JPH0521879U - 物干し乾燥庫付き洗濯槽 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 広い設置スペースを必要とせず、使用しない
時あるいは洗濯槽に洗濯物を漬けたままで放置する時等
にも、室内の美観を損なわないようにする。 【構成】 収納キャビネット１内の下部に洗濯槽３、洗
濯槽３の上部に形成された仕切り部４の上に物干し乾燥
庫５が設置され、収納キャビネット１の前面の開口部２
には巻き上げシャッター８が付設されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、家庭で使用される物干し乾燥庫付き洗濯槽に関する。

【０００２】

【従来の技術】

最近、家庭内での洗濯物が大型化し、例えば毛布を丸洗いしたりすることも多 くなり、これに対応して、洗濯機も毛布の丸洗いが可能なように大型化する傾向 にあるものの、まだ充分に普及しておらず、また、２枚折りの大サイズの毛布、 あるいは２枚の毛布を洗濯するような場合、その他、洗濯機を使用できない洗濯 物の場合等には、従来から、陶器製、ほうろう製等の大型シンクを用い、手揉み 洗いで洗濯することが多い。

【０００３】 しかし、このような大型シンクは、むき出しのままで洗面室、洗濯室、ユーテ ィリティ室等に設置されており、更に洗濯物を数時間漬けておくこともあって、 室内の美観を著しく損なうという問題がある。

【０００４】 一方、衣料品の高級化で、アイロン掛けの難しい動物繊維系等の衣料が増加し 、アイロン掛け不要とするために、姿干しのできる家庭用の物干し乾燥庫が求め られる傾向にある。このような物干し乾燥庫を大型シンクと並べて設置しようと すると、更に大きい設置スペースを要するという問題がある。

【０００５】 乾燥機付き洗濯機としては、従来から、市販の回転式乾燥機と洗濯機とを鋼管 製等の簡単なラックの上下に載置したものや、図２のように、キャビネットｃに 洗濯機ｗと回転式乾燥機ｄを組み込んだ洗濯ユニット調のものが既に市販されて いるが、洗濯容量や乾燥容量が小さく、上記のような生活様式の変化に対応でき るものとはなっていない。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】 本考案は上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、広いス ペースを取らずに設置可能で、且つ、不使用時あるいは洗濯物を浸漬したままで 放置するような時等にも室内の美観を損なうことのない物干し乾燥庫付き洗濯槽 を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、本考案の物干し乾燥庫付き洗濯槽は、開口部を 有する収納キャビネット内の下部に洗濯槽が設置され、洗濯槽の上部に物干し乾 燥庫が設置されているとともに、開口部には開閉可能な目隠し手段が付設されて いることを要旨とするものである。

【０００８】 目隠し手段としては、巻き上げ式あるいは横引き式のシャッター、片開きある いは両開き式の扉、引き戸等があるが、開閉操作が簡単で、且つ開閉動作によっ てデッドスペースを生じないものが好適である。

【０００９】

【作用】

本考案の物干し乾燥庫付き洗濯槽は、収納キャビネット内の下部に洗濯槽が設 置され、洗濯槽の上部に物干し乾燥庫が設置されているので、洗濯槽と物干し乾 燥庫を横に並べて設置する場合のように広い設置面積を取ることなく、コンパク トにこれら二つの設備を収容できる。

【００１０】 また、収納キャビネットには、その開口部に開閉可能な目隠し手段が付設され ていて、洗濯物の出し入れ、洗濯槽での洗濯、物干し乾燥庫での乾燥等をする時 には目隠し手段を開放して作業ができ、洗濯槽や物干し乾燥庫を使用しない時あ るいは洗濯槽に洗濯物を漬けたままで放置するような時には、目隠し手段を閉め 切って収納キャビネットの開口部を隠蔽することができるので、室内の美観を損 なうことがなく、また、目隠し手段を美観に富んだデザインのものとしておくこ とによって、優れたインテリアとしての機能を発揮することができる。

【００１１】

【実施例】

次に、本考案の実施例を、図面を参照しながら説明する。 図１は、本考案の物干し乾燥庫付き洗濯槽の実施例を示す説明図であって、（ Ａ）は斜視図、（Ｂ）は概略断面図である。

