JPH05230528A - 真空炉におけるガス循環冷却促進法 - Google Patents
真空炉におけるガス循環冷却促進法Info
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- JPH05230528A JPH05230528A JP4073596A JP7359692A JPH05230528A JP H05230528 A JPH05230528 A JP H05230528A JP 4073596 A JP4073596 A JP 4073596A JP 7359692 A JP7359692 A JP 7359692A JP H05230528 A JPH05230528 A JP H05230528A
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- heated
- vacuum
- gas
- vacuum furnace
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 既存の真空炉に対しても簡単に適用できて、
そのガス循環冷却作用を促進させ、急冷を可能ならしめ
ることにより被熱物の品質向上および処理時間短縮を実
現できる真空炉におけるガス循環冷却促進法を提供す
る。 【構成】 気密性の真空容器１内に断熱壁１７によって
囲った加熱室１６を設け、該加熱室１６内に配置された
ヒータ２２により被熱物２４を真空中で加熱すると共
に、該真空容器１内にクーラ７およびファン６が設けら
れ該真空容器１内に供給された無酸化性ガスを該クーラ
７により冷却し、該無酸化性ガスをファン６の回転によ
り加熱室１６の相対する断熱壁１７面に設けられた開口
１８，１９より加熱室１６内に循環させて被熱物２４を
強制ガス循環冷却する真空炉において、少なくとも一端
が末広がり状に形成された耐熱性の筒状フード２５を加
熱室１６内に置かれた被熱物２４の周囲を適宜間隔を離
して囲うように、かつその両端が前記開口１８，１９に
相対するように配置して無酸化性ガスを該加熱室１６内
に循環させるようにした。
そのガス循環冷却作用を促進させ、急冷を可能ならしめ
ることにより被熱物の品質向上および処理時間短縮を実
現できる真空炉におけるガス循環冷却促進法を提供す
る。 【構成】 気密性の真空容器１内に断熱壁１７によって
囲った加熱室１６を設け、該加熱室１６内に配置された
ヒータ２２により被熱物２４を真空中で加熱すると共
に、該真空容器１内にクーラ７およびファン６が設けら
れ該真空容器１内に供給された無酸化性ガスを該クーラ
７により冷却し、該無酸化性ガスをファン６の回転によ
り加熱室１６の相対する断熱壁１７面に設けられた開口
１８，１９より加熱室１６内に循環させて被熱物２４を
強制ガス循環冷却する真空炉において、少なくとも一端
が末広がり状に形成された耐熱性の筒状フード２５を加
熱室１６内に置かれた被熱物２４の周囲を適宜間隔を離
して囲うように、かつその両端が前記開口１８，１９に
相対するように配置して無酸化性ガスを該加熱室１６内
に循環させるようにした。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、真空炉においてガス循
環による被熱物の冷却速度を速めようとするガス循環冷
却促進法およびその用具に関するものである。
環による被熱物の冷却速度を速めようとするガス循環冷
却促進法およびその用具に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】真空中で被熱物を高温度に加熱すること
のできる真空炉は、加熱後にその真空容器内に窒素ガス
等の無酸化性ガスを導入し該ガスをファンによって循環
させると共にクーラによって該ガスを冷却することで被
熱物を短時間で冷却できるように構成している。
のできる真空炉は、加熱後にその真空容器内に窒素ガス
等の無酸化性ガスを導入し該ガスをファンによって循環
させると共にクーラによって該ガスを冷却することで被
熱物を短時間で冷却できるように構成している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところで真空炉で熱処
理される上記被熱物には種々の形態があり、例えば大型
の円筒形状体のような円筒状形態の被熱物の場合、これ
を竪に配置してその上方または下方から該ガスを吹流す
ようにせざるを得ないが、そうするとその上下端面のみ
が急冷され硬度を最も必要とする外周面の焼入れ硬化が
達成されないという問題があると共に、被熱物に当たら
ずに通過してしまうガスも多く、このため被熱物の形態
によっては冷却速度が極めて遅くなるという問題があっ
た。
理される上記被熱物には種々の形態があり、例えば大型
