JPH05219884A - 酸性乳飲料の製法 - Google Patents

酸性乳飲料の製法

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JPH05219884A
JPH05219884A JP4056969A JP5696992A JPH05219884A JP H05219884 A JPH05219884 A JP H05219884A JP 4056969 A JP4056969 A JP 4056969A JP 5696992 A JP5696992 A JP 5696992A JP H05219884 A JPH05219884 A JP H05219884A
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JP
Japan
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milk
acid
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acidic
fat
Prior art date
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Pending
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JP4056969A
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English (en)
Inventor
Soichiro Tanaka
創一郎 田中
Miwako Imamura
美和子 今村
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 乳成分,酸成分を主体とする酸性乳飲料諸原
料を、まず、乳固形分3〜8重量%、乳脂肪分2.7重
量%以下及びpH2.8〜3.7となるよう混合して均
質化し、次いで、該混合溶液を乳固形分0.5〜1.2
重量%,乳脂肪分0.4重量%以下及びpH3.0〜
3.7となるよう調整し、95℃以下で熱処理すること
を特徴とする。 【効果】 乳化剤,安定剤を用いることなく、酸性乳飲
料の乳蛋白の凝固,沈殿を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乳蛋白の凝固,沈澱が
防止された酸性乳飲料の製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、乳成分と酸成分とを含有する酸
性乳飲料としては、牛乳,全粉乳,脱脂粉乳等の乳成分
に、乳酸菌等のスターターを接種して発酵させた発酵乳
を加水希釈したタイプ,もしくは乳酸菌発酵乳飲料や乳
成分に、有機酸,果汁等の酸成分を加えたタイプが広く
知られている。しかしながら、これら酸性乳飲料は、保
存中に酸によって乳蛋白が凝固し、沈澱し易いという問
題があった。
【0003】そこで、乳蛋白の凝固,沈澱を防止する方
法として、例えば、特公昭63−57021号公報に
は、ペクチン,カラギナン等の乳蛋白反応性ゲル化剤,
乳成分等を混合、溶解した後、発酵乳を添加する方法が
開示されている。しかし、この方法は、乳蛋白をゲル化
剤と反応させるため、冷却時に増粘,ゲルセットを起こ
してしまい、著しく流動性が損われた製品しか得られな
い。
【0004】また、特公昭59−41709号公報に
は、酸性乳飲料に、乳化剤としてショ糖脂肪酸エステル
を混合、溶解する方法が開示されている。しかし、この
方法は、乳化剤の添加方法が煩雑である、及び乳化剤の
添加量によっては、酸性乳飲料に苦味が感じられ、風味
が低下するという問題があった。
【0005】また、上記方法の他、果汁等の酸成分を限
外濾過,透析等の方法で処理し、減酸させたり、乳成分
中の蛋白量を減らしたりする等の方法も行なわれている
が、これらの方法も酸性乳飲料本来の風味を低下させて
しまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みなされたものであって、酸性乳飲料の乳蛋白
の凝固,沈澱を防止するためには、乳成分と有機酸等の
酸成分とを混合する際の方法に問題があるのではないか
と想起し、鋭意検討を行った。その結果、まず、乳成分
と酸成分とを混合して、乳固形分,乳脂肪分及びpHを
所定の値に調整し、均質化した後、更に、乳固形分,乳
脂肪分及びpHを所定の値に調整し、95℃以下で熱処
理することにより、乳化剤,安定剤を用いずに、乳蛋白
の凝固,沈澱を防止し、かつ過剰に増粘することなく、
酸性乳飲料を製造することができることを見い出し本発
明を達成した。
【0007】本発明の目的は、過剰に増粘させたり、風
味を損うことなく、酸性乳飲料中の乳蛋白の凝固,沈澱
を防止し得る酸性乳飲料の製法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、乳成分,
酸成分を主体とする酸性乳飲料諸原料を、乳固形分3〜
8重量%(以下、%と記す),乳脂肪分2.7%以下及
びpH2.8〜3.7となるよう混合して均質化し、次
いで、該混合溶液を乳固形分0.5〜1.2%,乳脂肪
分0.4%以下及びpH3.0〜3.7となるよう調整
し、95℃以下で熱処理することを特徴とする酸性乳飲
料の製法によって達成される。
【0009】次に、本発明を詳しく説明する。本発明の
酸性乳飲料の乳成分としては、牛乳,全粉乳,加糖練乳
等の乳脂肪を含む乳成分が挙げられ、これらの乳成分に
乳酸菌等のスターターを接種して発酵させた発酵乳を使
用してもよい。また、酸成分は、発酵乳中の酸成分であ
ってもよいし、クエン酸,リンゴ酸,酒石酸,リン酸等
の食用に供するものを添加してもよい。また、酸成分を
含有する果汁等を使用してもよい。
【0010】本発明の酸性乳飲料の製法は、例えば、次
のようにして行う。すなわち、まず、乳成分,糖類及び
香料,着色料等の添加剤等を水に溶解する。このとき、
溶液中の乳固形分が3〜8%,乳脂肪分が2.7%以下
となるように調製することが必要である。乳固形分が上
記範囲をはずれると、酸性化時に、酸性乳粒子が均一に
分散し難く、凝集,沈澱を生じる。また、乳脂肪分が
2.7%を超えると、乳脂肪の浮き(分離)が生じてし
まう。
【0011】また、糖類をあまり多量に混合すると、乳
成分を酸性化した際に、乳蛋白及び乳脂肪と酸とが会合
