JPH05217533A - 焦点トラック領域に拡散障壁層を持つx線管の陽極 - Google Patents
焦点トラック領域に拡散障壁層を持つx線管の陽極Info
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- JPH05217533A JPH05217533A JP4293601A JP29360192A JPH05217533A JP H05217533 A JPH05217533 A JP H05217533A JP 4293601 A JP4293601 A JP 4293601A JP 29360192 A JP29360192 A JP 29360192A JP H05217533 A JPH05217533 A JP H05217533A
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- H01J2235/084—Target-substrate interlayers or structures, e.g. to control or prevent diffusion or improve adhesion
Abstract
(57)【要約】
【目的】 X線管の陽極本体への焦点トラック層の接着
力を改善する。 【構成】 黒鉛の陽極本体21の表面の上に、微細なひ
ゞ割れを持つレニウムの拡散障壁層32をそれに接する
様に設け、その障壁層の上に陽極ターゲット層20を沈
積する。
力を改善する。 【構成】 黒鉛の陽極本体21の表面の上に、微細なひ
ゞ割れを持つレニウムの拡散障壁層32をそれに接する
様に設け、その障壁層の上に陽極ターゲット層20を沈
積する。
Description
【0001】
【発明の分野】この発明はX線管、特に計算機式軸断層
写真(CAT)スキャナの様なX線発生装置に使われる
高性能ターゲットに関する。更に具体的に云えば、この
発明は、接着力が改善された焦点トラックを持つX線管
の高性能の回転陽極構造に関する。
写真(CAT)スキャナの様なX線発生装置に使われる
高性能ターゲットに関する。更に具体的に云えば、この
発明は、接着力が改善された焦点トラックを持つX線管
の高性能の回転陽極構造に関する。
【0002】
【発明の背景】普通のX線作像装置の回転陽極の設計の
当業者は、こう云う構造に黒鉛を使う利点を前から認識
していた。然し、黒鉛を使うと、タングステン、タング
ステン合金、モリブデン及びモリブデン合金の陽極ター
ゲット層が黒鉛と直接的に接触した時、回転ターゲット
の製造中(並びに/又はX線ビームを発生する為にそれ
を使っている間の)この層と黒鉛の間の反応が、脆い中
間の炭化物層を形成することに繋がることがじきに判っ
た。特許文献には、この問題に対する解決策として、例
えば米国特許第3,660,053号、同第3,71
9,854号及び英国特許第1,173,859号、同
第1,207,648号及び同第1,247,244号
の様に、種々の陽極構造が提案されている。
当業者は、こう云う構造に黒鉛を使う利点を前から認識
していた。然し、黒鉛を使うと、タングステン、タング
ステン合金、モリブデン及びモリブデン合金の陽極ター
ゲット層が黒鉛と直接的に接触した時、回転ターゲット
の製造中(並びに/又はX線ビームを発生する為にそれ
を使っている間の)この層と黒鉛の間の反応が、脆い中
間の炭化物層を形成することに繋がることがじきに判っ
た。特許文献には、この問題に対する解決策として、例
えば米国特許第3,660,053号、同第3,71
9,854号及び英国特許第1,173,859号、同
第1,207,648号及び同第1,247,244号
の様に、種々の陽極構造が提案されている。
【0003】別の特許(米国特許第3,890,521
号)には、タンタル(又は場合によってはハフニウム、
ニオブ又はジルコニウム)の炭化物層をその場所で形成
することは受入れながらも、黒鉛円板又は担体とタング
ステンのターゲット層の間の反応によって、タングステ
ン炭化物が形成されることに対する心配が表明されてい
る。構成部分の最初の集成体は、黒鉛の担体の上に、イ
リジウム、オスミウム又はルテニウムの第1の層を沈積
し、ハフニウム、ニオブ、タンタル又はジルコウニムの
第2の層、そしてターゲット層(例えばタングステン)
を相次いで沈積して構成される。X線管の動作中、炭素
が第1の層を拡散して第2の層と反応する時、所望の炭
化物層(例えばタンタル炭化物)が形成される。米国特
許第3,710,170号は、タンタル炭化物(米国特
許第3,890,521号)とそれに接する構造との
間、並びに黒鉛(米国特許第3,710,170号)と
それに接する構造との間の熱膨張係数の違いによって、
回転陽極構造に入り込む熱応力が取上げられている。然
し、米国特許第3,890,521号でもそうである
が、米国特許第3,710,170号の場合、はんだ材
料の一部分として、ある金属炭化物成分がわざと用いら
れている。例えば、米国特許第3,710,170号で
は、黒鉛をモリブデンと接触させ、約2,200℃に加
熱することによって、モリブデン−炭化モリブデン共晶
を調製することが提案されている。
号)には、タンタル(又は場合によってはハフニウム、
ニオブ又はジルコニウム)の炭化物層をその場所で形成
することは受入れながらも、黒鉛円板又は担体とタング
ステンのターゲット層の間の反応によって、タングステ
ン炭化物が形成されることに対する心配が表明されてい
る。構成部分の最初の集成体は、黒鉛の担体の上に、イ
リジウム、オスミウム又はルテニウムの第1の層を沈積
し、ハフニウム、ニオブ、タンタル又はジルコウニムの
第2の層、そしてターゲット層(例えばタングステン)
を相次いで沈積して構成される。X線管の動作中、炭素
が第1の層を拡散して第2の層と反応する時、所望の炭
化物層(例えばタンタル炭化物)が形成される。米国特
許第3,710,170号は、タンタル炭化物(米国特
許第3,890,521号)とそれに接する構造との
間、並びに黒鉛(米国特許第3,710,170号)と
それに接する構造との間の熱膨張係数の違いによって、
回転陽極構造に入り込む熱応力が取上げられている。然
し、米国特許第3,890,521号でもそうである
が、米国特許第3,710,170号の場合、はんだ材
料の一部分として、ある金属炭化物成分がわざと用いら
れている。例えば、米国特許第3,710,170号で
は、黒鉛をモリブデンと接触させ、約2,200℃に加
熱することによって、モリブデン−炭化モリブデン共晶
を調製することが提案されている。
【0004】更に別の問題が英国特許第1,383,5
57号で明らかになっている。この場合、ジルコニウム
及び/又はチタンのはんだ層を用いて、黒鉛をモリブデ
ン、タンタル、又はタングステン、モリブデン、タンタ
