JPH05230091A - ガラクトース結合キトサンオリゴ糖およびその製造方法 - Google Patents

ガラクトース結合キトサンオリゴ糖およびその製造方法

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JPH05230091A
JPH05230091A JP4070391A JP7039192A JPH05230091A JP H05230091 A JPH05230091 A JP H05230091A JP 4070391 A JP4070391 A JP 4070391A JP 7039192 A JP7039192 A JP 7039192A JP H05230091 A JPH05230091 A JP H05230091A
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JP
Japan
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galactose
oligosaccharide
lactose
gal
chitosan
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Pending
Application number
JP4070391A
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English (en)
Inventor
Sakanori Shukke
栄記 出家
Toshiaki Suguri
俊朗 須栗
Shuichi Yanagidaira
修一 柳平
Takashi Yakabe
隆史 矢賀部
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Snow Brand Milk Products Co Ltd
Original Assignee
Snow Brand Milk Products Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗菌活性作用を有する新規ガラクトース結合
キトサンオリゴ糖およびその製造方法を提供する。 【構成】 次の一般式(I)で示される新規ガラクトー
ス結合キトサンオリゴ糖。 (Gal)n −(GlcNH2 m
(I) (ただし、式中Galはガラクトースを、GlcNH2
はグルコサミンを表す。またnおよびmは1〜3の整数
を表す。)キトサンの部分加水分解物と、乳糖あるいは
乳糖結合物との混合物に、β−ガラクトシダーゼを作用
させて上記一般式(I)で示される新規ガラクトース結
合キトサンオリゴ糖の製造方法。 【効果】 新規ガラクトース結合キトサンオリゴ糖は、
抗菌活性を有し、歯みがき及び靴の中敷として使用され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規ガラクトース結合
キトサンオリゴ糖およびその製造方法に関する。本発明
のガラクトース結合キトサンオリゴ糖は、抗菌活性を有
し、抗菌剤として歯みがきや靴の中敷などに利用され
る。
【0002】
【従来の技術】近年、糖加水分解酵素の糖移転反応を利
用して合成された種々のオリゴ糖が、食品の機能性素材
として利用されているが、とりわけヒト腸内における有
用な細菌であるビフィズス菌の生育に重要な因子は糖類
であるとの認識のもとに、各種のオリゴ糖をビフィズス
菌増殖因子として利用する研究が盛んになってきてい
る。例えば、ガラクトース−グルコース系のオリゴ糖の
ガラクトオリゴ糖をはじめ、フラクトオリゴ糖、イソマ
ルトオリゴ糖、N−アセチルグルコサミン結合オリゴ糖
などが、ビフィズス菌の増殖因子として注目されてい
る。これらのうち、N−アセチルグルコサミン結合オリ
ゴ糖については、乳糖とN−アセチルグルコサミンの混
合物にβ−ガラクトシダーゼを作用させて製造する方法
が提案されている(特開平3−49692)。また、β
−ガラクトシダーゼ活性を併せもつβ−グルコシダーゼ
を用いたオリゴ糖類の製造方法も提案されている。
【0003】β−グルコシダーゼは、微生物や高等動植
物など広く自然界に存在し、β−グルコシド結合を加水
分解する酵素で、セロビオースをグルコースに分解する
ことからセロビアーゼとも称されており、通常、β−ガ
