JPH05231058A - 引出し施錠装置 - Google Patents

引出し施錠装置

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JPH05231058A
JPH05231058A JP4038117A JP3811792A JPH05231058A JP H05231058 A JPH05231058 A JP H05231058A JP 4038117 A JP4038117 A JP 4038117A JP 3811792 A JP3811792 A JP 3811792A JP H05231058 A JPH05231058 A JP H05231058A
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locking lever
plate
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Yoichi Yoshida
善田陽一
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】施錠レバーのロック爪の係合孔への係合を強固
なものにする。 【構成】引出しが組み込まれる本体の側壁11の少なく
とも前縁部が外板と内板とからなり、その間の空間R内
に上、下両端央に軸部を有する板状の施錠レバーを、軸
部を中心にして厚み方向に回動し得るように収容してお
き、この施錠レバーの一方の回動縁に引出しの段数に対
応する数のロック爪を突設するとともに、側壁の内面に
これらロック爪が通過可能な爪突出口を設け、この施錠
レバーを弾性付勢機構により各ロック爪が側壁内に没入
する方向に回動付勢しておくとともに、この施錠レバー
の他方の回動縁81bを錠87の作動杆87aにより押
圧した場合にロック爪が爪突出口から突出し、後縁部分
に隆起部を有して引出しの外側面部分に設けられる係合
孔に係合するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、引出しを複数段に備え
てなる片袖や両袖机さらには脇机やワゴン等に適用され
る引出し施錠装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種引出し施錠装置は、天板等
に設けた錠の作動部分にリンク機構やクランク機構を連
結しておき、施錠操作による作動部分の動きをそれらの
機構を介して引出しをロックするためのロック爪に伝達
するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、リンク機構
やクランク機構が錠に連結してあると、錠を取着した天
板を、リンク機構などを組み込んだ引出しを収容してい
る本体から取り外し得るように設計するのが難しいとい
う問題がある。そして、このように、錠とロック爪とを
リンク機構等を介して連結しておく必要のあるものは、
移動する引出しに設けた錠で全ての引出しをロックする
ようなことは不可能であり、設計の自由度が低いという
課題がある。
【0004】このような課題を解決するために、本体の
側壁内にロック爪の突設された施錠レバーを配設し、施
錠する際には外部より錠を回動して、錠の作動杆が施錠
レバーを押圧することにより施錠できるように構成した
ものが知られている。このものでは、前記ロック爪は、
引出しの側面部分に設けられた係合孔に係合するように
構成されているが、側壁内に配設した板状の施錠レバー
は、大きく回動させることが難しいため、ロック爪の突
没量も小さくなりがちである。そのため、該係合孔を形
成する部材の板厚が薄い場合、前記ロック爪が一旦係合
しても引出しががたついた場合にその係合が外れ、それ
によってその引出しの施錠が解除されることがあった。
【0005】本発明は、このような不具合を構造の複雑
化を招くことなく解消することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような手段を講じたものであ
る。すなわち、本発明に係る引出し施錠装置は、引出し
が組み込まれる本体の側壁の少なくとも前縁部が外板と
内板とからなり、その外板と内板との間の空間内に、
上、下両端央に軸部を有する板状の施錠レバーを、その
軸部を中心にして厚み方向に回動し得るように収容して
おき、この施錠レバーの一方の回動縁に、引出しの段数
に対応する数のロック爪を突設するとともに、前記側壁
の内面にこれらロック爪が通過可能な爪突出口を設け、
この施錠レバーを弾性付勢機構により各ロック爪が側壁
内に没入する方向に回動付勢しておくとともに、この施
錠レバーの他方の回動縁を錠の作動杆により押圧した場
合に前記ロック爪が爪突出口から一斉に突出し、後縁部
