JPH0522831B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は冷凍室、冷蔵室とを備え、冷蔵室内に
独立して冷気を流通される区画室を設け、区画室
の冷気流通用ダンパー開閉装置に関する。

従来例の構成とその問題点 従来例を第７図〜第１２図に従い説明する。１
は冷蔵庫本体で、外箱２，内箱３、及びこれら両
箱間に充填された発泡断熱材４で構成され、区画
壁５により上部に冷凍室６、下部に冷蔵室７に区
画形成されている。又冷凍室の後部には、冷却器
８、及び送風機９が備えられている。１０は冷蔵
室天部に設けた区画室で、底面を断熱板１０ａ、
前面は開閉自在な断熱扉１０ｂと、天面、側面
は、夫々区画壁５，内箱３，温度調節装置１１で
断熱構造体として冷蔵室７とは略密閉して区画さ
れている。そして、温度調節装置１１は内部に冷
蔵室用のダンパー開閉装置１２と区画室用のダン
パー開閉装置１３と、冷蔵室７への冷気吐出口１
４、及び区画室１０への冷気吐出口１５を一体に
設けている。１６は通風ダクトで一端を送風機９
の吐出側に開口し、他端を分岐口１７によつて二
方向に分岐し、一方を冷蔵室用のダンパー開閉装
置１２に、他方を区画室用のダンパー開閉装置１
３に相対している。１８，１９，２０は夫々区画
壁５の断熱材２１で一体に形成された冷凍室吸込
風路、冷蔵室吸込風路、区画室用風路であり、先
端を冷却器８の下端面に相対して開口している。
２２，２３は夫々冷凍室吸込口，冷蔵室吸込口で
あり、２４は独立して区画室１０内に設けた吸込
口である。冷却器８で冷却された冷気は送風機９
によつて冷凍室６を冷却し、冷凍室吸込風路１８
を通じて冷却器８に戻される。また、通風ダクト
１６より冷蔵室用ダンパー開閉装置１２を介し、
吐出口より供給された後、冷蔵室吸込風路１９を
通じて冷却器８に戻る。一方、通風ダクト１６か
ら前記分岐口１７より分岐し、ダンパー開閉装置
１３を介し、吐出口１５より区画室１０に供給さ
れ、吸込口２４より区画室風路２０を通じ冷却器
８に戻され以後同様の作用を継続冷却する。そし
て、前記区画室１０の温度帯設定をするため前記
ダンパー開閉装置１３での冷気量制御が必要であ
り第１０図の如く温度調節装置１１の化粧パネル
１１ａ及び、断熱材１１ｂの一部に穴を明けた凹
部を設け、該凹部にダンパー開閉装置制御用つま
み２５を収納し、つまみ２５の一部を前記穴部を
介し前記ダンパー開閉装置１３の軸部１３ａに差
し込んだ構造にしていた。したがつて、温度帯設
定の操作は区画室底面１０ａの奥側となる為区画
室専用の温度帯切替操作としては操作性に難点が
あるばかりでなく目の死角となり、使い勝手の悪
いものであつた。又第１１図，第１２図におい
て、切替操作部２６を前記断熱扉１０ｂの側面前
面に設けると、区画室１０は低温度帯設定（−３
℃〜０℃）としている為、側壁との空間部が区画
室温度との差による結露といつた品質上の問題が
生じる。これを防止するため断熱材２７を必要と
するが、そのため区画室１０の内容積減となる。
又ダンパー開閉装置１３とは上下方向にＨ寸法、
左右方向にＷ寸法の差がある為、構造的にも複雑
となり、コスト高となつた。また、冷蔵室扉２８
を切替操作部２６と同一方向とした場合、冷蔵室
扉２８の内扉壁２８ａが90℃程度に冷蔵室扉２８
を開いた場合、切替操作部２６を覆い操作性に劣
るものであつた。

発明の目的 本発明は上記の点に鑑み、区画室の内容積減少
をまねく事なく、又結露問題等の品質問題のない
操作性、使い勝手にすぐれた切替機構を簡素な構
造で提供するものである。

