JPH10510573A - 水性被覆剤組成物 - Google Patents

水性被覆剤組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、二液型の水性被覆剤組成物であって、i)第一の液に、水混和性の有機溶剤に溶解し且つ水性媒体に本質的に溶解する含ケイ素重合体〔但し、前記重合体のケイ素基は次の式(1):-SiR1 aR3-a(式中、aは0〜2であり、R1はC1 〜6アルキル基であり且つRはOH基又は加水分解性の基である)で表されるものである〕の実質的な非水性溶液を含有し、且つ ii)第二の液に、前記組成物に使用される水性液状ビヒクルに分散している重合体を含有してなり、前記組成物の不揮発性結合剤固形分が少なくとも5重量%であり且つ該組成物中のケイ素のモル濃度が0よりも大きく且つ0.5未満である二液型の水性被覆剤組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 水性被覆剤組成物 本発明は、シラン重合体を含有する二液型(two pack form)の水性被覆剤組成 物に関する。また、本発明は、前記被覆剤組成物を使用する被覆方法及び該被覆 方法により得られる被覆された支持体(substrate)に関する。 加水分解性のシラン基を有する重合体の水性分散物又は水性溶液は、例えば英 国特許出願公開第2215339号、欧州特許出願公開第276469号及び米国特許第43840 13号の各明細書に示されているように公知である。かかる基を含有する被覆剤組 成物が、硬化すると、強いシラン結合による優れた耐溶剤性を示すことは知られ ている。かかる基を有する重合体の水性分散物又は水性溶液を含有する組成物に 関する問題は、該組成物が有効期間中安定であることが必要ならば、シランを低 い濃度(low level)でしか重合体に組み込むことができないということである。 従って、使用前の組成物の劣化がほとんどないか又は全くないことが必要である ならば、シランの濃度は低く保たなければならない。しかしながら、前記重合体 において加水分解性シラン基を低濃度で使用すると、これらの組成物から形成さ れる塗膜において低い架橋度を招く、すなわち不十分な塗膜特性、例えば不十分 な耐水性及び不十分な耐有機溶剤性を招く。 さらに、前記の加水分解性シラン基を有する重合体すなわち含シラン重合体が 被覆剤組成物の液状媒体に分散又は溶解しているかどうかが、該組成物中に存在 させることができる前記重合体の最大濃度に影響を及ぼす。当該技術において周 知の理由により、被覆剤組成物は不揮発性固形分を高含有量で有することが望ま しい。水性媒体に分散している前記重合体を含有する被覆剤組成物は重合体を高 濃度で含有し得るが、該組成物が化学的に安定であることが必要ならば、シラン の濃度は低く保たなければならない。これに対して、水性媒体に溶解した前記重 合体を含有する被覆剤組成物は、シランをさらに高い濃度で含有することができ るが、該組成物が化学的に安定であることが必要ならば、重合体を低い濃度でし か含有することができない。 欧州特許出願公開第485,067号明細書には、ポリエチレングリコール化合 物の存在下に、第1の含シラン重合体の水性分散物と、20,000未満の分子量をも つ第2の含シラン重合体の水性溶液又は水性分散物との混合物を含有してなる一 液型の硬化性被覆剤組成物が記載されている。該組成物は、一液安定性(one pac k stability)を得るために、シラン官能基(functionality)を比較的低い有効濃 度で含有するのみである。ポリエチレングリコール化合物を存在させることによ り、僅かに高い濃度を達成し得る。 また、欧州特許出願公開第485,057号明細書には、第1の含シラン重合体の水 性分散物と第2の含シラン重合体の溶液又は分散物との混合物を含有してなる“ 一液(one pack)”型の硬化性の陽イオン性被覆剤組成物が記載されている。この 第2の含シラン重合体はさらに、共有結合した陽イオン性の親水性基を該第2の 含シラン重合体を水性媒体に可溶化させるか又はそれ自己分散させるのに十分な 量で含有する。 しかしながら、上記の欧州特許出願公開第485,067号明細書及び欧州特許出願 公開第485,057号明細書に記載の系に関する問題は、化学安定性を保持するため に、この系にシラン溶液重合体を比較的低い濃度(すなわち低い官能性)で含有 させることが可能であるだけであり、これが得られる塗膜の特性を同様に制限す るということである。 欧州特許出願公開第267,698号明細書には、シラン官能性アクリル重合体成分 と、シラン官能性オリゴマー状硬化剤とを含有し、それぞれの成分が非水性溶剤 に溶解している“二液(two pack)”型の硬化性塗料成物が記載されている。実際 には、シラン架橋反応を触媒進行させるためにジブチル錫ジラウレートのような 触媒が必要である。水とは反対に有機ビヒクルを使用すると、得られる組成物中 にシランをさらに高い濃度で含有させることが可能になる。しかしながら、有機 溶剤型の塗料及び錫化合物を含有する塗料は環境に有害な影響を及ぼすので望ま しくない。また、この系に使用される重合体は水混和性ではない。 従って、本発明の目的は、使用可能なポットライフを有し、しかもまた良好な 諸特性をもつ塗膜(film)が形成されるように比較的高いシラン含有率を有する水 性型の被覆剤組成物を提供することにある。 従って、本発明の第1の要旨によれば、二液型の水性被覆剤組成物であって、 i)水混和性の有機溶剤に溶解し且つ水性媒体に本質的に溶解する含ケイ素重合 体〔但し、前記重合体のケイ素基は次の式(1): (1) -SiR1 aR3-a (式中、aは0〜2であり、R1はC1 〜6アルキル基であり且つRはOH基又は加 水分解性の基である)を有するものである〕の実質的な非水性溶液を含有してな る第一の液(first pack)と、 ii)前記組成物に使用される水性液状ビヒクルに分散している重合体を含有して なる第二の液(second pack) とからなり、前記組成物の不揮発性結合剤固形分が少なくとも10重量%であり且 つ該組成物中のケイ素のモル濃度が0よりも大きく且つ0.5未満である二液型の 水性被覆剤組成物が提供される。 Rは好ましくはOH基をほとんど含有しないか、全く含有しない場合さえあり、 従って、好ましい態様においてはRは主として加水分解性の基、特にエトキシ基 及びメトキシ基のようなアルコキシ基であり得る。また、R1はメチル基又はエ チル基であるのが好ましい。 本発明の二液型組成物の実質的に非水性の溶液重合体(すなわち前記の含ケイ 素重合体の実質的な非水性溶液)からなる液(pack)は、5%未満の水、好ましく は2%未満の水、さらに好ましくは0.1%未満の水を含有する。本発明の二液型 組成物の具体的な利点は、前記の溶液ケイ素重合体を加水分解されない状態で保 持し得る(すなわち、該溶液ケイ素重合体が水と著しく接触していない)ならば、 該溶液重合体が少なくとも短時間で組成物中の他の重合体と架橋する高められた 能力を有し、それによって改良された塗膜を提供することである。 本発明の水性混合組成物は、シラン濃度が前記の特定された最大濃度0.5に近 い場合であっても、長時間安定であり得る。さらに、本発明の組成物は硬化塗膜 を形成し得、該硬化塗膜は固く、それにも拘らず塗膜の亀裂を防止する程度の可 撓性を有するという点で、個々の重合体成分から形成される塗 膜よりも向上していることを示す。塗膜は室温で迅速に硬化し、しかもまた支持 体に対する優れた接着性を有する。 