。こうして決定さ
れたシナプス結合係数に基づいて、光ディスク装置内に
ハードウェア化したNNが設けられる。本発明の光ディ
スク装置では、NNを高速処理に対応させるため、光デ
ィスク装置内に組み込まれたNN自体には学習機能を持
たせていない。
【0027】図1に於いて、誤差検出手段30は、複数
の遅延素子からなる信号遅延回路とニューラルネット2
0とで構成されている。次に、図1に示すニューラルネ
ット20の設計の主要点についてを説明する。前記した
ようにまず外部コンピュータによるシミュレーションと
学習が行われる。これには図1に示す信号S1がコンピ
ュータに取り込まれ、バックプロパゲーション法による
学習が行われてシナプス結合係数が決められ、この結果
に基づいて実際のハードウェアの回路定数が決定され
る。
【0028】以下、光ディスクと光ピックアップ間のチ
ルトの検出を例にしてNNの原理について詳細な説明を
する。従来技術の説明で述べたように、ディスクとピッ
クアップの光軸の間に傾きがある時に発生する収差の内
で、支配的なのは、コマ収差である。ディスクがタンジ
ェンシャル方向即ちトラック方向に傾いている時に、発
生するコマ収差は、全ての収差の中で最も悪い影響を再
生信号に与えることが知られている。よって以下に、タ
ンジェンシャルチルトの検出例の説明をする。まず、コ
マ収差が存在する場合、ビームスポットの形状が変化す
る。コマ収差により中心の光強度が低下すると共に、片
側のサイドローブが持ち上がる(以下、サイドピークと
記す。)ことが特徴である。このサイドピークの高さは
チルトの大きさと正の相関がある。
【0029】ディスクの再生時には、前記サイドピーク
によって、ビームスポットの中心が読み出している本来
の信号の前又は後の信号が読み出されてしまう。このこ
とにより、無収差の時に存在する本質的な符号間干渉に
加えて、チルトが引き起こした符号間干渉が加わり、再
生情報信号を本来の信号に復調することが出来なくな
る。この符号間干渉の増加の振る舞いが非線形であるこ
とは言うまでもない。これらのことから、精密なチルト
誤差の検出が必要となる。
【0030】図1に示す本発明のディスク装置に於ける
チルト検出方法は、NNを用いて、再生情報信号に含ま
れる符号間干渉成分の量から誤差情報を生成しているこ
とになる。NNの設計手順については概略を既に述べた
が、ここでは、再生情報信号から誤差信号を得ることを
目的としているから、教師信号は所定のチルトの量、生
徒信号はチルトの量に応じて劣化している再生情報信号
である。学習の手順は、まず、再生情報信号の取り込み
は、チルトの量を任意の状態に設定可能な光ディスク装
置を用いて行われる。与えられるチルトの量は、再生状
態が最良の状態即ち符号間干渉が最少の状態を基準とし
て測定される。
【0031】一般にバックプロパゲーション法によるN
Nの設計には、教師信号と生徒信号が必要である。光デ
ィスクのような信号伝送系にNNを適用する場合、教師
信号として原波形またはその変形波形、生徒信号として
伝送系で劣化した信号が用いられることが多いが、ここ
では、情報信号から誤差信号を得ることが目的であるか
ら、与えられたチルト量を教師信号とし、前記チルトに
よって劣化した再生情報信号を生徒信号として学習が行
われる。
【0032】再生情報信号の取り込みは、前記したよう
に、チルト量を任意の状態に変更できる光ディスク装置
を用いて行われる。前記チルトの量は、再生状態が最良
になる点即ち符号間干渉が最少になる点を基準として測
定される。この角度の測定は、オートコリメータを使用
すれば十分な精度で行える。ここで使用する光ディスク
は、使用時のチルト量が小さいことが望ましく、反りの
多いプラスチック製のディスクではなく、ガラス基板に
直接記録した平面度の高いディスクを用いる。
【0033】ここに、再生情報信号の取り込みは、少な
くも3つのチルト量に付いて行われる。このチルト量の
1つは、最も良好な(符号間干渉が少ない)再生情報信
号が得られるようなチルト量であり、他の2つは、適当
な大きさのな正負のチルト量である。前記再生情報信号
の品質をジッタ量で評価すると、ジッタ量はチルト量の
2乗に比例するので、より良い学習結果を得るために、
再生情報信号の取り込みは、前記3つのチルト量に加え
てさらに正負のチルト量についても行われ、合計5つの
チルト量に付いて行われる。このようにして、良好な学
習結果を得ることが出来る。
【0034】前記再生情報信号の取り込みは、信号をデ
ジタル化してコンピュータに取り込まれる。取り込まれ
る再生情報信号の長さは、再生情報信号に含まれる符号
間干渉のパターンからチルトを検出する定性的な原理よ
り、ある程度の長さが必要である。略十乃至から数十の
ビットからの信号を取り込むことにより良好な結果が得
られる。図1に示す誤差信号S4は、誤差検出手段30
の出力端子21に直流値に近い信号として出力され、コ
ンピュータに取り込まれる。
【0035】尚、このNNの出力は、チルト量に応じ
て、アナログ値又は多段階のアナログ値として出力され
る。上記のようにして生成された誤差信号は、複数のビ
ットの再生情報信号から誤差量を得ていることになるの
で、再生情報信号の周波数帯域の 1/10 乃至 1/100程度
の広い周波数帯域を持っている。これは、従来の方法で
得られる誤差信号の周波数帯域に比して、数桁高いもの
である。
【0036】本発明の光ディスク装置の第2実施例につ
いて図2を基に説明する。図2は本発明の光ディスク装
置の第2実施例を示す図であり、図2に於いて、図1と
