JPH05230179A - 低温硬化性樹脂組成物 - Google Patents

低温硬化性樹脂組成物

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JPH05230179A
JPH05230179A JP7274392A JP7274392A JPH05230179A JP H05230179 A JPH05230179 A JP H05230179A JP 7274392 A JP7274392 A JP 7274392A JP 7274392 A JP7274392 A JP 7274392A JP H05230179 A JPH05230179 A JP H05230179A
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JP
Japan
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group
resin
coating
meth
aluminum
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JP7274392A
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English (en)
Inventor
Satoru Ito
悟 伊藤
Takao Matoba
隆夫 的場
Seiji Takami
誠司 高見
Osamu Isozaki
理 磯崎
Toru Ozaki
透 尾崎
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記成分 (I) シラノール基及び/又は珪素原子に直接結合し
た加水分解性基、水酸基及びエポキシ基を官能基成分と
して含有する樹脂及び(II) 一般式 【化1】 (式中、R1 及びR2 は、1価炭化水素基であり、かつ
1 とR2 の炭素数の合計数が4以上である。)で表わ
されるβ−ジケトン類で金属イオンの一部もしくは全部
をキレート化させてなるアルミニウム、ジルコニウム及
びチタニウムの金属キレートを含有する低温硬化性樹脂
組成物。 【効果】 仕上り外観に優れた塗膜が形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低温硬化性樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、上塗り塗膜、特に自
動車外板用上塗り塗膜において、仕上り外観、塗膜性能
(耐酸性、耐擦り傷性など)などの向上に対する要求が
ある。また、エネルギーコストの低減の目的や鋼板基材
とプラスチック基材が一体となった自動車外板において
同一塗料で一体塗装を可能とすることを目的として、低
温硬化性塗膜の開発に対する強い要求がある。
【0003】現在、上塗り塗料として主流を占める塗料
は、ポリエステル樹脂/メラミン樹脂系、アクリル樹脂
/メラミン樹脂系を硬化樹脂成分とする塗料であるが、
これらの塗料では耐擦り傷性、耐酸性などの塗膜性能及
び仕上り外観を十分に満足させることができない。ま
た、これらの塗料では約140℃以上での焼付けが必要
であり、エネルギーコストの低減や鋼板基材とプラスチ
ック基材が一体となった自動車外板塗装などを可能とす
ることは困難であった。
【0004】本発明は低温で硬化し、かつ仕上り外観、
塗膜性能に優れた塗膜を形成し得る硬化性樹脂組成物を
開発することを目的としてなされたものである。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は上記した
問題点を解消するために鋭意研究を重ねた結果、シラノ
ール基及び/又は珪素原子に直接結合した加水分解性
基、水酸基及びエポキシ基を官能基成分として含有する
樹脂(I)及び一般式
【0006】
【化2】
【0007】(式中、R1 及びR2 は、1価炭化水素基
であり、かつR1 とR2 の炭素数の合計数が4以上であ
る。)で表わされるβ−ジケトン類によって金属イオン
の一部もしくは全部をキレート化させてなるアルミニウ
ム、ジルコニウム及びチタニウムから選ばれる少なくと
も1種以上の金属キレート化合物(II)を含有する低温
硬化性樹脂組成物が低温で硬化し、かつ仕上り外観、各
種性能などに優れた塗膜を形成し得るものであることを
見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】本発明において、樹脂(I)が有する加水