前記組成物中のケイ素のモル濃度は少なくとも0.02であるのが好ましく、0.1 〜0.4であるのがさらに好ましい。前記組成物中のケイ素のモル濃度は、前記の 混合された溶液中のモル組成を意味するものであり、前記の二液の一方又は他方 におけるモル濃度だけを意味するものではない。 本発明の二液型配合物(formulation)において、前記の水性被覆剤組成物は、 第一の液に前記の水性重合体分散物を含有し且つ第二の液に、水性媒体に本質的 に可溶性である実質的に非水性の有機溶剤に溶解した含ケイ素重合体を含有する 。使用の際には、前記の分散重合体(すなわち、前記の水性液状ビヒクルに分散 している重合体)と溶液重合体(すなわち、前記の実質的に非水性の有機溶剤に 溶解した含ケイ素重合体)とを一緒に混合して、0.5未満のケイ素モル濃度をも つ組成物を形成する。 本発明の意図する態様においては、本明細書に記載の含ケイ素重合体の実質的 な非水性溶液を含有する単一液(single pack)を提供することによって本発明を 使用することが可能である。これは別々に販売することができ、そしてその後に 使用者が慣用の分散重合体被覆剤組成物と組み合わせて該分散重合体被覆剤組成 物の性能を高めることができる。 得られる混合物は少なくとも1時間は使用可能であり、ある場合には8時間後 に使用可能である。該混合物は使用者が前記重合体成分を混合した後に前記組成 物を支持体に塗布するのに十分な時間を提供する。 本発明の二液型配合物を使用すると、従来は水性組成物の場合には不可能であ った最終組成物中の比較的高いシラン濃度を達成可能にする。さらにまた、本発 明の組成物は硬化塗膜を形成するのに触媒を存在させる必要がなく、しかも都合 のよいことに触媒を含有しないものであり得る。別法として、ある場合には触媒 を添加して硬化を促進させることができる。 高いシラン濃度に加えて、本発明の組成物は結合剤固形分を高含有量で、例え ば70%まで又はそれ以上で含有し得、これは特に表面被覆剤として使用するのに 特に適する。“結合剤固形分(binder solids)”は、複数の重合体 成分を含有してなる本発明の組成物の被膜形成部分を意味する。一般に、顔料、 増量剤、及び非重合体状の化学添加剤例えば安定剤は結合剤固形分の一部である とはみなされない。従って、本明細書の記載においては、結合剤固形分という用 語は前記の溶液重合体及び分散重合体を包含する。 前記の混合組成物の水性媒体は主として水からなるものである。前記の含シラ ン溶液重合体は実質的な非水性有機溶剤中で調製されるので、得られる混合組成 物中の液状媒体は必ず若干量の有機溶剤を含有するであろう。しかしながら、液 状媒体は混合組成物の少なくとも60重量%が水であるのが好ましく、少なくとも 75重量%の水であるのがさらに好ましい。 前記の混合された被覆剤組成物は、不揮発性結合剤固形分を少なくとも5%、 さらに好ましくは少なくとも10重量%、場合によってはさらに好ましくは少なく とも20重量%含有する。該被覆剤組成物は不揮発性結合剤固形分を好ましくは95 重量%未満、さらに好ましくは70重量%未満含有する。 前記の溶液重合体は80〜100重量%の最大不揮発性(NV)結合剤固形分と、対応 する0〜20重量%の最大有機溶剤含有量とを含有するのが好ましい。 本発明の前記溶液重合体は好ましくは0.5〜8重量%のケイ素濃度、さらに好 ましくは1〜7重量%のケイ素濃度を有する。 さらに、前記の溶液重合体の実質的な非水性溶剤がアルコール(これは水に可 溶性である)を比較的多量(例えば、70重量%又はそれ以上)に含有するのが好ま しい態様である。かかるアルコールとしては、短鎖(例えば、C1 〜6)アルコール 、例えばエタノール又はメタノール、及びDowanol(商標)溶剤(例えば、Dowanol PM)が挙げられる。かかるアルコールは前記の液(pack)中の溶液重合体の化学安 定性に寄与し、従って溶液重合体液の寿命を向上させるものと思われる。 本発明の別の好ましい態様においては、前記の溶液重合体は追加成分としてポ リ(エチレングリコール)部分を有する化合物の溶液重合体を1〜10重量%含有し ていてもよい。該溶液はポリ(エチレンオキシド)部分を有する化合物の溶液重合 体を2〜6重量%含有するのが好ましい。 ポリエチレンオキシド部分は200〜5000の分子量を有するのが好ましく、 350〜2500の分子量を有するのがさらに好ましい。 特に適した化合物の一つは、Inspec Ltd.社からMeo PEG 2000 MAとして市販さ れているメトキシポリエチレンオキシド(2000)メタクリレートである。 前記の溶液重合体の重量平均分子量は500〜300,000であるのが好ましい。本明 細書に記載の分子量は全て、Walters(商標)モジュール系を使用するゲル透過ク ロマトグラフィーによりポリスチレン標準と、溶出溶媒としてテトラヒドロフラ ンとを用いて測定される。 前記の溶液重合体は、構造単位と官能単位とからなる付加ビニル重合体である のが好ましい。構造単位はシラン官能基と反応する基を有していないビニル単量 体から誘導されるものであるのが都合がよい。 構造単位はアクリル酸又はメタクリル酸の(C1 〜10)アルキルエステルのよう な反応性基を有していないアクリル単量体、例えばメタクリル酸メチル、メタク リル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ペン チル、メタクリル酸ヘキシル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリ ル酸ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル及 びアクリル酸2-エチルヘキシルであり得る。構造単位はアクリル酸又はメタクリ ル酸の(C1 〜6)アルキルエステルの中から選択されるものが好ましく、アクリル 酸又はメタクリル酸の(C1 〜4)アルキルエステルであるのが最も好ましい。 所望の特性例えば硬度及び外観を得ることを目的として、前記のアクリル単量 体に加えて又はこれに代えてシランを含有していない別の重合性単量体を使用で きる。かかる別の単量体の例は、スチレン、アクリルアミド、アクリロニトリル 及びメタクリル酸グリシジルである。 また、構造単位は少量のヒドロキシル官能性の重合性単量体を、前記の溶液重 合体の重量に基づいて5重量%までの量で含有し得る。適当な重合体としてはア クリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシ(C2 〜6)アルキルエステルが挙げられる 。ヒドロキシル官能性単量体の例はアクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒ ドロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシブチル及びメタクリル酸ヒドロキシエ チルである。ヒドロキシ官能基は前記の溶液重合体中 のシラン基と反応して組成物中により多くの結合を生成し得る。しかし、少ない 量であるのがゲル化を避けるために好ましい。 構造単位は前記の溶液重合体の重量に基づいて50〜90重量%を構成するのが好 ましい。 別の有用な重合体としては、当該技術において公知であるシラン官能性のポリ ウレタン類、ポリエステル類及びエポキシ重合体が挙げられる。 従って、構造単位の実際の量及び種類は、フォックス(Fox)式により算出され るような所定の重合体ガラス転位温度(Tg)を与えるのに選択される。