JPH05226423A - スルーホール付電気回路構造物及びその製造方法 - Google Patents
スルーホール付電気回路構造物及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH05226423A JPH05226423A JP2527292A JP2527292A JPH05226423A JP H05226423 A JPH05226423 A JP H05226423A JP 2527292 A JP2527292 A JP 2527292A JP 2527292 A JP2527292 A JP 2527292A JP H05226423 A JPH05226423 A JP H05226423A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hole
- thin plate
- press
- metal thin
- electric circuit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/40—Forming printed elements for providing electric connections to or between printed circuits
- H05K3/4038—Through-connections; Vertical interconnect access [VIA] connections
Landscapes
- Wire Bonding (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】スルーホール内に設ける導通用金属の強度、剛
性、付着強度を高めて信頼性を向上し、しかも製品加工
能率を高める。 【構成】電気回路構造物は、表面と裏面に電気回路パタ
ーン層を構成する金属薄板1、2を有し、中間層に絶縁
性薄板3をもつ。この構造物に形状が板厚方向に対し1
0〜60°傾いた部分を有するテーパ状スルーホール4
を形成し、その後、スルーホール内部に導通用金属薄板
6を圧入する。スルーホール4の形成はドリル穴加工に
より行い、導通用金属薄板6の挿入をこのドリル穴加工
直後、圧入用治具7にて連続的に行い、導通用金属薄板
6で、まず表裏面間の電気的接続を図る。その上で、更
に圧入した金属薄板6を覆うめっき層14を付着させる
か、又はクリームハンダをホール4内に注入して、表裏
面の電気回路パターン層間の電気的接続の補強を行う。
性、付着強度を高めて信頼性を向上し、しかも製品加工
能率を高める。 【構成】電気回路構造物は、表面と裏面に電気回路パタ
ーン層を構成する金属薄板1、2を有し、中間層に絶縁
性薄板3をもつ。この構造物に形状が板厚方向に対し1
0〜60°傾いた部分を有するテーパ状スルーホール4
を形成し、その後、スルーホール内部に導通用金属薄板
6を圧入する。スルーホール4の形成はドリル穴加工に
より行い、導通用金属薄板6の挿入をこのドリル穴加工
直後、圧入用治具7にて連続的に行い、導通用金属薄板
6で、まず表裏面間の電気的接続を図る。その上で、更
に圧入した金属薄板6を覆うめっき層14を付着させる
か、又はクリームハンダをホール4内に注入して、表裏
面の電気回路パターン層間の電気的接続の補強を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁層を挟んだ表裏の
電気回路パターン層がスルーホールを介して電気的に接
続されるスルーホール付電気回路構造物及びその製造方
法に係り、特にスルーホールの改善を図ることにより、
フィルムキャリアテープとして最適なスルーホール付電
気回路構造物及びその製造方法に関する。
電気回路パターン層がスルーホールを介して電気的に接
続されるスルーホール付電気回路構造物及びその製造方
法に係り、特にスルーホールの改善を図ることにより、
フィルムキャリアテープとして最適なスルーホール付電
気回路構造物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スルーホール付電気回路構造物、特にI
CやLSIのチップを搭載するために使用されるフィル
ムキャリアは、高密度加工の必要性から絶縁性薄膜の表
裏面に電気回路パターンを与え、その間の電気的接続を
スルーホール技術と呼ばれる手法(穴加工および穴内壁
への金属薄板取付け)により行っている。このような両
面フィルムキャリアでは、表面と裏面間の電気的接続を
フィルム厚さ方向に垂直ないしストレートな壁面を有す
るスルーホールで行って来た(例えば、斉藤公彦:電子
材料、vol28、No.7、P27(1979))。
これを、図6を用いて説明すると、絶縁性薄板23の表
裏に表裏面金属薄板21、22をもつフィルムキャリア
に明けられた垂直なスルーホール24を介して、表裏面
を導通させる手段として電気めっきを採用する場合に
は、まず、ドリル穴加工あるいはパンチ加工によりフィ
ルムキャリアを貫通するスルーホール24を形成し、そ
の後このスルーホール24の内壁25を含むフィルムキ
ャリア全面に金属めっき26を施すようにしている。
CやLSIのチップを搭載するために使用されるフィル
ムキャリアは、高密度加工の必要性から絶縁性薄膜の表
裏面に電気回路パターンを与え、その間の電気的接続を
スルーホール技術と呼ばれる手法(穴加工および穴内壁
への金属薄板取付け)により行っている。このような両
面フィルムキャリアでは、表面と裏面間の電気的接続を
フィルム厚さ方向に垂直ないしストレートな壁面を有す
るスルーホールで行って来た(例えば、斉藤公彦:電子
材料、vol28、No.7、P27(1979))。
これを、図6を用いて説明すると、絶縁性薄板23の表
裏に表裏面金属薄板21、22をもつフィルムキャリア
に明けられた垂直なスルーホール24を介して、表裏面