ル及びレニウムの内の2種類又は更に多くの間に形成さ
れた合金に結合している。黒鉛の支持体とはんだ層の間
に炭化物層が形成される。はんだ層が生き残る様に保証
する為に、特別の温度制御並びに最初の箔の厚さが用い
られている。
57号で明らかになっている。この場合、ジルコニウム
及び/又はチタンのはんだ層を用いて、黒鉛をモリブデ
ン、タンタル、又はタングステン、モリブデン、タンタ
ル及びレニウムの内の2種類又は更に多くの間に形成さ
れた合金に結合している。黒鉛の支持体とはんだ層の間
に炭化物層が形成される。はんだ層が生き残る様に保証
する為に、特別の温度制御並びに最初の箔の厚さが用い
られている。
【0005】黒鉛を耐火金属、特にタングステン、タン
グステン合金、モリブデン及びモリブデン合金に結合す
るにはどうするのが最もよいかに関する従来の考えのこ
の大幅なばらつきは、従来のX線装置に対する回転陽極
の設計で、この問題がどんなに複雑なまゝに残されてい
たかを示している。従来のX線作像装置で生き残ること
が出来た限りでは、こう云ういろいろな考えは解決策で
あるが、医療用の計算機式軸断層写真(CAT)スキャ
ナに使われるX線管に黒鉛部材を使う場合は、更にずっ
と厳しい試験に当面する。画像を形成する為、医療用の
CATスキャナは、典型的には持続時間が約2乃至8秒
のX線ビームを必要とする。こう云う露出時間は、従来
のX線作像装置にとって典型的であった1秒未満の露出
時間よりもずっと長い。この様に露出時間が長くなった
結果、(ターゲット領域でX線を発生する過程の副産物
として発生する)ずっと多量の熱を回転陽極が蓄え、最
終的に散逸しなければならない。
グステン合金、モリブデン及びモリブデン合金に結合す
るにはどうするのが最もよいかに関する従来の考えのこ
の大幅なばらつきは、従来のX線装置に対する回転陽極
の設計で、この問題がどんなに複雑なまゝに残されてい
たかを示している。従来のX線作像装置で生き残ること
が出来た限りでは、こう云ういろいろな考えは解決策で
あるが、医療用の計算機式軸断層写真(CAT)スキャ
ナに使われるX線管に黒鉛部材を使う場合は、更にずっ
と厳しい試験に当面する。画像を形成する為、医療用の
CATスキャナは、典型的には持続時間が約2乃至8秒
のX線ビームを必要とする。こう云う露出時間は、従来
のX線作像装置にとって典型的であった1秒未満の露出
時間よりもずっと長い。この様に露出時間が長くなった
結果、(ターゲット領域でX線を発生する過程の副産物
として発生する)ずっと多量の熱を回転陽極が蓄え、最
終的に散逸しなければならない。
【0006】黒鉛は、質量が小さくて熱蓄積容積の大き
いものであるが、CATスキャナのX線管の回転陽極構
造にとっては依然として主たる候補者であり、黒鉛部材
がヒート・シンクとして作用し、米国特許第3,71
0,170号及び同再特許31,568号に記載される
様に、このヒート・シンクから熱を放射エネルギとして
散逸させる時は、特にそうである。
いものであるが、CATスキャナのX線管の回転陽極構
造にとっては依然として主たる候補者であり、黒鉛部材
がヒート・シンクとして作用し、米国特許第3,71
0,170号及び同再特許31,568号に記載される
様に、このヒート・シンクから熱を放射エネルギとして
散逸させる時は、特にそうである。
【0007】黒鉛部材を用いた複合陽極円板を製造する
時に考えなければならない重要なことは、黒鉛を隣接す
るタングステン、タングステン合金、モリブデン又はモ
リブデン合金の金属面に結合する方法である。米国特許
第3,710,170号及び/又は同第3,890,5
21号では、タンタル、ハフニウム、ニオブ、ジルコニ
ウムの炭化物や、モリブデン炭化物及びモリブデンの共
晶が存在することについては、好意的な見方が示されて
いるが、この分野の研究者は、黒鉛部材と、この黒鉛を
結合したまゝにしておかなければならない隣接するタン
グステン、タングステン合金、モリブデン又はモリブデ
ン合金の面との間に、タングステン炭化物又はモリブデ
ン炭化物の何等かの層が形成されることには、警戒心を
もって見ている。この様な炭化物層が形成されること
は、剥離が起こり易い為に、特に問題である。剥離によ
り、陽極ターゲット層から隣接する黒鉛部材への熱の流
れが減少し、毎分約10000乃至約15000回転で
典型的に回転する陽極の構造的な完全さが失われる。
時に考えなければならない重要なことは、黒鉛を隣接す
るタングステン、タングステン合金、モリブデン又はモ
リブデン合金の金属面に結合する方法である。米国特許
第3,710,170号及び/又は同第3,890,5
21号では、タンタル、ハフニウム、ニオブ、ジルコニ
ウムの炭化物や、モリブデン炭化物及びモリブデンの共
晶が存在することについては、好意的な見方が示されて
いるが、この分野の研究者は、黒鉛部材と、この黒鉛を
結合したまゝにしておかなければならない隣接するタン
グステン、タングステン合金、モリブデン又はモリブデ
ン合金の面との間に、タングステン炭化物又はモリブデ
ン炭化物の何等かの層が形成されることには、警戒心を
もって見ている。この様な炭化物層が形成されること
は、剥離が起こり易い為に、特に問題である。剥離によ
り、陽極ターゲット層から隣接する黒鉛部材への熱の流
れが減少し、毎分約10000乃至約15000回転で
典型的に回転する陽極の構造的な完全さが失われる。
【0008】CATスキャナに使われるX線管では、陽
極の動作中のバルク温度は約1200℃乃至1300℃
に達する。こう云う温度では、タングステン、タングス
テン合金、モリブデン又はモリブデン合金は容易に望ま
しくない金属炭化物を形成する。従って、この様な回転
陽極にとって、金属面が黒鉛と反応することを許さない
様な結合手順及び陽極構造を工夫すること、そして更に
重要なことは、複合陽極構造に、CATスキャナのX線
管の動作中、金属面と黒鉛の間で反応が起こるのを防止
する措置を講ずることが特に重要であると考えられてい
る。
極の動作中のバルク温度は約1200℃乃至1300℃
に達する。こう云う温度では、タングステン、タングス
テン合金、モリブデン又はモリブデン合金は容易に望ま
しくない金属炭化物を形成する。従って、この様な回転
陽極にとって、金属面が黒鉛と反応することを許さない
様な結合手順及び陽極構造を工夫すること、そして更に
重要なことは、複合陽極構造に、CATスキャナのX線
管の動作中、金属面と黒鉛の間で反応が起こるのを防止
する措置を講ずることが特に重要であると考えられてい
る。
【0009】トーマスM.ディバイン・ジュニアに付与
された3つの再特許(米国再特許第31,369号、同
第31,560号及び同第31,568号)には、金属
面と、この金属面に結合する黒鉛の本体との間に、白
金、パラジウム、ロジウム、オスミウム、ルテニウム又