してできる酸性乳の粒子が大きくなり、沈澱を早める原
因となる傾向にあるため、糖類の添加量は、15%以下
とすることが好ましい。
【0012】次に、必要に応じて予め水に溶解した酸成
分を添加し、pHが2.8〜3.7になるように調整す
る。pHが上記範囲をはずれると、乳蛋白の酸凝固,沈
殿が生じ、均質化後も凝固,沈殿を防ぐことができな
い。
【0013】また、乳成分の溶液に、酸成分を添加する
際の温度は、20℃以下とすることが望ましい。20℃
を超えると、乳蛋白の凝固が促進され易く、均質化後も
充分な安定性が得られにくい。なお、乳固形分及び乳脂
肪分の調整とpHの調整は同時に行ってもよい。
【0014】次に、上記混合溶液を、好ましくは100
〜450kg/cm2 の圧力にて均質化する。均質化圧
力が100kg/cm2 未満であると、乳蛋白と酸成分
の分散均質化が不充分となる傾向にあり、逆に、均質化
圧力が450kg/cm2 を超えると、再凝集が生じる
傾向にあり、充分な安定性が得られにくい。
【0015】以上のような過程で得られた乳成分と酸成
分との混合溶液を、乳固形分0.5〜1.2%,乳脂肪
分0.4%以下及びpH3.0〜3.7に、加水する等
により調整する。混合溶液の乳固形分,pHが上記範囲
をはずれると、長期間の保存中に乳蛋白が凝固,沈殿し
てしまう。また、風味の点でも良好なものが得られな
い。また、乳脂肪分が0.4%を超えると、乳化されな
い乳脂肪が液面上部に浮いてくる。
【0016】次に、調整した酸性乳飲料を、95℃以下
で殺菌,熱処理する。95℃を超える温度で処理する
と、乳脂肪が熱劣化してしまい、乳脂肪の分離を招き、
著しく風味劣化してしまい、保存時の安定性にも欠け
る。上記のようにして得られた酸性乳飲料は、缶や瓶等
の容器に充填,密封され製品化される。
【0017】このようにして得られた酸性乳飲料中の乳
蛋白,乳脂肪は、酸と会合して、適度な大きさ(0.5
μm〜10μm)の酸性乳粒子を形成しており、長期間
保存しても凝固,沈殿を生じないと考えられる。この酸
性乳粒子の粒子径は、0.5μm〜10μmであること
が望ましい。0.5μm未満であると、再凝集による粒
子径増大の懸念が有り、逆に、10μmを超えると、保
存時すぐに沈殿を生じてしまう傾向にある。
【0018】
【発明の効果】以上のように、本発明の酸性乳飲料の製
法は、乳固形分,乳脂肪及びpHを2段階調整し、その
間均質化を行い、また、最後に95℃以下で熱処理する
ものであり、これら一連の工程を経ることにより、乳化
剤,安定剤を用いずに、酸性乳飲料の乳蛋白の凝固,沈
殿及び乳脂肪の浮きを防止することができる。
【0019】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明する。 <実施例1〜2,比較例1〜4>表1に示す組成条件
で、乳成分と酸成分との混合を行い、溶液を調製した。
すなわち、まず、全粉乳,脱脂粉乳を50℃の温水に溶
解した。この乳成分の溶液を10℃もしくは20℃迄冷
却し、クエン酸水溶液を徐々に添加,混合した後、15
0kg/cm2 で均質化した。次に、この混合溶液を、
乳固形分0.8%,乳脂肪分0.13%及びpH3.5
になるように加水調整した後、90℃で熱処理し、缶に
充填した。これを、5℃で2日間保管し、乳蛋白の沈殿
有無,脂肪の浮きを目視で確認,併せて、粒子径を測定
した。その結果を表1に併せて示す。
【0020】
【表1】
【0021】<実施例3,比較例5〜8>実施例1とし
て使用した乳成分と酸成分との混合溶液を表2に示す条
件で最終製品にし、5℃で2日間保管し、乳蛋白の沈殿
の有無,脂肪の浮きを目視で確認,併せて粒子径を測定
した。その結果を表2に併せて示す。
【0022】
【表2】
【0023】表1,2の結果から、実施例の酸性乳飲料
は、いずれも乳蛋白の凝固,沈殿及び脂肪の浮きがみら
れず、保存安定性に優れた酸性乳飲料であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳成分,酸成分を主体とする酸性乳飲料
    諸原料を、乳固形分3〜8重量%,乳脂肪分2.7重量
    %以下及びpH2.8〜3.7となるよう混合して均質
    化し、次いで、該混合溶液を乳固形分0.5〜1.2重
    量%,乳脂肪分0.4重量%以下及びpH3.0〜3.
    7となるよう調整し、95℃以下で熱処理することを特
    徴とする酸性乳飲料の製法。
JP4056969A 1992-02-07 1992-02-07 酸性乳飲料の製法 Pending JPH05219884A (ja)

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JP4056969A JPH05219884A (ja) 1992-02-07 1992-02-07 酸性乳飲料の製法

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JP4056969A Pending JPH05219884A (ja) 1992-02-07 1992-02-07 酸性乳飲料の製法

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011004740A (ja) * 2009-05-29 2011-01-13 Morinaga Milk Ind Co Ltd 発酵乳及びその製造方法
JP2018050554A (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 大洋香料株式会社 透明な酸性乳性飲料、及びその製造方法
CN109548875A (zh) * 2018-10-30 2019-04-02 徐州汇尔康食品有限公司 一种富硒锗活性乳制品配方

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JP2011004740A (ja) * 2009-05-29 2011-01-13 Morinaga Milk Ind Co Ltd 発酵乳及びその製造方法
JP2018050554A (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 大洋香料株式会社 透明な酸性乳性飲料、及びその製造方法
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