の円筒形状体のような円筒状形態の被熱物の場合、これ
を竪に配置してその上方または下方から該ガスを吹流す
ようにせざるを得ないが、そうするとその上下端面のみ
が急冷され硬度を最も必要とする外周面の焼入れ硬化が
達成されないという問題があると共に、被熱物に当たら
ずに通過してしまうガスも多く、このため被熱物の形態
によっては冷却速度が極めて遅くなるという問題があっ
た。
【０００４】上記問題に対しては、無酸化性ガスの炉内
圧力を例えば６気圧程度まで高めることによりそのガス
の単位体積当りの熱媒体としての伝達能力を高めるこ
と、或いはファンの送風能力を増大させてガス風量を上
げること、或いは被熱物の表面に相対するように複数の
ノズルを設けて該ノズルからガスを吹出させるようにす
ること等が対策として考えられたが、これらは真空炉の
大幅な構造上の改変を伴うためコストが高くなり、特に
既存の真空炉に対しては適用できないものであった。
圧力を例えば６気圧程度まで高めることによりそのガス
の単位体積当りの熱媒体としての伝達能力を高めるこ
と、或いはファンの送風能力を増大させてガス風量を上
げること、或いは被熱物の表面に相対するように複数の
ノズルを設けて該ノズルからガスを吹出させるようにす
ること等が対策として考えられたが、これらは真空炉の
大幅な構造上の改変を伴うためコストが高くなり、特に
既存の真空炉に対しては適用できないものであった。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明の真空炉における
ガス循環冷却促進用具は上記課題を解決しようとするも
ので、気密性の真空容器内に断熱壁によって囲った加熱
室を設け、該加熱室内に配置されたヒータにより被熱物
を真空中で加熱すると共に、該真空容器内にクーラおよ
びファンが設けられ該真空容器内に供給された無酸化性
ガスを該クーラにより冷却し、該無酸化性ガスをファン
の回転により加熱室の相対する断熱壁面に設けられた開
口より加熱室内に循環させて被熱物を強制ガス循環冷却
する真空炉において、少なくとも一端が末広がり状に形
成された耐熱性の筒状フードを加熱室内に置かれた被熱
物の周囲を適宜間隔を離して囲うように、かつその両端
が前記開口に相対するように配置して無酸化性ガスを該
加熱室内に循環させるようにしたことを特徴とするもの
である。
ガス循環冷却促進用具は上記課題を解決しようとするも
ので、気密性の真空容器内に断熱壁によって囲った加熱
室を設け、該加熱室内に配置されたヒータにより被熱物
を真空中で加熱すると共に、該真空容器内にクーラおよ
びファンが設けられ該真空容器内に供給された無酸化性
ガスを該クーラにより冷却し、該無酸化性ガスをファン
の回転により加熱室の相対する断熱壁面に設けられた開
口より加熱室内に循環させて被熱物を強制ガス循環冷却
する真空炉において、少なくとも一端が末広がり状に形
成された耐熱性の筒状フードを加熱室内に置かれた被熱
物の周囲を適宜間隔を離して囲うように、かつその両端
が前記開口に相対するように配置して無酸化性ガスを該
加熱室内に循環させるようにしたことを特徴とするもの
である。
【０００６】また、上記真空炉におけるガス循環冷却促
進用具に使用されるガス循環冷却促進用具は、被熱物の
周囲を適宜間隔を離して囲うように形成された両端開放
状で耐熱性の筒状フードであって、少なくともその一端
に末広がり状の拡径部が形成されていることを特徴とす
るものである。
進用具に使用されるガス循環冷却促進用具は、被熱物の
周囲を適宜間隔を離して囲うように形成された両端開放
状で耐熱性の筒状フードであって、少なくともその一端
に末広がり状の拡径部が形成されていることを特徴とす
るものである。
【０００７】
【作用】断熱壁の開口より加熱室内に流れ込む無酸化性
ガスが末広がり状の拡径部により筒状フード中に集めら
れて被熱物の外周面に接近して流れることにより該被熱
物を短時間で均一に急冷できるようになる。
ガスが末広がり状の拡径部により筒状フード中に集めら
れて被熱物の外周面に接近して流れることにより該被熱
物を短時間で均一に急冷できるようになる。
【０００８】
【実施例】次に図と共に本発明の一実施例を説明する。
図１に示した真空炉は、横向に支持された円筒形真空容
器１の一端に開閉蓋２がシールリング３により気密に被
着され、該真空容器１の他端壁にはモータ４がその回転
軸５を該真空容器１内に突出させて設けられ、該回転軸
５にファン６が設けられている。７は該ファン６の吸気
口８と相対するように真空容器１内に配置されたクー
ラ、９，１０は該クーラ７の上端面および下端面に夫々
形成された吸気口１１，１２を開閉し得るように通気路
１３，１４に設けられた切換ダンパ、１５，１５…は該
通気路１３，１４に設けられた風向ガイド羽根である。
図１に示した真空炉は、横向に支持された円筒形真空容
