JPH05232742A - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

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JPH05232742A
JPH05232742A JP4039066A JP3906692A JPH05232742A JP H05232742 A JPH05232742 A JP H05232742A JP 4039066 A JP4039066 A JP 4039066A JP 3906692 A JP3906692 A JP 3906692A JP H05232742 A JPH05232742 A JP H05232742A
Authority
JP
Japan
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parts
weight
toner
vinyl
polymerization
Prior art date
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Pending
Application number
JP4039066A
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English (en)
Inventor
Masaaki Hata
正 昭 秦
Shoji Kawasaki
崎 尚 二 川
Futoshi Hoshino
野 太 星
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP4039066A priority Critical patent/JPH05232742A/ja
Publication of JPH05232742A publication Critical patent/JPH05232742A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子写真方式の複写機やプリンター用トナー
に於いて、高解像度で且つ帯電安定性に優れたトナー。 【構成】 ビニル系単量体100 重量部に相溶化剤0.1 〜
5 重量部とポリオレフィンワックス0.1 〜20重量部を溶
解分散したのち、数平均分子量が1,000 〜10,000、且つ
Tg 点が40〜75℃であるビニル樹脂を溶解分散後、これ
を3 〜20μの大きさに水系に分散させ重合させて得られ
るものを主成分とする電子写真用トナー。 【効果】 定着・オフセット・ブロッキングのバランス
に優れ、特に帯電安定性について顕著な効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真、静電記録、静
電印刷などにおける、静電荷像を現像するための電子写
真用トナーに関する。さらに詳しくは高解像度でしかも
定着オフセット性のバランスが良く且つ帯電安定性が優
れた電子写真用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真用トナーは、一般に熱可
塑性樹脂に着色剤やその他の添加剤(荷電制御剤、オフ
セット防止剤、潤滑剤等)を溶解混練して分散した後、
冷却固化し、粗砕・微粉砕・分級して、所望の粒径の着
色微粒子として、製造されていた。
【0003】しかしながら、上記の粉砕法によるトナー
の製造には種々問題点がある。まず第一に、重合からト
ナーまで製造するのに工程が非常に長く、品質管理上問
題が発生し易く、且つ必然的に高価になる。第二に、溶
融混練工程において、着色剤やその他の添加剤を均一に
分散することは極めて困難であり、着色剤や荷電制御剤
やその他の添加剤等が分散不良になると帯電性にバラツ
キを生じ、画質が悪化し易い。第三に、粉砕・分級工程
での生産性が低く、収率上問題である。特に、画像の高
画質化に伴って、最近、小粒子径化が求められており、
現状の粉砕機では限界があり粒子径が小さくなるに従っ
て収率が大幅にダウンし、経済性ベースに乗らなくな
る。
【0004】これらの粉砕法によって得られるトナーの
種々の欠点を改良するため、ビニル系単量体、着色剤、
その他の添加剤を水中に分散させた後、乳化重合・懸濁
重合・分散重合等により直接微粒子を製造する重合トナ
ーが開発されている。しかし必ずしも満足するものはな
かった。何故なら、乳化重合は 1μ以下の粒子を製造す
るのに適しているが 2μ以上のもの製造するには粒子を
肥大化させなくてはならず、非常に造りずらい。また、
