JPH0523314A - Mri装置 - Google Patents

Mri装置

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JPH0523314A
JPH0523314A JP3204923A JP20492391A JPH0523314A JP H0523314 A JPH0523314 A JP H0523314A JP 3204923 A JP3204923 A JP 3204923A JP 20492391 A JP20492391 A JP 20492391A JP H0523314 A JPH0523314 A JP H0523314A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 三次元フーリエイメージング法での計測時間
の短縮をはかりたい。 【構成】 三次元フーリエイメージング法では、スライ
ス方向の傾斜磁場を変化させ、位相エンコード方向の傾
斜磁場を変化させるやり方をとっているが、本発明で
は、位相エンコード方向の各傾斜磁場毎に、スライス方
向の一連の傾斜磁場を正負交互に変更しながら印加す
る。このスライス方向の一連の傾斜磁場の印加に対応し
て周波数エンコード方向の傾斜磁場を正負交互に印加
し、エコー信号を得る。以上の操作を位相エンコードの
全傾斜磁場毎に行わせる。 【効果】 位相エンコード方向の各傾斜磁場毎にスライ
ス方向の一連の傾斜磁場を印加させるやり方をとるた
め、エコー信号を計測時間が短縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、核磁気共鳴(以下「N
MR」と略記する)現象を利用して被検体(人体)の所
望部位の断層像を得るMRI(磁気共鳴イメージング)
装置に関し、特にスライ厚の薄い画像を多数枚計測でき
ると共にその多数枚の画像を短時間で撮影することがで
きるMRI装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴イメージング装置は、NMR現
象を利用して被検体中の所望の検査部位における原子核
スピン(以下単にスピンと称す)の密度分布、緩和時間
分布等を計測して、その計測データから被検体の任意の
断面を画像表示するものである。そして、従来の磁気共
鳴イメージング装置は、被検体に静磁場を与える静磁場
発生磁石と、該被検体に傾斜磁場を与える磁場勾配発生
系と、上記被検体の生体組織を構成する原子の原子核に
核磁気共鳴を起こさせる高周波パルスをある所定のパル
スシーケンスで繰り返し印加するシーケンサと、このシ
ーケンサからの高周波パルスにより被検体の生体組織を
構成する原子の原子核に核磁気共鳴を起こさせるために
高周波磁場を照射する送信系と、上記の核磁気共鳴によ
り放出されるエコー信号を検出する受信系と、この受信
系で検出したエコー信号を用いて画像再構成演算を行う
信号処理系とを備え、核磁気共鳴により放出されるエコ
ー信号の計測を繰り返し行って断層像を得るようになっ
ていた。
【0003】この装置では、0.02〜2テスラ程度の
静磁場を発生させる静磁場発生磁石の中に被検体が置か
れる。この時、被検体中のスピンは静磁場の強さH0
よって決まる周波数で静磁場の方向を軸として歳差運動
を行う。この周波数をラーモア周波数と呼び、ラーモア
周波数ν0は、
【数1】ν0=(γ/2π)H0 ここにH0:静磁場強度 γ:磁気回転比 で表される原子核の種類ごとに固有の値を持っている。
また、ラーモア歳差運動の角速度をω0とすると、ω0
2πν0である故に、
【数2】ω0=γ・H0 で与えられる。
【0004】そして送信系内の高周波照射コイルによっ
て計測しようとする原子核のラーモア周波数ν0に等し
い周波数f0の高周波磁場(電磁場)を加えると、スピ
ンが励起され高いエネルギー状態に遷移する。この高周
波磁場を打ち切ると、スピンはそれぞれの状態に応じた
時定数でもとの低いエネルギー状態に戻る。この時に放
出される電磁波を受信系内の高周波受信コイルで受信
し、CPUで画像を再構成演算し、被検体の断層画像を
ディスプレイ(以下、CRTと称す)に表示する。ま
た、上記の磁気共鳴イメージング装置においては、以上
の静磁場と高周波磁場の他に、空間内の位置情報を得る
ための傾斜磁場を作るたるに、傾斜磁場コイルを備えて
いる。これらの傾斜磁場コイルは、傾斜磁場を発生する
ものである。
【0005】ここで、磁気共鳴イメージング装置の撮像
原理について図4を参照して説明する。まず、図4
(a)に示すようにZ方向の静磁場H0中に置かれた原
子核は、古典物理学的に見ると1個の棒磁石のように振