を導通させる手段として電気めっきを採用する場合に
は、まず、ドリル穴加工あるいはパンチ加工によりフィ
ルムキャリアを貫通するスルーホール24を形成し、そ
の後このスルーホール24の内壁25を含むフィルムキ
ャリア全面に金属めっき26を施すようにしている。
【0003】表裏面間を導通させるための導電性物質を
スルーホール内壁25に設ける手法としては、上記のよ
うにスルーホール内壁にめっきを施す他に、スルーホー
ル24内にクリームハンダを注入する方法もある。これ
はペースト法と呼ばれ、めっき法よりも強度的に優れて
いるため注目されており、図7に示すように、表面から
スルーホール24の内部にクリームハンダ36を注入し
て、そのクリームが裏面に達する位置でまで注入し、ス
ルーホールの表裏面開口を覆うことで、表裏面間の導通
を図っている。
スルーホール内壁25に設ける手法としては、上記のよ
うにスルーホール内壁にめっきを施す他に、スルーホー
ル24内にクリームハンダを注入する方法もある。これ
はペースト法と呼ばれ、めっき法よりも強度的に優れて
いるため注目されており、図7に示すように、表面から
スルーホール24の内部にクリームハンダ36を注入し
て、そのクリームが裏面に達する位置でまで注入し、ス
ルーホールの表裏面開口を覆うことで、表裏面間の導通
を図っている。
【0004】従来、フィルムキャリアの表裏面間を導通
させる手法として、これら2つの方法以外の手法は行わ
れていない。これはスルーホール壁面の形状が厚さ方向
にストレートないし垂直であるためと考えられる。
させる手法として、これら2つの方法以外の手法は行わ
れていない。これはスルーホール壁面の形状が厚さ方向
にストレートないし垂直であるためと考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スルーホール
の形状が従来のようにストレート状であると、次のよう
な欠点のあることがわかった。
の形状が従来のようにストレート状であると、次のよう
な欠点のあることがわかった。
【0006】(1)スルーホール内壁へのめっき付着能
率が悪い。図6に示すようなスルーホール24内にめっ
き26を付着して表裏面の金属薄板21、22の導通を
図るために、電気めっきを高能率で行うには、スルーホ
ール外部に配置した対極(図示せず)に対し電流分布が
偏在しないことが望ましく、具体的にはホールのアスペ
クト比(深さ/口径)が小さいことが望まれる。しか
し、スルーホールがストレート状であると口径が深さに
対して小さくなるため、アスペクト比が大きくなって電
流分布が不均一となるばかりでなく、厚いめっきを短時
間で行うことができなくなる。このため、強度を高める
ためにめっき付着厚さを十分厚くするには長時間を要
し、実質的には薄いままで使用されるのが現状であっ
た。その結果、スルーホール内壁に付着しためっき部分
の機械的強度が不足し、熱疲労等により破壊するなど製
品の信頼性低下の原因となっていた。
率が悪い。図6に示すようなスルーホール24内にめっ
き26を付着して表裏面の金属薄板21、22の導通を
図るために、電気めっきを高能率で行うには、スルーホ
ール外部に配置した対極(図示せず)に対し電流分布が
偏在しないことが望ましく、具体的にはホールのアスペ
クト比(深さ/口径)が小さいことが望まれる。しか
し、スルーホールがストレート状であると口径が深さに
対して小さくなるため、アスペクト比が大きくなって電
流分布が不均一となるばかりでなく、厚いめっきを短時
間で行うことができなくなる。このため、強度を高める
ためにめっき付着厚さを十分厚くするには長時間を要
し、実質的には薄いままで使用されるのが現状であっ
た。その結果、スルーホール内壁に付着しためっき部分
の機械的強度が不足し、熱疲労等により破壊するなど製
品の信頼性低下の原因となっていた。
【0007】(2)また、ペースト法では通常ディスペ
ンサによってクリームハンダをスルーホール内に注入す
るが、クリームハンダのスルーホール内への安定注入が
難しい。ディスペンサを用いてスルーホール内にクリー
ムハンダを注入する場合、穴がストレート状になってい
ると、ノズルの位置決め作業やクリームのホール内への
定量注入や、その滴下流失などの点で注入作業が困難と
なる。また、クリームハンダの穴内部への停滞も注入圧
力との関係で困難である。現状では、スルーホール径が
φ0.2mm以下のストレート形では、クリームハンダ
の注入がほとんど不可能となっている。
ンサによってクリームハンダをスルーホール内に注入す
るが、クリームハンダのスルーホール内への安定注入が
難しい。ディスペンサを用いてスルーホール内にクリー
ムハンダを注入する場合、穴がストレート状になってい
ると、ノズルの位置決め作業やクリームのホール内への
定量注入や、その滴下流失などの点で注入作業が困難と
なる。また、クリームハンダの穴内部への停滞も注入圧
力との関係で困難である。現状では、スルーホール径が
φ0.2mm以下のストレート形では、クリームハンダ
の注入がほとんど不可能となっている。
【0008】(3)スルーホール内のめっき又はクリー
ムハンダ(以下、これらを含めて、層間の導通を図るた
めの材料を導通用物質という)の熱サイクル強度が低
い。例えば図6に示したスルーホール付電気回路構造物
を構成するフィルムキャリアに熱サイクルを与えると絶
縁性薄板23と、スルーホール内に施しためっき26と
の熱膨張率が異なり、一般に前者が大である。そのた
め、スルーホール内壁のめっき26はスルーホール24
の上下方向に引張力あるいは圧縮応力が与えられ、疲労
破壊することがあり、そのため信頼性に劣る。
ムハンダ(以下、これらを含めて、層間の導通を図るた
めの材料を導通用物質という)の熱サイクル強度が低
い。例えば図6に示したスルーホール付電気回路構造物
を構成するフィルムキャリアに熱サイクルを与えると絶
縁性薄板23と、スルーホール内に施しためっき26と
