JPH05311077A - 低温硬化性樹脂組成物 - Google Patents

低温硬化性樹脂組成物

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JPH05311077A
JPH05311077A JP14314192A JP14314192A JPH05311077A JP H05311077 A JPH05311077 A JP H05311077A JP 14314192 A JP14314192 A JP 14314192A JP 14314192 A JP14314192 A JP 14314192A JP H05311077 A JPH05311077 A JP H05311077A
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JP
Japan
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group
resin
compound
coating film
coating
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Application number
JP14314192A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Igarashi
浩史 五十嵐
Takao Matoba
隆夫 的場
Hiroshi Osumimoto
博 大住元
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 シラノール基及び/又は珪素原子に直接結合
した加水分解性基、水酸基及びエポキシ基を官能基成分
として含有する樹脂、ジフェニルシランジオール及び金
属キレートを含有する硬化性樹脂組成物。 【効果】 耐酸性、耐スリ傷性に優れた塗膜が形成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低温硬化性樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、上塗り塗膜、特に自
動車外板用上塗り塗膜において、仕上り外観、塗膜性能
(耐酸性、耐擦り傷性など)などの向上に対する要求が
ある。また、エネルギーコストの低減の目的や鋼板基材
とプラスチック基材が一体となった自動車外板において
同一塗料で一体塗装を可能とすることを目的として、低
温硬化性塗膜の開発に対する強い要求がある。
【0003】現在、上塗り塗料として主流を占める塗料
は、ポリエステル樹脂/メラミン樹脂系、アクリル樹脂
/メラミン樹脂系を硬化樹脂成分とする塗料であるが、
これらの塗料では耐擦り傷性、耐酸性などの塗膜性能及
び仕上り外観を十分に満足させることができない。ま
た、これらの塗料では約140℃以上での焼付けが必要
であり、エネルギーコストの低減や鋼板基材とプラスチ
ック基材が一体となった自動車外板塗装などを可能とす
ることは困難であった。
【0004】また、本出願人は、アルコキシシラン基含
有ビニル単量体、エポキシ基含有重合性不飽和単量体及
び水酸基含有重合性不飽和単量体の共重合体に金属キレ
ート化合物を含有させてなる硬化性組成物を提供した
(特開平2−233752号公報)。しかしながら、該
硬化性組成物は従来のメラミン硬化系塗料よりも低温硬
化性及び塗膜性能(耐酸性、耐スリ傷性など)に優れる
ものの、更に、過酷な条件での塗膜性能、例えばブラシ
洗車回数の増加によるスリ傷、酸成分がより濃縮された
酸性雨による塗膜のエッチング(耐酸性)に対する改善
が強く要求される。
【0005】本発明は低温で硬化し、かつ塗膜性能(特
に耐スリ傷性、耐酸性など)に優れた塗膜を形成し得る
硬化性樹脂組成物を開発することを目的としてなされた
ものである。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は上記した
問題点を解消するために鋭意研究を重ねた結果、シラノ
ール基及び/又は珪素原子に直接結合した加水分解性
基、水酸基及びエポキシ基を官能基成分として含有する
樹脂(I)、一般式
【0007】
【化2】
【0008】(式中、Rは水酸基又はフェニル基を示
し、nは1〜5整数である。)で表わされるフェニルシ
ラノール系化合物及び(III )金属キレート化合物を含
有する低温硬化性樹脂組成物が低温で硬化し、かつ仕上
り外観、各種性能などに優れた塗膜を形成し得るもので
あることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0009】本発明において、樹脂(I)が有する加水