懸濁重合は20μ以上の粒子を製造するのに適しており、
更に細かい微粒子にするには、超音波を当てたり、分級
したり等の対策を必要とし、非常に造りずらい。トナー
で必要な粒子径は 3〜20μであり、この大きさの粒子を
造るのに適した方法として分散重合法も提案されてい
る。しかし、分散重合は一種の析出重合であり、ある一
定の分子量を持つ樹脂を造るのに適しているがトナー樹
脂のような分子量分布の広い樹脂を造るのには必ずしも
適しているとはいえない。
【0005】一方、複写機は、高速化の方向に指向して
おり、必然的に定着ロールのスピードも速くなり、短時
間の加熱で定着させる必要があり、省エネ或いは安全性
の面からも出来るだけ低い温度で定着させる必要性があ
る。即ち、出来るだけ少ない熱量で定着できるトナーが
求められている。また、レーザービームプリンターやフ
ァクスプリンター等のプリンターは外部へ出す資料を作
成する場合が多く、必然的に、高画質で極めて鮮明な画
像が要求されている。即ち、本発明の目的は、高画質で
鮮明な画像を小粒子化で満足させ、更に高速化に対応可
能なトナーを開発することにある。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】本発明者らは、これ
らの要求を満足すべく小粒子径化に対し懸濁重合法で検
討した。通常、ビニル系単量体を 3〜20μの大きさに懸
濁させる方法としては分級法がとられている。即ち、混
合器で水とビニル系単量体を攪拌混合し懸濁させ、つい
で分級器で20μ以下を集める。大部分を占める20μ以上
の粒子は混合器に戻して再度激しく攪拌混合し再懸濁さ
せ分級器に通し、これを繰り返すという大変な操作をし
ていた。
【0007】また、出来るだけ低い温度で定着するため
には、低分子量のものをある程度含有させることが必須
であり、定着性と耐オフセット性とのバランスで、通
常、トナーには低分子量と高分子量のものを混合した分
子量分布の広い樹脂が使用されている。この場合、これ
だけでは耐オフセット性が不足となるので、一般に、粉
砕法の場合は低分子量ポリオレフィンワックスを加え
て、耐オフセット性を補強することが行われている。し
かし、重合中ミセル内の混合はできないため、ワックス
を 1μ以下に均一に分散することが非常に難しく、ワッ
クスが分散不良になると帯電性にバラツキを生じ、均質
なトナーを得ることは非常に難しかった。
【0008】
【問題を解決するための手段】 本発明者らは、上記
問題点を解決すべく鋭意検討した結果、或る特定の低分
子樹脂を用い、或る特定のワックス相溶化剤を用い、且
つ或る特定の分散方法により、低温定着・耐オフセット
性・ブロッキング性のバランスが良く、且つ帯電安定性
が良い重合トナーを得る技術を開発した。即ち、本発明
は、ビニル系単量体100 重量部に相溶化剤0.1 〜5 重量
部とポリオレフィンワックス0.1 〜20重量部と数平均分
子量が1,000 〜10,000、かつTg点が40〜75℃であ
るビニル樹脂(A)20〜500 重量部を添加分散させた
後、水中の分散粒子を 3〜20μの大きさに制御し、然る
後分散粒子内のビニル系単量体を重合して得られるもの
を主成分とすることを特徴とする電子写真用トナーであ
る。
【0009】本発明に於いて使用されるビニル単量体と
しては、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルス
チレン、クロルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン
類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、ア
クリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ステアリル、アク
リル酸ベンジル、アクリル酸フルフリル、アクリル酸ヒ
ドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシブチル、アクリ
ル酸ジメチルアミノメチル、アクリル酸ジメチルアミノ
エチル等のアクリル酸エステル類、メタアクリル酸メチ
ル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸プロピル、
メタアクリル酸ブチル、メタアクリル酸オクチル、メタ
アクリル酸シクロヘキシル、メタアクリル酸ステアリ
ル、メタアクリル酸ベンジル、メタアクリル酸フルフリ
ル、メタアクリル酸ヒドロキシエチル、メタアクリル酸
ヒドロキシブチル、メタアクリル酸ジメチルアミノメチ
