JPH05233356A - 情報処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 直列に接続されたフリップフロップ群を介し
てデータ出力を行い、エラーが発生したときのエラー診
断を該フリップフロップに記憶されるデータによって行
う診断装置を具備する情報処理装置において、情報処理
の効率を大幅に低下させることなくエラー診断を行う情
報処理装置を実現すること。 【構成】 データ出力を行う現用系フリップフロップ群
と、現用系フリップフロップ群と同様に構成され、情報
処理装置のシステムクロックと同相の別クロックで動作
し、情報処理装置の通常動作時には保持内容が現用系フ
リップフロップ群と同様となるように接続されてエラー
発生時に接続状態が変更されることによってそのシフト
データが前記診断装置へ供給されるバックアップ用フリ
ップフロップ群とを有し、各フリップフロップ群の接続
状態が変更されるときにのみシステムクロックが停止さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は情報処理装置に関し、特
に、直列に接続したフリップフロップ群を介してデータ
出力を行い、エラーが発生したときのエラー診断をフリ
ップフロップに記憶されるデータによって行う情報処理
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の情報処理装置でエラーが
発生したときには、データを出力するフリップフロップ
群に記憶されているデータをエラー診断情報として収集
してエラー解析が行われる。このフリップフロップ群に
記憶されている情報を収集するときや、診断目的などで
フリップフロップの情報を出力させる必要がある場合に
は、装置の動作を停止させて（ダウン状態）フリップフ
ロップ群のデータを収集していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の情報処
理装置においては、診断目的などでフリップフロップ群
に記憶された情報を収集するときには、装置の動作を停
止状態とし、その後再立ち上げする必要があり、情報処
理の効率が大幅に低下してしまうという問題点がある。

【０００４】本発明は上述したような従来の技術が有す
る問題点に鑑みてなされたものであって情報処理の効率
を大幅に低下させることなくエラー診断を行うことので
きる情報処理装置を実現することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の情報処理装置
は、直列に接続されたフリップフロップ群を介してデー
タ出力を行い、エラーが発生したときのエラー診断を該
フリップフロップに記憶されるデータによって行う診断
装置を具備する情報処理装置において、データ出力を行
う現用系フリップフロップ群と、前記現用系フリップフ
ロップ群と同様に構成され、情報処理装置のシステムク
ロックと同相の別クロックで動作し、そのシフトデータ
が前記診断装置へ供給されるバックアップ用フリップフ
ロップ群と、データ処理装置の動作にエラーが発生した
ときに、これを検出するエラー検出手段と、前記エラー
検出手段がエラーを検出したときに前記バックアップ用
フリップフロップ群の動作を各フリップフロップに保持
されているデータをシフトするシフトモードへ切り換え
てシフトデータを前記診断装置へ出力させるシフトモー
ド切り換え手段と、前記情報処理装置の正常動作時に
は、前記バックアップ用フリップフロップ群の保持内容
と現用系フリップフロップ群の保持内容とを同じとする
ために各フリップフロップ群を接続状態とし、前記シフ
トモード切り換え手段が前記バックアップ用フリップフ
ロップ群をシフトモードに切り換えると、前記現用系フ
リップフロップ群と前記バックアップ用フリップフロッ
プ群を切り放し、前記バックアップ用フリップフロップ
のデータがすべて前記診断装置に出力されたときに各フ
リップフロップ群を再び接続状態とするフリップフロッ
プ切り放し手段と、前記エラー検出手段によってエラー
の発生が検出されてフリップフロップ切り放し手段によ
って各フリップフロップ群の接続状態が変更されるとき
にたときにデータ処理装置へのシステムクロック出力を
一時停止とするクロック制御手段とを有する。