る舞い、先に述べたラーモア周波数ν0でZ軸の周りに
歳差運動を行っている。この周波数は前記[数2]で与
えられ、静磁場の強度H0に比例している。[数1]及
び[数2]におけるγは磁気回転比と呼ばれ、原子核に
固有の値をもっている。一般には測定対象の原子核は膨
大な数にのぼり、それぞれが勝手な位相で回転している
ために、全体で見るとX−Y面内の成分は打ち消し合
い、Z方向成分のみの巨視的磁化が残る。この状態で図
4(b)に示すように、X方向にラーモア周波数ν0
等しい周波数の高周波磁場H1を印加すると、巨視的磁
化はY方向に倒れ始める。この倒れる角度は上記高周波
磁場H1の振幅と印加時間の積に比例し、パルス印加時
点に対し90°倒れる時の高周波磁場H1を90°パル
ス、180°倒れる時の高周波磁場H1を180°パル
スとよぶ。尚、図4(a),(b)におけるX,Y,Z
三軸は、それぞれ直交したデカルト座標軸である。
【0006】このような磁気共鳴イメージング装置にお
ける撮像で一般的に用いられる方法には、二次元フーリ
エイメージング法がある。図5は上記二次元フーリエイ
メージング法のうち代表的なスピンエコー法のパルスシ
ーケンスを模式的に示したタイミング線図である。図5
において、(a)図は高周波磁場の信号の照射タイミン
グ及び被検体のスライス位置を選択的に励起するための
エンベロープを示している。(b)図はスライス方向の
傾斜磁場Gzの印加のタイミングを示し、(c)図は位
相エンコード方向傾斜磁場Gyの印加タイミング及びそ
の振幅を変えて計測することを示しており、(d)図は
周波数エンコード方向傾斜磁場Gxの印加のタイミング
を示している。また、(e)図は計測されるエコー信号
(NMR信号)を示している。
【0007】図5に示すパルスシーケンスでは、まず、
90°パルスを印加した後、エコータイムをTeとした
ときの略Te/2の時点で180°パルスを加える。上
記90°パルスを加えた後、各スピンはそれぞれに固有
の速度でX−Y面内で回転を始めるため、時間の経過と
ともに各スピン間に位相差が生じる。ここで180°パ
ルスが加わると各スピンは図6に示すようにX軸に対称
に反転し、その後も同じ速度で回転を続けるために図5
に示す時刻Teでスピンは再び収束し、同図(e)に示
すようにエコー信号を形成する。上記のようにして信号
は計測されるが、断層画像を構成するためには信号の空
間的な分布を求めねばならない。このために線形の傾斜
磁場を用いる。均一な静磁場に傾斜磁場を重畳すること
で空間的な磁場勾配ができる。先にも述べたようにスピ
ンの回転周波数は磁場強度に比例しているから、傾斜磁
場が加わった状態においては、各スピンの回転周波数は
空間的に異なる。二次元イメージングを行うには、スピ
ンへ位相情報と周波数情報とを与え、それらを調べるこ
とによって各スピンの位置を知ることができる。この目
的のために、図5に示す位相エンコード方向傾斜磁場G
yと周波数エンコード方向傾斜磁場Gxが用いられてい
る。
【0008】以上に述べたパルスシーケンスを基本単位
として、位相エンコード方向傾斜磁場Gyの強度を毎回
変えながら一定の繰り返し時間Tr毎に、所定回数、例
えば256回繰り返す。こうして得られた計測信号を二
次元逆フーリエ変換することで図4(a)に示す巨視的
磁化の空間的分布が求められる。以上の説明において、
3種類の傾斜磁場は互いに重複しなければ、X,Y,Z
のいずれであってもよく、あるいはそれらの複合された
ものであっても構わない。尚、以上の磁気共鳴イメージ
ングの基本原理については、「NMR医学(基礎と臨
床)」(核磁気共鳴医学研究会編・丸善株式会社・昭和
59年1月20日発行)において詳述されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、二次元フーリ
エイメージング法は選択した領域がそのまま画像一枚を
再構成するため、スライス厚を薄くするとエコー信号の
強度が弱くなり、SN比が下がり加算回数を増やさなけ
ればならない。更に、スライス厚を薄くするには領域を
選択する時の傾斜磁場強度が大きくなり、ハードに対す
る負担も大きくなる。
【0010】これに対し、薄いスライス厚の画像の計測
に有効な撮像方法として、図7に示される三次元フーリ
エイメージング法がある。この撮像方法は選択した領域
(スラブ)に対し、スライスエンコード傾斜磁場Gz
強度をAに示すようにその個数分変えながら図5のシー
ケンスをスライスエンコード数回繰り返す。それにより
スライス方向が符号化され、スライス方向のFFTによ
り、スライスエンコード数の薄いスライスの画像が得ら
れる。三次元フーリエイメージングのS/Nは、スラブ
