JPH05220177A - 生体親和性のすぐれたTi基焼結合金製インプラント - Google Patents
生体親和性のすぐれたTi基焼結合金製インプラントInfo
- Publication number
- JPH05220177A JPH05220177A JP4061155A JP6115592A JPH05220177A JP H05220177 A JPH05220177 A JP H05220177A JP 4061155 A JP4061155 A JP 4061155A JP 6115592 A JP6115592 A JP 6115592A JP H05220177 A JPH05220177 A JP H05220177A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- alloy
- powder
- implant
- hydroxyapatite
- sintered alloy
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Materials For Medical Uses (AREA)
- Dental Prosthetics (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 TiおよびTi合金製インプラントの生体親
和性を向上させる。 【構成】 インプラントを、TiまたはTi合金の素地
に、ヒドロキシアパタイトが0.5〜5重量%の割合で
分散した組織を有するTi基焼結合金で構成する。
和性を向上させる。 【構成】 インプラントを、TiまたはTi合金の素地
に、ヒドロキシアパタイトが0.5〜5重量%の割合で
分散した組織を有するTi基焼結合金で構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、すぐれた生体親和性
を有するTi基焼結合金製インプラントに関するもので
ある。
を有するTi基焼結合金製インプラントに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、人工歯根や人工関節などのインプ
ラントが、純Tiや、重量%でTi−6%Al−4%V
の代表組成を有するTi合金を溶製し、精密鋳造する
か、あるいは熱間鍛造にて所定形状に成形することによ
り製造されることは良く知られるところである。
ラントが、純Tiや、重量%でTi−6%Al−4%V
の代表組成を有するTi合金を溶製し、精密鋳造する
か、あるいは熱間鍛造にて所定形状に成形することによ
り製造されることは良く知られるところである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のTiお
よびTi合金の精密鋳造により製造されたインプラント
は、生体に対する親和性、すなわち骨組織との密着性が
不十分であるのが現状である。
よびTi合金の精密鋳造により製造されたインプラント
は、生体に対する親和性、すなわち骨組織との密着性が
不十分であるのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から生体親和性のすぐれたインプラン
トを開発すべく研究を行なった結果、原料粉末としてT
i粉末またはTi合金粉末を用い、これに0.5〜5重
量%の割合でヒドロキシアパタイト粉末を混合し、この
混合粉末から形成した所定形状の成形体を焼結すること
によりインプラントを製造すると、この結果得られたT
i基焼結合金製インプラントは、TiまたはTi合金の
素地に、ヒドロキシアパタイトが均一に分散した組織を
もつようになり、この微細分散ヒドロキシアパタイトに
より骨組織との密着性が著しく向上するようになるとい
う研究結果を得たのである。
上述のような観点から生体親和性のすぐれたインプラン
トを開発すべく研究を行なった結果、原料粉末としてT
i粉末またはTi合金粉末を用い、これに0.5〜5重
量%の割合でヒドロキシアパタイト粉末を混合し、この
混合粉末から形成した所定形状の成形体を焼結すること
によりインプラントを製造すると、この結果得られたT
i基焼結合金製インプラントは、TiまたはTi合金の
素地に、ヒドロキシアパタイトが均一に分散した組織を
もつようになり、この微細分散ヒドロキシアパタイトに
より骨組織との密着性が著しく向上するようになるとい
う研究結果を得たのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、TiまたはTi合金の素地に、
ヒドロキシアパタイトが0.5〜5重量%の割合で均一
分散した組織を有するTi基焼結合金で構成してなる生
体親和性のすぐれたTi基焼結合金製インプラントに特
徴を有するものである。
なされたものであって、TiまたはTi合金の素地に、
ヒドロキシアパタイトが0.5〜5重量%の割合で均一
分散した組織を有するTi基焼結合金で構成してなる生
体親和性のすぐれたTi基焼結合金製インプラントに特
徴を有するものである。
【0006】なお、この発明のインプラントを構成する
Ti基焼結合金のヒドロキシアパタイトの含有割合を
0.5〜5重量%に限定したのは、その含有割合が0.
5重量%未満では所望のすぐれた生体親和性を確保する
ことができず、一方その含有割合が5重量%を越えると
強度が急激に低下するようになるという理由によるもの
である。
Ti基焼結合金のヒドロキシアパタイトの含有割合を
0.5〜5重量%に限定したのは、その含有割合が0.
