JPH0521813A - 半導体圧力センサ用ハーメチツクシール構造およびその製造方法 - Google Patents

半導体圧力センサ用ハーメチツクシール構造およびその製造方法

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JPH0521813A
JPH0521813A JP3200084A JP20008491A JPH0521813A JP H0521813 A JPH0521813 A JP H0521813A JP 3200084 A JP3200084 A JP 3200084A JP 20008491 A JP20008491 A JP 20008491A JP H0521813 A JPH0521813 A JP H0521813A
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alumina
stem
pressure sensor
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seal structure
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Yoshihiro Tejima
芳博 手嶋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接合部分の強度向上および製造工程の簡略化
である。 【構成】 半導体圧力センサ用ハーメチックシール構造
であって、金属製ボディー2と、この金属製ボディー2
に配設されるアルミナ製ステム1との間およびこのアル
ミナ製ステム1とアルミナ製ステム1に設けた挿通孔5
に挿通する半導体端子3との間をTiを含有した活性金
属ろう材4で接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体圧力センサ用
ハーメチックシール構造およびその製造方法に関し、特
に、接合部分の強度が向上し、製造工程が簡略化した半
導体圧力センサ用ハーメチックシール構造およびその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術および解決しようとする課題】従来の半導体
圧力センサ用ハーメチックシール構造では、アルミナ製
ステムの表面をMo−Mn法などによりメタライズす
る。その後、半導体端子をアルミナ製ステムに設けた挿
通孔に挿通し、高融点のSn−Agろう等によりアルミ
ナ製ステムのメタライズ面と接合する。
【0003】そして、このアルミナ製ステムを圧力セン
サの金属製ボディーに挿入し、前記Sn−Agろうが溶
融しない低融点の半田等でアルミナ製ステムのメタライ
ズ面と金属製ボディーとを接合する。
【0004】しかしながら、上記のように構成された従
来の半導体圧力センサ用ハーメチックシール構造および
その製造方法において、半導体圧力センサ用ハーメチッ
クシール構造を製造するために非常に多工程を要してい
た。また、一定以上の圧力が半導体圧力センサ用ハーメ
チックシール構造に負荷されると、アルミナ製ステムと
金属製ボディーと間の半田等による接合部分にクラック
が発生し、圧力の測定が出来なくなってしまう。これ
は、半田等の強度が低いのと、接合部分に半田等が完全
に充填されず、ボイド(巣)が生じ、このボイドを起点
としてクラックが容易に発生するためである。このよう
に、従来の半導体圧力センサ用ハーメチックシール構造
は耐圧性に劣るという問題点を有していた。
【0005】この発明は、上記のような従来のもののも
つ問題点を解決したものであって、半導体圧力センサ用
ハーメチックシール構造の製造工程の簡略化と、接合部
分の強度を向上させることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明は金属製ボディーと、この金属製ボディ
ーに配設されるアルミナ製ステムとの間およびこのアル
ミナ製ステムとアルミナ製ステムに設けた挿通孔に挿通
する半導体端子との間を活性金属ろう材で接合したとい
う手段を採用したものである。また、前記活性金属ろう
材がSn−Agろうであり、また、前記活性金属ろう材
が銀ろうであり、また、前記活性金属ろう材がPb−I
