JPH0522693A - ビデオプリンタの画質調整回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画質調整時、前回調整をした調整値を選択的
に読出して、前回プリントアウトされた印写画とモニタ
画面上に得られる画像との相関関係を比較し、精度良く
画質調整が行える調整回路を提供する。 【構成】 ビデオプリンタの画質調整回路に関し、画質
調整手段１６にて設定された調整値を保持するためのメ
モリ２７と、メモリ２７に保持された調整値を選択的に
読出すようにした切換スイッチ２８とを設け、画質調整
時に、切換スイッチ２８を制御してメモリ２７に保持さ
れた調整値を選択的に読出し、プリントアウトする印写
画の画質を精度良く調整する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、印写するビデオ信号の
モニタ出力機能及び印写画質の調整機能を備えたビデオ
プリンタの画質調整回路に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、モニタ出力機能及び印写画質の調
整機能を備えたビデオプリンタは、例えば特開昭６３−
１７９６７７号公報（Ｈ０４Ｎ ５／９１）に記載され
ているように、略図２に示すように構成されている。

【０００３】まず、入力端子１のアナログの入力ビデオ
信号は入力処理回路２のＹＣ分離回路３に供給され、こ
の分離回路３により入力ビデオ信号は輝度信号と搬送波
色信号とに分離される。

【０００４】そして、分離回路３の輝度信号はそのまま
Ａ／Ｄ変換回路４に供給され、また分離回路３の搬送波
色信号はデコーダ５によりＲ−Ｙ、Ｂ−Ｙの色差信号に
変換されてＡ／Ｄ変換回路４に供給される。これによ
り、Ａ／Ｄ変換回路４ではデジタル変換が行われ入力ビ
デオ信号の輝度データ、２種類の色差データが形成され
る。さらに、Ａ／Ｄ変換回路４の各データがフレームメ
モリ構成の印写情報保持用のメモリ６に供給され、デジ
タル変換された入力ビデオ信号がメモリ６に書込まれ
る。

【０００５】メモリ６に書込まれた各データはモニタ出
力側のＤ／Ａ変換回路７に読出されてアナログ変換さ
れ、このアナログ変換により形成された輝度信号、両色
差信号がモニタ出力処理回路８のＹＣ重畳回路９、エン
コーダ１０に夫々に供給される。ここで、エンコーダ１
０は色噛合変調処理が行われ搬送波色信号が再構成さ
れ、さらに彩度調整回路１１によりレベル調整が行われ
て重畳回路９に供給される。この重畳回路９は輝度信号
に搬送色信号を重畳して合成し、入力ビデオ信号と同様
のアナログのモニタビデオ信号を作成する。そして、こ
のモニタビデオ信号が出力端子１２からモニタテレビ等
に供給されてモニタ表示される。

【０００６】また、メモリ６に書込まれた所望の画面の
各データは、印写指令等に基づき印写データとして全体
の制御を行うマイクロコンピュータ１３、駆動回路１
４、印写ヘッド１５からなる印写処理回路に供給され、
印写ヘッド１５により、例えば昇華型の熱転写で上記所
望の画面のカラー印写画がプリントアウトされる。

【０００７】ところで、モニタ出力処理回路８には画質
調整手段として画質調整ボリウム用の可変抵抗１６が設
けられ、この可変抵抗１６により彩度調整する場合、電
源端子１７の直流電圧Ｖccを分圧した摺動片の調整値の
電圧（以下画質調整電圧という）が彩度調整回路１１に
印加される。

【０００８】そして、彩度調整回路１１は図３に示すよ
うに、電圧制御増幅回路（以下ＶＣＡという）１８、切
換スイッチ１９、及びＶＣＡ１８の制御電圧調整用の可
変抵抗２０、抵抗２１、２２、２３からなり、ＶＣＡ１
８は抵抗２２を介した画質調整電圧により利得制御され
る。