は白金−クロム合金の層を介在させるろう付け手順が記
載されている。ろう付けされた領域は介在配置した層の
上下に発生するが、この層自体は、X線管の動作中、炭
素の拡散に対する障壁として作用する様に生き残る。上
に述べたろう付け材料は、タングステン、タングステン
合金、モリブデン、モリブデン合金と反応し、そして黒
鉛とも反応する能力を持つことを特徴とする。介在配置
された層と黒鉛との反応は、使用中に回転陽極が達する
温度を越える温度でしか進行しないから、最高の使用温
度でも、例えば中間の白金層は炭素に対する拡散障壁と
して作用し、炭素が白金を通過して、脆いタングステン
又はモリブデン炭化物を形成することが出来る様になる
のを防止する。
された3つの再特許(米国再特許第31,369号、同
第31,560号及び同第31,568号)には、金属
面と、この金属面に結合する黒鉛の本体との間に、白
金、パラジウム、ロジウム、オスミウム、ルテニウム又
は白金−クロム合金の層を介在させるろう付け手順が記
載されている。ろう付けされた領域は介在配置した層の
上下に発生するが、この層自体は、X線管の動作中、炭
素の拡散に対する障壁として作用する様に生き残る。上
に述べたろう付け材料は、タングステン、タングステン
合金、モリブデン、モリブデン合金と反応し、そして黒
鉛とも反応する能力を持つことを特徴とする。介在配置
された層と黒鉛との反応は、使用中に回転陽極が達する
温度を越える温度でしか進行しないから、最高の使用温
度でも、例えば中間の白金層は炭素に対する拡散障壁と
して作用し、炭素が白金を通過して、脆いタングステン
又はモリブデン炭化物を形成することが出来る様になる
のを防止する。
【0010】黒鉛をタングステン又はタングステン合金
に結合する為の中間層として白金の合金を使うことは、
ドイツ実用新案第7,112,589号に記載されてお
り、黒鉛をタングステン又はモリブデンに結合する時の
中間層として白金を含む合金を使うことは、米国特許第
3,442,006号に記載されている。この何れの発
明でも、結合過程には、中間層を溶融させることが必要
である。米国特許第3,442,006号に提案されて
いる任意の合金の中間層は、X線陽極の動作温度では炭
素対する拡散障壁とならなくなる。
に結合する為の中間層として白金の合金を使うことは、
ドイツ実用新案第7,112,589号に記載されてお
り、黒鉛をタングステン又はモリブデンに結合する時の
中間層として白金を含む合金を使うことは、米国特許第
3,442,006号に記載されている。この何れの発
明でも、結合過程には、中間層を溶融させることが必要
である。米国特許第3,442,006号に提案されて
いる任意の合金の中間層は、X線陽極の動作温度では炭
素対する拡散障壁とならなくなる。
【0011】上に引用したディバインの発明を実施した
時のろう付けが非常に敏速に行なわれゝば、問題のある
炭化物の形成が避けられる。用いられる典型的なろう付
け温度では、中間層(例えば白金)が溶融し、炭素で飽
和する。例として云うと、液体白金は、共晶温度より少
し高い温度では、ある期間にわたり、約16原子%まで
の炭素を溶解させる。タングステン又はモリブデンがこ
の様な炭素成分の多い液体と接触している時、界面に炭
化物が形成される。従って、炭素が液化したろう付け層
内に溶解するのに利用出来る時間の長さが重要であり、
ろう付けする集成体が余りに長い期間の間高い温度にと
ゞまると、厚手の炭化物層が形成されることがあり、こ
れは冷却中又は取扱い中に剥離することがある。モリブ
デンを黒鉛に固定する為のろう付け層として白金を使う
場合、5分と云う短い間、約1800℃の温度に露出し
ても、厚さ約0.003吋のモリブデン炭化物層が出来
る。
時のろう付けが非常に敏速に行なわれゝば、問題のある
炭化物の形成が避けられる。用いられる典型的なろう付
け温度では、中間層(例えば白金)が溶融し、炭素で飽
和する。例として云うと、液体白金は、共晶温度より少
し高い温度では、ある期間にわたり、約16原子%まで
の炭素を溶解させる。タングステン又はモリブデンがこ
の様な炭素成分の多い液体と接触している時、界面に炭
化物が形成される。従って、炭素が液化したろう付け層
内に溶解するのに利用出来る時間の長さが重要であり、
ろう付けする集成体が余りに長い期間の間高い温度にと
ゞまると、厚手の炭化物層が形成されることがあり、こ
れは冷却中又は取扱い中に剥離することがある。モリブ
デンを黒鉛に固定する為のろう付け層として白金を使う
場合、5分と云う短い間、約1800℃の温度に露出し
ても、厚さ約0.003吋のモリブデン炭化物層が出来
る。
【0012】上に述べた炭化物が形成される欠点が、米
国特許第4,901,338号、同第4,352,04
1号、同第3,579,022号及び同第3,539,
859号、英国特許第1,247,244号、英国特許
出願第2,084,124A号及びフランス特許公告第
2,625,033 A1号に取上げられていて、陽極
ターゲット層をその下にある黒鉛の陽極本体から分離す
る為にレニウムの中間層を設けている。黒鉛の陽極本体
の表面に対する中間層の接着力が重要であるから、CA
TスキャナのX線管の次第に厳しくなる環境に適した高
性能の回転陽極を作る為、黒鉛の陽極本体の表面に対す
る中間層の接着力を改善する方法を提供することが好ま
しい。
国特許第4,901,338号、同第4,352,04
1号、同第3,579,022号及び同第3,539,
859号、英国特許第1,247,244号、英国特許
出願第2,084,124A号及びフランス特許公告第
2,625,033 A1号に取上げられていて、陽極
ターゲット層をその下にある黒鉛の陽極本体から分離す
る為にレニウムの中間層を設けている。黒鉛の陽極本体
の表面に対する中間層の接着力が重要であるから、CA
TスキャナのX線管の次第に厳しくなる環境に適した高
性能の回転陽極を作る為、黒鉛の陽極本体の表面に対す
る中間層の接着力を改善する方法を提供することが好ま
しい。
【0013】
【発明の要約】この発明は、X線を発生する為に電子が
衝突する焦点トラック領域を持つ黒鉛の陽極本体、この
領域の上に配置された微細なひゞ割れを持つ拡散障壁
層、及び障壁層の上に配置された陽極ターゲット層で構
成される改良されたX線管の陽極を提供する。
衝突する焦点トラック領域を持つ黒鉛の陽極本体、この
領域の上に配置された微細なひゞ割れを持つ拡散障壁
層、及び障壁層の上に配置された陽極ターゲット層で構
成される改良されたX線管の陽極を提供する。
【0014】更にこの発明は、黒鉛の基板の表面に対す
る接着力を改善した微細なひゞ割れを持つレニウム層を
作る方法を提供する。この方法は、約20乃至約200
トルの圧力に保たれたCVD反応室内に基板を配置し、