の熱膨張率が異なり、一般に前者が大である。そのた
め、スルーホール内壁のめっき26はスルーホール24
の上下方向に引張力あるいは圧縮応力が与えられ、疲労
破壊することがあり、そのため信頼性に劣る。
【0009】本発明の目的は、上記の導通用金属物質の
強度、剛性あるいは付着強度を高めることで、従来構造
に比べ破壊しにくく信頼性の高いスルーホール付電気回
路構造物を提供することにある。また、本発明の目的
は、スルーホール内に表裏面間導通用金属薄板を圧入す
ることで製品加工能率を高めることが可能なスルーホー
ル付電気回路構造物の製造方法を提供することにある。
強度、剛性あるいは付着強度を高めることで、従来構造
に比べ破壊しにくく信頼性の高いスルーホール付電気回
路構造物を提供することにある。また、本発明の目的
は、スルーホール内に表裏面間導通用金属薄板を圧入す
ることで製品加工能率を高めることが可能なスルーホー
ル付電気回路構造物の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のスルーホール付
電気回路構造は、絶縁層の表裏面に設けた電気回路パタ
ーン層間の電気的接続を、層間を貫通するスルーホール
を介して行うスルーホール付電気回路構造物において、
スルーホールの形状がテーパ状で、このテーパ状スルー
ホール内壁に上記電気回路パターン層間の電気的接続を
行うための導通用金属薄板が圧着されているものであ
る。なお、スルーホールは、その全部がテーパ状である
必要はなく、一部がテーパ状になっていてもよい。
電気回路構造は、絶縁層の表裏面に設けた電気回路パタ
ーン層間の電気的接続を、層間を貫通するスルーホール
を介して行うスルーホール付電気回路構造物において、
スルーホールの形状がテーパ状で、このテーパ状スルー
ホール内壁に上記電気回路パターン層間の電気的接続を
行うための導通用金属薄板が圧着されているものであ
る。なお、スルーホールは、その全部がテーパ状である
必要はなく、一部がテーパ状になっていてもよい。
【0011】また、本発明のスルーホール付電気回路構
造の製造方法は、絶縁層の表裏面に電気回路パターン層
を設けた電気回路構造物に、表面側または裏面側もしく
は表裏面両方から微小ドリル加工及びプレス加工、ある
いはエッチング加工もしくはそれらの加工を組み合わせ
て、層間を貫通するスルーホールをテーパ状に形成し、
そのテーパ状スルーホール内に導通用金属薄板を圧入し
てスルーホール内壁に密着させ、導通用金属薄板の密着
度をさらに上げるために導通用金属薄板の上からめっき
を付着するか、又はスルーホール内に粘性物質を注入し
て、表裏面の電気回路パターン層間の電気的接続を行う
ようにしたものである。
造の製造方法は、絶縁層の表裏面に電気回路パターン層
を設けた電気回路構造物に、表面側または裏面側もしく
は表裏面両方から微小ドリル加工及びプレス加工、ある
いはエッチング加工もしくはそれらの加工を組み合わせ
て、層間を貫通するスルーホールをテーパ状に形成し、
そのテーパ状スルーホール内に導通用金属薄板を圧入し
てスルーホール内壁に密着させ、導通用金属薄板の密着
度をさらに上げるために導通用金属薄板の上からめっき
を付着するか、又はスルーホール内に粘性物質を注入し
て、表裏面の電気回路パターン層間の電気的接続を行う
ようにしたものである。
【0012】なお、圧入材となる導通用金属薄板の圧入
加工を短時間で行うために、スルーホールをドリル加工
で行い、ドリル加工直後、治具先端をドリルから圧入用
治具に切換えて圧入を連続的に行うことが好ましい。
加工を短時間で行うために、スルーホールをドリル加工
で行い、ドリル加工直後、治具先端をドリルから圧入用
治具に切換えて圧入を連続的に行うことが好ましい。
【0013】
【作用】表裏面間を導通させる導通用金属物質に強度、
剛性のある金属薄板を用いると、めっき等と比較して加
工時間を要することなく、十分な強度、剛性を得ること
ができる。しかも、スルーホール内に導通用金属薄板を
圧入してスルーホール内壁に密着させると、その付着強
度も高めることできる。この場合、スルーホールの形状
がストレート状ではなくテーパ状をしていると、そのテ
ーパの拡径側から導通用金属薄板を圧入することによ
り、その圧入加工を容易かつ短時間に行うことができ
る。また、圧入工程の後に、導通用金属薄板の密着を補
強するために、めっき加工を行う場合、既に基本的な導
通が導通用金属薄板により得られているので、厚いめっ
きを施す必要がなく、加工時間の短縮化が図れる。ま
た、導通用金属薄板の密着の補強用にめっきではなく、
粘性物質を用いる場合には、スルーホールがテーパ状を
しているから粘性物質のの注入が容易となり、スルーホ
ール内の停滞も促される。
剛性のある金属薄板を用いると、めっき等と比較して加
工時間を要することなく、十分な強度、剛性を得ること
ができる。しかも、スルーホール内に導通用金属薄板を
圧入してスルーホール内壁に密着させると、その付着強
度も高めることできる。この場合、スルーホールの形状
がストレート状ではなくテーパ状をしていると、そのテ
ーパの拡径側から導通用金属薄板を圧入することによ
り、その圧入加工を容易かつ短時間に行うことができ
る。また、圧入工程の後に、導通用金属薄板の密着を補
強するために、めっき加工を行う場合、既に基本的な導
通が導通用金属薄板により得られているので、厚いめっ
きを施す必要がなく、加工時間の短縮化が図れる。ま
た、導通用金属薄板の密着の補強用にめっきではなく、
粘性物質を用いる場合には、スルーホールがテーパ状を
しているから粘性物質のの注入が容易となり、スルーホ
ール内の停滞も促される。
【0014】テーパ状のスルーホールを形成するには、
表面側から、または裏面側から、もしくは表裏面両方か
ら微小ドリルによる穴加工やプレス加工、あるいはエッ
チング加工、もしくはそれらの加工を組み合わせる必要
