JPH05223365A - 自動車用冷房装置 - Google Patents
自動車用冷房装置Info
- Publication number
- JPH05223365A JPH05223365A JP2934192A JP2934192A JPH05223365A JP H05223365 A JPH05223365 A JP H05223365A JP 2934192 A JP2934192 A JP 2934192A JP 2934192 A JP2934192 A JP 2934192A JP H05223365 A JPH05223365 A JP H05223365A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- refrigerant
- condenser
- liquid tank
- pressure loss
- flow rate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F25—REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
- F25B—REFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
- F25B2500/00—Problems to be solved
- F25B2500/15—Hunting, i.e. oscillation of controlled refrigeration variables reaching undesirable values
Landscapes
- Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】「自動車用冷房装置」において、性能を低下さ
せることなくサイクルハンチングを抑制して性能を安定
化させること。 【構成】コンデンサ2とリキッドタンク3間の高圧配管
6b(たとえば直径8mm)に直径3〜5mm程度の絞り7
を設けて圧力損失をつける。
せることなくサイクルハンチングを抑制して性能を安定
化させること。 【構成】コンデンサ2とリキッドタンク3間の高圧配管
6b(たとえば直径8mm)に直径3〜5mm程度の絞り7
を設けて圧力損失をつける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、性能を低下させずにい
わゆるサイクルハンチングを抑制しうる自動車用冷房装
置に関する。
わゆるサイクルハンチングを抑制しうる自動車用冷房装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に自動車用冷房装置は図1に示すよ
うな冷凍サイクルで構成されている。この冷凍サイクル
は、エバポレータで蒸発の終わった低圧の冷媒ガスを高
圧に圧縮してコンデンサに送り込むコンプレッサ1と、
コンプレッサから送られてきた高温高圧の冷媒ガスを外
気と熱交換させて高圧の液冷媒に状態変化させるコンデ
ンサ2と、主に冷媒循環量の変化に即応して冷凍サイク
ルの円滑な作動に必要な量の冷媒を一時貯蔵するリキッ
ドタンク3と、リキッドタンクを通ってきた高圧の液冷
媒を低圧の気化しやすい液冷媒にするとともにエバポレ
ータに送る冷媒量を調整する膨張弁4と、膨張弁から送
られてきた低温低圧の液冷媒を車室内の空気と熱交換さ
せて空気を冷却するエバポレータ5とで構成され、これ
ら各機器を配管6で連結し、この中に冷媒を封入して形
成されている。この冷凍サイクル内への冷媒封入量は、
冷凍サイクルの内部容積および使用される条件によって
決定されるが、一般に、リキッドタンク3内に液冷媒が
貯蔵されている領域にその適正値を設定している。
うな冷凍サイクルで構成されている。この冷凍サイクル
は、エバポレータで蒸発の終わった低圧の冷媒ガスを高
圧に圧縮してコンデンサに送り込むコンプレッサ1と、
コンプレッサから送られてきた高温高圧の冷媒ガスを外
気と熱交換させて高圧の液冷媒に状態変化させるコンデ
ンサ2と、主に冷媒循環量の変化に即応して冷凍サイク
ルの円滑な作動に必要な量の冷媒を一時貯蔵するリキッ
ドタンク3と、リキッドタンクを通ってきた高圧の液冷
媒を低圧の気化しやすい液冷媒にするとともにエバポレ
ータに送る冷媒量を調整する膨張弁4と、膨張弁から送
られてきた低温低圧の液冷媒を車室内の空気と熱交換さ