【０００９】さらに、エンコーダ１０の搬送波色信号と
この信号をＶＣＡ１８により増幅した信号とがスイッチ
１９に供給され、このスイッチ１９がバーストゲートパ
ルス作成回路（図示せず）のバーストゲートパルスによ
り切換わり、バーストゲート期間のみスイッチ１９の出
力信号がＶＣＡ１８の増幅後の信号から増幅前の信号に
切換わり、バースト信号を元の基準レベルに保持して搬
送波色信号を画質調整電圧に応じたレベルに調整する。
この調整により、出力端子１２のモニタビデオ信号の画
質（彩度）が画質調整電圧に応じて変化する。

【００１０】また、画質調整電圧により印写画の画質を
調整するため、可変抵抗１６の摺動片の画質調整電圧が
デジタル変換されてそのままコンピュータ１３に取込ま
れ、コンピュータ１３の演算回路２４により、画質調整
電圧に応じた補正係数ｋが設定され、この係数ｋを用い
て、例えば次式にて画質調整演算が実行される。

【００１１】

【数１】

【００１２】この画質調整演算により、メモリ６から読
出された輝度データｙ₀及び色差データｕ₀、ｖ₀はデー
タｙ及びｕ、ｖに調整されて駆動回路１４に供給され、
プリントアウトされる印写画も画質調整電圧に応じて変
化する。

【００１３】尚、上記の画質調整手段では、彩度調整の
みしか記載していないがこのほかに色相調整、輝度調
整、コントラスト調整等も同様に調整ボリウム用の可変
抵抗が設けられており、この可変抵抗を調整することに
より各調整が行えるのはもちろんである。

【００１４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のビデ
オプリンタの画質調整回路の場合、各画質調整を行って
プリントアウトした後、さらに印写画の画質を調整した
いときは、プリントアウトした印写画を見ながら各画質
調整電圧を変化させて調整を行っていた。このため、画
質を評価する方法としては、プリントアウトされた印写
画しかなく、所望印写画の画質を精度良く得られないと
いう問題が生じていた。

【００１５】一般にモニタ画面上に得られる画像とプリ
ントアウトされた印写画とは色の再現範囲、輝度の再現
範囲が異なる。したっがて、精度良く所望の印写画の画
質を得るには、プリントアウトした印写画とモニタ画面
上に得られる画像との相関関係が判ると調整がしやすく
なる。

【００１６】本発明は、プリントアウトした印写画とモ
ニタ画面上に得られた画像との相関関係を視覚的に比較
し、精度良く印写画の画質調整が行えるビデオプリンタ
の画質調整回路を提供することを目的とする。

【００１７】

【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明のビデオプリンタの画質調整回路において
は、画質調整手段にて設定された調整値を保持するため
のメモリと、メモリに保持された調整値を選択的に読出
すようにした切換スイッチとを設け、画質調整時に、前
記切換スイッチを制御してメモリに保持された調整値を
選択的に読出すように構成されている。

【００１８】

【作用】前記のように構成された本発明の調整回路の場
合、画質調整時に前回調整をした調整値を選択的に読出
すようにしたので、プリントアウトされた印写画とモニ
タ画面上に得られた画像との相関関係を簡単な方法で視
覚的に容易に比較することができ、精度良く印写画の画
質調整が行える。

【００１９】

【実施例】以下、本発明のビデオプリンタの一実施例を
図１を参照しつつ説明をする。

【００２０】図１において、図２の従来構成と異なる点
は、画質調整手段１６にて設定された画質調整電圧を保
持するためのメモリ２７と、画質調整電圧が保持された
メモリ出力と画質調整手段１６にて調整された画質調整
電圧とを選択的に読出すようにした切換スイッチ２８と
を設け、画質調整時に、前記切換スイッチ２８を制御し
てメモリに保持された調整値を選択的に読出すようした
点である。