ル、メタアクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタアク
リル酸エステル類、フマール酸メチル、フマール酸エチ
ル、フマール酸プロピル、フマール酸ブチル、フマール
酸オクチル、マレイン酸メチル、マレイン酸エチル、マ
レイン酸プロピル、マレイン酸ブチル、マレイン酸オク
チル等の不飽和二塩基酸のモノエステル類、フマール酸
ジメチル、フマール酸ジブチル、フマール酸ジオクチ
ル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジブチル、マレイ
ン酸ジオクチル等の不飽和二塩基酸のジエステル類、ア
クリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリル酸、
メタアクリル酸、フマール酸、マレイン酸、無水マレイ
ン酸、ケイヒ酸等の不飽和カルボン酸類、アクリルアミ
ド、メタアクリルアミド、、N置換アクリルアミド、N
置換メタアクリルアミド、アクリルアミドプロパンスル
フォン酸等があり、これらの単量体の少なくとも1種が
用いられる。こららの中で特にスチレン、アクリル酸エ
ステル類、メタアクリル酸エステル類、フマール酸ジア
ルキルエステル類、アクリロニトリル、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド等が好ましい。
【0010】本発明に於いて、ビニル系単量体中にポリ
オレフィンワックスを 1μ以下に均一に分散させるため
に相溶化剤を用いる。この相溶化剤としては、不飽和結
合を含まないブロック共重合体を使用することが好まし
い。即ち、エチレン系炭化水素として、エチレン、プロ
ピレンのような飽和の原料を使用したブロック共重合体
か、または、不飽和の原料を使用したブロック共重合体
の水添物が好ましい。例えば、シェル化学製カリフレッ
クスTR、クレイトン(スチレンーブタジェンースチレ
ン、スチレンーイソプレンースチレン、スチレンーエチ
レン/ブチレンースチレンブロック共重合体)、クラレ
製セプトン(スチレンーエチレン/ブチレンあるいはス
チレンーイソプレン水添物)、旭化成工業製タフプレン
(スチレンーブタジェン)等を挙げることが出来る。ま
たこの使用割合は、0.1 〜5 重量部が好ましい。0.1 重
量部以下では、相溶化剤としての効果が発現しずらく、
5重量部以上では、ブロッキングを起こして好ましくな
い。
【0011】本発明に於いて、ポリオレフィンワックス
としては、エチレン・プロピレン・ブチレン等の低分子
量体が好ましく、この使用割合は、0.1 〜20重量部が好
ましい。0.1 重量部以下では、オフセット防止剤として
の効果が発現しずらく、20重量部以上では、ブロッキン
グを起こして好ましくない。
【0012】本発明に於いて、ビニル樹脂(A)は数平
均分子量が1,000 〜10,000、且つTg点が40〜75℃であ
る低分子量体が使用される。このビニル樹脂(A)には
スチレン系樹脂が好ましく、通常以下に示す溶液重合法
によって製造される。ベンゼン、トルエン、エチルベン
ゼン、キシレン、キュメン等の芳香族炭化水素、ソルベ
ッソ#100,#150(エッソ化学製、商品名) 等の中から一つ
以上の溶剤とビニル系単量体と重合開始剤とを均一に溶
解混合せしめた溶液を、予め溶剤を少量仕込んだ耐圧容
器に、温度と内圧を一定に保ちつつ連続的に供給して重
合を行う。略満液になった時点で供給を停止し、場合に
よっては着色剤を入れて十分に分散後、連続的に約 0〜
200mmHg の真空系にフラッシュして溶剤等を留去して低
分子量体と溶剤とを分離して、固形のビニル樹脂(A)
を得る。このものは、数平均分子量が1,000 以下では、
Tg.点が40℃以下になりブロッキングを起こし好ましく
なく、数平均分子量が10,000以上では、流動性が悪くな
り定着性が悪化する。Tg.点が75℃以上になると軟化点
が上昇し、定着性が悪化して本目的のトナーが得られな
い。また、この樹脂の使用割合はビニル系単量体100 重
量部に対して20〜500 重量部が好ましく、20重量部以下
では本目的とする定着性が得られなく、500 重量部以上
では、樹脂の強度が低下し、紙に定着しても強度がない
ため簡単に剥がれてしまう。また、オフセットも起こり
易くなり画質が悪化する。
【0013】定着性ー耐オフセット性のバランスを向上
するために、架橋剤を使用することが好ましい。用いら
れる架橋剤としては、前記ビニル系単量体と共重合可能
な化合物が使用可能で、例えば、( ポリ) エチレングリ
コールジアクリレート、( ポリ) エチレングリコールジ
