JPH05227913A - 発酵調味料 - Google Patents

発酵調味料

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JPH05227913A
JPH05227913A JP4060993A JP6099392A JPH05227913A JP H05227913 A JPH05227913 A JP H05227913A JP 4060993 A JP4060993 A JP 4060993A JP 6099392 A JP6099392 A JP 6099392A JP H05227913 A JPH05227913 A JP H05227913A
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JP
Japan
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oligosaccharide
bond
disaccharide
seasoning
alcohol
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JP4060993A
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English (en)
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Shoichi Hirooka
正一 広岡
Hiroshi Nukada
寛 額田
Yuji Miyashita
雄次 宮下
Shoji Tsugi
昭次 都木
Kozo Shibuya
耕蔵 渋谷
Takanori Hara
高教 原
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Gun Ei Chemical Industry Co Ltd
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Gun Ei Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、呈味としてまろやかな苦甘味とコク
のある芳醇な風味を持ち、体調調節機能性を併せ持つ新
規な発酵調味料の提供を目的とする。 【構成】本発明の発酵調味料は、β−結合を有する二糖
類、或いは、α−結合を有する二糖類及びβ−結合を有
する二糖類を主成分とするオリゴ糖含有糖類をアルコー
ル発酵することにより得られるものである。 【効果】本発明の発酵調味料は、グルコース低含有、オ
リゴ糖高含有であり、呈味としてまろやかな苦甘味とコ
クのある芳醇な風味を持ち呈味改善効果に優れており、
加えてオリゴ糖高含有により体調調節機能性を併せ持
ち、広範囲な他分野において有利に用いることが出来
る。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は家庭用、業務用又は各種
食品の加工用等々として好適な発酵調味料に関する。即
ち、本発明の発酵調味料は、苦みを有するゲンチビオー
ス等のβ−結合オリゴ糖を成分とすること、又はニゲロ
ース等のα−結合オリゴ糖及び苦みを有するゲンチビオ
ース等のβ−結合オリゴ糖を成分とすることが特徴で、
呈味としてまろやかな苦甘味とコクのある芳醇な風味を
もちながら、その糖組成がグルコース低含有、オリゴ糖
高含有のものであって、体調調節機能性を併せもつもの
で、家庭用における利用を始め、かまぼこ、竹輪、揚げ
かま等の水産練製品、佃煮、味付のり、みりん干、塩
辛、珍味などの水産加工品、餃子、シューマイなどの中
華惣菜、煮物、和え物などの和風惣菜、ハンバーグなど
の洋風惣菜等の惣菜類、めんつゆ、天つゆなどのつゆ
類、コーンスープ、ポタージュスープなどのスープ類、
焼肉のタレ、蒲焼きのタレなどのタレ類、ハンバーグソ
ース、デミグラスソース、パスタソースなどのソース
類、ハム、ソーセージ、ベーコンなどの畜肉加工品、醤
油漬、酢漬、粕漬、浅漬などの漬物、生中華麺、生うど
ん、餃子の皮などの小麦粉加工品、ケチャップ、マヨネ
ーズ、ドレッシングなどの洋風酸味調味品、ポン酢、す
し酢、サラダ酢などの和風酸味調味品、飲料、酒類、米
飯、パン、米菓、和菓子、洋菓子、冷菓、缶詰、びん
詰、チューブ詰、乳製品、ペースト類、ジャム、カレー
及び調味済食品、即席飲食品、粉末タイプ食品などの各
種食物用としての利用、更には、餌料、飼料、ペットフ
ード等として家畜、家禽その他蜜蜂、蚕、魚等の飼育用
としての利用、肥料、土壌改良剤等用としての利用、果
実、野菜、草花などの作物育成用としての利用、化粧
水、口紅、リップクリーム等の化粧品用としての利用、
健康食品、機能性食品用としての利用、口中清涼剤、う
がい薬、内服薬等の医薬用としての利用、その他、歯み
がき、洗髪料、洗剤、入浴剤等の各種日用品としての利
用、或いは、タバコ等々の各種の多分野に利用できる新
規な発酵調味料に関する。
【従来の技術】みりんは我が国独特の高糖分のアルコー
ル調味料である。みりんは酒税法における酒類に分類さ
れ、その本みりんに該当するものは次のように定義され
ている。米及び米麹に焼酎又はアルコールを加えて濾
したもの 米、米麹及び焼酎又はアルコールにみりん
その他政令で定める物品を加えて濾したもの、である。
即ち、みりんは、主原料として米(もち米、うるち
米)、焼酎又はアルコールを用いるが、その他酒税法で
許可されているとうもろこし、ぶどう糖、水あめ、たん
ぱく質分解物、有機酸類、アミノ酸塩などを用いてアル
コール存在下での熟成工程により作られているアルコー
ル調味料である。一方、みりんの代替品として酒税法の
酒類には含まれない「みりん類似調味料」が相当量利用
されている。これには食塩を含んでいる塩みりん系の
「発酵調味料」と甘味系の「みりん風調味料」とがあ
る。前記発酵調味料は酒類の醸造形式を基本とするもの
で、一般には米、米麹を主原料として、食塩の存在下で
のアルコール発酵工程と発酵液に種々の糖質などの原料
を加えて消化熟成させる熟成工程によりつくられている
アルコール系調味料である。前記みりん風調味料は発酵
形式を伴わず、アルコール存在下での熟成工程もなく、
主原料の水あめ、ぶどう糖に有機酸類、アミノ酸類、香
料、香味などを混合してつくられるアルコール1%未満
の甘味調味料である。これら調味料等を分類すると、酒
類の「みりん」と、非酒類の「発酵調味料」と、「みり
ん風調味料」とに大別されるが、一般的にはその主成分
は次の通りである。即ち、みりんはアルコール分13.