発明の構成 この目的を達成する為に本発明は全周を断熱体
とした区画室で、これに相対して冷蔵室とは独立
して温度制御を行うダンパー開閉装置を設けてお
き、このダンパー開閉装置の温度帯切替を断熱扉
体下面に設けた切替操作部で、底面断熱体中に保
持したレバーと、ダンパー開閉装置に設けた回転
レバーとを連動させることにより、操作性、使い
勝手の悪さ、結露等の品質問題、更に構造の複雑
さ、区画室の内容積減を解消させるものである。

実施例の説明 以下本発明の一実施例を示す第１図〜第６図に
従い説明する。従来と同一構成においては同一符
号を付しその詳細な説明を省略する。

図において１１０は冷蔵室７の天部に設けた区
画室（以下低温室という）であり底面を断熱材１
１０ｃを介して上蓋１１０ｄと下蓋１１０ｅより
なる断熱材１１０ａ。前面を断熱材１１０ｆを介
して化粧板１１０ｇと裏板１１０ｈとシール用パ
ツキン１１０ｉよりなる開閉自在な断熱扉１１０
ｂで形成している。また、天面は区画壁５、側面
はシール部材２９を介して、前記上蓋１１０ｄの
側面で、内箱３に当接している。そして、奥面は
温度調節装置１１に当接せしめ、冷蔵室７とは略
密閉して区画されている。前記温度調節装置１１
は、内部に冷蔵室用ダンパー開閉装置１２、低温
室用ダンパー開閉装置１１３と、冷蔵室７への冷
気吐出風路１４と、低温室１１０への冷気吐出風
路１５を一体に設けてあり吐出口手前で段差３０
を設け冷気配分を施している。３１は低温室用冷
気吸込口３１ｂ、及び吐出口３１ａと、低温室用
のダンパー開閉装置１１３をビス等により取り付
けた一体の固定具１１３ｂで、断熱材１１ｂによ
り支持固定されている。１１３ｃは低温室用ダン
パー開閉装置のフラツプで、前記固定具吐出口３
１ａの端面に当接し、所定温度で開閉せしめられ
ている。ダンパー開閉装置１１３の軸１１３ａに
は回転レバー３２が断熱材１１ｂに覆われ、吐出
風路と遮断された空間１１ｃで挿入固定され、前
記回転レバー３２の端面３２ａと断熱材端面１１
ｄには冷気侵入防止用断熱部材３２ｂが圧接して
保持されている。又温度調節装置１１の化粧パネ
ル１１ａには低温室１１０よりの熱伝導を防止す
る為、低温室１１０の後端縁の相対面に平行に適
数個の穴部１１ｄを設け一体に設けた断熱材１１
ｂを前記化粧パネルと同一面まで突出せしめてい
る。低温室１１０の底面断熱板１１０ａの下蓋１
１０ｅの上には、保持レバー３３を下蓋１１０ｅ
と一体に設けた支点３３ａに挿入固定し、前端部
３３ｂには、保持レバー３３の操作をなすスライ
ドレバー３４をボス部３４ａを介して底面に固定
している。また、突出した一端には上蓋１１０ｄ
と一体に設けたリブ１１０ｊを介して断熱板１１
０ａの前面より前記突出した一端に挿入固定され
た操作ボタン３５で一連のレバーとし、底面断熱
板１１０ａ後端面部１１０ｋより、前記保持レバ
ー３３を突出させ、前記化粧パネル１１ａの相対
穴１１ｅを連通して前記回転レバー３２の八字状
穴３２ｃに慣通せしめている。