5重量%未満では所望のすぐれた生体親和性を確保する
ことができず、一方その含有割合が5重量%を越えると
強度が急激に低下するようになるという理由によるもの
である。
【0007】
【実施例】つぎに、この発明のインプラントを実施例に
より具体的に説明する。原料粉末として、平均粒径:2
2μmの純Ti粉末、同25μmのTi−6%Al−4
%Vの代表組成(以上重量%、以下%は重量%を示す)
を有するTi合金粉末、および同15μmのヒドロキシ
アパタイト粉末を用意し、これら原料粉末を表1に示さ
れる配合割合に配合し、真空乾燥器で、100℃に24
時間保持の条件で乾燥した後、回転式ロッキングミキサ
ーで3時間混合し、この混合物を150℃に加熱して1
2%のアクリルレジンを加え、この温度で5時間混練し
た後、造粒機でペレットとし、これを射出成形機にて直
径:12mmφ×長さ:80mmの成形体とし、ついでこの
成形体を1気圧のAr雰囲気中、600℃まで徐々に昇
温してバインダーとしての前記アクリルレジンを除去
し、引続いて950℃に昇温し、この温度に2時間保持
して焼結し、最終的に直径:3.2mmφ×長さ:25mm
の寸法に仕上げることにより本発明Ti基焼結合金製イ
ンプラント(以下、本発明インプラントという)1〜
8、並びにTi基焼結合金におけるヒドロキシアパタイ
トの含有割合がこの発明の範囲から外れた比較Ti基焼
結合金製インプラント(以下、比較インプラントとい
う)1〜4をそれぞれ製造した。
より具体的に説明する。原料粉末として、平均粒径:2
2μmの純Ti粉末、同25μmのTi−6%Al−4
%Vの代表組成(以上重量%、以下%は重量%を示す)
を有するTi合金粉末、および同15μmのヒドロキシ
アパタイト粉末を用意し、これら原料粉末を表1に示さ
れる配合割合に配合し、真空乾燥器で、100℃に24
時間保持の条件で乾燥した後、回転式ロッキングミキサ
ーで3時間混合し、この混合物を150℃に加熱して1
2%のアクリルレジンを加え、この温度で5時間混練し
た後、造粒機でペレットとし、これを射出成形機にて直
径:12mmφ×長さ:80mmの成形体とし、ついでこの
成形体を1気圧のAr雰囲気中、600℃まで徐々に昇
温してバインダーとしての前記アクリルレジンを除去
し、引続いて950℃に昇温し、この温度に2時間保持
して焼結し、最終的に直径:3.2mmφ×長さ:25mm
の寸法に仕上げることにより本発明Ti基焼結合金製イ
ンプラント(以下、本発明インプラントという)1〜
8、並びにTi基焼結合金におけるヒドロキシアパタイ
トの含有割合がこの発明の範囲から外れた比較Ti基焼
結合金製インプラント(以下、比較インプラントとい
う)1〜4をそれぞれ製造した。
【0008】
【表1】
【0009】つぎに、この結果得られた各種のインプラ
ントについて、強度を評価する目的で引張強さを測定
し、さらに生体親和性を評価する目的で、これを家兎の
太腿骨に10mm埋植し、12週間飼育後の前記太腿骨か
らの引抜強さを測定した。これらの測定結果を表1に示
した。
ントについて、強度を評価する目的で引張強さを測定
し、さらに生体親和性を評価する目的で、これを家兎の
太腿骨に10mm埋植し、12週間飼育後の前記太腿骨か
らの引抜強さを測定した。これらの測定結果を表1に示
した。
【0010】
【発明の効果】表1に示される結果から、本発明インプ
ラント1〜8は、従来インプラントに相当するヒドロキ
シアパタイトを含有しない比較インプラント1および3
に比して、実用上問題のない強度低下で一段とすぐれた
生体親和性を示し、一方比較インプラント2および4に
見られるように、ヒドロキシアパタイトの含有割合が5
%を越えると、強度が急激に低下し、実用上信頼性低下
の原因となることが明らかである。
ラント1〜8は、従来インプラントに相当するヒドロキ
シアパタイトを含有しない比較インプラント1および3
に比して、実用上問題のない強度低下で一段とすぐれた
生体親和性を示し、一方比較インプラント2および4に
見られるように、ヒドロキシアパタイトの含有割合が5
%を越えると、強度が急激に低下し、実用上信頼性低下
の原因となることが明らかである。
【0011】上述のように、この発明のTi基焼結合金
製インプラントは、素地に分散分布するヒドロキシアパ
タイトによって、実用上全く問題のない程度の強度低下
を伴なうが、著しくすぐれた骨組織との密着性を示し、
生体親和性のすぐれたものである。
製インプラントは、素地に分散分布するヒドロキシアパ
タイトによって、実用上全く問題のない程度の強度低下
を伴なうが、著しくすぐれた骨組織との密着性を示し、
生体親和性のすぐれたものである。
フロントページの続き (72)発明者 佐平 健彰 埼玉県大宮市北袋町1−297 三菱マテリ アル株式会社中央研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 TiまたはTi合金の素地に、ヒドロキ
シアパタイトが0.5〜5重量%の割合で分散した組織
を有するTi基焼結合金で構成したことを特徴とする生
体親和性のすぐれたTi基焼結合金製インプラント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4061155A JPH05220177A (ja) | 1992-02-17 | 1992-02-17 | 生体親和性のすぐれたTi基焼結合金製インプラント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4061155A JPH05220177A (ja) | 1992-02-17 | 1992-02-17 | 生体親和性のすぐれたTi基焼結合金製インプラント |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05220177A true JPH05220177A (ja) | 1993-08-31 |
Family
