JPH052276U - 自動精算機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 後払可能な自動精算機を提供する。 【構成】 挿入された乗越し定期券に記録されているデ
ータを基に演算処理して乗越精算額を算出し、その算出
された乗越精算額の金銭の投入を条件に精算券の発券又
は返却される定期券に出場許可データを書込む自動精算
機において、乗越精算額の金銭の後払いを選択するとき
に操作される後払釦と、後払い選択手段が操作されたと
きに定期券に乗越精算額のデータを書込む磁気ヘッド
と、定期券に乗越精算額のデータが書込まれたときに精
算券を発券し又は返却される定期券に出場許可データを
書込む精算制御器とからなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は自動精算機に係り、特に定期券で乗越乗車したときに便利なものに関 する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、駅務機器の自動化が進み、乗越乗車時の精算も自動精算機で行なわれる ようになってきている。この自動精算機は、乗越しの乗車券又は乗越しの定期券 を自動精算機の本体（以下、本体という）に挿入すると、挿入された乗車券又は 定期券に記録されているデータを基に演算処理して乗越し精算額を算出し、その 算出された乗越精算額の金銭（プリペイドカードを含む）が投入されると精算券 を発券するように構成されている。

【０００３】 また、乗越しの定期券の場合は、返却される定期券に出場許可データを書込み 、精算券の発券を省略することも提案されている（例えば、特公昭５４−１９２ ００号公報、特公昭５６−３５２２７号公報）。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来の自動精算機は、精算額の金銭の投入がなければ精算 券の発券又は出場データの書込みが行なわれないようになっているので、金銭を 持合せていない利用者（乗客）や小額金銭を持合せていない利用者に不便を強い る欠点があった。

【０００５】 殊に、利用者のうち、定期券利用者は、自社線を繰返し利用する顧客であるの で、乗越精算金を後払いとしても不都合はなく、むしろ後払可能とすることによ り利用客へのサービスの向上を図ることができる。

【０００６】 そこで、本考案は、定期券で乗越した場合は、利用客の選択により後払いが可 能になる自動精算機の提供を目的にしている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記目的を達成するために、挿入された乗越し定期券に記録されて いるデータを基に演算処理して乗越請求額を算出し、その算出された乗越請求額 の金銭の投入を条件に精算券の発券又は返却される定期券に出場許可データを書 込む自動精算機において、前記乗越精算額の金銭の後払いを選択するときに操作 される後払い選択手段と、前記後払い選択手段が操作されたときに定期券に乗越 精算額のデータを書込む精算額書込み手段と、定期券に乗越精算額のデータが書 込まれたときに精算券を発券し又は返却される定期券に出場許可データを書込む 精算制御手段と、を有することを特徴としている。

【０００８】

【作用】

上記構成において、後払い選択手段が操作されたときは、返却される定期券に 精算額書込み手段により乗越精算額のデータが書込まれる。そして、精算制御手 段により精算券が発券され、又は返却される定期券に出場許可データが書込まれ る。これにより、その定期券を所持する利用者は、出場することが可能となる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案を図面に基づいて説明する。図１は、一実施例に係る自動精算機 の正面図であって、その本体１の接客パネル１ａの上部には、精算額や利用客へ のメッセージを表示する表示部２と、その表示部２の下方左側から順に精算の基 礎とされる乗車券（図示せず）又は定期券イを挿入するための乗車券挿入口３と 、精算を硬貨で行なうときのコイン投入口４と、このコイン投入口４の下方に設 けられた精算を紙幣又はカードで行うときの紙幣挿入口５が設けられ、さらにこ の紙幣挿入口５の左隣りには、精算金を後払いするときに押下される後払釦６が 設けており、そして、これら紙幣投入口５及び後払釦６の下方には、精算券及び 釣銭の排出口７が設けられている。また、図中Ｃは、本体１を総括的に制御する マイクロコンピュータからなる制御器である。

【００１０】 図２は、本体１を駆動制御するための制御器Ｃの電気的構成を示すものであっ て、ＲＯＭ２０に格納されているシステムデータとＲＡＭ２１に格納されている ワーキングデータとを用いて演算処理する中央処理部（ＣＰＵ）２２を中心に構 成されている。このＣＰＵ２２には、Ｉ／Ｏユニット２３を介して表示部２の表 示ドライバ２４と、乗車券挿入口３から挿入された乗車券又は定期券イに記録さ れているデータを読取り又は新たなデータを書込むための磁気ヘッドＨ（図１に は図示せず）のリード・ライトドライバ２５と、後払釦６とが接続されている。 なお、Ｉ／Ｏユニット２３には、本体１中に組込まれている検銭器等の駆動を行 なう各種のドライバやセンサ等が接続されているが、本考案の説明に直接関係し ないので省略されている。