ラクトシダーゼ活性とβ−グルコシダーゼ活性の両活性
を同一酵素分子内の同一作用部位に併せもつことが報告
されている〔アーカイブス オブ バイオケミストリィ
エンド バイオフィジックス(ARCHIVES O
F BIOCHEMISTRY AND BIOPHY
SICS),187,(15)102−107,(19
78)〕。
【0004】このような性質を利用して、最近、乳糖を
基質としたガラクトオリゴ糖の製造方法に関する提案が
なされているが、キトサンオリゴ糖と乳糖の混合物か
ら、β−ガラクトシダーゼの糖転移反応によりガラクト
ース結合キトサンオリゴ糖を製造する方法に関する提案
はなされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上述した
状況に鑑み、グルコサミンを結合したオリゴ糖の酵素合
成について研究し、種々のグルコサミン結合オリゴ糖を
合成したところ、次の一般式(I)で示される新規なガ
ラクトース結合キトサンオリゴ糖を見出した。そして、
この新規オリゴ糖が抗菌活性を有することを確認すると
ともにその製造方法を確立することに成功して本発明を
完成するに至った。 (Gal )n −(GlcNH2)m (I) (ただし、式中、Galはガラクトースを、GlcNH
2はグルコサミンを表す。また、nおよびmは1〜3の
整数を表す。)
【0006】すなわち、本発明は、抗菌活性を有する新
規なオリゴ糖およびその製造方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るための本発明の構成は、下記の一般式(I)で示され
るガラクトース結合キトサンオリゴ糖、 (Gal )n −(GlcNH2)m (I) (ただし、式中、Galはガラクトースを、GlcNH
2はグルコサミンを表す。また、nおよびmは1〜3の
整数を表す。)および、キトサンの部分加水分解物のキ
トサンオリゴ糖と、乳糖あるいは乳糖結合物との混合物
に、β−ガラクトシダーゼを作用させて糖転移反応を行
わせて、前記一般式(I)で示されるガラクトース結合
キトサンオリゴ糖を生成させることを特徴とするもので
ある。
【0008】本発明に係わるオリゴ糖は下記の一般式
(I)を有する新規な物質である。 (Gal)n −(GlcNH2m (I) (ただし、式中、Galはガラクトースを、GlcNH
2はグルコサミンを表す。また、nおよびmは1〜3の
整数を表す。)
【0009】乳糖などにβ−ガラクトシダーゼを作用さ
せるときに起こるガラクトース転移反応(ガラクトシド
結合の転移)によって生成するオリゴ糖としては、現在
までに次の様なオリゴ糖が分離、確認されている。β−
Gal−(1→2)−Glc,β−Gal−(1→3)
−Glc,β−Gal−(1→6)−Glc,β−Ga
l−(1→3)−Gal,β−Gal−(1→6)−G
al,β−Gal−(1→6)−β−Gal−(1→
4)−Glc,β−Gal−(1→6)−β−Gal−
(1→6)−Glc,など(ただし、式中Galはガラ
クトースを、Glcはグルコースを表す)。さらに最
近、Gal−(Gal)n −Glc(ただし、式中nは
1〜4の整数)で示されるオリゴ糖なども報告されてい
る(特開昭55−104885号)。しかしながら、キ
トサンオリゴ糖のグルコサミンにガラクトースが転移し
たガラクトース結合キトサンオリゴ糖についての提案は
なく、本発明のオリゴ糖は、新規なものである。
【0010】以下に本発明に係わるオリゴ糖の理化学的
性質を示す。 色調 :乾燥粉末状態で白色 溶解性 :水に可溶 呈色反応:アンスロン + 硝酸銀 − ニンヒドリン + ビューレット −
【0011】次に、本発明に係わるオリゴ糖の製造方法
について説明する。本発明によるオリゴ糖は、キトサン
の部分加水分解によって調製したキトサンオリゴ糖と、
乳糖あるいは乳糖結合物との混合物に、β−グルコシダ
ーゼを作用させて、乳糖のガラクトース分子をキトサン
オリゴ糖分子中のグルコサミン分子に転移させることに
より得られる。ここで用いるβ−ガラクトシダーゼは、
その起源を特定することはなく、また高度に精製された
ものでなくてもよく、粗酵素の状態でも使用し得る。キ
トサンオリゴ糖は、キトサンを40℃で2〜3時間加水
分解後、アルカリで中和し、生成した分解物を活性炭に
吸着させた後、アルコールで溶出することにより調製し
得る。このようにして調製したキトサンの部分加水分解