混合物中のレニウム化合物に対する水素の容量比を約1
00:1乃至約500:1として、水素及びレニウム化
合物のガス状混合物を反応室内に運び、混合物を付勢し
て、約325℃乃至約475℃に保たれた表面と混合物
を接触させることによって破片に分解し、表面上に破片
を吸着し、表面上の破片を分解して微細なひゞ割れを持
つレニウム層を形成する工程を含む。この発明のその他
の利点は、以下図面について詳しく説明する所から明ら
かになろう。
る接着力を改善した微細なひゞ割れを持つレニウム層を
作る方法を提供する。この方法は、約20乃至約200
トルの圧力に保たれたCVD反応室内に基板を配置し、
混合物中のレニウム化合物に対する水素の容量比を約1
00:1乃至約500:1として、水素及びレニウム化
合物のガス状混合物を反応室内に運び、混合物を付勢し
て、約325℃乃至約475℃に保たれた表面と混合物
を接触させることによって破片に分解し、表面上に破片
を吸着し、表面上の破片を分解して微細なひゞ割れを持
つレニウム層を形成する工程を含む。この発明のその他
の利点は、以下図面について詳しく説明する所から明ら
かになろう。
【0015】この発明が更に完全に理解される様に、こ
の発明の例として図面に示して以下詳しく説明する実施
例を参照されたい。
の発明の例として図面に示して以下詳しく説明する実施
例を参照されたい。
【0016】
【好ましい実施例の詳しい説明】図1には、例としての
X線管が数字10で示されている。X線管10が気密封
じして実質的に真空に引いた外被11を有する。外被1
1は一般的に硝子の様なX線に透明な材料で作られる。
外被11の第1の端には、陰極支持体が部分的に封着さ
れてその中に配置されている。電子放出フィラメント1
4及び集束カップ15で構成される陰極構造13が支持
体12に取付けられている。フィラメント14が、フィ
ラメント14に加熱電流を供給する1対のフィラメント
導体16を有する。更に陰極構造13は陰極構造13を
接地状態、又はX線管10の陽極18に対する負の電位
に保つ為の接地された導体17を有する。陽極18(タ
ーゲットとも呼ぶ)がフィラメント14と向い合う様に
配置されている。
X線管が数字10で示されている。X線管10が気密封
じして実質的に真空に引いた外被11を有する。外被1
1は一般的に硝子の様なX線に透明な材料で作られる。
外被11の第1の端には、陰極支持体が部分的に封着さ
れてその中に配置されている。電子放出フィラメント1
4及び集束カップ15で構成される陰極構造13が支持
体12に取付けられている。フィラメント14が、フィ
ラメント14に加熱電流を供給する1対のフィラメント
導体16を有する。更に陰極構造13は陰極構造13を
接地状態、又はX線管10の陽極18に対する負の電位
に保つ為の接地された導体17を有する。陽極18(タ
ーゲットとも呼ぶ)がフィラメント14と向い合う様に
配置されている。
【0017】陽極18の陽極本体21は、一般的に円板
の形であって、典型的にはチタン、ジルコニウム、又は
黒鉛の形の炭素と合金したモリブデンの様な材料で作ら
れる。多結晶黒鉛が好ましい。X線管のターゲットに普
通使われる多結晶黒鉛は、一般的に、黒鉛の晶子をコー
ル・タール・ピッチの様な結合剤で結着して構成されて
おり、黒鉛形成過程の間、これは幾分黒鉛化している。
1c.c.当たり約1.75乃至1.85グラムの範囲内の
中位の密度の黒鉛が最も適している。
の形であって、典型的にはチタン、ジルコニウム、又は
黒鉛の形の炭素と合金したモリブデンの様な材料で作ら
れる。多結晶黒鉛が好ましい。X線管のターゲットに普
通使われる多結晶黒鉛は、一般的に、黒鉛の晶子をコー
ル・タール・ピッチの様な結合剤で結着して構成されて
おり、黒鉛形成過程の間、これは幾分黒鉛化している。
1c.c.当たり約1.75乃至1.85グラムの範囲内の
中位の密度の黒鉛が最も適している。
【0018】更に陽極18が焦点トラック層19を持
ち、その上にフィラメント14によって発生された電子
が衝突して、X線を発生する。図5に示す様に、焦点ト
ラック層19は、表面31の焦点トラック領域の上にそ
れに接して配置された拡散障壁層32と、拡散障壁層3
2の上に配置された陽極ターゲット層20とで構成され
る。拡散障壁層32は、陽極ターゲット層20に使われ
た材料が炭化物を形成するのを防止する。
ち、その上にフィラメント14によって発生された電子
が衝突して、X線を発生する。図5に示す様に、焦点ト
ラック層19は、表面31の焦点トラック領域の上にそ
れに接して配置された拡散障壁層32と、拡散障壁層3
2の上に配置された陽極ターゲット層20とで構成され
る。拡散障壁層32は、陽極ターゲット層20に使われ
た材料が炭化物を形成するのを防止する。
【0019】一般的に、拡散障壁層32はレニウム、ル
テニウム又はオスミウムの様な材料で作られる。レニウ
ムが好ましい。一般的に陽極ターゲット層20は、タン
グステン、又は典型的には15重量%までのレニウムと
合金したタングステンで作られる。約5%乃至約10%
のレニウムと合金したタングステンが好ましい。更に、
図1のX線管10が、外被11の第2の端に配置されて
いて、陽極18を回転させる回転手段を備えている。回
転手段が回転子24を持ち、その軸23が内部軸受支持
体25に軸支されており、これが外被11の第2の端に
配置された口輪26によって支持されている。軸23が
陽極18の中心に配置された開口を通して陽極18に固
定される。空隙誘導電動機の固定子の様な回転子24を
駆動する固定子コイルは、図1では省略されている。コ
ネクタ27に接続された給電線(図に示してない)を介
して、陽極18に高電圧が供給される。
テニウム又はオスミウムの様な材料で作られる。レニウ
ムが好ましい。一般的に陽極ターゲット層20は、タン
グステン、又は典型的には15重量%までのレニウムと
合金したタングステンで作られる。約5%乃至約10%
のレニウムと合金したタングステンが好ましい。更に、
図1のX線管10が、外被11の第2の端に配置されて
いて、陽極18を回転させる回転手段を備えている。回
転手段が回転子24を持ち、その軸23が内部軸受支持
体25に軸支されており、これが外被11の第2の端に
配置された口輪26によって支持されている。軸23が
陽極18の中心に配置された開口を通して陽極18に固
定される。空隙誘導電動機の固定子の様な回転子24を
駆動する固定子コイルは、図1では省略されている。コ
ネクタ27に接続された給電線(図に示してない)を介
して、陽極18に高電圧が供給される。
【0020】陽極18を製造する際、黒鉛基板が、研
削、フライス加工、電気加工、切削、旋盤加工及び研磨
の様な普通の加工方法によって、所望の形に整形され
る。この様な加工手順は、図2に示す表面30の焦点ト
ラック領域にかなりの損傷を生ずる。この表面の上に焦
