JPH0522362U - 商品パツケージ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 個装に表示されているバーコードを光学式読
取装置で誤って読み取ることがなく、内装表面に表示し
てあるバーコードのみを読み取ることが可能で、内容物
の正確な情報、製品管理が可能な商品パッケージを提供
する。 【構成】 個装商品2 の表面に印刷されたバーコード3
の位置に対応する、商品パッケージ1 表面の少なくとも
一面に、格子線状又は千鳥状にバーコード読み取り遮断
部6 を印刷し、格子線6a, 6b又は遮断部6cにより、個装
商品2 の表面のバーコード部3 を読み取り不能に遮蔽す
るようにしたことを特徴とする商品パッケージ1 。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、POS システム(Point of Sales System) 、すなわち「販売時点情報 管理システム」に使用する、メーカー情報や商品アイテム情報などがシンボル化 されたUPC (Universal Product Code)シンボルと呼ばれる所謂「バーコード」が 印刷された商品パッケージに関する。

【０００２】

【従来の技術】

昨今、メーカーや卸売業界のみならず、スーパーマーケットやコンビニエンス ・ストアなどの小売業界においても、店頭における商品単位ごとの販売情報を販 売時点で、刻々把握し、その情報をコンピュータと連動させることにより、個々 の販売商品の販売量、在庫量、ならびに必要発注量などを即座に把握・管理する ために、POS システム、すなわち「販売時点情報管理システム」が導入されてい る。具体的には、商品パッケージの一部分に、メーカー情報やアイテム情報など がシンボル化されたUPC シンボルと呼ばれる所謂「バーコード」が印刷されてお り、このバーコード部がレジカウンターに設置された光学式読取装置により読み 取られ、そこから得られた情報がコンピュータに伝送されて必要な情報処理が行 われ、例えば、商品名、価格、合計金額などの販売商品に関する所定の情報が、 レジに設置された電子式レジスターに表示されるようになっている。

【０００３】 ところで、商品の包装には、『個装』 (又は、一次パッケージ) と呼ばれる、 内容製品を直接包装するパッケージと、『内装』 (又は、二次パッケージ) と呼 ばれる、個装商品をさらに複数個単位で包装するパッケージと、内装品をさらに 包装あるいは梱包する『外装』と呼ばれる包装貨物などのパッケージがある。従 って、このような場合は、通常個々の個装商品のパッケージ表面にも印刷される 他、内装・外装のパッケージ表面にも印刷されるものであり、それぞれバーコー ドは、独自の商品情報を有するものである。

【０００４】 しかしながら、このような場合、例えば、複数個の個装製品を一単位として内 装して販売する場合においては、個装商品が外部から見ることができるように、 透明なプラスチックフィルムを内装パッケージとして使用することが一般的に行 われている。

【０００５】 このような状況下においては、バーコード情報を光学式読取装置で読み取ろう とする場合に、たとえ、内装パッケージにバーコードが表示されていても、誤っ て個装商品に表示されているバーコードを読み取る場合があり、商品の正確な価 格計算ができなくなる結果、代金を支払う側の消費者からクレームがつくことが あり、また、十分な商品管理を徹底することもできなくなる。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

従来よりこれを防止するために、図５(a) に示したように、個装商品10の包装 ( 個装) に表示されたバーコード情報11を読み取り不能に構成するために、内装 12のバーコード表示部13の外枠を大きくした外枠部14（例えば、白地ベタ印刷部 分）を設け、この外枠部14により個装の個装商品10のバーコード表示11を遮蔽し て、個装商品のバーコードの読み取りを防止していた。

【０００７】 しかしながら、前述した従来の内装12のバーコード表示部13に外枠部14を設け る方法では、内装12を印刷する際に、個装商品10のバーコード11の位置と内装12 のバーコード13の外枠部14の位置の位置合わせの作業を予め行なわなければなら ず、パッケージ作製工程が煩雑となり問題があった。

【０００８】 また、この場合、図5(b)に示したように、複数個の個装商品10を包装する場合 に、手作業であれ機械的な自動包装であれ、個装に表示されたバーコード表示部 11と、内装12に設けられた外枠14との位置がずれることが多々あった。さらに、 運搬中およびレジ処理の際において、個装商品10に表示されたバーコード表示部 11と、内装12に設けられた外枠14との位置がずれることがあった。従って、これ らの場合、光学式読取装置で読み取ろうとする場合に、個装商品10に表示されて いるバーコード11を誤って読み取る場合があり、内容物の正確な情報、製品管理 ができないという問題点があった。

【０００９】 本考案は、上述した課題に鑑み、光学式読取装置で読み取ろうとする場合に、 個装に表示されているバーコードを誤って読み取ることがなく、内装表面に表示 されているバーコードのみを読み取ることが可能で、商品の正確な価格計算や十 分な商品管理が可能な商品パッケージを提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上述した課題ならびに目的に鑑み考案なされたものであって、その 構成要旨とするところは、単位商品毎に包装された個装商品を、複数個一括して 包装できる商品パッケージであって、個装商品の表面に印刷されたバーコードの 位置に対応する、商品パッケージ表面の少なくとも一面に、格子線状にバーコー ド読み取り遮断部を印刷し、該格子線の少なくとも一本が、個装商品の表面のバ ーコードの読み取り可能部を上下にわたり横断するようにしたことを特徴とする 商品パッケージである。