物は、2〜5分子のグルコサミンが結合したオリゴ糖を
含む。
【0012】本発明で一方の出発原料として用いる乳糖
は、ガラクトースとグルコースがβ−1,4で結合した2
糖で、市販品をそのまま用いることができ、さらに全
乳、脱脂乳のような乳糖を一成分として含有する物質も
上記出発物質として使用し得る。
【0013】上記キトサンオリゴ糖および乳糖または乳
糖結合物に、β−ガラクトシダーゼを作用させるには、
キトサンオリゴ糖10〜50%と乳糖10〜50%を含
む溶液を基質として、pHを3〜8に調整し、これに酵素
を0.1〜200単位/mlの濃度で作用させるとよい。
反応温度は20〜50℃が適当であり、また反応時間は
オリゴ糖の収率に大きな影響を及ぼすので、最適反応時
間は実験により確認することが必要である。上記酵素反
応を所望時間行った後は、得られる反応混合物を90℃
以上の温度で2〜30秒間加熱して酸素反応を停止させ
る。
【0014】上記酵素反応により乳糖から遊離したガラ
クトースは、キトサンオリゴ糖に転移して、キトサンオ
リゴ糖に数分子のガラクトースがβ結合したオリゴ糖が
生成する。このようにして得られる反応混合物は、乾燥
して粉末化することによりそのまま利用できるが、活性
成分であるオリゴ糖の濃度を高めるために、必要に応じ
て活性炭カラムクロマトラフィーなどで精製して利用し
てもよい。さらに、陽イオン交換樹脂、例えば、DOW
−1等を利用してそれぞれのガラクトース結合キトサン
オリゴ糖に分別し、単離精製してもよい。
【0015】本発明により上述のごとくして得られるオ
リゴ糖は、優れた抗菌活性を示す。なお、本発明による
オリゴ糖は粉末形態でも、また、上記濃縮液の形態でも
抗菌性物質として歯みがき、靴の中敷等に用い得る。
【0016】以下に本発明の実施例を示す。
【実施例】乳糖200gと、キトサンを濃塩酸で40℃
で2時間部分加水分解して得られる生成物100gとを
700gの温水に溶解後、この溶液にクエン酸を加えて
pHを5.0 に調整後、β−ガラクトシダーゼ(商品名スミ
ラクトLL)10mgを加えて、37℃で5時間反応さ
せた。
【0017】次いで、得られた反応混合液を、100℃
で30秒間加熱して反応を停止させ、直径10cm×高
さ20cmの活性炭カラムに通して、上記反応混合液中
に生成したオリゴ糖を吸着させた。十分量の水を流し
て、上記反応で副生した単糖類を溶出後、上記吸着オリ
ゴ糖を10%エタノールで溶出した。得られた溶出画分
を減圧濃縮後凍結乾燥して白色のオリゴ糖粉末20gを
調製した。この粉末をさらに高速液体クロマトグラフィ
ーで分離精製し、メチル化分析、NMRなどで構造解析
した結果、このオリゴ糖粉末は前記の一般式で表される
ガラクトース結合キトサンオリゴ糖であることが確認さ
れた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(I)で示されるガラクトー
    ス結合キトサンオリゴ糖。 (Gal )n −(GlcNH2)m (I) (ただし、式中、Galはガラクトースを、GlcNH
    2はグルコサミンを表す。また、nおよびmは1〜3の
    整数を表す。)
  2. 【請求項2】 キトサンの部分加水分解物のキトサンオ
    リゴ糖と、乳糖あるいは乳糖結合物との混合物に、β−
    ガラクトシダーゼを作用させ、請求項1記載の一般式
    (I)で示されるガラクトース結合キトサンオリゴ糖を
    生成し、これを採取することを特徴とするガラクトース
    結合キトサンオリゴ糖の製造方法。
JP4070391A 1992-02-20 1992-02-20 ガラクトース結合キトサンオリゴ糖およびその製造方法 Pending JPH05230091A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100346577B1 (ko) * 2000-06-20 2002-07-26 주식회사 티씨 싸이언스 간세포 특이적인 담체 및 이의 dna와의 복합체
JP2004352673A (ja) * 2003-05-30 2004-12-16 Yaizu Suisankagaku Industry Co Ltd 抗癌剤及びそれを含有する飲食品

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