厚の平方根に比例し、薄いスライス厚においてもスライ
スエンコード数の増加により高S/Nが得られる。
【0011】三次元フーリエイメージング法でのスライ
ス選択と、二次元フーリエイメージング法でのマルチス
ライスとの対比を図8(a)、(b)を用いて説明す
る。図8(a)は、二次元フーリエイメージング法によ
るスライミングを示す図であり、斜線で示した各部分が
スライスを示し、図では4個のマルチスライス例を示し
ている。図8(b)は三次元フーリエイメージング法に
よるスライミングであり、選択領域が1スラブとなり、
図8(a)に比して、連続的なスライスを実現している
ことがわかる。即ち、この三次元フーリエイメージング
法は、二次元フーリエイメージング法での複数スライス
に相当する領域(スラブ)のスピンを励起してギャップ
レスの複数枚の断層像を得る方法である。スライス厚d
は、二次元フーリエイメージング法での位相エンコード
と同様に考えることができ、
【0012】
【数3】d=π/γ・GsE・T γ:プロトンの磁気回転比 GsE:最大スライスエンコード傾斜磁場強度 T:スライスエンコード印加時間 で与えられる。従って、スライス厚はスライス選択傾斜
磁場の印加量(強度×時間)を変えずに、スライスエン
コード数の増加により、1〜2mmの薄いスライスも取
得可能となり、スライスのギャップも完全に零となるた
め、小病変の見逃しもなくせる。
【0013】然るに、上記の三次元フーリエイメージン
グ法は、スライスエンコード数回二次元フーリエイメー
ジング法のシーケンスを繰り返すために、二次元フーリ
エイメージング法のスライスエンコード数倍の撮像時間
になる。このことは被検者に苦痛を与え診断上問題とな
る。
【0014】本発明は、三次元フーリエイメージング法
を採用する場合に、その撮像時間の短縮が計れるMRI
装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、スライス方向
の傾斜磁場と周波数エンコード傾斜磁場をその大きさを
変更させながら正負交互に印加し、それにより発生され
た複数のエコー信号を計測することとした。
【0015】
【作用】本発明によれば、位相エンコード方向の任意の
傾斜磁場毎に、一連のスライス方向の傾斜磁場の変更に
よるスライスエンコード方向での正負交互の磁場印加が
なされ、併せて周波数エンコード方向での傾斜磁場印加
がなされ、スライス方向の複数のエコー信号を検出でき
る。この操作を、すべての位相エンコード方向の傾斜磁
場について行えば、三次元フーリエイメージング法によ
る画像を得ることができる。かくして撮像時間の短縮が
計れる。
【0017】
【実施例】図2は本発明による磁気共鳴イメージング装
置の全体構成を示すブロック図である。この磁気共鳴イ
メージング装置は、核磁気共鳴(NMR)現象を利用し
て被検体の断層像を得るもので、図2に示すように、静
磁場発生磁石2と磁場勾配発生系3と、送信系4と、受
信系5と、信号処理系6と、シーケンサ7と、中央処理
装置(CPU)8とを備えて成る。上記静磁場発生磁石
2は、被検体1の周りにその体軸方向または体軸と直交
する方向に均一な静磁場を発生させるもので、上記被検
体1の周りのある広がりをもった空間に永久磁石方式ま
たは常電導方式あるいは超電導方式の磁場発生手段が配
置されている。磁場勾配発生系3は、X,Y,Zの三軸
方向に巻かれた傾斜磁場コイル9と、それぞれの傾斜磁
場コイルを駆動する傾斜磁場電源10とから成り、後述
のシーケンサ7からの命令に従ってそれぞれのコイルの
傾斜磁場電源10を駆動することにより、X,Y,Zの
三軸方向の傾斜磁場Gx,Gy,Gzを被検体1に印加す
るようになっている。この傾斜磁場の加え方により被検
体1に対するスライス面を設定することができる。シー
ケンサ7は、上記被検体1の生体組織を構成する原子の
原子核に核磁気共鳴を起こさせる高周波磁場パルスをあ
る所定のパルスシーケンスで繰り返し印加するもので、
CPU8の制御で動作し、被検体1の断層像のデータ収
集に必要な種々の命令を、送信系4及び磁場勾配発生系
3並びに受信系5に送るようになっている。
【0018】送信系4は、上記シーケンサ7から送り出
される高周波パルスにより被検体1の生体組織を構成す
る原子の原子核に核磁気共鳴を起こさせるために高周波
磁場を照射するもので、高周波発振器11と変調器12
と高周波増幅器13と送信側の高周波コイル14aとか
ら成り、上記高周波発振器11から出力された高周波パ
ルスをシーケンサ7の命令にしたがって変調器12で振
幅変調し、この振幅変調された高周波パルスを高周波増
幅器13で増幅した後に被検体1に近接して配置された