【００１２】 図１において、木製、鋼板製等の収納キャビネット１はその前面側に開口部２ が開口している。同キャビネット１内の下部には、熱可塑性樹脂の射出成形、Ｆ ＲＰ、アルミニウム、ステンレス鋼等のプレス成形等によって成形された洗濯槽 ３が設置されている。洗濯槽３の上部には、収納キャビネット１を上下方向に区 画する仕切り部４が形成されていて、仕切り部４の上には物干し乾燥庫５が設置 されている。物干し乾燥庫５の上には乾燥機６が設置されていて、物干し乾燥庫 ５内へ乾燥用の空気を送入できるとともに、図では示されていない排気ダクトを 通じて、物干し乾燥庫５内の湿った空気を屋外へ排出できる構造となされている 。また、物干し乾燥庫５の天井付近には、洗濯物を吊るすためのハンガー７が設 けられていて、洗濯物をそのまま吊るして、姿干しすることもできる。

【００１３】 収納キャビネット１前面の開口部２には、巻き上げシャッター８が付設されて おり、巻き上げシャッター８を実線で示したように巻上げた時には、開口部２が 開放されて洗濯槽３及び物干し乾燥庫５が露出され、また、巻き上げシャッター ８を二点鎖線で示したように引き下ろした時には、その下端が収納キャビネット １の洗濯槽３を収容する開口部下縁２１に当接して開口部２全面が全閉され、洗 濯槽３及び物干し乾燥庫５が隠蔽されるように形成されている。仕切り部４には 洗濯槽３への給排水、乾燥機６の送入空気温度及び風量等の調節を行うためのス イッチ盤９、照明用ライト１０、洗濯槽２の下部空間には収納庫１１等が適宜設 けられている。

【００１４】 なお、収納キャビネット１の洗濯槽３に面する内表面及び物干し乾燥庫５内面 、巻き上げシャッター８等は、温水、洗剤、蒸気、温風等に曝されるので、これ らによって発錆、腐食、変色、変形、破損等の劣化を受け難い材料で形成され、 あるいは被覆されていることが好ましい。

【００１５】 上記の通り、本考案の物干し乾燥庫付き洗濯槽は洗濯槽３と物干し乾燥庫５が 上下に配置されているので、大きな設置スペースを必要としない。 次に、その使用に当たっては、巻き上げシャッター８を実線で示したように巻 上げて収納キャビネット１前面の開口部２を全開し、洗濯槽３で洗濯物を洗った り、物干し乾燥庫５内のハンガー７に洗濯物を掛けて姿干しで乾燥することがで きる。洗濯、乾燥が終わり、あるいは洗濯槽３に大型の洗濯物を長時間漬け洗い する場合には、巻き上げシャッター８を二点鎖線で示されるように開口部下縁２ １に当接する位置まで引き下ろして収納キャビネット１前面の開口部２を全閉す ることができるので、室内の美観を損なうことがない。

【００１６】 なお、物干し乾燥庫５に独立したドアを設けず、巻き上げシャッター８を物干 し乾燥庫５のドアとして兼用することも可能で、その場合には、物干し乾燥庫５ を使用する時、巻き上げシャッター８を物干し乾燥庫５の下端まで下ろした状態 で使用することができる。

【００１７】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案の物干し乾燥庫付き洗濯槽は広い設置 スペースを必要とせず、また、使用しない時あるいは洗濯槽に洗濯物を漬けたま まで放置するような場合、目隠し手段によって開口部を隠蔽できるので室内の美 観を損なうことがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す説明図であり、（Ａ）は
斜視図、（Ｂ）は概略断面図である。

【図２】従来技術を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 収納キャビネット ２ 開口部 ２１ 開口部下縁 ３ 洗濯槽 ４ 仕切り部 ５ 物干し乾燥庫 ６ 乾燥機 ７ ハンガー ８ 巻き上げシャッター

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 開口部を有する収納キャビネット内の下
   部に洗濯槽が設置され、洗濯槽の上部に物干し乾燥庫が
   設置されているとともに、開口部には開閉可能な目隠し
   手段が付設されていることを特徴とする物干し乾燥庫付
   き洗濯槽。