器１の一端に開閉蓋２がシールリング３により気密に被
着され、該真空容器１の他端壁にはモータ４がその回転
軸５を該真空容器１内に突出させて設けられ、該回転軸
５にファン６が設けられている。７は該ファン６の吸気
口８と相対するように真空容器１内に配置されたクー
ラ、９，１０は該クーラ７の上端面および下端面に夫々
形成された吸気口１１，１２を開閉し得るように通気路
１３，１４に設けられた切換ダンパ、１５，１５…は該
通気路１３，１４に設けられた風向ガイド羽根である。
【０００９】１６はカーボン等の耐熱性の断熱壁１７に
より囲つて形成された加熱室で、該加熱室１６の相対す
る上部及び下部の断熱壁面に開口１８，１９が設けら
れ、該開口１８，１９には外部から開閉操作し得るスラ
イド扉２０，２１が設けられている。なお該開口１８，
１９は前記通気路１３，１４に連通している。
より囲つて形成された加熱室で、該加熱室１６の相対す
る上部及び下部の断熱壁面に開口１８，１９が設けら
れ、該開口１８，１９には外部から開閉操作し得るスラ
イド扉２０，２１が設けられている。なお該開口１８，
１９は前記通気路１３，１４に連通している。
【００１０】２２は加熱室１６の内壁面全体に配置され
たヒータ、２３は加熱室１６内底部に水平に支持され上
下方向の通気性を有するように格子板状に形成されたテ
ーブルで、該テーブル２３上にここでは例として円筒状
の被熱物２４が竪に置かれている。
たヒータ、２３は加熱室１６内底部に水平に支持され上
下方向の通気性を有するように格子板状に形成されたテ
ーブルで、該テーブル２３上にここでは例として円筒状
の被熱物２４が竪に置かれている。
【００１１】２５は被熱物２４の周囲を適宜間隔を離し
て囲う耐熱性（ステンレス製）の筒状フードで、該筒状
フード２５は図２にも示したように、一端に末広がり状
の拡径部２６が一体に形成されている。そして該筒状フ
ード２５の両端が前記開口１８，１９に相対するように
テーブル２３上に配置される。
て囲う耐熱性（ステンレス製）の筒状フードで、該筒状
フード２５は図２にも示したように、一端に末広がり状
の拡径部２６が一体に形成されている。そして該筒状フ
ード２５の両端が前記開口１８，１９に相対するように
テーブル２３上に配置される。
【００１２】しかしてこの真空炉では、被熱物２４を熱
処理するに際して上記のようにこれを筒状フード２５に
よって囲って加熱室１６内に配置し、加熱時には真空容
器１内を真空ポンプにより減圧すると共にスライド扉２
０，２１により開口１８，１９を閉じ、ヒータ２２を通
電する。このヒータ２２の発熱で筒状フード２５が加熱
され該筒状フード２５が高温度になることによってその
内側の被熱物２４を加熱できる。なお、このように筒状
フード２５が介在することでは被熱物２４を均一加熱さ
せるうえでむしろ望ましい。
処理するに際して上記のようにこれを筒状フード２５に
よって囲って加熱室１６内に配置し、加熱時には真空容
器１内を真空ポンプにより減圧すると共にスライド扉２
０，２１により開口１８，１９を閉じ、ヒータ２２を通
電する。このヒータ２２の発熱で筒状フード２５が加熱
され該筒状フード２５が高温度になることによってその
内側の被熱物２４を加熱できる。なお、このように筒状
フード２５が介在することでは被熱物２４を均一加熱さ
せるうえでむしろ望ましい。
【００１３】一方、冷却時には、真空容器１内に窒素ガ
ス等の無酸化性ガスを供給し、スライド扉２０，２１を
開け、ファン６を回転させ、切換ダンパ９，１０は通気
路１３，１４の流路が定期的に切換わるように作動さ
せ、クーラ７により冷却された無酸化性ガスが図中矢印
で示したように開口１８から加熱室１６内に吹込まれる
ときと、その反対の開口１９から加熱室１６内に吹込ま
れるときとが交互に来るようにする。
ス等の無酸化性ガスを供給し、スライド扉２０，２１を
開け、ファン６を回転させ、切換ダンパ９，１０は通気
路１３，１４の流路が定期的に切換わるように作動さ
せ、クーラ７により冷却された無酸化性ガスが図中矢印
で示したように開口１８から加熱室１６内に吹込まれる
ときと、その反対の開口１９から加熱室１６内に吹込ま
れるときとが交互に来るようにする。
【００１４】このとき開口１８から加熱室１６内に吹込
まれた無酸化性ガスは該開口１８と相対している拡径部
２６に捕捉され筒状フード２５中を流れて開口１９より
排出される。このため開口１８から吹込まれた無酸化性
ガスの大部分が被熱物２４の上端面だけでなく外周面に
接触し、しかも被熱物２４の外周面との間隔が次第に狭
くなっているのでガス流が高速となり熱伝達率が高くな
るので、被熱物２４の外周面をも急速冷却することがで
きる。
まれた無酸化性ガスは該開口１８と相対している拡径部
２６に捕捉され筒状フード２５中を流れて開口１９より