ID=13162965
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4061155A Pending JPH05220177A (ja) | 1992-02-17 | 1992-02-17 | 生体親和性のすぐれたTi基焼結合金製インプラント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05220177A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0820737A2 (en) * | 1996-07-25 | 1998-01-28 | Injex Corporation | Artificial dental implant |
EP0788802A3 (en) * | 1996-02-08 | 2000-04-12 | Schneider (Usa) Inc. | Titanium alloy self-expanding stent |
JP2001518827A (ja) * | 1997-03-27 | 2001-10-16 | スミス アンド ネフュー インコーポレイテッド | ジルコニウム合金の表面酸化法及びこの方法による製品 |
JP2014240455A (ja) * | 2013-06-11 | 2014-12-25 | オリンパス株式会社 | 離型材スラリとインプラントの製造方法 |
-
1992
- 1992-02-17 JP JP4061155A patent/JPH05220177A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0788802A3 (en) * | 1996-02-08 | 2000-04-12 | Schneider (Usa) Inc. | Titanium alloy self-expanding stent |
EP0820737A2 (en) * | 1996-07-25 | 1998-01-28 | Injex Corporation | Artificial dental implant |
EP0820737A3 (en) * | 1996-07-25 | 1998-05-13 | Injex Corporation | Artificial dental implant |
US5967782A (en) * | 1996-07-25 | 1999-10-19 | Injex Coporation | Artificial dental implant |
JP2001518827A (ja) * | 1997-03-27 | 2001-10-16 | スミス アンド ネフュー インコーポレイテッド | ジルコニウム合金の表面酸化法及びこの方法による製品 |
JP2010063896A (ja) * | 1997-03-27 | 2010-03-25 | Smith & Nephew Inc | ジルコニウム合金の表面酸化法及びこの方法による製品 |
JP2014240455A (ja) * | 2013-06-11 | 2014-12-25 | オリンパス株式会社 | 離型材スラリとインプラントの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4451235A (en) | Process for preparing an artificial dental root | |
Dos Santos et al. | Dual‐setting calcium phosphate cement modified with ammonium polyacrylate | |
IE42442B1 (en) | Ceramic material | |
JPS6021763A (ja) | 人工骨材料 | |
US4207306A (en) | Process for producing polycrystalline ceramic oxides | |
JPS6272363A (ja) | 医科用または歯科用セメント組成物 | |
JPH05220177A (ja) | 生体親和性のすぐれたTi基焼結合金製インプラント | |
JPH0215221B2 (ja) | ||
JP2877840B2 (ja) | 生体硬組織用セメント材料 | |
JPH06125979A (ja) | インプラント用金属焼結体及びその製造方法 | |
JPS6168054A (ja) | 人工骨及び人工歯 | |
JP2807819B2 (ja) | 根管充填用硬化型糊材 | |
JPH0561231B2 (ja) | ||
JPS61270249A (ja) | リン酸四カルシウム硬化性組成物 | |
JPS6171060A (ja) | 骨、歯牙充填用のα―リン酸三カルシウム含有組成物 | |
CA1158078A (en) | Artificial dental root | |
JPS6179462A (ja) | 多孔質人工骨材料 | |
JPS61234867A (ja) | 生体用材料 | |
JP2001252347A (ja) | 人工骨 | |
JPH0793941B2 (ja) | 生体硬組織修復材料の製法 | |
JP3000784B2 (ja) | 表面被覆Ti基焼結合金製インプラント | |
JP2787829B2 (ja) | リン酸カルシウムセラミックスインプラントの製造方法 | |
JPS61236644A (ja) | リン酸カルシウム硬化性組成物 | |
JPS6141466A (ja) | 生体硬組織修復材料 | |
Ackley et al. | Alumina as a filler for bone cement: a feasibility study |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20000801 |