nろうであり、また、前記活性金属ろう材にはTiが含
有している。また、金属製ボディーにアルミナ製ステム
を配設し、半導体端子を前記アルミナ製ステムに設けた
挿通孔に挿通し、金属製ボディーとアルミナ製ステムと
の間および半導体端子とアルミナ製ステムとの間に活性
金属ろう材を充填し、その後、所定の時間、所定の温度
に保持して熱処理を行い、金属製ボディーとアルミナ製
ステムとの間およびアルミナ製ステムと半導体端子との
間を活性金属ろう材で接合したという手段を採用したも
のである。また、前記活性金属ろう材がSn−Agろう
であり、また、前記活性金属ろう材が銀ろうであり、ま
た、前記活性金属ろう材がPb−Inろうであり、ま
た、前記活性金属ろう材にはTiが含有しているという
手段を採用したものである。
【0007】
【作用】この発明は上記の手段を採用したことにより、
従来の半田等による接合と比較してすぐれた充填性を示
し、ボイド等が生じないため接合部分の強度が向上し、
耐圧性が向上する。また、活性金属ろう材にTiが含有
しているため、アルミナ製ステムに対する濡れ性が向上
する。
【0008】
【実施例】以下、図面に示すこの発明の実施例について
説明する。図1にはこの発明による半導体圧力センサ用
ハーメチックシール構造の第1の実施例が示されてい
て、この半導体圧力センサ用ハーメチックシール構造
は、金属製ボディー2と、この金属製ボディー2に配設
されるアルミナ製ステム1との間およびこのアルミナ製
ステム1とアルミナ製ステム1に設けた挿通孔5に挿通
する半導体端子3との間をTiを含有したSn−Agろ
うで接合したものである。
【0009】そして、前記Sn−Agろう4には、重量
パーセントで1〜3%のTiが含有されている。なお、
各接合部分の厚さは100μm程度である。
【0010】つぎに、半導体圧力センサ用ハーメチック
シール構造の製造方法は、まず、金属製ボディー2にア
ルミナ製ステム1を配設し、半導体端子3を前記アルミ
ナ製ステム1に設けた挿通孔5に挿通する。そして、前
記金属製ボディー2とアルミナ製ステム1との間および
半導体端子3とアルミナ製ステム1との間にTiを含有
したSn−Agろう4を充填する。
【0011】その後、真空中(10- 5 Torr以下)
で4分間880℃に保持して熱処理を行い、金属製ボデ
ィー2とアルミナ製ステム1との間およびアルミナ製ス
テム1と半導体端子3との間をTiを含有したSn−A
gろう4で接合する。
【0012】このようにして製造された半導体圧力セン
サ用ハーメチックシール構造は、以下に示す圧力インパ
ルステストの結果より明らかなように、従来の半田等に
よる接合と比較してすぐれた充填性を示し、ボイド等が
生じないため接合部分の強度向上を図ることができ、す
ぐれた耐圧性を示す結果、従来と比較して10倍程度強
度が向上する。
【0013】また、前記Sn−Agろう4には重量パー
セントで1〜3%のTiが含有されていることにより、
アルミナ製ステム1に対する濡れ性を向上させることが
できる。また、一度の熱処理だけでハーメチックシール
が得られるため、製造工程の簡略化が可能である。
【0014】 〔圧力インパルステストの結果〕 (試験条件) Sn−Agろうには、重量パーセントで2%のTiが含
有され、金属製ボディーの材質はSUS304である。 ピーク圧力 PP :51MPa ベース圧力 PB :39MPa 加圧サイクル T1 :60C.P.M. 加圧時間 T2 :1サイクルの1/2 圧力上昇時間 T3 :0.05sec (試験結果) 従来品(Mo−Mn法による) 2.2×106 サイクルで破損 本発明品(Sn−Agろう接合品) 2.7×107 サイクルで破損
【0015】図2にはこの発明による半導体圧力センサ
用ハーメチックシール構造の第2の実施例が示されてい
て、この半導体圧力センサ用ハーメチックシール構造
は、金属製ボディー22と、この金属製ボディー22に
配設されるアルミナ製ステム21との間およびこのアル
ミナ製ステム21とアルミナ製ステム21に設けた挿通
孔25に挿通する半導体端子23との間をTiを含有し
た銀ろう24で接合したものである。
【0016】そして、前記銀ろう24には、重量パーセ
ントで1〜3%のTiが含有されている。なお、各接合
部分の厚さは100μm程度である。