一般に、前 記溶液重合体は−20〜80℃、好ましくは−5〜40℃のTgをもつ。 前記の式(1)において、R1は(C1 〜3)アルキル基であるのが好ましく、メチル 基又はエチル基であるのが最も好ましい。前記の加水分解性の基は、水の存在下 で加水分解してケイ素原子上にヒドロキシル基を提供し得る基である。適当な加 水分解性の基の例は、(C1 〜6)アルコキシ基、(C2 〜4)アルカノイル基、エノラ ート(enolate)基及びオキシム基である。Rは(C1 〜6)アルコキシ基であるのが 好ましく、メトキシ基又はエトキシ基であるのが特に好ましい。 有用な官能性単量体の例は、メタクリル酸3-(トリメトキシシリル)プロピル、 メタクリル酸3-(ジメトキシメチルシリル)プロピル、2-(3-シクロヘキセニル)エ チルトリエトキシシラン、3-ブテニルトリエトキシオキシシラン、ビニルトリア ルコキシシラン類例えばビニルトリメトキシシラン及びビニルトリエトキシシラ ン、並びに陽イオン性の親水性単位であって陽イオン性の親水性基又は酸付加塩 形成基をもつ単量体から誘導される親水性単位である。酸付加塩形成基をもつ有 用な単量体はメタクリル酸2-アミノエチルである。 有用な陽イオン性重合体及びその合成の例は欧州特許出願公開第485,057号明 細書(Imperial Chemical Industries plc社)の第5〜8頁により詳細に記載され ている。しかしながら、本発明の関係においては、該重合体は非水性溶液重合体 成分に含まれるだけである。陽イオン性重合体の製造に適したかかる重合体は、 エポキシ樹脂、アクリルエポキシ重合体及びポリエステルから誘導される。 本発明の好ましい態様においては、前記重合体はエポキシ樹脂/重合体とアミ ノシランとの間の反応により生じるものである。適当なエポキシ樹脂としては、 グリシジル基を有するビニル又はアクリル重合体、あるいは当該技術において公 知であり且つ市販されているビスフェノールA/エピクロヒドリン樹脂又はフェ ノールホルムアルデヒド/エピクロヒドリン樹脂を基材とするエポキシ樹脂が挙 げられる。適当なアミノシランとしてはγ-アミノプロピルトリエトキシシラン 、γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン及びN-メチル-γ-アミノプロピル トリメトキシシランが挙げられる。 シラン基を有する官能性単量体は前記溶液重合体の重量の5〜30重量%を占め る(contribute)。 前記の溶液重合体は、該溶液重合体を水性媒体に本質的に可溶化させるか又は 分散させるような量で水可溶化性の基(water solubilizing group)を含有する。 溶液重合体は水性媒体に部分的に溶解し且つ部分的に分散しているものであって もよい。前記の水可溶化性の基は、単量体の種類を選ぶことによって、所望の陰 イオン性、陽イオン性又は非イオン性の基を溶液重合体を可溶化させるのに十分 な量で含有し得る。陽イオン性の基は陽イオン性の第4級アンモニウム基であり 得る。上記の水可溶化性の基を有する単量体は溶液重合体の5〜30重量%を占め る。 適当な水可溶化性の酸基の例は、カルボン酸基、スルホン酸基及びリン酸基で ある。上記の酸基はカルボン酸基、例えばメタクリル酸、アクリル酸、イタコン 酸又はフマル酸であるのが好ましい。該酸基を有機又は無機アルカリ物質と反応 させて、該酸基を当該技術分野で周知であるように、前記重合体を水に可溶化さ せるのに十分な量で十分に解離させることが好ましい。 適当な陽イオン性の水可溶化性の基の例は第4級アンモニウム基又は酸付加塩 基である。酸付加塩基の例はプロトン化したアミノ基及びプロトン化したチオエ ーテル基である。 適当な非イオン性の親水性基の例は、ピロリドン基、ヒドロキシル基及び分子 量200〜2000のポリ(エチレンオキシド)単位である。 好ましい態様において、前記の溶液重合体は陰イオン性の基と非イオン性 の基との混合物、又は陽イオン性の基と非イオン性の基との混合物を含有し得る 。 また、該溶液重合体は連鎖移動剤を5重量%まで含有し得る。連鎖移動剤はは 重合体の分子量と反応度を調節するのに使用される。シラン連鎖移動剤を使用す るのが好ましい。適当な連鎖移動剤の例は、アルキルメルカプタン類、例えばγ -メルカプトプロピルトリメトキシシラン及びオクチルメルカプタンである。ペ ンタエリトリトール-テトラ-メルカプト-プロピオネートのような多官能連鎖移 動剤も使用し得る。 前記の分散重合体は60重量%の最大NV結合剤固形分を有し且つ対応する40重量 %の最小含水率を有するものであるのが好ましい。典型的な分散重合体は40〜55 重量%、好ましくは50重量%のNV結合剤固形分を含有する。 前記の分散重合体は溶液重合体につい前記で説明したような構造単位と同じ構 造単位から調製し得る。場合によっては、分散重合体は多官能性単量体、例えば ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、メタクリル酸アリル 又はペンタエリトリトールトリアクリレートを含有し得る。好ましい単量体は6 %までの量、さらに好ましくは4%までの量で使用されるメタクリル酸アリルで ある。 前記分散重合体はまた、前記の式(1)で表されるシラン基を有する単量体を少 量含有し得、該基もまた硬化被膜中で架橋し得る。該分散重合体はまたミクロゲ ルの形状であり得る。前記分散重合体はシラン単量体を好ましくは0〜10重量% 、さらに好ましくは0.5〜6重量%、最も好ましくは1〜4重量%含有する。前 記分散重合体はケイ素を1重量%まで含有するのが好ましく、ケイ素を0.05〜0. 5重量%含有するのがさらに好ましい。 また、分散重合体は該分散重合体を水性媒体に分散させるために前記のような 水可溶化性の基を含有し得る。 好ましい態様においては、前記の水性重合体分散物はさらに分散重合体溶液を 10重量%まで含有し得る。前記の分散重合体の液(pack)に前記の溶液重合体を存 在させると、被覆剤組成物中の分散重合体及び顔料の分散剤として機能し得る。 それ自体、低減させた量で用いて又は追加分散剤を全く用いな い場合でも分散重合体の液を調製することを可能にし得る。 界面活性剤は分散重合体と会合するか又は共有結合して水性媒体中の重合体粒 子を安定化させ得る。慣用の陰イオン性、陽イオン性又は非イオン性の界面活性 剤を使用し得る。界面活性剤は最終組成物のコロイド安定性用の陰イオン性又は 非イオン性溶液重合体と共に使用される陰イオン性又は非イオン性の界面活性剤 であるのが好ましい。適当な陰イオン性界面活性剤の例はアルキルスルホネート 類である。適当な非イオン性界面活性剤の例はノニルフェノールエーテル類及び ポリ(エチレンオキシド)のアルキルエーテル類である。 前記の分散重合体粒子の大きさは40〜400 nm、好ましくは40〜200 nmであり得 る。 前記の分散重合体は−20〜80℃のTgを有し得る。 最終組成物は80重量%まで、好ましくは10〜60重量%のNV結合剤固形分と、40 〜90重量%の液状ビヒクルとを含有するのが適当である。溶液重合体と分散重合 体の重量比が1:1の典型的な組成物は30〜35%のNV結合剤固形分を有し得る。 本発明の組成物において、前記の溶液重合体と分散重合体の重量比は20:1〜 1:20、さらに好ましくは一般的に4:1〜1:2の範囲内にあり得る。高い固 形分濃度、すなわち20%を越える固形分を有する安定な組成物については、組成 物中の前記2種類の重合体の濃度は溶液重合体中のシラン官能単位の濃度に左右 される。