分に隆起部を有して引出しの外側面部分に設けられる係
合孔に係合するように構成し、突出したロック爪により
各引出しをそれぞれロックし得るようにしたことを特徴
とする。
【0007】本発明における係合孔としては、引出しの
外側面の前後方向に伸びる中空体状の突条に穿設される
長方形の長孔とするのが好ましく、隆起部は、引出し外
方向に湾曲し、かつ引出し後方に向かって漸次湾曲が減
少する突条に形成すれば、プレス加工により係合孔と同
時に形成することができる。
【0008】また、部品点数を可及的に少なくするに
は、軸部を、板金素材を断面部分円弧状にプレス成形し
てなるものにし、またロック爪を施錠レバーから切り起
こしたものにするのが好適である。
【0009】施錠レバーに一体に形成した軸部をセンタ
リンクした状態でがたつきなく支承するには、内周に該
軸部の凹陥溝側を支持する突起を有した略ハート形の軸
孔を用いることが好ましい。
【0010】
【作用】このような構成のものであれば、施錠操作に応
動する錠の作動杆により、施錠レバーの他方の回動縁を
弾性付勢機構の付勢力に抗して押圧すると、この施錠レ
バーが軸部を芯にして厚み方向に回動し、一方の回動縁
に突設したロック爪が爪突出口から一斉に突出する。そ
の結果、このロック爪により各引出しが閉止位置にロッ
クされる。また、係合孔の後端部分は、隆起部により係
合孔の穿設されている部材の板厚が部分的に厚くなった
のと等価である。したがって、施錠の後引出しが前方へ
引っ張られ、その際に引出しと本体との間のクリアラン
スにより引出しが横方向にがたついても、ロック爪が隆
起部に係合した状態が解消されないので、施錠状態が解
除されることがなく、施錠の信頼性が向上する。
【0011】しかして、このものは錠の作動杆と施錠レ
バーとを連結する必要がなく、施錠時にその作動杆で施
錠レバーの回動縁を押圧するだけでよいため、錠を。本
体に対して着脱可能な天板や特定の引出しに設けても、
天板の着脱に手間がかかったり、錠を装着した引出しの
動作に制限を受けることが全くなくなる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図1〜図8を参
照して説明する。
【0013】図1は、図2に示す片袖机Dの袖部の袖本
体1内に設けられる、引出し施錠装置8の要部を分解し
て示している。
【0014】片袖机Dは、天板D1をサイドパネルD2
と袖本体1とで支持して形成されている。袖本体1に
は、図3に示すように、上段に浅い引出し2が、中段及
び下段に深い引出し3,4がそれぞれ組み込まれ、これ
らの引出し2,3,4をロックする引出し施錠装置8が
設けられている。
【0015】引出し2は、収納空間Saを形成する胴板
21の前端部に裏板22を固着し、この裏板22に鏡板
23を装着してなるもので、その胴板21の両外側面に
は、前後に伸びる中空体状の突条24を設けている。そ
して、その突条24を袖本体1のレール部1aにスライ
ド可能に支持させている。引出し3は、収納空間Sbを
形成する胴板31の前端部に裏板32を固着し、この裏
板32に鏡板33を装着してなるもので、その胴板31
の両外側面には、前後に伸びる中空体状の突条34を設
けている。そして、その突条34を袖本体1のサスペン
ションレール1bにスライド可能に支持させている。引
出し4は、収納空間Scを形成する胴板41の前端部に
裏板(図示せず)を固着し、この裏板に鏡板43を装着
してなるもので、その胴板41の両外側面には、前後に
伸びる中空体状の突条44を設けている。そして、その
突条34を袖本体1のサスペンションレール1cにスラ
イド可能に支持させている。
【0016】袖本体1は、左右の側壁11を、底板12
と背壁(図示しない)と上部横架材13とにより連結し
て形成されている。側壁11は、該側壁11の外面及び
前面を形成する外板11aの前縁部内側に、側壁11の
内面を形成する内板11bを溶接により固着してなるも
ので、これら内板11bと外板11aとの間に、上方に
開口する偏平な空間Rを形成している。
【0017】引出し施錠装置8は、図1に示すように、
袖本体1の側壁11前縁部に形成された空間R内に、上
下に長い板状の施錠レバー81を収容して構成されてい
る。施錠レバー81は、板金素材にプレス加工を施すこ
とにより作られたもので、上下両端央に軸部81j,8
1kを有している。しかして、これら軸部81j,81
kは、板金素材の細長部分を断面部分円弧状にプレス成
形してなるものであり、該施錠レバー81に一体に形成
されている。つまり、上下の軸部81j,81kの中央
部分には、凹陥部81ja,81kaが形成されてい
る。そして、これら軸部81j,81kを軸受部材82
と軸受部材83とにより支承して、該施錠レバー81が
厚み方向に回動し得るようにしている。
