JPH05222518A - 密着性にすぐれたＺｎ―Ｔｉ合金めっき鋼板 - Google Patents
密着性にすぐれたＺｎ―Ｔｉ合金めっき鋼板Info
- Publication number
- JPH05222518A JPH05222518A JP5646992A JP5646992A JPH05222518A JP H05222518 A JPH05222518 A JP H05222518A JP 5646992 A JP5646992 A JP 5646992A JP 5646992 A JP5646992 A JP 5646992A JP H05222518 A JPH05222518 A JP H05222518A
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- Japan
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- alloy
- plating
- steel sheet
- adhesion
- plating layer
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- Pending
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- Physical Vapour Deposition (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 Ｚｎ―Ｔｉ合金めっきを素材鋼板上に被覆す
る際、該めっき鋼板の成形加工時の密着性を確保する。 【構成】 素材鋼板上に０．０１〜１０ｇ／ｍ2のＺｎ
めっき層を形成し、該めっき層の上にはさらにＴｉ：１
〜９０重量％を含み、残部が実質的にＺｎからなるＺｎ
―Ｔｉ合金めっき層を０．１〜６０ｇ／ｍ2形成する。
なお、Ｚｎ下地層は素材鋼板との界面にＺｎ―Ｆｅ合金
が存在することがあるが０．５μｍ以下であれば密着性
に支障はない。
る際、該めっき鋼板の成形加工時の密着性を確保する。 【構成】 素材鋼板上に０．０１〜１０ｇ／ｍ2のＺｎ
めっき層を形成し、該めっき層の上にはさらにＴｉ：１
〜９０重量％を含み、残部が実質的にＺｎからなるＺｎ
―Ｔｉ合金めっき層を０．１〜６０ｇ／ｍ2形成する。
なお、Ｚｎ下地層は素材鋼板との界面にＺｎ―Ｆｅ合金
が存在することがあるが０．５μｍ以下であれば密着性
に支障はない。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用外板の
ように厳しい加工を受け、特に成形加工後のめっき密着
性にすぐれていることが要求されるＺｎ合金めっき鋼板
に関する。
ように厳しい加工を受け、特に成形加工後のめっき密着
性にすぐれていることが要求されるＺｎ合金めっき鋼板
に関する。
【０００２】
【従来の技術】鉄鋼製品における大気中の腐食を防ぐ方
法としては、従来からＺｎめっきが最も経済的であり、
かつ有効であるとされ、広く実施されてきた。近年にい
たり防錆についての要求はいっそう厳格なものになりつ
つあり、すでに耐食性を向上させた各種のＺｎ合金めっ
きで腐食防止が進められている。
法としては、従来からＺｎめっきが最も経済的であり、
かつ有効であるとされ、広く実施されてきた。近年にい
たり防錆についての要求はいっそう厳格なものになりつ
つあり、すでに耐食性を向上させた各種のＺｎ合金めっ
きで腐食防止が進められている。
【０００３】中でも特開昭６３―２４７３５４、特開昭
６４―４２５７１、特開平２―２５５６３に示されるＺ
ｎ―Ｔｉ系は特に耐食性がすぐれている。
６４―４２５７１、特開平２―２５５６３に示されるＺ