分解性基は、水の存在下で加水分解してヒドロキシシラ
ン基を生成する残基であり、例えばC1-5 のアルコキシ
基;フェノキシ基、トリルオキシ基、パラメトキシフェ
ノキシ基、パラニトロフェノキシ基、ベンジルオキシ基
などのアリールオキシ基;アセトキシ基、プロピオニル
オキシ基、ブタノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、
フェニルアセトキシ基、ホルミルオキシ基などのアシロ
キシ基などの残基が包含される。
【0010】まず、樹脂(I)について述べる。
【0011】樹脂(I)としては、シラノール基及び/
又は珪素原子に直接結合した加水分解性基(以下、これ
らの基を単に「反応性珪素基」と略す。)、エポキシ基
及び水酸基を同一もしくは異なって含有する樹脂が包含
される。
【0012】上記反応性珪素基、エポキシ基及び水酸基
を同一樹脂中に含有する樹脂としては、例えば反応性珪
素含有基を有する重合性不飽和単量体(a)、エポキシ
基含有重合性不飽和単量体(b)、水酸基含有重合性不
飽和単量体(c)及び必要に応じて上記以外のその他重
合性不飽和単量体(d)をラジカル重合反応させて得ら
れる共重合体が挙げられる。
【0013】該共重合体は1分子中に平均1個以上、好
ましくは平均約2個以上の反応性珪素基、1分子中に平
均約1個以上、好ましくは平均約2〜40個のエポキシ
基及び1分子中に平均約2〜200個の水酸基を有する
ことが硬化性、塗膜仕上り性などの点から好ましい。こ
れらの官能基の数を樹脂に含有させるには、上記単量体
(a)〜(d)の配合割合が該範囲に入るように配合す
ればよい。
【0014】また、共重合体の平均分子量は、約1,0
00〜200,000、好ましくは3,000〜10
0,000のものが望ましい。
【0015】上記反応性珪素基を有する重合性不飽和単
量体(a)としては、例えばγ−(メタ)アクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ(メタ)アクリロキシ
プロピルトリエトキシシラン、γ(メタ)アクリロキシ
プロピルトリシラノール、γ−(メタ)アクリロキシプ
ロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、2−スチリルエチル
トリメトキシシラン、アリルトリエトキシシランなどの
如きシラン化合物;該シラン化合物及びトリアルコキシ
又はトリヒドロキシシラン化合物(例えばメチルトリメ
トキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルト
リシラノール)との反応物(例えば特開平2−1608
79号公報に記載されるポリシロキサン系マクロモノマ
ー)などが好適に使用できる。
【0016】エポキシ基含有重合性不飽和単量体(b)
としては、脂環式エポキシ基を有する重合性不飽和単量
体が硬化性の点から好ましく、例えば特開平2−160
879号公報に記載される一般式(4)〜(18)の脂
環式ビニルモノマーが挙げられる。
【0017】水酸基含有重合性不飽和単量体(c)とし
ては、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレートなどの如き(メタ)アクリ
ル酸のヒドロキシアルキルエステル類;エチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレートなどの如き(ポリ)アルキ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート類;ヒドロキ
シブチルビニルエーテルなどの如きヒドロキシアルキル
ビニルエーテル類;アリルアルコール、メタリルアルコ
ールなどの如きアリルアルコール類;上記のものとラク
トン類(例えばε−カプロラクトン、γ−バレロラクト
ン)との付加物などが挙げられる。
【0018】また、その他の重合性不飽和単量体(d)
としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アク
リレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキ
シル(メタ)アクリレートなどの如き(メタ)アクリル
酸のC1-24個のアルキル又はシクロアルキルエステル
類、スチレン、ビニルトルエンなどの如きビニル芳香族
化合物類、パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレ
ート、パーフルオロイソノニルエチル(メタ)アクリレ
ート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレー
トなどの如きパーフルオロアルキル(メタ)アクリレー
ト類及び(メタ)アクリロニトリル類、オレフィン類、
フルオロオレフィン類、ビニルエステル類、シクロヘキ
シル又はアルキルビニルエーテル類、アリールエーテル
類などが挙げられる。
【0019】また、反応性珪素基、エポキシ基及び水酸
基を異なって含有する樹脂としては、反応性珪素基を有
する樹脂及びエポキシ基含有樹脂との混合樹脂であり、
かつこれらの樹脂の一方もしくは両方に水酸基を有する
2種類混合樹脂;反応性珪素基を有する樹脂、エポキシ
基含有樹脂及び水酸基含有樹脂との3種類混合樹脂が挙
げられる。
【0020】上記反応性珪素基を有する樹脂としては、
1分子中に平均約1個以上の反応性珪素基(水酸基を含
有する場合には、1分子中に平均約1〜400個が好ま
しい。)を有する平均分子量1,000〜200,00
0の樹脂が使用できる。該樹脂は、具体的には前記反応
性珪素基を有する重合性不飽和単量体(a)及び必要に
応じて前記水酸基含有重合性不飽和単量体(c)及び前
記その他重合性不飽和単量体(d)をラジカル重合反応
させて得られる(共)重合体が使用できる。
【0021】また、上記エポキシ基含有樹脂としては、
1分子中に平均約2個以上(好ましくは300個まで)
のエポキシ基を有し(水酸基を含有する場合には、1分
子中に平均約1〜400個が好ましい。)を有する平均
分子量1,000〜200,000の樹脂が使用でき
る。該樹脂は、具体的には、前記エポキシ基含有重合性
不飽和単量体(b)及び必要に応じて前記水酸基含有重
合性不飽和単量体(c)及び前記その他重合性不飽和単
量体(d)をラジカル重合反応させて得られる(共)重
合体が使用できる。
【0022】水酸基含有樹脂としては、1分子中に平均
約2個以上の水酸基を有する平均分子量1,000〜2
00,000の樹脂が使用できる。該樹脂は、具体的に
は、前記水酸基含有重合性不飽和単量体(c)及び必要
に応じてその他重合性不飽和単量体(d)をラジカル重
合反応させて得られる(共)重合体が使用できる。
【0023】上記樹脂の配合割合は、反応性珪素基を有
する樹脂とエポキシ基含有樹脂との2成分混合樹脂の場
合は、前者約5〜95重量%、好ましくは約20〜80
重量%、後者約95〜5重量%、好ましくは約80〜2
0重量%が望ましく、また、反応性珪素基を有する樹
脂、エポキシ基含有樹脂及び水酸基含有樹脂との3成分
混合樹脂の場合は、反応性珪素基を有する樹脂約5〜9
5重量%、好ましくは約20〜80重量%、エポキシ基
含有樹脂約95〜5重量%、好ましくは約80〜20重
量%、水酸基含有樹脂約0.1〜40重量%、好ましく
は約1〜20重量%が望ましい。
【0024】上記樹脂は、例えばトルエン、キシレン等
の炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル
等のエステル系溶剤、ジオキサン、エチレングリコール
ジエチルエーテル等のエーテル系溶剤、ブタノール、プ
ロパノール等のアルコール系溶剤、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン等の脂肪族系炭化水素等に、溶解又は分散
した溶液型、分散型、非水分散型などの形態で使用され
る。
【0025】次に、一般式
【0026】
【化3】
【0027】(式中、Rは水酸基又はフェニル基を示
し、nは1〜5整数である。)で表わされるフェニルシ
ラノール系化合物(II)について述べる。
【0028】本発明において、該フェニルシラノール類
化合物(II)は重要な構成成分であり、このものを用い
ることにより、特に低温硬化での耐酸性及び耐スリ傷性
の大幅な向上が可能となったものである。
【0029】上記一般式で表わされるフェニルシラノー
ル系化合物(II)としては、例えばトリフェニルシラノ
ール、ジフェニルシランジオール、
【0030】
【化4】
【0031】などが挙げられる。
【0032】該フェニルシラノール系化合物(II)の配
合量は、前記樹脂(I)100重量部(固形分)に対し
て約0.1〜20重量部、好ましくは約0.5〜10重
量部が望ましい。該化合物(II)の配合量が約0.1重
量部を下回ると耐酸性及び耐スリ傷性が低下し、一方配
合量が約20重量部を上回ると塗膜外観などが低下する
ので好ましくない。
【0033】また、前記樹脂(I)及びフェニルシラノ
ール系化合物(II)と組合わせて用いる金属キレート化
合物(III )は特にケト・エノール互変異性体を構成し
得る化合物を安定な配位子として含むアルミニウム、ジ
ルコニウム、チタニウムなどのキレート化合物が望まし
い。ケト・エノール互変異性体を構成し得る化合物とし