5〜14.4%、糖分43〜48%である。発酵調味料
はアルコール分7〜13%、糖分10〜30%、食塩2
%程度である。みりん風調味料はアルコール分0.5〜
0.9%、糖分40〜60%である。以上説明した如
く、従来における発酵調味料、みりん、みりん風調味料
等は原料、製法、品質は異なるものであるが、基本的に
は澱粉質原料からの糖化物を最大限利用する原理に基づ
くため、糖分としてはいずれも澱粉の構成単位であるグ
ルコースを高濃度に含有するものであった。即ち、グル
コースはおだやかな甘味特性を有し、発酵調味料、みり
ん、みりん風調味料等のきわめてデリケートな香味を生
かすのに最適であり、このグルコースの甘味特性による
調味効果が、上述した調味料の風味の骨格である。これ
に対して更に苦味付加を基本的呈味成分とした調味料類
は従来の技術にはなかったものである。
【発明が解決しようとする課題】我が国では生活が豊か
になって食生活が多様化し、加工食品、調理済み食品や
ファーストフードなどの利用が急激に増加してきてお
り、食生活に対する考え方、加工食品等に対する要求も
益々多様化している。このような背景のもと、調味料に
おいても目的に応じた品質設計が求められているが、み
りんは酒類に属し、酒税が課せられていると同時に、酒
税法によって製造法、原料等が厳しく規定されており、
調理用や加工食品用に適した品質に改良しようとしても
限界があった。このために、従来においては酒類ではな
く食品として製造される発酵調味料およびみりん風調味
料が開発されてきたが、これらもみりんを意識した代替
品としての性格からその構成糖分はグルコースを主体と
するもので、グルコースの甘味特性による調味効果を期
待するものであった。本発明は、上述した従来からある
調味料等とは異なり、その糖組成がグルコース低含有、
オリゴ糖高含有のものであって、そのオリゴ糖成分とし
ては苦味を有するゲンチビオース等のβ結合オリゴ糖を
含有すること又はニゲロース等のα−結合オリゴ糖及び
苦味を有するゲンチビオース等のβ結合オリゴ糖を含有
することが特徴で、呈味としてまろやかな苦甘味とコク
のある芳醇な風味により、従来の調味料と比較して、呈
味改善効果の優れた新規な発酵調味料を提供することを
目的とするものである。
【発明の構成】
【課題を解決するための手段】以下に本発明を詳しく説
明する。食物の味は、甘味、酸味、塩味、苦味という四
つの味、即ち四原味が基本になり、これにうま味、辛味
などの味が加わって、更に堅さ、温度、弾力、粘りなど
の物理性と、形、色、香り、食べる環境や体の条件など
の生理的、心理的条件が総合されておいしさが決定され
るといわれている。この四原味のうちで、甘味、塩味、
酸味の三つの味は、それぞれ砂糖、塩、酢という原味と
同じ味を持つ単独の食品が存在し、これらは基礎調味料
として広く利用されている。これに対して四原味のうち
で、苦味については単独で広く利用されている食品はほ
とんどなく、たとえ存在するものがあったとしても苦味
はそのままでは決してよい味ではなく、苦味物質単独で
は風味的に価値がないとされている。しかしながら、例
えば、コーヒーの苦味、コーラ飲料の苦味、日本茶の苦
味、ココアやチョコレートの苦味、ビールの苦味、八丁
味噌の苦味、柑橘類やマーマレードの苦味などは、これ
ら飲食品の独特な味を構成する上で重要な役割を持ち、
嗜好上重要なものとなっている。即ち、調味された中で
の適量の苦味は、味に複雑さをもたせて飲食品にしまり
と力を与え、食品の味に大きな影響を与える風味増強物
質である。有用な苦味物質としては、上述の飲食品に関
係するものであるが、コーヒーやコーラ飲料及び日本茶
の苦味はカフェイン、ココアやチョコレートの苦味はテ
オブロミン、ビールに利用されるホップ中の苦味はフム
ロンとルプロン、柑橘類である夏みかんやグレープフル
ーツの苦味はナリンギン等があげられる。一方、酸糖化
法により生産されるぶどう糖(グルコース)製品は苦味
物質を含有し、その成分はオリゴ糖のゲンチビオースで
あることが知られている。これら苦味物質を含有する飲