ｎ―Ｔｉ系は特に耐食性がすぐれている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、Ｚｎ―
Ｔｉ合金めっきはＺｎ，Ｔｉそれぞれの金属特性の違い
から電気めっき、溶融めっきでは製造できず、真空蒸着
あるいはイオンプレーティングなどの気相めっき法に頼
ることになるが、気相めっき法では素材鋼板と合金めっ
き層との化学的結合力があまり期待できず、めっき密着
性、加工性が良くないといわれてきた。
Ｔｉ合金めっきはＺｎ，Ｔｉそれぞれの金属特性の違い
から電気めっき、溶融めっきでは製造できず、真空蒸着
あるいはイオンプレーティングなどの気相めっき法に頼
ることになるが、気相めっき法では素材鋼板と合金めっ
き層との化学的結合力があまり期待できず、めっき密着
性、加工性が良くないといわれてきた。
【０００５】また、Ｚｎ―Ｔｉ合金は素材鋼板より硬
く、成形加工時に素材鋼板の変形についていけず、めっ
き割れが生じるが、その際にも該めっきが剥離しない密
着力を持つことが望まれていた。
く、成形加工時に素材鋼板の変形についていけず、めっ
き割れが生じるが、その際にも該めっきが剥離しない密
着力を持つことが望まれていた。
【０００６】本発明は、Ｚｎ―Ｔｉ合金めっきを製造す
る際、下地層としてＺｎめっきを施し、素材鋼板とＺｎ
層、Ｚｎ層と合金めっき層との密着性を確保することに
より得られた、成形加工後のめっき密着性にすぐれたＺ
ｎ―Ｔｉ合金めっき鋼板を提供する。
る際、下地層としてＺｎめっきを施し、素材鋼板とＺｎ
層、Ｚｎ層と合金めっき層との密着性を確保することに
より得られた、成形加工後のめっき密着性にすぐれたＺ
ｎ―Ｔｉ合金めっき鋼板を提供する。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明の構成は、 素材鋼板上に０．０１〜１０ｇ／ｍ2のＺｎめっき層
が形成されており、該めっき層の上にはさらにＴｉ：１
〜９０重量％を含み、残部が実質的にＺｎからなるＺｎ
―Ｔｉ合金めっき層が０．１〜６０ｇ／ｍ2形成されて
いることを特徴とする密着性にすぐれたＺｎ―Ｔｉ合金
めっき鋼板。
明の構成は、 素材鋼板上に０．０１〜１０ｇ／ｍ2のＺｎめっき層
が形成されており、該めっき層の上にはさらにＴｉ：１
〜９０重量％を含み、残部が実質的にＺｎからなるＺｎ
―Ｔｉ合金めっき層が０．１〜６０ｇ／ｍ2形成されて
いることを特徴とする密着性にすぐれたＺｎ―Ｔｉ合金
めっき鋼板。
【０００８】下層のＺｎめっき層は主としてＺｎから
構成され且つめっき―鋼板界面に０．５μｍ以下のＺｎ
―Ｆｅ金属間化合物層が形成されていることを特徴とす
る請求項１に記載の密着性にすぐれたＺｎ―Ｔｉ合金め
っき鋼板。にある。
構成され且つめっき―鋼板界面に０．５μｍ以下のＺｎ
―Ｆｅ金属間化合物層が形成されていることを特徴とす
る請求項１に記載の密着性にすぐれたＺｎ―Ｔｉ合金め
っき鋼板。にある。
【０００９】
【作用】前述した課題を解決するため、Ｚｎ―Ｔｉ合金
めっきの成形加工後のめっき密着性を左右する要因につ
いて検討した結果、素材鋼板とＺｎ―Ｔｉ合金めっき層
との化学結合力の不足、Ｚｎ―Ｔｉ合金と素材鋼板の成
形性の違いにより良好なめっき密着性が得られないこ
と、またこれらの問題点を解決するためには素材鋼板、
Ｚｎ―Ｔｉ合金それぞれとすぐれた密着性を有する素材
を下地めっきすることが必要であることを見いだした。
めっきの成形加工後のめっき密着性を左右する要因につ
いて検討した結果、素材鋼板とＺｎ―Ｔｉ合金めっき層
との化学結合力の不足、Ｚｎ―Ｔｉ合金と素材鋼板の成
形性の違いにより良好なめっき密着性が得られないこ
と、またこれらの問題点を解決するためには素材鋼板、
Ｚｎ―Ｔｉ合金それぞれとすぐれた密着性を有する素材
を下地めっきすることが必要であることを見いだした。
【００１０】以下、本発明を完成するに至った経過を踏