ては、β−ジケトン類(アセチルアセトン等)、アセト
酢酸エステル類(アセト酢酸メチル等)、マロン酸エス
テル類(マロン酸エチル等)、及びβ位に水酸基を有す
るケトン類(ダイアセトンアルコール等)、β位に水酸
基を有するアルデヒド類(サリチルアルデヒド等)を使
用することができる。特にアセト酢酸エステル類、β−
ジケトン類を使用すると好適な結果が得られる。
【0034】金属キレート化合物の好ましい具体例とし
ては、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウ
ム、モノアセチルアセトナト・ビス(エチルアセトアセ
テート)アルミニウム、トリス(n−プロピルアセトア
セテート)アルミニウム、トリス(n−ブチルアセトア
セテート)アルミニウム、モノエチルアセトアセテート
・ビス(アセチルアセトナト)アルミニウム、トリス
(アセトルアセトナト)アルミニウム、トリス(プロピ
オニルアセトナト)アルミニウム、モノアセチルアセト
ナト・ビス(プロピオニルアセトナト)アルミニウム、
トリス(プロピオナート)アルミニウムなどの如きアル
ミニウムキレート化合物類;トリス(エチルアセトアセ
テートチタニウム、トリス(アセチルアセトナート)チ
タニウムなどの如きチタニウムキレート化合物類;テト
ラキス(n−プロピルアセトアセテート)ジルコニウ
ム、テトラキス(アセチルアセトナート)ジルコニウ
ム、テトラキス(エチルアセトアセテート)ジルコニウ
ムなどの如きジルコニウムキレート化合物類などが好適
である。
【0035】これらの金属キレート化合物は、1種もし
くは2種以上組合わせて使用することができる。
【0036】上記した金属キレート化合物の中でも貯蔵
安定性、硬化性、仕上り外観などの性能のバランスが良
い樹脂組成物が得られることから、アルミニウムキレー
ト化合物を用いることが好ましい。
【0037】金属キレート化合物の配合割合は、前記樹
脂(I)固形分100重量部に対して約0.01〜10
重量部とするのが望ましい。この範囲を下回ると硬化性
が低下する傾向があり、一方、この範囲を上回ると硬化
物中に残存して耐水性を低下させる傾向があるので好ま
しくない。
【0038】本発明の低温硬化性樹脂組成物は、上記し
た以外に必要に応じて多官能エポキシ化合物、紫外線吸
収剤、光安定剤、流動性調整剤、着色顔料、体質顔料、
顔料分散剤、重合体微粒子及びその他添加剤などが配合
できる。
【0039】本発明の低温硬化性樹脂組成物は、塗料、
接着剤、インキ等に使用することができる。
【0040】また、本発明の低温硬化性樹脂組成物は、
特に仕上り外観及び耐候性に優れた被膜が形成できるこ
とから上塗り塗料用樹脂組成物として用いることが有利
である。
【0041】次に、本発明の低温硬化性樹脂組成物を上
塗り塗料用樹脂として適用した場合の1例について述べ
る。
【0042】該上塗り塗料組成物は、例えば、上塗りソ
リッドカラー塗料及び2コート・1ベーク、2コート・
2ベーク、3コート・1ベーク、3コート・2ベークな
どのトップコート用クリヤー塗料として用いることがで
きる。該上塗りソリッドカラー用塗料としては、前記低
温硬化性樹脂組成物に着彩顔料を配合してなるものが使
用できる。着彩顔料としては、従来の上塗塗料に使用さ
れている無機系、有機系の高耐候性着彩顔料をいずれも
使用でき、例えばルチル系酸化チタンもしくはカーボン
ブラックの如き無機系顔料、キナクリドンレッド系等の
キナクリドン系、ピグメントレッド等のアゾ系、フタロ
シアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシ
アニン系の如き有機系顔料等を用いることができる。
【0043】上記、トップコート用クリヤー塗料として
用いる場合には、通常着彩顔料を添加することなく用い
られるがこのものに着色ベース塗膜が陰ペイしない程度
に着彩顔料を配合し、例えば濁りクリヤーと称されるク
リヤーとして用いることもできる。また、上記2コート
及び3コート用のトップコート用クリヤー塗料は着色ベ
ース塗膜の表面に塗布し着色ベース塗膜の耐擦傷性、耐
チッピング性、耐候性などの性能を向上させるために使
用される。
【0044】上記トップコート用クリヤー塗料が塗布さ
れる着色ベース塗膜は、金属フレーク粉末及び/又はマ
イカ粉末を配合してなるメタリック調仕上げ用の硬化形
塗料、または着色顔料のみを含むソリッドカラー調仕上
用の硬化性塗料によって形成されるものであって、この
ような着色ベース塗料自体はすでに公知であり、具体的
にはアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル・ポリ
エステル樹脂などを基体樹脂とし、アミノ樹脂、(ブロ