従って、例えばシラン官能単位が溶液重合体に対し5重量%の量で存在 する場合には、溶液重合体と分散重合体の重量比は9:1〜1:1、さらに好ま しくは2:8〜7:3であり得る。シラン官能単位が溶液重合体に対して15重量 %の量で存在する場合には、溶液重合体と分散重合体との重量比は9:1〜3: 7、さらに好ましくは7:3〜3:7であり得る。シラン官能単位が溶液重合体 に対して30重量%の量で存在する場合には、溶液重合体と分散重合体との重量比 は2:8〜7:3であるのが好ましい。 前記の2種類の重合体を含有し且つ0よりも大きく且つ0.5未満のシラン モル濃度を有する組成物が所望の特性例えば良好な耐溶剤性及び硬度を示す被膜 を形成することが認められた。 本発明の別の態様は前記組成物の製造方法である。本発明の製造方法は、水性 媒体に可溶性である水混和性有機溶剤中で含ケイ素溶液重合体を形成し、水性重 合体分散物を形成し、この2種類の重合体を混合又は配合することからなり、そ れによって最終配合物中のケイ素のモル濃度は0.5未満である。 前記の溶液重合体は慣用の方法により、例えば単量体混合物と開始剤とを一緒 に混合し、得られた混合物を、適当な反応温度に維持した水混和性溶剤に、徐々 に加え得ることにより調製し得る。適当な重合開始剤としてはアゾビス-ジイソ ブチロニトリル及びtert-ブチルペルオキシ-2-エチルヘキサノエートが挙げられ る。 前記の重合体溶液に実質的に非水性の有機溶剤を使用すると、シラン反応性の 劣化又はゲル化をもたらし得る重合工程中のシラン基の加水分解及び縮合が回避 される。前記の有機溶剤は水に容易に混和し且つ前記重合体に使用される溶剤で ある有機溶剤であってもよい。その例は、グリコールエーテル類、例えばプロピ レングリコールモノエチルエーテル(Dow Chemicals社からDowanol PMとして入手 し得る)、エチレングリコールモノブチルエーテル(Union Carbide社からButyl C ellosolveとして入手し得る)、アルキルアルコール例えばプロパン-1-オール及 びブタン-1-オール、並びにN-メチルピロリドンである。これらは単独で又は組 み合わせて使用される。 前記の分散重合体は慣用の乳化重合法により調製し得る。好ましい方法におい ては、単量体が、界面活性剤及び重合開始剤、例えば過酸化水素もしくは過硫酸 アンモニウム又はtert-ブチルヒドロペルオキシドの混合物、又はメタ重亜硫酸 ナトリウムと過硫酸アンモニウムとの混合物、又は過酸化水素とアスコルビン酸 との混合物と一緒に、水性媒体に徐々に供給される。 得られた混合物は重合開始剤と単量体とを添加する間にエマルジョンを形成す るように攪拌される。上記の反応混合物の温度は、単量体の重合を生じさせるよ うに十分に高く、例えば30〜100℃に維持される。 本発明の被覆剤組成物はまた、他の慣用の成分、例えば顔料、分散剤、充 填剤、増粘剤、殺生物剤、UV安定剤、硬化剤、架橋剤及び他の被膜形成重合体、 特にエポキシ樹脂も含有し得る。 本発明の別の態様は、前記の被覆剤組成物を使用して支持体を被覆する方法で あって、(a)本明細書に記載の硬化性組成物の層を支持体の表面に塗布し、次い で(b)前記の層を硬化させるか又は硬化を生じさせることからなる支持体の被覆 方法に関する。 前記の硬化性組成物は、慣用の方法例えば刷毛塗り、ロール塗り、吹き付け塗 り又は浸漬塗りにより支持体に塗布し得る。適当な支持体としては鋼、アルミニ ウム、木材、プラスチック及びガラスが挙げられる。前記組成物は自動車の塗装 、例えばプライマー又はサーフェーサーコート、ベースコート及びクリアコート の塗布の全ての面に具体的用途がある。該組成物はまた適当なベースコート又は アンダーコートの上に、例えばトップコートとして塗布し得る。前記の層は重ね 塗りし得る、すなわち先の塗膜を硬化又は完全に乾燥せずに第二の塗膜を塗布す る場合に重ね塗りし得る。次いで、塗布した支持体を周囲温度又は高められた温 度下で乾燥して前記両方の塗膜を同時に乾燥させ得る。 得られた層は、前記水性層を室温で蒸発させるか又は加熱、例えば150℃に20 〜60分間、さらに好ましくは50〜70℃に30〜70分間加熱するかいずれかにより硬 化させ得る。また、前記の層はスプレーガンから又はAqua Dry(商標)装置から、 又は他の適当な装置から周囲温度で又は高められた温度で塗膜の表面に高められ た空気流を使用することによって強制硬化し得る。 好ましい被覆剤組成物としては、該組成物がクリアコート組成物である場合の 組成物が挙げられ、この場合には30〜70重量%の不揮発性結合剤固形分を有する ものであるのが都合がよく、プライマー組成物としては、この場合には20〜50重 量%の不揮発性結合剤固形分を有し得る。 本発明の別の態様においては、前記の組成物の塗膜が接着している被覆された 支持体である。 本発明を以下の実施例によりさらに説明する。実施例において、部は重量部と して示した。 実施例 1.アクリル溶液重合体の調製 下記の一般的方法を使用して溶液重合体No.1〜17を調製した。使用した各成 分の量を下記の表1〜3に示し、溶剤量は50%の不揮発性(NV)結合剤固形分をも つ重合体を得るように算出した。重合体のTgはフォックス式により算出した。 フラスコにDowanol PM(商標)を入れ、窒素気流の存在下で101℃に加熱した。 表1〜3に示した単量体を2時間にわたって加えた。この単量体原料には開始剤 アゾビスイソブチロニトリル(ADIB)を加えた。単量体を2時間供給した後に、重 合を十分に行うために、さらに少量の(a spike of)ADIBを反応容器に加えた。反 応をさらに1時間行った。この方法によって得られたそれぞれの典型的な分子量 は1,500〜6,000の範囲にある。 2.分散重合体No.1の調製 水1516部、メタクリル酸メチル80部、アクリル酸ブチル80部及び界面活性剤Ae rosol OT 75(Cytec社から入手し得るスルホコハク酸ジオクチルのナトリウム塩 )2部を窒素気流を用いて反応容器から酸素を除去しながら70℃に約30分間加熱 した。次いで、上記の反応容器に反応開始剤 過硫酸アンモニウム1部と水12部 とを加え、混合物をさらに30分間加熱した。 メタクリル酸メチル522.1部、アクリル酸ブチル634.8部、プロピルトリメトキ シシランメタクリレート(OSi Specialities社から入手し得る)29.7部からなる主 単量体原料と、界面活性剤Aerosol OT 6.4部とを温度を70℃に維持しながら3時 間にわたって加えた。同時に、水80部に過硫酸アンモニウム4部を溶解した別の 原料を上記の反応容器に加えた。調製物をさらに1時間加熱し、次いで放冷し、 濾過した。得られた分散物は45%のNV固形分、−5℃のTg、2.2%のシラン単量 体含有量を有し且つ寸法測定装置 Malvern Autosizer 2C(Malvern Instruments 社の商標)で測定した166nmの粒度を有していた。 以下に示した表で下記の略号を使用した。 MMAはメタクリル酸メチルである。 BAはアクリル酸ブチルである。 MAAはメタクリル酸である。 MPTSはγ-メルカプトプロピルトリメトキシシランである。 ADIBはアゾビスイソブチロニトリルである。 SPは溶液重合体である。 DPは分散重合体である。 3.配合物の調製 分散重合体(DP)No.1 16.7部を水14.2部に加え、次いでアンモニア溶液1部を 加えた。