があるが、例えば、電気回路構造物の下面のみに当て板
を置いて上方からドリル加工すると、ドリル穴径、ドリ
ル回転数、ドリル送り速度が一定の条件下にあれば、テ
ーパ状のホールが簡単に開けられる。
表面側から、または裏面側から、もしくは表裏面両方か
ら微小ドリルによる穴加工やプレス加工、あるいはエッ
チング加工、もしくはそれらの加工を組み合わせる必要
があるが、例えば、電気回路構造物の下面のみに当て板
を置いて上方からドリル加工すると、ドリル穴径、ドリ
ル回転数、ドリル送り速度が一定の条件下にあれば、テ
ーパ状のホールが簡単に開けられる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1は、
スルーホール内に表裏面間導通用金属薄板を圧入するこ
とで、製品加工能率を高める加工法の第1の実施例を示
す。スルーホール付電気回路構造物のもとになる被加工
材は、表面と裏面に電気回路パターン層を構成する表面
金属薄板1および裏面金属薄板2を有し、中間層に表裏
面金属薄板1、2を電気的に絶縁する絶縁性薄板3を介
在させたテープ(全厚さ0.15mm)で構成される。
その一部にφ0.1〜0.5mmのスルーホール4が明
けられ、そのスルーホール4はこれら表面金属薄板1、
裏面金属薄板2および絶縁性薄板3を貫通している。ス
ルーホール4の形状はストレート状ではなく、テーパ状
になっており、図示例のものでは表面が大径口で裏面側
に向って順次縮径して裏面で小径口となる。すなわち、
スルーホール内壁5で仕切られるスルーホール4の形状
は上に凹のテーパ状になっている。このテーパ状加工は
最も簡易な手段としてドリル加工が採用されるが、その
際、被加工材の下面のみに当て板を置いて、ドリル穴
径、ドリル回転数、ドリル送り速度を所定の範囲内に設
定すると、テーパ状のスルーホールを明けることができ
る。このように、被加工材の片面を押えてドリル加工す
ることで容易にテーパ状のスルーホールを形成できる。
従って、この原理をプレス加工、エッチング加工等にも
適用すれば、これらの加工もしくはこれらの加工の組み
合わにより所望形状のスルーホール加工が可能となる。
テーパの角度は10〜60°とすることが好ましい。テ
ーパ角度が10°以下では上記作業が困難であること、
60°以上では穴加工が困難な上、開口面積が大きくな
り過ぎ、実用上制約されるためである。ここで特に強調
したい点は、テーパ状のスルーホール加工及びその形状
の正確なコントロールが単純な条件により実現性のある
技術として簡単に得られる点である。
スルーホール内に表裏面間導通用金属薄板を圧入するこ
とで、製品加工能率を高める加工法の第1の実施例を示
す。スルーホール付電気回路構造物のもとになる被加工
材は、表面と裏面に電気回路パターン層を構成する表面
金属薄板1および裏面金属薄板2を有し、中間層に表裏
面金属薄板1、2を電気的に絶縁する絶縁性薄板3を介
在させたテープ(全厚さ0.15mm)で構成される。
その一部にφ0.1〜0.5mmのスルーホール4が明
けられ、そのスルーホール4はこれら表面金属薄板1、
裏面金属薄板2および絶縁性薄板3を貫通している。ス
ルーホール4の形状はストレート状ではなく、テーパ状
になっており、図示例のものでは表面が大径口で裏面側
に向って順次縮径して裏面で小径口となる。すなわち、
スルーホール内壁5で仕切られるスルーホール4の形状
は上に凹のテーパ状になっている。このテーパ状加工は
最も簡易な手段としてドリル加工が採用されるが、その
際、被加工材の下面のみに当て板を置いて、ドリル穴
径、ドリル回転数、ドリル送り速度を所定の範囲内に設
定すると、テーパ状のスルーホールを明けることができ
る。このように、被加工材の片面を押えてドリル加工す
ることで容易にテーパ状のスルーホールを形成できる。
従って、この原理をプレス加工、エッチング加工等にも
適用すれば、これらの加工もしくはこれらの加工の組み
合わにより所望形状のスルーホール加工が可能となる。
テーパの角度は10〜60°とすることが好ましい。テ
ーパ角度が10°以下では上記作業が困難であること、
60°以上では穴加工が困難な上、開口面積が大きくな
り過ぎ、実用上制約されるためである。ここで特に強調
したい点は、テーパ状のスルーホール加工及びその形状
の正確なコントロールが単純な条件により実現性のある
技術として簡単に得られる点である。
【0016】次に、ドリルによりテーパ状スルーホール
を形成して、ドリルを引上げた直後、圧入材となる導通
用金属薄板6を被加工材表面に置く。導通用金属薄板6
は、例えばめっき等に比べて強度、剛性のある銅箔で構
成し、大きさはスルーホール4の大径口を十分に塞ぐこ
とが出来る面積をもつ円板状とする。この円板状の導通
用金属薄板6を載置すると共に、加工機の治具取付部に
装着したドリルを凸形の圧入用治具7に交換し、再びこ
の治具を下方に移動する。ここで、治具の交換は予め予
備装着してある圧入用治具を切換えることで瞬時に行う
ことが製品加工能率を高める点から好ましい。
を形成して、ドリルを引上げた直後、圧入材となる導通
用金属薄板6を被加工材表面に置く。導通用金属薄板6
は、例えばめっき等に比べて強度、剛性のある銅箔で構
成し、大きさはスルーホール4の大径口を十分に塞ぐこ
とが出来る面積をもつ円板状とする。この円板状の導通
用金属薄板6を載置すると共に、加工機の治具取付部に
装着したドリルを凸形の圧入用治具7に交換し、再びこ
の治具を下方に移動する。ここで、治具の交換は予め予
備装着してある圧入用治具を切換えることで瞬時に行う
ことが製品加工能率を高める点から好ましい。
【0017】圧入用治具7は、図1に示すように、先端
部中央を通る軸を回転軸とする回転体で構成され、その
断面形状は下に凸となっている。その凸形の先端部8は
スルーホール形状に近似させた形状にしておく。また凸
形の肩部には、圧入される金属薄板6のたるみを逃すた
めの凹状逃げ部9、および金属薄板6を表面金属薄板1