かかる構成において、操作ボタン３５を左右方
向に操作すると、保持レバー３３を連動させて動
作し、回転レバー３２を左右方向に動作させ、一
連に動く低温室用ダンパー開閉装置１１３の回転
角度を可変せしめ、所定の温度帯に制御する。３
３，３４の保持スライド各レバーは断熱材１１０
ｃを介して、夫々低温域とは縁切りされている
為、各レバー周縁への結露等の問題は生じない。
また、保持レバー３３，スライドレバー３４とも
低温室１１０の断熱板中に収まる為、低温室１１
０の内容積は減少することはない。又低温室１１
０を第６図の如く一体の組立品として、各レバ
ー、断熱扉１１０ｂ等、組立て後、冷蔵庫本体１
に内箱３の案内棚３ａにて挿入固定され、低温室
１１０への上縁部１１０ｌと区画壁５により別部
材を介して確実な固定をする事により、低温室の
前後へのバラツキはないものである。そして、前
記回転レバー３２と保持レバー３３の方向のみ設
定し組み込めば良い簡単な組み立てである。

発明の効果 以上の説明より明らかなように、本発明は区画
壁にて区画形成された冷凍室と、冷蔵室と、冷蔵
室内天部に設けた低温室を設け、前記低温室の底
面断熱板中に設けた保持レバーと、前記底面の前
面に設けた操作部ボタンとを一連し、温度調節装
置内に設けた低温室用のダンパー開閉装置の軸に
設けた回転レバーとを連結し、一連したレバーの
左右方向の動作を回転レバーにて回転させる事に
より、前記ダンパー開閉装置の軸を一定角度可変
することが出来るもので、操作部が低温室前面の
為、冷蔵庫天部に設け独立した温度帯を提供する
低温室の切替操作がしやすく、使い勝手の良いも
のであり、尚底面の断熱体下に設ける為、結露等
の問題がなく、又操作部を断熱扉の前面部側面に
設けた場合の低温室の内容積減少、構造の複雑
さ、結露問題、更に冷蔵室扉を開いた場合の内扉
に隠れることなく、操作性の難点も生じないもの
であり、更にレバー関係を含む区画室を一体化し
て取り付け出来る為、組み立てが容易であり簡単
な構造で切替効果を発揮するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す冷蔵庫の要部断
面図、第２図は第１図の冷蔵庫の断面図、第３図
は同第２図の冷蔵室温度調節装置の要部断面図、
第４図は第１図の底面断面図、第５図は第１図の
操作部の断面図、第６図は区画室の温度調節装置
の斜視図、第７図は従来例を示す冷蔵庫の断面
図、第８図は冷蔵室温度調節装置の要部断面図、
第９図は第７図の区画室部分の平面断面図、第１
０図は従来例を示す断面図、第１１図は他の従来
例を示す断面部、第１２図は第１１図の平面断面
図である。 ５……区画室、６……冷凍室、７……冷蔵室、
１０，１１０……区画室（低温室）、１０ａ，１
１０ａ……断熱板、１０ｂ，１１０ｂ……断熱
扉、１１……温度調節装置、１２……冷蔵室用ダ
ンパー開閉装置、１１３……区画室用ダンパー開
閉装置、１５……区画室用吐出口、１４……冷蔵
室用吐出口、３２……回転レバー、３３……保持
レバー、３４……スライドレバー、３５……操作
ボタン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 区画壁にて上部に区画形成された冷凍室と、
   下部に区画された冷蔵室と、前記冷凍室の後方に
   収められた冷却器と、前記冷蔵室の天部に設けら
   れ内部に冷気を流通させる区画室と、前記冷蔵室
   への冷気量を制御するダンパー開閉装置と、前記
   区画室への冷気量を制御するダンパー開閉装置
   と、前記二つのダンパー開閉装置を収めて、前記
   冷蔵室と区画室への冷気吐出通路を一体に形成し
   た温度調節装置とを備え、前記区画室は、底面、
   側面とも断熱材とし、前面を断熱扉、奥面に、前
   記温度調節装置に当接し、この区画室への冷気量
   の制御を前記ダンパー開閉装置の軸に設けた回転
   レバーと、前記区画室底面の断熱板中に設けた保
   持レバーと、前記断熱扉下面に設けた操作部にて
   連動させ、前記ダンパー開閉装置の軸を一定角度
   可変とせしめた事を特徴とする冷蔵庫。