食品または、その苦味成分単体を風味増強物質として、
例えば、その文字通り、味を調える目的で使用される調
味料類に対して利用することは特に効果的であり、理に
かなっている。本発明に係わる発酵調味料は、β−結合
を有する二糖類か又はβ−結合を有する二糖類を主成分
とするオリゴ糖含有糖類をアルコール発酵するか、或い
はまた、α−結合及びβ−結合を有する二糖類か又はα
−結合及びβ−結合を有する二糖類を主成分とするオリ
ゴ糖含有糖類をアルコール発酵することにより得られる
ものである。このオリゴ糖含有糖類は澱粉の酸加水分解
によって得ることができる。即ち、澱粉は植物の光合成
によって生産される高分子炭水化物で、グルコースの重
合体からできている。このグルコースの結合はα−1,
4結合およびα−1,6結合のグルコシド結合であり、
理論的には稀酸と共に加熱すると容易にグルコースまで
加水分解される。しかしながら、工業的に採用される加
水分解の条件においては、実際には澱粉分子は非常に低
い濃度においても均一の溶液とはならず、ミセルを作っ
て、加水分解を受け難い部分があり、更に澱粉や酸の濃
度あるいは反応温度が高い場合にはいったん生じたグル
コースの逆合成が起こってα−結合のニゲロース等及び
β−結合のゲンチビオース等が生成し澱粉を完全にグル
コース単位にすることは困難である。このように、酸糖
化法による澱粉の加水分解後には主成分のグルコースの
他に相当量のオリゴ糖を含有する有用なオリゴ糖含有糖
類が得られる。ここにおいて生成含有するα−結合オリ
ゴ糖としてはニゲロースの他に、コージビオース、イソ
マルトース、マルトース、α−トレハロースであり、β
−結合オリゴ糖としてはゲンチビオースの他に、ラミナ
リビオース、ソホロース、セロビオース、β−トレハロ
ースである。これらのオリゴ糖の中で、ゲンチビオース
は構造においてC1−C6のβ−結合のため苦味を呈する
ことが特徴である。またこれらのオリゴ糖はゲンチビオ
ースのように酵母では発酵されにくい性質を有するもの
がほとんどである。本発明において、β−結合を有する
二糖類か、又は、β−結合を有する二糖類を主成分とす
るオリゴ糖含有糖類をアルコール発酵させる原理的な理
由は、その成分中に共存する発酵性糖のグルコースを発
酵させることによってアルコール成分となし、この特性
を積極的に利用して難発酵性糖の苦味を有するゲンチオ
ビース等のβ−結合オリゴ糖を残糖せしめて発酵調味料
成分の主体とするものである。また、α−結合及びβ−
結合を有する二糖類か、又は、α−結合及びβ−結合を
有する二糖類を主成分とするオリゴ糖含有糖類をアルコ
ール発酵させる原理的な理由は、その成分中に共存する
発酵性糖のグルコースを発酵させることによってアルコ
ール成分となし、この特性を積極的に利用して難発酵性
糖のニゲロース等のα−結合オリゴ糖及び苦味を有する
ゲンチオビース等のβ−結合オリゴ糖を残糖せしめて発
酵調味料成分の主体とするものである。これらのオリゴ
糖は難消化性であり、ヒトの健康に好ましい影響を及ぼ
すビフィズス菌の増殖効果などの体調調節機能性を有す
ることが知られている。本発明の発酵調味料に用いるオ
リゴ糖含有糖類の製造方法に関しては、例えば酸糖化法
では特開平3−31294号等があり、酵素法では特開
平2−219584号等が知られている。本発明におけ
るオリゴ糖含有糖類は、上述したβ−結合オリゴ糖を含
有するもの、又は、α−結合オリゴ糖及びβ−結合オリ
ゴ糖を含有するものであれば特に制限はない。以上の原
理を実施して得た本発明の発酵調味料は、グルコース低
含有、オリゴ糖高含有のものであって、まろやかな苦甘
味とコクのある芳醇な風味が特徴である。このような特
徴を有する発酵調味料は本発明が最初の提示である。な
お、アルコール発酵液に後からゲンチビオース等のオリ
ゴ糖含有糖類を加えることは容易であるが、当該方法で
はアルコール発酵によって得られる呈味成分及び香気成
分において、本発明の発酵調味料とは明白な差がある。
アルコール発酵の原理は酵母を糖液中で嫌気的に培養す