【０００６】この場合、エラー検出手段はエラーの発生
を検出するとともに発生したエラーの重度を識別してそ
の旨を示す信号を出力し、クロック制御手段は発生した
エラーの重度に応じてシステムクロックの再開を行うも
のとしてもよく、また、診断装置に外部入力手段から現
用系フリップフロップのデータを収集する旨の要求があ
ったときにもエラー発生時と同様の処理が行われるもの
としてもよい。

【０００７】

【作用】エラー発生時には、フリップフロップ切り放し
手段によって現用系フリップフロップ群と切り放され、
シフトモード切り換え手段によってシフトモードとされ
たバックアップ用フリップフロップ群からのシフトデー
タが診断装置に送出される。この後、バックアップ用フ
リップフロップ群からのシフトデータがすべて診断装置
に送出されると各フリップフロップ群はエラー発生以前
と同様の接続状態に戻される。情報処理装置を動作させ
るシステムクロックはフリップフロップ切り放し手段に
よって各フリップフロップ群の接続状態が変更される間
のみ一時的に停止されるだけであり、これ以外のときは
通常と同様の処理動作が行われる。

【０００８】

【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。

【０００９】図１は本発明の一実施例の構成を示すブロ
ック図である。

【００１０】本実施例は、データ処理を行うデータ処理
装置１と、外部入力手段（不図示）への入力内容等に応
じてのデータの収集処理を行う診断装置２より構成され
ている。

【００１１】データ処理装置１は、現用系のフリップフ
ロップ群とバックアップ用のフリップフロップ群からな
るフリップフロップ回路１１と、エラーが生じたときに
これを検出し、エラーの種類を識別するエラー検出部１
２と、エラー検出部１２がエラーを検出したときにデー
タ処理装置１のシステムクロック１００を一時止めるク
ロック制御部１３と、エラー検出部１２が出力するエラ
ーを検出したことを示す旨の信号が入力されたときや診
断装置２よりフリップフロップ回路１１を構成する現用
系のフリップフロップ群のデータを収集する要求があっ
たときにバックアップ用のフリップフロップ群をシフト
モードに切り換えるシフトモード切り換え部１４と、診
断装置２より、現用系のフリップフロップ群のデータを
収集する要求があったときにバックアップ用のフリップ
フロップ群のクロック１０１を止め、シフトモード切り
換え部１４がシフトモードに切り換えたときにバックア
ップ用フリップフロップ群のクロック１０１を再スター
トさせるシフトスタート部１５が設けられている。ま
た、診断装置２にはデータ処理装置１のフリップフロッ
プ回路１１からの読み出しデータを収集する解析データ
収集部２１が設けられている。

【００１２】図２は図１に示した実施例中の要部構成を
示すブロック図である。

【００１３】フリップフロップ回路１１内には現用系フ
リップフロップ群１１₁、バックアップ用フリップフロ
ップ群１１₂およびフリップフロップ切り放し部１６と
が収容されている。

【００１４】バックアップ用フリップフロップ群１１₂
は、装置のエラー解析に必要とされる現用系フリップフ
ロップ群１１₁の出力を受けて保持し、制御装置のシス
テムクロック１００と同相の別クロック１０１で動作す
るものである。

【００１５】各フリップフロップ群とも、直列に接続さ
れた複数のフリップフロップによって構成されるもの
で、バックアップ用フリップフロップ群１１₂を構成す
る各フリップフロップはフリップフロップ切り放し部１
６を介して現用系フリップフロップ群１１₁を構成する
各フリップフロップの出力をそれぞれ受けてこれを保持
するものである。データ処理が正常に行われているとき
には、現用系フリップフロップ群１１₁がシフトモード
とされて直列に設けられた各フリップフロップを順に通
ったデータが出力される。

【００１６】フリップフロップ切り放し部１６は、シフ
トモード切り換え部１４がバックアップ用フリップフロ
ップ群１１₂をシフトモードに切り換えたときに現用系
フリップフロップ群１１₁とバックアップ用フリップフ
ロップ群１１₂とを切り放し、バックアップ用フリップ
フロップ群１１₂のデータがすべて診断装置２に供給さ
れたときに再び各フリップフロップ群の接続を行なう。