まえつつ、本発明の作用について述べる。
まえつつ、本発明の作用について述べる。
【００１１】まず、本発明者等は、Ｚｎ―Ｔｉ合金めっ
き層と素材鋼板との間にすぐれた密着性を確保し、且つ
Ｚｎ―Ｔｉ合金の高耐食性を維持するためには、次に示
す特性を持つ層をＺｎ―Ｔｉ合金めっき層と素材鋼板と
の間にはさむことを考えた。
き層と素材鋼板との間にすぐれた密着性を確保し、且つ
Ｚｎ―Ｔｉ合金の高耐食性を維持するためには、次に示
す特性を持つ層をＺｎ―Ｔｉ合金めっき層と素材鋼板と
の間にはさむことを考えた。
【００１２】Ｚｎ―Ｔｉ合金と特性の良く似た素材で
あること。 素材鋼板、Ｚｎ―Ｔｉ合金よりも電気化学的に卑な素
材であること。
あること。 素材鋼板、Ｚｎ―Ｔｉ合金よりも電気化学的に卑な素
材であること。
【００１３】以上のことを考慮した結果、Ｚｎ―Ｔｉ合
金めっきの下地層としてＺｎめっき層が適当であると判
断した。
金めっきの下地層としてＺｎめっき層が適当であると判
断した。
【００１４】ＺｎはＺｎ―Ｔｉ合金を構成する元素であ
るのでＺｎ―Ｔｉ合金めっきとの密着性も期待でき、ま
た素材鋼板との密着性も既に電気めっき、溶融めっき等
で実績がある。
るのでＺｎ―Ｔｉ合金めっきとの密着性も期待でき、ま
た素材鋼板との密着性も既に電気めっき、溶融めっき等
で実績がある。
【００１５】そこで次に下地Ｚｎめっき層の厚さ、即ち
目付量について検討を試みた。下地めっき層は成形加工
時にも素材鋼板とＺｎ―Ｔｉ合金めっき層とを結びつけ
ることが目的であるから次のような条件が要求される。
目付量について検討を試みた。下地めっき層は成形加工
時にも素材鋼板とＺｎ―Ｔｉ合金めっき層とを結びつけ
ることが目的であるから次のような条件が要求される。
【００１６】引っ張り加工を受けたときにも上記下地
層としての能力を発揮できるだけの皮膜としての厚みを
確保し得ること。 圧縮加工を受けたとき、その圧縮部が剥離しない程度
の薄さを確保できること。
層としての能力を発揮できるだけの皮膜としての厚みを
確保し得ること。 圧縮加工を受けたとき、その圧縮部が剥離しない程度
の薄さを確保できること。
【００１７】これらの点を考慮し、様々な下地めっき層
の目付量を持ったＺｎ―Ｔｉ合金めっき鋼板を作製し、
その評価を行った。
の目付量を持ったＺｎ―Ｔｉ合金めっき鋼板を作製し、
その評価を行った。
【００１８】下地Ｚｎめっき層は電気めっき、溶融めっ
き、あるいは真空蒸着法、イオンプレーティング法など
の気相めっきで作製できる。
き、あるいは真空蒸着法、イオンプレーティング法など
の気相めっきで作製できる。
【００１９】溶融めっき、気相めっきでは該Ｚｎめっき
と素材鋼板との間にＺｎ―Ｆｅ合金ができる可能性があ
るがその合金層は素材鋼板との密着性を確保するため
０．５μｍ以下となるように所定の製造条件を設定し、
下地Ｚｎめっきを作製する。
と素材鋼板との間にＺｎ―Ｆｅ合金ができる可能性があ
るがその合金層は素材鋼板との密着性を確保するため
０．５μｍ以下となるように所定の製造条件を設定し、
下地Ｚｎめっきを作製する。
【００２０】Ｚｎ―Ｆｅ合金層が０．５μｍ以上の厚さ
になるといわゆるパウダリングなど加工性が悪くなる。
になるといわゆるパウダリングなど加工性が悪くなる。
【００２１】Ｚｎ―Ｔｉ合金めっきはＺｎ，Ｔｉのそれ
ぞれの金属特性の違いから電気めっき、溶融めっきでは
作製することができないので、真空蒸着法、イオンプレ
ーティング法などの気相めっき法で作製する。
ぞれの金属特性の違いから電気めっき、溶融めっきでは
作製することができないので、真空蒸着法、イオンプレ
ーティング法などの気相めっき法で作製する。
【００２２】Ｚｎ，Ｔｉの蒸発量をそれぞれ制御し、所
定の製造条件を設定することによりＴｉ：１〜９０重量
％を含み、残部が実質的にＺｎからなるＺｎ―Ｔｉ合金