メタアクリレート、ジビニルベンゼン等が使用できる。
使用量が多くなるとゲル分が多くなり、耐塩ビ特性が良
好になると同時に、樹脂が固くなるためか、耐オフセッ
ト性や帯電安定性が増してくる。この使用割合は 3重量
部以下が好ましい。 3重量部を越えると増粘が著しく熱
流動性が悪化し、定着性が悪くなる。
【0014】本発明に於いて、分散溶液を作り懸濁重合
を行う方法としては下記のような順序で実施する。まず
フラスコにビニル系単量体とポリオレフィンワックスを
加熱溶解し、別に少量のビニル系単量体に相溶化剤を加
熱溶解したものを攪拌しながら滴下し、更にビニル樹脂
(A)も加えて溶解させながら、ポリオレフィンワック
スを析出分散させる。次いで必要に応じて重合開始剤と
架橋剤を添加し重合用原液(B)とする。懸濁重合に用
いられる重合開始剤は、例えば、2,2'アゾビスイソブチ
ロニトリル、2,2'アゾビス(4- メトキシ-2,4- ジメチル
バレロニトリル) 、2,2'アゾビス(2,4- ジメチルバレロ
ニトリル) 、2,2'アゾビス(2メチルブチロニトリル) 、
ジメチル-2,2'-アゾビスイソブチレート、1,1'- アゾビ
ス(1- シクロヘキサンカーボニトリル) 、2-( カーバモ
イルアゾ)-イソブチロニトリル、2,2'アゾビス(2,4,4-
トリメチルペンタン) 、2-フェニルアゾ-2,4- ジメチル
-4- メトキシバレロニトリル、2,2'アゾビス(2- メチル
プロパン) 等のアゾ系開始剤、メチルエチルケトンパー
オキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロ
ヘキサノンパーオキサイド、等のケトンパーオキサイド
類、1,1-ビス(t- ブチルパーオキシ)-3,5,5-トリメチル
シクロヘキサン、1,1-ビス(t- ブチルパーオキシ) シク
ロヘキサン、2,2'- ビス(t- ブチルパーオキシ) ブタン
等のパーオキシケタール類、t-ブチルハイドロパーオキ
サイド、キュメンハイドロパーオキサイド等のハイドロ
パーオキサイド類、ジ-t- ブチルパーオキサイド、t-ブ
チルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等
のジアルキルパーオキサイド類、イソブチリルパーオキ
サイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパー
オキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパ
ーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、ジイソプ
ロピルパーオキシジカーボネイト、ジ-2- エチルヘキシ
ルパーオキシジカーボネイト、ジ-n- プロピルパーオキ
シジカーボネイト等のパーオキシジカーボネイト類、t-
ブチルパーオキシアセテート、t-ブチルパーオキシイソ
ブチレート、t-ブチルパーオキシネオデカノエイト、t-
ブチルパーオキシ-2- エチルヘキサノエイト、t-ブチル
パーオキシラウレート、t-ブチルパーオキシベンゾエイ
ト等のパーオキシエステル類等が例示出来る。通常重合
反応を進める目的で用いる重合開始剤と残モノマーを減
少させる目的で用いる重合開始剤の2 種またはそれ以上
使用するのが好ましい。後者の重合開始剤は前者のもの
より分解半減温度が高いものを用い、ビニル系単量体10
0 重量部に対し、前者が0.01〜4 重量部、後者が 0〜1
重量部が好ましく、合計0.01〜5 重量部である。 5重量
部より大きくなると、重合開始剤の開裂残査が多くな
り、電気特性に悪影響を及ぼし好ましくない。更に、こ
のビニル系単量体の重合用原液(B)を分散安定剤を含
んだ水系に分散させ、その際、セラミック製の多孔質ガ
ラス膜を介して、分散させることにより、 3〜20μの微
粒子に分散させることが出来る。
【0015】本発明に於いて、懸濁粒子を安定させるた
め、分散安定剤を通常使用し、この分散安定剤として
は、水溶性高分子( ゼラチン、澱粉、メチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸等) や、界面活性剤、pH調整剤、リ
ン酸カルシューム、炭酸マグネシューム等の無機添加剤
が使用出来る。分散安定剤の量は水の重量に対して、通
常0.01〜10重量%、好ましくは0.01〜 5%重量である。
このようにして水に分散させたものを60〜90℃に加熱し
て重合し、次いで残モノマーをなくすため、更に温度を
80〜130 ℃に上げて重合を完結させる。重合完了後、よ