点トラック層19が沈積される。この損傷は、黒鉛が非
常に脆い性質である為に生ずるものであり、典型的に
は、研削作業によって加工された陽極本体18の表面に
約25乃至50ミクロンの深さまで拡がる。図2の表面
30の損傷を受けた層に示す損傷は、陽極本体21の寸
法に対して、例示の為に著しく誇張してある。これは、
表面30の実際の損傷は肉眼では見ることが出来ないか
らである。表面30から今述べた損傷を受けた層を実質
的に取除き、その下にある損傷を受けていない面を露出
することにより、焦点トラック層19と表面30の焦点
トラック領域の間の接着力が著しく改善される。この発
明は、表面30から黒鉛の損傷を受けた層を取除く手段
を提供する。
削、フライス加工、電気加工、切削、旋盤加工及び研磨
の様な普通の加工方法によって、所望の形に整形され
る。この様な加工手順は、図2に示す表面30の焦点ト
ラック領域にかなりの損傷を生ずる。この表面の上に焦
点トラック層19が沈積される。この損傷は、黒鉛が非
常に脆い性質である為に生ずるものであり、典型的に
は、研削作業によって加工された陽極本体18の表面に
約25乃至50ミクロンの深さまで拡がる。図2の表面
30の損傷を受けた層に示す損傷は、陽極本体21の寸
法に対して、例示の為に著しく誇張してある。これは、
表面30の実際の損傷は肉眼では見ることが出来ないか
らである。表面30から今述べた損傷を受けた層を実質
的に取除き、その下にある損傷を受けていない面を露出
することにより、焦点トラック層19と表面30の焦点
トラック領域の間の接着力が著しく改善される。この発
明は、表面30から黒鉛の損傷を受けた層を取除く手段
を提供する。
【0021】上に述べた整形工程の後、一般的に黒鉛基
板は、表面の汚染物及び吸着されたガスを駆逐する様に
予備処理される。この予備処理は、一般的に、最初にか
なり低い真空までポンプで下げて、実質的に酸素を除去
し、その後炉の中に水素を供給した炉内で、約1800
℃より高い温度まで基板を加熱すると云う様な普通の方
法によって実行される。この方法が、英国特許出願番号
2,084,124Aに記載されている。
板は、表面の汚染物及び吸着されたガスを駆逐する様に
予備処理される。この予備処理は、一般的に、最初にか
なり低い真空までポンプで下げて、実質的に酸素を除去
し、その後炉の中に水素を供給した炉内で、約1800
℃より高い温度まで基板を加熱すると云う様な普通の方
法によって実行される。この方法が、英国特許出願番号
2,084,124Aに記載されている。
【0022】陽極本体18の表面30は、今述べた予備
処理工程の後、酸化工程にかける。この時、表面30の
下にある図3に示す損傷を受けていない面31が露出す
るまで、損傷を受けた黒鉛の層を二酸化炭素に酸化す
る。陽極本体18は、約650℃乃至約900℃の温度
に、約45分乃至約1時間30分の間加熱することによ
り、空気中で酸化することが好ましい。約800℃で約
1時間酸化することが最も好ましい。一般的に、酸化工
程の間、約50−100ミクロンの層が取除かれる。
処理工程の後、酸化工程にかける。この時、表面30の
下にある図3に示す損傷を受けていない面31が露出す
るまで、損傷を受けた黒鉛の層を二酸化炭素に酸化す
る。陽極本体18は、約650℃乃至約900℃の温度
に、約45分乃至約1時間30分の間加熱することによ
り、空気中で酸化することが好ましい。約800℃で約
1時間酸化することが最も好ましい。一般的に、酸化工
程の間、約50−100ミクロンの層が取除かれる。
【0023】面31の焦点トラック領域の上に拡散障壁
層32を沈積することは、化学反応気相成長(CV
D)、溶融電界めっき、大気圧並びに準大気圧のもとで
の直流アーク・プラズマ吹付け及び大気圧並びに準大気
圧のもとでのRFプラズマ吹付けの様な任意の適当な方
法によって行なうことが出来る。CVDが好ましい。C
VD過程の間、ReF6 の様なレニウムの化合物と水素
とのガス状混合物が、約20乃至約200トル、好まし
くは約100トルの圧力に保たれたCVD室内の中に通
される。ReF6 の流量は毎分約40標準立方センチメ
ートル(sccm)であり、好ましくは約30 sccmで
あり、混合物中のReF6 に対する水素の容積比は約1
00:1乃至約500:1、好ましくは約200:1で
ある。陽極本体21にレニウムを沈積する為、混合物
は、陽極本体21から約5 mm乃至25mm、好ましくは
約7 mmの所で、回転陽極本体21の近くに接近して配
置されたスリット開口を介して、少なくとも約1050
cm/cm-秒の速度勾配、好ましくは少なくとも約200
0 cm/cm-秒の速度勾配でCVD室内に配置された陽極
本体21に差向けることが好ましい。陽極本体21は約
325℃乃至約475℃、好ましくは約350℃に誘導
加熱する。混合物が陽極本体21からの熱によって付勢
されて、破片に分解し、それが陽極本体21の面31に
吸着されて分解し、図4に示すレニウムの拡散障壁層3
2を形成する。この過程は、図11に示す微細なひゞ割
れを持つ約5乃至50ミクロン、好ましくは約15ミク
ロンのレニウム層32が陽極本体21の面の上に沈積さ
れるまで、行なう。上に述べた好ましいCVD条件のも
とでは、15ミクロンと云う前述の厚さが約15分間で
出来る。上に述べたCVD方法は、米国特許第4,92
0,012号に記載された装置で実行することが好まし
い。この特許をこゝで引用しておく。
層32を沈積することは、化学反応気相成長(CV
D)、溶融電界めっき、大気圧並びに準大気圧のもとで
の直流アーク・プラズマ吹付け及び大気圧並びに準大気
圧のもとでのRFプラズマ吹付けの様な任意の適当な方
法によって行なうことが出来る。CVDが好ましい。C
VD過程の間、ReF6 の様なレニウムの化合物と水素
とのガス状混合物が、約20乃至約200トル、好まし
くは約100トルの圧力に保たれたCVD室内の中に通
される。ReF6 の流量は毎分約40標準立方センチメ
ートル(sccm)であり、好ましくは約30 sccmで
あり、混合物中のReF6 に対する水素の容積比は約1
00:1乃至約500:1、好ましくは約200:1で
ある。陽極本体21にレニウムを沈積する為、混合物
は、陽極本体21から約5 mm乃至25mm、好ましくは
約7 mmの所で、回転陽極本体21の近くに接近して配
置されたスリット開口を介して、少なくとも約1050
cm/cm-秒の速度勾配、好ましくは少なくとも約200
0 cm/cm-秒の速度勾配でCVD室内に配置された陽極
本体21に差向けることが好ましい。陽極本体21は約
325℃乃至約475℃、好ましくは約350℃に誘導
加熱する。混合物が陽極本体21からの熱によって付勢
されて、破片に分解し、それが陽極本体21の面31に
吸着されて分解し、図4に示すレニウムの拡散障壁層3