面にわずかに抑え付けるための凸部10が先端部8に連
続して用意してある。圧入用治具7を回転軸を中心に矢
印の方向に回転させながら下降させると、金属薄板6
は、中央部がスルーホール4内に容易に圧入されて変形
し、スルーホール内壁5に密着し、図2に示す変形した
金属薄板6のようにスルーホール内に密着する。余った
周辺部はスルーホール開口の外周部に残る。スルーホー
ル4の大径側の開口径よりもスルーホールの深さが大き
いと、圧入された金属薄板6の先端部分は一部引きちぎ
られたように切断され孔が明くが、深さと口径を適切に
設定すれば、金属薄板6の展性により裏面金属薄板2に
その切断端部が達して、表裏面間を導通させることにな
る。この作業を入念に、また上記した各条件を適宜選定
することで基本的には、スルーホール内に表裏面間導通
用金属体を短時間に圧入、密着することが可能となり、
製品加工能率を高めることが出来る。
部中央を通る軸を回転軸とする回転体で構成され、その
断面形状は下に凸となっている。その凸形の先端部8は
スルーホール形状に近似させた形状にしておく。また凸
形の肩部には、圧入される金属薄板6のたるみを逃すた
めの凹状逃げ部9、および金属薄板6を表面金属薄板1
面にわずかに抑え付けるための凸部10が先端部8に連
続して用意してある。圧入用治具7を回転軸を中心に矢
印の方向に回転させながら下降させると、金属薄板6
は、中央部がスルーホール4内に容易に圧入されて変形
し、スルーホール内壁5に密着し、図2に示す変形した
金属薄板6のようにスルーホール内に密着する。余った
周辺部はスルーホール開口の外周部に残る。スルーホー
ル4の大径側の開口径よりもスルーホールの深さが大き
いと、圧入された金属薄板6の先端部分は一部引きちぎ
られたように切断され孔が明くが、深さと口径を適切に
設定すれば、金属薄板6の展性により裏面金属薄板2に
その切断端部が達して、表裏面間を導通させることにな
る。この作業を入念に、また上記した各条件を適宜選定
することで基本的には、スルーホール内に表裏面間導通
用金属体を短時間に圧入、密着することが可能となり、
製品加工能率を高めることが出来る。
【0018】ただし、圧入材である導通用金属薄板6の
付着強度を一層高めたい場合は、図2に示すように、密
着させた導通用金属薄板6上から、さらにスルーホール
めっき層11をスルーホール内壁5を含めた被加工材全
面に付着させることが好ましい。その結果、スルーホー
ル内壁5には結果的に、厚さt=(金属薄板6の厚さ)
+(めっき層11の厚さ)の金属層を取り付けたことに
なり、少なくともめっき層単独のみの場合に比べ、機械
的性質が向上することになる。
付着強度を一層高めたい場合は、図2に示すように、密
着させた導通用金属薄板6上から、さらにスルーホール
めっき層11をスルーホール内壁5を含めた被加工材全
面に付着させることが好ましい。その結果、スルーホー
ル内壁5には結果的に、厚さt=(金属薄板6の厚さ)
+(めっき層11の厚さ)の金属層を取り付けたことに
なり、少なくともめっき層単独のみの場合に比べ、機械
的性質が向上することになる。
【0019】図3〜図5は基本的に上記実施例の変形例
である。図3は圧入材である導通用金属薄板を複数(こ
こでは3枚)とし、更にめっき層14を裏面側より行っ
た例であり、圧入材の密着性や機械的性質が向上するメ
リットがある。すなわち、径の異なる3枚の円板状金属
薄板16a、16b、16cを用意する。最初に、小径
の金属薄板16aをスルーホール内へ圧入し、次いで中
径の金属薄板16bを圧入する。ここまでは、金属薄板
に一部切断が起こることが予想される。そして大径の金
属薄板16cを圧入する。3枚目位になるとスルーホー
ル4の見かけ上の深さが浅くなるので、切断が起こらな
くなる。その後、裏面側のみ全面めっき14を施すと、
一部破断している部分のテーパ小径側開口がめっき層1
4で覆われる。これによれば、圧入による付着力が2
重、3重に作用するので、付着強度が高く、しかも他の
部分に比して付着強度の弱くなるテーパ小径側開口もめ
っき層14による補強がなされるので、機械的性質が一
層向上する。
である。図3は圧入材である導通用金属薄板を複数(こ
こでは3枚)とし、更にめっき層14を裏面側より行っ
た例であり、圧入材の密着性や機械的性質が向上するメ
リットがある。すなわち、径の異なる3枚の円板状金属
薄板16a、16b、16cを用意する。最初に、小径
の金属薄板16aをスルーホール内へ圧入し、次いで中
径の金属薄板16bを圧入する。ここまでは、金属薄板
に一部切断が起こることが予想される。そして大径の金
属薄板16cを圧入する。3枚目位になるとスルーホー
ル4の見かけ上の深さが浅くなるので、切断が起こらな
くなる。その後、裏面側のみ全面めっき14を施すと、
一部破断している部分のテーパ小径側開口がめっき層1
4で覆われる。これによれば、圧入による付着力が2
重、3重に作用するので、付着強度が高く、しかも他の
部分に比して付着強度の弱くなるテーパ小径側開口もめ
っき層14による補強がなされるので、機械的性質が一
層向上する。
【0020】図4は上記圧入加工を表面及び裏面の両方
より行った上、ディスペンサを用いてクリームハンダ1
5を注入することで圧入材を固定した例を示す。スルー
ホールの形状は両方の面から中央部に向って縮径してい
くX字形であり、これはドリル穴加工を表面側および裏
面側の上下両方から行うことにより実現できる。まず、
表面側から導通用金属薄板6を圧入してスルーホール壁
面に付着させた後、裏面側から他の導通用金属薄板12
を圧入してスルーホール壁面に付着させると共に、両者
の切断部分をスルーホール内中央でラップさせる。その
後、スルーホール内にクリームハンダ15を注入し、表
裏面間の電気的接続をより確実なものとする。特に、こ
の変形例はスルーホールの深さが深く、一方の面からの