この混合物に攪拌しながら、表1〜3に記載の溶液重合体(SP)No.1〜1 6のうちの一つを15部加えた。得られた混合物(すなわち被覆剤組成物)は、DP :SPの重量比1:1及び32%のNV固形分を有していた。また、練り顔料(70%NV) 14.2部を分散重合体16.7部に、水32.8部及び水酸化アンモニウム溶液1部と共に 加えるような方法で着色系を調製した。この混合物に前記の溶液重合体のうちの 一つを15部加えた。得られた組成物(すなわち 着色被覆剤組成物)は最終的NV含有率32%を有していた。 着色塗膜を生成させるために、慣用の方法、例えば高速混合、サンド磨砕、ボ ールミル磨砕、磨砕機磨砕又は三本ロールミル磨砕により、顔料(例えば二酸化 チタン)を適当な顔料分散剤重合体と共に最初に練り顔料又は顔料分散物を形成 することによって前記被覆剤組成物に導入した。得られた顔料分散物は添加され た顔料分散剤を含有し得る。しかしながら、前記の被覆剤組成物中の溶液重合体 を顔料分散剤として機能させ得ることが可能である。従って、被覆剤組成物は、 それに標準的に添加される添加顔料分散剤の量を減らした量で含有し得るか又は 添加顔料分散剤を全く含有しない場合さえあり得ることが予期される。顔料の容 量濃度は14%であった。顔料が添加顔料分散剤により水性媒体中で安定化される 場合には、これは疎水性主鎖と疎水性懸垂基とを有する櫛型(comb type)であり 得る。次いで、前記練り顔料を、被覆剤組成物に使用する他の成分と混合した。 得られた混合物を200ミクロンのブロック・スプレッダー(block spreader)を 使用してガラス板に流延し、温度及び湿度の標準条件下で自然乾燥させた。硬化 については、得られた塗膜をメチルエチルケトンに浸したぼろ切れでこすること によって試験し〔“MEK摩擦(MEK rubs)”-当該工業における標準的試験〕、また 硬度(HD)についてはErichson Pendulumを使用して試験した。下記の表において 、前記のMEK試験の結果は、支持体を最初に暴露させるのに要する往復摩擦(doub le rubs)(すなわち、メチルエチルケトンに浸したぼろ切れで試験板上を上方に 1回且つ下方に1回のストローク)の回数(最大で200ストローク)である。Erichs on試験の結果は試験毎にErichson硬度計で記録した秒数を表す。 表4は、NV結合剤固形分32%と、DP:SPの比1:1とをもつ組成物が、シラン 単量体が溶液重合体に対して10〜30%の量で存在する場合に優れた塗膜特性を有 することを示し(SP No.1〜3とNo.4〜8の比較)、及び酸単量体の濃度が2.5% を越え、好ましくは少なくとも5%である場合に優れた塗膜特性を有することを 示している(SP No.11〜17とNo.9)。また、溶液重合体(No.14〜17)のTgの -15℃ から+40℃までの変化は、塗膜特性に有意な影響を及ぼさないことが認められる 。表4の組成物のゲル化時間は1日よりも長 かった。試料No.9とNo.10は溶解しないので、使用した酸の濃度については測定 できなかった。 前記の表1の溶液重合体No.3を使用した場合について、組成物中の分散重合 体と溶液重合体の重量比の変化がMEK、HD及びゲル化時間に対して及ぼす影響を 以下の表5に示す。 表5は、DP:SPの重量比が30:70〜20:80の範囲にある場合に、優れた塗膜特 性と良好なポットライフの両方が得られることを示している。組成物は全て32% のNV固形分を有していた。 前記の表1の溶液重合体No.5を使用した場合について、組成物中の分散重合 体と溶液重合体の重量比の変化がMEK、HD及びゲル化時間に対して及ぼす影響を 以下の表6に示す。 表6は、シラン単量体が溶液重合体に対して15重量%である場合には、DP:SP の重量比が70:30〜30:70の範囲にある場合に優れた塗膜特性とポットライフの 両方が得られることを示している。組成物は全て32%のNV固形分を有していた。 前記の表1の溶液重合体No.8を使用した場合について、組成物中の分散重合 体と溶液重合体の重量比の変化がMEK、HD及びゲル化時間に対して及ぼす影響を 以下の表7に示す。 表7は、シラン単量体が溶液重合体に対して30重量%である場合には、DP:SP の重量比が80:20〜50:50の範囲にある場合に優れた塗膜特性とポットライフの 両方が得られることを示している。組成物は全て32%のNV固形分濃度を有してい た。 前記の重量比が30:70〜0:100の組成物それぞれについては急速なゲル化のた めにそのMEK値及びHD値を測定できなかった。 溶液重合体の分子量を1,500−8,000から140,000まで変化させた試験は、分子 量の変化が着色塗膜を用いたMEK試験及びHD試験に対してほとんど影響を及ぼさ ないことを示した。 5.20 ℃のTg、酸官能基1.0重量%及びシラン単量体2.2重量%を有する分散重合 体No.2の調製 水2041部、メタクリル酸メチル107.68部、アクリル酸ブチル107.68部及び界面 活性剤Aerosol OT 2.68部の混合物を、窒素気流を用いて反応容器から酸素を除 きながら7、0℃に30分間加熱した。 上記の反応容器に反応開始剤 過硫酸アンモニウム(APS)1.36部と水16部を加え た。この混合物をさらに30分間加熱した。 メタクリル酸メチル945.24部、アクリル酸ブチル598.16部、シラン単量体A174 (プロピルトリメトキシシランメタクリレート、OSi Specialities社から入手し 得る)39.69部、メタクリル酸18.16部及び界面活性剤Aerosol OT 8.6部からなる 主単量体原料を、温度を85℃に維持しながら3時間にわたって加えた。同時に、 水107.68部にAPS 5.4部を溶解した別の原料を上記の反応容器に加えた。 前記の原料単量体を加えた後に、調製物をさらに1時間加熱し、次いで放冷し 、濾過した。得られたラテックスは45%のNV固形分と188nmの粒度とを有してい た。 得られたラテックスを溶液重合体No.17(Tg 47℃)と重量比1:1で混合した。 5.非イオン性安定剤と酸化還元開始剤とを使用した場合の、シラン単量体2.25 重量%と−5℃のTgとを有する分散重合体No.3の調製 水616.74部、メタクリル酸メチル32部、アクリル酸ブチル32部及びノニルフェ ノールポリエチレンオキシド(Lankro Chemicals社からLevelan P208として入手 し得る)9部の混合物を、窒素気流を用いて反応容器から酸素を除きながら、50 ℃に30分間加熱した。 上記の反応容器に反応開始剤 アスコルビン酸(Aldrich社製)1部と水5部とを 加え、次いで過酸化水素(100容量)0.1部と水5部との溶液を加えた。この混合物 をさらに30分間加熱した。 メタクリル酸メチル237部、アクリル酸ブチル255.12部、前記のシラン単量体 A174 13.5部及びノニルフェノールポリエチレンオキシド18部からなる主単量体 原料を、温度を50℃に維持しながら3時間にわたって加えた。 同時に、2種類の別の原料、すなわち水60部に溶解したアスコルビン酸1部と 、水60部に溶解した過酸化水素1部とを上記の反応容器に加えた。 前記の原料単量体それぞれを加えた後に、調製物をさらに1時間加熱し、次い で放冷し、濾過した。得られたラテックスは45%のNV固形分と148nmの粒度とを 有していた。 得られたラテックスを溶液重合体No.5と重量比1:1で混合した。 6.