分解性基は、水の存在下で加水分解してヒドロキシシラ
ン基を生成する残基であり、例えばC1-5 のアルコキシ
基;フェノキシ基・トリルオキシ基、パラメトキシフェ
ノキシ基、パラニトロフェノキシ基、ベンジルオキシ基
などのアリールオキシ基;アセトキシ基、プロピオニル
オキシ基、ブタノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、
フェニルアセトキシ基、ホルミルオキシ基などのアシロ
キシ基などの残基が包含される。
【0009】まず、樹脂(I)について述べる。
【0010】樹脂(I)としては、シラノール基及び/
又は珪素原子に直接結合した加水分解性基(以下、これ
らの基を単に「反応性珪素含有基」と略す。)、エポキ
シ基及び水酸基を同一もしくは異なって含有する樹脂が
包含される。
【0011】上記反応性珪素含有基、エポキシ基及び水
酸基を同一樹脂中に含有する樹脂としては、例えば反応
性珪素含有基を有する重合性不飽和単量体(a)、エポ
キシ基含有重合性不飽和単量体(b)、水酸基含有重合
性不飽和単量体(c)及び必要に応じて上記以外のその
他重合性不飽和単量体(d)をラジカル重合反応させて
得られる共重合体が挙げられる。
【0012】該共重合体は1分子中に平均1個以上、好
ましくは平均約2個以上の反応性珪素含有基、1分子中
に平均約1個以上、好ましくは平均約2〜40個のエポ
キシ基及び1分子中に平均約2〜200個の水酸基を有
することが硬化性、塗膜仕上り性などの点から好まし
い。これらの官能基の数を樹脂に含有させるには、上記
単量体(a)〜(d)の配合割合が該範囲に入るように
配合すればよい。
【0013】また、共重合体の平均分子量は、約1,0
00〜200,000、好ましくは3,000〜10
0,000のものが望ましい。
【0014】上記反応性珪素含有基を有する重合性不飽
和単量体(a)としては、例えばγ−(メタ)アクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、γ(メタ)アクリロ
キシプロピルトリエトキシシラン、γ(メタ)アクリロ
キシプロピルトリシラノール、γ−(メタ)アクリロキ
シプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−スチリルエ
チルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシランな
どの如きシラン化合物;該シラン化合物及びトリアルコ
キシ又はトリヒドロキシシラン化合物(例えばメチルト
リメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチ
ルトリシラノール)との反応物(例えば特開平2−16
0879号公報に記載されるポリシロキサン系マクロモ
ノマー)などが好適に使用できる。
【0015】エポキシ基含有重合性不飽和単量体(b)
としては、脂環式エポキシ基を有する重合性不飽和単量
体が硬化性の点から好ましく、例えば特開平2−160
879号公報に記載される一般式(4)〜(18)の脂
環式ビニルモノマーが挙げられる。
【0016】水酸基含有重合性不飽和単量体(c)とし
ては、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレートなどの如き(メタ)アクリ
ル酸のヒドロキシアルキルエステル類;エチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレートなどの如き(ポリ)アルキ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート類;ヒドロキ
シブチロビニルエーテルなどの如きヒドロキシアルキル
ビニルエーテル類;アリルアルコール、メタリルアルコ
ールなどの如きアリルアルコール類;上記のものとラク
トン類(例えばε−カプロラクトン、γ−バレロラクト
ン)との付加物などが挙げられる。
【0017】また、その他の重合性不飽和単量体(d)
としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アク
リレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキ
シル(メタ)アクリレートなどの如き(メタ)アクリル
酸のC1-24個のアルキル又はシクロアルキルエステル類