めっきを１〜６０ｇ／ｍ2行う。
定の製造条件を設定することによりＴｉ：１〜９０重量
％を含み、残部が実質的にＺｎからなるＺｎ―Ｔｉ合金
めっきを１〜６０ｇ／ｍ2行う。
【００２３】Ｚｎ―Ｔｉ合金めっきは１ｇ／ｍ2以上あ
れば素材鋼板に対する防食能を発揮するが、厚くなりす
ぎると加工時にＺｎ―Ｔｉ合金めっき層内部での剥離を
生じてしまうので６０ｇ／ｍ2以下とする。
れば素材鋼板に対する防食能を発揮するが、厚くなりす
ぎると加工時にＺｎ―Ｔｉ合金めっき層内部での剥離を
生じてしまうので６０ｇ／ｍ2以下とする。
【００２４】尚、Ｔｉを１〜９０重量％に限定した理由
は、Ｚｎの犠牲防食効果と、電気化学的に安定なＴｉ添
加の効果の双方を得るためである。
は、Ｚｎの犠牲防食効果と、電気化学的に安定なＴｉ添
加の効果の双方を得るためである。
【００２５】加工後密着性の評価は曲げ加工後のテープ
剥離テストで判定をした。引っ張り加工後の密着性はめ
っき面が外側となるように０Ｔ曲げを行い（予め曲げ部
に接着テープを貼付）、テープ剥離テストで判定をし
た。
剥離テストで判定をした。引っ張り加工後の密着性はめ
っき面が外側となるように０Ｔ曲げを行い（予め曲げ部
に接着テープを貼付）、テープ剥離テストで判定をし
た。
【００２６】めっき剥離の無いものを良好、わずかでも
めっき剥離のあるものを不良とした。圧縮加工後の密着
性はめっき面が内側になるように０Ｔ曲げを行い同様の
試験を行った。
めっき剥離のあるものを不良とした。圧縮加工後の密着
性はめっき面が内側になるように０Ｔ曲げを行い同様の
試験を行った。
【００２７】その結果を第１表に示す。０．０１〜１０
ｇ／ｍ2の下地Ｚｎめっき層を有することですぐれた成
形加工後の密着性が得られる。
ｇ／ｍ2の下地Ｚｎめっき層を有することですぐれた成
形加工後の密着性が得られる。
【００２８】
【実施例】板厚０．７ｍｍの冷延鋼板を素材として、様
々な厚みの下地Ｚｎめっきを施し、きらにその上に各種
組成のＺｎ―Ｔｉ合金めっきを施した。その内訳を第１
表に示す。
々な厚みの下地Ｚｎめっきを施し、きらにその上に各種
組成のＺｎ―Ｔｉ合金めっきを施した。その内訳を第１
表に示す。
【００２９】下地Ｚｎめっき層は電気めっき、あるいは
真空蒸着法で作製した。真空蒸着法ではめっき時の鋼板
温度によってＺｎ―Ｆｅ合金が鋼板との界面にできるこ
とがあるが、その厚みは光学顕微鏡観察によると０．５
μｍ以下であった。
真空蒸着法で作製した。真空蒸着法ではめっき時の鋼板
温度によってＺｎ―Ｆｅ合金が鋼板との界面にできるこ
とがあるが、その厚みは光学顕微鏡観察によると０．５
μｍ以下であった。
【００３０】Ｚｎ―Ｔｉ合金めっきはイオンプレーティ
ング法で作製した。Ｚｎ，Ｔｉの蒸発量をそれぞれ制御
することにより所定の目付量、Ｔｉ濃度を持つＺｎ―Ｔ
ｉ合金めっきを得た。その内訳を第１表に示す。
ング法で作製した。Ｚｎ，Ｔｉの蒸発量をそれぞれ制御
することにより所定の目付量、Ｔｉ濃度を持つＺｎ―Ｔ
ｉ合金めっきを得た。その内訳を第１表に示す。
【００３１】加工後密着性の評価は曲げ加工後のテープ
剥離テストで判定をした。引っ張り加工後の密着性はめ
っき面が外側となるように０Ｔ曲げを行い（予め曲げ部
に接着テープを貼付）、テープ剥離テストで判定をし
た。
剥離テストで判定をした。引っ張り加工後の密着性はめ
っき面が外側となるように０Ｔ曲げを行い（予め曲げ部
に接着テープを貼付）、テープ剥離テストで判定をし
た。
【００３２】めっき剥離の無いものを良好、わずかでも
めっき剥離のあるものを不良とした。圧縮加工後の密着
性はめっき面が内側になるように０Ｔ曲げを行い同様の
試験を行った。その結果を第１表に示す。
めっき剥離のあるものを不良とした。圧縮加工後の密着
性はめっき面が内側になるように０Ｔ曲げを行い同様の