【００１１】 また、本考案は、単位商品毎に包装された個装商品を、複数個一括して包装で きる商品パッケージであって、個装商品の表面に印刷されたバーコードの位置に 対応する、商品パッケージ表面の少なくとも一面に、千鳥模様のバーコード読み 取り遮断部を印刷し、該千鳥模様が、個装商品の表面のバーコードの読み取り可 能部を遮蔽するようにしたことを特徴とする商品パッケージである。

【００１２】

【実施例】

以下、本考案の商品パッケージについて、添付図面に基づいてより詳細に説明 する。

【００１３】 図１は、本考案の商品パッケージの第１の実施例の斜視図であり、図において 、1 は本考案の商品パッケージであり、商品パッケージ1 は、透明なプラスチッ クフィルムなどから構成され、この商品パッケージ１の内部には、個装された個 装商品2 が複数個内装されている。そして、この個装商品2 には、その一面に個 装商品2 の商品情報に対応するバーコード表示部3 が印刷されており、表示部3 は商品パッケージ1 を介して認識できる。また、商品パッケージ1 には、この個 装商品2 のバーコード表示部3 が見える側面4 の一部にバーコード表示部5 が設 けられ、個装商品2 のバーコード表示部3 を遮断するように、縦横に複数の線が 格子状に印刷されたバーコード読み取り遮断印刷部6 が印刷されている。

【００１４】 この場合、図２に示したように、光学的読取装置 (図示せず) は、赤外線レー ザ走査線をバーコード３のコードバーを横断する方向 (矢印Ａの方向) に走査さ せて、コード情報を読み取るものである。従って、バーコード読み取り遮断印刷 部6 を縦線6a,6a と横線6b,6b とから構成される格子状にして、個装商品2 が商 品パッケージ1 の内部でどのような位置にあっても、格子線の少なくとも１本が 、個装商品2 のバーコード3 を上下にわたり横断するようにしているので、光学 的読取装置の赤外線レーザ走査線がバーコード３のコードバーを横断する方向に 走査しても、個装商品2 のバーコード3 の商品情報が誤って読み取られるのが防 止される。

【００１５】 なお、上記バーコード読み取り遮断印刷部6 の縦線6a,6a と横線6b,6b の太さ は、任意に設定することができるが、たとえ、縦線6aと横線6bがそれぞれコード バーと平行になり重なったとしても、印刷線6a, 6bがコードバー中に含まれて赤 外線レーザ走査線がバーコード情報を読み取ることがないように、コードバーの 最大幅よりも太くなるように適宜設定することもできる。また、バーコード読み 取り遮断印刷部6 の各格子の寸法は、個装商品2 が商品パッケージ1 の内部でど のような位置にあっても、個装商品2 のバーコード部3 を上下にわたり横断する ように、バーコード3 の全幅よりも小さい寸法に適宜設定することができる。な お、この場合、バーコードの寸法は、JIS −B9550 にJAN (Japanese Article Nu mber) コードシンボルとして規定されており、一例を挙げれば、標準寸法0.33 m m ×113 ＝37.29 mmであり、物流用としてはこの2 倍の寸法であると規定されて おり、これらに従い印刷部6 の太さ、寸法などを決定すれば良い。

【００１６】 さらに、上記バーコード読み取り遮断印刷部6 の印刷インクの種類、印刷方法 などは、周知のインク、グラビア印刷などより適宜選択すれば良く、インクの色 なども赤外線走査線の反射率などを考慮すれば、赤色以外であればどのような色 でも使用可能であり、特に限定せられるものではない。

【００１７】 また、この場合、図3(a)に示したように、個装商品2 のバーコード表示部3 の バーコード表示部を遮断する効果を挙げるために、バーコード表示部5 に外枠部 5aを設けてもよいが、図3(b)に示したように外枠部5aを設けることなく、バーコ ード読み取り遮断印刷部6 を、バーコード読み取りに支障のない限り直接バーコ ードの外側に印刷することも可能である。さらには、図3(c)に示したように、格 子線状の印刷部6 の縦横線6a, 6bを角度的に傾斜して印刷し、より読み取り誤認 防止効果を向上することも可能である。

【００１８】 一方、図3(d)に示したように、バーコード読み取り遮断印刷部6 を格子状にす る代わりに、該遮断印刷部6 を複数の小円形状の遮断部6cを千鳥状に配しても良 い。この場合、光学的読取装置の赤外線レーザ走査線がバーコードを走査する方 向には、遮断部6cによって、個装商品2 のバーコード表示部3 が遮蔽されており 、個装商品2 のバーコード3 の商品情報が誤って読み取られるのが防止されると とともに、意匠的にも美麗な商品パッケージとすることが可能となる。