く洗浄して分散安定剤を取り除いた後、濾過・乾燥する
ことにより、重合トナーを得ることが出来る。
【0016】本発明に於いて、ニグロシンや含金属アゾ
染料を初めとする公知の荷電調整剤やマグネタイトやソ
フトフェライト等の磁性粉を使用することができる。ま
た、その配合せしめる方法としては、特に制限されるも
のでなく、従来公知のいかなる方法も採用出来る。例え
ば、着色剤を分散せしめたビニル系単量体を重合する際
に、予め荷電調整剤を該単量体に含有させる方法や、本
発明の着色微粒子をメカノフィージョンやハイブリタイ
ゼーション等の方法で荷電調整剤を後処理して着色微粒
子表面に荷電調整剤を付着せしめる方法等適宜選択して
採用出来る。
【0017】本発明に於いて、使用される着色剤として
は、一般に用いられている周知の染顔料が使用出来る。
例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ラン
プブラック、マグネタイト等の黒色顔料、黄鉛、黄色酸
化鉄、ハイザイエローG、キノリンイエローレーキ、パ
ーマネントイエローNCG、モリブデンオレンジ、バル
カンオレンジ、インダンスレン、ブリリアントオレンジ
GK、ベンガラ、ブリリアントカーミン6B、ブリザリ
ンレーキ、メチルバイオレットレーキ、ファストバイオ
レットB、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、フ
タロシアニンブルー、ファストスカイブルーネピグメン
トグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、酸化チタ
ン、亜鉛華等が挙げられる。使用量は通常用いられる
0.1〜20重量部である。
【0018】本発明に於いて、本発明の目的を阻害しな
い範囲に於いて、他の樹脂、例えばポリエステル樹脂・
ポリアミド樹脂・塩ビ樹脂・ポリビニールブチラール樹
脂・スチレンーブタジエン樹脂・クマロンーインデン樹
脂・メラミン樹脂・ポリオレフィン樹脂等を一部混合使
用出来る。本発明における数平均分子量や重量平均分子
量はGPC法により求めたもので、単分散標準ポリスチ
レンで検量線を作成した換算分子量である。測定条件は
下記の通り。 GPC装置; JASCO TWINCLE HPLC DETECTOR ; SHODEX RI SE-31 COLUMN ; SHODEX GPCA-80M*2+KF-802 溶 媒 ; TETRAHYDROFURAN 流 速 ; 1.2ml /min.
【0019】
【実施例】次に実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、以降「部」は、特にことわらない限り重量部
を表わす。 ビニル樹脂(A) の製造例1 スチレン70部とキシレン溶媒30部からなる溶液にスチレ
ン100 部当たり0.5 部のジ-t- ブチルパーオキサイドを
均一に溶解したものを、内温200 ℃内圧 6kg/cm2に保持
した5リットルの反応器に750cc/hrで連続的に供給して
重合した。この重合液100 部に対してカーボンブラック
MA-100R(三菱化成製)7部を入れ充分に混合したのち、こ
れを160 ℃10mmHgのベッセル中にフラッシュして溶剤等
を留去した。得られたビニル樹脂A-1 の数平均分子量は
2,800 でありTgは66℃であった。
【0020】ビニル樹脂(A) の製造例2 スチレン66部 nブチルアクリレート3 部メタアクリル酸
1部とキシレン溶媒30部からなる溶液とし、後はビニル
樹脂(A) の製造例1と全く同様にして、ビニル樹脂A-2
を得た。このものの数平均分子量は3,100 であり、Tgは
60℃であった。 ビニル樹脂(A) の製造例3 製造例1に於いて、カーボンブラックを添加せずに脱溶
剤した以外は製造例1と全く同様にしてビニル樹脂A-3
を得た。
【0021】ビニル樹脂(A) の製造例4 スチレン35部 nブチルアクリレート35部とキシレン溶媒
30部からなる溶液とし、重合温度210 ℃にした以外はビ
ニル樹脂(A) の製造例1と全く同様にして、ビニル樹脂
A-4 を得た。このものの数平均分子量は2,300 であり、
Tgは38℃であった。
【0022】ビニル樹脂(A) の製造例5 スチレン70部とキシレン溶媒30部からなる溶液とし、重
合温度180 ℃にした以外はビニル樹脂(A) の製造例1と
全く同様にして、ビニル樹脂A-5 を得た。このものの数
平均分子量は6,000 であり、Tgは81℃であった。
【0023】実施例1 ビニル系単量体として、スチレン500 部、 nブチルメタ