同一構成要素で同一の作用効果を呈するもの及び同一の
信号については、同一の符号を付しその説明を省略す
る。
【0037】図2に於いて、信号検出回路15の端子1
7に出力される信号S2はフォーカシング誤差信号であ
り図1に示すフォーカシングアクチュエータ駆動回路2
7に印加され、端子18に出力される信号S3はトラッ
キング誤差信号であり、このトラッキング誤差信号S3
からレンズシフトによるDCオフセットを取り除くため
のトラッキング誤差信号補正回路23に印加されてい
る。また端子16に出力される信号S1は再生情報信号
であり、トラッキング制御時に発生する対物レンズのシ
フト量を検出する誤差検出手段30Aと、レーザビーム
の光軸とディスク間のチルト量を検出する誤差検出手段
30Bと、再生情報信号S1から前記チルトの影響を除
くための再生情報信号補正回路24に入力されている。
【0038】ここに、前記誤差検出手段30A、30B
は、図1に示す誤差検出手段30と同様の構造のもの
で、ニューラルネット20A、20Bをそれぞれ備えて
いる。前記誤差検出手段30Aでは、トラッキング制御
時に発生するレンズシフトが検出されトラッキング誤差
信号補正回路23に入力され、このトラッキング誤差信
号補正回路23からはレンズシフトによるオフセットが
含まれないトラッキング誤差信号TECが出力され、こ
の信号TECは図1に示すトラッキングアクチュエータ
駆動回路28に印加される。
【0039】また前記誤差検出手段30Bでは、前記チ
ルトが検出され再生情報信号補正回路24に入力されて
いる。この再生情報信号補正回路24からは、前記の検
出されたチルト信号scによってチルトの影響が除かれ
た再生情報信号SGCが出力され、高品質の再生情報信
号として利用される。このチルト信号scは、光ピック
アップの傾きを変えてチルト量を小さくするためのチル
トサーボ回路に供給される場合もある。
【0040】
【発明の効果】本発明の光ディスク装置によれば、特別
なセンサを用いずに、再生情報信号から、ピックアップ
とディスクの相対的位置関係が高精度に検出されるの
で、光ピックアップが小型軽量になり、高品質の再生情
報信号が得られ、高精度のトラッキング制御が可能とな
る。またチルトの検出は広帯域特性を有するので、高速
回転のディスクを使用するディスク装置の制御や、タン
ジェンシャルチルトの補正にも適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスク装置の第1実施例を示す図
である。
【図2】本発明の光ディスク装置の第2実施例を示す図
である。
【図3】ニューラルネットを使用した波形等価回路の概
念図である。
【図4】図3に示すニューラルネットのユニット結合を
示す図である。
【図5】従来の光ディスク装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…光ピックアップ 3…光ディスク(ディスク媒体) 4…レーザ光源 5…コリメートレンズ 6…ビームスプリッタ 7…1/4波長板 8…対物レンズ 9…集光レンズ 10…4分割光検知器 15…信号検出回路 20、20A、20B、20C…ニューラルネット 23…トラッキング誤差信号補正回路 24…再生情報信号補正回路 27…フォーカシングアクチュエータ駆動回路 28…トラッキングアクチュエータ駆動回路 30、30A、30B…誤差検出手段 FA…フォーカシングアクチュエータ TA…トラッキングアクチュエータ LS…レンズ位置センサ LC…レンズチルトセンサ P…光スポット S1…再生情報信号 S4…誤差信号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ光源と、情報トラックを有するディ
    スク媒体に前記光源からの光ビームを集光して照射する
    対物レンズと、前記ディスク媒体からの反射光を光電変
    換する光検知器とを有する光ピックアップを備えた光デ
    ィスク装置に於いて、前記光検知器の出力から得られる
    再生情報信号に応じた信号を入力とするニューラルネッ
    トを備え、このニューラルネットによって前記ディスク
    媒体と前記光ピックアップの間の相対的位置の誤差を検
    出するようにしたことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】前記光検知器の出力から得られる再生情報
    信号に応じた信号を入力とする信号遅延回路と、この信
    号遅延回路の入出力信号を入力とするニューラルネット
    とを備え、このニューラルネットの出力から前記ディス
    ク媒体と前記光ピックアップの間の相対的位置の誤差を
    得るようにしたことを特徴とする請求項1記載の光ディ
    スク装置。
  3. 【請求項3】前記ディスク媒体と光ピックアップの間の
    相対的位置の誤差が、前記光ピックアップの光軸に対す
    る前記ディスク媒体の傾斜及び/又はトラッキング制御
    による対物レンズの所定位置からのずれであることを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載の光ディスク装置。
JP13599392A 1992-04-28 1992-04-28 光ディスク装置 Pending JPH05307763A (ja)

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