【００１７】次に、図１および図２を参照して本実施例
の動作について説明する。

【００１８】正常動作中のデータ処理装置１において
は、エラー解析に必要とされる現用系フリップフロップ
群１１₁とバックアップ用フリップフロップ群１１₂はフ
リップフロップ切り放し部１６を介してと接続されてお
り、バックアップ用フリップフロップ群１１₂は、現用
系フリップフロップ群１１₁の出力の供給を受けてこれ
を保持している。

【００１９】データ処理装置１が動作中に、なんらかの
原因（例えばノイズなど）によりエラーが発生すると、
エラー検出部１２はエラーが発生したことを検出し、こ
のエラーがシステムをダウンしなければならないほどの
重大なエラーかどうかを判断する。

【００２０】エラー検出部１２は発生したエラーの重度
を示す信号とともにエラーが検出されたことを診断装置
２に通知する。診断装置２がクロック制御部１３に対し
てエラー解析を行うためデータの引渡しを要求する旨の
通知を行うと、クロック制御部１３はシステムクロック
１００を一時的に停止し、データ処理装置１の動作をス
トップさせるとともにシフトモード切り換え部１４に対
してエラー解析を行うためデータを引き渡すことをエラ
ーの重度を示す信号とともに通知する。この後、シフト
モード切り換え部１４はフリップフロップ切り放し部１
６に対して同様の通知を行い、また、バックアップ用フ
リップフロップ群１１₂をシフトモードとする。

【００２１】フリップフロップ切り放し部１６は現用系
フリップフロップ群１１₁とバックアップ用フリップフ
ロップ群１１₂とを切り放す。ここで、発生したエラー
がデータ処理装置１をダウンしなければならないほど重
大なエラーでない場合には、クロック制御部１３は、フ
リップフロップ切り放し部１６が各フリップフロップ群
を切り放した時点でシステムクロック１００を再び出力
し、データ処理装置１はいままでの処理を継続して実行
する。

【００２２】フリップフロップ切り放し部１６によって
各フリップフロップ群が切り放されると、シフトスター
ト部１５はバックアップ用フリップフロップ群１１₂に
対してシフトクロック１０１を出力する。シフトクロッ
ク１０１によってシフトアウトされたバックアップ用フ
リップフロップ群１１₂に保持されているデータは、診
断装置２へ出力され、データの収集が行われる。この収
集データは、データ処理装置１がエラーを検出したとき
の状態のものであり、障害解析のデータとして診断装置
２により解析される。

【００２３】バックアップ用フリップフロップ群１１₂
のデータがすべてシフトアウトされると、シフトスター
ト部１５はシフトクロック１０１を止め、シフトモード
切り換え部１４はシフトモードを解除し、フリップフロ
ップ切り放し部１６はフリップフロップ群１１₁とバッ
クアップ用フリップフロップ群１１₂を接続状態とす
る。また、シフトスタート部１５は再びシステムクロッ
ク１００に同期したクロック１０１を供給してエラーが
発生する以前と同じ動作（バックアップ用フリップフロ
ップ群１１₂は常時エラー解析に必要な現用系フリップ
フロップ群１１₁の出力を受けて保持する）が行われ
る。

【００２４】なお、診断評価等の目的で診断装置２から
データ処理装置１に対してフリップフロップ１１₁のデ
ータを使用する場合には、診断装置２はデータ処理装置
１のクロック制御部１３に対してエラー解析を行うため
データの引渡しを要求する旨の通知のみを行う。クロッ
ク制御部１３はこの通知を受け付けると、システムクロ
ック１００を一時停止する。その後の処理は上記と同様
な処理が行われるもので、現用系フリップフロップ群１
１₁のデータが収集されている間もデータ処理装置１の
動作を止めることなしにバックアップ用フリップフロッ
プ群１１₂によってエラー解析を行うためのデータが収
集される。