ることにより行われるが、酵母としては一般に糖からの
アルコール生成率の高いSaccharomyces属
が利用される。例えばSaccharomyces c
erevisiae、Saccharomyces f
ormosensis、Saccharomyces
ellipsoideus、Saccharomyce
s fragilis等が用いられるが、本発明におけ
るアルコール発酵のための酵母の種類は問わない。β−
結合を有する二糖類か、又は、β−結合を有する二糖類
を主成分とするオリゴ糖含有糖類をアルコール発酵する
ための条件としては、糖濃度5%以上、発酵温度5〜3
5℃、発酵期間5〜20日が望ましいが、固定化増殖菌
体等による連続発酵方式も可能である。更に、α−結合
及びβ−結合を有する二糖類か、又は、α−結合及びβ
−結合を有する二糖類を主成分とするオリゴ糖含有糖類
をアルコール発酵するための条件としても、糖濃度5%
以上、発酵温度5〜35℃、発酵期間5〜20日が望ま
しく、固定化増殖菌体等による連続発酵方式も可能であ
る。
【実施例】以下に本発明の実施例を詳細に説明するが、
本発明はかかる実施例に限定されるものではない。 [反応例1]反応例としては特開平3−31294号に
記載される反応例1に準じた。即ち、内容量3000m
lの撹拌機(30r.p.m)付の単缶式糖化缶(加圧
缶)を用いた。仕込水2000mlにシュウ酸を加えて
pH1.7に調整した。これにコーンスターチ1400
gを加えて澱粉乳とし、温度140℃で糖化した。糖化
温度140℃まで要した時間は25分であった。140
℃に上がってから撹拌機を回転させ、糖化進行の均一化
をはかりながら40分間糖化した。糖化終了後、炭酸カ
ルシウムを加えpH5.6まで中和し、濾過、イオン交
換精製、活性炭精製、濃縮してα−結合及びβ−結合を
有する二糖類を主成分とするオリゴ糖含有糖類を得た。
このオリゴ糖含有糖類は水分24.5%、固形分75.
5%、固形あたりの糖組成は主にグルコースからなるD
P1区分74.3%、主にゲンチビオースからなるDP
2区分20.6%、DP3以上のオリゴ糖区分5.1
%、オリゴ糖合計25.7%で、まろやかな苦味を有す
るものであった。 [実施例1]前記反応例1にて得られたオリゴ糖含有糖
類300gに、酒粕分解液(アルコール分18%、塩分
8.5%、糖分3%のものを使用)100ml、酵母エ
キス0.7g、リン酸二アンモニウム0.5g、リン酸
一カリウム0.5gを混合し、純水を加えて発酵原液1
000ml(Brix度22)とした。これに酵母(S
accharomyces cerevisiae種の
培養液)10mlを加えて、温度30℃で10日間アル
コール発酵を行った。発酵液は珪藻土を濾過助剤として
濾過を行った後に、65℃で10分間加熱処理して発酵
調味料とした。この発酵調味料はBrix度13.2、
pH3.7、アルコール分13.4%、塩分2.5%
で、固形(Brix度)あたりの糖組成は、主にグルコ
ースからなるDP1区分4.8%、主にゲンチビオース
からなるDP2区分69.1%、DP3以上のオリゴ糖
区分26.1%、オリゴ糖合計95.2%で、まろやか
な苦甘味とコクのある芳醇な風味をもちながら、その糖
組成がグルコース低含有、オリゴ糖高含有を特徴とする
ものであった。 [比較例1]本発明の発酵調味料と成分を比較するた
め、市販の発酵調味料(料理酒)の分析を行ったとこ
ろ、当該発酵調味料(料理酒)はBrix度13.5、
pH3.8、アルコール分10%、食塩分1.6%で固
形(Brix度)あたりの糖組成は主にグルコースから
なるDP1区分93.7%、主にマルトースからなるD
P2区分4.8%、DP3以上のオリゴ糖区分1.5
%、オリゴ糖合計6.3%で、その糖組成はグルコース
高含有、オリゴ糖低含有で、ゲンチビオース等のβ−結
合オリゴ糖を含まず苦味は認められなかった。 [比較例2]本発明の発酵調味料と成分を比較するた
め、市販のみりん(本みりん)の分析を行ったところ、
該みりん(本みりん)はBrix度44.5、pH5.