【0018】また、施錠レバー81の上端の一方の回動
縁81s側には、軸部81j,81k同様に施錠レバー
81をプレス加工する際に、所定幅で所定長さ切り出さ
れ、その後側壁11の内面側に設けられる内板11bの
上端面に向けて所定長さ折り曲げられた折曲部89が形
成されている。すなわち、折曲部89は、施錠レバー8
1の長手方向に延びる垂直部89aと、垂直部89aに
直角に側壁11の外板11aと内板11bとの離間距離
とほぼ同じ程度の長さに折り曲げられた水平部89bと
で構成される。この折曲部89の水平部bは、施錠レバ
ー81が正常な組込み位置より下に落下した場合、つま
り組立工程において下部の軸部81kが軸孔83に挿入
されなかった場合に、側壁11の内板11bの上縁に形
成した切欠孔11dに当接して、施錠レバー81が作業
者の手が届かない空間Rの下方に落下しようとするのを
阻止する。
【0019】次に、施錠レバー81の下部の軸部81k
を支承する軸受部材83は、前記側壁11の内板11b
から空間R側へ切り起こした舌片状のもので、内周に該
軸部81kの凹陥溝81ka側を支持する突起83ka
を有した略ハート形の軸孔83kを有している。なお、
前記軸部81kの下端は、若干内板11bへ湾曲させて
ある。これは、この施錠レバー81を外板11aの内面
に添わせつつ上方から空間R内に挿入する際に、その軸
部81kを前記軸孔83kに円滑に挿入し得るようにす
るためである。上部の軸部81jを支持する軸受部材8
2は、合成樹脂製のもので、天板D1と袖本体1の側壁
11の上端面との間に介設される目地材を兼用してお
り、基端溝部82bを側壁11の内板11bの上縁に形
成した切欠孔11cに圧入して固定されている。そし
て、この目地材を兼用する軸受部材82の先端82s側
には、軸孔82jを設けている。また、この施錠レバー
81の一方の回動縁81sに、引出し2,3,4の段数
に対応する数のロック爪84a,84b,84cを突設
している。これら各ロック爪84a,84b,84c
は、前記施錠レバー81から一体に切り起こした舌片状
のもので、略水平に突出させてある。また、前記側壁1
1の内板11bにおけるこれら各ロック爪84a,84
b,84cに対応する部位に、これらロック爪84a,
84b,84cが通過可能な爪突出口85a,85b,
85cを設けている。
【0020】そして、この施錠レバー81を弾性付勢機
構86により各ロック爪84a,84b,84cが側壁
11内に没入する方向に回動付勢するとともに、この施
錠レバー81の他方の回動縁81bを錠87の作動杆8
7aにより押圧して回動させることにより前記ロック爪
84a,84b,84cが爪突出口85a,85b,8
5cから一斉に突出するように構成している。詳述すれ
ば、弾性付勢機構86は、前記軸部81jの基端部分に
捩じりコイルスプリング86aを巻装し、その一端86
bを側壁11の外板11aに支持させるとともに、他端
86cを施錠レバー81の他方の回動縁81bに弾接さ
せたものである。施錠されないこの状態では、図4及び
図5に実線で示すように、他方の回動縁81bが側壁1
1の内板11bに当接して回動を禁止されており、各ロ
ック爪84a,84b,84cが側壁11内に没入した
状態になっている。
【0021】錠87は、鍵穴87bを引出し3の引手3
6部分の前面36aに表出させて取着されたもので、そ
の鍵穴87bに所定の鍵87cを装入して施錠操作を行
うことにより、その作動杆87aが、図6における左方
向に移動するようになっており、その移動する作動杆8
7aの先端で、前記施錠レバー81の回動縁81bの上
縁部分81bjを同図中左方へ押圧し得るようにしてあ
る。作動杆87aは、中段の引出し3の裏板32の側端
面に密着して鏡板33裏面に取り付けられた案内部材5
により、その先端が確実に透窓88を貫通するように配
設されている。透窓88は、側壁11の前縁部内側に穿
設されており、施錠操作を行った際に、その錠87の作
動杆87aがその透窓88に侵入し、その内部に位置す
る施錠レバー81の他方の回動縁81bを押圧できるよ
うにしてある。このようにして施錠レバー81を弾性付
勢機構86の付勢力に抗して軸部81j,81k周りに
回動させることにより、前記各ロック爪84a,84
b,84cを爪突出口85a,85b,85cから突出
させることができ、これらロック爪84a,84b,8
4cにより各引出し2,3,4をそれぞれロックし得る
ようにしてある。
【0022】すなわち、この実施例では、図3に示すよ
うに、上段の引出し2の突条24に爪突出口85aに対
向する係合穴25を設けるとともに、中段の引出し3及
び下段の引出し4のそれぞれの胴板31と胴板41と
に、それぞれ係合突起35、45を突設している。係合
孔25は、図7及び図8に示すように、長方形の長孔