みの圧入では圧入材が他面まで届かないときにメリット
があり、また、スルーホールの導通を平面的に行うめっ
き法ではなく、クリームハンダを用いたペースト法を採
用しているので、電気抵抗や信頼性の点で有利となる。
また、スルーホールがテーパ状をしているため、クリー
ムハンダの注入がストレート状に比して容易となり、ス
ルーホール内の停滞も促されるので、信頼性を一層向上
することができる。
より行った上、ディスペンサを用いてクリームハンダ1
5を注入することで圧入材を固定した例を示す。スルー
ホールの形状は両方の面から中央部に向って縮径してい
くX字形であり、これはドリル穴加工を表面側および裏
面側の上下両方から行うことにより実現できる。まず、
表面側から導通用金属薄板6を圧入してスルーホール壁
面に付着させた後、裏面側から他の導通用金属薄板12
を圧入してスルーホール壁面に付着させると共に、両者
の切断部分をスルーホール内中央でラップさせる。その
後、スルーホール内にクリームハンダ15を注入し、表
裏面間の電気的接続をより確実なものとする。特に、こ
の変形例はスルーホールの深さが深く、一方の面からの
みの圧入では圧入材が他面まで届かないときにメリット
があり、また、スルーホールの導通を平面的に行うめっ
き法ではなく、クリームハンダを用いたペースト法を採
用しているので、電気抵抗や信頼性の点で有利となる。
また、スルーホールがテーパ状をしているため、クリー
ムハンダの注入がストレート状に比して容易となり、ス
ルーホール内の停滞も促されるので、信頼性を一層向上
することができる。
【0021】なお、この実施例におけるクリームハンダ
15は、金属薄板6、12によって既に表裏面間の導通
が図られており、スルーホール壁面への付着力を強固に
するために注入してあるので、導電剤である必要はな
く、付着力を強固にする充填剤あればその使用を妨げ
ず、例えば単なる粘着剤のようなものであっても良い。
15は、金属薄板6、12によって既に表裏面間の導通
が図られており、スルーホール壁面への付着力を強固に
するために注入してあるので、導電剤である必要はな
く、付着力を強固にする充填剤あればその使用を妨げ
ず、例えば単なる粘着剤のようなものであっても良い。
【0022】図5はスルーホールではなく、ブラインド
ホールへの適用例である。なお、本発明でスルーホール
というときは、このようなブラインドホールも含まれ
る。表面金属薄板1と絶縁性薄板3よりなる板材に既述
した手法でドリル穴加工した後、裏面金属薄板2を貼り
付ける。これにより被加工材の表面から途中までテーパ
状にくりぬかれ、裏面で裏面金属薄板2によってブライ
ンドされたブラインドホール4を形成することができ
る。そして、圧入材である導通用金属薄板6をブライン
ドホール4に圧入し、クリームハンダ15を注入したも
のである。これによれば、図4の実施例に比して穴内へ
注入したクリームハンダが注入時又はその後の溶融時に
落下、消失しにくいというメリットがある。
ホールへの適用例である。なお、本発明でスルーホール
というときは、このようなブラインドホールも含まれ
る。表面金属薄板1と絶縁性薄板3よりなる板材に既述
した手法でドリル穴加工した後、裏面金属薄板2を貼り
付ける。これにより被加工材の表面から途中までテーパ
状にくりぬかれ、裏面で裏面金属薄板2によってブライ
ンドされたブラインドホール4を形成することができ
る。そして、圧入材である導通用金属薄板6をブライン
ドホール4に圧入し、クリームハンダ15を注入したも
のである。これによれば、図4の実施例に比して穴内へ
注入したクリームハンダが注入時又はその後の溶融時に
落下、消失しにくいというメリットがある。
【0023】なお、上記図2および図3の実施例におい
て、めっきの代りにクリームハンダを注入してもよく、
また、図4および図5の実施例において、ペーストハン
ダの代りにめっきを施してもよいことは勿論である。
て、めっきの代りにクリームハンダを注入してもよく、
また、図4および図5の実施例において、ペーストハン
ダの代りにめっきを施してもよいことは勿論である。
【0024】以下、本発明の具体例について説明する。
図2に示す構造物の素材として、厚さ0.06mmのポ
リイミド板からなる絶縁性薄板3の表裏面を、銅板から
なる厚さ0.050mmの表面金属薄板1、同じく厚さ
0.020mmの裏面金属薄板2で、それぞれ0.01
mm厚の接着剤により貼り付けたものを用いた。この素
材を用い、ドリル径φ0.1mm、ドリル回転数120
00rpm、ドリル送り速度0.8mm/minの条件
で穴明け作業をした。その結果、入口径0.3mm、出
口径0.12mmのテーパ状ドリル穴があいた。続い
て、このドリル穴の上方に0.02mm厚の銅箔6を置
き、その上方より図1に示した圧入用治具7を1000
rpmで回転しながら下方に移動させ、圧入治具凸部1
0が銅箔6と僅かに接触した状態でまで押込んだ後、再
びこの治具7を引上げた。その結果、銅箔は図2ように
変形し、スルーホール内に圧入され、中央先端部が切り
取られていた。また、この段階で既に表面金属薄板1と
裏面金属薄板2間の電気的接続も十分低い抵抗値で達成
されていた。
図2に示す構造物の素材として、厚さ0.06mmのポ
リイミド板からなる絶縁性薄板3の表裏面を、銅板から
なる厚さ0.050mmの表面金属薄板1、同じく厚さ
0.020mmの裏面金属薄板2で、それぞれ0.01
mm厚の接着剤により貼り付けたものを用いた。この素
材を用い、ドリル径φ0.1mm、ドリル回転数120
00rpm、ドリル送り速度0.8mm/minの条件
で穴明け作業をした。その結果、入口径0.3mm、出
口径0.12mmのテーパ状ドリル穴があいた。続い
て、このドリル穴の上方に0.02mm厚の銅箔6を置
き、その上方より図1に示した圧入用治具7を1000
rpmで回転しながら下方に移動させ、圧入治具凸部1
0が銅箔6と僅かに接触した状態でまで押込んだ後、再