非イオン性安定剤と酸化還元開始剤とを使用した場合の、シラン単量体2.25 重量%と−5℃のTgとを有する分散重合体No.4の調製 水1602部、アクリル酸ブチル80部及び界面活性剤Aerosol OT 2部の混合物を 、窒素気流を用いて反応容器から酸素を除きながら、70℃に30分間加熱した。 上記の反応容器に前記の反応開始剤1部と水12部とを加えた。この混合物をさ らに30分間加熱した。 メタクリル酸メチル359.1部、アクリル酸ブチル829.8部、シラン単量体A174 2 7.8部、メタクリル酸13.9部及び界面活性剤Aerosol OT 6.4部からなる主単量体 原料を、温度を70℃に維持しながら3時間にわたって加えた。同時に、水80部に APS4部を溶解した別の原料を上記の反応容器に加えた。 前記の原料単量体それぞれを加えた後に、調製物をさらに1時間加熱し、次い で放冷し、濾過した。得られたラテックスは45%のNV固形分を有していた。 得られたラテックスを溶液重合体No.5と混合した。 得られた配合物のMEK、HD及びポットライフを以下の表8に示す。 3.分散重合体No.5の調製 欧州特許出願公開第485,067号明細書(Imperical Chemical Industrials plc社 )の第一の重合体2組成物に従って分散重合体組成物No.5を調製した。すなわち 、下記の処方に従って下記の溶液を調製し、配合した。 溶 液 重量(g) A:水 530.00 “Levelan”P208 8.5 炭酸水素ナトリウム 2.03 B:メタクリル酸メチル 33.8 アクリル酸ブチル 27.5 C:水 6.75 t-ブチルヒドロペルオキシド 0.24 D:水 12.00 メタ重亜硫酸ナトリウム 0.48 E:水 6.00 メタ重亜硫酸ナトリウム 0.24 F:水 6.80 過硫酸アンモニウム 1.35 G:メタクリル酸メチル 304.4 アクリル酸ブチル 244.4 “Levelan”P208 9.70 安定剤先駆体 31.90 メタクリル酸3-(トリメチルシリル) プロピル 15.6 H:水 38.25 メタ重亜硫酸ナトリウム 1.53 I:水 5.40 過硫酸アンモニウム 0.69 J:水 19.00 メタ重亜硫酸ナトリウム 0.75 K:水 7.02 Metacide 300 1.76 (市販の抗菌剤)調製方法 還流冷却器、温度計及び攪拌機を取り付けた2l フラスコに前記の溶液(A)を 装填した。この混合物を50℃に加温し、前記の溶液(B)を加えた。フラスコの内 容物を10分間攪拌してアクリル単量体を乳化させた。前記の溶液(C)を加え、次 いで10分間攪拌した。次いで、前記の溶液(D)を加え、温度を60℃に上げた。前 記の溶液(E)を加え、次いで20分間攪拌した。その間に数平均直径75nmの粒子か らなるプレポリマーの種が形成された。 前記の溶液(F)を加え、次いで直ちに前記の溶液(G)と溶液(H)とを同時に150分 間にわたって一緒に滴下し、加えた。攪拌をさらに10分間続け、前記の溶液(I) を一度に加え、次いで前記の溶液(J)を30分間にわたって滴下した。得られた混 合物を20分間攪拌し、次いで30℃以下に冷却して前記の溶液(K)を加え、次いで1 0分間攪拌した。 得られた混合物を濾過して、pH 6.4、固形分50%、ケイ素含有量0.28重量%、 フォックス式により算出した10℃のTgを有し且つ寸法測定装置 Malven Zetasize r〔Malvern Instruments社(英国所在)から入手し得る〕を用いて測定した数平均 直径170nmをもつコロイド分散物を得た。 4.溶液重合体No.18の調製 溶液重合体No.18は、酸官能性単量体とシラン官能性単量体とを使用して調製 されるアクリル重合体であり、欧州特許出願公開第485,067号明細書(Imperical Chemical Industrials plc社)に第二の重合体NO.5に関して記載のようにして調 製されるアクリル重合体である。 攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素挿入口及び加熱用マントルを取り付け た3lフラスコに1-メトキシ-2-ヒドロキシプロパン667gを装填し、攪拌し且つ 1秒当たり1mlの流量で窒素を吹き込みながら110℃に加熱した。メタクリル酸 メチル393g、アクリル酸ブチル371g、アクリル酸36g、第三級ブチルペルオキシ- 2-エチルヘキサノエート50g及びメタクリル酸3-(トリメトキシシリル)プロピル2 00gの混合物をメカニカルポンプで3時間にわたって滴下して加えた。混合物の 温度は原料供給中を通じて105〜110℃に維持した。得られた混合物をさらに15分 間攪拌した。第三級ブチルペルオキシ-2-エチルヘキサノエート10gを1時間にわ たって6回に分けて加えた。混合物をさらに15分間攪拌し、その後に室温まで自 然冷却した。溶液重合体No.19 MPTS 5.00部をオクチルメルカプタン5.00部に代えた以外は前記の表1の溶液 重合体No.7と同じ方法及び組成に従って溶液重合体No.19を製造した。配合物 本質的に同じ量のケイ素を含有する複数の配合物を以下に記載のようにして調 製したが、該配合物はそれぞれ異なる経路で調製したものである。次いで、該配 合物を200μmブロックスプレッダーを使用してガラス板に流延した。得られた塗 膜を前記の方法(“MEK摩擦”)を使用して耐溶剤性について調べた。配合物No.1 前記の分散重合体No.5と前記の溶液重合体No.18とを、これらの不揮発性固形 分の比が1:1であるような比で混合することによって配合物No.1を調製した 。得られた組成物は全不揮発性固形分35%を有していた。 混合を行うために、酸官能基を完全に中和するのに十分な量の水酸化アンモニ ウム溶液を前記の重合体溶液に室温で加えることによって前記の溶液重合体を中 和する。次いで、ノニルフェノールポリエチレンオキシド6%(不揮発分の重量 で)を加え、次いでNV固形分31%を得るのに十分な量の水を加えた。次いで、得 れた溶液を3日間放置し、次いで前記の分散重合体No.5と混合して不揮発性固 形分35%をもつ溶液を得た。 (配合物の内容物:分散重合体No.5 10g、水2.44g、溶液重合体No.18 16.13g) 合物No.2 本組成物は本発明に従って調製した。分散重合体No.5(10g)を水(8.2g)及びア ンモニア溶液(0.41g)と混合した。この混合物に前記の溶液重合体No.19(10g)を 混合して、溶液重合体との比1:1をもつ35%NV塗膜を得た。配合物No.3 この組成物は配合物No.2と同様にして調製したが、溶液重合体No.19に代えて 溶液重合体No.7を使用した。 溶液を調製し、一連の塗膜を流延した。これらの一連の塗膜を24時間放置し、 次いで前記のMEK摩擦試験によりこれらの塗膜の耐溶剤性について調べた。結果 これらの結果は、溶液重合体と分散重合体とを塗布する直前に一緒に混合する という利点及び溶液重合体が分散重合体と混合されるまで水に対する暴露から保 護されるという利点を示している。特に、配合物No.1は、前記のICI社の先願特 許出願である欧州特許出願公開第485,057号明細書の組成物〔これは水中で一定 時間経時熟成させてあり(aged)且つ従来技術の比較組成物であるとみなし得る〕 に相当し、これに対し配合物No.2及びNo.3は本発明の組成物であって、溶液重 合体を水性分散重合体と混合するまで非水性環境に保持した組成物に相当する。 配合物No.2及びNo.3については、使用直前に溶液重合体と分散重合体とを混合 すると、完全な可能なシラン架橋を与え、これに対し配合物No.1は配合物No.2 及びNo.3に比べて耐溶剤性が明らかに劣っていた。