せて空気を冷却するエバポレータ5とで構成され、これ
ら各機器を配管6で連結し、この中に冷媒を封入して形
成されている。この冷凍サイクル内への冷媒封入量は、
冷凍サイクルの内部容積および使用される条件によって
決定されるが、一般に、リキッドタンク3内に液冷媒が
貯蔵されている領域にその適正値を設定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
冷凍サイクル、特に、熱負荷の増減が厳しく、しかも一
定の限られた面積で高性能を出すことが要請される熱交
換器(コンデンサ2およびエバポレータ5)をもつカー
エアコンでは、リキッドタンク3内に液冷媒が貯えられ
ている領域においてサイクルハンチングと呼ばれる気液
二相流独特の脈動的な流量変動が発生することがあり、
その結果、従来のようにこの領域で適正冷媒封入量を設
定すると安定した能力を発揮できない虞がある。
冷凍サイクル、特に、熱負荷の増減が厳しく、しかも一
定の限られた面積で高性能を出すことが要請される熱交
換器(コンデンサ2およびエバポレータ5)をもつカー
エアコンでは、リキッドタンク3内に液冷媒が貯えられ
ている領域においてサイクルハンチングと呼ばれる気液
二相流独特の脈動的な流量変動が発生することがあり、
その結果、従来のようにこの領域で適正冷媒封入量を設
定すると安定した能力を発揮できない虞がある。
【0004】図6は冷媒封入量特性線図であって、同図
中、曲線Eおよび曲線Fはそれぞれ冷媒封入量に対する
コンプレッサ1の吐出圧力Pdおよびコンデンサ2の放
熱量Qを示している。また、「H」で示す範囲はリキッ
ドタンク3内に液冷媒が貯蔵されている領域である。こ
の領域H以外の過少封入量領域や過封入量領域では、曲
線Fから分かるように概して性能が悪くなってしまうた
め、前述のように、一般にこの領域Hで適正冷媒封入量
が設定されている。前述のサイクルハンチング(以下、
単にハンチングという。)は、現象的には、主として適
正冷媒封入量近辺で起こるサイクル圧力、温度等の変動
であって、図6に示すように、リキッドタンク3に液冷
媒が貯蔵され始めてから満液になるまでの領域Hにおい
てのみ発生し、それ以外の過少封入量領域や過封入量領
域では発生しない。したがって、領域Hの範囲で適正冷
媒封入量を設定した場合にはハンチングの発生によって
安定した性能が得られない虞がある。なお、こうしたハ
ンチング現象は膨張弁4やコンプレッサ(容量可変等)
1による制御系がもたらすものではなく凝縮液ライン6
bの冷媒流動状態が引き起こす自励振動であることが分
かっている。図7は冷媒流量に対する高圧ライン6bの
圧力損失の静特性を示す特性線図であって、特性曲線J
における負性勾配領域Mの存在が前記自励振動(ハンチ
ング)の原因になっているものと考えられる。
中、曲線Eおよび曲線Fはそれぞれ冷媒封入量に対する
コンプレッサ1の吐出圧力Pdおよびコンデンサ2の放
熱量Qを示している。また、「H」で示す範囲はリキッ
ドタンク3内に液冷媒が貯蔵されている領域である。こ
の領域H以外の過少封入量領域や過封入量領域では、曲
線Fから分かるように概して性能が悪くなってしまうた
め、前述のように、一般にこの領域Hで適正冷媒封入量
が設定されている。前述のサイクルハンチング(以下、
単にハンチングという。)は、現象的には、主として適
正冷媒封入量近辺で起こるサイクル圧力、温度等の変動
であって、図6に示すように、リキッドタンク3に液冷
媒が貯蔵され始めてから満液になるまでの領域Hにおい
てのみ発生し、それ以外の過少封入量領域や過封入量領
域では発生しない。したがって、領域Hの範囲で適正冷
媒封入量を設定した場合にはハンチングの発生によって
安定した性能が得られない虞がある。なお、こうしたハ
ンチング現象は膨張弁4やコンプレッサ(容量可変等)
1による制御系がもたらすものではなく凝縮液ライン6
bの冷媒流動状態が引き起こす自励振動であることが分
かっている。図7は冷媒流量に対する高圧ライン6bの
圧力損失の静特性を示す特性線図であって、特性曲線J
における負性勾配領域Mの存在が前記自励振動(ハンチ
ング)の原因になっているものと考えられる。
【0005】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、性能を低下させることなく
適正冷媒封入量近辺でのハンチングを抑制して性能の安