; スチレン、ビニルトルエンなどの如きビニル芳香族化
合物類; パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレー
ト、パーフルオロイソノニルエチル(メタ)アクリレー
ト、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート
などの如きパーフルオロアルキル(メタ)アクリレート
類及び(メタ)アクリロニトリル類、オレフィン類、フ
ルオロオレフィン類、ビニルエステル類、シクロヘキシ
ル又はアルキルビニルエーテル類、アリールエーテル類
などが挙げられる。
【0018】また、反応性珪素含有基、エポキシ基及び
水酸基を異なって含有する樹脂としては、反応性珪素含
有基を有する樹脂及びエポキシ基含有樹脂との混合樹脂
であり、かつこれらの樹脂の一方もしくは両方に水酸基
を有する2種類混合樹脂;反応性珪素含有基を有する樹
脂、エポキシ基含有樹脂及び水酸基含有樹脂との3種類
混合樹脂が挙げられる。
【0019】上記反応性珪素含有基を有する樹脂として
は、1分子中に平均約1個以上の反応性珪素含有基(水
酸基を含有する場合には、1分子中に平均約1〜400
個が好ましい。)を有する平均分子量1,000〜20
0,000の樹脂が使用できる。該樹脂は、具体的には
前記反応性珪素含有基を有する重合性不飽和単量体
(a)及び必要に応じて前記水酸基含有重合性不飽和単
量体(c)及び前記その他重合性不飽和単量体(d)を
ラジカル重合反応させて得られる(共)重合体が使用で
きる。
【0020】また、上記エポキシ基含有樹脂としては、
1分子中に平均約2個以上(好ましくは300個まで)
のエポキシ基を有し(水酸基を含有する場合には、1分
子中に平均約1〜400個が好ましい。)を有する平均
分子量1,000〜200,000の樹脂が使用でき
る。該樹脂は、具体的には、前記エポキシ基含有重合性
不飽和単量体(b)及び必要に応じて前記水酸基含有重
合性不飽和単量体(c)及び前記その他重合性不飽和単
量体(d)をラジカル重合反応させて得られる(共)重
合体が使用できる。
【0021】水酸基含有樹脂としては、1分子中に平均
約2個以上の水酸基を有する平均分子量1,000〜2
00,000の樹脂が使用できる。該樹脂は、具体的に
は、前記水酸基含有重合性不飽和単量体(c)及び必要
に応じてその他重合性不飽和単量体(d)をラジカル重
合反応させて得られる(共)重合体が使用できる。
【0022】上記樹脂の配合割合は、反応性珪素含有基
を有する樹脂とエポキシ基含有樹脂との2成分混合樹脂
の場合は、前者約5〜95重量%、好ましくは約20〜
80重量%、後者約95〜5重量%、好ましくは約80
〜20重量%が望ましく、また、反応性珪素含有基を有
する樹脂、エポキシ基含有樹脂及び水酸基含有樹脂との
3成分混合樹脂の場合は、反応性珪素含有基を有する樹
脂約5〜95重量%、好ましくは約20〜80重量%、
エポキシ基含有樹脂約95〜5重量%、好ましくは約8
0〜20重量%、水酸基含有樹脂約0.1〜80重量
%、好ましくは約1〜20重量%が望ましい。
【0023】上記樹脂は、例えはトルエン、キシレン等
の炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル
等のエステル系溶剤、ジオキサン、エチレングリコール
ジエチルエーテル等のエーテル系溶剤、ブタノール、プ
ロパノール等のアルコール系溶剤、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン等の脂肪族系炭化水素等に、溶解又は分散
した溶液型、分散型、非水分散型などの形態で使用され
る。
【0024】次に、金属キレート化合物(II)について
述べる。
【0025】本発明で用いる金属キレート化合物は、一
般式
【0026】
【化3】
【0027】(式中、R1 及びR2 は、1価炭化水素基
であり、かつR1 とR2 の炭素数の合計数が4以上であ
る。)で表わされるβ−ジケトン類で金属イオンの一部
もしくは全部をキレート化させてなるアルミニウム、ジ
ルコニウム及びチタニウムの金属キレート化合物であ
る。該一般式中のR1 及びR2 の炭素数の合計数が4未
満になると仕上り外観が悪くなるので好ましくない。
【0028】上記一般式において、1価炭化水素基は、
アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキ
ル基及びこれらの誘導体又は置換体が包含される。「ア
ルキル基」としては、直鎖状もしくは分枝状のいずれの
タイプであってもよく具体的にはメチル、エチル、プロ
ピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニ
ル、デシル、テトラデシル、オクタデシルなどの基が挙
げられる。「シクロアルキル基」としては、シクロヘキ
シル、シクロヘキシルメチルなどの基が挙げられる。
「アリール基」としては、フェニル、トルイル、キシリ
ルなどの基が挙げられる。「アラルキル基」としてはベ
ンジル、フェネチルなどの基が挙げられる。
【0029】上記一般式を有するβ−ジケトン類として
は、例えば
【0030】
【化4】
【0031】などが好適なものとして挙げられる。
【0032】また、上記したβ−ジケトン類以外に、上
記一般式におけるR1 及びR2 の炭素数の合計数が4未
満のβ−ジケトン類(例えばアセチルアセトンなど)、
アセト酢酸エステル類(例えばアセト酢酸メチルなど)
などのキレート化剤を上記一般式で表わされるβ−ジケ
トン類と組合わせて使用できる。
【0033】本発明で用いるアルミニウムキレート化合
物は、例えばアルミニウムトリメトキシド、アルミニウ
ムトリエトキシド、アルミニウムトリプロポキシド、ア
ルミニウムトリブトキシドなどのアルミニウムアルコラ
ート類1モルに対して上記β−ジケトン類を1モル以上
のモル比で混合し、必要に応じて加熱することにより調
製することができる。このものの好ましい代表例として
は、トリス(プロピオニルプロピオナート)アルミニウ
ム、トリス(ブチルアセトナート)アルミニウム、ベン
ゾイルアセトナート・ビス(アセチルアセトナート)ア
ルミニウムなどが挙げられる。
【0034】ジルコニウムキレート化合物は、例えばテ
トラエチルジルコネート、テトラプロピルジルコネー
ト、テトラブチルジルコネート及びこれらの2〜11量
体のものなどのジルコネート類1モルに対して上記β−
ジケトン類を1モル以上のモル比で混合し、必要に応じ
て加熱することにより調製することができる。このもの
の好ましい具体例としては、テトラキス(プロピオニル
プロピオナート)ジルコニウム、ベンゾイルアセトナー
ト・トリス(プロピオニルプロピオナート)ジルコニウ
ムなどが挙げられる。
【0035】また、チタニウムキレート化合物は、例え
ばテトラエチルチタネート、テトラプロピルチタネー
ト、テトラブチルチタネート及びこれらの2〜11量体
のものなどのチタネート類1モルに対して上記β−ジケ
トン類を1モル以上のモル比で混合し、必要に応じて加
熱することにより調製することができる。このものの好
ましい具体例としては、テトラキス(プロピオニルプロ
ピオナート)チタニウム、ベンゾイルアセトナート・ト
リス(プロピオニルプロピオナート)チタニウム、ジイ
ソプロポキシ・ビス(プロピオニルプロピオネート)チ
タニウムなどが挙げられる。
【0036】これらの金属キレート化合物は、1種もし
くは2種以上組合わせて使用することができる。
【0037】上記した金属キレート化合物の中でも貯蔵
安定性、硬化性、仕上り外観などの性能のバランスが良
い樹脂組成物が得られることから、アルミニウムキレー
ト化合物を用いることが好ましい。
【0038】金属キレート化合物の配合割合は、前記樹
脂(I)固形分100重量部に対して約0.01〜10
重量部とするのが望ましい。この範囲を下回ると硬化性
が低下する傾向にあり、一方、この範囲を上回ると硬化
物中に残在して耐水性を低下させる傾向にあるので好ま
しくない。
【0039】本発明の低温硬化性樹脂組成物は、上記し
た以外に必要に応じて多官能エポキシ化合物、紫外線吸
収剤、光安定剤、流動性調整剤、着色顔料、体質顔料、
顔料分散剤、重合体微粒子及びその他添加剤などが配合
できる。
【0040】本発明の低温硬化性樹脂組成物は、塗料、
接着剤、インキ等に使用することができる。
【0041】また、本発明の低温硬化性樹脂組成物は、
特に仕上り外観及び耐候性に優れた被膜が形成できるこ
とから上塗り塗料用樹脂組成物として用いることが有利
である。
【0042】次に、本発明の低温硬化性樹脂組成物を上
塗り塗料用樹脂として適用した場合の1例について述べ
る。
【0043】該上塗り塗料組成物は、例えば、上塗りソ
リッドカラー塗料、2コート・1ベーク、2コート・2
ベーク、3コート・1ベーク、3コート・2ベークなど
のトップコート用クリヤー塗料として用いることができ
る。該上塗りソリッドカラー用塗料としては、前記低温