配合物No.4及びNo.5 陽イオン性溶液重合体を有する本発明の実用性を例証するために、配合物No. 4及びNo.5を調製した。溶液重合体20 欧州特許出願公開第485,057号明細書(Imperical Chemical Industrials plc社 )に記載の第二の重合体No.1の実施例に従って、溶液重合体No.20を調製した。 この溶液重合体は、ビスフェノールA/エピクロヒドリン型のエポキシ樹脂とア ミノシランとの反応の生成物であるエポキシ由来の重合体である。 a)非水性溶液重合体No.20の調製 エピコート880(Shell Chemicals社から販売されている192当量のビスフェノー ルA/エピクロヒドリン型のエポキシ樹脂、106.5g)を、N-メチルアミノプロピ ルトリメトキシシラン(127g)及びDowanol PM(Dow Chemicals社から販売されてい るジプロピレングリコールモノメチルエーテル;80g)と、25℃で窒素雰囲気下で 攪拌しながら混合した。攪拌を1時間続け、温度を50℃に上げ、混合物を3時間 攪拌した。得られた重合体は重量平均分子量1,700及び最終固形分74.4%並びに 算出したケイ素含有率7.3重量%を有していた。 b)水性溶液重合体の調製 上記で得られた混合物を25℃に冷却し、その一部(239g)を氷酢酸(25g)と混合 し、次いで急速に攪拌しながら水(1424g)を徐々に5分間にわたって加えた。得 られた生成物は水性溶液であり、これは肉眼には透明であり且つ周囲温度で1年 間の貯蔵で安定であった。この水性溶液の濃度は化学安定性を損なうことのない 可能な最大値に相当する。 配合物No.4及びNo.5に使用した分散重合体は前記の分散重合体No.3であっ た。配合物No.4 配合物No.4は本質的に欧州特許出願公開第485,057号明細書(Imperical Chemi cal Industrials plc社)の組成物に相当する。すなわち、分散重合体No.3 17.7 gを水性陽イオン性溶液重合体No.20 20.0gと一緒にした。最終組成物はNV含有量 26.6%を有しており、5日以上ポット安定性であった。重合体中のシランのモル 濃度は0.15であった。配合物No.5 配合物No.5は本発明の陽イオン性重合体混合物に相当する。すなわち、分散 重合体No.3 17.7gを、水1.6gと酢酸0.24gとの混合物に加えた。次いで、この混 合物に攪拌しながら非水性溶液重合体No.20 2.75gを加えた。得られた組成物はN V固形分46.6%とモル濃度0.25を有していた。この試料は24時間以内にゲル化し た。 前記の2つの配合物を400μmスプレッダーを用いてガラス板に流延し、硬度及 び耐溶剤性について調べた。 配合物No.4は良好な塗膜を与え且つ耐性であり、同様に配合物No.5は良好な 塗膜を与えた、MEK往復摩擦200回以上が記録された。この塗膜は11秒の硬度を有 していた。 これらの結果は、2液型のもの(配合物No.5)はより高い固形分濃度及びよ り高いケイ素モル濃度で塗布できるが、より短いポットライフを持つ組成物を与 えることを示している。配合物No.6 ミクロゲルラテックス 欧州特許出願公開第300,612号明細書(Imperical Chemical Industrials plc社 )の実施例24に記載のNV23%のミクロゲルラテックス10gに、水3.5gと水酸化アン モニウム溶液0.75gとを加え、混合した。この混合物に前記の溶液重合体No.7( すなわち、ケイ素単量体A174を20%含有する)10.72gを加え、混合した。得られ た配合物はNV含有率32%と、溶液重合体:分散重合体の比7:3とを有していた 。得られた組成物はケイ素のモル濃度0.26を有していた。 混合した後に、この試料を200μmブロックスプレッダーを用いてガラス板に流 延し、温度及び湿度の標準条件下で乾燥させた。この試料は2時間未満の使用可 能なポットライフを有しており、流延塗膜を1夜放置した後に試験して、Erichs on硬度50秒とMEK摩擦値130とを得た。この実施例は、分散重合体中のシラン官能 基が必須ではないこと及びマイクロゲル分散重合体を使用して申し分のない被覆 剤組成物を調製できることを例証している。配合物No.7 エポキシ樹脂の添加 前記の溶液重合体No.7 13.5gをエピコート 880(Shell Chemicals社製)1.5gと 混合した。次いで、得られた混合物を、前記の分散重合体No.3 16.3g、水14.2g 及び水酸化アンモニウム溶液1gの混合物に加えた。得られた配合物はNV32%の最 終固形分と、溶液重合体:分散重合体の比1:1を有していた。 得られた配合物を慣用の方法でガラス板に流延した。得れた塗膜はMEK往復摩 擦200回の耐溶剤性とErichson硬度20秒とを有していた。さらに、この組成物は 耐水性試験において良好な性能を示した。従って、この実施例は、エポキシ樹脂 を本発明の二液系に申し分なく添加でき向上した耐水性が得られることを例証し ている。本発明のある種の好ましい態様は、溶液重合体中に追加成分としてエポ キシ樹脂を少なくとも5重量%含有する。配合物No.8 GMA官能性ラテックス 欧州特許出願公開第300,612号明細書の実施例1.2に記載のグリシジル官能性ラ テックス(NV23%で10g)に、水(6.5g)と水酸化アンモニウム溶液(0.75g)とを加え 、混合した。この混合物に前記の溶液重合体No.7(ケイ素単量体A174を20%含有 する)14gを加え、混合した。得られた配合物はNV含有率32%と、溶液重合体:分 散重合体の比7:3とを有していた。得られた組成物はケイ素のモル濃度0.26を 有していた。該組成物は約2時間のポットライフを有しており、前記の様にして 評価すると、MEK摩擦200回の耐溶剤性と、36秒のErichson硬度とを有していた。 5.別のシラン官能溶液重合体の調製イソシアネート末端ポリウレタン ジメチロールプロピオン酸42部とOxyflex樹脂(S1015-1201、Cocidental Co.社 製)319.55部との混合物を、透明溶液が得られるまで80℃に加熱した。得られた 溶液を50℃まで放冷し、次いでDesmodur W樹脂(Bayer社製)336.34gとオクタン酸 錫0.18gを加えた。得られた混合物を90℃の温度で1時間維持した。次いで、さ らにオクタン酸錫0.02gを加え、混合物をさらに1時間加熱した。シラン官能ポリウレタン 前記で調製したイソシアネート末端重合体300部を58℃に加熱し、N-メチルア ミノプロピルトリメトキシシラン(Huls Corporation社製)198部を20分間にわた って加えた。反応剤をさらに1時間攪拌した。次いで、Dowanol PM 125部を加え てNV80%の溶液重合体を得た。 ポリウレタン重合体の組成物及び合成を記載している別の特許としては、米国 特許第3,941,733号(3M社)、米国特許第3,983,291号(3M社)及び欧州特許出願 公開第485,067号(Imperical Chemical Industrials plc社)の各明細書が挙げら れる。シラン官能ポリエステルの調製不飽和ポリエステル Dianol 33(ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物、Akzo Chemicals製)3 8.5部、トリメチロールプロパン1部、無水マレイン酸11.4部、Fascat4101〔触 媒、M&T Chemicals社(英国所在)製〕0.013部及びキシレン5部を混合し、約9 0℃に加熱した。