定化を図りうる自動車用冷房装置を提供することを目的
とする。
鑑みてなされたものであり、性能を低下させることなく
適正冷媒封入量近辺でのハンチングを抑制して性能の安
定化を図りうる自動車用冷房装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、コンプレッサ、コンデンサ、リキッドタン
ク、膨張弁、エバポレータを配管で連結し、この中に冷
媒を封入してなる自動車用冷房装置において、前記コン
デンサと前記リキッドタンク間の高圧部冷媒通路に圧力
損失をつけたことを特徴とするものである。
の本発明は、コンプレッサ、コンデンサ、リキッドタン
ク、膨張弁、エバポレータを配管で連結し、この中に冷
媒を封入してなる自動車用冷房装置において、前記コン
デンサと前記リキッドタンク間の高圧部冷媒通路に圧力
損失をつけたことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】このように構成した本発明にあっては、コンデ
ンサとリキッドタンク間の高圧部の冷媒通路に性能を悪
化させない程度の適当な大きさの圧力損失が形成されて
いるので、冷媒流量に対する高圧部の圧力損失の特性に
おいて負性勾配領域がなくなり高圧部の圧力損失は冷媒
流量の単調増加関数となる。そのため、熱負荷の激しい
増減があったとしても流量逸走による間けつ的、脈動的
な流動変動はなくなり、ハンチングが抑制されることに
なる。したがって安定した性能が得られるようになる。
ンサとリキッドタンク間の高圧部の冷媒通路に性能を悪
化させない程度の適当な大きさの圧力損失が形成されて
いるので、冷媒流量に対する高圧部の圧力損失の特性に
おいて負性勾配領域がなくなり高圧部の圧力損失は冷媒
流量の単調増加関数となる。そのため、熱負荷の激しい
増減があったとしても流量逸走による間けつ的、脈動的
な流動変動はなくなり、ハンチングが抑制されることに
なる。したがって安定した性能が得られるようになる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図2は本発明の一実施例による自動車用冷房装
置の一部概略構成図、図3は本発明の他の実施例による
自動車用冷房装置の概略構成図であって、いずれも図1
の冷凍サイクルを前提にしている。なお、図2および図
3において図1と共通の部分には同一の符号を付してい
る。
明する。図2は本発明の一実施例による自動車用冷房装
置の一部概略構成図、図3は本発明の他の実施例による
自動車用冷房装置の概略構成図であって、いずれも図1
の冷凍サイクルを前提にしている。なお、図2および図
3において図1と共通の部分には同一の符号を付してい
る。
【0009】本発明は、気液二相流独特の流動不安定性
を防止するため、コンデンサ2とリキッドタンク3間の
冷媒通路に圧力損失をつけたものであるが、こうした圧
力損失をつけるための具体的方法として、たとえば、図
2の実施例ではコンデンサ2の出口とリキッドタンク3
の入口との間に絞り7を設けて強制的に圧力損失をつ
け、また、図3の実施例ではコンデンサ2とリキッドタ
ンク3間の高圧配管6bの長さを長くして結果的にコン
デンサ2とリキッドタンク3間に圧力損失をつけてい
る。
を防止するため、コンデンサ2とリキッドタンク3間の
冷媒通路に圧力損失をつけたものであるが、こうした圧
力損失をつけるための具体的方法として、たとえば、図
2の実施例ではコンデンサ2の出口とリキッドタンク3
の入口との間に絞り7を設けて強制的に圧力損失をつ
け、また、図3の実施例ではコンデンサ2とリキッドタ
ンク3間の高圧配管6bの長さを長くして結果的にコン
デンサ2とリキッドタンク3間に圧力損失をつけてい
る。
【0010】まず、図2の実施例から説明すると、現
在、コンデンサ2とリキッドタンク3間の高圧配管6b
の内径は通常直径8mmであるが、この自動車用冷房装置
では、内径8mmの高圧配管6bに対しその適当な場所に
オリフィス径3〜5mm(好ましくは4mm)程度の絞り7
が設けられている。この絞り7を設ける場所としては、
高圧配管6bのコンデンサ側端部あるいはコンデンサ2
の出口部が好ましいが、高圧配管6bの中間位置、もし
くは高圧配管6bのリキッドタンク側端部あるいはリキ
ッドタンク3の入口部であっても良い。絞り7の形成方
法としては、単に当該部材(高圧配管、コンデンサ出
口、リキッドタンク入口)に当該径の穴をあけるだけで