2を形成する。この過程は、図11に示す微細なひゞ割
れを持つ約5乃至50ミクロン、好ましくは約15ミク
ロンのレニウム層32が陽極本体21の面の上に沈積さ
れるまで、行なう。上に述べた好ましいCVD条件のも
とでは、15ミクロンと云う前述の厚さが約15分間で
出来る。上に述べたCVD方法は、米国特許第4,92
0,012号に記載された装置で実行することが好まし
い。この特許をこゝで引用しておく。
【0024】障壁層32の厚さ並びに形態は、陽極本体
21の温度、スリット開口と陽極本体21の間の距離、
CVD室の圧力、水素に対するREF6 の容積比等の様
な化学反応気相成長の条件に関係する。障壁層31の化
学反応気相成長による形態は、図8に示すデンドライト
構造から、図9に示す滑かで稠密な被膜まで変わり得
る。図8に示すデンドライト構造は従来公知の構造と同
様である。上に述べた両方のレニウム層は、陽極ターゲ
ット材料の炭化物の形成を防止する為の拡散障壁として
有効である。然し、図10に示す様に、滑かで稠密なレ
ニウム障壁層は、陽極18の高温熱分解による炭素の含
浸の際、剥離を起こし易い。その結果、図9に示す障壁
層と黒鉛の陽極本体21の間の接着力がかなり失われ
る。然し、上に述べた好ましいCVD条件のもとで、図
11に示す微細なひゞ割れを持つ前述のレニウム拡散障
壁層32を作る時、黒鉛の陽極本体21の表面に対する
障壁層の接着力に予想外に著しい改善が認められた。レ
ニウム障壁層全体にわたって存在する微細なひゞ割れ
は、約8乃至10ミクロン、好ましくは約10ミクロン
の直径、及び約5乃至約50ミクロン、好ましくは約1
5ミクロンの高さを持つ密に詰込まれた個別の結晶粒の
形態を有する。こゝで云う微細なひゞ割れが、タングス
テン又はタングステン・レニウム合金の陽極ターゲット
層20をその上に沈積する間、拡散障壁層が受ける熱応
力を軽減すると考えられる。その結果、図4、5、7及
び11に示す微細なひゞ割れを持つレニウム拡散障壁層
32は、陽極18の焦点トラック領域に対する接着力が
かなり改善される。
21の温度、スリット開口と陽極本体21の間の距離、
CVD室の圧力、水素に対するREF6 の容積比等の様
な化学反応気相成長の条件に関係する。障壁層31の化
学反応気相成長による形態は、図8に示すデンドライト
構造から、図9に示す滑かで稠密な被膜まで変わり得
る。図8に示すデンドライト構造は従来公知の構造と同
様である。上に述べた両方のレニウム層は、陽極ターゲ
ット材料の炭化物の形成を防止する為の拡散障壁として
有効である。然し、図10に示す様に、滑かで稠密なレ
ニウム障壁層は、陽極18の高温熱分解による炭素の含
浸の際、剥離を起こし易い。その結果、図9に示す障壁
層と黒鉛の陽極本体21の間の接着力がかなり失われ
る。然し、上に述べた好ましいCVD条件のもとで、図
11に示す微細なひゞ割れを持つ前述のレニウム拡散障
壁層32を作る時、黒鉛の陽極本体21の表面に対する
障壁層の接着力に予想外に著しい改善が認められた。レ
ニウム障壁層全体にわたって存在する微細なひゞ割れ
は、約8乃至10ミクロン、好ましくは約10ミクロン
の直径、及び約5乃至約50ミクロン、好ましくは約1
5ミクロンの高さを持つ密に詰込まれた個別の結晶粒の
形態を有する。こゝで云う微細なひゞ割れが、タングス
テン又はタングステン・レニウム合金の陽極ターゲット
層20をその上に沈積する間、拡散障壁層が受ける熱応
力を軽減すると考えられる。その結果、図4、5、7及
び11に示す微細なひゞ割れを持つレニウム拡散障壁層
32は、陽極18の焦点トラック領域に対する接着力が
かなり改善される。
【0025】X線管10の陽極18には、CVD、溶融
電界めっき、大気圧又は準大気圧のもとでの直流アーク
・プラズマ吹付け、又は大気圧或いは準大気圧のもとで
のRFプラズマ吹付けの様な普通の沈積手段により、図
5に示す陽極ターゲット層20が設けられる。CVDが
好ましい。陽極ターゲット層20はタングステンか、又
はタングステンとレニウムの合金で構成される。一般的
に、約500乃至1000ミクロン、好ましくは約75
0ミクロンの層を設ける。
電界めっき、大気圧又は準大気圧のもとでの直流アーク
・プラズマ吹付け、又は大気圧或いは準大気圧のもとで
のRFプラズマ吹付けの様な普通の沈積手段により、図
5に示す陽極ターゲット層20が設けられる。CVDが
好ましい。陽極ターゲット層20はタングステンか、又
はタングステンとレニウムの合金で構成される。一般的
に、約500乃至1000ミクロン、好ましくは約75
0ミクロンの層を設ける。
【0026】所望の厚さを持つ陽極ターゲット層20を
沈積した後、それを所望の形に加工する。最後に、陽極
18を高温熱分解炭素含浸過程にかけて、黒鉛の陽極本
体21の露出面を密封する。黒鉛の陽極本体21の露出
面を密封することにより、黒鉛の陽極本体21の内部の
粒子状物質及び閉塞ガスは、X線管の高真空の中に噴出
することが防止される。この過程は、陽極18と陰極1
3の間の電気的な降伏又は閃絡をも防止する。この高温
分解炭素含浸過程は、前に引用した英国特許出願第2,
084,124 A号に記載されているが、この方法で
は、陽極18は約1000℃乃至約1100℃の温度の
炉内に保たれ、メタンと水素のガス状混合物を約1乃至
約3トルの圧力に保った炉内に流す。この過程は長い時
間、典型的には約35時間実行して、接着力が強く、異
方性であって、それを沈積した局部的な面に平行な基本
面と整合した非常に小さい黒鉛の晶子で構成された被覆
を作る。
沈積した後、それを所望の形に加工する。最後に、陽極
18を高温熱分解炭素含浸過程にかけて、黒鉛の陽極本
体21の露出面を密封する。黒鉛の陽極本体21の露出
面を密封することにより、黒鉛の陽極本体21の内部の
粒子状物質及び閉塞ガスは、X線管の高真空の中に噴出
することが防止される。この過程は、陽極18と陰極1
3の間の電気的な降伏又は閃絡をも防止する。この高温
分解炭素含浸過程は、前に引用した英国特許出願第2,
084,124 A号に記載されているが、この方法で
は、陽極18は約1000℃乃至約1100℃の温度の
炉内に保たれ、メタンと水素のガス状混合物を約1乃至
約3トルの圧力に保った炉内に流す。この過程は長い時
間、典型的には約35時間実行して、接着力が強く、異
方性であって、それを沈積した局部的な面に平行な基本
面と整合した非常に小さい黒鉛の晶子で構成された被覆
を作る。
【0027】図6に示すこの発明の別の実施例では、面
31の焦点トラック領域をこの発明の前述の酸化工程で
酸化して、整形工程の間に生じた損傷が実質的にない面
を露出する。この損傷のない面にレニウム拡散障壁層3
3を設け、その後タングステン、又はタングステン・レ
ニウム合金の陽極ターゲット層20を設ける。図7に示