高周波コイル14aに供給することにより、電磁波が上
記被検体1に照射されるようになっている。受信系5
は、被検体1の生体組織の原子核の核磁気共鳴により放
出されるエコー信号(NMR信号)を検出するもので、
受信側の高周波コイル14bと増幅器15と直交位相検
波器16と、A/D変換器17とから成り、上記送信側
の高周波コイル14aから照射された電磁波による被検
体1の応答の電磁波(NMR信号)は被検体1に近接し
て配置された高周波コイル14bで検出され、増幅器1
5及び直交位相検波器16を介してA/D変換器17に
入力してディジタル量に変換され、更に、シーケンサ7
からの命令によるタイミングで直交位相検波器16によ
りサンプリングされた二系列の収集データとされ、その
信号が信号処理系6に送られるようになっている。この
信号処理系6は、CPU8と、磁気ディスク18及び磁
気テープ19等の記録装置と、CRT等のディスプレイ
20とから成り、上記CPU8でフーリエ変換、補正係
数計算像再構成等の処理を行い、任意断面の信号強度分
布あるいは複数の信号に適当な演算を行って得られた分
布を画像化してディスプレイ20に断層像として表示す
るようになっている。尚、図1において、送信側及び受
信側の高周波コイル14a,14bと傾斜磁場コイル9
は、被検体1の周りの空間に配置された静磁場発生磁石
2の磁場空間内に設置されている。ここで本発明におい
ては、上記シーケンサ7は、高周波磁場や各軸傾斜磁場
パルスを印加しエコー信号を計測するのに先立ち、被検
体の撮像領域を事前に高周波磁場で励起することができ
る。
【0019】次に、本発明による磁気共鳴イメージング
装置における撮像方法の計測シーケンスを図1(a)〜
(f)において説明する。(a)図は高周波磁場の信号
の照射タイミング及び被検体のスライス位置を選択的に
励起するためのエンベロープを示している。(b)図は
スライス方向の傾斜磁場Gzの印加のタイミングを示
し、(c)図は位相エンコード方向傾斜磁場Gyの印加
タイミング及びその振幅を変えて計測することを示しめ
しており、(d)図は周波数エンコード方向傾斜磁場G
x印加のタイミングを示している。また、(e)図は計
測されるエコー信号(NMR信号)を示している。
(f)図はタイムシーケンスをI−Xに区間分けして示
したものである。図1を用いてスピンエコー法における
高速三次元フーリエイメージング法を行うシーケンスに
ついて説明する。区間Iでは(a)図に示すように高周
波磁場として90°選択励起パルス照射すると共に
(b)図に示すようにスライス方向傾斜磁場Gz1を印加
する。次に、区間IIにおいては、(c)図に示すよう
に位相エンコード方向傾斜磁場Gyを印加する。区間I
IIにおいては、(a)図に示すように180°選択励
起パルスを照射すると共に、(b)図に示すようにスラ
イス方向傾斜磁場Gz2を印加する。
【0020】以上の区間I〜IIIでの動作は、従来の
二次元フーリエイメージング法と同様である。本実施例
は、以後の区間VI〜において、|Gz3|<|Gz4|<
|Gz5|<…<|Gzn|の如き設定した一連のスライス
方向の傾斜磁場を、正負交互の極性で与えるようにした
点に特徴を持つ。正負交互としたのは、スピンの再結合
を繰り返し行うためであり、且つこれによりエコー発生
のタイミングの短縮を計っている。また、Gzを|Gz3
<|Gz4|<…の如く後になる程大きくしているのは、
1回の励起で複数のエコー信号を得る際に、後に発生す
るエコーの大きさが小さくなる故、これを防止するため
である。ここで磁場の大きさとは、(強度×印加時間)
で定まる値である。そこで、区間IVにおいて、(b)
図に示すようにスライス方向の傾斜磁場Gz3を印加す
る。区間Vにおいては、(d)図に示す周波数エンコー
ド傾斜磁場Gx1を印加しGz3により生成された(e)図
に示すエコー信号S1を計測する。次に区間VIにおい
ては、(b)図に示すように、Gz3に対し正負が反転
し、印加時間は区間IVよりも長いスライス方向の傾斜
磁場Gz4を印加する。区間VIIにおいては、(d)図
に示す周波数エンコード傾斜磁場Gx2を印加しGz4によ
り生成された(e)図に示すエコー信号S2を計測す
る。次に区間VIII以後においては、VzをVz5、V
z6、…と変更しながら区間IVから区間Vと同じ操作を
スライスエンコード数nに対応して設定した回数分(n
/2−1回)繰り返し、エコー信号S3、S4、…Sn
計測する。エンコード数nとしては2、4、8、16、
32、64、128等種々設定可能である。このn個の
エコー信号によりスライス方向の位相の符号化を行った
情報が得られる。