ック)ポリイソシアネートなどを架橋剤とし、さらに必
要に応じて、セルロースアセテートブチレート、着色顔
料、体質顔料、有機重合体微粒子、沈降防止剤、タレ止
め防止剤、顔料分散剤、紫外線吸収剤及びその他塗料用
添加剤などを配合してなる有機溶剤形(ハイソリッド、
非水分散型も含む)塗料、水性塗料などの硬化形塗料が
使用できる。該金属フレーク粉末としては、例えばアル
ミニウムフレーク、ニッケルフレーク、銅フレーク、ス
テンレスフレーク、真鍮フレーク及びクロムフレークな
どが挙げられ、また、マイカ粉末としては、例えばパー
ルマイカ、着色パールマイカなどが挙げられる。
【0045】本発明組成物は、例えば、化成処理して鋼
板にプライマーを電着塗装し、中塗り塗料(省略する場
合もある)を塗装した素材の表面、又は各種プラスチッ
ク素材に適したプライマーを塗装し、中塗り塗料(省略
する場合もある。)を塗装した素材表面に、上塗り塗料
として使用することができる。
【0046】本発明組成物の塗装は、特に限定されず従
来から公知の手段で実施できるが、好ましくは静電塗装
(ベル型、REA型など)、エアースプレー塗装などに
よって行なうことができる。塗装膜厚は、乾燥膜厚で通
常、約10〜100μm、好ましくは約20〜80μm
の範囲が望ましい。また、塗装塗膜は焼付けにより硬化
されるがその焼付条件は例えば40℃〜100℃程度の
温度では5分間〜3時間程度、約100℃〜140℃の
温度では5分間〜30分間程度で行なうことができる。
【0047】
【作用及び発明の効果】本発明において、樹脂(I)成
分中のシラノール基及び/又は珪素に直接結合した加水
分解性基、水酸基およひエポキシ基の官能基は金属キレ
ート触媒の存在下でお互いにもしくはこれらのもの同志
が反応し、塗膜を硬化架橋させるものであるが、該反応
は140℃−30分間程度の硬化条件ではエポキシ基の
反応率が低く塗膜の架橋間分子量が大きいため耐酸性、
耐スリ傷性などの条件のきびしい塗膜性能試験では満足
できる結果が得られないが、このものにフェノールシラ
ノール系化合物を配合することによりエポキシ基の反応
率が向上し塗膜の架橋間分子量も小さくなり、その結果
として耐酸性、耐スリ傷性などの塗膜性能が良くなった
と考えられる。
【0048】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。
【0049】樹脂(a)製造例 下記 メチルトリメトキシシラン 2720g γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 256g 脱イオン水 1134g 6%塩酸 2g ハイドロキノン 1g 混合物を80℃、5時間反応させポリシロキサン系マク
ロモノマーを得た。得られたポリシロキサン系マクロモ
ノマーの数平均分子量は2000、平均的に1分子当り
1個のビニル基(重合性不飽和結合)と4個の水酸基を
有していた。
【0050】次に 上記ポリシロキサン系マクロモノマー 100g n−ブチルメタクリレート 200g シクロヘキシルメタクリレート 300g
【0051】
【化5】
【0052】 2−ヒドロキシエチルアクリレート 100g アゾビスイソブチロニトリル 10g の混合物をブタノールとキシレンの等重量混合物100
0g中に滴下し120℃で重合させ透明な固形分50重
量%共重合体を得た。共重合体の数平均分子量は約40
000であった。
【0053】樹脂(b)製造例 下記 γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 100g スチレン 150g
【0054】
【化6】
【0055】 シクロヘキシルメタクリレート 200g tert−ブチルメタクリレート 150g ヒドロキシブチルアクリレート 100g アゾビスイソブチロニトリル 10g の混合物をブタノールとキシレンの等重量混合物100
0gに滴下し、120℃で反応を行ない固形分50重量
%、共重合体数平均分子量約20000の透明な共重合
体を得た。
【0056】樹脂(c)製造例 下記 シクロヘキシルメタクリレート 400g γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン 150g
【0057】
【化7】
【0058】 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 100g アゾビスイソブチロニトリル 10g の混合物をブタノールとキシレンの等量混合物1000
gに滴下し、120℃で反応を行ない固形分50重量
%、共重合体数平均分子量約20000の透明な共重合
体を得た。
【0059】塗料組成物〜 表1に記載の配合で配合し、続いてスワゾール1000