も良いし、また、当該径をもつ別の絞り部材を当該部材
(高圧配管、コンデンサ出口、リキッドタンク入口)に
取り付ける形であっても良い。
在、コンデンサ2とリキッドタンク3間の高圧配管6b
の内径は通常直径8mmであるが、この自動車用冷房装置
では、内径8mmの高圧配管6bに対しその適当な場所に
オリフィス径3〜5mm(好ましくは4mm)程度の絞り7
が設けられている。この絞り7を設ける場所としては、
高圧配管6bのコンデンサ側端部あるいはコンデンサ2
の出口部が好ましいが、高圧配管6bの中間位置、もし
くは高圧配管6bのリキッドタンク側端部あるいはリキ
ッドタンク3の入口部であっても良い。絞り7の形成方
法としては、単に当該部材(高圧配管、コンデンサ出
口、リキッドタンク入口)に当該径の穴をあけるだけで
も良いし、また、当該径をもつ別の絞り部材を当該部材
(高圧配管、コンデンサ出口、リキッドタンク入口)に
取り付ける形であっても良い。
【0011】このように、コンデンサ2とリキッドタン
ク3間の冷媒通路6bに絞り7を設けると、図4の冷媒
流量対圧力損失特性図に示されるように、特性曲線Aに
おいて負性勾配領域をなくすことができる。その原理は
こうである。コンデンサ2とリキッドタンク3間の圧力
損失をΔPとすると、絞り7を入れない場合のこの高圧
部6bの圧力損失ΔP1 は冷凍サイクル内を循環する冷
媒流量Grの三次関数として、 ΔP1 =aGr3 −bGr2 +cGr+d :a,
b,c,dは定数 で表現される(曲線J参照。図7も参照)。一方、絞り
7による抵抗に基づく圧力損失分をΔP2 とすると、こ
の絞り7に起因する圧力損失ΔP2 は、 ΔP2 =−kGr2 :kは定数 で表現されるから、絞り7を入れたときの高圧部6bの
圧力損失ΔPは、 ΔP=ΔP1 +ΔP2 =aGr3 −(b+k)Gr2 +cGr+d で表現されることになる。したがって、定数kの値を大
きくすれば高圧部6bの圧力損失ΔPは冷媒流量Grの
単調増加関数となり、負性勾配領域がなくなることが分
かる(曲線A参照)。なお、定数kの値を大きくするに
は絞り7の径を小さくすればよいが、あまり絞りすぎる
とかえって性能それ自体が低下してしまうので、特性曲
線から負性勾配領域がなくなる程度に絞れば十分であ
る。この一例が、前述したごとく配管径8mmに対して絞
りの径を3〜5mm程度にするというものである。
ク3間の冷媒通路6bに絞り7を設けると、図4の冷媒
流量対圧力損失特性図に示されるように、特性曲線Aに
おいて負性勾配領域をなくすことができる。その原理は
こうである。コンデンサ2とリキッドタンク3間の圧力
損失をΔPとすると、絞り7を入れない場合のこの高圧
部6bの圧力損失ΔP1 は冷凍サイクル内を循環する冷
媒流量Grの三次関数として、 ΔP1 =aGr3 −bGr2 +cGr+d :a,
b,c,dは定数 で表現される(曲線J参照。図7も参照)。一方、絞り
7による抵抗に基づく圧力損失分をΔP2 とすると、こ
の絞り7に起因する圧力損失ΔP2 は、 ΔP2 =−kGr2 :kは定数 で表現されるから、絞り7を入れたときの高圧部6bの
圧力損失ΔPは、 ΔP=ΔP1 +ΔP2 =aGr3 −(b+k)Gr2 +cGr+d で表現されることになる。したがって、定数kの値を大
きくすれば高圧部6bの圧力損失ΔPは冷媒流量Grの
単調増加関数となり、負性勾配領域がなくなることが分
かる(曲線A参照)。なお、定数kの値を大きくするに
は絞り7の径を小さくすればよいが、あまり絞りすぎる
とかえって性能それ自体が低下してしまうので、特性曲
線から負性勾配領域がなくなる程度に絞れば十分であ
る。この一例が、前述したごとく配管径8mmに対して絞
りの径を3〜5mm程度にするというものである。
【0012】図5に、絞り7を用いた場合の実験結果を
示しておく。同図は、冷媒流量Grに対する高圧部6b
の圧力変動ΔPd(ハンチング幅)および冷房能力Q
(コンデンサ放熱量)を絞り7の径を変えて測定したも
のである。実線の曲線Bは現行の直径8mmの高圧配管6
bで絞り7を入れない場合、点線の曲線Cはこの高圧配
管6bに直径4mmの絞り7を入れて配管抵抗ΔP2 を
0.5Kg/cm2 だけつけた場合、一点鎖線の曲線Dは絞
り7を更に絞って1.0Kg/cm2 の配管抵抗ΔP2をつ
けた場合をそれぞれ示している。これによれば、ある一
定の条件の下において、冷媒流量Grが約225Kg/h