すこの発明の更に別の実施例では、表面30の焦点トラ
ック領域に前に述べた微細なひゞ割れを持つレニウム拡
散障壁層32を設け、その後タングステン又はタングス
テン・レニウム合金の陽極ターゲット層20を設ける。
微細なひゞ割れを持つレニウム拡散障壁層32は前に述
べたCVD方法によって沈積する。
31の焦点トラック領域をこの発明の前述の酸化工程で
酸化して、整形工程の間に生じた損傷が実質的にない面
を露出する。この損傷のない面にレニウム拡散障壁層3
3を設け、その後タングステン、又はタングステン・レ
ニウム合金の陽極ターゲット層20を設ける。図7に示
すこの発明の更に別の実施例では、表面30の焦点トラ
ック領域に前に述べた微細なひゞ割れを持つレニウム拡
散障壁層32を設け、その後タングステン又はタングス
テン・レニウム合金の陽極ターゲット層20を設ける。
微細なひゞ割れを持つレニウム拡散障壁層32は前に述
べたCVD方法によって沈積する。
【0028】この発明は以下に示す具体的な例から更に
よく理解されよう。これらの例は、例示の為だけであっ
て、この発明を最も広義に見た場合を制約するものと解
してはならない。 例1 加工工程が済んだ後のX線ターゲットの黒鉛の基板を酸
化工程にかけ、その間、加工工程の際に損傷を受けた表
面層を除去して、その下にある損傷を受けていない層を
露出する。基板を800℃で1時間酸化した。その後、
酸化した基板を350℃及び100トルの条件のもと
で、レニウム層の化学反応気相成長にかけた。レニウム
拡散層は、図11に示すのと同様な微細なひゞ割れを持
っていた。タングステンの陽極ターゲット層をレニウム
拡散層の上に沈積した。
よく理解されよう。これらの例は、例示の為だけであっ
て、この発明を最も広義に見た場合を制約するものと解
してはならない。 例1 加工工程が済んだ後のX線ターゲットの黒鉛の基板を酸
化工程にかけ、その間、加工工程の際に損傷を受けた表
面層を除去して、その下にある損傷を受けていない層を
露出する。基板を800℃で1時間酸化した。その後、
酸化した基板を350℃及び100トルの条件のもと
で、レニウム層の化学反応気相成長にかけた。レニウム
拡散層は、図11に示すのと同様な微細なひゞ割れを持
っていた。タングステンの陽極ターゲット層をレニウム
拡散層の上に沈積した。
【0029】加速試験プロトコルを使って、長さ(L)
8.79ミリ、幅(W)0.75ミリのターゲット区域
に可変エネルギのX線ビームを集束した。
8.79ミリ、幅(W)0.75ミリのターゲット区域
に可変エネルギのX線ビームを集束した。
【0030】
【表1】 表 1 X線エネルギ(kW) L(W)1/2 kW/L(W)1/2 X線エネルギがオ mm3/2 kW/mm3/2 ンである時間の% −−−−−−−− −−−−−− −−−−−−−−− −−−−−−−− 24 7.61 3.15 100 10,000回の加速走査の終りに故障は生じなかっ
た。これは例2のターゲット・サンプルで行なわれた標
準試験で云えば、約40,000回の走査に相当する。
た。これは例2のターゲット・サンプルで行なわれた標
準試験で云えば、約40,000回の走査に相当する。
【0031】例2 例1のX線ターゲットを、酸化工程、並びに例1のX線
ターゲットの微細なひゞ割れを持つレニウム層なしに作
ったX線ターゲットと比較する為に、対照用の試験を行
なった。加工工程が済んだ後のX線ターゲットの黒鉛の
基板を、650℃及び50トルの条件のもとでレニウム
層の化学反応気相成長にかけた。レニウム拡散層は、図
8に示す従来と同様なデンドライト形の形態を持ってい
た。タングステンの陽極ターゲット層をレニウム拡散層
の上に沈積した。このターゲットは、従来に非常に近い
ターゲットを表わしている。
ターゲットの微細なひゞ割れを持つレニウム層なしに作
ったX線ターゲットと比較する為に、対照用の試験を行
なった。加工工程が済んだ後のX線ターゲットの黒鉛の
基板を、650℃及び50トルの条件のもとでレニウム
層の化学反応気相成長にかけた。レニウム拡散層は、図
8に示す従来と同様なデンドライト形の形態を持ってい
た。タングステンの陽極ターゲット層をレニウム拡散層
の上に沈積した。このターゲットは、従来に非常に近い
ターゲットを表わしている。
【0032】標準試験プロトコルを用いて、長さ(L)
16.88ミリ×幅(W)1.44ミリのターゲット区
域に可変エネルギのX線ビームを集束した。標準試験の
厳しさは、例1で行なわれた加速試験の大体1/4であ
る。
16.88ミリ×幅(W)1.44ミリのターゲット区
域に可変エネルギのX線ビームを集束した。標準試験の
厳しさは、例1で行なわれた加速試験の大体1/4であ
る。
【0033】
【表2】 表 2 X線エネルギ(kW) L(W)1/2 kW/L(W)1/2 X線エネルギがオ mm3/2 kW/mm3/2 ンである時間の% −−−−−−−− −−−−−− −−−−−−−−− −−−−−−−− 30 20.26 1.481 40 38.4 〃 1.895 21.2 48 〃 2.37 32.9 60 〃 2.96 5.9 表1及び2に示す様に、kW/L(W)1/2 の比は、表
2の標準試験よりも、表1の加速試験ではずっと厳し
い。ターゲットが標準X線走査30,828回の後に剥
離の故障を生じた為に、試験を中断した。これは例1で
行なった加速試験走査で云うと約7,707回に相当す
る。
2の標準試験よりも、表1の加速試験ではずっと厳し
い。ターゲットが標準X線走査30,828回の後に剥
離の故障を生じた為に、試験を中断した。これは例1で
行なった加速試験走査で云うと約7,707回に相当す
る。
【0034】例3 例1のX線ターゲットを例1に示した酸化工程及びX線
ターゲットの微細なひゞ割れを持つレニウム層なしに作
ったX線ターゲットと比較する為に、対照試験を行なっ
た。加工工程が済んだ後のX線ターゲットの黒鉛の基板
を300℃及び100トルの条件のもとで、レニウム層
の化学反応気相成長にかけた。レニウム拡散層は図9に
示すのと同様な連続層であった。タングステンの陽極タ
ーゲット層をレニウム拡散層の上に沈積した。高温熱分
解炭素含浸過程の間、このターゲットは前に述べた連続
的なレニウム層の剥離の為に故障した。この結果生じた
断面は、図10に示すものと同様である。
ターゲットの微細なひゞ割れを持つレニウム層なしに作
ったX線ターゲットと比較する為に、対照試験を行なっ
た。加工工程が済んだ後のX線ターゲットの黒鉛の基板
を300℃及び100トルの条件のもとで、レニウム層
の化学反応気相成長にかけた。レニウム拡散層は図9に
示すのと同様な連続層であった。タングステンの陽極タ
ーゲット層をレニウム拡散層の上に沈積した。高温熱分
解炭素含浸過程の間、このターゲットは前に述べた連続