排出される。このため開口１８から吹込まれた無酸化性
ガスの大部分が被熱物２４の上端面だけでなく外周面に
接触し、しかも被熱物２４の外周面との間隔が次第に狭
くなっているのでガス流が高速となり熱伝達率が高くな
るので、被熱物２４の外周面をも急速冷却することがで
きる。
【００１５】ちなみに、１２００℃に加熱された被熱物
を７００℃まで冷却するのに、筒状フード２５を使用し
なかった場合は８分００秒を要したのに対し、筒状フー
ド２５を使用することによりこれを５分１０秒に短縮で
きた。その結果被熱物２４の焼入硬化をロックウエル硬
度６２から６５に向上させることができた。なお、上記
実施例では筒状フード２５の一端にだけ拡径部２６を形
成したが両端にこのような拡径部を形成してもよいこと
勿論である。
を７００℃まで冷却するのに、筒状フード２５を使用し
なかった場合は８分００秒を要したのに対し、筒状フー
ド２５を使用することによりこれを５分１０秒に短縮で
きた。その結果被熱物２４の焼入硬化をロックウエル硬
度６２から６５に向上させることができた。なお、上記
実施例では筒状フード２５の一端にだけ拡径部２６を形
成したが両端にこのような拡径部を形成してもよいこと
勿論である。
【００１６】
【発明の効果】このように本発明は、既存の真空炉であ
っても筒状フードを追加使用するだけで簡単に実施でき
そのガス循環冷却作用を促進させ、急冷を可能ならしめ
て被熱物の品質向上および処理時間短縮を実現できる有
益な効果がある。
っても筒状フードを追加使用するだけで簡単に実施でき
そのガス循環冷却作用を促進させ、急冷を可能ならしめ
て被熱物の品質向上および処理時間短縮を実現できる有
益な効果がある。
【図１】本発明に係る真空炉の一実施例を示した縦断面
図。
図。
【図２】筒状フードの斜視図。
１ 真空容器 ６ ファン ７ クーラ １３，１４ 通気路 １６ 加熱室 １７ 断熱壁 １８，１９ 開口 ２０，２１ スライド扉 ２２ ヒータ ２３ テーブル ２４ 被熱物 ２５ 筒状フード ２６ 拡径部
Claims (2)
- 【請求項１】 気密性の真空容器内に断熱壁によって囲
った加熱室を設け、該加熱室内に配置されたヒータによ
り被熱物を真空中で加熱すると共に、該真空容器内にク
ーラおよびファンが設けられ該真空容器内に供給された
無酸化性ガスを該クーラにより冷却し、該無酸化性ガス
をファンの回転により加熱室の相対する断熱壁面に設け
られた開口より加熱室内に循環させて被熱物を強制ガス
循環冷却する真空炉において、少なくとも一端が末広が
り状に形成された耐熱性の筒状フードを加熱室内に置か
れた被熱物の周囲を適宜間隔を離して囲うように、かつ
その両端が前記開口に相対するように配置して無酸化性
ガスを該加熱室内に循環させるようにしたことを特徴と
する真空炉におけるガス循環冷却促進法。 - 【請求項２】 被熱物の周囲を適宜間隔を離して囲うよ
うに形成された両端開放状で耐熱性の筒状フードであっ
て、少なくともその一端に末広がり状の拡径部が形成さ
れていることを特徴とした真空炉におけるガス循環冷却
促進用具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4073596A JPH05230528A (ja) | 1992-02-24 | 1992-02-24 | 真空炉におけるガス循環冷却促進法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4073596A JPH05230528A (ja) | 1992-02-24 | 1992-02-24 | 真空炉におけるガス循環冷却促進法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05230528A true JPH05230528A (ja) | 1993-09-07 |
Family
ID=13522863
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4073596A Pending JPH05230528A (ja) | 1992-02-24 | 1992-02-24 | 真空炉におけるガス循環冷却促進法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05230528A (ja) |
Cited By (17)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1992
- 1992-02-24 JP JP4073596A patent/JPH05230528A/ja active Pending
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