【００２５】

【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載するような効果を奏する。

【００２６】請求項１に記載のものにおいては、常に現
用系フリップフロップ群の出力を受けて保持するバック
アップ用フリップフロップ群を設け、各フリップフロッ
プ群の接続状態を変更するときのみ処理動作が中断され
る構成としたことにより、ほぼ通常の処理動作を続けな
がら診断用のデータをシフトアウトすることができるた
め、エラーが発生したときの情報処理装置の処理効率の
低下を極めて少ないものとすることができる効果があ
る。

【００２７】請求項２に記載のものにおいては、発生し
たエラーが重大なものである場合にはクロックを再開す
ることなくシステムダウン状態とすることができるた
め、無駄な処理動作が行われることを防ぐことができ、
情報処理装置の動作をさらに効率的なものとすることが
できる効果がある。

【００２８】請求項３に記載のものにおいては、通常行
われる診断処理のときにも情報処理装置の処理効率の低
下を極めて少ないものとすることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の構成を示すのブロック図で
ある。

【図２】図１に示した実施例中の要部構成を示すブロッ
ク図である。

【符号の説明】

１ データ処理装置 ２ 診断装置 １１ フリップフロップ群 １１₁ 現用系フリップフロップ群 １１₂ バックアップ用フリップフロップ群 １２ エラー検出部 １３ クロック制御部 １４ シフトモード切り換え部 １５ シフトスタート部 １６ フリップフロップ切り放し部 ２１ 解析データ収集部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 直列に接続されたフリップフロップ群を
   介してデータ出力を行い、エラーが発生したときのエラ
   ー診断を該フリップフロップに記憶されるデータによっ
   て行う診断装置を具備する情報処理装置において、 データ出力を行う現用系フリップフロップ群と、 前記現用系フリップフロップ群と同様に構成され、情報
   処理装置のシステムクロックと同相の別クロックで動作
   し、そのシフトデータが前記診断装置へ供給されるバッ
   クアップ用フリップフロップ群と、 データ処理装置の動作にエラーが発生したときに、これ
   を検出するエラー検出手段と、 前記エラー検出手段がエラーを検出したときに前記バッ
   クアップ用フリップフロップ群の動作を各フリップフロ
   ップに保持されているデータをシフトするシフトモード
   へ切り換えてシフトデータを前記診断装置へ出力させる
   シフトモード切り換え手段と、 前記情報処理装置の正常動作時には、前記バックアップ
   用フリップフロップ群の保持内容と現用系フリップフロ
   ップ群の保持内容とを同じとするために各フリップフロ
   ップ群を接続状態とし、前記シフトモード切り換え手段
   が前記バックアップ用フリップフロップ群をシフトモー
   ドに切り換えると、前記現用系フリップフロップ群と前
   記バックアップ用フリップフロップ群を切り放し、前記
   バックアップ用フリップフロップのデータがすべて前記
   診断装置に出力されたときに各フリップフロップ群を再
   び接続状態とするフリップフロップ切り放し手段と、 前記エラー検出手段によってエラーの発生が検出されて
   フリップフロップ切り放し手段によって各フリップフロ
   ップ群の接続状態が変更されるときにたときにデータ処
   理装置へのシステムクロック出力を一時停止とするクロ
   ック制御手段とを有することを特徴とする情報処理装
   置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の情報処理装置において、 エラー検出手段はエラーの発生を検出するとともに発生
   したエラーの重度を識別してその旨を示す信号を出力
   し、クロック制御手段は発生したエラーの重度に応じて
   システムクロックの再開を行うことを特徴とする情報処
   理装置。
3. 【請求項３】 請求項１記載の情報処理装置において、 診断装置に外部入力手段から現用系フリップフロップの
   データを収集する旨の要求があったときにもエラー発生
   時と同様の処理が行われることを特徴とする制御装置。