的なレニウム層の剥離の為に故障した。この結果生じた
断面は、図10に示すものと同様である。
【0035】この発明の特定の実施例を示したが、この
発明は、特に以上の説明から、当業者にはいろいろな変
更が考えられるから、この実施例に制限されないことは
云うまでもない。従って、特許請求の範囲は、この発明
の範囲内に含まれる改良の本質的な特徴を構成する特徴
を取入れた全ての変更を包括するものであることを承知
されたい。
発明は、特に以上の説明から、当業者にはいろいろな変
更が考えられるから、この実施例に制限されないことは
云うまでもない。従って、特許請求の範囲は、この発明
の範囲内に含まれる改良の本質的な特徴を構成する特徴
を取入れた全ての変更を包括するものであることを承知
されたい。
【図1】この発明の改良された陽極を用いることが出来
る回転陽極X線管の1例の断面図。
る回転陽極X線管の1例の断面図。
【図2】表面の損傷を持つ整形された表面を有する黒鉛
の陽極本体の部分的な拡大断面図。
の陽極本体の部分的な拡大断面図。
【図3】損傷を受けていない面を有する陽極本体の部分
的な拡大断面図。
的な拡大断面図。
【図4】損傷を受けていない面の上に微細なひゞ割れを
持つレニウム拡散障壁層を有する陽極本体の部分的な拡
大断面図。
持つレニウム拡散障壁層を有する陽極本体の部分的な拡
大断面図。
【図5】好ましい実施例の陽極を形成する為に、微細な
ひゞ割れを持つ障壁層の上に沈積した陽極ターゲット層
を有する陽極本体の部分的な拡大断面図。
ひゞ割れを持つ障壁層の上に沈積した陽極ターゲット層
を有する陽極本体の部分的な拡大断面図。
【図6】この発明の別の実施例の部分的な拡大断面図。
【図7】この発明の更に別の実施例の部分的な拡大断面
図。
図。
【図8】従来公知の黒鉛の陽極本体の上にあるレニウム
層のデンドライト構造と同様な構造(金属組織)を示す
顕微鏡写真。
層のデンドライト構造と同様な構造(金属組織)を示す
顕微鏡写真。
【図9】黒鉛の表面の上にある連続的なレニウム層の構
造(金属組織)を示す顕微鏡写真。
造(金属組織)を示す顕微鏡写真。
【図10】高温熱分解炭素含浸工程の間に、即ち高温熱
分解の炭素の不透過性被覆で黒鉛の陽極本体の露出部分
を封着する際に剥離が生じた図9の連続的なレニウム層
の構造(金属組織)を示す顕微鏡写真。
分解の炭素の不透過性被覆で黒鉛の陽極本体の露出部分
を封着する際に剥離が生じた図9の連続的なレニウム層
の構造(金属組織)を示す顕微鏡写真。
【図11】黒鉛の表面の上にある微細なひゞ割れを持つ
レニウム層の構造(金属組織)を示す顕微鏡写真。
レニウム層の構造(金属組織)を示す顕微鏡写真。
18 陽極 19 焦点トラック層 20 陽極ターゲット層 21 陽極本体 32 拡散障壁層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミンヤン・リー アメリカ合衆国、ニューヨーク州、スケネ クタデイ、グレンメドウ・コート、1133番
Claims (14)
- 【請求項1】 X線を発生する為に電子が衝突する焦点
トラック領域を持つ黒鉛の陽極本体と、前記領域上に配
置された微細なひゞ割れを持つ拡散障壁層と、該障壁層
の上に配置された陽極ターゲット層とを有するX線管の
陽極。 - 【請求項2】 前記領域には、前記陽極本体を整形する
際に生じた表面の損傷が実質的にない請求項1記載のX
線管の陽極。 - 【請求項3】 前記拡散障壁層が、約8乃至約15ミク
ロンの直径を持つ密に詰込まれたレニウムの結晶粒で構
成される請求項1記載のX線管の陽極。 - 【請求項4】 前記レニウムの結晶粒の高さが約5乃至
約50ミクロンである請求項3記載のX線管の陽極。 - 【請求項5】 前記陽極ターゲット層がタングステン又
はタングステン−レニウム合金で構成される請求項1記
載のX線管の陽極。 - 【請求項6】 実質的に真空にひいて密封した外被と、
該外被内の第1の端に配置されていて、支持体、該支持
体に取付けられた電子放出フィラメント及び集束カッ
プ、前記フィラメントに加熱電流を供給する1対のフィ
ラメント導体、及び当該構造を電気的に接地する為の接
地導体を有する陰極構造と、焦点トラック領域を持つ黒
鉛の陽極本体、該領域上に隣接して配置された微細なひ
ゞ割れを持つ拡散障壁層、及び該拡散障壁層の上に配置
された陽極ターゲット層で構成された陽極と、前記外被
内の第2の端に配置されていて、前記陽極を回転させる
回転手段とを有するX線管。 - 【請求項7】 前記陽極本体の領域には、該陽極本体を
整形する際に生じた表面の損傷が実質的にない請求項6
記載のX線管。 - 【請求項8】 黒鉛基板の表面に対する接着力が改善さ
れた微細なひゞ割れを持つレニウム層を作る方法に於
て、前記基板を約20乃至約200トルの圧力に保った
CVD反応室の中に配置し、混合物中のレニウム化合物
に対する水素の容積比を約100:1乃至約500:1
として、水素及びレニウムの化合物のガス状混合物を前
記反応室内に運び、前記混合物を付勢して、約325℃
乃至約475℃に保たれた前記表面に前記混合物を接触
させることによって、破片に分解させ、前記表面上に破
片を吸着し、前記表面上の破片を分解して微細なひゞ割
れを持つレニウム層を形成する工程を含む方法。 - 【請求項9】 前記黒鉛の表面がX線管の陽極の焦点ト
ラック領域である請求項8記載の方法。 - 【請求項10】 前記領域には、前記陽極の陽極本体を
整形する間に生じた損傷が実質的にない請求項9記載の
方法。 - 【請求項11】 X線管の黒鉛の陽極本体に対するX線
管の陽極の焦点トラック層の接着力を改善する方法に於
て、黒鉛の基板を整形して焦点トラック領域を持つ陽極
本体を形成し、該整形する工程の間に損傷を受けた前記
領域上の層を酸化して、該損傷を受けた層の下にある損
傷を受けていない面を露出させ、前記損傷を受けていな
い面の上に微細なひゞ割れを持つレニウム拡散障壁層を
化学反応気相成長によって沈積し、該拡散障壁層の上に
陽極ターゲット層を沈積する工程を含む方法。 - 【請求項12】 前記整形する工程が、前記基板を整形
された面に加工することを含む請求項11記載の方法。 - 【請求項13】 前記酸化する工程が、前記損傷を受け
た層を空気中で加熱して、損傷を受けた層を二酸化炭素
に酸化することを含む請求項11記載の方法。 - 【請求項14】 前記損傷を受けた層を約650℃乃至
約900℃で、約45分乃至約1時間30分の間加熱す
る請求項13記載の方法。
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0793117B2 JPH0793117B2 (ja) | 1995-10-09 |
Family
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