3、アルコール分14%、食塩分0%で、固形(Bri
x度)あたりの糖組成は主にグルコースからなるDP1
区分75.6%、主にマルトースからなるDP2区分1
2.5%、DP3以上のオリゴ糖区分11.9%、オリ
ゴ糖合計24.4%で、その糖組成はグルコース高含
有、オリゴ糖低含有であり、ゲンチビオース等のβ−結
合オリゴ糖を含まず苦味は認められなかった。 [比較例3]本発明の発酵調味料と成分を比較するた
め、市販のみりん風調味料の分析を行ったところ、当該
みりん風調味料はBrix度54.7、pH4.7、ア
ルコール分0.8%、食塩0%で、固形(Brix度)
あたりの糖組成は主にグルコースからなるDP1区分5
5.0、主にマルトースからなるDP2区分24.9
%、DP3以上のオリゴ糖区分20.1%、オリゴ糖合
計45%で、その糖組成はグルコース高含有、オリゴ糖
低含有であり、ゲンチビオース等のβ−結合オリゴ糖を
含まず苦味は認められなかった。
【発明の効果】本発明によれば、β−結合を有する二糖
類か又はβ−結合を有する二糖類を主成分とするオリゴ
糖含有糖類、或いは、α−結合及びβ−結合を有する二
糖類か又はα−結合及びβ−結合を有する二糖類を主成
分とするオリゴ糖含有糖類をアルコール発酵することに
より、従来から存在する発酵調味料、みりん、みりん風
調味料などの糖成分とは全く異なって、グルコース低含
有、オリゴ糖高含有であり、まろやかな苦甘味とコクの
ある芳醇な風味を持つ新規な発酵調味料を提供すること
ができる。即ち、本発明の発酵調味料は、従来の調味料
類に比較して、呈味改善効果の優れたものであり、加え
てオリゴ糖高含有により体調調節機能性を併せ持つもの
で、家庭用、業務用又は各種食品の加工用等々として多
分野において有利に用いられる新規な発酵調味料であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 都木 昭次 群馬県高崎市大八木町622番地 群栄化学 工業株式会社内 (72)発明者 渋谷 耕蔵 神奈川県津久井郡藤野町410−1番地 味 彦発酵株式会社内 (72)発明者 原 高教 神奈川県津久井郡藤野町410−1番地 味 彦発酵株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オリゴ糖含有糖類をアルコール発酵するこ
    とにより得られ、且つ、呈味として苦甘味を有すること
    を特徴とする発酵調味料。
  2. 【請求項2】オリゴ糖含有糖類におけるオリゴ糖が、β
    −結合を有する二糖類から成るものであるか、又は、β
    −結合を有する二糖類を主成分として成るものである請
    求項1記載の発酵調味料。
  3. 【請求項3】オリゴ糖含有糖類におけるオリゴ糖が、α
    −結合及びβ−結合を有する二糖類から成るものである
    か、又は、α−結合及びβ−結合を有する二糖類を主成
    分として成るものである請求項1記載の発酵調味料。
  4. 【請求項4】オリゴ糖含有糖類におけるオリゴ糖のβ−
    結合を有する二糖類が、ゲンチビオース、ラミナリビオ
    ース、ソホロース、セロビオース、β−トレハロースの
    中から選ばれる1種又は2種以上のものである請求項2
    記載の発酵調味料。
  5. 【請求項5】オリゴ糖含有糖類におけるオリゴ糖のα−
    結合を有する二糖類が、ニゲロース、コージビオース、
    イソマルトース、マルトース、α−トレハロースの中か
    ら選ばれる1種又は2種以上のものであり、且つ、オリ
    ゴ糖含有糖類におけるβ−結合を有する二糖類がゲンチ
    ビオース、ラミナリビオース、ソホロース、セロビオー
    ス、β−トレハロースの中から選ばれる1種又は2種以
    上のものである請求項3記載の発酵調味料。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009171963A (ja) * 2007-12-26 2009-08-06 Ueno Fine Chem Ind Ltd 食品用日持ち向上剤および日持ち向上方法

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