【0017】つぎに、半導体圧力センサ用ハーメチック
シール構造の製造方法は、まず、金属製ボディー22に
アルミナ製ステム21を配設し、半導体端子23を前記
アルミナ製ステム21に設けた挿通孔25に挿通する。
そして、前記金属製ボディー22とアルミナ製ステム2
1との間および半導体端子23とアルミナ製ステム21
との間にTiを含有した銀ろう24を充填する。
【0018】その後、真空中(10- 5 Torr以下)
で4分間880℃に保持して熱処理を行い、金属製ボデ
ィー22とアルミナ製ステム21との間およびアルミナ
製ステム21と半導体端子23との間をTiを含有した
銀ろう24で接合する。
【0019】このようにして製造された半導体圧力セン
サ用ハーメチックシール構造は、以下に示す圧力インパ
ルステストの結果より明らかなように、従来の半田等に
よる接合と比較してすぐれた充填性を示し、ボイド等が
生じないため接合部分の強度向上を図ることができ、す
ぐれた耐圧性を示す結果、従来と比較して16倍程度強
度が向上する。
【0020】また、前記銀ろう24に重量パーセントで
1〜3%のTiを含有させることにより、アルミナ製ス
テム21に対する濡れ性を向上させることができる。ま
た、一度の熱処理だけでハーメチックシールが得られる
ため、製造工程の簡略化が可能である。
【0021】 〔圧力インパルステストの結果〕 (試験条件) 銀ろうには、重量パーセントで2%のTiが含有され、
金属製ボディーの材質はSUS304である。 ピーク圧力 PP :51MPa ベース圧力 PB :39MPa 加圧サイクル T1 :60C.P.M. 加圧時間 T2 :1サイクルの1/2 圧力上昇時間 T3 :0.05sec (試験結果) 従来品(Mo−Mn法による) 2.2×106 サイクルで破損 本発明品(銀ろう接合品) 3.5×107 サイクルで破損
【0022】図3にはこの発明による半導体圧力センサ
用ハーメチックシール構造の第3の実施例が示されてい
て、この半導体圧力センサ用ハーメチックシール構造
は、金属製ボディー42と、この金属製ボディー42に
配設されるアルミナ製ステム41との間およびこのアル
ミナ製ステム41とアルミナ製ステム41に設けた挿通
孔45に挿通する半導体端子43との間をTiを含有し
たPb−Inろう44で接合したものである。
【0023】そして、前記Pb−Inろう44には、重
量パーセントで1〜3%のTiが含有されている。な
お、各接合部分の厚さは100μm程度である。
【0024】つぎに、半導体圧力センサ用ハーメチック
シール構造の製造方法は、まず、金属製ボディー42に
アルミナ製ステム41を配設し、半導体端子43を前記
アルミナ製ステム41に設けた挿通孔45に挿通する。
そして、前記金属製ボディー42とアルミナ製ステム4
1との間および半導体端子43とアルミナ製ステム41
との間にTiを含有したPb−Inろう44を充填す
る。
【0025】その後、真空中(10- 5 Torr以下)
で4分間880℃に保持して熱処理を行い、金属製ボデ
ィー42とアルミナ製ステム41との間およびアルミナ
製ステム41と半導体端子43との間をTiを含有した
Pb−Inろう44で接合する。
【0026】このようにして製造された半導体圧力セン
サ用ハーメチックシール構造は、以下に示す圧力インパ
ルステストの結果より明らかなように、従来の半田等に
よる接合と比較してすぐれた充填性を示し、ボイド等が
生じないため接合部分の強度向上を図ることができ、す
ぐれた耐圧性を示す結果、従来と比較して5倍程度強度
が向上する。
【0027】また、前記Pb−Inろう44に重量パー
セントで1〜3%のTiを含有させることにより、アル
ミナ製ステム41に対する濡れ性を向上させることがで
きる。また、一度の熱処理だけでハーメチックシールが
得られるため、製造工程の簡略化が可能である。
【0028】 〔圧力インパルステストの結果〕 (試験条件) Pb−Inろうには、重量パーセントで2%のTiが含
有され、金属製ボディーの材質はSUS304である。 ピーク圧力 PP :51MPa ベース圧力 PB :39MPa 加圧サイクル T1 :60C.P.M. 加圧時間 T2 :1サイクルの1/2 圧力上昇時間 T3 :0.05sec (試験結果) 従来品(Mo−Mn法による) 2.2×106 サイクルで破損 本発明品(Pb−Inろう接合品) 1.2×107 サイクルで破損