で、その後縁部分には隆起部25aが形成されている。
この隆起部25aは、係合孔25をプレス加工により穿
設する際に、突条24の外方向つまり引出し2の外方向
に膨らむ突条形に板金素材を引出し2後方に向かって漸
次高さが低くなるように湾曲させて形成される。このよ
うに、係合孔25の後縁部分が突条24の側面から若干
外方に膨らんで隆起部25aとなっていると、施錠され
て係合穴25にロック爪84aが係合している場合、引
出し2が開けようとされて左右にがたついても、突条2
4の外表面より隆起部25が高くなっているので、ロッ
ク爪84aが抜け出るのが阻止される。したがって、施
錠されているにもかかわらず引出し2のみ開くことがで
きる、といった無具合は発生せず、確実に施錠状態を保
持することができる。そして、施錠レバー81が回動し
た場合に、ロック爪84aが上段の引出し2の係合穴2
5に係合して引出し2のスライドを禁止し、また中段及
び下段の引出し3,4の係合突起35、45の直前にロ
ック爪84b,84cがそれぞれ突出して、引出し3と
引出し4との前方への移動を阻止し得るようになってい
る。
【0023】なお、84d,84e,84f,84g
は、異なった種類の引出しを装備させた場合に折曲げて
ロック爪にするための舌片である。
【0024】以上の構成において、引出し施錠装置8の
組立に際して、まず施錠レバー81を側壁11の空間R
に挿入する。この時、施錠レバー81が空間R内の外板
11a側に寄った状態で降下されると、下部の軸部81
kが軸孔83kに到達せずに軸受部材83と外板11a
との隙間に落ち込むことになる。落ち込んでいく施錠レ
バー81は、折曲部89の水平部89bが切欠口11d
に当接してその落下を停止する。したがって、組立時に
軸部kを軸受部材83の軸孔83kに挿入し損なって
も、施錠レバー81は側壁11の下部に落ち込むことが
なく、折曲部89を掴んで施錠レバー81を容易に引き
上げることができ、その後迅速に再度施錠レバー81の
組込み作業を再開することができる。
【0025】そして、下部の軸部81kを軸孔83kに
挿入し、上部の軸部81jを軸孔82jに挿入して組込
みが完了した後、非施錠には、弾性付勢機構86の付勢
力により、施錠レバー81が、図4、図5及び図6の実
線で示すような位置に保持されており、ロック爪84
a,84b,84cが側壁11内に没入しているととも
に、錠87と施錠レバー81とに接触が断たれている。
しかして、この状態では各引出し2,3,4を自由に引
き出して使用することができる。この状態から施錠操作
を行って、錠87の作動杆87aを、図6中左方に移動
させると、この作動杆87aの先端により施錠レバー8
1の他方の回動縁81bが左方に押圧され、この施錠レ
バー81が軸部81j,81kを芯にして厚み方向に回
動することになり、一方の回動縁81sに突設したロッ
ク爪84a,84b,84cが爪突出口85a,85
b,85cから一斉に突出する(図5及び図6に想像線
にて示す)。それにより、前記ロック爪84aが引出し
2の対応する係合穴25に係合して、該引出し2がロッ
クされるとともに、ロック爪84b,84cが引出し
3,4の突起35,45の直前に位置して該引出し3,
4の移動を禁止することになる。 しかして、このよう
なものであれば錠87の作動杆87aと施錠レバー81
とを機械的に連結する必要がなく、施錠時にその作動杆
87aで施錠レバー81の回動縁81bを押圧するだけ
でよいため、錠87を、袖本体1に対して着脱可能な引
出しに設けても、引出しの着脱に手間がかかるようなこ
とが全くない。しかも、この施錠レバー81は板状のも
のであり、ロック爪84a,84b,84cの突没に必
要な角度だけ厚み方向に回動するだけのものであるた
め、側壁11の内部に無理なく収容することができる。
そのため、リンク機構やクランク機構に比べて嵩を低く
することが容易であり、配置スペースを節約することが
できる。 なお、本発明は以上説明した実施例に限定さ
れるものでなく、複数の引出しを備えるワゴンに適用さ
れるものであってもよい。また、錠87は、上段の引出
し2に設けられるものであってもよく、ワゴンにあって
は、天板に設けられるものであってもよい。さらに、上
段の引出し2に係合孔25が穿設されるものを説明した
が、複数ある引出しの全てに係合孔25と隆起部25a
が形成されるものであってもよい。
【0026】その他、各部の構成は図示例に限定される
ものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変
形が可能である。
【0027】
【発明の効果】本発明は、以上に詳述したように、係合
孔の後端部分は、隆起部により係合孔の穿設されている
部材の板厚が部分的に厚くなったのと等価となり、した
がって、施錠レバーのロック爪の突没量が小さくとも確