【００１１】 次に、図３のフローチャートを用いて、本実施例に係る自動精算機の制御動作 について説明する。今、定期券イの利用者が乗越しをして本体１で精算するもの とする。先ず、定期券イが乗車券挿入口３に挿入される（ステップ１００肯定。 以下、ステップをＳとする。）。これにより、本体１では、周知の自動精算機と 同様に、定期券イに記録されているデータを演算処理して精算額を算出し、その 精算額が表示部２に表示される。図１の例では、その精算額は１２８０円と表示 されている（Ｓ１１２，Ｓ１１４）。

【００１２】 乗越精算をコイン投入口４又は紙幣挿入口５に金銭を挿入して行うときは、従 来どおりの精算処理が行なわれるが（Ｓ１１６肯定、Ｓ１２４）、小額金銭を持 合せていない場合、又は現金を持合せていない場合は、後払釦６が押下される（ Ｓ１１６否定、Ｓ１１８肯定）。この場合、本体１に挿入された定期券イにリー ド・ライトドライバ２５及び磁気ヘッドＨを介して精算額のデータが書込まれる （Ｓ１２０）。そして、精算額のデータの書込まれた定期券イは乗車券挿入口３ から返却されるとともに、排出口７に精算券が放出される（Ｓ１２２）。したが って、利用者はその精算券を用いて出場することができる。なお、返却される定 期券イに出場許可データを記録し、精算券発券を省略しているときは、その返却 された定期券で出場することができる。

【００１３】 後払いで出場した利用者は、その後、金銭を持合せたときに、最寄の駅に設置 してある本体１に定期券イを挿入し、かつ精算額に見合う金銭を投入して精算が 行なわれる。なお、未精算の定期券イが、その後、自動改札機に挿入されたとき は、自動改札機の案内表示部に精算を促す案内を行なうようにするとよい。

【００１４】 以上にように、本実施例に係る自動精算機は、定期券イで乗越乗車した際、後 払釦６を押下することにより後払いで出場することができるので、利用者にとっ て極めて便利なものとすることができる。

【００１５】 上述の実施例では、後払釦６が押下されると一律に精算券が発券されるように したが、挿入された定期券イの未使用分に当る価値を担保して精算券を発券する ようにしてもよい。すなわち、挿入された定期券イがその時点で払戻しされた際 の払戻金額が精算額以上のときに後払ができるようにしてもよい。このようにす ることにより、精算金が回収できなくなる不都合は防止される。また、未精算の 定期券イがその後使用され、その使用により担保価値が減少して精算額未満にな ったときは、その定期券イによる自動改札機の通過を阻止するようにするように してもよい。

【００１６】

【考案の効果】

挿入された乗越し定期券に記録されているデータを基に演算処理して乗越精算 額を算出し、その算出された乗越精算額の金銭の投入を条件に精算券の発券又は 返却される定期券に出場許可データを書込む自動精算機において、乗越精算額の 金銭の後払いを選択するときに操作される後払い選択手段と、後払い選択手段が 操作されたときに定期券に乗越精算額のデータを書込む精算額書込手段と、定期 券に乗越精算額のデータが書込まれたときに精算券を発券し又は返却される定期 券に出場許可データを書込む精算制御手段とを有するようにしたので、乗越乗車 したときは後払で精算でき、定期券利用者にとっては極めて便利な自動精算機と することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る自動精算機の正面図で
ある。

【図２】制御器の電気的構成を示すブロック図である。

【図３】制御動作示すフローチャートである。

【符号の説明】

１ 自動精算機の本体（本体） ２ 表示部 ３ 乗車券挿入口 ６ 後払釦 Ｃ 制御器（精算制御手段） Ｈ 磁気ヘッド（精算額書込手段）

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 挿入された乗越し定期券に記録されてい
   るデータを基に演算処理して乗越請求額を算出し、その
   算出された乗越請求額の金銭の投入を条件に精算券の発
   行又は返却される定期券に出場許可データを書込む自動
   精算機において、前記乗越精算額の金銭の後払いを選択
   するときに操作される後払い選択手段と、前記後払い選
   択手段が操作されたときに定期券に乗越精算額のデータ
   を書込む精算額書込み手段と、定期券に乗越精算額のデ
   ータが書込まれたときに精算券を発券し又は返却される
   定期券に出場許可データを書込む精算制御手段と、を有
   することを特徴とする自動精算機。