【0029】なお、金属製ボディーの材質はSUS30
4、コバールおよび42Ni−Fe合金等である。
【0030】
【発明の効果】この発明は前記のように構成したことに
より、従来の半田等による接合と比較してすぐれた充填
性を示し、ボイド等が生じないため接合部分の強度向上
を図ることができ、すぐれた耐圧性を示す。また、活性
金属ろう材にTiを含有させることにより、アルミナ製
ステムに対する濡れ性を向上させることができる。ま
た、一度の熱処理だけでハーメチックシールが得られる
ため、製造工程の簡略化が可能であるというすぐれた効
果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による半導体圧力センサ用ハーメチッ
クシール構造の第1の実施例を示す概略断面図である。
【図2】この発明による半導体圧力センサ用ハーメチッ
クシール構造の第2の実施例を示す概略断面図である。
【図3】この発明による半導体圧力センサ用ハーメチッ
クシール構造の第3の実施例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1、21、41……アルミナ製ステム 2、22、42……金属製ボディー 3、23、43……半導体端子 4……Sn−Agろう 5、25、45……挿通孔 24……銀ろう 44……Pb−Inろう

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製ボディーと、該金属製ボディーに
    配設されるアルミナ製ステムとの間および該アルミナ製
    ステムとアルミナ製ステムに設けた挿通孔に挿通する半
    導体端子との間を活性金属ろう材で接合したことを特徴
    とする半導体圧力センサ用ハーメチックシール構造。
  2. 【請求項2】 前記活性金属ろう材がSn−Agろうで
    ある請求項1記載の半導体圧力センサ用ハーメチックシ
    ール構造。
  3. 【請求項3】 前記活性金属ろう材が銀ろうである請求
    項1記載の半導体圧力センサ用ハーメチックシール構
    造。
  4. 【請求項4】 前記活性金属ろう材がPb−Inろうで
    ある請求項1記載の半導体圧力センサ用ハーメチックシ
    ール構造。
  5. 【請求項5】 前記活性金属ろう材にはTiが含有して
    いる請求項1記載の半導体圧力センサ用ハーメチックシ
    ール構造。
  6. 【請求項6】 金属製ボディーにアルミナ製ステムを配
    設し、半導体端子を前記アルミナ製ステムに設けた挿通
    孔に挿通し、金属製ボディーとアルミナ製ステムとの間
    および半導体端子とアルミナ製ステムとの間に活性金属
    ろう材を充填し、その後、所定の時間、所定の温度に保
    持して熱処理を行い、金属製ボディーとアルミナ製ステ
    ムとの間およびアルミナ製ステムと半導体端子との間を
    活性金属ろう材で接合することを特徴とする半導体圧力
    センサ用ハーメチックシール構造の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記活性金属ろう材がSn−Agろうで
    ある請求項6記載の半導体圧力センサ用ハーメチックシ
    ール構造の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記活性金属ろう材が銀ろうである請求
    項6記載の半導体圧力センサ用ハーメチックシール構造
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記活性金属ろう材がPb−Inろうで
    ある請求項6記載の半導体圧力センサ用ハーメチックシ
    ール構造の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記活性金属ろう材にはTiが含有し
    ている請求項6記載の半導体圧力センサ用ハーメチック
    シール構造の製造方法。
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