試験を行った。その結果を第１表に示す。
【００３３】下地Ｚｎめっき層を有するＺｎ―Ｔｉ合金
めっきがすぐれた成形加工後の密着性を持つことがわか
る。
めっきがすぐれた成形加工後の密着性を持つことがわか
る。
【００３４】
【表１】
【００３５】
【表２】
【００３６】
【発明の効果】以上述べた如く本発明によれば、上述の
下地Ｚｎめっき層を採用することによってめっき密着性
にすぐれたＺｎ―Ｔｉ合金めっき鋼板が実現できた。
下地Ｚｎめっき層を採用することによってめっき密着性
にすぐれたＺｎ―Ｔｉ合金めっき鋼板が実現できた。
Claims (2)
- 【請求項１】 素材鋼板上に０．０１〜１０ｇ／ｍ2の
Ｚｎめっき層が形成されており、該めっき層の上にはさ
らにＴｉ：１〜９０重量％を含み、残部が実質的にＺｎ
からなるＺｎ―Ｔｉ合金めっき層が０．１〜６０ｇ／ｍ
2形成されていることを特徴とする密着性にすぐれたＺ
ｎ―Ｔｉ合金めっき鋼板。 - 【請求項２】 下層のＺｎめっき層は主としてＺｎから
構成され且つめっき―鋼板界面に０．５μｍ 以下のＺｎ
―Ｆｅ金属間化合物層が形成されていることを特徴とす
る請求項１に記載の密着性にすぐれたＺｎ―Ｔｉ合金め
っき鋼板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5646992A JPH05222518A (ja) | 1992-02-10 | 1992-02-10 | 密着性にすぐれたＺｎ―Ｔｉ合金めっき鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5646992A JPH05222518A (ja) | 1992-02-10 | 1992-02-10 | 密着性にすぐれたＺｎ―Ｔｉ合金めっき鋼板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05222518A true JPH05222518A (ja) | 1993-08-31 |
Family
ID=13027967
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5646992A Pending JPH05222518A (ja) | 1992-02-10 | 1992-02-10 | 密着性にすぐれたＺｎ―Ｔｉ合金めっき鋼板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05222518A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011508088A (ja) * | 2007-12-28 | 2011-03-10 | ポスコ | シーラー接着性及び耐食性に優れた亜鉛系合金めっき鋼板及びその製造方法 |
-
1992
- 1992-02-10 JP JP5646992A patent/JPH05222518A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011508088A (ja) * | 2007-12-28 | 2011-03-10 | ポスコ | シーラー接着性及び耐食性に優れた亜鉛系合金めっき鋼板及びその製造方法 |
| US9382630B2 (en) | 2007-12-28 | 2016-07-05 | Posco | Zinc alloy coated steel sheet having good sealer adhesion and corrosion resistance and process of manufacturing the same |
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