実にロック爪が係合孔に係合し、また施錠の後引出しが
前方へ引っ張られ、その際に引出しと本体との間のクリ
アランスにより引出しが横方向にがたついても、ロック
爪が隆起部に係合した状態が解消されないので、施錠状
態が解除されることがなく、施錠の信頼性が向上する。
また、施錠レバーを錠の作動杆で押圧する構成である
ので、錠と施錠レバーとを機械的に連結する必要がな
い。そのため、錠の配置位置に関する制約が少なくな
り、錠を特定の引出しや本体に着脱可能に設けた天板に
装着することも容易になる。
【0028】しかも、この施錠レバーは、板状のもので
あり、狭い範囲で厚み方向に回動するだけでよいため、
本体の薄い側壁内にも容易に配置することができる。そ
の上、ロック爪をこの施錠レバーの回動縁に直接設けて
いるため、他に複雑な伝動機構一切不要である。そのた
め、構造の簡略化を図ることができるとともに、配置ス
ペースを極力節約することが可能となる。とくに、軸部
を反金素材を断面部分円弧状にプレス成形してなるもの
にするとともに、ロック爪を施錠レバーから一体に切り
起こしたものにすれば、部品点数を可及的に少なくする
ことができ、ロボットによる自動組立作業等にも比較的
容易に対応することができる。さらに、軸部をも板金に
よる一体成形部品にした場合には、内周に該軸部の凹陥
溝側を支持する突起を有した略ハート形の軸孔を用いる
のが好ましく、このようにすればその軸部をセンタリン
グした状態でがたつきなく支承することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の要部を示す分解斜視図。
【図2】同実施例の全体構成を示す正面図。
【図3】同実施例の引出しを示す斜視図。
【図4】同実施例の天板を外した状態で袖本体の側壁の
前端部分を示す平面図。
【図5】同実施例の上段の引出しのためのロック爪にお
ける側壁の前端部分を示す平断面図。
【図6】同実施例の中段の引出しのためのロック爪にお
ける側壁の前端部分を示す平断面図。
【図7】同実施例の上段の引出しの係合孔部分を拡大し
て示す斜視図。
【図8】図7におけるA−A線に沿う断面図。
【符号の説明】
1…袖本体 2,3,4…引出し 8…引出し施錠装置 11…側壁 11a…外板 11b…内板 21…胴板 25…係合孔 25a…隆起部 81…施錠レバー 81j,81k…軸部 81s…一方の回動縁 81b…他方の回動縁 82j,83k…軸孔 84a,84b,84c…ロック爪 85a,85b,85c…爪突出口 86…弾性付勢機構 87…錠 87a…作動杆

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】引出しが組み込まれる本体の側壁の少なく
    とも前縁部が外板と内板とからなり、その外板と内板と
    の間の空間内に、上、下両端央に軸部を有する板状の施
    錠レバーを、その軸部を中心にして厚み方向に回動し得
    るように収容しておき、この施錠レバーの一方の回動縁
    に、引出しの段数に対応する数のロック爪を突設すると
    ともに、前記側壁の内面にこれらロック爪が通過可能な
    爪突出口を設け、この施錠レバーを弾性付勢機構により
    各ロック爪が側壁内に没入する方向に回動付勢しておく
    とともに、この施錠レバーの他方の回動縁を錠の作動杆
    により押圧した場合に前記ロック爪が爪突出口から一斉
    に突出し、後縁部分に隆起部を有して引出しの外側面部
    分に設けられる係合孔に係合するように構成し、突出し
    たロック爪により各引出しをそれぞれロックし得るよう
    にしたことを特徴とする引出し施錠装置。
  2. 【請求項2】係合孔が、引出しの外側面の前後方向に伸
    びる中空体状の突条に穿設される長方形の長孔からな
    り、隆起部が、引出し外方向に湾曲し、かつ引出し後方
    に向かって漸次湾曲が減少する突条であることを特徴と
    する請求項1記載の引出し施錠装置。
  3. 【請求項3】軸部が、板金素材を断面部分円弧状にプレ
    ス成形してなるものであり、ロック爪が施錠レバーから
    切り起こしたものであることを特徴とする請求項1記載
    の引出し施錠装置。
  4. 【請求項4】施錠レバーの軸部を、内周に該軸部の凹陥
    溝側を支持する突起を有した略ハート形の軸孔により支
    承していることを特徴とする請求項2記載の引出し施錠
    装置。
JP4038117A 1992-02-25 1992-02-25 引出し施錠装置 Expired - Lifetime JP2616335B2 (ja)

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