硬化性樹脂組成物に着彩顔料を配合してなるものが使用
できる。着彩顔料としては、従来の上塗塗料に使用され
ている無機系、有機系の高耐候性着彩顔料をいずれも使
用でき、例えばルチル系酸化チタンもしくはカーボンブ
ラックの如き無機系顔料、キナクリドンレッド系等のキ
ナクリドン系、ピグメントレッド等のアゾ系、フタロシ
アニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシア
ニン系の如き有機系顔料等を用いることができる。
【0044】上記、トップコート用クリヤー塗料として
用いる場合には、通常着彩顔料を添加することなく用い
られるがこのものに着色ベース塗膜が陰ペイしない程度
に着彩顔料を配合し、例えば濁りクリヤーと称されるク
リヤーとして用いることもできる。また、上記2コート
及び3コート用のトップコート用クリヤー塗料は着色ベ
ース塗膜の表面に塗布し着色ベース塗膜の耐擦傷性、耐
チッピング性、耐候性などの性能を向上させるために使
用される。
【0045】上記トップコート用クリヤー塗料が塗布さ
れる着色ベース塗膜は、金属フレーク粉末及び/又はマ
イカ粉末を配合してなるメタリック調仕上げ用の硬化形
塗料、または着色顔料のみを含むソリッドカラー調仕上
用の硬化性塗料によって形成されるものであって、この
ような着色ベース塗料自体はすでに公知であり、具体的
にはアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル・ポリ
エステル樹脂などを基体樹脂とし、アミノ樹脂、(ブロ
ック)ポリイソシアネートなどを架橋剤とし、さらに必
要に応じて、セルロースアセテートブチレート、着色顔
料、体質顔料、有機重合体微粒子、沈降防止剤、タレ止
め防止剤、顔料分散剤、紫外線吸収剤及びその他塗料用
添加剤などを配合してなる有機溶剤形(ハイソリッド、
非水分散型も含む)塗料、水性塗料などの硬化形塗料が
使用できる。該金属フレーク粉末としては、例えばアル
ミニウムフレーク、ニッケルフレーク、銅フレーク、ス
テンレスフレーク、真鍮フレーク及びクロムフレークな
どが挙げられ、また、マイカ粉末としては、例えばパー
ルマイカ、着色パールマイカなどが挙げられる。
【0046】本発明組成物は、例えば、化成処理して鋼
板にプライマーを電着塗装し、中塗り塗料(省略する場
合もある)を塗装した素材の表面、又は各種プラスチッ
ク素材に適したプライマーを塗装し、中塗り塗料(省略
する場合もある。)を塗装した素材表面に、上塗り塗料
として使用することができる。
【0047】本発明組成物の塗装は、特に限定されず従
来から公知の手段で実施できるが、好ましくは静電塗装
(ベル型、REA型など)、エアースプレー塗装などに
よって行なうことができる。塗装膜厚は、乾燥膜厚で通
常、約10〜100μm、好ましくは約20〜80μm
の範囲が望ましい。また、塗装塗膜は焼付けにより硬化
されるがその焼付条件は例えば40℃〜100℃程度の
温度では5分間〜3時間程度、約100℃〜140℃の
温度では5分間〜30分間程度で行なうことができる。
【0048】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。
【0049】樹脂(a)製造例 下記 メチルトリメトキシシラン 2720g γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 256g 脱イオン水 1134g 6%塩酸 2g ハイドロキノン 1g 混合物を80℃、5時間反応させポリシロキサン系マク
ロモノマーを得た。得られたポリシロキサン系マクロモ
ノマーの数平均分子量は2000、平均的に1分子当り
1個のビニル基(重合性不飽和結合)と4個の水酸基を
有していた。
【0050】次に 上記ポリシロキサン系マクロモノマー 100g n−ブチルメタアクリレート 200g シクロヘキシルメタクリレート 300g
【0051】
【化5】
【0052】 2−ヒドロキシエチルアクリレート 100g アゾビスイソブチロニトリル 10g の混合物をブタノールとキシレンの等重量混合物100
0g中に滴下し120℃で重合させ透明な固形分50重
量%共重合体を得た。共重合体の数平均分子量は約40
000であった。
【0053】樹脂(b)製造例 下記 γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 100g スチレン 150g