びこの治具7を引上げた。その結果、銅箔は図2ように
変形し、スルーホール内に圧入され、中央先端部が切り
取られていた。また、この段階で既に表面金属薄板1と
裏面金属薄板2間の電気的接続も十分低い抵抗値で達成
されていた。
【0025】次に図2に示すように、めっき層11を1
0μmの銅めっきで形成した。このフィルムを熱サイク
ル試験にかけた。ここでは−50℃〜+50℃、周期3
分間とし、表裏面間の導通が断たれる時間を測定した。
その結果、上記の銅箔圧入作業を行わずめっき作業のみ
を行った場合(めっき作業は市販のPd−Sn樹脂の表
面前処理後の電気めっき)に比べ熱サイクル寿命が8倍
に増した。この傾向は図3、図4及び図5の各構造につ
いても同様に観察された。以上により本実施例の方法が
従来法に比べ優れていることが明らかとなり、特にフィ
ルムキャリアテープとして最適であることが分かった。
0μmの銅めっきで形成した。このフィルムを熱サイク
ル試験にかけた。ここでは−50℃〜+50℃、周期3
分間とし、表裏面間の導通が断たれる時間を測定した。
その結果、上記の銅箔圧入作業を行わずめっき作業のみ
を行った場合(めっき作業は市販のPd−Sn樹脂の表
面前処理後の電気めっき)に比べ熱サイクル寿命が8倍
に増した。この傾向は図3、図4及び図5の各構造につ
いても同様に観察された。以上により本実施例の方法が
従来法に比べ優れていることが明らかとなり、特にフィ
ルムキャリアテープとして最適であることが分かった。
【0026】なお、本実施例ではホールの口径、深さに
よって、圧入材が切断したり、しなかったり、あるい
は、ホール径が大き過ぎるため圧入が不完全となったり
する等、適用に当って制約は予測されるが、適切な範囲
内のスルーホールに適用する限りにおいて問題はなく、
現時点で実用できる技術としては、最も簡易かつ確実な
方法であるといえる。
よって、圧入材が切断したり、しなかったり、あるい
は、ホール径が大き過ぎるため圧入が不完全となったり
する等、適用に当って制約は予測されるが、適切な範囲
内のスルーホールに適用する限りにおいて問題はなく、
現時点で実用できる技術としては、最も簡易かつ確実な
方法であるといえる。
【0027】
【発明の効果】(1)本発明のスルーホール付電気回路
構造物によれば、導通用金属物質の強度、剛性あるいは
付着強度を高めることができるので、従来構造に比べ破
壊しにくく信頼性を向上させることができる。
構造物によれば、導通用金属物質の強度、剛性あるいは
付着強度を高めることができるので、従来構造に比べ破
壊しにくく信頼性を向上させることができる。
【0028】(2)本発明のスルーホール付電気回路構
造物の製造方法によれば、スルーホール内に導通用金属
薄板を圧入することで表裏面間の電気的導通を図るよう
にしたので、スルーホールを有する電気回路の信頼性を
向上させるばかりか、従来手法に比べ製品加工能率、歩
留りが向上できる。また、原価低減や製品の小型化、よ
り厳しい環境下での使用が可能となる等幅広い効果があ
る。
造物の製造方法によれば、スルーホール内に導通用金属
薄板を圧入することで表裏面間の電気的導通を図るよう
にしたので、スルーホールを有する電気回路の信頼性を
向上させるばかりか、従来手法に比べ製品加工能率、歩
留りが向上できる。また、原価低減や製品の小型化、よ
り厳しい環境下での使用が可能となる等幅広い効果があ
る。
【図1】本発明のスルーホール付電気回路構造物の製造
方法を示す圧入治具と被加工材との位置関係を示す第1
の実施例の横断面図。
方法を示す圧入治具と被加工材との位置関係を示す第1
の実施例の横断面図。
【図2】図1に示す第1の実施例による加工完成品を示
すスルーホール付電気回路構造物の横断面図。
すスルーホール付電気回路構造物の横断面図。
【図3】第2の実施例による加工完成品を示すスルーホ
ール付電気回路構造物の横断面図。
ール付電気回路構造物の横断面図。
【図4】第3の実施例による加工完成品を示すスルーホ
ール付電気回路構造物の横断面図。
ール付電気回路構造物の横断面図。
【図5】第4の実施例による加工完成品を示すスルーホ
ール付電気回路構造物の横断面図。
ール付電気回路構造物の横断面図。
【図6】従来のめっきを施したスルーホール加工品を示
す横断面図。
す横断面図。
【図7】従来のクリームハンダを注入したスルーホール
加工品を示す横断面図。
加工品を示す横断面図。
1 表面金属薄板 2 裏面金属薄板 3 絶縁性薄板 4 スルーホール 5 スルーホール内壁 6 導通用金属薄板(圧入材) 7 圧入用治具 8 圧入用治具先端部 9 圧入用治具逃げ部 10 圧入用治具凸部 11 めっき層 12 金属薄板2 13 金属薄板3 14 めっき層 15 粘性導電性物質 t 金属層の厚さ
Claims (2)
- 【請求項1】絶縁層の表裏面に設けた電気回路パターン
層間の電気的接続を、層間を貫通するスルーホールを介
して行うスルーホール付電気回路構造物において、上記
スルーホールの形状がテーパ状で、このテーパ状スルー
ホール内壁に上記電気回路パターン層間の電気的接続を
行うための導通用金属薄板が圧着されていることを特徴
とするスルーホール付電気回路構造物。 - 【請求項2】絶縁層の表裏面に電気回路パターン層を設
けた電気回路構造物に、表面側または裏面側もしくは表
裏面両方から微小ドリル加工及びプレス加工、あるいは
エッチング加工もしくはそれらの加工を組み合わせて、
層間を貫通するスルーホールをテーパ状に形成し、その
テーパ状スルーホール内に導通用金属薄板を圧入してス
ルーホール内壁に密着させ、導通用金属薄板の密着度を
さらに上げるために導通用金属薄板の上からめっきを付
着するか、又はスルーホール内に粘性物質を注入して、
表裏面の電気回路パターン層間の電気的接続を行うよう
にしたことを特徴とするスルーホール付電気回路構造物