発生した水はDean Stark装置を使用して集めた。 生成した不飽和ポリエステル重合体が22mgKOHの酸価を有した際に、加熱を止 め、80℃に冷却し、キシレン24.5部とDowanol PM 24.5部を加えた。 溶剤を減圧下で除去し、Dowanol PM 54部で置換して固形分60%を得た。シラン官能ポリエステル 前記の不飽和ポリエステル混合物253部に攪拌しながら、N-メチルアミノプロ ピルトリメトキシシラン75部を加えた。これを周囲温度で7日間放置した。得ら れた重合体は数平均分子量8,129を有していた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 201/10 C09D 201/10 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AM,AT,AU,BB,B G,BR,BY,CA,CH,CN,CZ,DE,DK ,EE,ES,FI,GB,GE,HU,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LK,LR,LT,LU,L V,MD,MG,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SI,SK,TJ, TT,UA,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.二液型の水性被覆剤組成物であって、 i)水混和性の有機溶剤に溶解し且つ水性媒体に本質的に溶解する含ケイ素重合 体〔但し、前記重合体のケイ素基は次の式(1): (1) -SiR1 aR3-a (式中、aは0〜2であり、R1はC1 〜6アルキル基であり且つRはOH基又は 加水分解性の基である)で表されるものである〕の実質的な非水性溶液を含有し てなる第一の液と、 ii)前記組成物に使用される水性液状ビヒクルに分散している重合体を含有して なる第二の液 とからなり、前記組成物の不揮発性結合剤固形分が少なくとも5重量%であり且 つ該組成物中のケイ素のモル濃度が0よりも大きく且つ0.5未満である二液型の 水性被覆剤組成物。 2.ケイ素のモル濃度が少なくとも0.02である請求項1記載の被覆剤組成物。 3.ケイ素のモル濃度が少なくとも0.1〜0.4である請求項2記載の被覆剤組成 物。 4.Rが主として加水分解性アルコキシ基である前記請求項のいずれか1項に 記載の被覆剤組成物。 5.加水分解性アルコキシ基がエトキシ基又はメトキシ基である請求項4記載 の被覆剤組成物。 6.前記の溶液重合体すなわち前記含ケイ素重合体がケイ素0.5〜8重量%の ケイ素含有率をもつものである前記請求項のいずれか1項に記載の被覆剤組成物 。 7.前記の溶液重合体がケイ素1〜4重量%のケイ素含有率をもつものである 請求項6記載の被覆剤組成物。 8.前記の分散重合体すなわち前記の水性液状ビヒクルに分散している重合体 が1重量%までのケイ素含有率をもつものである前記請求項のいずれ か1項に記載の被覆剤組成物。 9.前記の分散重合体が0.05〜0.5重量%の範囲のケイ素含有率をもつもので ある請求項8記載の被覆剤組成物。 10.前記の溶液重合体と分散重合体が20:1〜1:20の範囲内の重量比で存在 する前記請求項のいずれか1項に記載の被覆剤組成物。 11.前記の溶液重合体:分散重合体の重量比が4:1〜1:2の範囲内にある 請求項10記載の被覆剤組成物。 12.被覆剤組成物の不揮発分すなわち不揮発性固形分が10%よりも多い前記請 求項のいずれか1項に記載の被覆剤組成物。 13.被覆剤組成物の不揮発分が20%よりも多い請求項12記載の被覆剤組成物。 14.被覆剤組成物の不揮発分が95%未満である前記請求項のいずれか1項に記 載の被覆剤組成物。 15.被覆剤組成物の不揮発分が70%未満である請求項14記載の被覆剤組成物。 16.溶液重合体中の前記の水可溶化性の基が該溶液重合体を水性媒体に可溶化 させるのに十分な量の陰イオン性、陽イオン性又は非イオン性の基のいずれかの 基である前記請求項のいずれか1項に記載の被覆剤組成物。 17.溶液重合体の前記の水可溶化性の基が陰イオン性の基と非イオン性の基の 両方である請求項16記載の被覆剤組成物。 18.溶液重合体の前記の水可溶化性の基が陽イオン性の基と非イオン性の基の 両方である請求項16記載の被覆剤組成物。 19.前記の溶液重合体又は分散重合体がビニル重合体、アクリル重合体、エポ キシ重合体、ポリウレタン重合体又はポリエステル重合体、あるいはこれらの混 合物のいずれかからなるものである前記請求項のいずれか1項に記載の被覆剤組 成物。 20.前記の分散重合体が内部架橋されるものである前記請求項のいずれか1項 に記載の被覆剤組成物。 21.前記の水性分散重合体の組成物液がさらに前記の分散重合体又は溶 液重合体を10重量%まで含有する前記請求項のいずれか1項に記載の被覆剤組成 物。 22.前記の分散重合体がミクロゲルの形態である前記請求項のいずれか1項に 記載の被覆剤組成物。 23.硬化剤、架橋剤、触媒、顔料、増粘剤、充填剤、殺生物剤、界面活性剤、 分散剤、溶剤、別の被膜形成重合体及びUV安定剤のうちの1種又はそれ以上をさ らに含有してなる前記請求項のいずれか1項に記載の被覆剤組成物。 24.被覆剤組成物がクリアコート組成物、トップコート組成物、ベースコート 組成物、サーフェーサー組成物又はプライマー組成物である前記請求項のいずれ か1項に記載の被覆剤組成物。 25.30〜80重量%の不揮発性結合剤固形分を有するクリアコート組成物である 請求項24記載の被覆剤組成物。 26.10〜70重量%の不揮発性結合剤固形分を有するプライマー組成物である請 求項24記載の被覆剤組成物。 27.前記組成物がプライマー組成物であり且つさらに前記溶液重合体中にエ ポキシ樹脂を少なくとも5重量%含有するものである請求項24記載の被覆剤組成 物。 28.前記溶液重合体に使用される溶剤が水溶性アルコールを含有するものであ る前記請求項のいずれか1項に記載の被覆剤組成物。 29.水混和性の有機溶剤中で含ケイ素溶液重合体を形成し、水性重合体分散物 を形成し、次いで前記の2種類の重合体を一緒に混合することからなる前記請求 項のいずれか1項に記載の被覆剤組成物の製造方法。 30.水性液状ビヒクルに分散している重合体を含有してなる被覆剤組成物の性 能を高める方法であって、水混和性有機溶剤に溶解し且つ水性媒体に本質的に溶 解する含ケイ素重合体〔但し、該重合体のケイ素基は次の式(1): (1) -SiR1 aR3-a (式中、aは0〜2であり、R1はC1 〜6アルキル基であり且つRはOH基又は加水 分解性の基である)で表されるものである〕の実質的な非水性溶液を前 記の分散重合体に加えて混合組成物(但し、該組成物中の不揮発性結合剤固形分 は少なくとも5重量%であり且つ該組成物中のケイ素のモル濃度は0よりも大き く且つ0.5未満である)を得ることからなる、前記水性被覆剤組成物の性能を高 める方法。 31.次の工程: a)請求項1〜28のいずれか1項に記載の硬化性組成物の層を支持体の表面に塗 布する工程、及び b)前記の層を硬化させるか又は硬化を生じさせる工程 からなる支持体の被覆方法。 32.請求項1〜28のいずれか1項に記載の組成物の塗膜を有する支持体。
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