のとき、高圧部圧力変動ΔPdは、従来は約2.0Kg/
cm2 Gであるのに対し、直径4mmの絞り7を設けるとハ
ンチング幅は半減して約1.0Kg/cm2 Gとなり、か
つ、冷房能力Qもほとんど低下していない。これに対
し、絞り7の径をさらに小さくした場合には、確かにハ
ンチング幅はかなり小さくなっているものの、反面、冷
房能力Qもかなり低下している。したがって、直径8mm
の高圧配管6bに直径4mmの絞り7を入れた場合、性能
の低下を来すことなく効果的にハンチングが抑制されて
いることが分かる。
示しておく。同図は、冷媒流量Grに対する高圧部6b
の圧力変動ΔPd(ハンチング幅)および冷房能力Q
(コンデンサ放熱量)を絞り7の径を変えて測定したも
のである。実線の曲線Bは現行の直径8mmの高圧配管6
bで絞り7を入れない場合、点線の曲線Cはこの高圧配
管6bに直径4mmの絞り7を入れて配管抵抗ΔP2 を
0.5Kg/cm2 だけつけた場合、一点鎖線の曲線Dは絞
り7を更に絞って1.0Kg/cm2 の配管抵抗ΔP2をつ
けた場合をそれぞれ示している。これによれば、ある一
定の条件の下において、冷媒流量Grが約225Kg/h
のとき、高圧部圧力変動ΔPdは、従来は約2.0Kg/
cm2 Gであるのに対し、直径4mmの絞り7を設けるとハ
ンチング幅は半減して約1.0Kg/cm2 Gとなり、か
つ、冷房能力Qもほとんど低下していない。これに対
し、絞り7の径をさらに小さくした場合には、確かにハ
ンチング幅はかなり小さくなっているものの、反面、冷
房能力Qもかなり低下している。したがって、直径8mm
の高圧配管6bに直径4mmの絞り7を入れた場合、性能
の低下を来すことなく効果的にハンチングが抑制されて
いることが分かる。
【0013】次に、図3の実施例を説明する。通常、コ
ンデンサ2とリキッドタンク3を連結する高圧配管6b
の長さは10〜20cm程度であるが、この実施例では、
コンデンサ2とリキッドタンク3間に圧力損失をつける
ために、第1実施例のように絞り7を設けるのではな
く、高圧配管6bの長さを200cm以上にとっている。
配管6bの長さを長くすることで、結果的に絞りを入れ
たのと同程度の圧力損失をコンデンサ2とリキッドタン
ク3間にもたらすようにしているわけである。この場合
のハンチング抑制の作用と効果は絞りを用いる第1実施
例の場合と同じであるから、その説明は省略する。実験
によれば、コンデンサ2とリキッドタンク3間の高圧配
管6bの長さを長くするほどハンチングが収束し、しか
もその際性能の低下をもたらさないことが確認されてい
る。
ンデンサ2とリキッドタンク3を連結する高圧配管6b
の長さは10〜20cm程度であるが、この実施例では、
コンデンサ2とリキッドタンク3間に圧力損失をつける
ために、第1実施例のように絞り7を設けるのではな
く、高圧配管6bの長さを200cm以上にとっている。
配管6bの長さを長くすることで、結果的に絞りを入れ
たのと同程度の圧力損失をコンデンサ2とリキッドタン
ク3間にもたらすようにしているわけである。この場合
のハンチング抑制の作用と効果は絞りを用いる第1実施
例の場合と同じであるから、その説明は省略する。実験
によれば、コンデンサ2とリキッドタンク3間の高圧配
管6bの長さを長くするほどハンチングが収束し、しか
もその際性能の低下をもたらさないことが確認されてい
る。
【0014】以上、本実施例によれば、高圧配管6bに
絞り7を設けあるいは高圧配管6bの長さを長くしてコ
ンデンサ2とリキッドタンク3間に特性曲線にて負性勾
配領域がなくなる程度の圧力損失をつけたので、気液二
相流独特の流動変動(ハンチング)を抑制することが可
能になり、適正冷媒封入量近辺において安定した性能を
発揮することができるようになる。このとき、高圧配管
6bの長さを長くする場合は格別、高圧配管6bに絞り
7を設ける場合であっても絞りの径を適当に選択すれば
性能低下は生じない。
絞り7を設けあるいは高圧配管6bの長さを長くしてコ
ンデンサ2とリキッドタンク3間に特性曲線にて負性勾
配領域がなくなる程度の圧力損失をつけたので、気液二
相流独特の流動変動(ハンチング)を抑制することが可
能になり、適正冷媒封入量近辺において安定した性能を
発揮することができるようになる。このとき、高圧配管
6bの長さを長くする場合は格別、高圧配管6bに絞り
7を設ける場合であっても絞りの径を適当に選択すれば