【００２１】Ａ／Ｄ変換回路２５は画質調整電圧をデジ
タル変換して、メモリ２７、及び切換スイッチ２８を介
してマイクロコンピュータ１３に供給するための回路で
あり、またＤ／Ａ変換回路２６はデジタル変換された画
質調整電圧またはメモリ２７の出力をアナログ値に変換
し、彩度調整回路１１に供給するための回路である。さ
らにスイッチ２９は、メモリ２７に書込み指令とマイク
ロコンピュータ１３にプリントアウトを指示するスイッ
チで、スイッチ３０は、切換スイッチ２８を切換制御す
るスイッチであり、通常、オフ状態では、切換スイッチ
２８は画質調整手段１６にて調整された現在の調整電圧
が選択される。

【００２２】そして、モニタ表示を見ながら画質調整を
行ってスイッチ２９を操作すると、現在の画質調整電圧
がＡ／Ｄ変換回路２５にてデジタル変換されてメモリ２
７に書込まれるとともに、切換スイッチ２８を介してマ
イクロコンピュータ１３に供給される。マイクロコンピ
ュータ１３では、画質調整電圧に応じて所定の演算が演
算回路２４で行われ、この画質調整演算により、メモリ
６から読出された輝度データｙ₀及び色差データｕ₀、ｖ
₀はデータｙ及びｕ、ｖに調整されて駆動回路１４に供
給され、プリントアウトされる。

【００２３】その後、さらにプリントアウトする印写画
の画質を調整したいときは、プリントアウトした印写画
と、プリントアウトしたときのモニタ画面上に得られる
画像との相関関係を比較しながら、画質調整ボリウム用
の可変抵抗１６を変化させて彩度調整を行う。

【００２４】そして、現在のモニタ画面に得られた画像
と、プリントアウトした印写画と、さらにスイッチ３０
をオンにして前回プリントアウトしたときのモニタ画面
の画像を呼出し、これらを相互に比較しながらプリント
アウトする印写画の画質を推定する。

【００２５】以上の動作を印写する所望の画質を推定す
るまで繰り返すことにより、精度良く画質調整が行え
る。

【００２６】尚、前記実施例では、彩度調整のみについ
て説明したが、このほかに色相調整、輝度調整、コント
ラスト調整等も調整できるのはもちろんであり、その各
調整データは個々のメモリ、或るいは共通のメモリに書
込まれるとともに、スイッチ３０の操作により個々のメ
モリ、或るいは共通のメモリから読出される。

【００２７】また、前記実施例では、画質調整電圧値を
１つしかメモリ２７に保持しないが、複数個の画質調整
値を保持するメモリ構成にしても良い。

【００２８】

【発明の効果】以上の通り本発明では、画質調整時に、
前回調整をした調整値を選択的に読出すようにしたの
で、プリントアウトされた印写画とモニタ画面に得られ
る画像との相関関係が簡単な方法で視覚的に比較できる
ため、プリントアウトする所望の印写画の画質を精度良
く得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のビデオプリンタの画質調整回路の一実
施例を示すブロック図である。

【図２】従来の画質調整回路のブロック図である。

【図３】図２の一部の詳細なブロック図である。

【符号の説明】

６ 印写情報保持用のメモリ ８ モニタ出力処理回路 １５ 印写ヘッド １６ 画質調整ボリウム用の可変抵抗 ２７ 画質調整値保持用のメモリ ２８ 切換スイッチ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 入力ビデオ信号を印写情報保持用のメモ
   リに取込み、前記メモリの保持信号を読出して印写処理
   回路及びモニタ出力処理回路に供給し、前記印写処理回
   路の印写ヘッドにより印写画を生成するとともに、前記
   モニタ出力回路により前記保持信号を加工してモニタビ
   デオ信号を生成し、かつ前記モニタ出力処理回路に設け
   た画質調整手段の可変設定される調整値により、前記モ
   ニタビデオ信号とともに前記印写画の画質を調整するビ
   デオプリンタの画質調整回路において、前記画質調整手
   段にて設定された調整値を保持するためのメモリを有
   し、画質調整時、前記メモリに保持された調整値を選択
   的に読出すようにしたことを特徴とするビデオプリンタ
   の画質調整回路。