アクリレート300 部を使用し、ポリプロピレンワックス
( ビスコール550P, 三洋化成製)100 部を加えて加熱溶
解する。一方、スチレン200 部に相溶化剤( クレイトン
1652、SEBS系、シェル化学製) を20部溶解したものを、
先のワックスを溶解したビニル系単量体に加え、更に製
造例1で得られたビニル樹脂A-1 1,000 部も加えてワッ
クスを分散した混合液を得た。次に、ジビニルベンゼン
4部、ベンゾイルパーオキサイド10部、パーブチルI(t-
ブチルパーオキシイソプロピルカーボネイト)3部を加え
て、重合用原液(B) とする。
【0024】PVA( ケン化度88%、重合度3,500)0.3 %
を含む水( 脱イオン水) 900 部に重合用原液(B)100部の
割合でセラミック製の多孔質ガラス膜( 伊勢化学製) を
介して均一に分散させる。80℃で6 時間、次いで120 ℃
で3 時間加熱して重合を完結させた。
【0025】このようにして得られた重合液を冷却した
のち、中和・水洗・脱水・乾燥を行い黒色の微粒子をえ
た。コールターカウンターにて粒子径を測定したところ
平均6.3 μであった。
【0026】このもの100 部に荷電調整剤としてアイゼ
ンスピロンブラックTRH 1 部添加し、ハイブリダイゼー
ションにて表面処理を行い重合トナーを得た。このトナ
ー3部とキャリヤ97部とを混合して現像剤とし、市販の
複写機を改造して、画像を書かせて評価し結果を表−1
に示す。
【0027】実施例2 製造例2で得られたビニル樹脂A-2 を用いた他は実施例
1と全く同様にして重合トナーを得、実施例1と全く同
様にして画像評価し結果を表−1に示す。
【0028】実施例3 ビニル系単量体として、スチレン600 部、 n−ブチルア
クリレート200 部を使用し、ポリプロピレンワックス(
ビスコール550P, 三洋化成製)100 部を加えて加熱溶解
した以外は実施例1と全く同様にして重合トナーを得、
実施例1と全く同様にして画像評価し結果を表−1に示
す。
【0029】実施例4 ビニル系単量体として、スチレン550 部、 n−ブチルア
クリレート230 部、メタアクリル酸20部を使用し、ポリ
プロピレンワックス( ビスコール550P, 三洋化成製)10
0 部を加えて加熱溶解した以外は実施例1と全く同様に
して重合トナーを得、実施例1と全く同様にして画像評
価し結果を表−1に示す。
【0030】実施例5 実施例1に於いて、相溶化剤をセプトンKL-2007(SEPS
系、クラレ製) に替えた以外は実施例1と全く同様にし
て重合トナーを得、実施例1と全く同様にして画像評価
し結果を表−1に示す。
【0031】実施例6 実施例1に於いて、ビニル樹脂A-1 の代わりにビニル樹
脂A-3 を用いた他は実施例1と全く同様にして重合を完
結した。このようにして得られた重合液を冷却した後、
中和・水洗・脱水・乾燥を実施例1と全く同様にして行
い無色の微粒子を得た。次いで、この微粒子100 部に対
してカーボンブラックMA-100R(三菱化成製)3部を添加
し、ハイブリダイゼーションにて表面処理を行い、更
に、荷電調整剤としてアイゼンスピロンブラックTRH 1
部を添加し、再度ハイブリダイゼーションにて表面処理
を行い重合トナーを得た。後は実施例1と全く同様にし
て画像評価し結果を表−1に示す。
【0032】実施例7 実施例1に於いて、ビニル樹脂A-1 を500 部にした以外
は実施例1と全く同様にして重合トナーを得、実施例1
と全く同様にして画像評価し結果を表−1に示す。
【0033】比較例1 実施例1に於いて、相溶化剤を入れない以外は実施例1
と全く同様にして重合トナーを得、実施例1と全く同様
にして画像評価し結果を表−1に示す。
【0034】比較例2 製造例4で得られたビニル樹脂A-4 を用いた他は実施例
1と全く同様にして重合トナーを得、実施例1と全く同
様にして画像評価し結果を表−1に示す。
【0035】比較例3 実施例1に於いて、ビニル樹脂A-1 を100 部にした以外
は実施例1と全く同様にして重合トナーを得、実施例1
と全く同様にして画像評価し結果を表−1に示す。
【0036】比較例4 製造例5で得られたビニル樹脂A-5 を用いた他は実施例
1と全く同様にして重合トナーを得、実施例1と全く同
様にして画像評価し結果を表−1に示す。
【0037】比較例5 実施例1に於いて、ポリプロピレンワックスを添加しな
い以外は実施例1と全く同様にして重合トナーを得、実
施例1と全く同様にして画像評価し結果を表−1に示
す。
【0038】比較例6 実施例1に於いて、相溶化剤の量を100 部に増やした以