性能低下は生じない。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、サイ
クルハンチングを抑制することができるようになり、性
能の安定化が図られる。
クルハンチングを抑制することができるようになり、性
能の安定化が図られる。
【図1】自動車用冷房装置を構成する冷凍サイクルの概
略構成図である。
略構成図である。
【図2】本発明の一実施例による自動車用冷房装置の一
部概略構成図である。
部概略構成図である。
【図3】本発明の他の実施例による自動車用冷房装置の
概略構成図である。
概略構成図である。
【図4】本発明の説明に供する冷媒流量対圧力損失特性
線図である。
線図である。
【図5】図2の装置による実験結果を示す図である。
【図6】サイクルハンチングの説明に供する冷媒封入量
特性線図である。
特性線図である。
【図7】サイクルハンチングの原理説明に供する冷媒流
量対圧力損失特性線図である。
量対圧力損失特性線図である。
1…コンプレッサ 2…コンデンサ 3…リキッドタンク 4…膨張弁 5…エバポレータ 6…配管 6b…高圧配管(高圧部冷媒通路) 7…絞り
Claims (1)
- 【請求項1】コンプレッサ(1) 、コンデンサ(2) 、リキ
ッドタンク(3) 、膨張弁(4) 、エバポレータ(5) を配管
(6) で連結し、この中に冷媒を封入してなる自動車用冷
房装置において、前記コンデンサ(2) と前記リキッドタ
ンク(3) 間の高圧部冷媒通路(6b)に圧力損失をつけたこ
とを特徴とする自動車用冷房装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2934192A JPH05223365A (ja) | 1992-02-17 | 1992-02-17 | 自動車用冷房装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2934192A JPH05223365A (ja) | 1992-02-17 | 1992-02-17 | 自動車用冷房装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05223365A true JPH05223365A (ja) | 1993-08-31 |
Family
ID=12273535
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2934192A Pending JPH05223365A (ja) | 1992-02-17 | 1992-02-17 | 自動車用冷房装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05223365A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2779994A1 (fr) | 1998-06-23 | 1999-12-24 | Valeo Climatisation | Circuit de climatisation de vehicule muni d'un dispositif de predetente |
WO2008108624A1 (es) * | 2007-03-06 | 2008-09-12 | Buxade Hernandez Manuel | Depresurizador |
WO2012126702A3 (de) * | 2011-03-18 | 2013-08-22 | BSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH | Kältegerät mit flüssigkeitsabscheider |
-
1992
- 1992-02-17 JP JP2934192A patent/JPH05223365A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2779994A1 (fr) | 1998-06-23 | 1999-12-24 | Valeo Climatisation | Circuit de climatisation de vehicule muni d'un dispositif de predetente |
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