にて塗料粘度22秒に調製した。
【0060】実施例及び比較例 実施例及び比較例の塗料組成物の塗料及び塗膜性能を表
2に示した。
【0061】表2中の塗料貯蔵安定性及び塗膜性能は下
記条件でおこなった。
【0062】塗料貯蔵安定性:実施例及び比較例の塗料
組成物をスプレー粘度(フォードカップ#4.25秒/
20℃)になるようにキシレンで希釈したものを30℃
で1ケ月間放置し塗料状態を目視で評価した。○は貯蔵
前と貯蔵後で変化しなかったもの、△は貯蔵前と比べて
増粘したもの、×は貯蔵前と比べて著しい増粘又はゲル
化したものを示す。
【0063】試験板の調製 ダル鋼板(化成処理)にエポキシ樹脂系カチオン電着塗
料を塗布し(25μm)、170℃で30分加熱硬化さ
せた後、中塗として、ルーガベークAM(商標名、関西
ペイント(株)製、ポリエステル樹脂/メラミン樹脂系
の自動車用塗料)を乾燥膜厚が30μmになるように塗
装し、140℃で30分焼付けた。次いで#400サン
ドペーパーで塗面を水研し、水切り乾燥し石油ベンジン
で塗面を拭いたものを素材とした。
【0064】次に、マジクロン#1000ベースコート
(シルバー)(商標名、関西ペイント(株)社製、アク
リルメラミン樹脂系)にカーボンMAを樹脂固形分10
0重量部に5重量部配合したブラック系シルバーベース
塗料を上記素材に乾燥膜厚が約15μmになるようにス
プレー塗装し、続いてスプラッシュオフしたのち実施例
及び比較例塗料を乾燥膜厚が約40μmになるようにス
プレー塗装し、120℃で30分間焼付けを行なった。
【0065】塗膜性能試験 外観:塗膜表面を目視で評価した。
【0066】○はワキ、チヂミなどの欠陥がなく高光沢
のもの、△はワキ、チヂミなどが認められツヤボケを生
じたもの、×はワキ、チヂミなどが多く認められ低光沢
のものを示す。
【0067】耐酸性:塗膜表面に40%硫酸水溶液を
0.4cm3 滴下した後熱風乾燥機にて60℃、15分
間加熱し、試験塗板水洗後、目視評価した。
【0068】○はシミ、白化、フクレ等の異状のないも
の、△はシミ、白化、フクレがやや認められるもの、×
は塗膜がシミ、白化、フクレが著しいものを表わす。
【0069】耐スリキズ性:ルーフに試験用塗板を貼り
つけた自動車を洗車機で5回洗車した後の該塗板の塗面
状態を観察した。洗車機はヤスイ産業製「PO 20F
WRC」を用いた。評価基準は次の通りである。
【0070】◎:目視観察で殆んどスリキズが見つから
ず、合格。
【0071】○:少しスリキズが見つかるが、その程度
は極く軽微である。
【0072】△:目視観察でスリキズが目立ち、不合
格。
【0073】×:目視観察ではっきりと著しいスリキズ
が判り不合格。
【0074】塗膜架橋間分子量:ブリキ板に乾燥膜厚が
約40μmになるように塗装し120℃で30分間焼付
けをおこなったのち塗膜を剥離し、自動動的粘弾性測定
器〔東洋ボールドウイン社製、モデルレオバイブロンD
DV−II−EA〕を用い測定した。
【0075】エポキシ基反応率:赤外分光光度計を用い
て790cm-1での吸収強度を測定し下記式により求め
た。
【0076】
【数1】
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分 (I) シラノール基及び/又は珪素原子に直接結合し
    た加水分解性基、水酸基及びエポキシ基を官能基成分と
    して含有する樹脂 (II) 一般式 【化1】 (式中、Rは水酸基又はフェニル基を示し、nは1〜5
    整数である。)で表わされるフェニルシラノール系化合
    物及び (III ) 金属キレート化合物 を含有することを特徴とする低温硬化性樹脂組成物。
JP14314192A 1992-05-07 1992-05-07 低温硬化性樹脂組成物 Pending JPH05311077A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10237387A (ja) * 1996-12-24 1998-09-08 Matsushita Electric Works Ltd 付着性低減コーティング用樹脂組成物とこれを用いた塗装品
WO2001049789A3 (en) * 2000-01-06 2002-03-21 Dow Corning Sa Organosiloxane compositions
US7022800B2 (en) 2000-01-06 2006-04-04 Dow Corning S.A. Organosiloxane compositions

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