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2527292A JPH05226423A (ja) | 1992-02-12 | 1992-02-12 | スルーホール付電気回路構造物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2527292A JPH05226423A (ja) | 1992-02-12 | 1992-02-12 | スルーホール付電気回路構造物及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05226423A true JPH05226423A (ja) | 1993-09-03 |
Family
ID=12161398
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2527292A Pending JPH05226423A (ja) | 1992-02-12 | 1992-02-12 | スルーホール付電気回路構造物及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05226423A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100549026B1 (ko) * | 1999-02-22 | 2006-02-02 | 미쓰이 긴조꾸 고교 가부시키가이샤 | 배선층을 갖는 기판 및 그 제조방법 |
US8492659B2 (en) * | 2008-02-22 | 2013-07-23 | Tdk Corporation | Printed wiring board and manufacturing method therefor |
WO2014138024A1 (en) * | 2013-03-05 | 2014-09-12 | Amphenol Corporation | High speed printed circuit board with uniform via inside diameter |
-
1992
- 1992-02-12 JP JP2527292A patent/JPH05226423A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100549026B1 (ko) * | 1999-02-22 | 2006-02-02 | 미쓰이 긴조꾸 고교 가부시키가이샤 | 배선층을 갖는 기판 및 그 제조방법 |
US8492659B2 (en) * | 2008-02-22 | 2013-07-23 | Tdk Corporation | Printed wiring board and manufacturing method therefor |
WO2014138024A1 (en) * | 2013-03-05 | 2014-09-12 | Amphenol Corporation | High speed printed circuit board with uniform via inside diameter |
US9451697B2 (en) | 2013-03-05 | 2016-09-20 | Amphenol Corporation | High speed printed circuit board with uniform via inside diameter |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5551626A (en) | Diffusion joining method and a paste used therefor | |
JP2013508902A (ja) | はんだフリーの電気的接続装置 | |
EP1605738B1 (en) | Method for production of semiconductor package | |
TWI405513B (zh) | 在金屬與聚亞醯胺間不具黏合物之金屬插塞基板 | |
JPH05226423A (ja) | スルーホール付電気回路構造物及びその製造方法 | |
JPS61131804A (ja) | 多層回路基板の内層基準部ざぐり穴の穿孔方法 | |
JP4004075B2 (ja) | プリント配線基板 | |
JP5422337B2 (ja) | 電子部品搭載用基板の製造方法及び電子部品搭載用基板 | |
JPH10173117A (ja) | 電子部品およびその製造方法 | |
JP4054169B2 (ja) | 電子部品実装用フィルムキャリアテープ | |
JP2745218B2 (ja) | 半導体搭載用基板 | |
JPS63285960A (ja) | 半導体搭載基板用の導体ピン | |
JP3006523B2 (ja) | 貼合回路基板 | |
JP2942401B2 (ja) | メッキ用治具 | |
JP3065569B2 (ja) | プリント回路基板の製造方法 | |
KR910007472B1 (ko) | 회로기판 및 그 제조방법 | |
JP2002033355A (ja) | 電子部品実装用フィルムキャリアテープ | |
JPH05259226A (ja) | スルーホール付電気回路構造物及びその製造方法 | |
JP2742785B2 (ja) | 半導体搭載基板用の導体ピン | |
JPH04267362A (ja) | メッキ用治具 | |
JP3152230B2 (ja) | 液晶表示装置の製造方法 | |
JP2002069699A (ja) | 電子部品の電気めっき方法 | |
JP2734184B2 (ja) | Tab用テープキャリア | |
JP3515518B2 (ja) | 金属箔圧着用金型 | |
JPH0521538A (ja) | フイルムキヤリア装置 |