外は実施例1と全く同様にして重合トナーを得、実施例
1と全く同様にして画像評価し結果を表−1に示す。
【0039】比較例7 実施例1に於いて、 PVA( ケン化度88%、重合度3,500)
0.3 %を含む水( 脱イオン水) 900 部に重合用原液(B)1
00部の割合で分散させる際に、セラミック製の多孔質ガ
ラス膜を使用せず、単に通常の攪拌機で均一に分散させ
た以外は、実施例1と全く同様にして重合トナーを得、
実施例1と全く同様にして画像評価し結果を表−1に示
す。 1)定着性;10℃刻みで定着ロールの温度を替えてコピー
し、このコピーしたベタ黒部分と白地の間を消しゴム
(トンボ鉛筆社製プラスチック消しゴム”MONO”)
により、一定の力で100 回往復させ、ベタ黒部分の黒度
をインキ濃度計で測定し、トナーの脱落の程度を濃度比
で表した。80%以上残っている最低温度を示した。 2)オフセット性;コピーした場合のオフセット発生し始
めた温度をそのまま表示した。 3)ブロッキング性;重合トナーを温度50℃、相対湿度50
%の環境下に1週間放置した後の粉体の凝集の程度を目
視にて以下の様に測定した。
【0040】◎;全く凝集していない。 ○;わずかに凝集しているが、容器を軽く振るとほぐれ
る。 △;容器を良く振ってもほぐれない凝集物がある。 ×;完全に団塊化している。 4)高解像度再現性;キャリヤ970 部とトナー30部をVブ
レンダーにて30時間混合して、その前後でテストパター
ンをコピーし再現性をチェックした。 1mmの幅に 4本の
細線を書かせ、Vブレンダーで混合した前後で細線のニ
ジミの程度を拡大鏡で調べ、下記の様に判定した。 ◎;前後とも、全くニジミがなかった。 ○;混合前は、全くニジミがなく、混合後は少しニジミ
が発生していた。 △;混合後は、大きくニジミが発生し、 4本線がやっと
判る程度。 ×;混合後は、 4本線の区別が全くつかず、 1本の様に
見えた。 5)帯電安定性;キャリヤ970 部とトナー30部をVブレン
ダーにて30時間混合して、30分後と30時間後とのトリボ
帯電量を下記計算式の比率( 絶対値) で表し、この比率
が10%以内を良好とした。
【0041】
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】表−1に示した如く、本の方法によりよ
り簡単に平均粒度が5〜6μのものが得られることが判
った。また、定着・耐オフセット・ブロッキング性のバ
ランスも良く、高解像度再現性・帯電安定性も良好で、
実用上優れた性能を有している。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビニル系単量体100 重量部に相溶化剤0.1
    〜5 重量部とポリオレフィンワックス0.1 〜20重量部と
    数平均分子量が1,000 〜10,000、かつTg点が40〜7
    5℃であるビニル樹脂(A)20〜500 重量部を添加分散
    させた後、水中の分散粒子を 3〜20μの大きさに制御
    し、然る後分散粒子内のビニル系単量体を重合して得ら
    れるものを主成分とする電子写真用トナー。
  2. 【請求項2】ビニル系単量体がスチレン、アクリル酸エ
    ステル類、メタアクリル酸エステル類、フマール酸モノ
    エステル類、フマール酸じアルキルエステル類、アクリ
    ル酸、メタアクリル酸、アクリロニトリル、アクリルア
    ミド、メタクリルアミドから選ばれた少なくとも一種で
    ある請求項1記載の電子写真用トナー。
  3. 【請求項3】ビニル系単量体に相溶化剤とポリオレフィ
    ンワックスを加熱溶解後冷却することにより1μ以下に
    分散させたものを用いることを特徴とする請求項1記載
    の電子写真用トナー。
  4. 【請求項4】水中の分散粒子を 3〜20μの大きさに制御
    する為に、添加分散させたものを、セラミック製の多孔
    質ガラス膜を介して均一分散させることを特徴とする請
    求項1記載の電子写真用トナー。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10161344A (ja) * 1996-11-27 1998-06-19 Fujitsu Ltd トナーの製造方法
CN109613804A (zh) * 2019-01-04 2019-04-12 湖北鼎龙控股股份有限公司 着色剂分散液、蜡分散液、静电热成像用墨粉及制备方法

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