【0054】
【化6】
【0055】 シクロヘキシルメタクリレート 200g ter−ブチルメタクリレート 150g ヒドロキシブチルアクリレート 100g アゾビスイソブチロニトリル 10g の混合物をブタノールとキシレンの等重量混合物100
0gに滴下し、120℃で反応を行ない固形分50重量
%、共重合体数平均分子量約20000の透明な共重合
体を得た。
【0056】樹脂(c)製造例 下記 シクロヘキシルメタクリレート 400g γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン 150g
【0057】
【化7】
【0058】 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 100g アゾビスイソブチロニトリル 10g の混合物をブタノールとキシレンの等量混合物1000
gに滴下し、120℃で反応を行ない固形分50重量
%、共重合体数平均分子量約20000の透明な共重合
体を得た。
【0059】塗料組成物 前記樹脂(a)固形分100gにトリス(プロピオニル
プロピオナート)アルミニウム1gを配合し、続いてス
ワゾール1000にて塗料粘度22秒(フォードカップ
No.4/20℃)に調製した。
【0060】塗料組成物 前記塗料組成物製造例において、樹脂(a)に替えて
樹脂(b)を用いた以外は塗料組成物と同様の方法で
塗料組成物を調製した。
【0061】塗料組成物 前記塗料組成物製造例において、樹脂(a)に替えて
樹脂(c)を用いた以外は塗料組成物と同様の方法で
塗料組成物を調製した。
【0062】塗料組成物 前記塗料組成物製造例において、トリス(プロピオニ
ルプロピオナート)アルミニウムに替えてトリス(アセ
チルアセトナート)アルミニウムを用いた以外は塗料組
成物製造例と同様の方法で塗料組成物を調製した。
【0063】塗膜性能試験 ダル鋼板(化成処理)にエポキシ樹脂系カチオン電着塗
料を塗布し(25μm)、170℃で30分加熱硬化さ
せた後、中塗として、ルーガベークAM(商標名、関西
ペイント(株)製、ポリエステル樹脂/メラミン樹脂系
の自動車用塗料)を乾燥膜厚が30μmになるように塗
装し、140℃で30分焼付けた。次いで#400サン
ドペーパーで塗面を水研し、水切り乾燥し石油ベンジン
で塗面を拭いたものを素材とした。
【0064】次に、マジクロン#1000ベースコート
(シルバー)(商標名、関西ペイント(株)社製、アク
リルメラミン樹脂系)にカーボンMAを樹脂固形分10
0重量部に5重量部配合したブラック系シルバーベース
塗料を上記素材に乾燥膜厚が約15μmになるようにス
プレー塗装し、続いてスプラッシュオフしたのち該トッ
プコート用クリヤー塗料を乾燥膜厚が約40μmになる
ようにスプレー塗装し、120℃で30分間焼付けを行
なった。
【0065】その結果塗料〜(実施例に相当)のも
のは塗膜表面光沢に優れたものであり、また、塗料
(比較例に相当)のものは塗膜表面光沢が劣るものであ
った。
【0066】
【発明の効果】本発明塗料組成物から形成される塗膜は
特に仕上り外観に優れた性質をもつものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 101/10 LSY 7167−4J // C09D 163/00 PKP 8830−4J 201/06 PDK 6770−4J 201/10 PDP 6770−4J (72)発明者 磯崎 理 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 (72)発明者 尾崎 透 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分 (I) シラノール基及び/又は珪素原子に直接結合し
    た加水分解性基、水酸基及びエポキシ基を官能基成分と
    して含有する樹脂及び(II) 一般式 【化1】 (式中、R1 及びR2 は、1価炭化水素基であり、かつ
    1 とR2 の炭素数の合計数が4以上である。)で表わ
    されるβ−ジケトン類で金属イオンの一部もしくは全部
    をキレート化させてなるアルミニウム、ジルコニウム及
    びチタニウムから選ばれる少なくとも1種以上の金属キ
    レート化合物を含有することを特徴とする低温硬化性樹
    脂組成物。
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