【0021】Y方向の位相の符号化は(c)図に示すG
yの強度を、Gy1、Gy2、…の如く変えて、区間Iから
区間IXを位相エンコード数回繰り返す。かくして、従
来よりも短時間の三次元フーリエイメージング法が可能
となった。本実施例での信号をK空間で上のKx−K
z(フーリエ空間上のωx−ωzに相当する)で表現する
と図3の(a)になる。図3(b)は従来の三次元フー
リエイメージング計測時のものである。図3(a)、
(b)共に矢印はエコー信号に対応する。図3(a)で
内側から外側へと矢印が向かっているのは、|Gz3<|
z4|<…の如くGzを設定していることに対応し、矢
印が右方向→左方向→右方向→左方向→…となっている
のは、正負交互にGzを印可していることに対応する。
従って、図3(a)では10個のエコー信号の検出例を
示す。一方、図3(b)では、矢印は一方向であり、こ
れは正負印可せずに正方向のGzのみを印可しているこ
とに対応し、且つ、図3(b)では7個のエコー信号の
検出例を示している。
【0022】他の実施例を図9を用いて説明する。グラ
ジェントエコーを用いた高速三次元フーリエイメージン
グ法を説明する。グラジェントエコー法では、(a)図
に示す高周波磁場による選択励起パルスの任意角α度パ
ルス1回のみである。図1に示した区間I〜IIIが図
9の場合区間I〜IIとなり1回の励起で計測する。上
記に示したスピンエコー法と同様にスライス方向傾斜磁
場Gzと周波数エンコード傾斜磁場Gxを正負交互に印加
することにより信号を計測し三次元イメージング法によ
る画像を得る。
【0023】
【発明の効果】本発明は以上のように、スライス方向の
傾斜磁場と周波数エンコード傾斜磁場を正負交互印加さ
せて信号計測することにより、シーケンスの繰り返す回
数を減らして、高速三次元フーリエイメージングを実現
した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気共鳴イメージング装置における撮
像方法の信号計測のタイムシーケンスを模式的に表した
タイミング線図である。
【図2】本発明及び従来の磁気共鳴イメージング装置の
全体構成を示すブロック図である。
【図3】磁気共鳴イメージングのK空間表現を示す図で
ある。
【図4】磁気共鳴イメージングの撮像における巨視的磁
化の振る舞い。
【図5】従来の磁気共鳴イメージング装置における撮像
方法の信号計測のタイムシーケンスを模式的に表したタ
イミング線図である。
【図6】磁気共鳴イメージングにおけるエコー信号生成
時のスピンの振る舞いを示す図である。
【図7】三次元フーリエイメージング法と二次元フーリ
エイメージング法との比較図である。
【図8】従来の磁気共鳴イメージング装置における三次
元撮像方法の信号計測のタイムシーケンスを模式的に表
したタイミング線図である。
【図9】本発明の他の実施例の示す撮像方法の信号計測
のタイムシーケンスを模式的に表したタイミング線図で
ある。
【符号の説明】
z スライス方向傾斜磁場 Gy 位相エンコード方向傾斜磁場 Gx 周波数エンコード方向傾斜磁場

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 スライス方向傾斜磁場を変化させ、位相
    エンコード方向傾斜磁場を変化させて、三次元計測を行
    うMRI装置において、選択励起のためにスライス方向
    傾斜磁場及び高周波磁場を印加する手段と、該選択励起
    後に上記位相エンコード方向の任意の傾斜磁場を印加す
    る手段と、該位相エンコード方向傾斜磁場印加後にスラ
    イス方向の正負交互の傾斜磁場及び読み出しのための周
    波数方向の正負交互の傾斜磁場をスライス対応の回数分
    連続的に印加する手段と、上記周波数方向の正負交互の
    傾斜磁場印加時のエコー信号を検出する手段と、より成
    るMRI装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001058352A1 (fr) * 2000-02-07 2001-08-16 Hitachi Medical Corporation Dispositif d'imagerie par resonance magnetique
US7786729B2 (en) * 2006-10-31 2010-08-31 Regents Of The University Of Minnesota Method for magnetic resonance imaging

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