【００１９】 さらに、本実施例の場合に、その商品パッケージ1 の一面に、バーコード読み 取り遮断印刷部6 を設けたが、意匠的に差し支えがなければ、個装商品2 のバー コード表示部3 の誤読の防止効果を向上するために、例えば、商品パッケージ1 の全面に印刷することも可能であることは勿論である。

【００２０】 図４は、本考案の商品パッケージの第２実施例の斜視図であり、上述した第１ 実施例と基本的には同様の構成であり、その相違するところは、商品パッケージ １の上面にバーコード読み取り遮断印刷部6 を設け、その開閉口部1aに、バーコ ード表示部5bを設けた点が相違する。これにより、レジなどで処理する際に、商 品パッケージ1 の商品情報に相当するバーコード表示部5bを、光学的読取装置で 読み取ることがより容易になる。

【００２１】 なお、上述した実施例では、透明なプラスチックの袋などの柔軟な商品パッケ ージについて説明したが、これ以外でも、透明な商品パッケージであれば適用可 能であることは勿論である。

【００２２】

【考案の作用・効果】

本考案の商品パッケージによれば、バーコード読み取り遮断印刷部6 を縦線6a ,6a と横線6b,6b とから構成される格子状にして、個装商品2 が商品パッケージ 1 の内部でどのような位置にあっても、格子線の少なくとも一本が個装商品2 の バーコード部3 を上下にわたり横断するようにしてあるので、光学的読取装置の 赤外線レーザ走査線がバーコード３のコードバーを横断する方向に走査しても、 縦横線6a, 6bによって、個装商品2 のバーコード3 の商品情報が誤って読み取ら れるのが防止されるようになっている。

【００２３】 また、本考案の商品パッケージによれば、バーコード読み取り遮断印刷部6 を を複数の小円形状の遮断部6cを千鳥状に配したものとし、光学的読取装置の赤外 線レーザ走査線がバーコードを走査する方向には、遮断部6cによって、個装商品 2 のバーコード表示部3 が遮蔽され、個装商品2 のバーコード3 の商品情報が誤 って読み取られるのが防止されるようになっている。従って、このような本願の 商品パッケージは、 ・例えば、数個の製品を一単位として包装( 内装) して販売する場合などにおい て、内部の個装商品を外部から見ることができるだけでなく、誤って個装に表 示されているバーコードを読み取ることなく、内容物の正確な情報、製品管理 が可能であること、 ・商品パッケージを印刷する際に、個装商品のバーコードの位置と商品パッケー ジのバーコードの位置合わせ作業を行う必要がなく取扱いが簡易であること、 ・さらに、従来のように、白地ベタ印刷部分の外枠を不必要に大きくする必要も なく意匠的にも美麗に仕上げることができること、 などの幾多の作用効果を奏する極めて優れた商品パッケージを提供できるもので ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の商品パッケージの第１実施例の斜視図
である。

【図２】本考案の商品パッケージのバーコード読み取り
遮断印刷部の作用を示す拡大図である。

【図３】(a) は、本考案の商品パッケージのバーコード
読み取り遮断印刷部の一実施例の正面図、(b) は、本考
案の商品パッケージのバーコード読み取り遮断印刷部の
別の実施例の正面図、(c) は、本考案の商品パッケージ
のバーコード読み取り遮断印刷部のさらに別の実施例の
正面図、(d) は、本考案の商品パッケージのバーコード
読み取り遮断印刷部の別の実施例の正面図である。

【図４】本考案の商品パッケージの第２実施例の斜視図
である。

【図５】(a) および(b) は、従来の商品パッケージを示
す正面図である。

【符号の説明】

１…商品パッケージ 1a…開閉口部 ２…個装商品 ３…バーコード表示部 ５…バーコード表示部 5a…外枠部 5b…バーコード表示部 ６…バーコード読み取り遮断印刷部 6a…縦線 6b…横線 6c…遮断部 10…個装商品 11…バーコード表示 12…内装 13…バーコード表示部 14…外枠部 Ａ…赤外線レーザ走査線

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 単位商品毎に包装された個装商品を、複
   数個一括して包装できる商品パッケージであって、 個装商品の表面に印刷されたバーコードの位置に対応す
   る、商品パッケージ表面の少なくとも一面に、格子線状
   にバーコード読み取り遮断部を印刷し、 該格子線の少なくとも一本が、個装商品の表面のバーコ
   ードの読み取り可能部を上下にわたり横断するようにし
   たことを特徴とする商品パッケージ。
2. 【請求項２】 単位商品毎に包装された個装商品を、複
   数個一括して包装できる商品パッケージであって、 個装商品の表面に印刷されたバーコードの位置に対応す
   る、商品パッケージ表面の少なくとも一面に、千鳥模様
   のバーコード読み取り遮断部を印刷し、 該千鳥模様が、個装商品の表面のバーコードの読み取り
   可能部を遮蔽するようにしたことを特徴とする商品パッ
   ケージ。